JP3919166B2 - スイッチの取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、タクシーメータと共に使用されるプリンタに適用されるものであり、プリンタなどに備えられた操作ボタンに、過大な押付力が加えられても、タクトスイッチなどのスイッチが破損されることを防止するスイッチの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9〜図11は、従来のスイッチの取付構造に関する一形態を示すものである。図12および図13に示されたプリンタ501は、領収書に日付と料金を印刷するタクシーメータ用プリンタ501いわゆるタクシープリンタ501として使用されているものである。このプリンタ501は、プリンタ本体502と、このプリンタ本体502に組付けられるカバー520とを備えるものである。図12および図14に示されたロール紙R501は、プリンタ501に備えられたカッタ570(図11,図12(b) )が用いられて切取られ、切取られた紙片は、領収書として用いられるものである。
【0003】
図12および図13の如く、プリンタ本体502は、表側ケース514と、内側ケース516と、裏側ケース518とから構成されるケース510と、このケース510内にロール紙R501(図12,図14)が装填されるための開口503(図13)と、この開口503から入れられたロール紙R501が装着されるロール紙収容部504と、ロール軸533いわゆる心棒533(図12)が用いられてロール紙R501を支持する保持部530と、ロール紙R501が使い切られてロール紙R501が無くなったことを検知する光センサ540と、ロール紙R501に印字を行う印刷部505と、ロール紙R501を切取るカッタ570が設けられた用紙取出部506(図11,図12(b) )と、操作ボタンが押されることでプリンタ501に各指示が与えられてプリンタ501が動作されるための操作部580(図9〜図13)と、プリンタ501の各動作制御が行われるための各種電子部品(図示せず)が取付けられ、且つ、各種電子部品間を通電可能に接続する多くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント基板いわゆるメイン基板650(図11)などを備えるものである。
【0004】
また、図12(a) の如く、心棒533の両端に設けられた溝にゴム製Oリング535が嵌め込まれている。心棒533に備えられた一対のゴム製Oリング535の「つぶし代」が押し潰され、これによりゴム製Oリング535に緊迫力が発現された状態で、プリンタ本体502に内装された内側ケース516の保持部530に、ゴム製Oリング535を備える心棒533の端部が組込まれる。このようにして、ロール紙R501を支持する心棒533は、プリンタ本体502に組付けられる。
【0005】
また、図12(b) および図13(b) の如く、プリンタ本体502に設けられた印刷部505は、印字ヘッド560と、この印字ヘッド560に印刷用紙を押付けるローラ550とを備えるものである。図12(b) および図13(b) に示されるローラ550と、印字ヘッド560とは、図11の如く、プリンタ本体502に内装されたプリンタユニット507に装備されたものである。
【0006】
プリンタユニット507は、板金製のフレーム660に、前記ローラ550と、前記印字ヘッド560と、前記ローラを駆動させる小型モータ690と、カバー520の開閉時に伴って軸部665aを中心に回動されるレバー665と、このレバー665の回動に伴って支軸678を中心に回動されるリンクレバー680と、このリンクレバー680の回動に伴って作動するスイッチ681とが備えられたものである。フレームとは、運動する機械を保持する固定部分や、骨組、台枠を意味する。
【0007】
また、プリンタ本体502の操作部580に、発行ボタン581などの各押しボタンが備えられている。図9〜図11の如く、プリンタ本体502に備えられた操作部580の内側に、プリンタ501に各動作指示を与えるタクトスイッチ610が備えられた基板600いわゆるスイッチ基板600が装着されている。
【0008】
前記タクトスイッチ610の他に、このスイッチ基板600は、前記発行ボタン581などの各押しボタンに、光を当てて明るくさせるイルミネーションランプ620を備えるものである。イルミネーションとは、多数の電灯をつけて飾ることを意味する。
【0009】
スイッチ基板600は、前記タクトスイッチ610や、前記イルミネーションランプ620などを通電可能に接続する多くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント基板である。前記回路導体は、静電気を逃すためのグランドライン(図示せず)を含むものである。
【0010】
表側ケース514に、発行ボタン581などの各押しボタンと、前記各押しボタンとスイッチ基板600との間に装着される各スプリングいわゆる「ばね部材」578と、カッタ570とが、スイッチ基板600と共に組付けられることで、操作部580が構成されている。
【0011】
そして、金属製のカッタ570と、スイッチ基板600に設けられた前記グランドライン(図示せず)との間に、リード線609aが用いられて、「はんだ付け」が行われることで、前記金属製カッタ570と、前記スイッチ基板600のグランドライン(図示せず)との間は、通電可能に接続される。
【0012】
また、プリンタユニット507を構成する金属製フレーム660と、スイッチ基板600に設けられた前記グランドライン(図示せず)との間に、リード線609bが用いられて、「はんだ付け」が行われることで、前記プリンタユニット507を構成する金属製フレーム660と、前記スイッチ基板600のグランドライン(図示せず)との間は、通電可能に接続される。
【0013】
図13(b) の如く、カバー520を形成する本体524は、前壁524bと、この前壁524bの両側に形成された一対の側壁524a(図12(a) )とを備えるものである。カバー520の前壁524bに、ロール紙R501の本体R502(図12)に対応して、略湾曲状をした円弧部524cが形成されている。
【0014】
前壁524bの円弧部524cと、この円弧部524c周辺に設けられた一対の側壁524aとによって囲まれた空間が、カバー520側のロール紙収容部525とされる。また、カバー520を形成する本体524の側壁524aから、一対のアーム523が延長形成されており、このアーム523の先端に円柱状をした支軸521が突設されている。アームとは、腕を意味するものである。
【0015】
図13の如く、内側ケース516を形成する一対の側壁516aの円筒状軸孔511に、カバー520に突設された一対のアーム523の円柱状支軸521が嵌め込まれて、一対のアーム523を備えるカバー520が、プリンタ本体502に内装された内側ケース516に組付けられる。その際に、カバー520に突設された一対のアーム523は、互いに内側に向けて大きく撓まされることとなる。
【0016】
また、図14に示されるロール紙R501の本体R502の中空孔R503に、図12(a) に示されるロール軸533などの心棒533が挿通され、ロール紙R501の本体R502が、図13に示されるプリンタ本体502の開口503から、ロール紙収容部504内へ装着されて、プリンタ本体502にロール紙R501が取付けられる。
【0017】
図14の如く、このロール紙R501は、長尺状をした一枚の用紙の外側面R504に、この長尺状をした用紙の内側面R505が重ねられるようにして、前記用紙が連続して円筒状に巻かれることで、ロール紙R501の本体R502が形成されたものである。このようにして、ロール紙R501の本体R502は、中空孔R503を備える円筒物として形成されている。また、このロール紙R501は、印字用の薬品面が外側面R504となるように形成されたものである。
【0018】
前記ロール紙R501が、プリンタ501に取付けられて、印刷可能な状態にセットされるまでの過程について説明する。図12の如く、ロール紙R501は、これの本体R502が心棒533によって内側ケース516に取付けられた後に、図12(b) において、ロール紙R501の本体R502は、時計の針の回転方向と同じ方向すなわち時計方向に回動されて、内側ケース516の基壁516b側に向けてロール紙R501の先端R506(図14)が引出される。
【0019】
次に、図12(b) の如く、ロール紙R501の外側面R504が、内側ケース516に設けられた突出段部516c上に摺接されつつ、ロール紙R501は、光センサ540が遮光されるように光センサ540の前側に通される。そして、ロール紙R501の内側面R505がローラ550の外周面550aに当接されると共に、ロール紙R501の外側面R504が印字ヘッド560に当接されて、ロール紙R501は印刷部505を通過することとなる。
【0020】
このようにして、ロール紙R501の先端R506は、印字ヘッド560と、ローラ550との間に挟まれつつ、カバー520を形成する前壁524bの傾斜部524fに沿って移動されて、ロール紙R501は、プリンタ501の用紙取出口506からプリンタ501の外部へと送出される。
【0021】
その後、ロール紙R501が取付けられたプリンタ本体502に対し、支軸521を中心にカバー520が下側に向けて回動されてカバー520が閉じられることで、図12の如く、ロール紙R501は、印刷可能な状態でプリンタ501へセットされる。
【0022】
図12(b) に示されるプリンタ501の縦断面図において、印刷部505を構成するローラ550は、ロール紙R501を介して印字ヘッド560を押圧しつつ時計方向に回転され、これにより、ローラ550と、印字ヘッド560とに挟持された長尺状のロール紙R501は、プリンタ501の用紙取出口506へ向けて送られることとなる。
【0023】
そして、これに伴って、長尺状の用紙が連続して円筒状に巻かれることで形成されたロール紙R501の本体R502も、時計方向に回転されることとなる。すなわち、ローラ550の回転方向と、ロール紙R501の本体R502の回転方向とは、同一の方向で回転されることとなる。
【0024】
プリンタ501にセットされたロール紙R501に印刷が行われる状態について、図9〜図12と共に説明する。
図9および図11に示されるプリンタ本体502に対して、図10の如く、領収書の発行ボタン581が押される。その際に、領収書の発行ボタン581は、この発行ボタン581のガタつきを抑制するボス581xを略支点として、発行ボタン581と、スイッチ基板600との間に押圧されつつ装着された「ばね部材」578の復元弾性力に抗して、プリンタ本体502の内側に向けて押圧される。
【0025】
これと共に、発行ボタン581のフランジ581fによって、この発行ボタン581の裏側に当接または僅かな隙間がもたされて配設されたタクトスイッチ610の可動部618(図9,図11)が、図10の如く、このタクトスイッチ610を構成する本体615の内部に向けて押圧される。これにより、タクトスイッチ610内において、電気的な接触が行われ、タクトスイッチ610から電気信号が送られると共に、各電気回路において信号が処理される。その後、プリンタ501に内装された小型モータ690(図11)が駆動されて、図11および図12(b) に示されるローラ550が回転される。
【0026】
印刷部505を構成するローラ550によって、ロール紙R501は印字ヘッド560に向けて押圧され、ローラ550が回転されつつ印字ヘッド560によってロール紙R501の外側面R504に印刷が行われると共に、ローラ550の回転により、ロール紙R501は、プリンタ501の用紙取出口506からプリンタ501の外部へと送出される。
【0027】
そして、プリンタ501の用紙取出口506からプリンタ501の外部へと送出された長尺状のロール紙R501は、図11の如く、カッタ570の刃571に当接されて切取られることにより、紙片すなわち領収書とされる。このようにして、タクシープリンタ501から領収書が発行される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスイッチの取付構造、又は、これを備えるタクシープリンタ501にあっては、図9および図11に示される発行ボタン581などの操作ボタンが押されて、プリンタ501(図11,図12(b) )から、運賃などが印刷された領収書を発行させるなどといった動作指示が、プリンタ501に与えられた際に、発行ボタン581(図10)などの操作ボタンに過大な押付力Fが加えられて、操作ボタンが押圧された場合、そのような過大な押付力Fが、発行ボタン581などの操作ボタンのフランジ581fに伝えられると共に、タクトスイッチ610を構成する可動部618を介して、タクトスイッチ610の本体615に伝えられ、このことから、タクトスイッチ610に過大な力が加えられて、タクトスイッチ610が破損されてしまうということが懸念されていた。
【0029】
詳しく説明すると、プリンタ本体502内に備えられたタクトスイッチ610は、このタクトスイッチ610の本体615に対する可動部618の押付力が、0.3 N以下の押付力にまで耐えうるものである。このような仕様のタクトスイッチ610に対し、不用意に発行ボタン581などの操作ボタンに過大な押付力Fが加えられて、例えば、1Nといった過大な押付力が前記タクトスイッチ610に加えられた場合、当然の如く、タクトスイッチ610は、破損されてしまうこととなる。
【0030】
本発明は、上記した点に鑑み、プリンタなどに備えられた操作ボタンに、過大な押付力が加えられても、タクトスイッチなどのスイッチが破損されることを防止するスイッチの取付構造を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスイッチの取付構造は、スイッチと、該スイッチが収納される収容部が設けられたスペーサと、前記スイッチを押圧する操作ボタンとを備えていて前記スペーサに、前記操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が形成され、装填されている用紙を切取るカッタと、前記スイッチが装着される基板と、該基板が固定されるケースとが備えられ、前記カッタに、前記操作ボタンと押接される弾性部が設けられ、前記操作ボタンと、前記カッタと、前記スペーサと、前記基板とが、前記ケースに組付けられることで、前記カッタの前記弾性部が、前記ケースの内側から外側に向けて、前記操作ボタンを弾性復帰可能に押圧することを特徴とする。
上記構成により、操作ボタンに過大な押付力が加えられた場合であっても、スイッチが収納される収容部が設けられたスペーサに、操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が形成されてあるから、ストッパ部によって、スイッチに加えられる押付力は制限されることとなる。従って、スペーサの収容部に収納されたスイッチは、操作ボタンに加えられる過大な押付力から守られることとなり、これにより、操作ボタンに加えられる過大な押付力によって、スイッチが破損されてしまうといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
また、操作ボタンは、ガタつきなどが抑えられつつ、弾性復帰可能な状態で、ケースに組付けられることとなる。即ち、操作ボタンと、カッタと、スペーサと、基板とが、ケースに組付けられ、基板がケースに固定されることで、操作ボタンにカッタの弾性部が押接され、これにより、操作ボタンは、ケースの内側から外側に向けて弾性復帰可能な状態で、ケースに組付けられることとなる。従って、ケースに対して、操作ボタンが押される際の操作フィーリングは、良好なものとなる。
【0032】
