JP2003231329A - カバーおよびこれの組付構造ならびにプリンタ - Google Patents

カバーおよびこれの組付構造ならびにプリンタ

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JP2003231329A
JP2003231329A JP2002035771A JP2002035771A JP2003231329A JP 2003231329 A JP2003231329 A JP 2003231329A JP 2002035771 A JP2002035771 A JP 2002035771A JP 2002035771 A JP2002035771 A JP 2002035771A JP 2003231329 A JP2003231329 A JP 2003231329A
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Japan
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cover
roll paper
case
printer
force
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JP2002035771A
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Yoshio Muramatsu
義夫 村松
Mitsuhiro Ishikawa
満広 石川
Tetsuji Takamori
徹示 高森
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タクシーメータと共用されるプリンタに関
し、優れた機能を備えるカバーおよびこれの組付構造な
らびにプリンタを提供する。 【解決手段】 ロール紙などの収納物が収容されるケー
ス10と、このケース10に組付けられるカバー20と
を備え、このカバー20に軸部21が設けられ、軸部2
1に対応してケース10に支承部11が設けられ、この
支承部11に軸部21が嵌め込まれることで、ケース1
0にカバー20が開閉可能に取付けられ、ケース10に
対してカバー20が開けられた状態に維持可能とされる
係止部22が、カバー20に設けられた。係止部22に
対応して、ケース10に係合部12が設けられた。カバ
ー20に突設された一対のアーム23に、係止部22が
突部22として設けられ、ケース10を構成する一対の
側壁16aに、係合部12がへこみ部12として設けら
れた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、タクシー
メータと共に使用されるプリンタに適用されるものであ
り、優れた機能を備える改良されたカバーおよびこれの
組付構造ならびにプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15〜図19は、従来のカバーおよび
これの組付構造ならびにプリンタの一形態を示すもので
ある。図示されたプリンタ501は、領収書に日付と料
金を印刷するタクシーメータ用プリンタ501いわゆる
タクシープリンタ501として使用されているものであ
る。このプリンタ501は、プリンタ本体502と、こ
のプリンタ本体502に組付けられるカバー520とを
備えるものである。図15および図21に示されたロー
ル紙R501は、プリンタ501に備えられたカッタ5
70(図15)が用いられて切取られ、切取られた紙片
は、領収書として用いられるものである。
【0003】図16〜図18の如く、プリンタ本体50
2は、表側ケース514と、内側ケース516と、裏側
ケース518とから構成されるケース510と、このケ
ース510内にロール紙R501(図19,図21)が
装填されるための開口503と、この開口503から入
れられたロール紙R501が装着されるロール紙収容部
504と、ロール軸533いわゆる心棒533(図1
9)が用いられてロール紙R501を支持する保持部5
30と、ロール紙R501が使い切られてロール紙R5
01が無くなったことを検知する光センサ540と、ロ
ール紙R501に印字を行う印刷部505と、ロール紙
R501を切取るカッタ570が設けられた用紙取出部
506(図15)と、操作ボタンが押されることでプリ
ンタ501に各指示が与えられてプリンタ501が動作
されるための操作部580と、プリンタ501の各動作
制御が行われるための各種電子部品(図示せず)が取付
けられ、且つ、各種電子部品間を通電可能に接続する多
くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント基板
(図示せず)などを備えるものである。
【0004】図16〜図19の如く、表側ケース514
を形成する周壁514aは、複雑な形状をしたものであ
る。また、図19(a) の如く、心棒533の両端に設け
られた溝にゴム製Oリング535が嵌め込まれている。
心棒533に備えられた一対のゴム製Oリング535の
「つぶし代」が押し潰され、これによりゴム製Oリング
535に緊迫力が発生された状態で、プリンタ本体50
2を構成する内側ケース516の保持部530に、ゴム
製Oリング535を備える心棒533の端部が組込まれ
る。このようにして、ロール紙R501を支持する心棒
533は、プリンタ本体502に組付けられる。
【0005】また、図15〜図19の如く、プリンタ本
体502に設けられた印刷部505は、印字ヘッド56
0と、この印字ヘッド560に印刷用紙を押付けるロー
ラ550とを備えるものである。
【0006】カバー520を形成する本体524は、前
壁524bと、この前壁524bの両側に形成された一
対の側壁524aとを備えるものである。カバー520
の前壁524bに、ロール紙R501の本体R502に
対応して、略湾曲状をした円弧部524cが形成されて
いる。
【0007】前壁524bの円弧部524cと、この円
弧部524c周辺に設けられた一対の側壁524aとに
よって囲まれた空間が、カバー520側のロール紙収容
部525とされるものである。また、カバー520を形
成する本体524の側壁524aから、一対のアーム5
23が延長形成されており、このアーム523の先端部
に円柱状をした支軸521が突設されている。アームと
は、腕を意味するものである。
【0008】図16〜図18の如く、内側ケース516
を形成する一対の側壁516aの円筒状軸孔511に、
カバー520に突設された一対のアーム523の円柱状
支軸521が嵌め込まれて、一対のアーム523を備え
るカバー520が、プリンタ本体502を構成する内側
ケース516に組付けられる。その際に、図17(b)に
示されるカバー520に突設された一対のアーム523
は、図17(a) の如く、互いに内側に向けて大きく撓ま
されることとなる。
【0009】また、図21に示されるロール紙R501
の本体R502の中空孔R503に、図19(a) に示さ
れるロール軸533などの心棒533が挿通され、ロー
ル紙R501の本体R502が、図18に示されるプリ
ンタ本体502の開口503から、ロール紙収容部50
4内へ装着されて、プリンタ本体502にロール紙R5
01が取付けられる。
【0010】図21の如く、このロール紙R501は、
長尺状をした一枚の用紙の外側面R504に、この長尺
状をした用紙の内側面R505が重ねられるようにし
て、前記用紙が連続して円筒状に巻かれることで、ロー
ル紙R501の本体R502が形成されたものである。
このようにして、ロール紙R501の本体R502は、
中空孔R503を備える円筒物として形成されている。
また、このロール紙R501は、印字用の薬品面が外側
面R504となるように形成されたものである。
【0011】前記ロール紙R501が、プリンタ501
に取付けられて、印刷可能な状態にセットされるまでの
過程について説明する。図19の如く、ロール紙R50
1は、これの本体R502が心棒533によって内側ケ
ース516に取付けられた後に、図15において、ロー
ル紙R501の本体R502は、時計の針の回転方向と
同じ方向すなわち時計方向に回動されて、内側ケース5
16の基壁516b側に向けてロール紙R501の先端
R506(図21)が引出される。
【0012】次に、図19(b) の如く、ロール紙R50
1の外側面R504が、内側ケース516に設けられた
突出段部516c上に摺接されつつ、ロール紙R501
は、光センサ540が遮光されるように光センサ540
の前側に通される。そして、ロール紙R501の内側面
R505がローラ550の外周面550aに当接される
と共に、ロール紙R501の外側面R504が印字ヘッ
ド560に当接されて、ロール紙R501は印刷部50
5を通過することとなる。
【0013】このようにして、ロール紙R501の先端
R506は、印字ヘッド560と、ローラ550との間
に挟まれつつ、カバー520を形成する前壁524bの
傾斜部524fに沿って移動されて、ロール紙R501
は、プリンタ501の用紙取出口506からプリンタ5
01の外部へと送出される。
【0014】その後、ロール紙R501が取付けられた
プリンタ本体502に対し、支軸521を中心にカバー
520が下側に向けて回動されてカバー520が閉じら
れることで、図19の如く、ロール紙R501は、印刷
可能な状態でプリンタ501へセットされる。
【0015】図19(b) に示されるプリンタ501の縦
断面図において、印刷部505を構成するローラ550
は、ロール紙R501を介して印字ヘッド560を押圧
しつつ時計方向に回転され、これにより、ローラ550
と、印字ヘッド560とに挟持された長尺状のロール紙
R501は、プリンタ501の用紙取出口506へ向け
て送られることとなる。
【0016】そして、これに伴って、長尺状の用紙が連
続して円筒状に巻かれることで形成されたロール紙R5
01の本体R502も、時計方向に回転されることとな
る。すなわち、ローラ550の回転方向と、ロール紙R
501の本体R502の回転方向とは、同一の方向で回
転されることとなる。
【0017】プリンタ501にセットされたロール紙R
501に印刷が行われる状態について説明する。印刷部
505を構成するローラ550によって、ロール紙R5
01は印字ヘッド560に向けて押圧され、ローラ55
0が回転されつつ印字ヘッド560によってロール紙R
501の外側面R504に印刷が行われると共に、ロー
ラ550の回転により、ロール紙R501は、プリンタ
501の用紙取出口506からプリンタ501の外部へ
と送出される。
【0018】そして、プリンタ501の用紙取出口50
6からプリンタ501の外部へと送出された長尺状のロ
ール紙R501は、カッタ570の刃571に当接され
て切取られることにより、紙片すなわち領収書とされ
る。このようにして、タクシーメータ用プリンタ501
から領収書が発行される。
【0019】図20は、図15〜図19に示される従来
のカバーおよびこれの組付構造ならびにプリンタの変形
例を示す説明図であり、参考例として示されたものであ
る。前述したタクシーメータ用プリンタ501と同じ
く、図20に示されるプリンタ501IIは、プリンタ本
体502IIと、このプリンタ本体502IIに組付けられ
るカバー520IIとを備えるものである。
【0020】プリンタ本体502IIは、表側ケース51
IIと、内側ケース516IIと、裏側ケース(図示せ
ず)とから構成されるケース510IIと、このケース5
10II内にロール紙R501(図21)が装填されるた
めの開口503IIと、この開口503IIから入れられた
ロール紙R501が装着されるロール紙収容部504II
と、ロール軸533いわゆる心棒533(図19)が用
いられてロール紙R501を支持する保持部530II
を備えるものである。プリンタ本体502IIの不図示の
部分は、前述の図15〜図19に示されるプリンタ50
1の各部と同様なものとされる。
【0021】図20の如く、表側ケース514IIを形成
する周壁514aIIは、複雑な形状をしたものである。
また、内側ケース516IIは、基壁516bIIと、一対
の側壁516aIIとを備え、これらの板状をした壁に囲
まれた部分がロール紙収容部504IIとされる。
【0022】また、カバー520IIを形成する本体52
IIの側壁524aIIから、一対のアーム523IIが延
長形成されており、このアーム523IIの先端部に円柱
状をした支軸521IIが突設されている。
【0023】カバー520IIを形成する本体524
