JP3919467B2 - シール材、現像剤供給装置及び画像形成装置 - Google Patents

シール材、現像剤供給装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置内で2つの部材間に介在してここからの現像剤漏れを抑えるシール材、並びにこれを用いる現像剤補給装置及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシール材としては、弾性材料から構成され、互いに圧接する2つの部材間で圧接せしめられて自在に変形することで両部材にそれぞれ密着して現像剤漏れを抑えるものが知られている。
【0003】
しかしながら、このシール材では、例えば現像装置とこれに現像剤を供給する現像剤供給装置との組合せのように、一方の部材が着脱等のために他方の部材に対して相対移動するような部材の組合せであると、次のような不具合を引き起こすことがある。即ち、上記一方の部材の相対移動に伴ってシール材を他方の部材に摺擦させ、摺擦による摩耗によってそのシール性を徐々に低下させていくという不具合である。
【0004】
そこで、多層構造で構成したシール材の表層(摺擦側の層)に、滑性に優れた材料を用いることでシール材の摩耗によるシール性の低下を抑えるようにしたシール材が知られている(例えば特開2000−235304号公報に記載のもの)。この種のシール材によれば、表層をゴムや発泡ポリウレタンのような滑りにくい材料ではなく、テフロンや超高分子量ポリエチレンのような滑性に優れた材料で構成することで、摺擦による摩耗を抑えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者は、この種のシール材においても、次に説明するような現象によってシール性を著しく低下させるときがあることを実験によって確認した。即ち、一方の部材の相対移動方向における先端側のシール材エッジ部分を、摺擦に伴って他方の部材とシール材後端側との間に潜り込ませるようなことが時々起こる。このようにシール材エッジ部分を潜り込ませてしまうと、シール材ともう一方の部材との間に隙間が生じてここから現像剤が漏れ易くなってしまう。
【0006】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像剤を排出する排出口を有する部材が現像装置の表面上でスライド移動する際に起こるシール材エッジ部分の潜り込みによる現像剤漏れを抑えることができるシール材、並びにこれを用いる現像剤供給装置及び画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を受け入れる現像剤受入口を有する現像装置に装着可能であり、該現像装置の表面上でスライド移動せしめられることで該現像装置に係合して自らの排出口を該現像剤受入口に対向させ、且つ該排出口から排出した現像剤を該現像剤受入口から該現像装置内に受け入れさせる部材、における該排出口の周囲に設けられ、該現像装置に装着された状態の該部材の該排出口、及び該排出口に対向している該現像剤受入口の周りをシールして該現像装置と該部材との間からの現像剤漏れを抑えるシール材において、上記部材に固定され基層と、該部材のスライド移動に伴って上記現像装置に摺擦するように該基層の上に積層された状態で該基層に固定された摺擦層とを設け、該部材が該現像装置に係合するように該現像装置の表面上でスライド移動せしめられる際におけるスライド移動方向の先端側となる摺擦層先端側部分を、該基層と該摺擦層との積層部よりもスライド移動方向の前方に向けて突出させつつ、該部材に向けて湾曲させたことを特徴とするものである。
【0008】
このシール材においては、排出口を有する部材に設けたシール材のエッジ部分となる摺擦層先端側部分を基層よりも該部材の先端側(スライド移動方向の下流側)に突出させ、この摺擦層先端側部分に対して現像装置に摺擦させないような姿勢をとらせている。このため、現像装置に係合させるように前述の部材を現像装置に対してスライド移動させる際、その部材に設けたシール材のエッジ部分を現像装置に摺擦させるおそれが殆ど無くなり、摺擦に伴う該エッジ部分の潜り込みが抑えられる。よって、前述の部材が現像装置の表面上でスライド移動する際に起こるシール材エッジ部分の潜り込みによる現像剤漏れを抑えることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1のシール材において、上記摺擦層を、ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ0.1[mm]以上の層で構成し、その上記摺擦層先端側部分を曲げ加工によって湾曲させたことを特徴とするシール材。
【0010】
このシール材においては、滑性に優れたポリエチレンテレフタレートからなる摺擦層により、排出口を有する部材のスライド移動に伴うシール材の摩耗を抑えることができる。また、次に説明する理由により、シール材のエッジ部分である摺擦層先端側部分の撓みによる現像装置の部材との摺擦を抑えることができる。即ち、摺擦層先端側部分を曲げ加工することでこれに現像装置に摺擦しないような姿勢をとらせる場合、摺擦層の材料として良好な可撓性を発揮するものを用いてしまうと、該摺擦層先端側部分を重力方向に撓ませて現像装置と摺擦させてしまうおそれがある。そこで、本発明者は、ポリエチレンテレフタレート製の摺擦層について、その厚みとその可撓性との関係について鋭意研究を行った。すると、ポリエチレンテレフタレート製の摺擦層を0.1[mm]以上の厚みにすれば、上記摺擦層層先端側部分の撓みによる現像装置との摺擦を有効に抑え得ることを見出した。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1のシール材において、上記摺擦層先端側部分を上記部材に固定したことを特徴とするものである。
【0012】