請求項2に係るスイッチの取付構造は、請求項1に係るスイッチの取付構造において、前記ストッパ部は、前記スペーサの前面から前記操作ボタンの後面に向けて、該スペーサの該前面に突部として形成されたことを特徴とする。
上記構成により、操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が、突部としてスペーサの前面に形成されてあるから、必要以上にスペーサが大型化されるということはなく、突部が設けられたスペーサの大きさは、突部が設けられていないスペーサの大きさと、略同じ大きさのものとされる。従って、スペーサにストッパ部が形成されることで、大幅な設計変更が必要とされるといったことは回避され、操作ボタンの押付を停止させる突部を、容易にスペーサに形成させることが可能となる。
【0033】
請求項3に係るスイッチの取付構造は、請求項1又は2に係るスイッチの取付構造において、一つの前記操作ボタンに対応して、前記スペーサに、一対の前記ストッパ部が形成されたことを特徴とする。
上記構成により、一つの操作ボタンが押圧された際に、この一つの操作ボタンは、これに対応してスペーサに形成された一対のストッパ部と当接されることとなる。従って、操作ボタンが、ぐらつくなどといった不安定な状態で、スペーサのストッパ部に当接されて、操作ボタンの押付が停止されるといったことは回避され、操作ボタンの押付は、安定した状態で停止されることとなる。
【0034】
請求項4に係るスイッチの取付構造は、請求項1〜3の何れか1項に係るスイッチの取付構造において、複数の前記操作ボタンの並び方向に沿って、複数の前記ストッパ部が前記スペーサに並設されたことを特徴とする。
上記構成により、スペーサに形成された操作ボタンの押付を停止させるストッパ部は、操作ボタンの押付に対して好ましい停止位置に並設されてあるから、複数の操作ボタンのうち、何れの操作ボタンが押圧されても、操作ボタンの停止位置がバラつくということはない。従って、複数の操作ボタンのうち、何れの操作ボタンが押圧されても、操作ボタンは何れも略均一な状態で停止されることとなる。
【0035】
請求項5に係るスイッチの取付構造は、請求項1〜4の何れか1項に係るスイッチの取付構造において、前記操作ボタンはケースに取付けられ、該操作ボタンの後側に位置し且つ該ケース内に固定される基板に前記スイッチが取付けられ、該ケースに対する該操作ボタンの取付位置に対応して、該基板の前側に該スイッチが装着されたことを特徴とする。
上記構成により、ケースに対する操作ボタンの取付位置に対応して、ケース内にスイッチが位置することとなる。従って、ケースに対して操作ボタンが押圧されると、この操作ボタンの押付に伴って、スイッチも確実に押圧されることとなる。また、ケースに取付けられた操作ボタンの後側であって、且つ、ケース内に基板が固定されると、基板の前側に装着されたスイッチと、ケースに取付けられた操作ボタンとの位置関係が、略一致することとなる。従って、操作ボタンに対するスイッチの位置決めは、容易で迅速に行われることとなる。
【0036】
請求項6に係るスイッチの取付構造は、請求項1〜5の何れか1項に係るスイッチの取付構造において、前記スペーサは白色とされて、該スペーサは前記操作ボタンに光を当てて明るくさせる照明を取囲む反射材を兼ねたことを特徴とする。
上記構成により、照明から発せられる光は、照明を取囲む白色をしたスペーサによって反射され易くなり、照明から発せられる光と、照明を取囲む白色をしたスペーサによって反射された光とが、操作ボタンに当てられることによって、操作ボタンは、より明るく照らし出されることとなる。
【0038】
請求項に係るスイッチの取付構造は、請求項1〜の何れか1項に係るスイッチの取付構造において、タクシーメータ用プリンタに適用されたことを特徴とする。
上記構成により、力の強いタクシーの運転手によって、不用意に過大な押付力が操作ボタンに加えられ、そのような過大な押付力がスイッチに加えられようとされることがあっても、スイッチの破損は未然に防止されることとなる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るスイッチの取付構造の一実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスイッチの取付構造の一実施形態を示す縦断面図、図2は、同じくスイッチが押された状態を示す縦断面図、図3は、プリンタ本体に設けられた操作部とプリンタユニットとを示す縦断面図、図4は、スイッチの取付構造を示す分解斜視図である。
【0040】
図5は、プリンタ本体にロール紙が取付けられ、プリンタ本体に対しカバーが閉められた状態を示す断面図であり、(a) は (b)のA−A断面図、(b) はプリンタ本体とカバーとロール紙とを示す縦断面図である。図6は、プリンタ本体にカバーが組付けられ、プリンタ本体に対しカバーが開けられた状態を示す断面図であり、(a) は (b)のB−B断面図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。
【0041】
各断面図は、プリンタ本体内の要部を示すものである。また、図7は、ロール紙を示す斜視図、図8は、自動車のインストルメントパネルにプリンタが取付けられた状態を示す説明図である。
【0042】
次に、スイッチの取付構造、又は、これを備えるプリンタの各方向について説明する。図5,図6,図8の如く、プリンタ本体2に開閉自在に組付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、プリンタ本体2にカバー20が備えられた側を「前側」とし、プリンタ本体2に裏側ケース18(図5,図6)が備えられた側を「後側」とする。また、図5(b) の如く、プリンタ本体2にロール紙R1の本体R2が取付けられる側を「上側」とし、プリンタ本体2に印字ヘッド60やローラ50などの印刷部5が備えられた側を「下側」とする。
【0043】
また、図8の如く、プリンタ1を前側から見て、プリンタ本体2の表側ケース14の前壁14bに、丸形状をした操作ボタン81が備えられた側を「右側」とし、これと反対側を「左側」とする。この明細書でいう「左右幅方向」とは、プリンタ1の用紙取出部6に備えられた横長のカッタ70に沿った方向を意味する。なお、この明細書における「前後」、「上下」、「左右」の定義は、各部を説明する上で、便宜上、定義されたものであり、必ずしもプリンタにおける実使用時の方向と一致するものではない。
【0044】
図5および図6に示されたプリンタ1は、図8の如く、タクシーのインストルメントパネル400に取付けられて、タクシーメータ200の表示部に示された運賃などがロール紙R1(図5,図7)に印刷され、印刷されたロール紙R1は、カッタ70の刃71(図3,図5(b) )によって切取られて、領収書として発行されるタクシーメータ用プリンタ1いわゆるタクシープリンタ1として使用されるものである。
【0045】
図5,図6,図8の如く、このタクシーメータ用プリンタ1は、プリンタ本体2と、このプリンタ本体2に対し、開閉自在に組付けられるカバー20とを備えるものである。カバー20は、塵、埃などの異物によってロール紙R1が汚損されることや、紫外線や赤外線などを含む太陽光線によってロール紙R1が変色されることを防止するために、プリンタ1に備えられるものである。このように、カバー20は、ロール紙R1を保護するためにプリンタ1に備えられるものであるから、このようなカバー20は、ロールカバーと呼ばれてもよい。
【0046】
図5および図6の如く、プリンタ本体2は、表側ケース14と、内側ケース16と、裏側ケース18とから構成される合成樹脂製ケース10と、このケース10内にロール紙R1(図5,図7)が装填されるための開口3(図6)と、この開口3から入れられたロール紙R1が装着されるロール紙収容部4と、ロール紙R1を支持する保持部30と、ロール紙R1が使い切られてロール紙R1が無くなったことを検知する光センサ40と、ロール紙R1に印字を行う印刷部5と、ロール紙R1を切取るカッタ70が設けられた用紙取出部6(図3,図5(b) ,図8)と、各操作ボタン81,82〜84(図8)が押されることでプリンタ1に各指示が与えられてプリンタ1が動作されるための操作部80(図1〜図6,図8)と、プリンタ1の各動作制御が行われるための各種電子部品(図示せず)が取付けられ、且つ、各種電子部品間を通電可能に接続する多くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント基板いわゆるメイン基板150(図3)などを備えるものである。
【0047】
また、図4の如く、表側ケース14の右側下部にコネクタ開口部14jが形成されて、プリンタ本体2(図8)の右側下部に、コネクタ(図示せず)が構成されている。プリンタ1に設けられた前記コネクタと、ワイヤハーネス(図示せず)に備えられた相手側コネクタ(図示せず)とが嵌め合されることで、プリンタ1と、タクシーメータ200(図8)などの他の機器とが、通電可能に接続されることとなる。複数のケーブルが束ねられて構成されたワイヤハーネス(図示せず)のアース線は、金属製の車体(図示せず)などと通電可能に接続され、これにより、プリンタ1内の静電気は、速やかにプリンタ1の外部へと除去される。
【0048】
また、図3および図5(b) の如く、印刷部5は、ローラ50と、印字ヘッド60とを備えるものである。ローラ50により、印字ヘッド60に向けてロール紙R1が押圧されると共に、ローラ50が回転されつつ印字ヘッド60によってロール紙R1に印刷が行われるものであるから、ローラ50は、印刷部5の一部を構成するものとして重要なものとされている。また、図5(b) および図6(b) に示される印字ヘッド60は、図3の如く、プリンタ本体2に内装されたプリンタユニット7に装備されたものである。
【0049】
プリンタユニット7に装備された印字ヘッド60は、板金製の可動押圧板166上に設けられ、この可動押圧板166が、押圧用ばね176の復元弾性力によって上側に向けて押されることで、可動押圧板166に設けられた印字ヘッド60は、ゴム製ローラ50に押接される。また、印字ヘッド60を備える可動押圧板166は、支軸178に軸支されると共に、この支軸178を中心として上下動されるものである。
【0050】
プリンタユニット7は、金属鋼板に打抜き・折曲げ加工が施されて形成された板金製のフレーム160に、前記印字ヘッド60と、前記ローラを駆動させる小型モータ190と、カバー20の開閉時に伴って軸部165aを中心に回動される板金製のレバー165と、この板金製レバー165の回動に伴って支軸178を中心に回動される合成樹脂製のリンクレバー180と、このリンクレバー180の回動に伴って作動するスイッチ181とが備えられたものである。
【0051】
板金製のフレーム160は、一方の側板162と、他方の側板163と、前記一方の側板162と前記他方の側板163とを繋ぐ基板を備えるものである。板金製のフレーム160を構成する一方の側板162に、前記板金製のレバー165と、前記合成樹脂製のリンクレバー180と、前記スイッチ181とが装着されている。また、板金製のフレーム160を構成する他方の側板163に、前記小型モータ190や、この小型モータ190の回転駆動力を伝える歯車(図示せず)などが装着されている。
【0052】
また、プリンタ本体2の操作部80に、発行ボタン81などの各操作ボタン81,82〜84(図4,図8)が備えられている。操作ボタンは、押しボタンと呼ばれてもよい。図1〜図4の如く、プリンタ本体2に備えられた操作部80の内側に、プリンタ1に各動作指示を与える複数のタクトスイッチ110が備えられた基板100いわゆるスイッチ基板100が装着されている。
【0053】
図1〜図4の如く、前記タクトスイッチ110の他に、このスイッチ基板100は、前記発行ボタン81などの各操作ボタン81,82〜84に、光を当てて明るくさせる複数の照明120いわゆるイルミネーションランプ120を備えるものである。スイッチ基板100は、前記タクトスイッチ110や、前記イルミネーションランプ120などを通電可能に接続する多くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント基板である。前記回路導体は、静電気を逃すためのグランドライン107(図4)を含むものである。
【0054】
プリント基板について簡単に説明すると、プリント基板は、熱硬化性樹脂などの絶縁性樹脂が用いられて形成された基板本体に、銅箔などの金属箔よりなる複数の回路導体(図示せず)が設けられて、印刷配線板として形成されたものである。回路導体を含む印刷配線板の上に絶縁皮膜が設けられて、漏電、ショートといった電気的な不具合が発生されないように対処されている。
【0055】
図4に示されるスイッチ基板100を構成する基板本体101に設けられた前記グランドライン107は、金属製カッタ70のアース部75がグランドライン107と接触される部分において、絶縁皮膜が設けられずに露出された状態となっている。
【0056】
図4の如く、表側ケース14の前壁14b部分に、発行ボタン81などの各操作ボタン81,82〜84と、前記各操作ボタン81,82〜84の後側に位置するスペーサ90と、前記各操作ボタン81,82〜84と、スペーサ90との間に装着され且つ「ばね部」78,78I を備えるカッタ70とが、タクトスイッチ110と、イルミネーションランプ120とを基板本体101に備えるスイッチ基板100と共に組付けられることで、図1〜図3の如く、操作部80が構成される。
【0057】
プリンタを構成する表側ケース14の前壁14bに配列された4つの操作ボタン81,82〜84について、図8と共に説明する。
丸形状をした操作ボタン81は、発行ボタン81として機能されるものであり、この発行ボタン81が押されることで、プリンタ1の用紙取出口6から、運賃などが印刷されたロール紙R1が送出される。
【0058】
操作ボタン82は、ETCボタン82として機能されるものである。「ETC」とは、「エレクトロニック・トール・コレクション・システム」の略称であり、ノンストップ自動料金収受システムを意味する。「ETC」は、有料道路において料金所で問題とされてきた自動車の渋滞の解消や、キャッシュレス化による利便性の向上、管理コストの低減などを目的として開発されたものである。「ETC」が用いられることにより、料金所において、自動車が、一旦、停止されてから、料金の支払いが行われるといった渋滞の原因となる作業が省力化され、無線通信によって、有料道路の料金の支払いが行われることとなる。
【0059】
操作ボタン83は、未収ボタンとして用いられたり、今後、開発される他の機能を備える装置に信号を送るために設けられたブランクボタン83、いわゆる予備用の空ボタンとして用いられたりされるものである。
【0060】
操作ボタン84は、FEEDボタン84いわゆる送りボタンとして機能されるものであり、ロール紙R1がプリンタ1に補充された際などに押され、ロール紙R1に印刷が行われない状態で、プリンタ1の用紙取出口6からロール紙R1を送出させるために用いられるものである。
【0061】
各操作ボタン81,82〜84は、透明性といった光学的性質に優れ、また、耐衝撃性、電気絶縁性、耐熱性、成形加工性に優れるポリカーボネート樹脂(PCと略称する)が用いられて形成されたものである。また、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに表示された文字や色彩などの内容(図示せず)は、各操作ボタン81,82〜84が射出成形される際に、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに、射出成形用金型面に対して転写されることで刻設されるようにして形成されたものや、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに、塗装によって任意の色に描き出されることで形成されたものである。
