JP3920650B2 - 環状シリルウレア及び製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は環状シリルウレア及びその製造、そのシクロシラザン出発材料及びその製造、ならびにシクロシラザンの製造に用いられるアミノアルキルアルコキシシラン及びその製造に関する。さらに特定すると本発明は形成後もシクロシラザン環構造を保持している環状シリルウレアに関する。本発明の環状シリルウレアは自然加硫(RTV)塗膜、接着剤及びシーラントのための組成物において、速硬性を与え、メタノールの放出などの揮発性有機化合物(VOC)の放出を減少させるための添加剤として用いられる。
【0002】
【従来技術】
接着剤及びシーラント工業において、自動車を含む全強度の製品をより迅速に組み立てることを可能にするより速硬性シリコン系に対して継続した要求があった。より最近は、そのような系をより少量の、環境的に許容される量の揮発性有機化合物を用いて硬化することが要求されてきた。
【0003】
速硬性は、硬化剤として多官能基性シラザン(すなわちSi−N結合を有する化合物)に基づく系を用いて得ることができる。そのような系は典型的に低分子量の有機アミン又はアンモニアを放出することにより硬化し、それらは許容できない臭気及び毒性のために環境的に望ましくない。シクロシラザン及び誘導体はSi−N結合を有する化合物であり、揮発性有機化合物を放出せずにSi−N結合の開裂により高速で硬化する。
【0004】
シクロシラザンは容易に、及び大量に製造できないので工業において商業的に受け入れられてこなかった。少量の製造における初期の試みさえ、低い効率及び高い経費の組み合わせが、ある場合には焼却又は埋め立てによる経費のかかる処理を必要とする多量の危険な廃棄副生成物の生成と結び付いて悩ました。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かくして高い効率の市販の装置で実用的な製造及び廃棄物処理の経費で製造することができ、揮発性有機化合物の生成の減少と共に速い硬化速度を与えるシリコン及び関連接着系のためのシクロシラザン−ベース硬化剤が必要である。驚くべきことにその要求は本発明の環状シリルウレア及びシクロシラザンにより満たされる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に従いある種の環状シリルウレア、及びシクロシラザンをイソシアナート含有部分と接触させることによるその製造法を提供する。本発明の環状シリルウレアの形成の場合、シクロシラザン環構造は保持される。得られる環状シリルウレアは保存時に安定であり、水分に対して、特に空気中で周囲の水分に暴露された時に高度に活性である。
【0007】
本発明の別の実施態様はある種のシクロシラザン及びその製造法を提供する。本発明のシクロシラザンはSi−N結合、環中の4つの炭素原子、窒素原子上の環外置換基としての水素、及び環状シリルウレア形成の間に立体的に妨害とならないシリコン上の環外置換基を有する。場合により環炭素原子上に環外アルキル基を有することができる。本発明のシクロシラザンの製造法は迅速で、容易に行うことができ、穏やかな条件下で高収率の所望のシクロシラザンを与える。
【0008】
本発明に関連する他の実施態様において、アミノアルキルアルコキシシラン及びその製造を提供する。これらのアミノアルキルアルコキシシランはシクロシラザンの製造に用いられる。アミノアルキルアルコキシシランの製造法は立体障害ニトリル基を有するシリコン化合物を与え、その方法は容易で迅速であり、高収率の生成物を与える。
【0009】
本発明のさらに別の実施態様は環状シリルウレアを含み、迅速に硬化又は固化するシーラント組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明の環状シリルウレアは、シクロシラザンをイソシアナート基含有部分に、下記の方法Aに従って接触させる段階を含む方法により製造される:
【0011】
【化5】
Figure 0003920650
【0012】
式I(シクロシラザン)及び式III(環状シリルウレア)において、Rは炭素数が1〜3のアリキル基であり、各Rはメチル基又はエチル基が好ましい。式I及びIIIのR1は(i)水素、(ii)炭素数が1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、及び(iii)炭素数が6〜8のアリール基から成る群より選ばれる。式I及びIIIの各R1は水素又はメチル基が好ましい。式I及びIIIにおいて、は0、1又は2である。式I及びIIIに示されたR基は互いに同一又は異なることができ、同様にR1基は互いに同一又は異なることができると理解するべきである。
【0013】
式II及びIIIにおいては1〜5までの範囲の数であり、1〜3が好ましく、と等しいかそれより小さい数である。が2か又はそれより大の値の場合、イソシアナート基のすべてがシクロシラザンと反応する必要はない。従って最終的環状シリルウレア中に未反応のイソシアナートがあり得る。
【0014】
シクロシラザンと反応することができるイソシアナート基を少なくとも1つ有するいずれのイソシアナート含有部分(R2[N=C=O]c)も本発明の方法で用いることができる。R2は一価、二価又は多価有機又は有機シリコンモノマー又はポリマーである。式II及びIIIにおいてR2は下記の(i)から(vi)から成る群より選ばれる。