このシール材においては、現像装置に摺擦させないような姿勢をとらせた摺擦層先端側部分について、その先端を摺擦層が設けられている部材に固定しているため、この摺擦層先端側部分に対して該部材のスライド移動の際に加わる力の影響にかかわらず該姿勢を維持させることが可能になる。よって、部材のスライド移動の際に加わる力の影響にかかわらず摺擦層先端側部分の撓みによる現像装置との摺擦を解消することができる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3のシール材において、上記摺擦層の材料として、厚さ0.05[mm]以上0.075[mm]以下のポリエチレンテレフタレートを用いたことを特徴とするものである。
【0014】
このシール材においては、次に説明する理由により、基層に発泡ウレタン等の弾性部材を用いた場合に生じ易い摺擦層の皺による現像剤漏れを抑えることができる。即ち、弾性部材は、現像装置と摺擦すると容易に変形してその摺擦面に皺を発生させ易い。このため、当然ながらシール材を弾性部材だけによって構成している場合には、該シール材の摺擦面に皺を発生させ易くなる。これに対し、本シール材のように、少なくとも基層と摺擦層とからなる多層構造を採用している場合、たとえ該基層に弾性材料を用いても滑性に優れた材料を該摺擦層に用いれば、該基層に生ずる皺をある程度まで抑えることが可能になる。しかし、摺擦層の厚みを薄くし過ぎると、該摺擦層と現像装置との摺擦に伴って皺状に変形しようとする基層に追従させて該摺擦層を容易に変形させてしまい、結果として該基層及び摺擦層に皺を発生させるおそれがある。そこで、本発明者は、発砲ポリウレタン製の基層と、ポリエチレンテレフタレート製の摺擦層との組合せを用いて、該摺擦層の厚みと皺の発生状況との関係を試験してみた。すると、基層に弾性部材を用いても、ポリエチレンテレフタレート製の摺擦層の厚みを0.05[mm]以上にすれば、該摺擦層に生ずる皺を有効に抑え得ることがわかった。
また、本シール材においては、次に説明する理由により、摺擦層先端側部分を撓ませながら部材に固定した場合に生じ易い基層の伸びによるシール材の滑性の低下を抑えることができる。即ち、プラスチック板などの可撓性の材料からなる摺擦層を基層に積層し、摺擦層先端側部分を撓ませながら部材に固定することで該摺擦層先端側部分に対して現像装置に摺擦させないような姿勢をとらせる場合、該摺擦層先端側部分は元の形状に戻ろうとして基層を引っ張る。この引っ張りの力は摺擦層の厚みが大きくなるほど強くなって弾性材料からなる基層を伸ばし易くなる。本発明者は、鋭意研究により、かかる基層の伸びが著しくなると、摺擦層の摺擦面の平面性が悪化してシール材の滑性が低下してしまうことを見出した。そこで、発砲ポリウレタン製の基層とポリエチレンテレフタレート製の摺擦層との組合せを用いて、該摺擦層の厚みとシール材の滑性との関係を試験してみた。すると、ポリエチレンテレフタレート製の摺擦層端部を撓ませながら部材に固定しても、その厚みを0.075[mm]以下にすれば、摺擦層が元の形状に戻ろうとして発泡ポリウレタン製の基層を引っ張ることによる該基層の延びを有効に抑え得ることを見出した。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4のシール材において、上記基層を弾性部材で構成し、上記摺擦層先端側部分の先端よりも後端側に、上記部材に固定しない非固定部を設け、該非固定部と上記基層の先端との間に空間を形成したことを特徴とするものである。
【0016】
このシール材においては、次に説明する理由により、上記摺擦層先端側部分が基層の変形を阻害することに起因するシール材の滑性の低下を抑えることができる。即ち、シール材は、現像装置に摺擦しながら加圧される際、この加圧によって弾性部材からなる基層を自在に変形させることで良好な滑性を維持することができる。この基層は加圧されるとその厚みを減らす代わりに、その長さ方向の大きさを増加させるように変形する。ところが、本シール材のように、摺擦層の先端を部材に固定することで摺擦層先端側部分に対して現像装置に摺擦しないような姿勢を維持させる場合、基層の先端を該摺擦層先端側部分によって押さえてしまうと、該基層の長さ方向への変形を阻害してしまう。そして、このことにより、シール材の滑性を低下させてしまうのである。そこで、本シール材においては、基層よりも突出する摺擦層先端側部分と、該基層の先端との間に空間が形成されるように、部材に固定しない非固定部を該摺擦層先端側部分の先端よりも後端側に設けている。かかる構成では、加圧に伴って変形する基層の長さ方向の大きさ増加分を、この空間に進入させて該基層を容易に変形させることが可能となる。よって、摺擦層先端側部分が基層の変形を阻害することに起因するシール材の滑性の低下を抑えることができる。
【0017】
請求項6の発明は、現像剤を収容する収容部と、該収容部内の現像剤を排出するための排出口と、該排出口の周りに設けられたシール材とを備え、現像装置の現像剤受入口に該排出口を対向させるように該現像装置に係合して該排出口から該現像剤受入口へ現像剤を供給する現像剤供給装置において、上記シール材として、請求項1、2、3、4又は5のシール材を用いたことを特徴とするものである。
【0018】
この現像剤供給装置においては、排出口の周りに設けたシール材のエッジ部分の潜り込みに起因する現像装置と現像剤供給装置との間からの現像剤漏れを抑えることができる。
【0019】
請求項7の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像を現像する現像装置と、該現像装置に現像剤を供給する現像剤供給装置とを備え、該潜像担持体上の潜像を該現像装置によって現像して画像を形成する画像形成装置において、該現像剤供給装置として、請求項6の現像剤供給装置を用いたことを特徴とするものである。
【0020】
この画像形成装置においては、現像剤供給装置の排出口と現像装置の現像剤受入口との間におけるシール材のエッジ部分の潜り込みに起因する現像剤漏れを抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を電子写真複写機(以下、単に複写機という)に適用した一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1はこの複写機の概略構成図である。図示のように、本複写機は、原稿の画像情報を読み取るスキャナ部100と、転写紙Pに画像を形成する画像形成部200と、この画像形成部200に転写紙Pを供給する給紙部300とを備えている。また、複写機内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。