【0062】
前記各操作ボタン81,82〜84の後側に位置するスペーサ90について説明する。
図4の如く、略矩形枠状に形成されたスペーサ90の周壁90aを略均等に区切る一対の隔壁90bが、スペーサ90に設けられている。このような隔壁90bが、スペーサ90に設けられることで、スペーサ90に、一つの操作ボタンに対応した略矩形状の収容部92,92I が形成される。また、このような隔壁90bが、スペーサ90に設けられることにより、スペーサ90全体の機械的強度が向上される。
【0063】
スペーサ90に設けられた略同形状の三つの収容部92は、三つとも同形状をした操作ボタン82〜84に対応したものである。スペーサ90の右端側の矩形状をした収容部92I と、延長壁90c,90dによって形成された収容部92II とは、発行ボタン81に対応して形成されたものである。
【0064】
前記一つの収容部92につき、スイッチ基板100に取付けられた一組のタクトスイッチ110およびイルミネーションランプ120が、共に一つの収容部92内に位置することとなる。
【0065】
イルミネーションランプ120から発せられる光によって、透明な合成樹脂製操作ボタン81,82〜84の後面81bに描かれた表示内容(図示せず)が、操作ボタン81,82〜84の前面に向けて、操作ボタン81,82〜84の中央から略均一に美しく照らし出されるために、操作ボタン82〜84の中央に対応して、スイッチ基板100に配列された三つのイルミネーションランプ120は、スペーサ90に配列された略矩形状の収容部92の略中央部に位置される。
【0066】
また、各操作ボタン82〜84がフィーリング良く押されるようにするために、三つの操作ボタン82〜84の下部81dの中央に対応して、三つのタクトスイッチ110は、イルミネーションランプ120の真下に位置されるように、スイッチ基板100の本体101に配列されている。
【0067】
スイッチ基板100の本体101の前面101aに配列された三つのタクトスイッチ110と、スイッチ基板100の本体101の前面101aに位置するスペーサ90とが、互いに干渉されることを防ぐために、略円柱状をしたタクトスイッチ110に対応して、湾曲状をした逃し部98が、スペーサ90を形成する周壁90aの下部91dに設けられている。前記湾曲状をした逃し部98は、スペーサ90に配列された収容部92の下側に向けて膨出されるようにして設けられている。
【0068】
イルミネーションランプ120から発せられる光によって、透明な合成樹脂製の発行ボタン81の後面81bに描かれた表示内容(図示せず)が、発行ボタン81の前面81a(図1〜図3)に向けて、操作ボタン81の中央から略均一に美しく照らし出されるために、発行ボタン81の中央に対応して、スイッチ基板100の右端側に設けられたイルミネーションランプ120は、図1〜図4の如く、スペーサ90の右端側に設けられた略矩形状の収容部92I の略中央下部に位置される。
【0069】
また、発行ボタン81がフィーリング良く押されるようにするために、発行ボタン81に形成されたフランジ81fI の下部81dの中央に対応して、発行ボタン81に対応したタクトスイッチ110は、スペーサ90の右端下側に設けられた収容部92II の略中央下部に位置される。
【0070】
図1〜図4の如く、前記各操作ボタン81,82〜84に対応して、各操作ボタン81,82〜84の後側に、タクトスイッチ110が位置する。図1〜図3の如く、このタクトスイッチ110は、係止部119によって、スイッチ基板100を構成する基板本体101に装着されている。タクトスイッチ110を構成する円筒状本体115(図1〜図3)に対し、白色をした円柱状可動部118が、円筒状本体115内に向けて押圧されることで(図2)、このタクトスイッチ110内において電気的な接触が行われ、これにより、タクトスイッチ110から、電気信号が各種電気・電子関連部品などに送られる。
【0071】
図1,図2,図4の如く、プリンタ本体2に、複数のタクトスイッチ110と、各タクトスイッチ110が収納される複数の収容部92,92II が設けられたスペーサ90と、各タクトスイッチ110を押圧する複数の操作ボタン81,82〜84とが備えられて、プリンタにスイッチの取付構造が構成されている。また、プリンタ本体2に対して、各操作ボタン81,82〜84の押付を停止させる複数のストッパ部95,95I が、スペーサ90に形成されている。
【0072】
複数のストッパ部95,95I が形成されたスペーサ90は、プリンタに動作指示が与えられる際に、操作ボタン81,82〜84に加えられる過大な押付力F(図2)に対し、スイッチ基板100の本体101の前面101a側に装着されたタクトスイッチ110などを保護するストッパとして機能するものである。このようなスペーサ90は、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101a側に備えられる。
【0073】
このようなスイッチの取付構造がプリンタに構成されてあれば、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に対して、操作ボタン81,82〜84(図4,図8)に過大な押付力Fが加えられて、プリンタに動作指示が与えられた場合であっても、タクトスイッチ110(図4)が収納される収容部92,92II が設けられたスペーサ90に、各操作ボタン81,82〜84の押付を停止させる複数のストッパ部95,95I が形成されてあるから、これらのストッパ部95,95I によって、タクトスイッチ110に加えられる押付力は、制限されることとなる。
【0074】
即ち、前記スペーサ90は、ストッパとしての機能を果すものであるから、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101a側に装着され、且つ、スペーサ90の各収容部92,92II に収納された各タクトスイッチ110は、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に対し、各操作ボタン81,82〜84に加えられる過大な押付力Fから守られることとなる。従って、各操作ボタン81,82〜84に加えられる過大な押付力Fによって、各操作ボタン81,82〜84に対応して設けられたタクトスイッチ110が、破損されてしまうといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0075】
図1および図4の如く、複数のストッパ部95,95I は、スペーサ90を形成する周壁90aもしくは各隔壁90bまたは延長壁90c,90dの前面91aから、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに向けられた薄肉円板状の突部95,95I として、スペーサ90の前面91aに突出形成されている。
【0076】
このように、プリンタ本体2に対して、操作ボタン81,82〜84の押付を停止させるストッパ部95,95I が、スペーサ90を形成する周壁90aもしくは各隔壁90bまたは延長壁90c,90dの前面91aに、突部95,95I として形成されてあるから、必要以上にスペーサ90が大型化されるということはなく、突部95,95I が設けられたスペーサ90の大きさは、突部95,95I が設けられていないスペーサ(図示せず)の大きさと、略同じ大きさのものとされる。
【0077】
従って、スペーサ90にストッパ部95,95I が形成されることで、大幅な設計変更が必要とされるといったことは回避されることとなり、操作ボタン81,82〜84の押付を停止させる突部95,95I を、容易にスペーサ90に形成させることが可能となる。
【0078】
図4の如く、発行ボタン81に対応して、スペーサ90の収容部92II を形成する延長壁90c,90dの前面91a略中央に、一対の突部95I が形成されている。このような一対の突部95I が、スペーサ90の延長壁90c,90dの前面91a略中央に形成されてあれば、表側ケース14に対し、この表側ケース14の外側から内側に向けて、発行ボタン81が押圧された際に、発行ボタン81を形成するフランジ81fI の後面81bの下部81dは、これに対応して、スペーサ90の収容部92II を形成する延長壁90c,90dの前面91a略中央に設けられた一対の突部95I と当接されることとなる。
【0079】
従って、表側ケース14に対して、発行ボタン81が、ぐらつくなどといった不安定な状態で、スペーサ90の突部95I に当接されて、発行ボタン81の押付が停止されるといったことは回避され、表側ケース14に対する発行ボタン81の押付は、スペーサ90の延長壁90c,90dに設けられた一対の突部95I によって、確実に安定した状態で停止されることとなる。
【0080】
また、図4および図8に示される如く、表側ケース14の前壁14bに並べられて取付けられた同一形状の各操作ボタン82〜84において、図4の如く、一つ一つのそれぞれの操作ボタン82〜84に対応して、スペーサ90を形成する周壁90aの左側壁の前面91a下側と、前記周壁90aを区切って各収容部92を形成する一対の隔壁90bの前面91a下側に、一対の突部95が形成されている。即ち、各操作ボタン82〜84に対応して、スペーサ90に並設された略同形状の各収容部92を形成する左右両側壁の前面91aの下側に、一対の突部95が形成されている。
【0081】
このような突部95がスペーサ90に形成されてあれば、表側ケース14に対し、この表側ケース14の外側から内側に向けて、同一形状をした操作ボタン82〜84が押圧された際に、前記同一形状をした操作ボタン82〜84を形成するフランジ81fの後面81bの下部81dは、各操作ボタン82〜84に対応して、スペーサ90の前面91aの下側に形成された前記一対の突部95と当接されることとなる。
【0082】
即ち、各操作ボタン82〜84に対応して、スペーサ90に並設された略同形状の各収容部92において、これらの各収容部92を形成する左右両側壁の前面91aの下側に位置する一対の突部95と、同一形状をした操作ボタン82〜84を形成するフランジ81fの後面81bの下部81dとが、当接されることとなる。
【0083】
従って、表側ケース14に対して、各操作ボタン82〜84が、ぐらつくなどといった不安定な状態で、スペーサ90の突部95に当接されて、操作ボタン82〜84の押付が停止されるといったことは回避され、表側ケース14に対する各操作ボタン82〜84の押付は、スペーサ90に並設された略同形状の各収容部92の左右両側壁に位置する一対の突部95によって、確実に安定した状態で停止されることとなる。
【0084】
図4の如く、同一形状をした複数の操作ボタン82〜84の並び方向、即ち、スペーサ90の左右幅方向に沿って、スペーサ90を形成する周壁90aの左側壁の前面91a下側と、前記周壁90aを区切って各収容部92を形成する一対の隔壁90bの前面91a下側とに、複数の突部95が並設されている。
【0085】
このようにして、複数の突部95が前記スペーサ90に並設されてあれば、スペーサ90に形成された操作ボタン82〜84の押付を停止させる各突部95は、同一形状をした操作ボタン82〜84の押付に対して、前述した如く、好ましい停止位置に並設されてあるから、同一形状をした複数の操作ボタン82〜84のうち、何れの操作ボタン82〜84が、表側ケース14の外側から内側に向けて押圧されても、表側ケース14に対し、操作ボタン82〜84の停止位置がバラつくということはない。
【0086】
従って、同一形状をした複数の操作ボタン82〜84のうち、何れの操作ボタン82〜84が表側ケース14の外側から内側に向けて押圧されても、表側ケース14に対し、各操作ボタン82〜84は何れも略均一な状態で停止されることとなる。
【0087】
図1,図2,図4,図8に示される如く、各操作ボタン81,82〜84は、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の前壁14bに取付けられている。また、図1,図2,図4の如く、各操作ボタン81,82〜84の後面81b側すなわち各操作ボタン81,82〜84の押圧方向側に位置するスイッチ基板100に、各タクトスイッチ110が取付けられている。図4の如く、基板本体101を備えるスイッチ基板100は、ケース10を構成する表側ケース14内に、ねじ199などの止具199が用いられて固定される。
【0088】
また、表側ケース14の前壁14bに備えられた各操作ボタン81,82〜84の取付位置に対応して、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101a側に、各操作ボタン81,82〜84に対応した各タクトスイッチ110が装着されている。
【0089】
このようにすれば、表側ケース14の前壁14bに備えられた各操作ボタン81,82〜84の取付位置に対応して、プリンタ本体2を構成する表側ケース14内に、各タクトスイッチ110が位置することとなる。従って、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の外側から内側に向けて、各操作ボタン81,82〜84が押付けられると、これらの操作ボタン81,82〜84の押付動作に伴って、タクトスイッチ110を構成する可動部118も、このタクトスイッチ110を構成する本体115の内部に向けて、確実に押圧されることとなる(図1,図2)。
【0090】
また、図4の如く、表側ケース14の前壁14bに取付けられた各操作ボタン81,82〜84の後面81b側であって、且つ、プリンタ本体2を構成する表側ケース14内に、ねじ199などの止具199が用いられて、スイッチ基板100が固定されると、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101a側に装着された各タクトスイッチ110と、表側ケース14の前壁14bに取付けられた各操作ボタン81,82〜84との位置関係が、略一致することとなる(図1,図2)。従って、各操作ボタン81,82〜84に対する各タクトスイッチ110の位置決め作業と、表側ケース14に、各操作ボタン81,82〜84と、各タクトスイッチ110とを組付ける作業とは、容易で迅速に行われることとなる。
【0091】
図4の如く、スペーサ90は、略矩形枠状に形成された周壁90aが、一対の隔壁90bによって、略均等に区切られることで形成された略矩形状の各収容部92,92I を備えるものである。図1〜図4に示される前記形状をしたスペーサ90は、白色系の合成樹脂材料から形成された白色系の射出成形体であり、操作ボタン81,82〜84に光を当てて明るくさせるイルミネーションランプ120を取囲む反射材を兼ねたものとして形成されている。
【0092】
前記白色系の合成樹脂材料として、例えば、ポリプロピレン(PPと略称する)、ポリアセタール樹脂(POMと略称する)などが挙げられる。ポリプロピレン樹脂(PP)は、成形性、剛性、耐熱性、衝撃強さ、耐電圧、耐アーク性などの電気的特性などといった点で優れたものである。ポリアセタール樹脂(POM)は、成形加工性、機械的強度、耐疲労性、寸法安定性、電気絶縁性などの点で優れたものである。
【0093】
スペーサ90が、白色系のもので形成されてあれば、スイッチ基板100の本体101の前面101aに設けられたイルミネーションランプ120から発せられる光は、イルミネーションランプ120を取囲む白色をしたスペーサ90によって反射され易くなる。
【0094】
従って、イルミネーションランプ120から発せられる光と、イルミネーションランプ120を取囲む白色をしたスペーサ90によって反射された光とが、操作ボタン81,82〜84の後面81bに当てられることとなる。これにより、透明な合成樹脂製操作ボタン81,82〜84の後面81bに描かれた表示内容(図示せず)は、操作ボタン81,82〜84の前面81a(図1〜図3)に向けて、より明るく照らし出されることとなる。
