JP3919886B2 - 被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品等の被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷蔵庫は、冷蔵能力の向上により、被収蔵物の長期保存が可能となり、冷蔵庫内に被収蔵物が長期間収蔵されることが多くなった。また、厨房のスペースを有効に活用するべく、冷蔵庫の高容量化が進んでおり、冷蔵庫に収蔵される被収蔵物の種類及び量が増えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した事情により、利用者は、冷蔵庫に何を収蔵したかを忘れやすくなり、被収蔵物の保存期限が超過して被収蔵物が使用できなくなってしまうことが多い。また、保存期限が超過して使用できなくなった被収蔵物をそのまま気付かずに冷蔵庫内に放置し続け、これによって冷蔵庫内の収蔵スペースが制限され、収蔵スペースを効率良く利用していないことが多い。
【0004】
このような事態を避けるためには、被収蔵物に表示された賞味期限、製造年月日等をチェックして被収蔵物の保存期限を管理する必要があるが、そのためには、被収蔵物を冷蔵庫から取り出したり、冷蔵庫内で動かしたりしなければならず、非常に煩雑である。
【0005】
また、賞味期限や製造年月日が表示されていない被収蔵物(ex.野菜、果物等)については、通常、その被収蔵物を購入した日、即ち、冷蔵庫に収蔵した日によって保存期限を定めているが、収蔵期間が長くなるといつ収蔵したかを忘れやすくなり、保存期限の管理が困難である。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、被収蔵物の保存期限の管理を容易にできるようにした冷蔵庫を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明は、被収蔵物の識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された情報を被収蔵物毎に一グループとして互いに関連づけて格納する記憶手段と、冷蔵庫本体外部に取り付けられたディスプレイと、前記記憶手段に格納された情報を被収蔵物毎に区別して前記ディスプレイに表示させる制御手段と、を備え、前記記憶手段に格納された直後の情報を前記ディスプレイの表示部の中央に表示するとともに、その上下に保存期限が近い順に分類された他の被収蔵物の情報を表示することを特徴とする。
また本発明は、被収蔵物の識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された情報を被収蔵物毎に一グループとして互いに関連づけて格納する記憶手段と、冷蔵庫本体外部に取り付けられたディスプレイと、前記記憶手段に格納された情報を被収蔵物毎に区別して前記ディスプレイに表示させる制御手段と、
を備え、前記入力手段は、第1のキーと第2のキーとを有し、一被収蔵物の情報の入力が終了するごとに第1のキーが押されることにより、入力の終了した一被収蔵物の情報を互いに関連づけて1グループとして前記記憶手段に格納し、前記記憶手段に格納された直後の一被収蔵物の情報を前記ディスプレイの表示部の中央に表示するとともに、その上下に保存期限が近い順に分類された他の被収蔵物の情報を表示し、全ての情報の入力が終了して第2のキーが押されることにより、前記記憶手段に格納された全ての被収蔵物の情報のうち、保存期限が最も近いものから順に分類された複数の被収蔵物の情報を前記ディスプレイに表示することを特徴とする。
【0008】
また、前記入力手段は、被収蔵物にバーコード表示されている識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力するためのバーコードリーダを備えたことを特徴とする。
さらに、前記入力手段は、カードに記録された被収蔵物の名称、購入日の情報を入力するためのカードリーダを備えたことを特徴とする。
また、上記構成の冷蔵庫は、パーソナルコンピュータを介して店舗のコンピュータと接続されており、前記店舗のコンピュータから前記パーソナルコンピュータに情報を送信し、これを前記パーソナルコンピュータで処理して冷蔵庫に入力することを特徴とする。
さらに、前記識別情報が画像データであることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の斜視図、図2は図1の冷蔵庫の要部の電気的構成を示すブロック図、図3は液晶ディスプレイの画面の表示例を示す図である。