IIは、前壁524bIIと、この前壁524bIIの両側に
形成された一対の側壁524aIIとを備えるものであ
る。カバー520IIの前壁524bIIは、ロール紙R5
01(図21)の本体R502に対応した略湾曲状の円
弧部524cII(図20)と、これに続く平板部524
IIと、この平板部524dIIに対し略直角に延設され
た他の平板部524eIIとを備えるものである。
【0024】前壁524bIIの円弧部524cIIと、こ
の円弧部524cII周辺に設けられた一対の側壁524
IIとによって囲まれた空間が、カバー520II側のロ
ール紙収容部525IIとされるものである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
〜図19に示される上記従来のタクシーメータ用プリン
タ501にあっては、図16〜図18の如く、内側ケー
ス516を形成する一対の側壁516aの円筒状軸孔5
11に、カバー520に突設された一対のアーム523
の円柱状支軸521が嵌め込まれて、一対のアーム52
3を備えるカバー520が、プリンタ本体502を構成
する内側ケース516に組付けられる際に、図17(b)
に示されるカバー520に突設された一対のアーム52
3は、図17(a) の如く、互いに内側に向けて大きく撓
まされることとなる。そのため、ケースに対してカバー
の組付作業が行われる際に、カバー520の本体524
から突設されたアーム523は、これの付根付近から折
損されてしまうということが心配されていた。
【0026】また、カバー520の本体524から突設
された一対のアーム523が大きく撓まされた状態で、
内側ケース516を形成する一対の側壁516aの円筒
状軸孔511に、カバー520に突設された一対のアー
ム523の円柱状支軸521が嵌め込まれるまでに、ガ
イドとなるものが無いことから、一対のアーム523に
設けられた円柱状支軸521の外側先端部が、内側ケー
ス516を形成する一対の側壁516aの内面516a
1 に摺接され、その後、内側ケース516の円筒状軸孔
511にカバー520の円柱状支軸521が嵌め込まれ
て、プリンタ本体502の内側ケース516にカバー5
20が取付けられるといった組付作業は、行われ難いも
のとされていた。
【0027】また、従来のタクシーメータ用プリンタ5
01にあっては、図18(b) の如く、プリンタ本体50
2を構成するケース510に対し、支軸521を中心と
してカバー520が上側に向けて開けられた状態とされ
るために、カバー520に手が添えられながら、プリン
タ本体502の開口503から、プリンタ本体502の
ロール紙収容部504に、図21に示されるロール紙R
501が補充されていた。
【0028】即ち、図18(b) に示されるカバー520
の自重によって、プリンタ本体502に対してカバー5
20が閉じてしまうことのないように、カバー520に
一方の手が添えられ、他方の手で、プリンタ本体502
を構成するケース510にロール紙R501を補充しな
ければならず、このようなタクシーメータ用プリンタ5
01へのロール紙R501の取付作業性に関し、これが
改善されることが望まれていた。
【0029】ロール紙R501の取付作業性を向上させ
るために、例えば図20に示される参考例の如く、カバ
ー520IIの本体524IIから突設された一対のアーム
523IIに、略半球状の微小膨出部522IIを形成さ
せ、一対のアーム523IIに発生される復元弾性力WT
と、この復元弾性力WT によって一対のアーム523II
の膨出部522II先端に発生される摩擦力 (μT・WT)と
を利用して、プリンタ本体502IIに対しカバー520
IIが開けられた状態に維持させるといった手法も考えら
れた。 「μT」は、カバー520IIと、内側ケース516
IIとの間の摩擦係数を意味する。
【0030】そのような手法について詳しく説明する
と、図20(a) および図20(b) の如く、カバー520
IIの本体524IIから突設された一対のアーム523II
に、略半球状の膨出部522IIが外側に向けて形成され
たことで、図20(b) の如く、カバー520IIの本体5
24IIから突設された一対のアーム523IIは、常に略
水平方向内側に沿って変形量xT の分だけ撓まされる。
これにより、一対のアーム523IIに復元弾性力WT
発生され、カバー520IIの本体524IIから突設され
た一対のアーム523IIは、内側ケース516IIを形成
する一対の側壁516aIIに向けて突っ張ることとな
る。
【0031】図20(a) および図20(b) の如く、プリ
ンタ501IIを構成するプリンタ本体502IIに対し、
カバー520IIが開けられた状態において、図20(b)
の如く、垂直方向下側に沿って、カバー520IIのアー
ム523IIに設けられた膨出部522IIの先端部分に、
カバー520IIを落下させようとする力FT が働くこと
となる。
【0032】これに対し、内側ケース516IIを形成す
る一対の側壁516aIIの内面516a2 と、カバー5
20IIに設けられた一対のアーム523IIの膨出部52
II先端との間に発生される摩擦力 (μT・WT)により、
内側ケース516IIを備えるプリンタ本体502IIに組
付けられたカバー520IIは、下側に向けて回動落下さ
れることなく、プリンタ本体502IIに対し、カバー5
20IIは開口された状態に保たれることとなる。
【0033】しかしながら、図20に示されるプリンタ
501IIにあっては、内側ケース516IIを形成する一
方の側壁516aIIの内面516a2 と、カバー520
IIに設けられた一方のアーム523IIの膨出部522II
先端との間に発生される摩擦力 (μT・WT)と、内側ケー
ス516IIを形成する他方の側壁516aIIの内面51
6a2 と、カバー520IIに設けられた他方のアーム5
23IIの膨出部522 II先端との間に発生される摩擦力
T・WT)との総和、即ち、2・μT・WT の摩擦力によ
って、内側ケース516IIを備えるプリンタ本体502
IIに組付けられたカバー520IIは、下側に向けて回動
落下されずに、開口状態として維持されるものであるか
ら、自重の大きいカバーがプリンタ本体502IIに組付
けられた場合、カバーを下側に向けて回動落下させる力
T も大きな力となり、プリンタ本体502IIに対して
カバーを開けた状態に維持させようとしても、前述した
2・μT・WT の摩擦力だけでは力不足となって、支軸を
中心として、カバーは下側に向けて回動落下されてしま
うといったことが懸念されていた。
【0034】また、図19の如く、プリンタ本体502
に開閉可能に組付けられたカバー520が、プリンタ本
体502に対して閉められた状態において、プリンタ5
01に装着されたロール紙R501の残量確認が容易に
行われつつ、プリンタ本体502に内装された光センサ
540が太陽光によって過敏に反応されないようにし、
また、紫外線や赤外線などを含む太陽光線によりロール
紙R501が変色されてしまうことを防止するために、
カバー520は、黒色半透明をした材料が用いられて形
成されている。
【0035】プリンタ501に装着されたロール紙R5
01の残量確認が、暗がり若しくは薄暗がりであっても
容易に行われるようにするために、例えば、カバー52
0を形成する材料の基材に添加される黒色着色剤の充填
量を減らして、カバー全体の光透過率が高くされた黒色
半透明のカバーを形成するといった手法も考えられる。
【0036】しかしながら、このようなカバーである
と、光透過率が高くされたことにより、プリンタ本体5
02に内装された光センサ540が、太陽光によって過
敏に反応され易くなり、このことからプリンタに誤作動
が生じることや、紫外線や赤外線などを含む太陽光線に
より、ロール紙R501が変色され易くなるといったこ
とが心配されていた。
【0037】このようなことから、カバー520を形成
する材料の基材に添加される黒色着色剤の充填量を減ら
して、カバー全体の光透過率が高くされた黒色半透明の
カバーにおいては、暗がり若しくは薄暗がりでプリンタ
501に装着されたロール紙R501の残量確認につい
ては容易に行うことができるものの、プリンタに誤作動
が生じることや、ロール紙R501が変色され易くなる
ことから、カバー全体の光透過率が高くされた黒色半透
明のカバーが、タクシーメータ用プリンタに採用される
ということは、見送られていた。
【0038】また、図19の如く、従来のタクシーメー
タ用プリンタ501にあっては、ロール紙R501の本
体R502に設けられた中空孔R503と、ロール紙R
501を支持する心棒533との間に、隙間がもたされ
てあるから、ロール紙R501は、「芯ずれ」を起した
状態で心棒533に支持されることとなる。
【0039】そして、新品のロール紙R501がプリン
タ501に装着された当初において、そのような状態
で、プリンタ本体502に対しカバー520が閉じられ
ると、カバー520の本体524を形成する前壁524
bの円弧部524cの内側面と、ロール紙R501の本
体R502の外側面R504とが摺接され、このことか
ら、両者の間に大きな摩擦が生じ、ローラ550や、こ
のローラ550を駆動させる小型モータ(図示せず)や
歯車(図示せず)に、大きな負荷がかかることが心配さ
れていた。
【0040】また、自動車の走行中において、自動車に
取付けられた図15のタクシーメータ用プリンタ501
に振動が加えられ、この振動によって、プリンタ501
内に装着されたロール紙R501に緩みが生じ、そのよ
うなロール紙R501が、ローラ550と、印字ヘッド
560とによって挟持されて印刷が行われる際に、印刷
部505を通過するロール紙R501が、ローラ550
と、印字ヘッド560との間に偏って挟持され、このこ
とからロール紙R501が折曲げられるなどされて、ロ
ール紙R501に「しわ」が付いてしまうといった不具
合の発生が心配されていた。
【0041】本発明は、上記した点に鑑み、ケースに対
するカバーの組付性に優れ、ケースに対しカバーが開け
られた際にケースにカバーが固定可能とされ、さらに自
重の大きいカバーが用いられても別部材などが必要とさ
れることなくケースに対しカバーが開けられた状態に維
持可能なものとされ、カバー内に収納されたものの視認
性に優れ、カバー内のロール紙とカバーとが摺接される
際に発生される摩擦が低減化され、ロール紙が折曲げら
れてロール紙にしわが付くことがなく、安価なものとさ
れるといったことのうち、少なくとも一つ以上の優れた
機能を備えるカバーおよびこれの組付構造ならびにプリ
ンタを提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るカバーの組付構造は、収納
物が収容されるケースと、該ケースに組付けられるカバ
ーとを備え、該カバーに軸部が設けられ、該軸部に対応
して該ケースに支承部が設けられ、該支承部に該軸部が
嵌め込まれることで、該ケースに該カバーが開閉可能に
組付けられ、該ケースに対して該カバーが開けられた状
態に維持可能とされる係止部が、該カバーに設けられた
ことを特徴とする。上記構成により、ケースの支承部を
中心として、ケースに対しカバーが開閉可能なものとさ
れる。また、これと共に、ケースに対してカバーが開け
られた際に、ケースに対しカバーが不用意に閉められる
ということもなく、ケースに対してカバーは開けられた
状態に維持されることとなる。これにより、カバーが開
けられて、ケースに収納物が備えられる際の作業は行わ
れ易いものとなる。
【0043】請求項2に係るカバーの組付構造は、請求
項1に係るカバーの組付構造において、前記係止部に対
応して、前記ケースに係合部が設けられたことを特徴と
する。上記構成により、ケースに対してカバーが開けら
れた際に、カバーに設けられた係止部と、ケースに設け
られた係合部とが合せられることとなる。従って、ケー
スに対してカバーは確実に開けられた状態に維持される
こととなる。
【0044】請求項3に係るカバーの組付構造は、請求
項2に係るカバーの組付構造において、前記カバーに突
設された一対のアームに、前記係止部が突部として設け
られ、前記ケースを構成する一対の側壁に、前記係合部
がへこみ部として設けられたことを特徴とする。上記構
成により、ケースに対してカバーが開けられた際に、カ
バーに突設された一対のアームの突部が、ケースを構成
する一対の側壁のへこみ部に引掛けられることとなる。
これにより、ケースに対してカバーは容易で確実に開け
られた状態に維持されることとなる。
【0045】請求項4に係るカバーの組付構造は、請求
項2又は3に係るカバーの組付構造において、前記ケー