【0095】
図1および図4の如く、金属製カッタ70は、垂直部74の上側に折れ部70aが設けられて、前側に約45°(図1〜図3)ほど傾斜された刃部71が形成され、垂直部74の下側に、略直角の折曲げ部70bが設けられて水平部77が形成され、この水平部77の前側に、やや斜め下側に向けられつつ略直角の折曲げ部70cが設けられて、複数の「ばね部」78,78I が形成されたものである。
【0096】
ばね付カッタ70に良好な復元弾性力が備えられるために、図4の如く、各「ばね部」78,78I に、僅かに曲げられた折れ部78e,78fが形成されている。このような形状をした「ばね付カッタ」70は、薄肉のステンレス鋼板に打抜き・折曲げ加工が施されて形成されたものである。
【0097】
図1〜図4の如く、プリンタ1(図3)は、このプリンタ1に動作指示を与える前記各操作ボタン81,82〜84(図4)と、プリンタ1から出力されたロール紙R1(図3)すなわち用紙R1を切取る金属製カッタ70と、各操作ボタン81,82〜84と金属製カッタ70とが組付けられる表側ケース14とを備えるものである。そして、各操作ボタン81,82〜84を、プリンタ本体2の内側から表側に向けて弾性復帰可能に押圧する複数の「ばね部」78,78I が、一つの金属製カッタ70に設けられている。
【0098】
このようにして、金属製のカッタ70が形成されてあれば、プリンタ1から出力された用紙R1(図3)を切取る金属製カッタ70に、前記複数の操作ボタン81,82〜84(図4)をプリンタ本体2の内側から表側に向けて弾性復帰可能に押圧させる「ばね部材」の役割を兼ねさせることができる。これにより、図11に示される従来のプリンタ501のように、カッタ570と、「ばね部材」578とが別々に用意されて、これらがプリンタ501に個別に組付けられるという煩わしい組立工程は、省略されることとなる。
【0099】
従って、図3〜図6,図8に示されるプリンタ1の組立時において、省力化を図ることができる。また、複数の操作ボタン81,82〜84が表側ケース14に備えられる場合、図11に示される従来のプリンタ501であると、発行ボタン581などの複数の操作ボタンの数に対応して、複数の「ばね部材」578が必要とされていた。
【0100】
これに対し、図1〜図4の如く、複数の操作ボタン81,82〜84をプリンタ本体2の内側から表側に向けて弾性復帰可能に押圧する複数の「ばね部」78,78I が、一つの金属製カッタ70に設けられてあれば、そのような形状をした一つの金属製カッタ70が、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に組付けられることで、組付け作業は済むこととなる。
【0101】
このように、図1〜図4に示される形状をした「ばね付カッタ」70が、プリンタ1に用いられると、部品点数の大幅な削減化が図られることとなる。そして、これに伴って、金属製の「ばね付カッタ」70が備えられるプリンタ1の価格の低減化も図られることとなる。
【0102】
図1〜図4の如く、前記複数の操作ボタン81,82〜84に対応して、プリンタ1に動作指示を与える複数のタクトスイッチ110と、各操作ボタン81,82〜84に光を当てて明るくさせるイルミネーションランプ120とが、間隔をおいてスイッチ基板100上に一組ずつ設けられている(図4)。
【0103】
詳しく説明すると、各操作ボタン81,82〜84に対応して、操作ボタン81,82〜84の後側に、円筒状本体115(図1〜図3)に対し、白色をした円柱状可動部118が押圧されることで(図2)、電気信号を送るタクトスイッチ110が、係止部119によって前記スイッチ基板100に装着されている。
【0104】
また、図1〜図4の如く、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに描かれた表示内容(図示せず)が見易くされ、且つ、各操作ボタン81,82〜84の美観が向上されるために、透明な前記樹脂材料で形成された各操作ボタン81,82〜84に対応して、操作ボタン81,82〜84の後側に、略直方体をしたイルミネーションランプ120などの照明装置が備えられている。図1〜図3の如く、イルミネーションランプ120は、白色の基部121と、光源部122とを備えるものである。
【0105】
図4の如く、前記各タクトスイッチ110と、前記各イルミネーションランプ120とは、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の前壁14bの後側内部に備えられるスイッチ基板100の基板本体101の前面101aに共に配設されている。また、金属製カッタ70として、耐食性に優れた薄肉板のステンレス材が用いられてカッタ70全体が形成されてあるから、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I は、イルミネーションランプ120から発せられる光を反射する反射材を兼ねたものとされている。
【0106】
このように為されてあれば、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101aに設けられたイルミネーションランプ120から発せられる光は、銀色をしたステンレス製カッタ70の「ばね部」78,78I に乱反射されることとなる。従って、イルミネーションランプ120から発せられる光と、銀色をしたステンレス製カッタ70の「ばね部」78,78I に乱反射された光とが、操作ボタン81,82〜84の後面81bに当てられることとなる。これにより、透明な合成樹脂製操作ボタン81,82〜84の後面81bに描かれた表示内容(図示せず)は、操作ボタン81,82〜84の前面81a(図3)に向けて、より明るく照らし出されることとなる。
【0107】
図3,図5,図6,図8に示されるプリンタ1に動作指示を与えるために、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に対して、操作ボタン81,82〜84(図1〜図4,図8)がプリンタ本体2の内部に向けて押された時に(図2)、その操作ボタン81,82〜84に対応して、スイッチ基板100に設けられたタクトスイッチ110の可動部118(図1〜図4)も、操作ボタン81,82〜84のフランジ81f,81fI の下部81dによって同時に押されることとなる(図2)。
【0108】
その際に、図4の如く、略円柱状をしたタクトスイッチ110の可動部118に対応して、金属製カッタ70の「ばね部」78に、略半円状をした湾曲状逃し部78dが形成されてあるから、操作ボタン82〜84と、これらに対応したタクトスイッチ110の可動部118との間に、薄板上をした金属製カッタ70の「ばね部」78は介在されないこととなる。また、図1〜図4の如く、操作ボタン81と、これに対応したタクトスイッチ110の可動部118との間に、薄板上をした金属製カッタ70の「ばね部」78I は、介在されないように為されている。
【0109】
従って、例えば、操作ボタン81,82〜84と、タクトスイッチ110の可動部118との間に、薄板上をした金属製カッタ70の「ばね部」78が挟み込まれることで、金属製カッタ70の「ばね部」78に大きな力が加えられ、これによって薄肉の金属製カッタ70の「ばね部」78に塑性変形が生じてしまい、このことから、操作ボタン81,82〜84が、プリンタ本体2の内側から表側に向けて良好に弾性復帰されなくなり、操作フィーリングが著しく低下されるということや、操作ボタン81,82〜84が、プリンタ本体2の内側から表側に向けて、全く弾性復帰できなくなるといった不具合の発生は、未然に防止されるように為されている。
【0110】
また、薄板状をした金属製カッタ70の「ばね部」78に干渉されることなく、操作ボタン81,82〜84は、スムーズにタクトスイッチ110の可動部118を押せることとなるから、操作フィーリングが向上された金属製のプリンタ用カッタの取付構造、もしくは、このような構造を備えるプリンタ1を提供することが可能となる。
【0111】
図4の如く、三つの同形状をした操作ボタン82〜84に対応して、カッタ70に配列された三つの同形状をした「ばね部」78は、前記湾曲状逃し部78dと、この湾曲状逃し部78dの両側に湾曲部78cが形成されて、略逆凸字状に形成されたものである。また、発行ボタン81に対応した「ばね部」78I は、略矩形状に形成されたものである。
【0112】
プリンタ本体を構成する表側ケース14に対して、各操作ボタン81,82〜84が、プリンタ本体2の表側から内側に向けて押圧された際に、スペーサ90の前面91aに、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I の下部後面78bが当接されて、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I の「撓み」が規制されることとなる(図2)。このようなことから、図4の如く、ストッパとしての役割を果す前記スペーサ90の形状は、金属製カッタ70に設けられた複数の「ばね部」78,78I の形状に略対応した形状のものとされている。
【0113】
図1〜図4の如く、プリンタ本体2に、用紙R1を切取るために用いられる金属製カッタ70と、複数のタクトスイッチ110と、各タクトスイッチ110が収納される複数の収容部92,92II が設けられた合成樹脂製のスペーサ90と、各タクトスイッチ110を押圧する複数の操作ボタン81,82〜84と、各タクトスイッチ110が装着されるスイッチ基板100と、このスイッチ基板100が固定される表側ケース14とが備えられて、プリンタにスイッチの取付構造が構成されている。
【0114】
上述した如く、金属製カッタ70の前側に、各操作ボタン81,82〜84と押接される複数の「ばね部」78,78I が設けられている。また、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I と、この金属製カッタ70よりも後側に位置するスイッチ基板100との間に、合成樹脂製のスペーサ90が設置され、このスペーサ90の上部91c且つ前面91aに、複数の支点99が並設されている。
【0115】
合成樹脂製のスペーサ90に設けられた支点99について詳しく説明すると、一つの操作ボタンに対応して、スペーサ90を形成する周壁90aの上部91c且つ前面91aに、円柱状をした一対の支点99が、スペーサ90を形成する周壁90aの上部91cの左右幅方向に沿って、それぞれ突設されている。
【0116】
前記各操作ボタン81,82〜84と、前記金属製カッタ70と、前記合成樹脂製スペーサ90と、前記各タクトスイッチ110が装着された前記スイッチ基板100とが、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に組付けられることで、各操作ボタン81,82〜84のフランジ81f,81fI の上部81cと、スペーサ90の前記支点99とが当接される。
【0117】
これと共に、金属製カッタ70に設けられた各ばね部78,78I が、各操作ボタン81,82〜84の後面81bに押接されることで、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の内側から外側に向けて、各操作ボタン81,82〜84は、弾性復帰可能に押圧されることとなる。
【0118】
このようなスイッチの取付構造が、プリンタの操作部80として構成されてあれば、各操作ボタン81,82〜84は、ガタつきなどが抑えられつつ、弾性復帰可能な状態で、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の前壁14bに組付けられることとなる。
【0119】
即ち、各操作ボタン81,82〜84と、ばね付カッタ70と、スペーサ90と、各タクトスイッチ110が装着されたスイッチ基板100とが、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に組付けられ、ねじ199などの止具199が用いられて、前記スイッチ基板100が、プリンタ本体2を構成する表側ケース14内に確実に固定されることで、各操作ボタン81,82〜84に、カッタ70の各ばね部78,78I が押接される。
【0120】
これについて詳しく説明すると、まず、スペーサ90の一端91c側として、スペーサ90を形成する周壁90aの上部91c且つ前面91aに設けられた各支点99と、各操作ボタン81,82〜84の一端81c側として、各操作ボタン81,82〜84のフランジ81f,81fI の上部81c且つ後面81bとが当接される。
【0121】
これと共に、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I の前面78a(図1,図4)が、操作ボタン81,82〜84の後面81bによって押接されることで、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I は、これの前側から後側に向けて弾性変形させられることとなる。
【0122】
このように、操作ボタン81,82〜84の押接によって、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I が、これの前側から後側に向けて弾性変形させられることで、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I に、後側から前側に向けた復元弾性力が発生されることとなる。
【0123】
この復元弾性力によって、金属製カッタ70の「ばね部」78,78I と当接された各操作ボタン81,82〜84は、プリンタ本体2の内側から外側に向けて弾性復帰可能な状態で、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の前壁14bに組付けられることとなる。従って、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に対して、各操作ボタン81,82〜84が押される際の操作フィーリングは、良好なものとなる。
【0124】
表側ケース14に、各操作ボタン81,82〜84と、金属製カッタ70と、合成樹脂製スペーサ90と、タクトスイッチ110とイルミネーションランプ120とを基板本体101に備えるスイッチ基板100とが組付けられて、プリンタ本体2(図1,図3,図8)に操作部80が構成される組立手順について、図1〜図4と共に詳しく説明する。図4の如く、まず、各操作ボタン81,82〜84が、表側ケース14の前壁14bの所定位置に取付けられる。
【0125】
次に、ばね付カッタ70が、表側ケース14の出口部14fに取付けられる。表側ケース14の出口部14fは、表側ケース14の前壁14bに続く湾曲状段部14f1 (図1〜図3)と、水平部14f2 (図1〜図4)と、ばね付カッタ70の前傾された刃部71が当接される部分とを備えるものである。
【0126】
図4の如く、ばね付カッタ70が、表側ケース14の出口部14fに取付けられる際に、ばね付カッタ70の位置決め用孔73aが、表側ケース14の一方の位置決め用突出部13aに嵌め込まれ、ばね付カッタ70の位置決め用長孔73bが、表側ケース14の他方の位置決め用突出部13bに嵌め込まれる。これと共に、ばね付カッタ70の垂直部74および水平部77と、表側ケース14のガイド板14gとが当接(図1,図3)され、且つ、ばね付カッタ70を形成する前傾された刃部71が、表側ケース14の出口部14fに当接されて、容易で確実に位置決めが行われつつ、ばね付カッタ70は、表側ケース14の出口部14fに取付けられることとなる。
【0127】