【0010】
図1に示す冷蔵庫1は、内部が上段の冷凍室と中段の冷蔵室と下段の野菜室とに仕切られたキャビネット3と、各室の前面にそれぞれ取り付けられた断熱性を有する扉4〜6とからなる冷蔵庫本体2を備えており、冷凍室を開閉する扉4の前面に液晶ディスプレイ7が取り付けられている。
【0011】
図2に示すように、液晶ディスプレイ7はマイクロコンピュータ8に接続され、マイクロコンピュータ8には第1のメモリ9及び第2のメモリ10が接続されている。第2のメモリ10には、主な被収蔵物の名称を頭文字に基づいて分類した名称データベース11が格納されている。図3に示すように、液晶ディスプレイ7は表示部12を有し、表示部12の下方と右側方にはタッチパネルからなる操作キー13〜24が設けられている。
【0012】
表示部12の下方に設けられた操作キーは、左から順に、被収蔵物の名称や頭文字等を入力するためのアルファベットキー13、日付や数量等を入力するためのテンキー14及び入力キー15、名称データベース11から被収蔵物の名称を検索するための検索キー16、入力された情報を第1のメモリ9に格納するための登録キー17、登録された情報を削除するための削除キー18、登録が完了した旨を入力するための完了キー19、カーソル移動キー20となっている。
【0013】
表示部12の右側方に設けられた操作キーは表示部12をスクロールするためのもので、上から順に、前行送りキー21、次行送りキー22、前頁送りキー23、次頁送りキー24となっている。なお、25はスクロールの基準点の現在位置を示す指標で、前行送りキー21または次行送りキー22を押すと、この指標25が上方または下方に1行ずつ移動し、上端位置または下端位置からさらに上方または下方に移動させようとすると、画面における被収蔵物が表示されている欄が1行ずつスクロールする。また、前頁送りキー23または次頁送りキー24を押すと、被収蔵物が表示されている欄が1頁ずつ(即ち、5行ずつ)スクロールする。
【0014】
表示部12はマイクロコンピュータ8からの指令に基づいて第1のメモリ9に格納された情報を表示する。表示部12は格子状に区画された欄を有しており、被収蔵物の名称、収蔵日、賞味期限、数量等を被収蔵物毎に区別して表示することができるようになっている。
【0015】
表示部12の下端は登録欄になっており、利用者は、登録しようとする情報をこの欄に入力する。即ち、この欄の名称表示枠にアルファベットキー13によって名称を入力し、カーソルを賞味期限表示枠に移動させ、賞味期限をテンキー14及び入力キー15によって入力し(例えば、7月15日の場合には、7、入力キー、15、入力キーと操作する)、カーソルを数量表示枠に移動させ、数量をテンキー14及びアルファベットキー15によって入力する。なお、収蔵日の枠にはあらかじめ当日の日付が表示されており、変更が必要な場合にのみ、この枠に入力を行う。また、賞味期限の表示が無いものについては、利用者が決めた賞味期限を入力する。
【0016】
なお、本実施形態では、カーソルが名称表示枠にあるときに、名称の頭文字を入力して検索キー16を押すと、その頭文字を有する名称が名称データベース11から読み出されて名称表示枠に表示され、さらに検索キー16を押すと、同じ頭文字を有する名称が順次表示されるようになっており、この機能を使用すると、名称の入力の手間を省くことができる。
【0017】
入力が終了して登録キー17を押すと、入力情報が互いに関連づけられて1グループとしてメモリ9に格納されるとともに、登録欄に表示された情報が消去されて次の情報の入力が可能な状態となる。そして、登録されたばかりの情報は表示部12の中央の表示領域に表示されるとともに、その上下に賞味期限が近い順にソートされた他の被収蔵物の情報が表示され、利用者は、これによって登録が行われたことを確認することができる。全ての情報の入力が終了して完了キー19を押すと、表示部12に、メモリ9に格納された情報のうち、賞味期限が最も近いものから順にソートされた5品目までの情報が表示される。なお、6品目以降の情報は、画面をスクロールすると表示されるようになっている。
【0018】
登録された情報を削除する場合には、カーソルを削除しようとする行の左端の順位を示す番号の位置に移動して削除キー18を押す。これにより、その行の情報が一括して削除され、その行の下に位置する情報が順次一行ずつ繰り上がるようになっている。
【0019】