【0015】
(i)炭素数が1〜11、好ましくは1〜5、最も好ましくは1又は4のアルキル基。適したアルキル基には例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びブチルが含まれる。
【0016】
(ii)炭素数が6〜16、好ましくは6〜10、最も好ましくは6のアリール基。適したアリール基には例えばフェニル及びナフチルを含むことができる。
【0017】
(iii)炭素数が7〜20、好ましくは7〜11、最も好ましくは7のアルカリール又はアラルキル基。適したアルカリール及びアラルキル基には例えばベンジル、トリル、キシリルプロピル、フェニルエチル及び3−イソプロペニルジメチルベンジルを含むことができる。
【0018】
(iv)炭素数が7〜28、好ましくは7〜17、最も好ましくは7〜13のアルカリーレン基。適したアルカリーレン基には例えばトルエンジイソシアナート(TDI)中などの2,4−トリレン、キシリレン、メチレンビス−フェニレンジイソシアナート(MDI)中などのビス(フェニレン)メタン、及び他のそのような二価アルキル−置換アリーレン基を含むことができる。
【0019】
(v)炭素数が2〜18、好ましくは6〜13、最も好ましくは6、10又は13のアルキレン基。適したアルキレン基には例えばヘキサメチレンジイソシアナート中のようなヘキサメチレン基、イソホロンジイソシアナート中のようなイソホロニレン基、及びビス(シクロヘキシレン)メタン、ならびに他のそのような二価のアルキレン基を含むことができる。
【0020】
(vi)ポリマー部分。本明細書で用いられる“ポリマー部分”はオリゴマー化合物を含むことができる。これらの部分はRTV塗膜、接着剤及びシーラント、電気的用途ならびにウレタンフォームにおいて典型的に用いられる。このような部分には例えばポリエステル、ポリエーテル、ポリジエン、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリレート及びポリ有機シリコンが含まれることができる。そのような部分はイソシアナート官能基と結合するとポリマーイソシアナートとして商業的に入手可能であり、当該技術分野において周知であり、DesmodurTMN、ヘキサメチレンジイソシアナートの部分的加水分解産物が含まれる。
【0021】
上記の(i)〜(v)は炭化水素基であるR2基を挙げているが、そのような基はエステル、エーテル、ハロゲン、ケトン、スルフィド、スルホン、ニトリル及びシランなどの非炭化水素官能基を含むことができると理解される。例えば2−イソシアナートエチルメタクリレート、イソシアナートメタクリレート及びクロロスルホニルイソシアナートはR2N=C=Oの範囲内に含まれる。
【0022】
本発明の方法Aにおいて、シクロシラザンとイソシアナート含有部分の間の反応は、ウレアの窒素原子の1つがシリコン原子に結合し、窒素原子とシリコン原子の両方がシクロシラザン環に含まれているシリルウレアが生成物となるように起こる。方法Aの場合、反応が容易なので反応条件は厳密に限定されてはいない。一般に方法Aは約−10℃〜100℃、好ましくは0℃〜70℃、最も好ましくは0℃〜50℃の範囲の温度で行う。方法Aは周囲圧力下の窒素又はアルゴン、好ましくは窒素などの不活性気体の乾燥雰囲気下で行う。高圧及び低圧も用いることができるが、そのような圧力は必要でも望ましくもない。
【0023】
場合により不活性溶媒を用い、反応物の1つ又はそれ以上の粘度を下げる、及び/又は方法Aで発生する熱を緩和することができる。典型的にそのような溶媒には脂肪族及び芳香族炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレンなど、及びこれらの混合物を含むことができる。多様な沸点範囲を有する石油エーテルを用いることができる。極性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドも必要なら方法Aで用いることができる。
【0024】
さらに必要なら方法Aで触媒を用いることができる。イソシアナート付加反応の促進に有用な触媒は容易に入手でき、当該技術分野における熟練者に周知である。最も普通に用いられる触媒は第3アミン、例えばトリエチルアミン及びN−エチルモルホリンなどである。
【0025】
方法Aは加熱及び冷却、不活性雰囲気の保持、撹拌のための装置、ならびに所望なら濾過、溶媒のストリッピング及び生成物を移すための補助具を有する多様な装置を用いて行うことができる。
シクロシラザン
上記の式Iを有するいずれのシクロシラザンも本発明の環状シリルウレアの製造に用いることができる。
【0026】
本発明の環状シリルウレアの製造法で用いることができる代表的シクロシラザンには:
【0027】
【化6】
Figure 0003920650
【0028】
が含まれる。
【0029】
環状シリルウレア(式III)の製造のための方法Aで用いることができる式Iのシクロシラザンは本発明の方法Bに従い、以下の通りに製造することができる:
【0030】
【化7】
Figure 0003920650
【0031】
式IVにおいてR、R1及びは式I及びIIIに関して上記で定義した通りである。式I及びIVにおいて各R1がメチルであるか、又は1つのR1がメチル基であり他のR1が水素であるのが好ましい。少なくとも1つのR1が炭素数が1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基又は炭素数が6〜8のアリール基であるのが最も好ましい。
