JP3920110B2 - 遊離脂肪酸(nefa)の測定用液状試薬 - Google Patents

遊離脂肪酸(nefa)の測定用液状試薬 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状で長期保存可能であり、かつ遊離脂肪酸(以下、NEFAという)を測定可能である、コエンザイムA(以下、CoAという)、アシルコエンザイムAシンテターゼ(以下、ACSという)及びATPを含む第1の液状試薬、並びにアシルコエンザイムAオキシダーゼ(以下、ACOという)、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体及びN−エチルマレイミド(以下、NEMという)を含む第2の液状試薬、それらの製造における安定化方法、それらを備えるNEFA測定用キット、並びにそれらを用いたNEFA測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動分析試薬の市販キットは、凍結乾燥品と溶解液の組み合わせとして供給され、使用時に溶解して測定に用いてきた。ところが、凍結乾燥品の場合、試薬調製の煩雑さに加えて、調製時のミスにより誤った測定結果が得られたり、溶解後の有効期間が短い(安定性に欠ける)といった問題があった。従って、最近の臨床検査においては、そのような問題を回避すべく、液状試薬の使用が主流となってきている。
【0003】
NEFAの定量法として、まず第一試薬中で、Mg++やMn++等の2価金属イオンおよびアデノシン5'-三リン酸(以下、ATPという)の共存下でACSの作用により、CoAと試料中のNEFAからアシルCoAを産生させる第一工程、および第二試薬中で、ACOの作用によりアシルCoAを酸化することにより生じる過酸化水素を、NEMの存在下でペルオキシダーゼと発色性基質とを組み合わせて定量する第二工程からなる方法が広く採用されている。
【0004】
しかしながら、NEFA測定試薬には不安定な成分が多く含まれるため、液状化は困難であるとされてきた。例えば、CoAを含む従来公知のNEFA測定用第一試薬は、一旦溶解してしまうと、その有効期間は冷蔵で5〜15日程度であった。
さらに、NEMは中性付近より高pHの領域では不安定となり、またACOはNEMによって変性を受けるため、一旦NEMとACOとを中性付近の溶液中で共存させると、両者とも急激に安定性が低下してしまう。そのため、NEMとACOの共存溶液は、長期間にわたって測定試薬としての性能を維持することが困難であるとされ、従来はNEMを強酸性溶液中に保存し、ACOは凍結乾燥して保存するというように、NEMとACOを別々に保存してそれらの安定性を確保するのが一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、酵素を用いたNEFA測定法において、第一試薬及び第二試薬を安定化し、長期間にわたって測定の性能を維持できる安定なNEFA測定用液状試薬を提供することを目的とする。さらに、本発明は、これらの試薬を用いて、より簡便且つ正確なNEFA測定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、キレート剤、並びに置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物を第一試薬に共存させることにより、第一試薬を安定化できることを見出した。また、本発明者らは、ACO、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体及びNEMを含み、NEMの安定化に有効なpHを有する第二試薬に、フラビンアデニンジヌクレオチド(以下、FADという)、並びに6,6'-ジチオジニコチン酸(以下、DTDNという)及び/又はフェロシアン化カリウムをさらに含有させることで第二試薬をさらに安定化することにも成功して、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、従来成し得なかった長期の保存が可能である、以下の(1)〜(4)の第1の液状試薬、及び(5)〜(8)の第2の液状試薬を提供する。
(1)コエンザイムA、アシルコエンザイムAシンテターゼおよびATPを含む液状試薬であって、当該試薬の安定化に有効な量の1種以上のキレート剤、並びに当該試薬の安定化に有効な量の、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含有する、安定化された液状試薬。
(2)キレート剤としてジエチレントリアミン-N,N,N',N'',N''-五酢酸を少なくとも含む、上記(1)記載の液状試薬。
(3)置換α−シクロデキストリンを少なくとも含む、上記(1)又は(2)記載の液状試薬。