利用者は、液晶ディスプレイ7を見て、表示された賞味期限を超過しないように被収蔵物を処理する。なお、賞味期限が迫っているものや、過ぎたものを判別しやすくするために、その部分の表示色を変えたり、警告マークを表示するようにしてもよい。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態を図4及び図5に基づいて説明する。
なお、本実施形態において第1の実施形態と同等の部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0021】
この実施形態では、図5に示すように、デジタルカメラから取り込んだ被収蔵物の画像データを液晶ディスプレイ7の表示部12に表示できるようになっている。なお、第1の実施形態と同様に名称も表示できるようになっており、画像で識別しにくいものについては名称を表示する。名称と画像データの入力モードの切り換えは右下に設けられたモード切換キー26で行うようになっている。
【0022】
図4に示すように、マイクロコンピュータ8には画像メモリ27が接続され、画像メモリ27は、液晶ディスプレイ7と、液晶ディスプレイ7の近傍に設けられたデジタルカメラDCの接続端子28とに接続されている。接続端子28にはデジタルカメラDCの出力コネクタが着脱自在となっており、画像データを取り込むときにのみデジタルカメラDCを接続端子28に接続し、それ以外のときはデジタルカメラDCの出力コネクタを接続端子28から外しておけばよい。なお、接続端子28に代えて赤外線受光部を設け、デジタルカメラDCから赤外線によって画像データを入力するようにしてもよい。
【0023】
デジタルカメラDCで撮像した画像の取り込みを行う際には、カーソルを表示部12における登録欄のイメージ・名称表示枠に移動し、モード切換キー26によって画像入力モードに設定する。マイクロコンピュータ8は、デジタルカメラDCから出力されてきた画像データをマイクロコンピュータ8の制御によって画像メモリ27に書き込んでゆく。このとき、書き込みの開始のタイミングはデジタルカメラDCからマイクロコンピュータ8に送られてくる垂直同期信号に基づいて行う。画像メモリ27に書き込まれた画像データは画像メモリ27から読み出されて液晶ディスプレイ7に表示される。そして、賞味期限、数量等を入力し、登録キー17を押すと、これらの情報が画像メモリ27に格納された画像データと関連づけられて第1のメモリ9に格納される。
【0024】
一つの被収蔵物のデータの登録が終了すると、同様の手順で他の被収蔵物のデータの登録を順次行う。なお、画像データの代わりに名称を表示する場合には、モード切換キー26で入力モードを切り換え、アルファベットキー14や検索キー16によって名称を入力する。全てのデータの入力が終了して完了キー19を押すと、表示部12に、メモリ9に格納された情報のうち、賞味期限が最も近いものから順にソートされた5品目までの情報が表示される。
【0025】
なお、画像メモリ27は電源バックアップ(保持)されているものとする。したがって、画像メモリ27に格納されたデータはそのまま保持され、表示部12には被収蔵物の画像が常時または必要時に表示できることになる。
【0026】
本実施形態では、液晶ディスプレイ7に表示された被収蔵物のイメージによって被収蔵物が何であるかを瞬時に識別することができるため、特に大量の被収蔵物を管理する場合に便利である。
【0027】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が考えられる。
【0028】
例えば、保存期限を定めるための情報は、上述した賞味期限や収蔵日に限定されるものではなく、品質保持期限、製造年月日、購入日等であってもよい。
【0029】
また、被収蔵物の名称、賞味期限や製造年月日等の保存期限を定めるための情報が被収蔵物にバーコード表示されている場合には、入力手段としてバーコードリーダを使用してもよい。また、販売店でサービスポイントを記録するためのカードやその他のカードに購入物の名称、購入日等を記録する場合には、入力手段としてカードリーダを使用してもよい。また、情報を音声で入力する入力手段を使用してもよい。また、冷蔵庫をパーソナルコンピュータを介して店舗のコンピュータと接続し、店舗のコンピュータからパーソナルコンピュータに情報を送信し、これをパーソナルコンピュータで処理して冷蔵庫に入力するようにしてもよい。
【0030】