【0032】
本発明の方法Bで用いることができる好ましいアミノアルキルアルコキシシランには以下が含まれる:
【0033】
【化8】
Figure 0003920650
【0034】
*Meはメチルである。
【0035】
Etはエチルである。
【0036】
Prはプロピルである。
【0037】
1基がメチル基の場合、環化反応は予想外に容易であることが見いだされた。そのようなアミノアルキルアルコキシシランのほとんどは当該技術分野における熟練者に周知の方法により製造することができる。そのような方法には例えば米国特許第2,930,809号に開示されている対応するニトリル−置換アルキルアルコキシシランの水素還元が含まれる。本発明の方法Bは非常に容易なのでそのような還元の後にアミノアルキルアルコキシシランを単離する必要がない。本発明の方法Bの新規なシクロシラザンは、単に塩基性触媒を加えた後に還元反応混合物から直接蒸留される。
【0038】
対応するニトリル−置換アルキルアルコキシシラン又は前駆体も当該技術分野において周知であり、−CH2CH2CMe2CN置換基を含むニトリル−置換アルキルアルコキシシラン以外は容易に商業的に入手が可能である。これらの後者のニトリル−置換アルキルアルコキシシランは下記に記載する本発明に関連する方法Cに従って得られる。−CH2CH2CMe2CN置換基を含むニトリル−置換アルキルアルコキシシランは第4炭素原子に結合した立体障害ニトリル基を有する。それを水素還元すると、方法Cに従いアミノアルキルアルコキシ−シランを生ずる。
【0039】
方法Bは塩基性触媒の存在下で行われる。方法Bにおいて用いられる塩基性触媒は反応を触媒するのに十分な強度であるがアミノアルキルアルコキシシラン(式IV)の他の置換基と反応する程ではない非揮発性塩基である。塩基性触媒は反応混合物に可溶性であり、望ましくない副反応を促進しないのが望ましい。従って好ましい塩基性触媒はアミノアルキルアルコキシシラン(式IV)上のアルコキシ基に対応するアルコールのアルカリ金属塩である。例えばアミノアルキルメトキシシランの場合はメトキシド塩を用い、アミノアルキルエトキシシランの場合はエトキシド塩を用いる。いずれのアルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム及びセシウム)アルコキシドも本発明の方法Bにおいて塩基性触媒として用いることができる。しかしナトリウムメトキシド及びナトリウムエトキシドなどのナトリウムアルコキシドが特に好ましい。方法Bで用いる塩基性触媒の量は厳密に限定されず、用いられるアミノアルキルアルコキシシランの量に基づいて約0.01〜10重量%、好ましくは約0.05〜2重量%の範囲であることができる。
【0040】
方法Bは100℃より低温で行う。温度は約40℃〜90℃の範囲が好ましく、約60℃〜85℃の範囲が最も好ましい。本発明の方法Bは約0.1〜20mmHg、好ましくは0.5〜10mmHg、最も好ましくは1〜17mmHgの範囲の真空圧下で行う。本発明の方法Bの場合、水素ではなくメチルであるR1基の数が増加する程、より少量の触媒及びより穏やかな条件(より低温及びより苛酷でない真空圧)を用いることができる。
【0041】
本発明の方法Bを行うために用いる装置は厳密に限定されていない。方法Bは、反応物の装填、加熱及び冷却、撹拌、適した真空又は不活性雰囲気の保持及び生成物の取り出しのための装置を濾過、溶媒のストリッピング及び蒸留のための補助具と共に有する標準又は特殊なガラス器具からステンレススチール容器までの多様な実験室及び商業的装置で行うことができる。一般に方法Bは窒素又はアルゴンなどの乾燥不活性気体の雰囲気下で行う。
シーラント組成物中へのシリルウレアの挿入
本発明の環状シリルウレアはシラノール官能基への高度に水分反応性の前駆体として用いられる。すなわち水の存在下で環状シリルウレアのSi−N結合は容易に開裂して直鎖状アルキルウレアを形成する。直鎖状アルキルウレアのシリコン原子は容易にOH−基を受け入れ、それによりさらに容易に架橋を増し易くなる(−Si−O−Si−)。従って環状シリルウレアをシーラント又はコーキング材の成分として用いると、シーラントはより迅速に乾燥する。例えば環状シリルウレアを自然硬化シリコンゴムのための反応性架橋剤として用いることができる。
【0042】
湿分硬化性シーラント組成物におけるいずれの熟練者も、シーラント中に環状シリルウレアを挿入する方法を知っているであろう。例えばCaulks and Sealants,Volume I and II,Short Course Materials,The Adhesives and Sealants Council,Inc.,Washington,D.C.(1992)を参照されたい。一般に乾燥充填剤を撹拌具を用いてポリマー又はプレポリマー、触媒及び硬化剤の混合物と合わせるか、又は混合する。場合により1種か又はそれ以上の溶剤、可塑剤及び伸展剤も用いることができる。
アミノアルキルアルコキシシランの製造法
本発明の方法Bで用いられるシクロシラザンの製造に用いることができるアミノアルキルアルコキシシランは以下の方法Cに従って製造することができる:
【0043】
【化9】
Figure 0003920650
【0044】