(4)置換α−シクロデキストリンが2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン及び/又は6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリンである、上記(3)記載の液状試薬。
(5)アシルコエンザイムAオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体およびN−エチルマレイミドを含み、N−エチルマレイミドの安定化に有効なpHを有する液状試薬であって、当該試薬の安定化に有効な量のFAD、並びに当該試薬の安定化に有効な量の6,6'-ジチオジニコチン酸及び/又はフェロシアン化カリウムをさらに含有する、安定化された液状試薬。
(6)フェロシアン化カリウムの濃度が0.12mg/100mL以上である、上記(5)記載の液状試薬。
(7)6,6'-ジチオジニコチン酸の濃度が0.4mmol/L以上である、上記(5)又は(6)記載の液状試薬。
(8)陰イオン性界面活性剤をさらに含有する、上記(5)〜(7)のいずれかに記載の液状試薬。
【0008】
また、本発明は、従来成し得なかった長期の保存が可能である、以下の遊離脂肪酸測定用キットを提供する。
(9)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の液状試薬、並びにアシルコエンザイムAを定量するための試薬を含む、遊離脂肪酸測定用キット。
(10)アシルコエンザイムAを定量するための試薬が、上記(5)〜(8)のいずれかに記載の液状試薬である、上記(9)記載のキット。
(11)遊離脂肪酸をアシルコエンザイムAに変換する反応用の試薬、並びに上記(5)〜(8)のいずれかに記載の液状試薬を含む、遊離脂肪酸測定用キット。
【0009】
また、本発明は、試薬の製造における以下の試薬安定化法を提供する。
(12)コエンザイムA、アシルコエンザイムAシンテターゼおよびATPを含む試薬溶液に、当該試薬の安定化に有効な量の1種以上のキレート剤、並びに当該試薬の安定化に有効な量の、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物を添加することを特徴とする、該試薬溶液を遊離脂肪酸測定用液状試薬として使用し得る程度に安定化する方法。
(13)キレート剤としてジエチレントリアミン-N,N,N',N'',N''-五酢酸を少なくとも含む、上記(12)記載の方法。
(14)少なくとも置換α−シクロデキストリンを添加する、上記(12)又は(13)記載の方法。
(15)置換α−シクロデキストリンが2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン及び/又は6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリンである、上記(14)記載の方法。
(16)アシルコエンザイムAオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体およびN−エチルマレイミドを含む試薬溶液に、当該試薬の安定化に有効な量のFAD、並びに当該試薬の安定化に有効な量の6,6'-ジチオジニコチン酸及び/又はフェロシアン化カリウムを添加し、且つ当該溶液をN−エチルマレイミドの安定化に有効なpHに調整することを特徴とする、該試薬溶液を遊離脂肪酸測定用液状試薬として使用し得る程度に安定化する方法。
(17)フェロシアン化カリウムの濃度が0.12mg/100mL以上である、上記(16)記載の方法。
(18)6,6'-ジチオジニコチン酸の濃度が0.4mmol/L以上である、上記(16)又は(17)記載の方法。
(19)陰イオン性界面活性剤をさらに添加することを特徴とする、上記(16)〜(18)のいずれかに記載の方法。
【0010】
さらに、本発明は、以下の遊離脂肪酸の測定方法を提供する。
(20)試料に、上記(1)〜(4)のいずれかの液状試薬、及びアシルコエンザイムAを定量するための試薬を順次添加し、アシルコエンザイムA量を計測することを特徴とする、試料中の遊離脂肪酸の測定方法。
(21)アシルコエンザイムAを定量するための試薬が、上記(5)〜(8)のいずれかの液状試薬である、上記(20)記載の方法。