スに対し、前記カバーが下側から上側に向けて開けられ
て、前記係止部が前記係合部に掛止めされた状態におい
て、前記軸部と、該係止部との水平方向における距離を
Lf、該軸部と、該カバーの重心との水平方向における
距離をLm、該カバーの自重によって垂直方向下側に沿
って該カバーに働く力をMgとするとき、該係止部に対
して垂直方向に働く力Fは、モーメントの釣合により、 F=(Mg・Lm)/(2・Lf) で定められることを特徴とする。上記構成により、カバ
ーに設けられた係止部に働く力Fの大きさが判ることと
なり、カバーを形成するうえで必要とされる仕様を、予
め、判断して設定することが可能となる。これにより、
ケースに対してカバーが下側から上側に向けて開けられ
て、カバーの係止部がケースの係合部に掛止めされた際
に、カバーの自重によってカバーが落下されてしまい、
このことから、ケースに対しカバーが不用意に閉められ
るといった不具合の発生は、未然に防止されることとな
る。
【0046】請求項5に係るカバーの組付構造は、請求
項3又は4に係るカバーの組付構造において、前記へこ
み部の角部に対応して、前記突部に傾斜面が設けられ、
該へこみ部の該角部に、該突部の該傾斜面が当接される
ことを特徴とする。上記構成により、ケースを構成する
側壁に設けられたへこみ部の角部と、カバーに突設され
たアームの突部の傾斜面とが、線接触の状態で当接され
ることとなるから、カバーの自重によって、ケースに対
しカバーが不用意に閉められるということが回避され易
くなる。また、ケースを構成する側壁に設けられたへこ
み部の角部と、カバーに突設されたアームの突部の傾斜
面とが、線接触の状態で当接されてあれば、カバーが閉
められる際に、カバーに突設されたアームの突部は、こ
の突部に設けられた傾斜面によって、ケースを構成する
側壁に設けられたへこみ部の角部を乗越え易くなるか
ら、ケースに対して、カバーは、容易でスムーズに閉じ
られることとなる。
【0047】請求項6に係るカバーの組付構造は、請求
項5に係るカバーの組付構造において、前記ケースに対
し、前記カバーが下側から上側に向けて開けられて、前
記突部が前記へこみ部に掛止めされた状態において、水
平方向を基準とした該突部の前記傾斜面の角度をθ、垂
直方向下側に沿って該突部の該傾斜面に働く力をF、該
力Fの分力として該傾斜面に対し直角に働く力をF・cos
θ、前記角部に対する該傾斜面の摩擦係数をμとすると
き、該角部と、該傾斜面との間に発生される摩擦力fF
は、 fF =μ・F・cosθ で定められることを特徴とする。上記構成により、ケー
スに対し、カバーが下側から上側に向けて開けられて、
カバーに突設された一対のアームの突部が、ケースを構
成する一対の側壁のへこみ部に掛止めされた際に、へこ
み部の角部と、突部の傾斜面との間に前記摩擦力fF
発生されることとなる。この摩擦力fF の働きにより、
ケースに対し、カバーは落下され難いものとされ、ケー
スに対してカバーは開けられた状態に維持され易いもの
となる。
【0048】請求項7に係るカバーの組付構造は、請求
項5又は6に係るカバーの組付構造において、前記ケー
スに対し、前記カバーが下側から上側に向けて開けられ
て、前記突部が前記へこみ部に掛止めされた状態におい
て、該カバーの自重により該ケースに対して該カバーが
下側に向けて微動された際に、該カバーに突設された一
対の前記アームは略水平方向内側に沿って撓まされ、且
つ、一対の該アームに復元弾性力が発生され、該水平方
向を基準とした該突部の前記傾斜面の角度をθ、該水平
方向に沿って該突部の該傾斜面に働く該復元弾性力を
W、該復元弾性力Wの分力として該突部の該傾斜面に対
し直角に働く力をW・sinθ、前記角部に対する該傾斜面
の摩擦係数をμとするとき、該角部と、該傾斜面との間
に発生される他の摩擦力fW は、 fW =μ・W・sinθ で定められることを特徴とする。上記構成により、ケー
スに対し、カバーが下側から上側に向けて開けられて、
カバーに突設された一対のアームの突部が、ケースを構
成する一対の側壁のへこみ部に掛止めされた際に、カバ
ーの自重によりケースに対してカバーが下側に向けて微
動されると、一対のアームに復元弾性力Wが発生され、
この復元弾性力Wにより、へこみ部の角部と、突部の傾
斜面との間に前記他の摩擦力fW が発生されることとな
る。従って、他の摩擦力fW の働きにより、ケースに対
し、カバーは落下され難いものとされ、ケースに対して
カバーは開けられた状態に維持され易いものとなる。
【0049】請求項8に係るカバーの組付構造は、請求
項7に係るカバーの組付構造において、前記復元弾性力
Wの分力として前記突部の前記傾斜面に沿って斜め上側
に働く力をW・cosθ、垂直方向下側に沿って該突部の該
傾斜面に働く力をFとするとき、該力Fの分力として該
突部の該傾斜面に沿って斜め下側に働く力F・sinθは、
請求項6記載の摩擦力fF と、請求項7記載の他の摩擦
力fW と、該復元弾性力Wの分力として働く力W・cosθ
との総和よりも小さいことを特徴とする。上記構成によ
り、請求項6記載の摩擦力fF と、請求項7記載の他の
摩擦力f W と、復元弾性力Wの分力として働く力W・cos
θとが総和された力は、カバーを持上げようとして突部
の傾斜面に沿って斜め上側に働く合力となり、この合力
は、カバーを落下させようとして突部の傾斜面に沿って
斜め下側に働く力F・sinθよりも大きいものとされるか
ら、ケースに対してカバーが落下されることなく、ケー
スに対し、カバーは確実に開けられた状態に維持される
こととなる。また、自重の大きなカバーが用いられて
も、簡素な構造のものとされるから、ケースに対するカ
バーの落下を防止させるための別部材は不要とされ、こ
れにより、高価なカバーの組付構造とならず、安価なカ
バーの組付構造が提供されることとなる。
【0050】請求項9に係るカバーの組付構造は、請求
項1〜8の何れか1項に係るカバーの組付構造におい
て、前記カバーに突設された一対のアームに、前記軸部
が円柱状をした支軸として設けられ、前記ケースを構成
する一対の側壁に、前記支承部が円筒状をした軸孔とし
て設けられたことを特徴とする。上記構成により、ケー
スを構成する側壁の軸孔に、カバーに突設されたアーム
の支軸が嵌め込まれることで、カバーはケースに容易で
迅速に組付けられることとなる。また、カバーに突設さ
れたアームの支軸が円柱状に形成され、これに対応し
て、ケースを構成する側壁の軸孔が円筒状に形成された
ものであるから、カバーに突設されたアームの支軸を中
心として、カバーはケースに対し容易で確実に回動され
て、カバーの開閉動作が行われることとなる。
【0051】請求項10に係るカバーの組付構造は、請
求項3〜9の何れか1項に係るカバーの組付構造におい
て、前記へこみ部は、前記側壁を形成する面と平行に設
けられた摺接面と、該摺接面から該側壁を形成する該面
へと続く傾斜摺接面とを備え、前記カバーが前記ケース
に組付けられる際に、該へこみ部は、前記軸部が前記支
承部まで導かれるための案内溝を兼ねたことを特徴とす
る。上記構成により、カバーに突設されたアームの軸部
が、ケースを構成する側壁の支承部に嵌め込まれて、カ
バーがケースに組付けられる際に、軸部を備える一対の
アームの撓み量は、従来のものと比べて少ないものとな
る。従って、カバーがケースに組付けられる際に、カバ
ーに突設されたアームがこじられ、このことからアーム
が大きく撓まされて折損されてしまうといった心配は解
消されることとなる。また、ケースを構成する側壁に設
けられたへこみ部は、アームに設けられた軸部が、ケー
スを構成する側壁の支承部まで導かれるための案内溝を
兼ねたものであるから、カバーがケースに組付けられる
際に、アームの軸部は、ケースを構成する側壁の支承部
へ容易に入り込まれることとなる。
【0052】請求項11に係るカバーの組付構造は、請
求項1〜10の何れか1項に係るカバーの組付構造にお
いて、前記ケースの前記支承部が上側とされ、該支承部
を中心に前記カバーの前記軸部が回動可能とされ、該支
承部を中心として、該ケースに対し該カバーが下側から
上側に向けて回動されることで、該ケースに対して該カ
バーが開けられることを特徴とする。上記構成により、
ケースに対しカバーが下側から上側に向けて開けられ
て、ケースに収納物が備えられる場合であっても、ケー
スに対してカバーは開けられた状態に保たれることとな
る。従って、カバーの自重により、ケースに対してカバ
ーが閉じてしまうことのないように、カバーに手が添え
られてケースに収納物を備えるといった作業性が改善さ
れ、カバーに手が添えられることなく、容易にケースに
収納物が備えられることとなる。
【0053】請求項12に係るプリンタは、請求項1〜
11の何れか1項に係るカバーの組付構造に用いられる
前記収納物として、ロール紙が用いられ、該カバーの組
付構造と、印刷部とを備えることを特徴とする。上記構
成により、ロール紙がケースに補充される際に、ロール
紙の取付作業性に優れたプリンタが提供されることとな
る。プリンタを構成するケースに対してカバーが開口状
態に保たれる際に、カバーを手で支えながらケースにロ
ール紙を補充するといった作業性が改善され、片手での
ロール紙の補充作業が行えることとなる。
【0054】請求項13に係るカバーは、前壁と、該前
壁から延長形成された側壁と、該前壁と該側壁とから形
成された収容部とを備え、該前壁および該側壁は、半透
明な材料が用いられて形成され、且つ、該側壁の厚さ
は、該前壁の厚さよりも薄いことを特徴とする。上記構
成により、カバーを形成する前壁の厚さよりも、カバー
を形成する側壁の厚さのほうが、薄く形成されたもので
あるから、閉じた状態のカバーの側壁側から、カバーの
収容部に収納されたものの状態の確認作業は、容易で迅
速に行われることとなる。また、カバーの前壁の厚さ
は、これまでの通りの厚さとされるから、カバーの収容
部に収納されたものが、太陽光の影響により変化される
ということや、カバーの機械的強度が極端に低下される
ということは抑えられる。
【0055】請求項14に係るカバーの組付構造は、請
求項1〜11の何れか1項に係るカバーの組付構造にお
いて、前記収納物として、ロール紙が用いられ、且つ、
前記カバーとして、請求項13記載のカバーが用いられ
たことを特徴とする。上記構成により、ロール紙がケー
スに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優れたカ
バーの組付構造が構成されると共に、ケースに対してカ
バーが閉じられた状態において、カバーの収容部に収納
されたロール紙の視認性は向上されたものとなる。
【0056】請求項15に係るカバーは、ロール紙の外
側面に対応して、カバーを形成する本体に円弧部が設け
られ、該本体に該ロール紙が収容され、該円弧部の内側
に、該ロール紙の該外側面と擦れ合う摺接リブが設けら
れたことを特徴とする。上記構成により、ロール紙がカ
バーの本体に収容されて使用される当初において、ロー
ル紙の外側面と、カバーの円弧部の内側に設けられた摺
接リブとは擦れ合いながら、ロール紙は回転されること
となる。カバーの円弧部の内側に設けられた摺接リブ
と、ロール紙の外側面との接触面積は小さいから、両者
が摺接される際の摩擦も小さいものとされ、ロール紙を
回転させる駆動系のものにかかる負荷は、従来のものよ
りも軽減されたものとなる。
【0057】請求項16に係るカバーの組付構造は、請
求項1〜11又は請求項14の何れか1項に係るカバー
の組付構造において、前記収納物として、ロール紙が用
いられ、且つ、前記カバーとして、請求項15記載のカ
バーが用いられたことを特徴とする。上記構成により、
ロール紙がケースに補充される際に、ロール紙の取付作
業性に優れたカバーの組付構造が構成される。また、こ
れと共に、ロール紙がカバーの本体に収容されて使用さ
れる当初において、ロール紙の外側面と、カバーの円弧
部の内側に設けられた摺接リブとが擦れ合って、ロール
紙が回転されることとなるが、その際に、ロール紙を回
転させる駆動系のものにかかる負荷は、軽微なものとな
る。
【0058】請求項17に係るカバーは、ロール紙の内
側面に向けて形成された該ロール紙の湾曲くせの方向に
対し、該湾曲くせと反対の方向に該ロール紙が曲げられ
るガイド部を備え、該ガイド部は該ロール紙の外側面と
摺接されることを特徴とする。上記構成により、カバー
に振動が加えられ、この振動によって、カバーに保護さ
れたロール紙に緩みが生じ、そのようなロール紙が折曲
げられるなどされてロール紙にしわが付くということが
心配されていたが、ロール紙の内側面に向けて形成され