これにより、ばね付カッタ70の刃71は、表側ケース14の出口部14fから適度に突出されて、表側ケース14の出口部14fに確実に固定されることとなる。また、図4から分るように、表側ケース14の出口部14fに設けられた一対の固定部13cの止具固定用穴13dの中心と、ばね付カッタ70の垂直部74に設けられた一対の止具挿通孔73dの中心とが、略一致することとなる。また、カッタ70に設けられた各「ばね部」78,78I の間に、表側ケース14のガイド板14gの下側に突設された各補強ガイドリブ14hが、隙間をもって入り込むこととなる。
【0128】
次いで、カッタ70の「ばね部」78,78I の形状に略対応したスペーサ90が、表側ケース14に取付けられる。その際に、スペーサ90の一方の位置決め用突出部93eが、表側ケース14の一方の位置決め用凹部13eに嵌め込まれ、スペーサ90の他方の位置決め用突出部93fが、表側ケース14の他方の位置決め用凹部13fに嵌め込まれ、スペーサ90を形成する周壁90aの上部91cに設けられた各切欠部94に、表側ケース14のガイド板14gの下側に突設された各補強ガイドリブ14hが入り込み、表側ケース14の各補強ガイドリブ14hの先端部に、スペーサ90の各切欠部94の奥底部が当接されることで、容易で確実に位置決めが行われつつ、スペーサ90は、表側ケース14に取付けられる。
【0129】
これにより、図4から分るように、表側ケース14の前壁14bの内側に設けられた一対の突出固定部13gの止具固定用穴13hの中心と、スペーサ90の下部91dに設けられた一対の固定部93gの止具挿通孔93hの中心とが、略一致することとなる。
【0130】
次いで、表側ケース14の前壁14bに対応し略矩形板状をしたスイッチ基板100が、表側ケース14に取付けられる。その際に、スイッチ基板100を構成する基板本体101の位置決め用孔103aが、表側ケース14の一方の位置決め用突出部13aに嵌め込まれ、スイッチ基板100を構成する基板本体101の位置決め用長孔103bが、表側ケース14の他方の位置決め用突出部13bに嵌め込まれることで、容易で確実に位置決めが行われつつ、スイッチ基板100は、表側ケース14に取付けられる。
【0131】
これにより、図4から分るように、表側ケース14の出口部14fに設けられた一対の固定部13cの止具固定用穴13dの中心と、スイッチ基板100を構成する基板本体101の上側に設けられた一対の止具挿通孔103dの中心とが、略一致することとなる。また、表側ケース14の前壁14bの内側に設けられた一対の突出固定部13gの止具固定用穴13hの中心と、スイッチ基板100を構成する基板本体101の下側に設けられた一対の他の止具挿通孔103hの中心とが、略一致することとなる。
【0132】
その後、ねじ199が、スイッチ基板100を構成する基板本体101の上側に位置する止具挿通孔103dから、ばね付カッタ70の垂直部74に設けられた止具挿通孔73dを通り抜け、表側ケース14の出口部14fに設けられた固定部13cの止具固定用穴13dにねじ込まれる。
【0133】
また、他のねじ199が、スイッチ基板100を構成する基板本体101の下側に位置する他の止具挿通孔103hから、スペーサ90の下部91dに設けられた固定部93gの止具挿通孔93hを通り抜け、表側ケース14の前壁14bの内側に設けられた突出固定部13gの止具固定用穴13hにねじ込まれる。
【0134】
ねじ199などの止具199が用いられて、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101aと、スペーサ90の後面91bとが確実に当接され、且つ、スイッチ基板100が表側ケース14に確実に固定されることで、表側ケース14に、各操作ボタン81,82〜84と、金属製カッタ70と、合成樹脂製のスペーサ90と、スイッチ基板100とが組付けられ、プリンタ本体2(図1,図3,図8)に操作部80が構成されることとなる。
【0135】
組付け後の「ばね付カッタ」70のアース用突出部76は、これに対応してスイッチ基板100の略左上端に設けられた切欠部106を通り抜け、図1および図3の如く、ばね付カッタ70のアース用突出部76の垂直先端部76cは、スイッチ基板100を構成する基板本体101の後面101bよりも、後側に位置することとなる。
【0136】
また、図4の如く、表側ケース14の前壁14bの内側隅部に設けられた複数の円筒状固定部13jに対応して、スイッチ基板100を構成する基板本体101の下側隅部に、一対の逃し部103jが設けられている。図4に示される止具固定用穴13kを備える複数の円筒状固定部13jは、図5および図6の如く、表側ケース14に裏側ケース18が組付けられて、プリンタ本体2が組立てられる際に用いられるものである。
【0137】
図4に示される「ねじ」199が、合成樹脂製の表側ケース14に設けられた上記各固定部13c,13g,13jの止具固定用穴13d,13h,13kにねじ込まれ、その際に、止具固定用穴13d,13h,13kが雌ねじ穴として形成されることにより、「ねじ」199による締結が行われるものである。なお、表側ケース14に設けられた上記各固定部13c,13g,13jの止具固定用穴13d,13h,13kは、ねじによる締結が行われる前に、予め、雌ねじ穴として形成されたものであってもよい。
【0138】
図1〜図4の如く、プリンタ1から出力されたロール紙R1すなわち用紙R1を切取るための金属製のプリンタ用カッタ70に、用紙R1の静電気を除去させるアース部75が、相手導通体107(図4)と、直接、接触されるように設けられている。このようにすれば、図3に示される用紙R1の静電気は、この用紙R1と当接された金属製のプリンタ用カッタ70と、この金属製のプリンタ用カッタ70と通電可能に接触された相手導通体107(図4)とを介して、速やかに除去されることとなる。
【0139】
しかも、図11に示される従来のプリンタ501に設けられていたアース用のリード線609aを省略させるということが可能となる。従来のプリンタ501においては、プリンタ501から出力された用紙R501の静電気を除去させるために、アース用のリード線609aが必要とされていたが、そのようなアース用のリード線609aを省略することが可能となった。これにより、部品点数の削減化が図られ、また、これと共に、図5,図6,図8に示される金属製のプリンタ用カッタ70が備えられたプリンタ1の価格の低減化が図られることとなる。
【0140】
図1〜図4の如く、前記金属製のプリンタ用カッタ70と、プリンタ1に各動作指示を与えるためのタクトスイッチ110が設けられた基板100すなわちスイッチ基板100とが、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に取付けられている。また、図4の如く、前記相手導通体107として、スイッチ基板100の回路導体を構成するグランドライン107が用いられている。そして、図1〜図3の如く、金属製のプリンタ用カッタ70のアース部75において、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101aに設けられたグランドライン107(図4)と、通電可能に接触されている。
【0141】
このように、金属製のプリンタ用カッタ70と、スイッチ基板100のグランドライン107とが、通電可能となるように、直接、接触されてあるから、図3に示される用紙R1の静電気は、金属製のプリンタ用カッタ70を介してスイッチ基板100のグランドライン107(図4)へと逃されることとなる。
【0142】
従って、図11に示される従来のプリンタ501のように、カッタ570と、基板600のグランドライン(図示せず)とが、アース用のリード線609aが用いられると共に「はんだ付け」の作業が伴われて通電可能に接続されるといった作業は、必要とされなくなる。このようにして、図3〜図6,図8に示されるプリンタ1の組立時における省力化が図られる。
【0143】
図4の如く、スイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101aに設けられたグランドライン107は、同じくスイッチ基板100を構成する基板本体101の前面101aに設けられたPCB用コネクタ130と、通電可能に接続されている。そして、このPCB用コネクタ130に接続されたフレキシブルフラット回路体140を介して、静電気はプリンタの外部へと逃されることとなる。
【0144】
即ち、図3に示される用紙R1に帯びた静電気は、金属製のプリンタ用カッタ70と通電可能に接触されたスイッチ基板100のグランドライン107(図4)から、グランドライン107が通電可能に接続されたスイッチ基板100上のPCB用コネクタ130を経由して、PCB用コネクタ130に接続されたフレキシブルフラット回路体140を伝わって、プリンタの外部へと速やかに逃されることとなる。
【0145】
PCB用コネクタとは、スイッチ基板100や、メイン基板150に設けられた金属箔などの回路導体に、「はんだ付け」されて使用されるコネクタを意味するものであり、PCBとは、「 Printed Circuit Board 」 の略称である。PCB用コネクタに使用される端子は、一般に角ピンタイプのバスバーである。
【0146】
PCB用コネクタは、主に垂直取付形と水平取付形との2種類の取付タイプに分けられる。垂直取付形のPCB用コネクタは、雄雌コネクタの結合方向が基板に対して垂直となるように取付けられるタイプのものをいう。一方、水平取付形のPCB用コネクタは、雄雌コネクタの結合方向が基板に対して水平になるように取付けられるタイプのものをいう。図4に示されるPCB用コネクタ130は、水平取付形のタイプのものである。
【0147】
フレキシブルフラット回路体(FFC)は、薄い条材、細い単線またはエナメル線より構成される複数の回路導体が絶縁シートに並設されたものであり、「FFC」と略称されるものである。前記フレキシブルフラット回路体(FFC)140以外の電線として、例えば、フラット電線からなる回路体、丸導体のリボン電線からなる回路体、フレキシブルプリント回路体(FPCと略称する)などが挙げられる。
【0148】
図4の如く、PCB用コネクタ130と接続されたフレキシブルフラット回路体140は、スイッチ基板100を構成する基板本体101のやや左側の下端において、フレキシブルフラット回路体140の厚さに対応して、僅かにへこまされて形成された電線用逃し部104を跨ぐようにして、スイッチ基板100の前側から、スイッチ基板100の後側に向けて延長されている(図1〜図3)。
【0149】
図1〜図4の如く、金属製のプリンタ用カッタ70に、アース用突出部76が形成されている。このアース用突出部76の垂直先端部76cは、図3の如く、プリンタ1内部に装着された印刷部5を備えるプリンタユニット7の金属製フレーム160と、通電可能に接触されている。
【0150】
詳しく説明すると、ステンレス製カッタ70に設けられたアース用突出部76が、プリンタユニット7の金属製フレーム160に当接されることで、ステンレス製カッタ70のアース用突出部76に復元弾性力が発生され、この復元弾性力によって、ステンレス製カッタ70に設けられたアース用突出部76の垂直先端部76cの後側面が、プリンタユニット7を構成する金属製フレーム160の他方の側板163の前端部と確実に接触される。このようにして、ステンレス製カッタ70と、プリンタユニット7を構成する金属製フレーム160とは、通電可能な状態に確実に維持される。
【0151】
このように、金属製のプリンタ用カッタ70のアース用突出部76の垂直先端部76cと、印刷部5を備えるプリンタユニット7の金属製フレーム160とが、確実に通電可能に接触されてあるから、プリンタユニット7で発生された静電気は、このプリンタユニット7を構成する金属製フレーム160を介して、金属製のプリンタ用カッタ70を経由した後に、スイッチ基板100のグランドライン107へと逃されることとなる。
【0152】
従って、図11に示される従来のプリンタ501のように、プリンタユニット507と、基板600のグランドライン(図示せず)とが、アース用のリード線609bが用いられると共に「はんだ付け」の作業が伴われて通電可能に接続されるといった作業は、必要とされなくなる。このようにして、図3〜図6,図8に示されるプリンタ1の組立時における省力化が図られる。
【0153】
図4の如く、金属製のプリンタ用カッタ70のアース用突出部76は、金属製のプリンタ用カッタ70に設けられた前傾刃部71の左端側の垂直部74に設けられている。このアース用突出部76は、前記垂直部74の根元部76aに、カッタ70の後側に向けて約45°(図1〜図3)に曲げられた折れ部76dが形成され、この折れ部76dを基点として、傾斜部76bがカッタ70の後部上側に向けて他の折れ部76eまで延設され、他の折れ部76eから略上側に向けて垂直先端部76cが形成されたものである。
【0154】
上述した如く、図4に示される金属製の「ばね付カッタ」70が、図1〜図6,図8に示されるケース10に取付けられて、用紙R1に印刷を行うと共に紙片を発行するプリンタ1に備えられると、従来技術のプリンタよりも改良されたプリンタとなる。
【0155】
即ち、従来技術のプリンタ501(図11)から出力された用紙R501の静電気を除去するために、カッタ570と、スイッチ基板600とを接続するアース用のリード線609aは、スイッチ基板600に設けられる必要性がなくなる。また、プリンタユニット507と、スイッチ基板600とを接続するアース用のリード線609bも不必要なものとなる。これに伴って、アース用のリード線609a,609bをカッタ570やプリンタユニット507から、スイッチ基板600へ接続させるといった作業も無くなって、組立工程の省力化が図られることとなる。
【0156】
さらに、従来のプリンタ501のように、カッタ570と、「ばね部材」578とが別々に必要とされて、これらがプリンタ501に個別に組付けられるという煩わしい組立工程も無くなって、より組立工程の省力化が図られることとなる。そして、アース用のリード線609aと、金属製カッタ70と別部品の「ばね部材」578とが、共に不必要なものとされることから、部品点数の大幅な削減化を図ることができる。また、これに伴って、金属製カッタが備えられるプリンタの価格の低減化も図られることとなる。
【0157】
図5および図6の如く、プリンタ1は、ロール紙R1が取付けられる内側ケース16と、このロール紙R1に印刷を行う印字ヘッド60と、この印字ヘッド60にロール紙R1を押圧させるローラ50と、前記内側ケース16と、前記印字ヘッド60と、前記ローラ50とを覆う表側ケース14および裏側ケース18とを備えるものである。
【0158】
そして、図3および図5(b) の如く、ロール紙R1の外側面R5にローラ50が押付けられると共に、このロール紙R1の内側面R4に印字ヘッド60が当接され、これと共にローラ50が回転されて、ロール紙R1に印刷が行われるものである。このようにすれば、ロール紙R1の印刷が行われることで、ロール紙R1の「湾曲くせ」が修正されるから、プリンタ1の用紙取出部6より、「湾曲くせ」が矯正された領収書が発行されることとなる。
【0159】
図11および図12に示される従来のタクシープリンタ501においては、ロール紙R501の「湾曲くせ」により、ロール紙R501の紙片すなわち領収書に印刷された日付や料金内容が見づらいことや、領収書が財布の中に収納され難いことや、タクシー乗車後に旅費清算などが為される際に、領収書が旅費清算用の用紙に貼り付けられ難いといった問題があった。
【0160】
これに対し、図3および図5に示される前記プリンタ1においては、ロール紙R1に印刷が行われると共に、ロール紙R1の「湾曲くせ」が修正されることとなったことから、前記従来のプリンタ501(図12(b) )において問題とされていたロール紙R501に「湾曲くせ」が付けられ、この「湾曲くせ」により、従来のプリンタ501から発行される領収書は取扱われ難いといった不具合が解決されることとなった。