(22)試料に、遊離脂肪酸をアシルコエンザイムAに変換する反応用の試薬、及び上記(5)〜(8)のいずれかに記載の液状試薬を順次添加し、ペルオキシダーゼの反応による発色を計測することを特徴とする、試料中の遊離脂肪酸の測定方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1液状試薬は、CoA、ACS、ATP及び1種以上のキレート剤に加え、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含有する。第1液状試薬は、CoA、ACS、ATP及び1種以上のキレート剤でも安定化が可能であるが、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含有することで格別に安定化される。CoAの濃度は、該溶液が使用される酵素反応に適した範囲であれば特に制限はない。本発明に使用されるキレート剤としては、一般的に用いられる任意のキレートが使用されるが、好ましくは、例えば、ジエチレントリアミン-N,N,N',N'',N''-五酢酸(以下、DTPAという)、トリエチレンテトラミン-N,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸およびO,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸等が使用される。キレート剤としては、1種の化合物を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。より好ましくは、本発明に使用されるキレート剤は少なくともDTPAを含むものである。キレート剤の濃度は、CoAを安定化するのに有効な量であれば特に制限はなく、使用するキレート剤の種類によっても異なるが、例えば、DTPA単独の場合、0.1mmol/L以上で且つ保存温度で析出しない濃度が挙げられる。DTPAは、NEFA測定用の第1液状試薬の調製に用いられる場合、同時に添加される2価金属イオンより低い濃度であればよい。より好ましくは、DTPAの使用濃度は0.25〜10mmol/Lである。
【0012】
第1液状試薬中に含まれる置換α−シクロデキストリンの濃度は、0.1〜10g/100mL、好ましくは1〜5g/100mLである。同様に、マンニトールの濃度は、0.1〜10g/100mL、好ましくは1〜5g/100mLであり、トレハロースの濃度は、0.1〜10g/100mL、好ましくは1〜5g/100mLである。本発明の第1液状試薬に使用される置換α−シクロデキストリンとしては、1以上の置換基を有する任意のα−シクロデキストリンが挙げられる。置換基としては、炭化水素基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル)、芳香族基(複素環基等を含む)、糖(例えば、単糖、二糖、オリゴ糖等(鎖状又は分枝状でもよい))、アミノ酸(ペプチドを含む)及び脂質等の任意の天然又は合成化合物の置換基が挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、置換α−シクロデキストリンは、2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン又は6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリンである。これら置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースは、第1液状試薬中に単独で存在してもよいし、組み合わされて存在してもよい。尚、ここで第1液状試薬に関して「安定化に有効な量」とは、例えば、実用試験において、液状試薬を苛酷条件下(37℃,16日間)で保存後も液状試薬としての性能を担保し得るのに有効な量を意味する。また、第1液状試薬に関して「安定化された」とは、実用試験において液状試薬を上記苛酷条件下で保存後、調製直後の約60%、より好ましくは約65%以上の反応性残存率を保持することをいい、特に約65%以上の反応性残存率を保持する場合に「格別に安定化された」という。この「安定化に有効な量」は、各化合物に対して個別に考慮されるべきではなく、第1液状試薬がそれぞれ異なった量の複数の化合物を含む場合、それら各化合物の効果の総和により第1液状試薬の「安定化」が達成されれば「安定化に有効な量」と解釈する。
【0013】
本発明の第1液状試薬のpHは、ACSの反応に適した範囲であり、CoAおよび他の含有成分に悪影響を及ぼさず、且つキレート剤、並びに置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物による該試薬の安定化に適した範囲である限り特に制限はない。例えば、pHは、6.5〜8.0であり、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、クエン酸緩衝液、グッド(Good's)緩衝液等のこの範囲に緩衝能を有する緩衝液に各成分を溶解することにより、所望のpHを有する第1液状試薬を得ることができる。
【0014】
本発明第1液状試薬中に含まれるACSおよびATPの濃度は、試料中のNEFAをアシルCoAに変換するのに十分な量であれば特に制限はない。また、ACSは2価カチオン要求性であるので、本発明のNEFA測定用第一試薬は、Mg++、Mn++等の2価金属イオンをさらに含有する。該2価金属イオンの濃度はCoA含有溶液に添加されるキレート剤よりも高濃度であって、ACSがNEFAをアシルCoAに変換するのに十分な濃度であれば特に制限はない。