たロール紙の湾曲くせに対し、この湾曲くせと反対の方
向にロール紙が曲げられるガイド部がカバーに形成され
てあれば、ガイド部はロール紙の外側面と確実に摺接さ
れることとなる。従って、ロール紙は、ガイド部に確実
に案内されることとなり、ロール紙にしわが付くといっ
た不具合の発生は、未然に防止されることとなる。ま
た、ロール紙の外側面は、カバーに形成されたガイド部
と摺接され、このガイド部に沿って曲げられることとな
る。これにより、内側面に向けて湾曲されていたロール
紙は、これと反対の方向とされるロール紙の外側面に向
けて曲げられることとなる。従って、ロール紙の内側に
向けて付けられてあった湾曲くせは、修正され易くな
る。このようにして、ロール紙の品質は、確保もしくは
向上されることとなる。
【0059】請求項18に係るカバーの組付構造は、請
求項1〜11,14,16の何れか1項に係るカバーの
組付構造において、前記収納物として、ロール紙が用い
られ、且つ、前記カバーとして、請求項17記載のカバ
ーが用いられたことを特徴とする。上記構成により、ロ
ール紙がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業
性に優れたカバーの組付構造が構成される。また、これ
と共に、ロール紙が折曲げられるなどされてロール紙に
しわが付くといった不具合の発生は防止され、さらに、
ロール紙の内側に向けて付けられてあった湾曲くせは、
修正されることとなる。
【0060】請求項19に係るプリンタは、請求項1
4、請求項16、請求項18の何れか1項に係るカバー
の組付構造と、印刷部とを備えることを特徴とする。上
記構成により、ロール紙がケースに補充される際に、ロ
ール紙の取付作業性に優れたプリンタとされると共に、
改良されたカバーを備えるプリンタが提供されることと
なる。
【0061】請求項20に係るプリンタは、請求項12
又は19に係るプリンタにおいて、タクシーメータ用プ
リンタに適用されたことを特徴とする。上記構成によ
り、タクシーの運転手にとって取扱い性が向上されたタ
クシーメータ用プリンタが提供されることとなる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るカバーおよ
びこれの組付構造ならびにプリンタの実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る
カバーおよびこれの組付構造ならびにプリンタの実施の
形態を示す縦断面図である。
【0063】図2は、プリンタ本体にカバーが組付けら
れる前の状態を示す断面図であり、(a) は (b)のA−A
断面図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図
である。図3は、同じくプリンタ本体にカバーが組付け
られている状態を示す断面図であり、(a) は (b)のB−
B断面図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面
図である。
【0064】図4は、同じくプリンタ本体にカバーが組
付けられ、プリンタ本体に対しカバーが開けられた状態
を示す断面図であり、(a) は (b)のC−C断面図、(b)
はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。図5
は、同じくプリンタ本体にロール紙が取付けられ、プリ
ンタ本体に対しカバーが閉められた状態を示す断面図で
あり、(a) は (b)のD−D断面図、(b) はプリンタ本体
とカバーとロール紙とを示す縦断面図である。
【0065】図6は、図4の丸枠で囲まれたE部を示す
要部拡大図であり、(a) は正面図、(b) は縦断面図であ
る。図7は、図4の丸枠で囲まれたE部の他の実施形態
を示す要部拡大図であり、(a) は正面図、(b) は縦断面
図である。図8は、図7に示される他の実施形態におけ
る他方側のアームを示す要部拡大図であり、(a) は正面
図、(b) は側面図である。
【0066】図9は、本発明に係るカバーおよびこれの
組付構造ならびにプリンタのその他の実施の形態を示す
縦断面図である。図10は、同じくプリンタ本体に対し
てカバーが開けられた状態を示す説明図であり、(a) は
正面図、(b) は (a)の丸枠で囲まれたP1 部を示す要部
拡大図である。図11は、同じくプリンタ本体に対しカ
バーが自重によって下側に向けて微動された状態を示す
説明図であり、(a) は正面図、(b) は (a)の丸枠で囲ま
れたP2 部を示す要部拡大図である。図12は、図9の
丸枠で囲まれたPB 部と、図10(a) の丸枠で囲まれた
A 部とにおけるアームを示す要部拡大図であり、(a)
は正面図、(b) は側面図である。
【0067】各断面図は、対象とされる物の内部の要部
を示すものである。また、図13は、ロール紙を示す斜
視図、図14は、自動車のインストルメントパネルにプ
リンタが取付けられた状態を示す説明図である。
【0068】次に、プリンタに関する各方向について説
明する。図1,図5,図14の如く、プリンタ本体2に
開閉自在に組付けられたカバー20が、プリンタ本体2
に対して閉められた状態において、プリンタ本体2にカ
バー20が備えられた側を「前側」とし、プリンタ本体
2に裏側ケース18(図1,図5)が備えられた側を
「後側」とする。また、図1もしくは図5の如く、プリ
ンタ本体2にロール紙R1の本体R2が取付けられる側
を「上側」とし、プリンタ本体2に印字ヘッド60やロ
ーラ50などの印刷部5が備えられた側を「下側」とす
る。この明細書でいう「垂直方向」とは上下方向を意味
し、「水平方向」とは「垂直方向」に対して直角の方向
を意味する。
【0069】また、図14の如く、プリンタ1を前側か
ら見て、プリンタ本体2の表側ケース14の前壁14b
に、丸形状をした操作ボタン81が備えられた側を「右
側」とし、これと反対側を「左側」とする。この明細書
でいう「左右幅方向」とは、プリンタ1の用紙取出部6
に備えられた横長のカッタ70に沿った方向を意味す
る。なお、この明細書における「前後」、「上下」、
「左右」の定義は、各部を説明する上で、便宜上、定義
されたものであり、必ずしもプリンタにおける実使用時
の方向と一致するものではない。
【0070】図1〜図5に示されたプリンタ1は、図1
4の如く、タクシーのインストルメントパネル400に
取付けられて、タクシーメータ200の表示部に示され
た運賃などがロール紙R1(図5,図13)に印刷さ
れ、印刷されたロール紙R1は、カッタ70の刃71
(図5(b) ,図14)によって切取られて、領収書とし
て発行されるタクシーメータ用プリンタ1いわゆるタク
シープリンタ1として使用されるものである。
【0071】図1〜図5,図14の如く、このタクシー
メータ用プリンタ1は、プリンタ本体2と、このプリン
タ本体2に対し、開閉自在に組付けられるカバー20と
を備えるものである。カバーは、塵、埃などの異物によ
ってロール紙R1が汚損されることや、紫外線や赤外線
などを含む太陽光線によってロール紙R1が変色される
ことを防止するために、プリンタに備えられるものであ
る。このように、カバーは、ロール紙R1を保護するた
めにプリンタに備えられるものであるから、このような
カバーは、ロールカバーと呼ばれてもよい。
【0072】図2〜図4の如く、プリンタ本体2は、表
側ケース14と、内側ケース16と、裏側ケース18と
から構成される合成樹脂製ケース10と、このケース1
0内にロール紙R1(図5,図13)が装填されるため
の開口3と、この開口3から入れられたロール紙R1が
装着されるロール紙収容部4と、ロール紙R1を支持す
るための保持部30と、ロール紙R1が使い切られてロ
ール紙R1が無くなったことを検知する光センサ40
と、ロール紙R1に印字を行う印刷部5と、ロール紙R
1を切取るカッタ70が設けられた用紙取出部6(図5
(b) ,図14)と、各操作ボタン81〜84(図14)
が押されることでプリンタ1に各指示が与えられてプリ
ンタ1が動作されるための操作部80と、プリンタ1の
各動作制御が行われるための各種電子部品(図示せず)
が取付けられ、且つ、各種電子部品間を通電可能に接続
する多くの回路導体(図示せず)が配設されたプリント
基板(図示せず)などを備えるものである。
【0073】また、プリンタ本体2の右側下部に、コネ
クタ(図示せず)が構成されており、プリンタ1に設け
られた前記コネクタと、ワイヤハーネス(図示せず)に
備えられた相手側コネクタ(図示せず)とが嵌め合され
ることで、プリンタ1と、タクシーメータ200(図1
4)などの他の機器とが、通電可能に接続されることと
なる。
【0074】また、前述したタクシーメータ用プリンタ
1と同じく、図9〜図11に示されるその他の実施の形
態におけるタクシーメータ用プリンタ1IIは、プリンタ
本体2IIと、このプリンタ本体2IIに対し、開閉自在に
組付けられるカバー20IIとを備えるものである。図9
〜図11に示されるその他の実施形態におけるカバー2
IIおよびこれの組付構造ならびにプリンタ1IIは、図
1〜図7に示されるカバー20およびこれの組付構造な
らびにプリンタ1の変形例として挙げられたものであ
る。
【0075】図9〜図11の如く、プリンタ本体2
IIは、表側ケース14IIと、内側ケース16IIと、裏側
ケース18(図9)とから構成される合成樹脂製ケース
10IIと、このケース10II内にロール紙R1(図1
3)が装填されるための開口3II(図9〜図11)と、
この開口3IIから入れられたロール紙R1が装着される
ロール紙収容部4IIと、ロール紙R1を支持するための
保持部30IIとを備えるものである。プリンタ本体2II
の不図示の部分においては、前述した図1〜図5,図1
4に示されるプリンタ1の各部と略同じものとされる。
【0076】図2〜図4に示されるカバー20がプリン
タ本体2に容易で迅速に取付けられるために、図2の如
く、カバー20を形成する本体24の側壁24aから一
対の可撓性アーム23が延長形成されており、この可撓
性アーム23の根元23aから先端までの略中間部分
に、略直角に曲げられた折れ部23bが形成されてい
る。また、図7および図8に示される如く、折れ部23
I が形成された他の可撓性アーム23I は、図2およ
び図6に示されるカバー20の可撓性アーム23に関す
る他の実施形態を示すものである。
【0077】また、図12に示される折れ部23bII
形成されたその他の可撓性アーム23IIは、図9〜図1
1に示されるその他の実施形態におけるカバー20II
可撓性アーム23IIを拡大して示したものである。各図
に示された各可撓性アーム23,23I ,23IIもしく
はこれの周辺部に関し、共通した内容については、一つ
にまとめて説明した。
【0078】図1〜図5の如く、カバー20に軸部21
が設けられ、この軸部21に対応して、プリンタ本体2
を構成する内側ケース16に、図1〜図7の如く、支承
部11が設けられている。そして、この支承部11に軸
部21が嵌め込まれることで、プリンタ本体2を構成す
る内側ケース16に、カバー20が開閉可能に組付けら
れる。
【0079】また、プリンタ本体2を構成する内側ケー
ス16に対し、カバー20が開けられた状態に維持可能
(図4,図6)とされる係止部22が、このカバー20
に突設された可撓性アーム23(図2,図6)に備えら
れている。同じく、プリンタ本体を構成する内側ケース
16に対し、カバーが開けられた状態に維持可能(図
4,図7)とされる係止部22I (図7)が、カバーに
突設された可撓性アーム23I (図7,図8)に備えら
れている。
【0080】このようにすれば、プリンタ本体2を構成
する内側ケース16の支承部11を中心として、プリン
タ本体2の内側ケース16に対し、カバー20が開閉可
能なものとされる。また、これと共に、プリンタ本体2
の内側ケース16に対してカバー20が開けられた際
に、プリンタ本体2に対し、カバー20が不用意に閉め
られるということもなく、プリンタ本体2に対して、カ
バー20は開けられた状態に維持されることとなる。こ
れにより、カバー20が開けられて、プリンタ本体2を
構成するケース10にロール紙R1(図13)が補充さ
れる際の作業は、行われ易いものとなる。
【0081】また、図9〜図12の如く、カバー20II
に軸部21IIが設けられ、この軸部21IIに対応して、
図9〜図11の如く、プリンタ本体2IIを構成する内側
ケース16IIの上側に支承部11IIが設けられている。
そして、この支承部11IIに軸部21IIが嵌め込まれる