【0022】
上記スキャナ部100は、図示しないコンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報を受光装置101で読み取り、読み取った画像情報を上記制御部に送る。
【0023】
上記制御部は、スキャナ部100から受け取った上記画像情報に基づき、画像形成部200のレーザ書き込みユニット200A内に配設された図示しないレーザダイオードやポリゴンミラー等を制御してプロセスカートリッジ200Bの感光体ドラム201に向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム201の表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。画像形成部200は、これらレーザ書き込みユニット200A、プロセスカートリッジ200Bの他、転写装置200C、定着装置200D、排紙装置200E、回動軸214を中心に図中矢印方向に開閉可能なドア200F、回動軸215を中心に図中前後方向に開閉可能なドア200G、図示しない現像剤供給装置としてのトナー供給装置等も備えている。なお、上記現像プロセスについては、後に詳述する。
【0024】
上記給紙部300は、4つの給紙カセット301a、b、c、d、4つのレジストローラ302a、b、c、d、4つの紙搬送ローラ対303a、b、c、d等を備えている。
【0025】
4つの給紙カセット301a、b、c、dは、それぞれ転写紙Pを載置収容するものであり、複写機本体に対して図1の前後方向に着脱されるように構成されている。
【0026】
上記レジストローラ302a、b、c、dは、それぞれ給紙カセット301a、b、c、dに載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、搬送ローラ対303a、b、c、d等で構成される紙搬送経路に送る。
【0027】
上記制御部は、スキャナ部100から上記画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述の現像プロセスを実施させて感光体ドラム201上にトナー像を形成させるとともに、この画像情報に応じたサイズの転写紙Pを給紙させるべく、4つのレジストローラ302のうちの1つを作動させる。この作動により4つの給紙カセット301のうちの1つから転写紙Pが1枚排出され、紙搬送ローラ対303を経由した後、プロセスカートリッジ200Bと転写装置200Cとの間の転写位置に搬送される。この転写位置では、図示しないバイアス印加手段によって転写用バイアスを印加されている転写ローラが、感光体ドラム201に当接してニップを形成している。感光体ドラム201上で現像された上記トナー像は、このニップに挟まれた転写紙Pと重ね合わされる。そして、上記転写用バイアスの印加によってこのニップに形成されている転写用電界や、感光体ドラム201と上記転写ローラとの当接圧力などの影響を受けて転写紙P上に転写される。
【0028】
このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、定着装置200D内に送られ、加圧ローラ216と加熱ローラ217との間における加圧力や加熱など影響を受けてトナー像が定着せしめられる。そして、転写装置200Dから排出された後、排紙装置200Eの排紙ローラ対の間を経由して機外へと排出される。
【0029】
本複写機における現像プロセスは以下に説明する通りである。
図2は本複写機のプロセスカートリッジを示す概略構成図である。なお、この図2では、便宜上、上記トナー供給装置の図示を省略している。図2において、プロセスカートリッジ200Bは、現像装置としての現像部200B−3と、潜像形成部200B−4と、クリーニング部200B−5とを備えている。
【0030】
上記潜像形成部200B−4には、潜像担持体である上述の感光体ドラム201が回転可能に取り付けられており、この感光体ドラム201は、図示しない駆動系によって図中反時計回りに回転駆動される。また、この潜像形成部200B−4は、帯電ローラ211、除電ランプ212等を感光体ドラム201の周囲に備えている。
【0031】
上記感光体ドラム201の表面は、図中反時計回りの回転駆動に伴い、まず、除電ランプ212から除電光が照射されて除電された後、帯電ローラ211と当接して一様帯電する。次いで、上述のように、レーザ書き込みユニット200Aからレーザ書き込み光Lが照射される。感光体ドラム201の表面は、この照射により静電潜像を担持する。この静電潜像は、感光体ドラム201の回転に伴って後述の剤担持部200B−1との対向位置(現像位置)を通過する際に、現像剤としてのトナーが付着せしめられてトナー像に現像される。
【0032】
上記現像部200B−3は、剤担持部200B−1と、剤収容部200B−2とから構成されている。
【0033】
図3はこの剤収容部200B−2の要部を示す斜視図である。図において、この剤収容部200B−2は、第1トナー受入口202、第2トナー受入口203、第1搬送スクリュー204、第2搬送スクリュー205、収容部ケーシング206、トナー濃度センサ207(図1参照)等から構成されている。第1搬送スクリュー204、第2搬送スクリュー205は、互いに平行な位置関係を維持するように配設され、図示しない駆動系により回転駆動されるようになっている。これら搬送スクリューの間には収容部ケーシング206と一体に構成された仕切り壁206aが設けられ、これにより、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を収容する現像剤収容スペースが両者の周りに個別に確保されている。但し、各搬送スクリューの両端近傍に対応する領域には、仕切り壁206aが設けられておらず、2つの現像剤収容スペースは該両端近傍で連通するようになっている。