【0161】
図3および図5(b) の如く、プリンタ1の印刷部5において、ロール紙R1の外側面R5が、ローラ50の外周面50aに沿って、それまで湾曲されてあった方向に対し逆の方向に曲げられることで、このロール紙R1の「湾曲くせ」は、修正されることとなる。即ち、ロール紙R1の外側面R5が、ローラ50の外周面50aに沿って、これまで湾曲されてあった方向に対して逆向きの円弧状に曲げられることで、ロール紙R1の内側面R4に向けて、強く「湾曲くせ」が付けられていたロール紙R1は、これと反対の方向に曲げられることとなる。これにより、ロール紙R1の内側面R4に向けて付けられてあった「湾曲くせ」は、より修正されることとなる。
【0162】
ローラ50は、長期に亘って適度な復元弾性力が発現され易いゴム製の円柱状回転ローラ50として形成されたものである。また、ゴム製ローラ50は、小型モータ190(図3)の駆動力が、歯車(図示せず)などによって伝達されて回転されるものである。
【0163】
また、印字ヘッド60は、感熱ヘッド60として機能するものである。感熱ヘッド60は、サーマルヘッドなどと呼ばれてもよい。感熱ヘッド60には、多数の微小な発熱抵抗体が配列されており、印字される内容に対応した部分の微小な発熱抵抗体に電流が流されると、前記発熱抵抗体は、一瞬のうちに約300℃という高温に加熱されることとなる。加熱された部分の発熱抵抗体にロール紙R1などの感熱紙が接触されると、加熱された部分の発熱抵抗体に対応して、ロール紙R1などの感熱紙が黒く変色され、これにより、ロール紙R1に印刷が行われることとなる。
【0164】
このように、印字ヘッド60として感熱ヘッド60が用いられて、ロール紙R1などの感熱紙に印刷が行われることで、感熱ヘッド60の熱によって、ロール紙R1の内側面R4に向けて付けられてあった「湾曲くせ」は、少しでも修正されるものと期待される。感熱ヘッド60と、ロール紙R1などの感熱紙とが擦れ合って、発熱抵抗体が摩耗されることを防ぐために、前記発熱抵抗体の表面に薄いガラス製保護層が設けられている。
【0165】
ゴム製ローラ50と、ガラス製保護層を備える感熱ヘッド60とに挟持され、且つ、ガラス製保護層が設けられた感熱ヘッド60と、ロール紙R1とが擦れ合って、このロール紙R1に印刷などが行われる際に、ロール紙R1に静電気が発生される。
【0166】
このようにして発生された静電気は、ロール紙R1と当接する上記ばね付カッタ70(図3)を介した後に、上記スイッチ基板100に設けられたグランドライン107(図4)を経て、上記PCB用コネクタ130を通過し、上記フレキシブルフラット回路体(FFC)140を経由した後に、ワイヤハーネス(図示せず)のアース線を伝わって、速やかに金属製の車体(図示せず)へと逃されることとなる。
【0167】
上記の各部品が収容される表側ケース14は、操作ボタン81,82〜84(図4,図8)が並列された操作部80を構成する前壁14bと、表側ケース14を形成する周壁14aとを備え、これらの壁に取囲まれた収容部14c(図3,図5(b) ,図6)に、プリンタ1の機能に必要とされる前記各種の備品が組付けられて収納される。図5および図6の如く、内側ケース16は、基壁16bと、一対の側壁16aと、突出段部16cとを備え、これらの板状をした壁に囲まれた部分がロール紙収容部4とされる。また、裏側ケース18は、基壁18bと、基壁18bを取囲む周壁18aとを備え、基壁18bと、周壁18aとによって囲まれて形成された収容部18cに、各種備品(図示せず)が収納される。
【0168】
図3〜図6の如く、裏側ケース18(図5,図6)が、表側ケース14に容易に組付けられるために、裏側ケース18を形成する周壁18aの開口周縁部に案内用鍔18dが設けられている。また、裏側ケース18を形成する周壁18aの開口周縁部に設けられた案内用鍔18dに対応して、図3〜図6の如く、表側ケース14を形成する周壁14aの後側開口周縁部に案内用切欠溝14dが設けられている。
【0169】
そして、表側ケース14の周壁14aの後側開口周縁部に設けられた案内用切欠溝14dに、裏側ケース18の周壁18aの開口周縁部に設けられた案内用鍔18dが嵌め込まれることで、表側ケース14と裏側ケース18とが容易で迅速にしかも正確に嵌め合されることとなる。また、このようにすれば、ケース10内に収容されたプリンタ1の機能に必要とされる前記各種の備品は、埃、塵などの異物から保護され易くなる。
【0170】
表側ケース14、内側ケース16、裏側ケース18などのケース10は、剛性、耐衝撃性、電気絶縁性、耐熱性、耐候性、成形加工性に優れるアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABSと略称する)が用いられて形成されたものである。アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)が用いられて、表側ケース14、内側ケース16、裏側ケース18などのケース10が形成されてあれば、プリンタ本体2のケース10は、軽量化されたものとなる。しかも、衝撃などによる外力がケース10に加えられたとしても、ケース10は破損され難い丈夫なものとなる。
【0171】
図5(a) の如く、ロール紙R1を支持する保持部30は、プリンタ本体2に内装された内側ケース16を形成する一対の他の側壁に設けられたものである。一対の保持部30は、内側ケース16の一対の他の側壁に形成された保持枠31と、ロール紙R1の本体R2を軸支する支持部材33と、この支持部材33をロール紙収容部4に向けて押圧する弾性部材35と、この弾性部材35が長手方向に沿って圧縮されることで発現される復元弾性力によって、内側ケース16に形成された保持枠31の内部から弾性部材35が飛出されることを防止する蓋37とを備えるものである。
【0172】
このように、保持部30に、支持部材33と、弾性部材35と、蓋37と、これらを収容する保持枠31とが備えられることで、略円錐状をした先端部33aが設けられた支持部材33は、プリンタ1の左右幅方向、すなわち、図5(a) の如く、プリンタ1に取付けられたロール紙R1の本体R2の中空孔R3を挿通する方向に沿って、進退自在に可動されることとなる。
【0173】
一対の支持部材33の略円錐状をした先端部33aが、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空孔R3の両側から、この中空孔R3内に向けて可動されつつ入り込むことで、ロール紙R1の本体R2は、保持部30を構成する一対の支持部材33に軸支されることとなる。
【0174】
また、ロール紙R1の本体R2を軸支する支持部材33の先端部33aと、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空孔R3とが、良好に回転摺接されるために、支持部材33は、機械的強度、摺動性、耐摩耗性、耐疲労性、寸法安定性、成形加工性に優れるポリアセタール樹脂(POM)が用いられて形成されたものである。
【0175】
また、保持部30を構成する保持枠31の内部に収容された弾性部材35が、この弾性部材35の長手方向に沿って圧縮されることで発現される復元弾性力により、保持枠31に圧入嵌合された蓋37を押圧し、このようなことから、この蓋37が、保持枠31から不用意に押し外されることを防止するために、このプリンタ1においては、一対の保持枠31の外側に取付けられた二つの蓋37に対応して、表側ケース14の内部に向けて一対の押圧リブ14eが突出形成され、保持部30を構成する前記二つの蓋37と、表側ケース14に設けられた前記一対の押圧リブ14eとが当接されるように為されたものである。
【0176】
このようにすることで、保持部30を構成する保持枠31の内部に備えられた弾性部材35の前記復元弾性力により、保持部30を構成する保持枠31から、蓋37と、弾性部材35と、支持部材33とが、不用意に分解されてしまうといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0177】
図6(b) の如く、カバー20を形成する本体24は、前壁24bと、この前壁24bの両側に形成された一対の側壁24a(図5(a) )とを備えるものである。カバー20の前壁24bは、ロール紙R1の本体R2に対応して略湾曲状に形成された円弧部24cと、この円弧部24cに続く平板部24dと、この平板部24dに延長形成された用紙取出部6を構成する湾曲状段部24eと、この湾曲状段部24eから延長形成され同じく用紙取出部6を構成する傾斜部24fと、この傾斜部24fの先端に設けられた爪24gとを備えるものである。
【0178】
傾斜部24fの先端に設けられた爪24gは、図3および図5(b) の如く、プリンタ1にロール紙R1が補充された際に、ロール紙R1の先端R6が印刷部5を経由してプリンタ1の外部へ送出される時に、ロール紙R1の先端R6が回転するローラ50に巻込まれることを防止するために、カバー20の前壁24bを形成する傾斜部24fの先端に設けられたものである。
【0179】
また、図5(b) の如く、このカバー20は、印刷部5に含まれるローラ50を備えるものである。図3,図5(b) ,図6(b) の如く、このローラ50は、カバー20の本体24に構成された取付支持部28を介して、カバー20に取付けられている。カバー20を形成する前壁24bの円弧部24cと、この円弧部24c周辺に設けられた一対の側壁24aとによって囲まれた空間が、カバー20側のロール紙収容部25とされる。
【0180】
また、カバー20と、プリンタ本体2に設けられた保持部30とが、互いに干渉されて、プリンタ本体2に対し、カバー20が閉まらないといった不具合の発生を防止するために、図5および図6の如く、カバー20を形成する一対の側壁24aに、円弧状をした逃げ部24hが設けられている。
【0181】
カバー20がプリンタ本体2に容易で迅速に取付けられるために、図6の如く、カバー20を形成する本体24の側壁24aから一対の可撓性アーム23が延長形成されており、この可撓性アーム23の根元23aから先端までの略中間部分に、略直角に曲げられた折れ部23bが形成されている。また、可撓性アーム23の先端に円柱状をした支軸21が突設されている。この支軸21は、一対の可撓性アーム23の外側に向けて形成されたものである。
【0182】
さらに、可撓性アーム23の先端に設けられた支軸21と、可撓性アーム23の略中間部分に設けられた折れ部23bとの間に、円柱状をした突部22が形成されている。前記支軸21と同じく、この突部22も一対の可撓性アーム23の外側に向けて形成されたものである。図6の如く、カバー20の可撓性アーム23に設けられた突部22は、ケース10に対してカバー20が開けられた状態に維持可能とされる係止部22として設けられたものである。可撓性アーム23に突設された前記突部22は、可撓性アーム23の先端に突設された前記支軸21の突出高さと比べて、この支軸21の約半分程度の突出高さに形成されたものである。
【0183】
また、図5および図6の如く、カバー20の可撓性アーム23に設けられた突部22に対応して、内側ケース16を形成する一対の側壁16aの内側に「へこみ部」12が設けられている。図5(b) および図6の如く、この「へこみ部」12は、内側ケース16を形成する一対の側壁16aの内面16a1(図6(a))と平行に設けられた摺接面12aと、この摺接面12aから前記側壁16aの内面16a1 へと続く傾斜摺接面12bとを備え、図6の如く、「へこみ部」12は、ケース10に対してカバー20が開けられた状態に維持可能とされる係合部12として設けられたものである。
【0184】
図5(b) および図6の如く、一対の可撓性アーム23の先端に、これらの外側に向けられた円柱状支軸21が突設されていることから、内側ケース16を形成する一対の側壁16aの円筒状軸孔11に、カバー20に突設された一対の可撓性アーム23の円柱状支軸21が嵌め込まれて、一対の可撓性アーム23を備えるカバー20が、プリンタ本体2に内装された内側ケース16に取付けられる際に、カバー20に突設された一対の可撓性アーム23は、互いに内側に向けて撓まされることとなる。
【0185】
その際に、カバー20に突設された一対の可撓性アーム23が、根元23aから破損されることを防止するために、内側ケース16を形成する一対の側壁16aの内側に設けられた「へこみ部」12は、カバー20の可撓性アーム23の先端に突設された円柱状支軸21が、内側ケース16の側壁16aに設けられた円筒状軸孔11まで導かれるための案内溝を兼ねたものとして形成されたものである。
【0186】
このようにして、カバー20の可撓性アーム23の先端に突設された円柱状支軸21が、内側ケース16の側壁16aに設けられた円筒状軸孔11に嵌め込まれる際に、可撓性アーム23の円柱状支軸21が、内側ケース16を形成する一対の側壁16a内側の「へこみ部」12内を通過して、内側ケース16の側壁16aの円筒状軸孔11に入り込まれるようにすれば、カバー20は、プリンタ本体2に内装された内側ケース16に、容易で迅速に取付けられることとなる。
【0187】
また、図7に示されるロール紙R1が、図6に示されるプリンタ本体2の開口3から、ロール紙収容部4内へ装着されて、プリンタ本体2にロール紙R1が取付けられる。その後、ロール紙R1が取付けられたプリンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が下側に向けて回動されてカバー20が閉じられることで、図5の如く、プリンタ1へのロール紙R1の取付作業が終了される。
【0188】
プリンタ本体2に開閉可能に取付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、カバー20を形成する一対の可撓性アーム23の外側に向けて上記突部22が設けられてあることにより、前記突部22の先端と、プリンタ本体2に内装された内側ケース16を形成する一対の側壁16aの内面16a1 とが当接されることとなる。
【0189】
このことから、プリンタ本体2に開閉可能に取付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、カバー20に突設された一対の可撓性アーム23は、互いに内側に向けてやや撓まされ、これにより、一対の可撓性アーム23に復元弾性力が発現された状態で、カバー20はプリンタ本体2に対し閉められた状態に維持されることとなる(図5(b) )。
【0190】
このような状態で、プリンタ本体2に対しカバー20は閉められた状態とされるが、図6(a) の如く、前記可撓性アーム23に突設された前記突部22は、この可撓性アーム23の先端に突設された上記支軸21の突出高さと比べて、この支軸21の約半分程度の突出高さに形成されたものであるから、一対の可撓性アーム23の先端外側に突設された前記支軸21が、プリンタ本体2の内側ケース16を形成する一対の側壁16aの軸孔11から、不用意に外れるということはない。
【0191】
プリンタ本体2に内装された内側ケース16の側壁16aの軸孔11から、カバー20に設けられた可撓性アーム23の支軸21が外れ難いものとされるために、一対の可撓性アーム23の外側に向けて突設された突部22は、この可撓性アーム23の先端外側に突設された支軸21の突出高さと比べて、この支軸21の約半分程度もしくは半分以下の突出高さに形成されることが好ましい。
【0192】
プリンタ本体2に対してカバー20が開けられる際には、図5(b) に示されるプリンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が上側に向けて回動されることで、図6(b) の如く、プリンタ本体2に対しカバー20が開けられることとなる。その際に、一対の可撓性アーム23に内在されてあった上記復元弾性力により、カバー20に突設された一対の可撓性アーム23の突部22は、プリンタ本体2に内装された内側ケース16を形成する一対の側壁16aの「へこみ部」12に嵌め合されることとなる。これにより、プリンタ本体2に対し、カバー20は上側に向けて開けられた状態に維持されることとなる。