ことで、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16 II
にカバー20IIが開閉可能に組付けられている。また、
プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16IIに対し、
カバー20IIが開けられた状態に維持可能(図9〜図1
1)とされる係止部22IIが、このカバー20IIに突設
された可撓性アーム23II(図9〜図12)に備えられ
ている。
【0082】このようにすれば、プリンタ本体2IIを構
成する内側ケース16IIの上側に設けられた支承部11
IIを中心として、プリンタ本体2IIの内側ケース16II
に対し、カバー20IIが開閉可能なものとされる。ま
た、これと共に、プリンタ本体2IIの内側ケース16II
に対してカバー20IIが開けられた際に、プリンタ本体
IIに対し、カバー20IIが不用意に閉められるという
こともなく、プリンタ本体2IIに対して、カバー20II
は開けられた状態に維持されることとなる。これによ
り、カバー20IIが開けられて、プリンタ本体2IIを構
成するケース10IIにロール紙R1(図13)が補充さ
れる際の作業は、行われ易いものとなる。
【0083】図1〜図8の如く、カバー20(図1〜図
5)に突設された可撓性アーム23,23I の係止部2
2,22I に対応して、図1〜図7の如く、プリンタ本
体2(図1〜図5)を構成する内側ケース16に係合部
12が設けられている。
【0084】このようにすれば、プリンタ本体2に対し
てカバー20が開けられた際に、カバー20に突設され
た可撓性アーム23,23I の係止部22,22I と、
プリンタ本体2の内側ケース16に設けられた係合部1
2とが合せられることとなる。従って、プリンタ本体2
に対し、カバー20は、確実に開けられた状態に維持さ
れることとなる。
【0085】また、図9〜図12の如く、カバー20II
に突設された可撓性アーム23IIの係止部22IIに対応
して、図9〜図11の如く、プリンタ本体2IIを構成す
る内側ケース16IIに係合部12IIが設けられている。
【0086】このようにすれば、プリンタ本体2IIに対
してカバー20IIが開けられた際に、カバー20IIに突
設された可撓性アーム23IIの係止部22IIと、プリン
タ本体2IIの内側ケース16IIに設けられた係合部12
IIとが合せられることとなる。従って、プリンタ本体2
IIに対し、カバー20IIは、確実に開けられた状態に維
持されることとなる。
【0087】図2(b) もしくは図8(b) の如く、カバー
20に突設された一対の可撓性アーム23の先端外側に
向けて、図2(a) もしくは図8(a) の如く、上記軸部2
1が円柱状をした支軸21として突設され、プリンタ本
体2の内側ケース16を形成する一対の側壁16aに、
上記支承部11が円筒状をした軸孔11として設けられ
ている。
【0088】このようにすれば、プリンタ本体2の内側
ケース16を構成する側壁16aの軸孔11に、カバー
20に突設された可撓性アーム23の支軸21が嵌め込
まれることで、カバー20はプリンタ本体2に容易で迅
速に組付けられることとなる。また、カバー20に突設
された可撓性アーム23の支軸21が円柱状に形成さ
れ、これに対応して、プリンタ本体2の内側ケース16
を構成する側壁16aの軸孔11が円筒状に形成された
ものであるから、カバー20に突設された可撓性アーム
23の支軸21を中心として、プリンタ本体2に対し、
カバー20は、容易で確実に回動されて、プリンタ本体
2に対するカバー20の開閉動作が行われることとな
る。
【0089】また、図9〜図12の如く、カバー20II
に突設された一対の可撓性アーム23IIの先端外側に向
けて、上記軸部21IIが円柱状をした支軸21IIとして
突設され、図9の如く、プリンタ本体2IIの内側ケース
16IIを形成する一対の側壁16aIIに、上記支承部1
IIが円筒状をした軸孔11IIとして設けられている。
【0090】このようにすれば、プリンタ本体2IIの内
側ケース16IIを構成する側壁16aIIの軸孔11
IIに、カバー20IIに突設された可撓性アーム23II
支軸21 IIが嵌め込まれることで、カバー20IIはプリ
ンタ本体2IIに容易で迅速に組付けられることとなる。
また、カバー20IIに突設された可撓性アーム23II
支軸21IIが円柱状に形成され、これに対応して、プリ
ンタ本体2IIの内側ケース16IIを構成する側壁16a
IIの軸孔11IIが円筒状に形成されたものであるから、
カバー20IIに突設された可撓性アーム23IIの支軸2
IIを中心として、プリンタ本体2IIに対し、カバー2
IIは、容易で確実に回動されて、プリンタ本体2II
対するカバー20IIの開閉動作が行われることとなる。
【0091】図2(a) ,図3(a) ,図4(a) の如く、カ
バー20に突設された一対の可撓性アーム23の外側
に、上記係止部22が突部22として設けられ、プリン
タ本体2の内側ケース16を形成する一対の側壁16a
の内側に、上記係合部12が「へこみ部」12として設
けられている。
【0092】また、図7および図8の如く、カバーに突
設された一対の可撓性アーム23Iの外側に、上記係止
部22I が突部22I として設けられ、図7の如く、プ
リンタ本体の内側ケース16を形成する一対の側壁16
aの内側に、上記係合部12が「へこみ部」12として
設けられている。
【0093】このようにすれば、プリンタ本体2に対し
てカバー20が開けられた際に、カバー20に突設され
た一対の可撓性アーム23,23I の突部22,22I
が、プリンタ本体2の内側ケース16を形成する一対の
側壁16aの「へこみ部」12に引掛けられることとな
る。これにより、プリンタ本体2に対して、カバー20
は、容易で確実に開けられた状態に維持されることとな
る。
【0094】また、図9〜図12の如く、カバー20II
に突設された一対の可撓性アーム23IIの外側に、上記
係止部22IIが突部22IIとして設けられ、図9〜図1
1の如く、プリンタ本体2IIの内側ケース16IIを形成
する一対の側壁16aIIの内側に、上記係合部12II
「へこみ部」12IIとして設けられている。
【0095】このようにすれば、プリンタ本体2IIに対
してカバー20IIが開けられた際に、カバー20IIに突
設された一対の可撓性アーム23IIの突部22IIが、プ
リンタ本体2IIの内側ケース16IIを形成する一対の側
壁16aIIの「へこみ部」12IIに引掛けられることと
なる。これにより、プリンタ本体2IIに対して、カバー
20IIは、容易で確実に開けられた状態に維持されるこ
ととなる。
【0096】図6(a) の如く、前記突部22に球面22
aが形成されて、図2(a) および図6(a) の如く、前記
突部22は、略半球状に形成されたものである。また、
図2(b) および図6(b) の如く、前記突部22は、可撓
性アーム23の先端部に設けられた支軸21と、可撓性
アーム23の略中間部分に設けられた折れ部23bとの
間に設けられたものである。図2(a) の如く、可撓性ア
ーム23に突設された前記突部22は、可撓性アーム2
3の先端部に突設された上記支軸21の突出高さと比べ
て、この支軸21の約半分程度の突出高さに形成された
ものである。
【0097】図2〜図4,図6〜図8の如く、一対の可
撓性アーム23,23I の先端部に、これらの外側に向
けられた円柱状支軸21が突設されていることから、内
側ケース16を形成する一対の側壁16aの円筒状軸孔
11に、カバー20に突設された一対の可撓性アーム2
3,23I の円柱状支軸21が嵌め込まれて、一対の可
撓性アーム23,23I を備えるカバー20が、プリン
タ本体2を構成する内側ケース16に組付けられる際
に、図3(b) に示されるカバー20に突設された一対の
可撓性アーム23は、図3(a) の如く、互いに内側に向
けて撓まされることとなる。
【0098】その際に、カバー20に突設された一対の
可撓性アーム23,23I が、根元23aから折損され
ることを防止するために、図2(a) および図2(b) の如
く、プリンタ本体2の内側ケース16を形成する一対の
側壁16aの「へこみ部」12は、内側ケース16を形
成する側壁16aの内面16a1 と平行に設けられた摺
接面12aと、この摺接面12aから側壁16aを形成
する内面16a1 へと続く傾斜摺接面12bとを備えた
ものとして形成されている。
【0099】前記傾斜摺接面12bについて、図6およ
び図7と共に説明すると、この傾斜摺接面12bは、前
記摺接面12aと、傾斜摺接面12bとの境界を形成す
る始端12eから、この傾斜摺接面12bと、側壁16
aの内面16a1 との境界を形成する終端12fにかけ
て、略台形状をした平面として形成されたものである。
【0100】また、「へこみ部」12は、前記摺接面1
2aと、前記傾斜摺接面12bと、可撓性アーム23に
設けられた突部22(図6)と接触する支持面12c
と、内側ケース16を形成する側壁16aの軸孔11に
向けて設けられた傾斜ガイド面12dとを備えるもので
ある。
【0101】そして、上記形状をした「へこみ部」12
は、図2〜図4の如く、プリンタ本体2を構成する内側
ケース16にカバー20が組付けられる際に、カバー2
0の可撓性アーム23,23I に設けられた円柱状支軸
21が、プリンタ本体2の内側ケース16を構成する側
壁16aの円筒状軸孔11(図2〜図4,図6,図7)
まで導かれるための案内溝を兼ねたものとして形成され
たものである。
【0102】このような案内溝が、内側ケース16を形
成する一対の側壁16aの内側に形成されてあれば、カ
バー20の可撓性アーム23,23I の先端部に突設さ
れた円柱状支軸21が、内側ケース16の側壁16aに
設けられた円筒状軸孔11に嵌め込まれる際において、
一対の可撓性アーム23,23I は互いに内側に向けて
撓まされつつ、可撓性アーム23,23I の円柱状支軸
21は、内側ケース16を形成する一対の側壁16a内
側の「へこみ部」12の摺接面12aを通過し、次に、
前記円柱状支軸21は、「へこみ部」12の傾斜摺接面
12bを乗越え、その後、前記円柱状支軸21は、内側
ケース16の側壁16aの円筒状軸孔11に入り込まれ
ることとなる。これにより、カバー20は、容易で迅速
にしかも確実に、プリンタ本体2を構成する内側ケース
16に回動可能に組付けられることとなる。
【0103】また、図3の如く、カバー20に突設され
た可撓性アーム23の円柱状支軸21が、プリンタ本体
2の内側ケース16を構成する側壁16aの円筒状軸孔
11に嵌め込まれて、カバー20がプリンタ本体2に組
付けられる際に、円柱状支軸21を備える一対の可撓性
アーム23の撓み量は、図17に示される従来のものの
撓み量と比べて少ないものとなる。
【0104】図17(b) に示される従来技術のカバー5
20が、プリンタ本体502に組付けられる際に、図1
7(a) の如く、カバー520に突設されたアーム523
が、こじられる等された際に、アーム523が大きく撓
まされ、このことから、カバー520の本体524より
突設されたアーム523の付根付近から、アーム523
が折損されてしまうということが心配されていた。
【0105】これに対し、本発明のものにおいては、図
2〜図4,図6,図7の如く、ケース10を構成する側
壁16aに設けられた「へこみ部」12は、可撓性アー
ム23に設けられた支軸21が、ケース10を構成する
側壁16aの軸孔11まで導かれるための案内溝を兼ね
たものであるから、カバー20がケース10に組付けら
れる際に、可撓性アーム23,23I の支軸21は、ケ
ース10を構成する側壁16aの軸孔11へ容易に入り
込まれることとなる。従って、カバーがプリンタ本体に
組付けられる際にアームが折損されるといった心配は解
消されることとなる。
【0106】また、図9〜図12に示されるその他の実
施形態においても、一対の可撓性アーム23IIの先端部
に、これらの外側に向けられた円柱状支軸21IIが突設
されていることから、内側ケース16IIを形成する一対
の側壁16aIIの円筒状軸孔11II(図9)に、カバー
20IIに突設された一対の可撓性アーム23IIの円柱状
支軸21II(図9,図12)が嵌め込まれて、一対の可
撓性アーム23IIを備えるカバー20IIが、プリンタ本
体2IIを構成する内側ケース16IIに組付けられる際
に、カバー20IIに突設された一対の可撓性アーム23
IIは、互いに内側に向けて撓まされることとなる。
【0107】その際に、カバー20IIに突設された一対
の可撓性アーム23IIが、根元23aIIから折損される