上記の方法Cの場合、式IV〜VIIのR、R1及びは式I及び
IIIに関して上記で定義した通りであると理解される。方法Cの式中、各Rはメチル基又はエチル基が好ましく、各R1はメチル基が好ましい。
【0045】
方法Cではニトリル(式V)を大気圧、又はその近辺の圧力の塩基の存在下で加熱しながらビニルシラン(式VI)と反応させてニトリル−置換アルキルアルコキシシラン(式VII)を製造する。反応温度は反応を触媒するために用いられる塩基に依存して約50℃〜150℃の範囲で変えることができる。反応温度は約110℃〜130℃の範囲が好ましい。反応は大気圧において撹拌しながら行うのが好ましい。場合により反応は反応物の合計重量に基づいて10〜200パーセントの範囲の量のキシレンなどの不活性溶媒の存在下で行うことができる。
【0046】
ニトリル(式V)及びビニルシラン(式VI)の反応を触媒するために用いられる塩基は:(a)アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、セシウム及びリチウム);(b)ナトリウム又はカリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;(c)ナトリウムアミドなどのアルカリ金属アミド;(d)水素化ナトリウムなどのアルカリ金属水素化物;(e)及びこれらの混合物から成る群より選ばれる。いずれのアルカリ金属、アルカリ金属−アルコキシド、−アミド、又は−水素化物も用いることができるが、金属はナトリウムであるのが好ましい。望ましくない副反応を最少にするために金属ナトリウムを用いるのが最も好ましい。
【0047】
ニトリル−置換アルキルアルコキシシラン(式VII)はアミノアルキルアルコキシシラン(式IV)の製造のために当該技術分野における熟練者に既知のいずれの方法によっても水添されるが、ニトリルを有する炭素原子が第4炭素原子に結合しているニトリル−置換アルキルアルコキシシランの還元は、ネオペンチルアミン基(すなわちR1=Me又はメチル基)を有するアミノアルキルアルコキシシランを与える。そのようなシランは3−アミノプロピルアルコキシシラン及び米国特許第5,030,746号及び第5,082,962号に開示されている立体障害3−アミノ−3,3−ジメチルプロピルアルコキシシランの中間の性質(すなわち反応性、塩基性、酸化的発色)を与える。そのような水添は例えば米国特許第2,930,809号に開示されている。一般にアミノアルキルアルコキシシランはニトリル−置換アルキルシランをラネイニッケル触媒又は類似の触媒の存在下の高温(120℃〜200℃)及び過圧(200〜2,000psi)で反応させることにより製造される。
【0048】
本発明の正確な範囲は添付の特許請求の範囲に示すが、以下の特定の実施例は本発明のある特徴を例示し、さらに特定すると本発明の評価の方法を指摘する。しかし実施例は単に例示のために示すものであり、添付する特許請求の範囲に示されている以外の本発明に対する制限と理解してはならない。すべての部及びパーセンテージは他に特定しなければ重量による。
【0049】
【実施例】
実施例1
1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンの製造
4−アミノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシラン(162g、0.84モル)を、磁気撹拌棒アセンブリ、温度計、電気加熱マントルを備え、真空蒸留用のビグルーカラム(1フィートx直径3/4インチ)に取り付けた500ミリリットルの3つ口フラスコに装填した。混合物を撹拌しながらナトリウムメトキシド(0.8g、0.015モル)を加え、混合物を5.0mmHgにおいて85℃に25時間加熱し、その間にメタノール蒸気をDry IceTMトラップにゆっくり除去し、沸点が5mmHgの圧力で60±2℃の蒸留生成物を受け器フラスコに取り出した。粗蒸留生成物を、1/8インチのらせん形ガラスを充填し、真空分別蒸留のために備えたカラム(2フィートx直径1インチ)を通して再蒸留した。収量は、76グラムの沸点が5.0mmHgの圧力において53℃の1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンであった。
【0050】
【化10】
Figure 0003920650
【0051】
ガスクロマトグラフィー分析による純度は100%であった。窒素分析は6.28ミリ当量/グラムであると算出された[実測6.1ミリ当量/グラム]。1HNMR、13C NMR、29Si NMR及び電子ビームイオン化モード(EI)で操作する質量分析器に接したガスクロマトグラフィーは、上記の環状シラザン及び実施例10に記載するn−ブチルイソシアナート付加誘導体の両方の配座異性体の構造及び純度を確証する。
実施例2
1,1−ジメトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンの製造
4−アミノ−3−メチルブチルトリメトキシシラン(157g、0.757モル)を、実施例1の通りの備えをしたフラスコに装填した。ナトリウムメトキシド(3.1g、2重量%)を加え、撹拌混合物を2±1mmHgの圧力において80±5℃に6時間以上加熱し、その間にメタノール蒸気をDry IceTMトラップにゆっくり除去し、沸点が57±5℃の蒸留生成物を受け器フラスコに取り出した。粗蒸留生成物を、1/8インチのらせん形ガラスを充填し、真空分別蒸留のために備えたカラム(2フィート×直径1インチ)を通して再蒸留した。収量は、102.7グラムの沸点が3.8±0.2mmHgの圧力において73±1℃の1,1−ジメトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンであった。