【0015】
本発明の第2液状試薬は、ACO、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体及びNEMを含み、NEMの安定化に有効なpHを有し、そして当該試薬の安定化に有効な量のFAD、並びに当該試薬の安定化に有効な量のDTDN及び/又はフェロシアン化カリウムをさらに含有する。第2液状試薬は、ACO、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体及びNEMを含み、NEMの安定化に有効なpHを有し、そしてFADを含むことで安定化が可能であるが、DTDN及び/又はフェロシアン化カリウムをさらに含有することで格別に安定化される。ACOの濃度は、該溶液が使用される酵素反応に適した範囲であれば特に制限はなく、例えば、1〜200U/mLである。
【0016】
ペルオキシダーゼは過酸化水素を利用して発色性基質である水素供与体を酸化し得る酵素であれば特に制限はなく、例えば、西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ(以下、HRPという)等が挙げられる。水素供与体はペルオキシダーゼによって酸化され4−アミノアンチピリンや3−メチル−2−ベンゾチアゾリンなどの適当なカップラーとともに発色物質を生成するものであれば特に制限はなく、例えば、N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン(ADPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−アニリン(ALPS)、N−メチル−N−スルホプロピル−アニリン、N−ブチル−N−スルホプロピル−アニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(DAPS)、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(HDAPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン(MAPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン(TOPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−o−トルイジン、N−エチル−N−スルホプロピル−p−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−アニシジン(ADOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン(ALOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(DAOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン(TOOS)、N−スルホプロピルアニリン(HALPS)、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、2,4−ジクロロフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N−(3−スルホプロピル)3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N,N’,N”,N”−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’、4”−トリアミノトリフェニルメタンなどが挙げられる。
【0017】
NEMの濃度は、ペルオキシダーゼによる発色の退色防止に有効な量であり、ACOの反応に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば0.1〜20mmol/Lである。本発明の第2液状試薬のpHは、第2液状試薬安定化剤を配合することにより酸性側に拡がったACOの安定pH範囲内で、NEMの安定化に有効なpHに調整される。好ましくは、本発明の第2液状試薬のpHは5.5〜6.8、より好ましくは5.8〜6.4であり、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、クエン酸緩衝液、グッド(Good's)緩衝液等のこの範囲に緩衝能を有する緩衝液に各成分を溶解することにより、所望のpHを有する第2液状試薬を得ることができる。尚、ここで「NEMを安定化するのに有効なpH」とは、後述する第2液状試薬の安定化を達成し得るに十分な程度にNEMの安定性を担保し得るpHを意味する。
【0018】