ことを防止するために、図9〜図11の如く、プリンタ
本体2IIの内側ケース16IIを形成する一対の側壁16
IIは、内側ケース16IIを形成する側壁16aIIの内
面16a2 (図9,図11)と平行に設けられた摺接面
12aII(図9)と、この摺接面12aIIから側壁16
IIを形成する内面16a2 (図9,図11)へと続く
傾斜摺接面12bII(図9)とを備えたものとして形成
されている。
【0108】前記形状をした「へこみ部」12IIは、プ
リンタ本体2IIを構成する内側ケース16IIにカバー2
IIが組付けられる際に、カバー20IIの可撓性アーム
23 IIに設けられた円柱状支軸21II(図12)が、プ
リンタ本体2II(図9)の内側ケース16IIを構成する
側壁16aIIの円筒状軸孔11II(図9)まで、容易に
導き入れられるための案内溝を兼ねたものとして形成さ
れたものである。
【0109】また、前記形状をした「へこみ部」12II
が、プリンタ本体2IIの内側ケース16IIを形成する一
対の側壁16aIIに設けられてあれば、プリンタ本体2
IIを構成する内側ケース16IIにカバー20IIが組付け
られる際に、カバー20IIに突設された一対の可撓性ア
ーム23IIが根元23aIIから折損されるといった心配
が、解消されることとなる。
【0110】図4の如く、表側ケース14と、内側ケー
ス16と、裏側ケース18とから構成されるケース10
などを備えるプリンタ本体2に対し、カバー20は上側
に向けて開けられた状態に維持されている。このよう
に、前記プリンタ本体2に対して、カバー20が上側に
向けて開けられた状態に維持されることについて説明す
る。
【0111】図6および図7の如く、内側ケース16の
側壁16aに設けられた「へこみ部」12において、内
側ケース16を形成する側壁16aの内面16a1 と、
この側壁16aに設けられた「へこみ部」12を形成す
る支持面12cとが略直角に交差され、その交差された
部分に角部12gが形成されている。
【0112】そして、図6の如く、内側ケース16を形
成する側壁16aに設けられた「へこみ部」12の支持
面12cもしくは角部12gに、カバーから突設された
可撓性アーム23の突部22の球面22a部分が略点接
触されることで、表側ケース14および内側ケース16
を備えるプリンタ本体に対し、カバーは上側に向けて開
けられた状態に維持される。
【0113】また、図6の如く、内側ケース16を形成
する側壁16aに設けられた「へこみ部」12の支持面
12cもしくは角部12gと、カバーに突設された可撓
性アーム23の突部22の球面22a部分とが、略点接
触の状態で当接されてあると、カバーが下側に向けて閉
められる際に、カバーに突設された可撓性アーム23の
突部22は、この突部22に設けられた球面22aによ
って、内側ケース16を形成する側壁16aに設けられ
た「へこみ部」12の角部12gを乗越え易くなる。従
って、表側ケース14および内側ケース16を備えるプ
リンタ本体に対して、カバーは、容易でスムーズに閉じ
られることとなる。
【0114】また、例えば、図4に例示されたゴム製ロ
ーラ50を備えるカバー20が重いものであった場合、
このようなカバー20全体の自重により、表側ケース1
4および内側ケース16を備えるプリンタ本体に対し
て、カバーが不用意に閉じられてしまうといった不具合
の発生を未然に防止するために、図7および図8の如
く、可撓性アーム23I に突出形成された略円柱状の突
部22I に、傾斜面22kが設けられている。
【0115】可撓性アーム23I に突設された突部22
I の傾斜面22kは、前記側壁16aに設けられた「へ
こみ部」12の前記角部12gに対応して、略平面状に
形成されたものである。略円柱状をした突部22I の形
状について詳しく説明すると、この突部22I は、突部
22I を形成する円柱面22hと、この円柱面22hの
先に形成された平面状の端面22jと、この突部22I
の根元の始端22mから、前記端面22jを略半円状に
形成する終端22nにかけて形成された前記傾斜面22
kとを備えるものである。
【0116】そして、図7の如く、内側ケース16を形
成する側壁16aに設けられた「へこみ部」12の角部
12gに、カバーから突設された可撓性アーム23I
突部22I の傾斜面22kが当接されることで、表側ケ
ース14および内側ケース16を備えるプリンタ本体に
対し、カバーは上側に向けて開けられた状態に維持され
ることとなる。
【0117】このようにすれば、内側ケース16を形成
する側壁16aに設けられた「へこみ部」12の角部1
2gと、カバー20に突設された可撓性アーム23I
突部22I の傾斜面22kとが、線接触の状態で当接さ
れることとなる。従って、ローラ50(図4)などを備
えるカバー20全体の自重が大きいことにより、表側ケ
ース14および内側ケース16を備えるプリンタ本体に
対し、カバーが不用意に閉められるということは、回避
され易くなる。
【0118】また、図7の如く、内側ケース16を形成
する側壁16aに設けられた「へこみ部」12の前記角
部12gと、カバーに突設された可撓性アーム23I
突部22I の傾斜面22kとが、線接触の状態で当接さ
れてあれば、カバーが下側に向けて閉められる際に、カ
バーに突設された可撓性アーム23I の突部22I は、
この突部22I に設けられた傾斜面22kによって、内
側ケース16を形成する側壁16aに設けられた「へこ
み部」12の角部12gを乗越え易くなる。従って、表
側ケース14および内側ケース16を備えるプリンタ本
体に対して、カバーは、より容易でスムーズに閉じられ
ることとなる。
【0119】また、図9〜図11に示されるその他のカ
バー20II全体の自重が大きいことによって、表側ケー
ス14IIおよび内側ケース16IIを備えるプリンタ本体
に対し、カバーが不用意に閉じられてしまうといった不
具合の発生を未然に防止するために、図10(b) ,図1
1(b) ,図12の如く、可撓性アーム23IIに突出形成
された略円柱状の突部22IIに、傾斜面22kIIが設け
られている。
【0120】可撓性アーム23IIに突設された突部22
IIの傾斜面22kIIは、図10(b)および図11(b) の
如く、前記側壁16aIIに設けられた「へこみ部」12
IIの前記角部12gIIに対応したものであり、図12の
如く、この傾斜面22kIIは略平面状に形成されたもの
である。
【0121】略円柱状をした突部22IIの形状について
詳しく説明すると、この突部22IIは、突部22IIを形
成する円柱面22hIIと、この円柱面22hIIの先に形
成された平面状の端面22jIIと、この突部22IIの根
元の始端22mIIから、前記端面22jIIを略半円状に
形成する終端22nIIにかけて形成された前記傾斜面2
2kIIとを備え、前記突部22IIの円柱面22hIIと、
この突部22IIの端面22jIIとの境界部に、半円環状
の面取り部22pIIが設けられている。
【0122】また、図10および図11の如く、内側ケ
ース16IIを形成する側壁16aIIに設けられた「へこ
み部」12IIの角部12gIIに、カバー20IIから突設
された可撓性アーム23IIの突部22IIの傾斜面22k
IIが当接されることで、表側ケース14IIおよび内側ケ
ース16IIを備えるプリンタ本体2IIに対し、カバー2
IIは上側に向けて開けられた状態に維持されることと
なる。
【0123】このようにすれば、内側ケース16IIを形
成する側壁16aIIに設けられた「へこみ部」12II
角部12gIIと、カバー20IIに突設された可撓性アー
ム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIとが、線接触の
状態で当接されることとなる。従って、カバー20II
体の自重が大きいことにより、表側ケース14IIおよび
内側ケース16IIを備えるプリンタ本体2IIに対し、カ
バーが不用意に閉められるということは、回避され易く
なる。
【0124】また、図9〜図11の如く、内側ケース1
IIを形成する側壁16aIIに設けられた「へこみ部」
12IIの前記角部12gIIと、カバー20IIに突設され
た可撓性アーム23IIの突部22IIの傾斜面22kII
が、線接触の状態で当接されてあれば、カバー20II
下側に向けて閉められる際に、カバー20IIに突設され
た可撓性アーム23IIの突部22IIは、この突部22II
に設けられた傾斜面22kIIによって、内側ケース16
IIを形成する側壁16aIIに設けられた「へこみ部」1
IIの角部12gIIを乗越え易くなる。従って、表側ケ
ース14IIおよび内側ケース16IIを備えるプリンタ本
体2IIに対して、カバー20IIは、より容易でスムーズ
に閉じられることとなる。
【0125】上記傾斜面22k,22kIIは、可撓性ア
ーム23I ,23IIに突設された略円柱状の突部2
I ,22IIに、「C面取り」部として形成されたもの
である。「面取り」とは、1つの面と他の面との交わり
の角(かど)に斜面または丸みがつけられている状態を
いう。C面取りは、斜面の形状をした面取りであり、R
面取りは、丸みをおびた形状の面取りである。このよう
な面取り部分を設ける目的は、かど部に応力が集中され
ることを緩和させるためでもある。
【0126】図9の如く、プリンタ本体2IIを構成する
内側ケース16IIに対し、可撓性アーム23IIの先端部
に形成された軸部21IIを中心として、カバー20II
下側から上側に向けて回動されることで、プリンタ本体
IIに対しカバー20IIが開けられ、その際に、カバー
20IIの可撓性アーム23IIに形成された係止部22 II
が、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16IIの係
合部12IIに掛止めされた状態において、図示されたカ
バーの組付構造は、次の式(1),式(2)に基づいて
定められたものである。
【0127】即ち、前記軸部21IIと、前記係止部22
IIとの水平方向における距離をLf、前記軸部21
IIと、カバー20IIの重心との水平方向における距離を
Lm、カバー20IIの自重によって垂直方向下側に沿っ
てカバー20IIの重心に働く力をMgとするとき、前記
係止部22IIに対して垂直方向に働く力Fは、モーメン
トの釣合により、 2・Lf・F=Mg・Lm …(1) ∴ F=(Mg・Lm)/(2・Lf) …(2) で定められたものである。
【0128】モーメントとは、ある点または軸の周りに
運動を引き起こす能力のことである。てこの原理でよく
知られているように、力のモーメントは、力の大きさだ
けでなく、支点からの距離にも依存されるものである。
具体的に説明すると、モーメントは、回転中心から力の
作用点へ引いた位置ベクトルrと、力Fとのベクトル積
r・Fで求められるものである。
【0129】前記式(1),式(2)に基づいて定めら
れたものであれば、カバー20IIに設けられた係止部2
IIに働く力Fの大きさが前もって判ることとなる。従
って、カバー20IIを形成するうえで必要とされる仕様
を、予め、計算し判断してから、カバー20IIに関する
各種寸法などの設定を行うことが可能となる。
【0130】これにより、プリンタ本体2IIを構成する
内側ケース16IIに対し、可撓性アーム23IIの先端部
に形成された軸部21IIを中心として、カバー20II
下側から上側に向けて回動されることで、プリンタ本体
IIに対しカバー20IIが開けられ、カバー20IIの係
止部22IIが内側ケース16IIの係合部12IIに掛止め
されようと為された際に、カバーの自重により、カバー
のアームに設けられた軸部を中心として、カバーが上側
から下側に向けて回動落下されてしまい、このことか
ら、ケースに対しカバーが不用意に閉められるといった
不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0131】また、図10の如く、プリンタ本体2II
構成する内側ケース16IIに対し、可撓性アーム23II
の先端部に形成された支軸21IIを中心として、カバー
20 IIが下側から上側に向けて回動されることで、プリ
ンタ本体2IIに対しカバー20IIが開けられ、その際
に、カバー20IIの可撓性アーム23IIに形成された突
部22IIが、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース1
IIのへこみ部12IIに掛止めされた状態において、図
示されたカバーの組付構造は、次の式(3)に基づいて
定められたものである。