【0052】
【化11】
Figure 0003920650
【0053】
ガスクロマトグラフィー分析による純度は98%であった。窒素分析は5.7ミリ当量/グラムであると算出された[実測5.68ミリ当量/グラム]。
実施例3
4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン(208.3g、1.014モル)を、実施例1の通りの備えをしたフラスコに装填した。ナトリウムメトキシド(2g、1.0重量%)を実施例2に記載の通りに加えた。ガスクロマドクラフィーを用いた分析によると、粗蒸留生成物(176.9グラム)は49%の環状シラザンを有した。粗生成物を実施例2の通りに再蒸留した。収量は、90グラム(0.47モル)の沸点が0.30mmHgの圧力において39±1℃の1,1−ジメトキシシラ−2−アザ−4,4−ジメチルシクロヘキサンであった。
【0054】
【化12】
Figure 0003920650
【0055】
ガスクロマトグラフィー分析による純度は100%であった。窒素分析は5.28ミリ当量/グラムであると算出された[実測5.30ミリ当量/グラム]。
実施例4
1−メトキシ−1−メチルシラ−2−アザ−4 , 4−ジメチルシクロヘキサンの製造
4−アミノ−3,3−ジメチルブチルメチルジメトキシシラン(134.9g、0.65モル)を、実施例1の通りの備えをしたフラスコに装填した。ナトリウムメトキシド(1.3g、1.0重量%)を加え、混合物を1.3mmHgの圧力において99℃に4時間以上加熱し、その間にメタノール蒸気をDry IceTMトラップにゆっくり除去した。49℃〜67℃の沸点の蒸留物(106.3グラム)は31.2%の環状シラザン、及び68.6%の出発アミノ有機シランを含んだ。数回の実験から合わせた蒸留物を実施例2に記載の通りに再蒸留し、沸点が0.30mmHgの圧力において35±1℃の1−メトキシ−1−メチルシラ−2−アザ−4,4−ジメチルシクロヘキサンを51グラム(0.29モル)得た。
【0056】
【化13】
Figure 0003920650
【0057】
ガスクロマトグラフィー分析による純度は100%であった。窒素分析は5.77ミリ当量/グラムであると算出された[実測5.80ミリ当量/グラム]。
実施例5
1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザシクロヘキサンの製造
4−アミノブチルメチルジメトキシシラン(100g、0.56モル)を、実施例1の通りの備えをしたフラスコに装填した。ナトリウムメトキシド(1g、1.0重量%)を加え、混合物を41mmHgの圧力において120±2℃に加熱し、その間にメタノール蒸気をDry IceTMトラップにゆっくり除去した。88℃〜102℃の沸点の蒸留物(9.3グラム)を受け器フラスコに取り出した。ガスクロマトグラフィー分析は13%の環状シラザン生成物及び87%の出発アミノ有機シランを示した。6±1mmHgの圧力における90±2℃でさらに6時間反応混合物を加熱し、沸点が70℃〜80℃の蒸留物を28.3グラム得た。蒸留物の分析は60%のシクロシラザン及び40%の出発アミノ有機シランを示した。実施例2に記載の通りに再蒸留し、沸点が7.0mmHgの圧力において70±1℃の1−メチル−1−メトキシシリル−2−アザシクロヘキサンを50グラム(0.34モル)得た。
【0058】
【化14】
Figure 0003920650
【0059】
ガスクロマトグラフィー分析による純度は99%であった。窒素分析は6.88ミリ当量/グラムであると算出された[実測6.80ミリ当量/グラム]。
実施例6
3−シアノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシランの製造
加熱マントル、機械撹拌機、温度計、滴下ロート及び水コンデンサーを備えた2リットルの4口ガラスフラスコにイソブチロニトリル(345.0グラム、5.0モル)及び金属ナトリウム球(11.5グラム、0.5モル)を窒素雰囲気下で加えた。フラスコ内容物の温度は発熱により45℃に上昇し、フラスコ内容物を100℃に加熱した。滴下ロートを用い、メチルビニルジメトキシシラン(661.3グラム、5.0モル)をフラスコ内容物に加えた。反応の間、加熱マントルを除去し、メチルビニルジメトキシシランの添加速度によりフラスコ内容物の温度を105〜115℃に保った。メチルビニルジメトキシシランの添加が完了したら、フラスコ内容物を150℃に1時間加熱し、続いて室温に冷却した。氷酢酸(36グラム、0.6モル)を加えて残留塩基性材料を中和した。生成物を濾過し、蒸留し(3.0mmHgにおいて沸点86〜88℃)、1H及び13C NMRスペクトル分析により特性化される726グラム(蒸留後の収率72%)の3−シアノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシランを得た。
実施例7
4−アミノ−3 , 3−ジメチルブチルメチルジメトキシシランの製造