本発明の第2液状試薬は、必須の安定化剤としてFADを含有する。FADの使用濃度は第2液状試薬を安定化するのに有効な量であれば特に制限はないが、例えば、10μmol/L以上、より好ましくは100〜2000μmol/Lの濃度が挙げられる。尚、ここで第2液状試薬に関して「安定化に有効な量」とは、例えば、実用試験において、液状試薬を苛酷条件下(37℃,16日間、22日間又は29日間)で保存後も液状試薬としての性能を担保し得るのに有効な量を意味する。また、第2液状試薬に関して「安定化された」とは、実用試験において、液状試薬を37℃で16日間保存後、調製直後の約70%、好ましくは約75%、より好ましくは約80%以上の反応性残存率を保持することをいい、特に、約75%以上の反応性残存率を保持する場合に「格別に安定化された」という。また、37℃で22日間保存後では、調製直後の約70%、好ましくは約75%、より好ましくは約80%以上の反応性残存率を保持することをいい、特に、約75%以上の反応性残存率を保持する場合に「格別に安定化された」という。また、37℃で29日間保存後では、調製直後の約60%、好ましくは約65%以上の反応性残存率を保持することをいい、特に、約65%以上の反応性残存率を保持する場合に「格別に安定化された」という。この「安定化に有効な量」は、FAD単独の効果として考慮されるべきではなく、第2液状試薬にともに含有されるDTDN及び/又はフェロシアン化カリウム(必要に応じてさらに界面活性剤)との効果の総和により第2液状試薬の「安定化」が達成されれば「安定化に有効な量」と解釈する。
【0019】
本発明の第2液状試薬は、FADに加えてDTDN及び/又はフェロシアン化カリウムを安定化剤としてさらに含有する。DTDNの使用濃度は、第2液状試薬を安定化するのに有効な量であれば特に制限はなく、例えば、0.4mmol/L以上、より好ましくは0.8〜5mmol/Lである。フェロシアン化カリウムの使用濃度も第2液状試薬を安定化するのに有効な量であれば特に制限はなく、例えば、0.12mg/100mL以上、より好ましくは0.35〜2.8mg/100mLである。ここで「安定化に有効な量」とは、上記FADについて定義したのと同様であり、これらの量は各化合物単独の効果として捉えるべきではなく、第2液状試薬にともに含有されるFADとの効果の総和により、また、DTDNとフェロシアン化カリウムをともに含む場合にはこれら両者とFADとの効果の総和により、さらに界面活性剤を含有する場合はさらに界面活性剤の効果との総和により、第2液状試薬の安定化が達成されれば、各安定化剤はそれぞれ「安定化に有効な量」であると解するものとする。
【0020】
好ましくは、本発明の第2液状試薬は、FADに加えてDTDNとフェロシアン化カリウムの両方を安定化剤として含有する。
【0021】
好ましい実施態様においては、第2液状試薬は界面活性剤をさらに含有する。界面活性剤の共存により第2液状試薬の安定性がより高められる。界面活性剤の種類はACO及びペルオキシダーゼの反応を阻害しない限り特に限定されないが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、より好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンジアルキルアリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルケニルアリルエーテル硫酸およびそれらの塩であり、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩[例:ハイテノール18E(第一工業製薬(株)製);エマール20Cおよび20A,レベノールWX(以上、花王(株)製)]、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩[例:ハイテノールN−17(第一工業製薬(株)製);エマールNC,レベノールWZ(以上、花王(株)製)]、ポリオキシエチレンジアルキルアリルエーテル硫酸塩[例:ハイテノールNE−15(第一工業製薬(株)製)]、ポリオキシエチレンアルケニルアリルエーテル硫酸塩[例:ハイテノールNF−13(第一工業製薬(株)製)]等が挙げられる。界面活性剤の使用濃度も第2液状試薬を安定化するのに有効な量で且つACO及びペルオキシダーゼの反応及び測定に悪影響を及ぼさない範囲であれば特に制限はなく、界面活性剤の種類によっても異なるが、例えば、ハイテノール18Eの場合、50mg/100mL以上、好ましくは100〜1000mg/100mLである。
【0022】
界面活性剤の添加により、同時に溶液の濁り防止が達成される。例えば、ハイテノール18Eを用いた場合、濁り防止効果は50mg/100mL以上で達成される。
【0023】