【0034】
図示しないトナー供給装置によって第1トナー受入口202を介して剤収容部202B−2に受け入れられたトナーは、まず、第1搬送スクリュー204が収容された現像剤収容スペースに落下する。そして、この第1搬送スクリュー204の周りにある二成分現像剤と接触した後、第1搬送スクリュー204の回転に伴ってこの二成分現像剤と混合・攪拌されながら図中矢印で示すように奥側へと搬送されて行く。この搬送の際、トナーは磁性キャリアや第1搬送スクリュー204などに摩擦されて例えばマイナス極性に帯電する。
【0035】
上記第1搬送スクリュー204によって図中奥端まで搬送された二成分現像剤は、第1搬送スクリュー204と第2搬送スクリュー205との間の連通空間を経由して第2搬送スクリュー205側の現像剤収容スペースに受け渡される。そして、第2搬送スクリュー205の回転によって今度は図中矢印で示すように手前側に搬送されてくる。この搬送により二成分現像剤中のトナーは更に帯電が助長される。
【0036】
第2搬送スクリュー205側の現像剤収容スペースは、図2に示したように、隣接する剤担持部200B−1の現像スリーブ209に向けて開口している。この現像スリーブ209は、例えば5つの磁極を有する図示しないマグネットローラと、これを覆う筒状の非磁性パイプとで構成され、図示しない駆動系によってこの非磁性パイプだけが図中時計回りに回転駆動されるようになっている。この非磁性パイプは、その回転に伴い、第2搬送スクリュー205によって図中手前側に搬送されてくる二成分現像剤を上記マグネットローラの発する磁力によって汲み上げて担持する。このように担持された二成分現像剤は、上記非磁性パイプの回転に伴って剤担持部200B−1内に取り込まれる。
【0037】
上記剤担持体205B−1内には、現像スリーブ209に当接する現像ドクタ210が配設されており、剤担持部200B−1内に取り込まれた二成分現像剤はこのドクターブレード210との対向位置を通過する際に現像スリーブ209上における層厚が規制される。
【0038】
上記剤担持体205B−1は、第2搬送スクリュー205に向けて開口する開口部の他に、上述の感光体ドラム201に向けて開口する開口部も備えており、後者の開口部から現像スリーブ209の一部を露出させている。ドクターブレード210によって層厚が規制された現像スリーブ209上の二成分現像剤は、この後者の開口部を経由して感光体ドラム201との対向位置である現像位置まで搬送される。
【0039】
現像スリーブ209には、図示しないバイアス印加手段により例えば−800[V]程度の現像バイアスが印加されており、これによって感光体ドラム201と現像スリーブ209との間には電位差が生じせしめられている。この電位差により、感光体ドラム201と現像スリーブ209との間には現像電界が形成されている。
【0040】
上述のようにして現像位置まで搬送されてきた二成分現像剤は、この現像電界の影響を受けると、トナーと磁性キャリアとの静電的な付着を解き、トナーを感光体ドラム201上の静電潜像に付着させる。但し、感光体ドラム201上の非画像部と現像スリーブ209上の二成分現像剤との間には有効な現像電界が作用していないため、非画像部にはトナーが付着しない。このようにして静電潜像だけにトナーが付着することで、静電潜像が現像されるのである。
【0041】
なお、上述のドクターブレード210は、現像スリーブ209上における二成分現像剤の層厚を規制することで、上記現像位置に搬送される二成分現像剤の量を一定にして画像濃度を安定化させている。また、規制に伴う圧力付与によって現像剤中のトナーの摩擦帯電を助長する役割も果たしている。
【0042】
上記現像位置を通過した二成分現像剤は、現像スリーブ209の回転に伴って再び剤担持部200B−1内に取り込まれた後、剤収容部200B−2に回収される。このようにして回収された二成分現像剤や、現像スリーブ209に担持されなかった二成分現像剤は、第2搬送スクリュー205の回転によって図3手前端まで搬送される。そして、第1搬送スクリュー204と第2搬送スクリュー205との間の連通空間を経由して第1搬送スクリュー204側の現像剤収容スペースに戻される。
【0043】
第1搬送スクリュー204側の現像剤収容スペースに戻された二成分現像剤は、現像に伴ってトナーが消費されているので、トナー濃度を通常よりも低下させている。このため、図示しないトナー供給装置から供給されるトナーを上述の第1トナー受入口202から受け入れて、トナー濃度を回復させるのである。
【0044】
トナー濃度センサ207は、例えば透磁率を検知する透磁率センサ等からなり、第1搬送スクリュー204側の現像剤収容スペースに収容される二成分現像剤中のトナー濃度に応じて出力電圧の値を変化させる。
【0045】
上記制御部は、このトナー濃度センサ207からの出力電圧値に基づいて、第1搬送スクリュー204側の現像剤収容スペースに収容されている二成分現像剤のトナー濃度を検知する。そして、この検知結果に基づいて図1に示したトナーボトル251の回転駆動数を決定した後、トナーボトル251を回転駆動させる。トナーボトル251内に収容されているトナーは、この回転駆動により、トナーボトル251の図示しない排出口から排出され、図示しない供給経路と上記第1トナー受入口202とを経て、剤収容部200B−2内に供給される。このようにして、剤収容部200B−2内に必要量のトナーが供給されることで、剤収容部200B−2内の現像剤のトナー濃度がほぼ一定に維持される。
【0046】
感光体ドラム201上で現像されたトナー像は、感光ドラム201の回転に伴って転写装置200Cの転写ローラ(図1参照)との対向位置である転写位置に搬送され、上述のように転写紙Pに転写される。そして、トナー像が転写された転写紙Pは、分離爪220により感光体ドラム201から分離された後、上述の定着装置200Dに搬送される。
【0047】