【0132】即ち、水平方向を基準とした前記突部22
IIの傾斜面22kIIの角度をθ、垂直方向下側に沿って
前記突部22IIの傾斜面22kIIに働く力をF、この力
Fの分力として傾斜面22kIIに対し直角に働く力をF
・cosθ、内側ケース16IIのへこみ部12IIの角部12
IIに対する可撓性アーム23IIの突部22IIの傾斜面
22kIIの摩擦係数をμとするとき、前記角部12gII
と、前記傾斜面22k IIとの間に発生される摩擦力fF
は、 fF =μ・F・cosθ …(3) で定められたものである。
【0133】前記式(3)に基づいて定められたもので
あれば、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16II
に対し、カバー20IIが下側から上側に向けて開けられ
て、カバー20IIに突設された一対の可撓性アーム23
IIの突部22IIが、内側ケース16IIを形成する一対の
側壁16IIのへこみ部12IIに掛止めされた際に、前記
へこみ部12IIの角部12gIIと、前記突部22IIの傾
斜面22kIIとの間に摩擦力fF が発生されることとな
る。
【0134】この摩擦力fF の働きにより、プリンタ本
体2IIを構成する内側ケース16IIに対し、カバー20
IIは回動落下され難いものとされ、プリンタ本体2II
構成する内側ケース16IIに対して、カバー20IIは開
けられた状態に維持され易いものとなる。
【0135】垂直方向下側に沿って可撓性アーム23II
の突部22IIの傾斜面22kIIに働く力Fの一部は、前
記摩擦力fF となり、カバー20IIを持上げようとして
突部22IIの傾斜面22kIIに沿って斜め上側に働く力
とされ、前記力Fの一部は、実質的にカバー20IIを落
下させない力に変換されることとなる。
【0136】また、図11の如く、プリンタ本体2II
構成する内側ケース16IIに対し、可撓性アーム23II
の先端部に形成された支軸21IIを中心として、カバー
20 IIが下側から上側に向けて回動されることで、プリ
ンタ本体2IIに対しカバー20IIが開けられ、その際
に、カバー20IIの可撓性アーム23IIに形成された突
部22IIが、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース1
IIのへこみ部12IIに掛止めされた状態において、カ
バー20IIの自重により、プリンタ本体2IIを構成する
内側ケース16IIに対して、カバー20IIが下側に向け
て微動された際に、カバー20IIに突設された一対の可
撓性アーム23IIは、略水平方向内側に沿って変形量x
の分だけ撓まされることとなる。
【0137】これにより、一対の可撓性アーム23II
水平方向に沿った復元弾性力Wが発生され、カバー20
IIの本体24IIから突設された一対の可撓性アーム23
IIは、内側ケース16IIを形成する一対の側壁16aII
に向けて突っ張ることとなる。このような状態におい
て、図示されたカバーの組付構造は、次の式(4)に基
づいて定められたものである。
【0138】即ち、水平方向を基準とした前記突部22
IIの傾斜面22kIIの角度をθ、水平方向に沿って前記
突部22IIの傾斜面22kIIに働く復元弾性力をW、こ
の復元弾性力Wの分力として前記突部22IIの傾斜面2
2kIIに対し直角に働く力をW・sinθ、内側ケース16
IIのへこみ部12IIの角部12gIIに対する可撓性アー
ム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIの摩擦係数をμ
とするとき、前記角部12gIIと、前記傾斜面22kII
との間に発生される他の摩擦力fW は、 fW =μ・W・sinθ …(4) で定められたものである。
【0139】前記式(4)に基づいて定められたものに
よれば、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16II
に対し、カバー20IIが下側から上側に向けて開けられ
て、カバー20IIに突設された一対の可撓性アーム23
IIの突部22IIが、内側ケース16IIを形成する一対の
側壁16IIのへこみ部12IIに掛止めされた際に、カバ
ー20IIの自重によって、プリンタ本体2IIを構成する
内側ケース16IIに対し、カバー20IIが下側に向けて
微動されると、一対の可撓性アーム23IIに復元弾性力
Wが発生される。
【0140】この復元弾性力Wにより、前記へこみ部1
IIの角部12gIIと、前記突部22IIの傾斜面22k
IIとの間に他の摩擦力fW が発生されることとなる。従
って、他の摩擦力fW の働きにより、プリンタ本体2II
を構成する内側ケース16IIに対し、カバー20IIは回
動落下され難いものとされ、プリンタ本体2IIを構成す
る内側ケース16IIに対して、カバー20IIは開けられ
た状態に維持され易いものとなる。
【0141】水平方向に沿って一対の可撓性アーム23
IIに発生された復元弾性力Wの一部は、前記他の摩擦力
W となって、カバー20IIを持上げようとして突部2
IIの傾斜面22kIIに沿って斜め上側に働く力とさ
れ、前記復元弾性力Wの一部は、実質的にカバー20II
を落下させない力に変換されることとなる。
【0142】図10および図11から分かるように、上
記復元弾性力W(図11(b) )の分力として可撓性アー
ム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIに沿って斜め上
側に働く力をW・cosθ、垂直方向下側に沿って可撓性ア
ーム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIに働く力をF
(図10(b) )とするとき、この力Fの分力として可撓
性アーム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIに沿って
斜め下側に働く力F・sinθは、上記摩擦力fF と、上記
他の摩擦力fW と、上記復元弾性力Wの分力として働く
力W・cosθとの総和よりも小さいものとされている。
【0143】即ち、図示されたカバーの組付構造は、次
の式(5)に基づいて定められたものである。 F・sinθ<fF +fW +W・cosθ …(5)
【0144】また、上記式(3)と、式(4)と、式
(5)とより、次の式(6)が導き出される。 F・sinθ<μ・F・cosθ+μ・W・sinθ+W・cosθ …(6) 図示されたカバーの組付構造は、式(6)に基づいて定
められたものである。
【0145】前記式(5)もしくは前記式(6)に基づ
いた関係を満たすものとされてあれば、上記摩擦力fF
と、上記他の摩擦力fW と、上記復元弾性力Wの分力と
して働く力W・cosθとが総和された力は、カバー20II
を持上げようとして突部22 IIの傾斜面22kIIに沿っ
て斜め上側に働く合力となり、この合力は、カバー20
IIを回動落下させようとして突部22IIの傾斜面22k
IIに沿って斜め下側に働く力F・sinθよりも大きいもの
とされるから、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース
16IIに対してカバー20IIが回動落下されるというこ
とは発生されず、プリンタ本体2IIを構成する内側ケー
ス16IIに対し、カバー20IIは確実に開けられた状態
に維持されることとなる。
【0146】図10の如く、可撓性アーム23IIの突部
22IIに傾斜面22kIIが設けられてあるから、垂直方
向下側に沿って前記突部22IIの傾斜面22kIIに働く
力Fのうち、カバー20IIを落下させようとする力は、
可撓性アーム23IIの突部22IIの傾斜面22kIIに沿
って斜め下側に働く力F・sinθとして分解されることと
なる。従って、図示された如く、カバー20IIを落下さ
せようとする力は、実質的に減少されたものとされる。
【0147】また、図11の如く、カバー20IIの自重
により、プリンタ本体2IIを構成する内側ケース16II
に対して、カバー20IIが下側に向けて僅かに移動され
た際に、水平方向に沿って一対の可撓性アーム23II
発生された復元弾性力Wの一部は、カバー20IIを持上
げようとして突部22IIの傾斜面22kIIに沿って斜め
上側に働く力W・cosθとされるから、前記復元弾性力W
の一部は、実質的にカバー20IIを落下させない力に変
換されることとなる。
【0148】また、自重の大きなカバー20IIが用いら
れても、図示された如く簡素な構造のものとされるか
ら、内側ケース16IIなどのケース10IIが備えられた
プリンタ本体2IIに対し、カバー20IIの回動落下を防
止させるための別部材は不要とされる。これにより、高
価なカバーの組付構造とならず、安価なカバーの組付構
造が提供されることとなる。
【0149】図4および図5の如く、縦型をしたタクシ
ーメータ用プリンタ1においては、プリンタ本体2を構
成する内側ケース16の支承部11が上側とされ、この
支承部11を中心にカバー20の軸部21が回動可能と
され、支承部11を中心として、ケース10に対してカ
バー20が下側から上側に向けて回動されることで、ケ
ース10に対しカバー20が開けられるものである。
【0150】このようなタクシーメータ用プリンタ1
に、本発明の上記カバーの組付構造が採用されれば、プ
リンタ本体2に対し、カバー20が下側から上側に向け
て開けられて、プリンタ本体2にロール紙R1が補充さ
れる場合であっても、図4の如く、プリンタ本体2に対
して、カバー20は開けられた状態に保たれることとな
る。従って、容易にプリンタ本体2にロール紙R1を補
充することができる。
【0151】図18から分かるように、従来のタクシー
メータ用プリンタ501においては、プリンタ本体50
2に対し、カバー520を開けた状態に維持する係止・
係合手段が設けられていなかったため、プリンタ501
にロール紙R501を補充する際には、カバー520の
自重により、プリンタ本体502に対してカバー520
が閉じてしまうことのないように、カバー520に一方
の手が添えられつつ、他方の手でプリンタ本体502に
ロール紙R501を補充するといった作業が必要とされ
ていた。
【0152】しかしながら、タクシーメータ用プリンタ
1に、本発明の上記カバーの組付構造(図4)が採用さ
れることにより、プリンタ本体2にロール紙R1を補充
するといった作業性が改善され、カバー20に手が添え
られることなく、容易にプリンタ本体2にロール紙R1
が補充されることとなった。即ち、プリンタ本体2に対
してカバー20が開口状態に保たれる際に、カバーを手
で支えながらプリンタ本体にロール紙R1を補充すると
いった作業性が改善され、片手でのロール紙R1の補充
作業が行えることとなった。また、これに伴って、ロー
ル紙R1の取付作業性などに優れるタクシープリンタ1
を提供できることとなった。
【0153】図5(a) の如く、ロール紙R1を支持する
ための保持部30は、プリンタ本体2に内装された内側
ケース16を形成する一対の他の側壁に設けられたもの
である。一対の保持部30は、内側ケース16の一対の
他の側壁に形成された保持枠31と、ロール紙R1の本
体R2を軸支する支持部材33と、この支持部材33を
ロール紙収容部4に向けて押圧する弾性部材35と、こ
の弾性部材35が長手方向に沿って圧縮されることで発
生される復元弾性力によって、内側ケース16に形成さ
れた保持枠31の内部から弾性部材35が飛出されるこ
とを防止する蓋37とを備えるものである。
【0154】このように、保持部30に、支持部材33
と、弾性部材35と、蓋37と、これらを収容する保持
枠31とが備えられることで、略円錐状をした先端部3
3aが設けられた支持部材33は、プリンタ1の左右幅
方向、すなわち、図5(a) の如く、プリンタ1に取付け
られたロール紙R1の本体R2の中空孔R3を挿通する
方向に沿って、進退自在に可動されることとなる。
【0155】一対の支持部材33の略円錐状をした先端
部33aが、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空
孔R3の両側から、この中空孔R3内に向けて可動され
つつ入り込むことで、ロール紙R1の本体R2は、保持
部30を構成する一対の支持部材33に軸支されること
となる。
【0156】また、ロール紙R1の本体R2を軸支する
支持部材33の先端部33aと、ロール紙R1の本体R
2に設けられた中空孔R3とが、良好に回転摺接される
ために、支持部材33は、合成樹脂材が用いられて形成