【0193】
プリンタ本体2に対し、再びカバー20を閉じる場合は、上述の如く、プリンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が下側に向けて回動されることで、図5の如く、プリンタ本体2に対し、カバー20は閉じられることとなる。
【0194】
プリンタ本体2に回動可能に取付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、プリンタ1に装着されたロール紙R1の残量確認が容易に行われることができ、且つ、プリンタ本体2に内装された光センサ40が太陽光によって過敏に反応されないようにし、しかも、紫外線や赤外線などを含む太陽光線によりロール紙R1が変色されてしまうことを防止するために、カバー20は、黒色系半透明をした可撓性合成樹脂材が用いられて形成されている。
【0195】
そのような可撓性合成樹脂の基材として、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)が挙げられ、図3,図5,図6,図8に示されるカバー20は、黒色系着色剤が添加されたポリカーボネート樹脂(PC)が用いられて形成されたものである。ポリカーボネート樹脂(PC)は、上述の如く、透明性といった光学的性質に優れ、また、耐衝撃性、電気絶縁性、耐熱性、成形加工性に優れるものである。
【0196】
黒色系着色剤として、例えば、炭素系粉末などが挙げられる。前記ポリカーボネート樹脂(PC)に添加された黒色系着色剤として、炭素系粉末が用いられ、具体的には、耐光性、着色性、熱安定性、耐候性に優れるカーボンブラックが用いられた。カーボンブラックは、さらに安定剤としての役割も果し、しかも安価なものである。また、ポリカーボネート樹脂(PC)にカーボンブラックを配合するといった組合せも、樹脂成形体に悪影響を及ぼさない好ましい組合せのものとされている。
【0197】
プリンタ本体2に開閉自在に取付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、黒色系半透明をしたカバー20の側壁24a側から、プリンタ1に装着されたロール紙R1の残量確認が、一目で容易にしかも迅速に行われることが可能とされるために、図5の如く、カバー20を形成する一対の側壁24aの厚さは、カバー20を形成する前壁24bの厚さよりも薄く形成されている。
【0198】
これにより、黒色系半透明をしたカバー20を形成する一対の側壁24aの透明度は、カバー20を形成する前壁24bの透明度よりも高いものとなり、プリンタ本体2に開閉自在に取付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態において、カバー20の側壁24a側から、カバー20の内部に位置するロール紙R1の残量が透けてよく見えることとなる。
【0199】
プリンタ1に装着されたロール紙R1の残量確認が、容易に行われるようにするために、例えば、合成樹脂に添加される黒色系着色剤の充填量を減らして、カバー全体の光透過率が高くされた黒色系半透明のカバーを形成するといった手法も考えられる。しかしながら、このようなカバーであると、光透過率が高くされたことにより、プリンタ本体2に内装された光センサ40が、太陽光によって過敏に反応され易くなり、このことからプリンタに誤作動が生じることや、紫外線や赤外線などを含む太陽光線により、ロール紙R1が変色され易くなるといったことが心配されていた。
【0200】
これに対し、図3,図5,図6,図8に示されたプリンタ1のカバー20においては、カバー20を形成する前壁24bの厚さは、これまでの通りの厚さとされつつ、カバー20を形成する前壁24bの厚さよりも、カバー20を形成する一対の側壁24aの厚さのほうが、薄く形成されたものであるから(図5)、太陽光による光センサ40の誤作動や、太陽光線によりロール紙R1が変色されるといったことは抑えられ、また、カバー20の本体24の機械的強度が極端に低下されるということもなく、閉じた状態のカバー20の側壁24a側から、プリンタ1に装着されたロール紙R1の残量確認が、一目で容易にしかも迅速に行われることとなる。
【0201】
図7の如く、このロール紙R1は、長尺状をした一枚の用紙の外側面R5に、この長尺状をした用紙の内側面R4が重ねられるようにして、前記用紙が連続して円筒状に巻かれることで、ロール紙R1の本体R2が形成されたものである。このようにして、ロール紙R1の本体R2は、中空孔R3を備える円筒物として形成されている。また、このロール紙R1は、印字用の薬品面が内側面R4となるように形成されたものである。
【0202】
前記ロール紙R1が、プリンタ1に取付けられて、印刷可能な状態にセットされるまでの過程について説明する。
図7に示されるロール紙R1が、図6に示されるプリンタ本体2の開口3から、ロール紙収容部4内へ装着されて、プリンタ本体2にロール紙R1が取付けられる。その際に、図5に示されるカバー20が開けられた状態において、内側ケース16の一対の他の側壁に設けられた保持部30を構成する支持部材33に、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空孔R3が嵌め込まれて、プリンタ本体2に内装された内側ケース16にロール紙R1の本体R2が取付けられる。
【0203】
次に、図5(b) において、ロール紙R1の本体R2は、時計の針の回転方向と逆の方向すなわち反時計方向に回動されて、カバー20の前壁24b側に向けてロール紙R1の先端R6(図7)が引出される。
【0204】
次いで、ロール紙R1は、光センサ40(図5(b) )が遮光されるように光センサ40の前側に通される。光センサ40は、用紙検知手段として用いられたものである。その後、ロール紙R1の外側面R5がローラ50の外周面50aに当接されると共に、ロール紙R1の内側面R4が印字ヘッド60に当接されて、ロール紙R1は印刷部5を通過することとなる。
【0205】
その際に、ロール紙R1の内側面R4に向けて付けられていた「湾曲くせ」は、略修正されることとなる。このようにして、長尺状をしたロール紙R1は、印字ヘッド60と、ローラ50との間に挟まれつつ、これを切取るカッタ70の刃71に向けて略平面状に移動されて、ロール紙R1の先端R6は、プリンタ1の用紙取出口6からプリンタ1の外部へと送出されることとなる。
【0206】
その後、ロール紙R1が取付けられたプリンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が下側に向けて回動されてカバー20が閉じられることで、図5(b) の如く、ロール紙R1は、印刷可能な状態でプリンタ1へセットされる。
【0207】
ロール紙R1が容易で迅速にプリンタ本体2に取付けられるために、図5の如く、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空孔R3と、このロール紙R1を支持するプリンタ本体2の支持部材33との間に、隙間がもたされている。しかしながら、前記隙間が設けられたことにより、前記ロール紙R1は、「芯ずれ」が生じた状態で、上記保持部30を構成する上記支持部材33に軸支されることとなる。
【0208】
図12に示される従来のプリンタ501においても、ロール紙R501の本体R502に設けられた中空孔R503と、ロール紙R501を支持する心棒533との間に、隙間がもたされてあるから、ロール紙R501は、「芯ずれ」を起した状態で心棒533に支持されることとなる。
【0209】
そして、新品のロール紙R501がプリンタ501に装着された当初において、そのような状態で、プリンタ本体502に対しカバー520が閉じられると、カバー520の本体524を形成する前壁524bの円弧部524cの内側面と、ロール紙R501の本体R502の外側面R504とが摺接され、このことから、両者の間に大きな摩擦が生じ、ローラ550や、このローラ550を駆動させる小型モータ690(図11)や歯車(図示せず)に、大きな負荷がかかることとなる。
【0210】
これに対し、図5および図6に示されたプリンタ1においては、カバー20の本体24を形成する前壁24bの円弧部24cに、複数の摺接リブ26が設けられている。複数の摺接リブ26は、カバー20の円弧部24cに沿って、この円弧部24cの内側に突設されたものである。また、図5(a) の如く、複数の前記摺接リブ26は、カバー20の円弧部24cの内側に、プリンタ1の左右幅方向すなわちプリンタ1に取付けられたロール紙R1の本体R2の中空孔R3を挿通する方向に沿って、間隔をおいて並設されたものである。
【0211】
また、複数の摺接リブ26と、ロール紙R1とが擦れ合される際に、複数の摺接リブ26によってロール紙R1に傷が付けられることのないように、図5(b) および図6(b) の如く、カバー20に設けられた複数の摺接リブ26は、緩やかな曲部として形成された始端26aから、カバー20の円弧部24cに沿って、緩やかな曲部として形成された終端26bにかけて突出形成されたものである。
【0212】
図5の如く、新品のロール紙R1がプリンタ1に装着された当初において、ロール紙R1を形成する本体R2の外側面R5と、カバー20の円弧部24cの内側に突設された摺接リブ26とが擦れ合いながら、ロール紙R1は回転されることとなる。カバー20の円弧部24cの内側に突設された複数の摺接リブ26と、ロール紙R1を形成する本体R2の外側面R5との接触面積は小さいから、両者が摺接される際の摩擦も小さいものとされ、ローラ50にかかる負荷や、このローラ50を駆動させる小型モータ190(図3)や歯車(図示せず)にかかる負荷は、軽微なものとされる。
【0213】
図5の如く、ロール紙R1を形成する本体R2の外側面R5と、合成樹脂製カバー20の円弧部24cの内側に突設された摺接リブ26とが擦れ合う際に、ロール紙R1に静電気が発生される。このようにして発生された静電気は、上述した如く、ロール紙R1と当接する上記ばね付カッタ70(図3)を介した後に、上記スイッチ基板100に設けられたグランドライン107(図4)を経て、上記PCB用コネクタ130を通過し、上記フレキシブルフラット回路体(FFC)140を経由した後に、ワイヤハーネス(図示せず)のアース線を伝わって、速やかに金属製の車体(図示せず)へと逃されることとなる。
【0214】
また、図3,図5(b) ,図6(b) の如く、カバー20の本体24を形成する前壁24bの平板部24dに、複数のガイドリブ27が設けられている。この複数のガイドリブ27は、カバー20の平板部24dからカバー20の内側に向けて略直角に突設されたものである。
【0215】
また、複数の前記ガイドリブ27は、カバー20の平板部24dの左右幅方向に沿って、間隔をおいて並設されたものである。複数のガイドリブ27の間に、各ガイドリブ27間を連結して複数のガイドリブ27の強度を向上させる補強板27cが、カバー20の左右幅方向に沿って、カバー20の平板部24dからカバー20の内側に向けて略直角に突設されている。
【0216】
図3,図5(b) ,図6(b) の如く、複数のガイドリブ27と、ロール紙R1とが摺接される際に、複数のガイドリブ27の角部27a,27bによってロール紙R1に傷が付けられることのないものとされるために、カバー20の平板部24dに突設された複数のガイドリブ27の角部27a,27bは、緩やかな曲部として形成されている。
【0217】
このような形状をした複数のガイドリブ27が、カバー20の平板部24dからカバー20の内側に向けて略直角に突設されると共に、プリンタ本体2に対してカバー20が閉じられた際に、カバー20に設けられた複数のガイドリブ27と、ロール紙R1とが摺接されるプリンタ1とすれば、ロール紙R1に印刷が行われる際に、ロール紙R1はガイドリブ27に案内されることとなるから、ロール紙R1が折曲げられるなどされてロール紙R1に「しわ」が付くといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0218】
これについて詳しく説明すると、自動車の走行中において、自動車に取付けられた図12のタクシープリンタ501に振動が加えられ、この振動によって、プリンタ501内に装着されたロール紙R501に緩みが生じ、そのようなロール紙R501が、ローラ550と、印字ヘッド560とによって挟持されて印刷が行われる際に、印刷部505を通過するロール紙R501が、ローラ550と、印字ヘッド560との間に偏って挟持され、このことからロール紙R501が折曲げられるなどされて、ロール紙R501に「しわ」が付いてしまうといった不具合の発生が心配されていた。
【0219】
しかしながら、図6(b) の如く、複数の前記ガイドリブ27が、カバー20の平板部24dからカバー20の内側に向けて略直角に突設されると共に、図3および図5(b) の如く、プリンタ本体2に対してカバー20が閉じられた際に、カバー20に設けられた複数のガイドリブ27と、ロール紙R1とが摺接されるプリンタ1であれば、ロール紙R1はガイドリブ27に案内されることとなるから、前記不具合の発生は未然に防止されることとなる。
【0220】
また、プリンタ本体2を構成するケース10に、ロール紙R1を覆うカバー20が取付けられ、このカバー20にロール紙R1の外側面R5が摺接される複数の前記ガイドリブ27が形成されると共に、プリンタ本体2に対してカバー20が閉じられた際に、カバー20に設けられた複数の前記ガイドリブ27と、ロール紙R1の外側面R5とが摺接されるようにすれば、ロール紙R1の外側面R5は、カバー20に形成された複数の前記ガイドリブ27の曲線状をした角部27aと摺接されつつ、このガイドリブ27の曲線状をした角部27aに沿って曲げられることとなる。
【0221】
これにより、内側面R4に向けて湾曲されていたロール紙R1は、これと反対の方向とされるロール紙R1の外側面R5に向けて曲げられることとなる。従って、ロール紙R1の内側面R4に向けて付けられてあった「湾曲くせ」は、より修正されるものとなる。
【0222】
合成樹脂製カバー20に設けられた複数のガイドリブ27と、ロール紙R1の外側面R5とが摺接される際に、ロール紙R1に静電気が発生される。このようにして発生された静電気は、上述した如く、ロール紙R1と当接する上記ばね付カッタ70(図3)を介した後に、上記スイッチ基板100に設けられたグランドライン107(図4)を経て、上記PCB用コネクタ130を通過し、上記フレキシブルフラット回路体(FFC)140を経由した後に、ワイヤハーネス(図示せず)のアース線を伝わって、速やかに金属製の車体(図示せず)へと逃されることとなる。
【0223】
図5(b) の如く、プリンタ1に備えられた印刷部5を構成するローラ50の回転方向に対し、プリンタ本体2の保持部30に支持されたロール紙R1の本体R2は、逆の方向に回転される。
【0224】
具体的に説明すると、図5(b) に示されるプリンタ1の縦断面図において、印刷部5を構成するローラ50は、ロール紙R1を介して、印字ヘッド60を押圧しつつ時計方向に回転され、これにより、ローラ50と、印字ヘッド60とに挟持された長尺状のロール紙R1は、プリンタ1の用紙取出口6へ向けて送られることとなる。
【0225】
そして、これに伴って、長尺状の用紙が連続して円筒状に巻かれることで形成されたロール紙R1の本体R2は、反時計方向に回転されることとなる。すなわち、ローラ50の回転方向と、ロール紙R1の本体R2の回転方向とは、互いに反対方向で回転されることとなる。
【0226】