上記転写位置を通過した後の感光体ドラム201の表面に残留している残留トナーは、図2に示したクリーニング部200B−5との対向位置まで搬送された際に、クリーニングブレード218によって機械的に掻き落とされる。そして、クリーニング部200B−5のケーシング内に回収されて回収トナーとなった後、回収スクリュー219によって図中手前側へと搬送されてくる。更に、図示しない回収経路と、図3に示した第2トナー受入口203とを経由してこの剤収容部200Bの−2内に戻されてリサイクル使用される。
【0048】
なお、図2に示したように、プロセスカートリッジ200Bは感光体ドラム201を覆うための感光体シャッタ223を備えている。この感光体シャッタ223は、プロセスカートリッジ200Bが装置本体から取り外された際に図中矢印F方向に移動して感光体ドラム201を覆って保護する。
【0049】
また、このプロセスカートリッジ200Bは、図3に示したように、工場出荷直後の初期状態には剤担持部200B−1と剤収容部200B−2との間にシール部材208を備えており、これによりこの間の連通空間を遮断している。
【0050】
先に示した図2においては便宜上、図示を省略していたが、図2に示した剤収容部200B−2内の図中左上には図4に示すトナー供給装置250が配設されている。図4において、このトナー供給装置250は、図1に示したトナーボトル251、ボトルキャップ252、ボトル支持部253、支持部ケース254、排出口カバー260などを備えている。
【0051】
上記トナーボトル251は、トナー供給時に図示しない駆動手段によって図中矢印A方向に回転駆動される。このトナーボトル251には、その内壁面に螺旋状の突起部251aが設けられており、トナーボトル251が回転することによって内部のトナーを開口251bが設けられたボトル頭部に向けて搬送する。このボトル頭部251bには、これを受け入れる円形開口252aと、この円形開口252aの周囲に放射状に設けられた複数のリブ252bと、各リブ252bに固定されるマイラーやゴム等の弾性材料からなる複数の補給羽根252cとを有するボトルキャップ252が装着される。
【0052】
上記ボトル支持部253は、ボトル頭部にボトルキャップ252が装着された状態のトナーボトル251をボトル台253a上に支持しながら、そのキャップカバー部253bでボトルキャップ252を覆うようになっている。このキャップカバー部253bには、ここからトナーを送り出すための送出口253cが設けられている。また、このトナー送出口253cを覆う送出口カバー260が装着される。なお、この送出口カバー260の図中下面には図示しないトナー排出口が設けられている。
【0053】
かかる構成のトナー供給装置250は、図5に示すように、この送出口カバー260に設けられたトナー排出口261を上記剤収容部200B−2の第1トナー受入口202に対向させるように、剤剤収容部200B−2に装着される。このように装着された状態で、上記トナーボトル(251)が回転すると、その内部のトナーはボトル頭部に向けて搬送され、開口251bからボトル支持部(253)のキャップカバー部253b内部にこぼれ落ちる。一方、上記ボトルキャップ252は、トナーボトル251と一体となって回転するようになっており、このようにこぼれ落ちたトナーを上記補給羽根252cの回転によってキャップカバー部253bに沿って汲み上げて上記送出口(253:図示せず)に送り込む。そして、送り込まれたトナーは、送出口から送出口カバー260内を経由して上記トナー排出口261から排出され、剤収容部200B−2の第1トナー受入口202内に供給される。
【0054】
図6(a)から(g)は、それぞれトナー供給装置250の交換作業を説明するための説明図である。本実施形態に係る複写機のトナー供給装置250は、いわゆるTHM(トナー・ホッパ・マガジン)方式の装置であり、このTHM方式とはトナーボトル(251)内のトナーが無くなった時点でトナー供給装置250を交換する方式である。トナー供給装置250は、複写機内で上記剤収容部(200B−2)に係合せしめられており、この剤収容部上でスライド移動するようになっている。但し、通常は、上記剤収容部に係合した状態でスライド移動しないように固定されている。トナーボトル(251)内のトナーが無くなったトナー供給装置250は、解除レバー270が操作されることでこの固定が解除され、スライド移動可能な状態になる(図6(a))。この状態で、操作者に引っ張られると、図6(b)に示すように複写機本体内から引き出される。このように引き出されたトナー供給装置250と交換される新たなトナー供給装置250は、まず、梱包箱から取り出された後(図6(c))、操作者の手によって左右に振られて内部のトナーがほぐされる(図6(d))。次いで、出荷輸送時のトナー漏れを回避するために上記送出口(253c)をシーリングしていたヒートシール254が除去された後(図6(e))、複写機本体にスライド挿入せしめられる(図6(f))。そして、正規の挿入位置までくると、図示しないロック機構によってスライド移動がロックされる(図6(g))。
【0055】
図7は、上記キャップカバー部253bに装着された上記送出口カバー260を示す拡大斜視図である。図において、送出口カバー260は、ケーシング264、トナー排出口261、シャッタ262、シャッタガイド263、スプリング265、係合部266などを備えている。
【0056】
上記トナー排出口261は、上述のように、上記キャップカバー部253bの送出口253cから落下してくるトナーを受け入れて装置外に排出するための開口である。このトナー排出口261は、シャッタ262のスライド移動によって開閉され、シャッタ262のスライド移動はこれを部分的に内包するシャッタガイド263によって案内される。ケーシング264の下部には、複写機本体内におけるトナー供給装置(250)のスライド移動に伴って上記剤収容部(200B−2)に係合する係合部が設けられている。なお、上記シャッタガイド263も、係合部としての機能を備えている。また、トナー供給装置(250)が複写機本体にセットされていない状態では、シャッタ262が上記スプリング265に付勢されてトナー排出口261を閉じる位置までスライド移動する。このようにシャッタ262がトナー排出口261を閉じることで、上記剤収容部(200B−2)に装着されていないトナー供給装置(250)のトナー排出口261からのトナー飛散が回避される。また、図7では便宜上、図示を省略しているが、シャッタ262とケーシング264との間には、ここからのトナー漏れを抑えるとともに、シャッタ262が開いたときに送出口カバー260とこれに係合する上記剤収容部(200B−2)との間からのトナー漏れを抑えるシール材が設けられている。