また、被収蔵物は、飲料や調味料、あるいはその他のものでもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷蔵庫本体外部に取り付けられたディスプレイに被収蔵物の識別情報、保存期限を定めるための情報を被収蔵物毎に区別して表示するようにしたことにより、被収蔵物の保存期限の管理を容易に行うことができ、冷蔵庫内の食品を腐らせたりすること等を防止することができる。
【0032】
また、被収蔵物の画像データを表示するようにしたことにより、被収蔵物の識別が容易であり、特に、大量の被収蔵物の保存期限を管理する場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の斜視図。
【図2】 第1の実施形態の要部の電気的構成を示すブロック図。
【図3】 第1の実施形態の液晶ディスプレイの画面の表示例を示す図。
【図4】 本発明の第2の実施形態の要部の電気的構成を示すブロック図。
【図5】 第2の実施形態の液晶ディスプレイの画面の表示例を示す図。
【符号の説明】
1 冷蔵庫
2 冷蔵庫本体
7 ディスプレイ
8 マイクロコンピュータ(制御手段)
9 第1のメモリ(記憶手段)
13〜24、26 操作キー(入力手段)
27 画像メモリ(記憶手段)
Claims (6)
- 被収蔵物の識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力する入力手段と、
該入力手段によって入力された情報を被収蔵物毎に一グループとして互いに関連づけて格納する記憶手段と、
冷蔵庫本体外部に取り付けられたディスプレイと、
前記記憶手段に格納された情報を被収蔵物毎に区別して前記ディスプレイに表示させる制御手段と、
を備え、
前記記憶手段に格納された直後の情報を前記ディスプレイの表示部の中央に表示するとともに、その上下に保存期限が近い順に分類された他の被収蔵物の情報を表示することを特徴とする被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。 - 被収蔵物の識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力する入力手段と、
該入力手段によって入力された情報を被収蔵物毎に一グループとして互いに関連づけて格納する記憶手段と、
冷蔵庫本体外部に取り付けられたディスプレイと、
前記記憶手段に格納された情報を被収蔵物毎に区別して前記ディスプレイに表示させる制御手段と、
を備え、
前記入力手段は、第1のキーと第2のキーとを有し、
一被収蔵物の情報の入力が終了するごとに第1のキーが押されることにより、入力の終了した一被収蔵物の情報を互いに関連づけて1グループとして前記記憶手段に格納し、前記記憶手段に格納された直後の一被収蔵物の情報を前記ディスプレイの表示部の中央に表示するとともに、その上下に保存期限が近い順に分類された他の被収蔵物の情報を表示し、
全ての情報の入力が終了して第2のキーが押されることにより、前記記憶手段に格納された全ての被収蔵物の情報のうち、保存期限が最も近いものから順に分類された複数の被収蔵物の情報を前記ディスプレイに表示することを特徴とする被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。 - 前記入力手段は、被収蔵物にバーコード表示されている識別情報、保存期限を定めるための情報等を入力するためのバーコードリーダを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。
- 前記入力手段は、カードに記録された被収蔵物の名称、購入日の情報を入力するためのカードリーダを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。
- 前記冷蔵庫はパーソナルコンピュータを介して店舗のコンピュータと接続されており、前記店舗のコンピュータから前記パーソナルコンピュータに情報を送信し、これを前記パーソナルコンピュータで処理して前記冷蔵庫に入力することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。
- 前記識別情報が画像データであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の被収蔵物の保存期限を管理するためのディスプレイを備えた冷蔵庫。
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