本発明のNEFA測定用キットは、本発明の第1液状試薬、および/または第2液状試薬を含む。本発明の第1液状試薬または第2液状試薬のいずれか一方のみを含む場合には、本発明のNEFA測定用キットは、例えば、従来公知のNEFAをアシルCoAに変換する反応用の試薬、又は従来公知のアシルCoAを定量するための試薬とそれぞれ組み合わせてキット化することができる。従来公知のNEFAをアシルCoAに変換する反応用の試薬は、NEFAをアシルCoAに変換するいかなる試薬でもよいが、ACSを含有する試薬が好ましい。また、従来公知のアシルCoAを定量するための試薬は、アシルCoAを定量可能であるいかなる試薬でもよいが、ACOを含有する試薬が好ましい。この場合、ACOの反応により生成する過酸化水素を測定することによりNEFAの測定が可能となる。過酸化水素は酸素を消費するセンサーを用いて直接測定してもよいし、シュウ酸ジエステルを用いた化学発光、あるいはルミノールとペルオキシダーゼを用いた化学発光によって測定してもよい。
【0024】
また、本発明は、試薬溶液をNEFA測定用液状試薬として使用し得る程度に安定化する方法を提供する。第1液状試薬を安定化する方法は、CoA、ACS及びATPを含む試薬溶液に、安定化に有効な量の1種以上のキレート剤、並びに安定化に有効な量の置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物を添加することを特徴とする。これらキレート剤、並びに置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースを任意の順番で別々に添加してもよいし、又は一旦他の溶液中にこれらを溶解し、その後に試薬溶液に添加してもよい。また添加量は、これらの安定化剤が全体として試薬溶液を安定化する限り特に制限はなく、例えば、本発明の第1液状試薬に関して上記したような量が好ましく用いられる。
【0025】
本発明の第2液状試薬を安定化する方法は、ACO、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの発色性基質である水素供与体及びNEMを含む試薬溶液に、安定化に有効な量のFAD、並びに安定化に有効な量のDTDN及び/又はフェロシアン化カリウムを添加し、且つ当該溶液をNEMの安定化に有効なpHに調整することを特徴とする。これらFAD、DTDN及びフェロシアン化カリウムを任意の順番で別々に添加してもよいし、又は一旦他の溶液中にこれらを溶解し、その後に試薬溶液に添加してもよい。また添加量は、これらの安定化剤が全体として試薬溶液を安定化する限り特に制限はなく、例えば、本発明の第2液状試薬に関して上記したような量が好ましく用いられる。また、pHの調整は、添加前でも添加後でもよい。
【0026】
本発明のNEFA測定方法は、試料に、NEFAをアシルCoAに変換する反応用の試薬、好ましくは本発明のNEFA測定用第1液状試薬を添加して、試料中のNEFAをアシルCoAに変換し、次いで、アシルCoAを定量するための試薬、好ましくはアシルCoAを酸化して過酸化水素を生成する試薬及び生成した過酸化水素を定量するための試薬を含んでなる試薬、より好ましくは本発明のNEFA測定用第2液状試薬を該反応液に添加し、生成したアシルCoA(過酸化水素)を定量することを特徴とする(但し、少なくとも本発明のNEFA測定用の第1または第2液状試薬のいずれか一方を使用する)。本発明のNEFA測定用の第1または第2液状試薬を使用しない場合、NEFAをアシルCoAに変換する反応用の試薬、並びにアシルCoAを定量するための試薬は、それぞれ従来公知のNEFA測定用の第1および第2液状試薬であってよい。
【0027】
本発明のNEFA測定の対象となる試料は、NEFAを含有すると考えられる任意の試料である。この試料が、NEFA測定の阻害因子、又は感度、正確性若しくは再現性を低下させる因子を含む場合、試料は、かかる因子を除去するために前処理されてもよい。この試料としては、血液、血清、血漿、リンパ液、胆汁、尿、糞便、唾液、体液(精液、膣液、汗、涙液等を含む)、羊水、滑液、歯肉滲出液、胸膜液、脳室液及び脳脊髄液等の生体試料、生体組織から抽出により得られた液体試料、並びに生体以外から得られる任意の試料が挙げられるがこれらに限定されない。
【0028】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0029】