【0057】
図8(a)から(c)は、それぞれ送出口カバー260と上記剤収容部200B−2との係合過程を順に示す説明図である。各図に示すように、送出口カバー260は、ケーシング264のトナー排出口261の周りに固定されたシール材267を備えている。このシール剤267は、弾性を発揮するように構成され、シャッタ262が閉じた状態ではケーシング264とシャッタ262との間に介在して両者に圧接する。このようにシール材267が圧接することで、シャッタ262が閉じた状態(換言すればトナー供給装置の交換作業の際)におけるケーシング264とシャッタ262との間からのトナー漏れが抑えられる。
【0058】
一方、剤収容部200B−2の第1トナー受入口202の周りにも、弾性を発揮するシール材213が固定されている。
【0059】
交換に伴って複写機本体に新たにセッティングされるトナー供給装置が複写機本体にある程度までスライド挿入されると、図8(a)に示すように、送出口カバー260と剤収容部200B−2とが接触し始める。このとき、送出口カバー260の図示しない上記係合部(266:図7参照)やシャッタガイド(263)が、剤収容部200B−2の図示しない部分に係合し始める。
【0060】
トナー供給装置が更にスライド挿入されると、図8(b)に示すように、シャッタ262の後端の折れ曲がり部分が剤収容部200B−2の側面に引っ掛かり、送出口カバー260との一体的な移動が阻止される。そして、この阻止により、図8(c)に示すように、以降は送出口カバー260だけがスライド移動していき、次第に送出口カバー260のトナー排出口261が開口していく。そして、トナー排出口261と剤収容部200B−2の第1トナー受入口202とを対向させるような位置まで図示しないトナー供給装置がスライド挿入されると、そのスライド移動がロックされ、トナー排出口261が完全に開口する。
【0061】
このように開口した状態では、トナー排出口261の周りのシール材267が、送出口カバー260と剤収容部200B−2との間からのトナー漏れを抑えるようになる。
【0062】
次に、本発明に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
先に示した図8(b)において、シャッタ262が剤収容部200B−2の側面に引っ掛かった状態で送出口カバー260が移動し始めると、シール材267の先端側がシャッタ262から離間して剤収容部200B−2のシール材213と摺擦し始める。このようにシール材267がシール材213と摺擦すると、シール材267のエッジ部分がシール材213の表面に引っ掛かりながら移動して、図8(c)の拡大参照部分に示すように、シール材267の先端がいわゆる捲れた状態になる場合がある。そして、この捲れにより、シール材267とシール材213との間に隙間が形成され、ここからトナーを漏らしてしまう場合があった。
【0063】
そこで、本複写機においては、シール材267を図9に示すように構成している。図9において、シール材267は、弾性材料からなる基層267aと、これのシール材213と摺擦する側の面に貼り付けられるシート材からなる摺擦層267bとを有している。この摺擦層267bは、図示しないトナー供給装置が複写機本体にスライド挿入される際のシール材267の移動方向における先端側部分が基層267aの先端よりも突出するように、基層267aよりも長くなっている。このように突出する摺擦層先端側部分は、図10に示すように、基層267aの先端を軸にして上記ケーシング264に向けて曲げられ、ケーシング264の側面に貼り付けられる。
【0064】
かかる構成のシール材267における先端側のエッジ部分は摺擦層267bの先端になるが、これはケーシング264の側面に貼り付けられているため、もう一方の部材である上記シール材213と摺擦するようなことがない。よって、シール材267の先端側のエッジ部分について、シール材213との摺擦による捲れが回避される。そしてこのことにより、シール材267bのエッジ部分の捲れによるトナー漏れが解消される。
【0065】
上記基層267aの材料については、シール材267全体を変形させながらシール材213に圧接させ得るように弾性材料を用いることが望ましく、特に、発泡ポリウレタンが良い。発泡ポリウレタンは優れた弾性を発揮するとともに、シール材として最も多く用いられている材料であるので、他の弾性材料を用いる場合よりもコストを低減することができるからである。更に、発泡ポリウレタンについては、個々の空泡が連なった連泡式のものよりも、単泡式のものの方が空泡内へのトナー進入量を低減して良好なシール性を発揮するので好ましいが、コスト性や発泡密度などの都合によっては連泡式のものを用いても良い。
【0066】
上記シャッタ262については、シール材267やシール材213を必要以上に変形させないようにできるだけ薄く構成することが望ましく、その材料としては、薄厚で高強度を発揮するステンレス材が適している。更に、このステンレス材については、ステンレス板等を型加工によらない方法で成型することが望ましい。ステンレス板を型加工すると、必ずどちらかの面にバリを発生させてしまい、厚みを大きくしてしまったり、シール材267との間に空隙を形成させ易くしてしまったりするおそれがあるからである。
【0067】
上記摺擦層267bを基層267aやケーシング264に固定する方法としては、両面テープを用いた固定法が他の方法に比べてコスト性や材料入手性の観点から優れている。更に、この両面テープについては、貼り付け時に基層267aを変形させないように、比較的厚いものを使用することが望ましく、例えば大日本インキ製#86100AWなどが適している。
【0068】