1リットルの高圧撹拌オートクレーブに、12.0グラムの溶解アンモニア及び8.5グラムのキーゼルグール担持ニッケル(5%)を含む3−シアノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシラン(631グラム、3.13モル)の混合物を加えた。オートクレーブを密閉し、水素で800psiに加圧し、10時間加熱した。内容物を冷却し、生成物を集め、濾過し、蒸留した。収量は1H及び13C NMRスペクトル分析により特性化される615.9グラム(蒸留後の収率95.9%)の4−アミノ−3.3−ジメチルブチルメチルジメトキシシランであった。
実施例8
3−シアノ−3−メチルブチルメチルトリメトキシシランの製造
窒素雰囲気下でイソブチロニトリル(297.4グラム、4.3モル)及び金属ナトリウム球(9.9グラム、0.43モル)を実施例6に記載のフラスコに加えた。フラスコの内容物を撹拌しながら103℃に加熱し、ビニルトリメトキシシラン(637.8グラム、4.3モル)を加えた。加熱源を除去した後、ビニルトリメトキシシランの添加速度によりフラスコ内容物の温度を100℃〜107℃に保った。ビニルトリメトキシシランをすべて添加した後、フラスコ内容物を150℃に1時間加熱して反応を確実に完結させた。赤外分析のために採取した試料はシリコン上のビニル基に帰せられる吸収の形跡を示さなかった。赤外スペクトルは提案された構造と完全に一致し、純度の高い状態を示した。室温に冷却後、25.8グラム(0.43モル)の氷酢酸を加えて残留塩基性材料を中和した。反応生成物を濾過し、真空蒸留し(沸点、0.3mmHgにおいて76℃〜77℃)、1H及び13C NMRスペクトル分析により特性化される681.4グラム(蒸留後の収率73%)の3−シアノ−3−メチルブチルトリメトキシシラン)を得た。
実施例9
4−アミノ−3 , 3−ジメチルブチルトリメトキシシランの製造
実施例7の方法に従い、3−シアノ−3−メチルブチルトリメトキシシラン(600グラム、2.76モル)を10.0グラムのアンモニア及び8.0グラムのキーゼルグール担持ニッケル(5%)の存在下で水添した。蒸留後(沸点、0.25mmHgにおいて68℃)の収量は590グラムの4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン(96.6%)であった。材料は赤外、1H及び13C NMRにより特性化した。
比較実施例I
, 1−ジメトキシシラ−2−アザシクロペンタンの製造の失敗
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(113.5グラム;0.63モル)を用いる以外は実施例1の方法を繰り返した。ナトリウムメトキシド(2.3グラム、2重量%)を加えた。反応混合物を撹拌し、4〜8mmHgにおいて6時間90℃〜98℃に加熱し、その間に蒸留物をゆっくり取り出した。しかしガスクロマトグラフィー分析により1,1−ジメトキシシラ−2−アザシクロペンタンが形成されなかったことが示された。蒸留物は>99%の3−アミノプロピルトリメトキシシランを含んだ。反応混合物をさらに130℃(>10mmHg)に加熱したが、蒸留物の分析により再度、5員環シクロシラザン生成物が形成されなかったことが示された。
実施例10
1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンとn−ブチルイソシアナートの反応
1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサン(15.9グラム、0.1モル)及びヘキサン(25グラム)を磁気撹拌棒アセンブリ、温度計及び滴下ロートを備えた250ミリリットルの3つ口フラスコに装填した。フラスコを氷浴中に沈め、混合物を乾燥窒素ガスの雰囲気下で約3℃に冷却した。n−ブチルイソシアナート
(10.9グラム、0.11モル)を滴下ロートから5分間で滴下した。反応混合物を1mmHgの圧力の真空下で40℃に加熱し、ヘキサン及び過剰のm−ブチルイソシアナートを除去した。融点が65℃で構造:
【0060】
【化15】
Figure 0003920650
【0061】
を有する白色固体残留生成物(26.5グラム)が製造された。
実施例11
1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンとイソシアナート−末端ポリウレタンプレポリマーの反応
イソシアナート−末端ポリウレタンプレポリマー
テトラエチレングリコール(349.6グラム、1.8モル)及び613.グラムの2−ブタノンを、機械撹拌機、温度計、水コンデンサー、電気加熱マントル及び滴下ロートを備えた2リットルの3つ口フラスコに装填した。混合物を30℃で真空ストリッピングし、30グラムの2−ブタノン及び微量の水をDry−IceTMトラップに除去した。乾燥窒素雰囲気下でオクタン酸錫(0.175グラム、0.02重量%)を加えた。混合物を約80℃で加熱して穏やかに還流し、ビス−(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタン(514グラム、2.0モル)を1時間かけて加えた。80℃で6時間後、反応混合物を室温に冷却し、イソシアナート−末端ポリウレタンプレポリマーの60重量%溶液が製造された。小試料を取り出し、2−ブタノン中のジブチルアミンの標準溶液を用いて滴定し、イソシアナートの量を決定した。イソシアナートの濃度は0.23モル/キログラムであった。イソシアナートの正味の濃度は0.38モル/キログラムであり、これは約5260グラム/モルの分子量に相当した。