(実施例1 糖類及びシクロデキストリン添加による第1液状試薬の安定化)NEFA値 約2300μEq/Lのコントロール血清〔セラクリアLP((株)アズウェル製)にNEFAを添加することにより調製したもの〕を実用試験のサンプルとして使用した。試験用NEFA測定第1液状試薬として、60mmol/L トリスヒドロキシメチルアミノメタン(以下、Trisという)、1.1mmol/L 4-アミノアンチピリン、1.2mmol/L アデノシン5'-三リン酸二ナトリウム三水和物(オリエンタル酵母(株)製)、1.2mmol/L コエンザイムA三リチウム(オリエンタル酵母(株)製)、0.25U/mL ACS(旭化成(株)製)、1mmol/L DTPA(同仁化学(株)製)、1.25mmol/L 塩化マグネシウムおよび2g/100mLの各種の糖類又はシクロデキストリンを含有するpH7.6の溶液を調製し、37℃で16日間保存した。NEFA測定第2液状試薬として、ネスコートNEFA-V2(NEFA測定自動分析用キット;(株)アズウェル製)のR2を、能書に従って用事調製して用いた。各種糖類又はシクロデキストリンを添加した試験用第1液状試薬の反応性は、日立7170自動分析装置を用いて以下のようにして測定した。試料3μlに第1液状試薬200μlを添加し、37℃で5分間反応後、ネスコートNEFA-V2のR2 50μlを添加して、さらに37℃、5分間反応させ、主波長546nm、副波長700nmで、測光ポイント16から34の吸光度変化を求めた。試験用第1液状試薬の調製当日と、37℃にて16日間保存後のものについて上記操作により試料を測定し、調製当日の試験用第1液状試薬の反応性を100%として、37℃にて16日間保存後のものの反応率(%)を求めた。結果を表1に示す。表1の結果から、2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン、6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリン等の置換α-シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースが無添加のコントロールと比較して高い反応性残存率を保持していることが明らかになった。
【0030】
【表1】
Figure 0003920110
【0031】
(実施例2 フェロシアン化カリウム添加による第2液状試薬の安定化)
NEFA値 約2300μEq/Lのコントロール血清〔セラクリアLP((株)アズウェル製)にNEFAを添加することにより調製したもの〕を実用試験のサンプルとして使用した。NEFA測定第1液状試薬として、ネスコートNEFA-V2(NEFA測定自動分析用キット;(株)アズウェル製)のR1を、能書に従って用事調製して用いた。試験用NEFA測定第2液状試薬として、10mmol/Lリン酸緩衝液、6mg/mL TOOS、4mmol/L NEM、2mmol/L FAD、500mg/100mL ハイテノール18E、1U/mL HRP(東洋紡績(株)製)、60U/mL ACO(旭化成(株)製)、及び0.12〜2.80mg/100mL フェロシアン化カリウムを含有するpH6.0の溶液を調製し、37℃で16日間保存した。試料3μlにネスコートNEFA-V2のR1 200μlを添加し、37℃で5分間反応後、試験用NEFA測定第2液状試薬50μlを添加して、さらに37℃、5分間反応させ、主波長546nm、副波長700nmで測定ポイント16から34の吸光度変化を求めた。試験用第2液状試薬の調製当日と、37℃にて16日間保存後のものについて上記操作により試料を測定し、調製当日の試験用第2液状試薬の反応性を100%として、37℃にて16日間保存後のものの反応率(%)を求めた。結果を表2に示す。表2の結果から、フェロシアン化カリウムを第2液状試薬に添加すると、用量依存的な様式で安定性を向上することが明らかとなった。
【0032】
【表2】
Figure 0003920110
【0033】
(実施例3 フェロシアン化カリウム存在下の各種の化合物添加による第2液状試薬の安定化)
NEFA値 約2300μEq/Lのコントロール血清〔セラクリアLP((株)アズウェル製)にNEFAを添加することにより調製したもの〕を実用試験のサンプルとして使用した。NEFA測定第1液状試薬として、ネスコートNEFA-V2(NEFA測定自動分析用キット;(株)アズウェル製)のR1を、能書に従って用事調製して用いた。試験用NEFA測定第2液状試薬として、10mmol/Lリン酸緩衝液、6mg/mL TOOS、4mmol/L NEM、2mmol/L FAD、500mg/100mL ハイテノール18E、2.80mg/100mL フェロシアン化カリウム、1U/mL HRP(東洋紡績(株)製)、60U/mL ACO(旭化成(株)製)、及び1mmol/L 各種の化合物を含有するpH6.0の溶液を調製し、37℃で22日間保存した。試験用NEFA測定第2液状試薬の反応性を実施例2に記載の方法で測定した。試験用第2液状試薬の調製当日と、37℃にて22日間保存後のものについて上記操作により試料を測定し、調製当日の試験用第2液状試薬の反応性を100%として、37℃にて22日間保存後のものの反応率(%)を求めた。結果を表3に示す。表3の結果は、DTDNの添加のみが第2液状試薬の安定性を向上させたことを示す。従って、DTDNの上記のような優れた長期間の安定化効果についてさらに検討した。