上記摺擦層267bの材料としては、滑性に優れたものを用いることが望ましく、特にPET(ポリエチレンテレフタレート)が望ましい。更に、PET製の摺擦層267bを図10に示したように設ける場合には、その厚みを0.05〜0.075[mm]にすることが望ましい。本発明者の試験によれば、摺擦層267bを0.05[mm]よりも薄くすると、摺擦層267bとシール材213との摺擦に伴って皺状に変形しようとする基層267aに追従させて摺擦層267bを容易に変形させてしまい、この変形によって形成された複数の皺の皺間からトナー漏れを生ずることが確認されているからである。また、摺擦層267bを0.075[mm]よりも厚くすると、図10に示したような姿勢で曲がっている摺擦層267bが元の形状に戻ろうとして基層267bを引っ張って基層267bを厚み方向に膨らませる結果、シャッタ262のスライド性が著しく損なわれることも確認されているからである。
【0069】
また、摺擦層267bの基層267aからの突出部分については、図10に示したように、ケーシング264や基層267aに固定しない非固定部を、その先端よりも後端側に設け、この非固定部と基層267aの先端との間に空間を形成することが望ましい。このように空間を形成すると、剤収容部200B−2のシール材213との圧接に伴って薄くなる代わりに、長さ方向に大きさを増加させるように変形しようとする基層267aの大きさ増加分を、この空間に進入させることができる。このため、シール材267をシール材213に圧接させる際に基層267aを変形させることが可能になり、この変形が摺擦層267bの先端側部分との接触によって阻害されることによるシール材267の滑性の低下を抑えることができるからである。
【0070】
なお、本複写機のシール材267の摺擦層267bでは、上記非固定部となる部分の長さを5[mm]以上確保している。本発明者は、このように摺擦層267bの長さを確保すれば、基層267aの長さ方向への大きさ増加分を上記空間に有効に収容させることを確認しているからである。
【0071】
図11は、シール材267の変形例を示す斜視図である。この変形例では、図示のように、折り曲げ加工されたPET製の摺擦層267bを、その折れ曲がり部分の先端がケーシング264の方に向くように基層267bに貼り付けている。かかる構成では、図12に示すように、摺擦層267bの先端付近がケーシング264に向かって折れ曲がっていることで、シール材213に摺擦しないような位置に保持される。よって、シール材267の先端側のエッジである摺擦層267bの先端をシール材213に摺擦させるようなことがなく、その捲れが回避される。但し、摺擦層267bの厚みを薄くし過ぎると、これに折れ曲がり形状を維持させることが困難になり、その先端付近を重力方向に撓ませてシール材213と摺擦させてしまうおそれがある。本発明者の試験によれば、PET製の摺擦層267bの厚みを0.1[mm]以上にすれば、かかる撓みを有効に抑えられた。よって、図11や図12に示したようにシール材267を構成する場合には、PET製の摺擦層267bの厚みを0.1[mm]以上にすることが望ましい。なお、摺擦層267bの折り曲げ角度θについては、少なくとも15[°]以上確保することが望ましい。PETの折り曲げ角度の製造時の交差が±15[°]以下だからである。
【0072】
なお、本実施形態において、本発明に係るシール構造をトナー供給装置(250)のトナー排出口261の周りに設けたシール材267に適用した複写機について説明したが、他の部分に設けるシール材に適用してもよい。
【0073】
また、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を用いる複写機について説明したが、トナーのみからなる現像剤を用いる画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0074】
また、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を用いる乾式現像方式の複写機について説明したが、トナーと液体キャリアとからなる液体現像剤を用いる湿式現像方式の画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0075】
また、感光体ドラム201上のトナー像を転写紙Pに直接転写する構成の複写機について説明したが、中間転写体を介して転写する画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0076】
また、現像装置としての現像部200B−3を1つだけ備える複写機について説明したが、リボルバ現像ユニットなど、複数の現像器を備える画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0077】
また、いわゆるTHM方式のトナー供給装置を備える複写機について説明したが、ボトル交換方式のトナー供給装置を備える複写機についても本発明の適用が可能である。このボトル交換方式とは、図13(a)から(h)で説明されるように、トナーが無くなった時点でトナー供給装置250を交換するのではなく、トナーボトル251だけをトナー供給装置250から取り外して新品と交換する方式のことである。
【0078】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4又は5の発明によれば、一方の部材が他方の部材に対して相対移動する際に起こるシール材エッジ部分の潜り込みによる現像剤漏れを抑えることができるという優れた効果がある。
【0079】
特に、請求項2の発明によれば、滑性に優れたポリエチレンテレフタレートからなる摺擦層により、一方の部材の相対移動に伴うシール材の摩耗を抑えることができるという優れた効果がある。また、シール材のエッジ付近である摺擦層端部の撓みによる他方の部材との摺擦を抑えることができるという優れた効果がある。
【0080】
また特に、請求項3、4又は5の発明によれば、一方の部材の相対移動の際に加わる力の影響にかかわらず摺擦層端部の撓みによる他方の部材との摺擦を解消することができるという優れた効果がある。