このようにするためには、ローラ50の回転方向に対し、ロール紙R1の本体R2が逆の方向に回転されるように、プリンタ1にロール紙R1の本体R2が取付けられればよい。従って、ロール紙R1の質や、プリンタ1の大幅な設計変更が行われることなく、ロール紙R1の「湾曲くせ」が修正されることとなる。また、プリンタ1の大幅な設計変更が必要とされないことから、プリンタ1の変更に伴う労力や費用が削減化されることとなる。
【0227】
プリンタ1にセットされたロール紙R1に印刷が行われる状態について、図1〜図5,図8と共に説明する。
図1,図3,図8に示されるプリンタ本体2に対し、指などによって、図2の如く、領収書の発行ボタン81の湾曲面状厚肉部81eが押される。その際に、領収書の発行ボタン81は、スペーサ90を形成する周壁90aの上部91cであって、且つ、スペーサ90の前面91aに突設された支点99の先端部を中心として、プリンタ本体2の内側に向けて押圧される。
【0228】
また、この時に、領収書の発行ボタン81は、この発行ボタン81と、スペーサ90との間に装着され、且つ、発行ボタン81の後面81bから、この発行ボタン81をプリンタ本体2の外側に向けて押接する金属製カッタ70の「ばね部」78I の復元弾性力に抗して、プリンタ本体2の内側に向けて押圧される。
【0229】
これと共に、発行ボタン81のフランジ81fI の下部81dによって、この発行ボタン81の後面81bに、当接または僅かな隙間がもたされて配設されたタクトスイッチ110の可動部118(図1,図3)が、図2の如く、このタクトスイッチ110を構成する本体115の内部に向けて押圧されることとなる。これにより、タクトスイッチ110内において、電気的な接触が行われ、タクトスイッチ110から電気信号が送られると共に、各電気回路において信号が処理される。
【0230】
その際に、プリンタ本体2を構成する表側ケース14に対して、例えば、1Nといった過大な押付力Fが発行ボタン81に加えられて、プリンタに動作指示が与えられた場合であっても、タクトスイッチ110(図4)が収納される収容部92II が設けられたスペーサ90に、発行ボタン81の押付を停止させる一対のストッパ部95I が形成されてあるから、この一対のストッパ部95I によって、タクトスイッチ110に加えられる押付力は制限されることとなる。
【0231】
その後、プリンタ1に内装された小型モータ190(図3)が駆動されて、図3および図5(b) に示されるローラ50が回転されることとなる。カバー20に取付けられたローラ50によって、ロール紙R1は印字ヘッド60に向けて押圧され、ローラ50が回転されつつ印字ヘッド60によってロール紙R1の内側面R4に印刷が行われると共に、ローラ50の回転により、ロール紙R1は、プリンタ1の用紙取出口6からプリンタ1の外部へと送出される。
【0232】
そして、プリンタ1の用紙取出口6からプリンタ1の外部へと送出された長尺状のロール紙R1は、図3の如く、カッタ70の刃71に当接されて切取られることにより、紙片すなわち領収書とされる。このようにして、タクシープリンタ1から領収書が発行される。
【0233】
図12(b) に示される従来のプリンタ501によって印刷されたロール紙R501に比べ、図5(b) に示されるプリンタ1によって印刷されたロール紙R1は、「湾曲くせ」が修正されたものとなっている。このように、図5(b) に示されるタクシープリンタ1が用いられて発行される領収書は、従来のタクシープリンタ501が用いられて発行される領収書に比べて、「湾曲くせ」が矯正されたものとなる。
【0234】
上記プリンタ1が取付けられるインストルメントパネル400について、図8と共に説明する。インストルメントは計器を指し、パネルは制御盤を意味し、このようなことから、インストルメントパネルとは計器盤を指す。インストルメントパネルは、ダッシュボード、ダッシュパネルとも呼ばれるものである。また、インストルメントパネルは、「インパネ」と略して呼ばれることが多い。
【0235】
インストルメントパネルは、その殆どのものが合成樹脂製の成形品として形成されたものである。また、インストルメントパネルは、メータ類やスイッチが収められる部分のみならず、オーディオシステムやエアコンユニットなどが収容される部分を含めたものをいう。衝撃などが吸収され易くするために、インストルメントパネルは、芯材がパッドで覆われるなどされて複数の層から構成され、このようなものが、インストルメントパネルとして多く用いられている。
【0236】
図8に示されるインストルメントパネル400は、メータユニットが組付けられるメータ取付部410と、センタクラスタユニット300が収容される中央取付部430と、エアバッグユニットが内装される収容部を覆うカバー450などを備えるものである。また、センタクラスタユニット300は、流量調整用のフィンが取付けられたエアコン用空気吹出口310と、カーラジオ330と、カーステレオ350などを備えるものである。
【0237】
このようなインストルメントパネル400に、表示部が設けられたタクシーメータ200が備えられてあるから、タクシーの運転手と、タクシーの乗客とは、一目で容易に走行中もしくは走行後の運賃内容を認識することができる。また、前記タクシーメータ200と共に、前記インストルメントパネル400に、上記タクシープリンタ1が備えられてあるから、タクシーの運転手が、乗客に対して、運賃に相当する料金の請求および受取作業を行った後に、乗客からタクシーの運転手に料金が支払われたことを証明する領収書の発行は、容易で迅速に行われることとなる。
【0238】
その際に、上述した本発明のスイッチの取付構造がタクシーメータ200と共用されるプリンタ1に適用されてあるから、例えば、図2の如く、力の強いタクシーの運転手によって、不用意に1Nといった過大な押付力Fが領収書の発行ボタン81に加えられ、そのような過大な押付力が、発行ボタン81に対応したタクトスイッチ110に加えられようとされることがあっても、タクトスイッチ110が収納される収容部92II が設けられたスペーサ90に、発行ボタン81の押付を停止させる一対のストッパ部95I が形成されてあるから、発行ボタン81のフランジ81fI の下部81dが一対のストッパ部95I に当接される。
【0239】
これにより、タクトスイッチ110に加えられる押付力は制限されることとなる。従って、過大な押付力に起因したタクトスイッチ110の破損を未然に防止することが可能となる。
【0240】
本発明に係るスイッチの取付構造について、タクシーメータ200(図8)に表示された運賃が印刷されるといった縦型のタクシーメータ用プリンタ1を一例に挙げて説明したが、本発明のスイッチの取付構造は、上記感熱ヘッド60を備えるタクシーメータ用プリンタ1に限らず、縦形プリンタまたは横形プリンタや、また、他の印刷方式のプリンタに適用されてもよく、本発明のスイッチの取付構造は、あらゆる形態のプリンタや、その他のものに展開可能とされるものである。
【0241】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、操作ボタンに過大な押付力が加えられた場合であっても、スイッチが収納される収容部が設けられたスペーサに、操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が形成されてあるから、ストッパ部によって、スイッチに加えられる押付力は制限されることとなる。従って、スペーサの収容部に収納されたスイッチは、操作ボタンに加えられる過大な押付力から守られることとなる。これにより、操作ボタンに加えられる過大な押付力によって、スイッチが破損されてしまうといった不具合の発生を、未然に防止させることが可能となる。
また、操作ボタンは、ガタつきなどが抑えられつつ、弾性復帰可能な状態で、ケースに組付けられることとなる。即ち、操作ボタンと、カッタと、スペーサと、基板とが、ケースに組付けられ、基板がケースに固定されることで、操作ボタンにカッタの弾性部が押接され、これにより、操作ボタンは、ケースの内側から外側に向けて弾性復帰可能な状態で、ケースに組付けられることとなる。従って、ケースに対して、操作ボタンが押される際の操作フィーリングは、良好なものとなる。
【0242】
請求項2記載の発明によれば、操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が、突部としてスペーサの前面に形成されてあるから、必要以上にスペーサが大型化されるということはなく、突部が設けられたスペーサの大きさは、突部が設けられていないスペーサの大きさと、略同じ大きさのものとされる。従って、スペーサにストッパ部が形成されることで、大幅な設計変更が必要とされるといったことは回避され、操作ボタンの押付を停止させる突部を、容易にスペーサに形成させることができる。
【0243】
請求項3記載の発明によれば、一つの操作ボタンが押圧された際に、この一つの操作ボタンは、これに対応してスペーサに形成された一対のストッパ部と当接されることとなる。従って、操作ボタンが、ぐらつくなどといった不安定な状態で、スペーサのストッパ部に当接されて、操作ボタンの押付が停止されるといったことは回避され、操作ボタンの押付を安定した状態で停止させることが可能となる。
【0244】
請求項4記載の発明によれば、スペーサに形成された操作ボタンの押付を停止させるストッパ部は、操作ボタンの押付に対して好ましい停止位置に並設されてあるから、複数の操作ボタンのうち、何れの操作ボタンが押圧されても、操作ボタンの停止位置がバラつくということはない。従って、複数の操作ボタンのうち、何れの操作ボタンが押圧されても、何れも略均一な状態で操作ボタンを停止させることができる。
【0245】
請求項5記載の発明によれば、ケースに対する操作ボタンの取付位置に対応して、ケース内にスイッチが位置することとなる。従って、ケースに対して操作ボタンが押圧されると、この操作ボタンの押付に伴って、スイッチも確実に押圧されることとなる。また、ケースに取付けられた操作ボタンの後側であって、且つ、ケース内に基板が固定されると、基板の前側に装着されたスイッチと、ケースに取付けられた操作ボタンとの位置関係が、略一致することとなる。従って、操作ボタンに対するスイッチの位置決めを、容易で迅速に行うことが可能となる。
【0246】
請求項6記載の発明によれば、照明から発せられる光は、照明を取囲む白色をしたスペーサによって反射され易くなり、照明から発せられる光と、照明を取囲む白色をしたスペーサによって反射された光とが、操作ボタンに当てられることによって、操作ボタンは、より明るく照らし出されることとなる。
【0248】
請求項記載の発明によれば、力の強いタクシーの運転手によって、不用意に過大な押付力が操作ボタンに加えられ、そのような過大な押付力がスイッチに加えられようとされることがあっても、スイッチの破損は未然に防止されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチの取付構造の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】同じくスイッチが押された状態を示す縦断面図である。
【図3】プリンタ本体に設けられた操作部とプリンタユニットとを示す縦断面図である。
【図4】スイッチの取付構造を示す分解斜視図である。
【図5】プリンタ本体にロール紙が取付けられ、プリンタ本体に対しカバーが閉められた状態を示す断面図である。
(a)は (b)のA−A断面図である。
(b)はプリンタ本体とカバーとロール紙とを示す縦断面図である。
【図6】プリンタ本体にカバーが組付けられ、プリンタ本体に対しカバーが開けられた状態を示す断面図である。 (a)は (b)のB−B断面図である。
(b)はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。
【図7】ロール紙を示す斜視図である。
【図8】自動車のインストルメントパネルにプリンタが取付けられた状態を示す説明図である。
【図9】従来のスイッチの取付構造に関する一形態を示す縦断面図である。
【図10】同じく従来のスイッチが押された状態を示す縦断面図である。
【図11】従来のプリンタ本体に設けられた操作部とプリンタユニットとを示す縦断面図である。
【図12】従来のプリンタ本体にロール紙が取付けられ、プリンタ本体に対しカバーが閉められた状態を示す断面図である。
(a)は (b)のC−C断面図である。
(b)はプリンタ本体とカバーとロール紙とを示す縦断面図である。
【図13】従来のプリンタ本体にカバーが組付けられ、プリンタ本体に対しカバーが開けられた状態を示す断面図である。
(a)は (b)のD−D断面図である。
(b)はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。
【図14】ロール紙を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
10 ケース
14 表側ケース
16 内側ケース
18 裏側ケース
70 カッタ
78,78I ばね部(弾性部)
81 発行ボタン(操作ボタン)
81b 後面
82 ETCボタン(操作ボタン)
83 ブランクボタン(操作ボタン)
84 FEEDボタン(操作ボタン)
90 スペーサ
91a 前面
92,92I ,92II 収容部
95,95I 突部(ストッパ部)
100 スイッチ基板(基板)
110 タクトスイッチ(スイッチ)
120 イルミネーションランプ(照明)
200 タクシーメータ
R1 ロール紙(用紙)

Claims (7)

  1. スイッチと、該スイッチが収納される収容部が設けられたスペーサと、前記スイッチを押圧する操作ボタンとを備えていて前記スペーサに、前記操作ボタンの押付を停止させるストッパ部が形成され、装填されている用紙を切取るカッタと、前記スイッチが装着される基板と、該基板が固定されるケースとが備えられ、前記カッタに、前記操作ボタンと押接される弾性部が設けられ、前記操作ボタンと、前記カッタと、前記スペーサと、前記基板とが、前記ケースに組付けられることで、前記カッタの前記弾性部が、前記ケースの内側から外側に向けて、前記操作ボタンを弾性復帰可能に押圧することを特徴とするスイッチの取付構造。
  2. 前記ストッパ部は、前記スペーサの前面から前記操作ボタンの後面に向けて、前記スペーサの前記前面に突部として形成されたことを特徴とする請求項1記載のスイッチの取付構造。
  3. 一つの前記操作ボタンに対応して、前記スペーサに、一対の前記ストッパ部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のスイッチの取付構造。
  4. 複数の前記操作ボタンの並び方向に沿って、複数の前記ストッパ部が前記スペーサに並設されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のスイッチの取付構造。
  5. 前記操作ボタンはケースに取付けられ、前記操作ボタンの後側に位置し且つ前記ケース内に固定される基板に前記スイッチが取付けられ、前記ケースに対する前記操作ボタンの取付位置に対応して、前記基板の前側に前記スイッチが装着されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスイッチの取付構造。
  6. 前記スペーサは白色とされて、該スペーサは前記操作ボタンに光を当てて明るくさせる照明を取囲む反射材を兼ねたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のスイッチの取付構造。
  7. タクシーメータ用プリンタに適用されたことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のスイッチの取付構造。
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