【0034】
【表3】
Figure 0003920110
【0035】
(フェロシアン化カリウム存在下の第2液状試薬に対するDTDNの用量依存的な安定化効果)
NEFA値 約2300μEq/Lのコントロール血清〔セラクリアLP((株)アズウェル製)にNEFAを添加することにより調製したもの〕を実用試験のサンプルとして使用した。NEFA測定第1液状試薬として、ネスコートNEFA-V2(NEFA測定自動分析用キット;(株)アズウェル製)のR1を、能書に従って用事調製して用いた。試験用NEFA測定第2液状試薬として、10mmol/Lリン酸緩衝液、6mg/mL TOOS、4mmol/L NEM、2mmol/L FAD、500mg/100mL ハイテノール18E、2.80mg/100mL フェロシアン化カリウム、1U/mL HRP(東洋紡績(株)製)、60U/mL ACO(旭化成(株)製)、及び0.2〜5.0mmol/L DTDNを含有するpH6.0の溶液を調製し、37℃で29日間保存した。試験用NEFA測定第2液状試薬の反応性を実施例2に記載の方法で測定した。試験用第2液状試薬の調製当日と、37℃にて29日間保存後のものについて上記操作により試料を測定し、調製当日の試験用第2液状試薬の反応性を100%として、37℃にて29日間保存後のものの反応率(%)を求めた。結果を表4に示す。表4の結果から、DTDNが用量依存的に第2液状試薬を安定化することが明らかになった。特に、DTDNは、第2液状試薬中、約1.0〜3.0mmol/Lの濃度で顕著な安定化効果を示すことが明らかとなった。
【0036】
【表4】
Figure 0003920110
【0037】
【発明の効果】
上述のように、第1液状試薬安定化剤として、1種以上のキレート剤、並びに置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物を第1液状試薬に添加することにより、NEFA測定における第1液状試薬の性能を液状で長期にわたって安定化することができる。また、第2液状試薬安定化剤として、FAD、並びにDTDN及び/又はフェロシアン化カリウムを第2液状試薬に添加することによりNEFA測定における第2液状試薬の性能を液状で長期にわたって安定化することができる。さらにこれら第1及び第2液状試薬を用いることにより、液状で長期間安定なNEFA測定用キットを提供することが可能となる。

Claims (10)

  1. コエンザイムA、アシルコエンザイムAシンテターゼおよびATPを含む液状試薬であって、当該試薬の安定化に有効な量の1種以上のキレート剤、並びに当該試薬の安定化に有効な量の、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含有する、安定化された液状試薬。
  2. キレート剤としてジエチレントリアミン-N,N,N',N'',N''-五酢酸を少なくとも含む、請求項1記載の液状試薬。
  3. 置換α−シクロデキストリンを少なくとも含む、請求項1又は2記載の液状試薬。
  4. 置換α−シクロデキストリンが2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン及び/又は6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリンである、請求項3記載の液状試薬。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液状試薬、並びにアシルコエンザイムAを定量するための試薬を含む、遊離脂肪酸測定用キット。
  6. コエンザイムA、アシルコエンザイムAシンテターゼおよびATPを含む試薬溶液に、当該試薬の安定化に有効な量の1種以上のキレート剤、並びに当該試薬の安定化に有効な量の、置換α−シクロデキストリン、マンニトール及びトレハロースからなる群より選択される1種以上の化合物を添加することを特徴とする、該試薬溶液を遊離脂肪酸測定用液状試薬として使用し得る程度に安定化する方法。
  7. キレート剤としてジエチレントリアミン-N,N,N',N'',N''-五酢酸を少なくとも含む、請求項記載の方法。
  8. 少なくとも置換α−シクロデキストリンを添加する、請求項又は記載の方法。
  9. 置換α−シクロデキストリンが2,6-ジ-O-メチル-α-シクロデキストリン及び/又は6-O-α-D-マルトシル-α-シクロデキストリンである、請求項記載の方法。
  10. 試料に、請求項1〜4のいずれかに記載の液状試薬、及びアシルコエンザイムAを定量するための試薬を順次添加し、アシルコエンザイムA量を計測することを特徴とする、試料中の遊離脂肪酸の測定方法。
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