【0081】
また特に、請求項4又は5の発明によれば、発泡ウレタン等の弾性部材をシール材の基層用いた場合に生じ易い摺擦層の皺による現像剤漏れを抑えながら、摺擦層端部を撓ませながら他方の部材に固定した場合に生じ易い該基層の伸びによるシール材の滑性の低下を抑えることができるという優れた効果がある。
【0082】
また特に、請求項5の発明によれば、摺擦層端部が基層の変形を阻害することに起因するシール材の滑性の低下を抑えることができるという優れた効果がある。
【0083】
請求項6の発明によれば、排出口の周りに設けたシール材のエッジ部分の潜り込みに起因する現像装置と現像剤供給装置との間からの現像剤漏れを抑えることができるという優れた効果がある。
【0084】
請求項7の発明によれば、現像剤供給装置の排出口と現像装置の現像剤受入口との間におけるシール材のエッジ部分の潜り込みに起因する現像剤漏れを抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図2】同複写機のプロセスカートリッジを示す概略構成図。
【図3】同プロセスカートリッジの剤収容部の要部を示す斜視図。
【図4】同複写機のトナー供給装置を示す斜視図。
【図5】同剤収容部に装着された同トナー供給装置の一部を示す斜視図。
【図6】(a)から(g)は、それぞれトナー供給装置の交換作業を説明するための説明図。
【図7】同トナー供給装置のキャップカバー部に装着された送出口カバー260を示す拡大斜視図。
【図8】(a)から(c)は、それぞれ同送出口カバーと同剤収容部との係合過程を順に示す説明図。
【図9】同送出口カバーのシール材を示す分解斜視図。
【図10】同送出口カバーの先端部を示す拡大側面図。
【図11】同シール材の変形例を示す斜視図。
【図12】同変形例のシール材が設けられた送出口カバーの先端部を示す拡大側面図。
【図13】(a)から(h)は、それぞれボトル交換方式のトナー供給装置におけるボトル交換作業を説明するための説明図。
【符号の説明】
100 スキャナ部
200 画像形成部
200A レーザ書き込みユニット
200B プロセスカートリッジ
200B−3 現像部
200B−1 剤担持部
209 現像スリーブ
210 現像ドクタ
200B−2 剤収容部
202 第1トナー受入口
203 第2トナー受入口
204 第1搬送スクリュー
205 第2搬送スクリュー
206 収容部ケーシング
206a 仕切り壁
207 トナー濃度センサ
200B−4 潜像形成部
201 感光体ドラム
211 帯電ローラ
212 除電ランプ
200B−5 クリーニング部
218 クリーニングブレード
219 回収スクリュー
200C 転写装置
200D 定着装置
216 加圧ローラ
217 加熱ローラ
200E 排紙装置
200F ドア
200G ドア
213 シール材
250 トナー供給装置
260 送出口カバー
261 トナー排出口
267 シール材
267a 基層
267b 摺擦層
300 給紙部
301 給紙カセット
302 レジストローラ
303 紙搬送ローラ対

Claims (7)

  1. 現像剤を受け入れる現像剤受入口を有する現像装置に装着可能であり、該現像装置の表面上でスライド移動せしめられることで該現像装置に係合して自らの排出口を該現像剤受入口に対向させ、且つ該排出口から排出した現像剤を該現像剤受入口から該現像装置内に受け入れさせる部材、における該排出口の周囲に設けられ、該現像装置に装着された状態の該部材の該排出口、及び該排出口に対向している該現像剤受入口の周りをシールして該現像装置と該部材との間からの現像剤漏れを抑えるシール材において、
    上記部材に固定され基層と、該部材のスライド移動に伴って上記現像装置に摺擦するように該基層の上に積層された状態で該基層に固定された摺擦層とを設け、該部材が該現像装置に係合するように該現像装置の表面上でスライド移動せしめられる際におけるスライド移動方向の先端側となる摺擦層先端側部分を、該基層と該摺擦層との積層部よりもスライド移動方向の前方に向けて突出させつつ、該部材に向けて湾曲させたことを特徴とするシール材。
  2. 請求項1のシール材において、
    上記摺擦層を、ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ0.1[mm]以上の層で構成し、その上記摺擦層先端側部分を曲げ加工によって湾曲させたことを特徴とするシール材。
  3. 請求項1のシール材において、
    上記摺擦層先端側部分を上記部材に固定したことを特徴とするシール材。
  4. 請求項3のシール材において、
    上記摺擦層の材料として、厚さ0.05[mm]以上0.075[mm]以下のポリエチレンテレフタレートを用いたことを特徴とするシール材。
  5. 請求項4のシール材において、
    上記基層を弾性部材で構成し、上記摺擦層先端側部分の先端よりも後端側に、上記部材に固定しない非固定部を設け、該非固定部と上記基層の先端との間に空間を形成したことを特徴とするシール材。
  6. 現像剤を収容する収容部と、該収容部内の現像剤を排出するための排出口と、該排出口の周りに設けられたシール材とを備え、現像装置の現像剤受入口に該排出口を対向させるように該現像装置に係合して該排出口から該現像剤受入口へ現像剤を供給する現像剤供給装置において、
    上記シール材として、請求項1、2、3、4又は5のシール材を用いたことを特徴とする現像剤供給装置。
  7. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像を現像する現像装置と、該現像装置に現像剤を供給する現像剤供給装置とを備え、該潜像担持体上の潜像を該現像装置によって現像して画像を形成する画像形成装置において、
    該現像剤供給装置として、請求項6の現像剤供給装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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