【0062】
参照標準A.イソシアナート−末端ポリウレタンプレポリマー(300グラム、0.069モルNCO)溶液を機械撹拌機、電気加熱マントル、温度計及び滴下ロートを備えた500ミリリットルの3つ口フラスコに装填した。乾燥窒素雰囲気下で4−アミノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシラン(13.2グラム、0.069モル)を50℃で撹拌しながら5分間でフラスコに加えた。70℃でさらに30分間撹拌した後、直鎖状シランエンドキャップを有するポリウレタンプレポリマーを乾燥2−ブタノンを用いて50重量%固体に希釈し、密閉びん中に保存した。
【0063】
新規シクロシラザン.4−アミノ−3−メチルブチルメチルジメトキシシランの代わりに1−メチル−1−メトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサン(10.98グラム、0.069モル)を用いる以外は参照標準Aの方法を繰り返し、シクロシラザンエンドキャップを有するポリウレタンプレポリマーを製造した。
実施例12
参照標準A及び新規シクロシラザンキャップポリウレタンプレポリマーに関するRTV硬化速度
参照標準Aのビーズを以下のパネルの各々に適用した:ポリウレタン、MylarTM、TeflonTM、スチール、アルミニウム、ガラス板及び彩色ガラス(painted glass)。シクロシラザンエンドキャップポリウレタンプレポリマーのビーズをもう1組のパネルに同様に適用した。空気中で“不粘着”ビーズが現れるのに要する時間を観察した。本発明の新規シクロシラザンエンドキャップポリウレタンプレポリマーで処理したパネルは、参照標準Aのパネルよりずっと短時間で不粘着となった。参照標準A及び新規シクロシラザンエンドキャップポリウレタンプレポリマーのビーズで処理したさらに2組のパネルを上記の通りに準備し、70℃の炉中に3時間置いた。シクロシラザンエンドキャップポリウレタンプレポリマーで処理したパネル上のビーズが参照標準Aのものより硬いことが観察された。プレポリマーを密閉びん中で6カ月間保存した後に実施例11で製造した同一の材料のいくつかを用いてこれらの試験を繰り返した。この場合もシクロシラザンエンドキャップポリウレタンプレポリマーで処理したパネル上のビーズが参照標準Aのものより速く硬化したことが観察された。
実施例13
直鎖状シラン及びシクロシラザンを含むシーラントの硬化速度
プレポリマー製造.機械撹拌機、加熱マントル、温度計及びコンデンサーを備えた500ミリリットルの乾燥樹脂製フラスコにMiles,Inc.から購入した4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート(23グラム、0.092モル)及びOlin Chemicals Inc.からPPG−D−4000として商業的に入手可能なポリプロピレングリコール(245.8グラム、分子量約4000、OH数=28.0)を加えた。ポリプロピレングリコールに対する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナートのモル比は1.5であった。フラスコの内容物を、反応混合物が液体となるまで50℃に加熱し、続いて1滴のジブチル錫ジラウレート触媒を反応物に加えた。イソシアナート基の濃度が約0.8%に減少するまで混合物を80〜90℃に加熱した。室温に冷却した後、フラスコの内容物(イソシアナート官能基ポリエーテルプレポリマー)を下記に記載する通りに使用した。
【0064】
参照標準B.80グラムのプレポリマーに、実施例11に示した装置で3.46グラム(NCO含有量に基づいて10モル%過剰)の4−アミノ−3−メチルブチルトリメトキシシランを室温でゆっくり加えた。添加の完了後、組成物を撹拌しながらイソシアナート含有率が滴定により0%となるまで90℃に加熱した。
【0065】
参照標準C.参照標準Bと同様の方法で、第2の80グラムのプレポリマーを3.00グラム(NCO含有量に基づいて10モル%過剰)の3−アミノプロピルトリメトキシシランと反応させた。
【0066】
新規シクロシラザン(実験番号1).参照標準B及びCの製造と同様の方法で、第3の80グラムのプレポリマーを2.93グラム(NCO含有量に基づいて10モル%過剰)の1,1−ジメトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンと反応させた。
【0067】
シーラント製造.真空ポンプ、加温浴(temperature bath)ならびに窒素及び空気ラインを備えた小さい遊星形ミキサーを用いることにより、これらの3種類のシリルウレア結合ポリマーのそれぞれからシーラントを製造した。系に窒素をパージしながらミキサーを80℃に30分間加熱した。各シリルウレア結合ポリマー(80グラム)を24グラムの炭酸カルシウム充填剤(Pfizer CorporationからUltra−FlexTMとして入手可能)と共に加熱ミキサーに入れた。材料を窒素雰囲気下の40rpmの速度において5分間混合した。シーラント組成物のそれぞれを真空下で50分間混合した。温度を60℃に下げ、0.8グラムのジブチル錫ジラウレートを各混合物に加えた。各組成物を窒素雰囲気下で5分間混合し、その後さらに50分間真空処理した。各シーラントをミキサーから取り出し、アルミニウム箔/板紙カートリッジ中に保存した。
【0068】
各シーラントに関する不粘着時間を決定した。各シーラントを4″×8″×1/8″のTeflonの金型に装填した。各金型を23℃及び50%相対湿度で加湿室に入れた。各表面が指触不粘着となるのに要する時間を記録した。結果は以下の通りであった:
参照標準B:4−アミノ−3−メチルブチルトリメトキシシランキャップポリマー 0.5時間
参照標準C:3−アミノプロピルトリメトキシシランキャップポリマー2.0時間
実験番号1:1,1−ジメトキシシラ−2−アザ−4−メチルシクロヘキサンキャップポリマー 0.01時間
この実施例は、本発明の新規シクロシラザン−キャップポリウレタンプレポリマーから誘導したシーラントが、直鎖状アミノアルキルアルコキシシランでキャップしたポリウレタンプレポリマーから製造したシーラントよりずっと急速に硬化することを示す。

Claims (8)


  1. Figure 0003920650
    [式中、
    Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、
    1は(i)水素、
    (ii)炭素数が1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、及び
    (iii)炭素数が6〜8のアリール基
    から成る群より選ばれ、
    2は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリジエン、ポリウレタン、ポリ(メタ)
    アクリレート、及びポリ有機シリコンから成る群より選ばれるポリマー部分であり

    は0、1又は2であり、
    は1から5までの範囲の数であり、
    と等しいかそれより小の数である]
    を有する環状シリルウレア。
  2. Rがメチル基であり、1つのR1が水素であり、他のR1がメチル基であり、が1であり、及びのそれぞれが2であり、R2がテトラエチレングリコール及び過剰のビス−(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタンから製造されたポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載の環状シリルウレア。
  3. 式:
    Figure 0003920650
    [式中、
    Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、
    1は(i)水素、
    (ii)炭素数が1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、
    (iii)炭素数が6〜8のアリール基
    から成る群より選ばれ、
    は0、1又は2である]
    を有するシクロシラザンを式:
    [O=C=N]c2
    [式中、
    2、ポリエステル、ポリエーテル、ポリジエン、ポリウレタン、ポリ(メタ)
    アクリレート、及びポリ有機シリコンから成る群より選ばれるポリマー部分であり

    は1から5までの範囲の数である]
    を有するイソシアナート含有部分と接触させることを含む、請求項1に記載の環状シリルウレアの製造法。
  4. 各Rがメチル基であり、1つのR1が水素であり、他のR1がメチル基であり、が1であり、及びのそれぞれが2であり、R2がテトラエチレングリコール及び過剰のビス−(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタンから製造されたポリウレタンであることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. 式:
    2NCH2C(R12CH2CH2SiRa(OR)3-a
    [式中、
    Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、
    1は(i)水素、
    (ii)炭素数が1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、
    (iii)炭素数が6〜8のアリール基
    から成る群より選ばれ、
    は0、1又は2である]
    を有するアミノアルキルアルコキシシランを減圧下及び100℃より低温において塩基性触媒の存在下で加熱することを含む、式
    Figure 0003920650
    [式中R、R1及びは上記の定義の通りである]
    を有するシクロシラザンの製造法。
  6. 塩基性触媒がナトリウムアルコキシド、リチウムアルコキシド、カリウムアルコキシド及びセシウムアルコキシドから成る群より選ばれることを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. Rがメチル基であり、少なくとも1つのR1がメチル基であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 請求項1に記載の環状シリルウレアを含むシーラント組成物。
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