されたものである。支持部材33を形成する合成樹脂材
について具体的に説明すると、支持部材33は、機械的
強度、摺動性、耐摩耗性、耐疲労性、寸法安定性、成形
加工性に優れるポリアセタール樹脂(POMと略称す
る)が用いられて形成されたものである。
【0157】また、保持部30を構成する保持枠31の
内部に収容された弾性部材35が、この弾性部材35の
長手方向に沿って圧縮されることで発生される復元弾性
力により、保持枠31に圧入嵌合された蓋37を押圧
し、このようなことから、この蓋37が、保持枠31か
ら不用意に押し外されることを防止するために、このプ
リンタ1においては、一対の保持枠31の外側に取付け
られた二つの蓋37に対応して、表側ケース14の内部
に向けて一対の押圧リブ14eが突出形成され、保持部
30を構成する前記二つの蓋37と、表側ケース14に
設けられた前記一対の押圧リブ14eとが当接されるよ
うに為されたものである。
【0158】このようにすることで、保持部30を構成
する保持枠31の内部に備えられた弾性部材35の前記
復元弾性力により、保持部30を構成する保持枠31か
ら、蓋37と、弾性部材35と、支持部材33とが、不
用意に分解されてしまうといった不具合の発生は、未然
に防止されることとなる。
【0159】図9〜図11に示されるその他の実施形態
の内側ケース16IIに設けられた一対の保持部30II
ついて説明する。図9〜図11に示される保持部30II
は、図5(a) と共に前述した保持部30と略同じ構成の
ものとされるものである。図13に示されるロール紙R
1を支持するための保持部30II(図9〜図11)は、
プリンタ本体2IIに内装された内側ケース16IIを形成
する一対の側壁16a IIに設けられたものである。
【0160】一対の保持部30IIは、内側ケース16II
の一対の側壁16aIIに形成された保持枠31IIと、ロ
ール紙R1(図13)の本体R2を軸支する支持部材3
3(図9〜図11)と、前記保持枠31IIの内部に挿着
され且つ前記支持部材33をロール紙収容部4IIに向け
て押圧する弾性部材(図示せず)と、この弾性部材が長
手方向に沿って圧縮されることで発生される復元弾性力
によって、内側ケース16IIに形成された保持枠31II
の内部から弾性部材が飛出されることを防止する蓋(図
示せず)とを備えるものである。
【0161】このように、保持部30IIに、上記合成樹
脂材が用いられて形成された支持部材33と、弾性部材
(図示せず)と、蓋(図示せず)と、これらを収容する
保持枠31IIとが備えられることで、略円錐状をした先
端部33a(図10,図11)が設けられた前記支持部
材33は、プリンタ1IIの左右幅方向、すなわち、支持
部材33が押圧される方向に沿って、進退自在に可動さ
れることとなる。
【0162】図13に示されるロール紙R1が、図9〜
図11に示されるプリンタ本体2IIの開口3IIからプリ
ンタ本体2IIのロール紙収容部4II内へ容易で迅速に装
着されるために、プリンタ本体2IIに前記保持部30II
が構成されると共に、前記保持部30IIを構成する保持
枠31IIと、この保持枠31IIが一体に形成された側壁
16aIIとに、傾斜ガイド面31sIIが設けられてい
る。
【0163】また、図1もしくは図5(b) の如く、印刷
部5は、ローラ50と、印字ヘッド60とを備えるもの
である。ローラ50により、印字ヘッド60に向けてロ
ール紙R1が押圧されると共に、ローラ50が回転され
つつ印字ヘッド60によってロール紙R1に印刷が行わ
れるものであるから、ローラ50は、印刷部5の一部を
構成するものとして重要なものとされている。また、印
字ヘッド60は、プリンタ本体2に内装されたプリンタ
ユニット(図示せず)に装備されたものである。
【0164】図1もしくは図5(b) の如く、このプリン
タ1は、ロール紙R1が取付けられる内側ケース16
と、このロール紙R1に印刷を行う印字ヘッド60と、
この印字ヘッド60にロール紙R1を押圧させるローラ
50と、前記内側ケース16と、前記印字ヘッド60
と、前記ローラ50とを覆う表側ケース14および裏側
ケース18とを備えるものである。
【0165】そして、ロール紙R1の外側面R5にロー
ラ50が押付けられると共に、このロール紙R1の内側
面R4に印字ヘッド60が当接され、これと共にローラ
50が回転されて、ロール紙R1に印刷が行われるもの
である。このようにすれば、ロール紙R1の印刷が行わ
れることで、ロール紙R1の「湾曲くせ」が修正される
から、プリンタ1の用紙取出部6より、「湾曲くせ」が
矯正された領収書が発行されることとなる。
【0166】図19に示される従来のタクシーメータ用
プリンタ501においては、ロール紙R501の「湾曲
くせ」により、ロール紙R501の紙片すなわち領収書
に印刷された日付や料金内容が見づらいことや、領収書
が財布の中に収納され難いことや、タクシー乗車後に旅
費清算などが為される際に、領収書が旅費清算用の用紙
に貼り付けられ難いといった問題があった。
【0167】これに対し、図5に示される前記プリンタ
1においては、ロール紙R1に印刷が行われると共に、
ロール紙R1の「湾曲くせ」が修正されることとなった
ことから、前記従来のプリンタ501(図19)におい
て問題とされていたロール紙R501に「湾曲くせ」が
付けられ、この「湾曲くせ」により、従来のプリンタ5
01から発行される領収書は取扱われ難いといった不具
合が解決されることとなった。
【0168】プリンタ1の印刷部5において、ロール紙
R1の外側面R5が、ローラ50の外周面50aに沿っ
て、それまで湾曲されてあった方向に対し逆の方向に曲
げられることで、このロール紙R1の「湾曲くせ」は、
修正されることとなる。即ち、ロール紙R1の外側面R
5が、ローラ50の外周面50aに沿って、これまで湾
曲されてあった方向に対して逆向きの円弧状に曲げられ
ることで、ロール紙R1の内側面R4に向けて、強く
「湾曲くせ」が付けられていたロール紙R1は、これと
反対の方向に曲げられることとなる。これにより、ロー
ル紙R1の内側面R4に向けて付けられてあった「湾曲
くせ」は、より修正されることとなる。
【0169】ローラ50は、長期に亘って適度な復元弾
性力が発生され易いゴム製の円柱状回転ローラ50とし
て形成されたものである。また、ゴム製ローラ50は、
小型モータ(図示せず)の駆動力が、歯車(図示せず)
などによって伝達されて回転されるものである。
【0170】また、印字ヘッド60は、感熱ヘッド60
として機能するものである。感熱ヘッド60は、サーマ
ルヘッドなどと呼ばれてもよい。感熱ヘッド60には、
多数の微小な発熱抵抗体が配列されており、印字される
内容に対応した部分の微小な発熱抵抗体に電流が流され
ると、前記発熱抵抗体は、一瞬のうちに約300℃とい
う高温に加熱されることとなる。加熱された部分の発熱
抵抗体にロール紙R1などの感熱紙が接触されると、加
熱された部分の発熱抵抗体に対応して、ロール紙R1な
どの感熱紙が黒く変色され、これにより、ロール紙R1
に印刷が行われることとなる。
【0171】このように、印字ヘッド60として感熱ヘ
ッド60が用いられて、ロール紙R1などの感熱紙に印
刷が行われることで、感熱ヘッド60の熱によって、ロ
ール紙R1の内側面R4に向けて付けられてあった「湾
曲くせ」は、少しでも修正されるものと期待される。感
熱ヘッド60と、ロール紙R1などの感熱紙とが擦れ合
って、発熱抵抗体が摩耗されることを防ぐために、前記
発熱抵抗体の表面に薄いガラス製保護層が設けられてい
る。
【0172】表側ケース14は、操作ボタン81〜84
(図14)が並列された操作部80を構成する前壁14
bと、表側ケース14を形成する周壁14aとを備え、
これらの壁に取囲まれた収容部14c(図1〜図4)
に、プリンタ1の機能に必要とされる前記各種の備品が
組付けられて収納される。図2〜図5の如く、表側ケー
ス14を形成する周壁14aは、複雑な形状をしたもの
である。図1および図2の如く、内側ケース16は、基
壁16bと、一対の側壁16aと、突出段部16cとを
備え、これらの板状をした壁に囲まれた部分がロール紙
収容部4とされる。
【0173】また、その他の実施形態に用いられたケー
ス10IIについて説明すると、図9〜図11の如く、表
側ケース14IIを形成する周壁14aIIは、複雑な形状
をしたものである。また、内側ケース16IIは、基壁1
6bIIと、一対の側壁16a IIと、天壁16cIIとを備
えるものである。
【0174】図2〜図4,図9の如く、裏側ケース18
は、基壁18bと、基壁18bを取囲む周壁18aとを
備え、基壁18bと、周壁18aとによって囲まれて形
成された収容部18cに、プリント基板(図示せず)な
どが収納される。
【0175】図1および図2の如く、裏側ケース18が
表側ケース14に容易に組付けられるために、裏側ケー
ス18を形成する周壁18aの開口周縁部に案内用鍔1
8dが設けられている。また、裏側ケース18を形成す
る周壁18aの開口周縁部に設けられた案内用鍔18d
に対応して、表側ケース14を形成する周壁14aの後
側開口周縁部に案内用切欠溝14dが設けられている。
【0176】そして、表側ケース14の周壁14aの後
側開口周縁部に設けられた案内用切欠溝14dに、裏側
ケース18の周壁18aの開口周縁部に設けられた案内
用鍔18dが嵌め込まれることで、表側ケース14と裏
側ケース18とが容易で迅速にしかも正確に嵌め合され
ることとなる。また、このようにすれば、ケース10内
に収容されたプリンタ1の機能に必要とされる前記各種
の備品は、埃、塵などの異物から保護され易くなる。
【0177】また、図9の如く、表側ケース14IIの周
壁14aIIの後側開口周縁部に設けられた案内用切欠溝
14dに、裏側ケース18の周壁18aの開口周縁部に
設けられた案内用鍔18dが嵌め込まれることで、表側
ケース14IIと裏側ケース18とが容易で迅速にしかも
正確に嵌め合されることとなる。これにより、ケース1
II内に収容されたプリンタ1IIの機能に必要とされる
前記各種の備品は、埃、塵などの異物から保護され易く
なる。
【0178】表側ケース14,14II、内側ケース1
6,16II、裏側ケース18などのケースは、剛性、耐
衝撃性、電気絶縁性、耐熱性、耐候性、成形加工性に優
れるアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS
と略称する)が用いられて形成されたものである。アク
リロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)が用い
られて、表側ケース14,14II、内側ケース16,1
II、裏側ケース18などのケースが形成されてあれ
ば、プリンタ本体を構成するケースは、軽量化されたも
のとなる。しかも、衝撃などによる外力がケースに加え
られたとしても、ケースは破損され難い丈夫なものとな
る。
【0179】プリンタを構成する表側ケース14の前壁
14bに配列された4つの操作ボタン81〜84につい
て、図14と共に説明する。丸形状をした操作ボタン8
1は、発行ボタン81として機能されるものであり、こ
の発行ボタン81が押されることで、プリンタ1の用紙
取出口6から、運賃などが印刷されたロール紙R1が送
出される。
【0180】操作ボタン82は、ETCボタン82とし
て機能されるものである。「ETC」とは、「エレクト
ロニック・トール・コレクション・システム」の略称で
あり、ノンストップ自動料金収受システムを意味する。
「ETC」は、有料道路において料金所で問題とされて
きた自動車の渋滞の解消や、キャッシュレス化による利
便性の向上、管理コストの低減などを目的として開発さ
れたものである。「ETC」が用いられることにより、
料金所において、自動車が、一旦、停止されてから、料
金の支払いが行われるといった渋滞の原因となる作業が
省力化され、無線通信によって、有料道路の料金の支払
いが行われることとなる。
【0181】操作ボタン83は、未収ボタンとして用い
られたり、今後、開発される他の機能を備える装置に信
号を送るために設けられたブランクボタン83、いわゆ
る予備用の空ボタンとして用いられたりされるものであ
る。
【0182】操作ボタン84は、FEEDボタン84い
わゆる送りボタンとして機能されるものであり、ロール
紙R1がプリンタ1に補充された際などに押され、ロー
ル紙R1に印刷が行われない状態で、プリンタ1の用紙
取出口6からロール紙R1を送出させるために用いられ
るものである。
【0183】各操作ボタン81〜84は、透明性といっ
た光学的性質に優れ、また、耐衝撃性、電気絶縁性、耐
熱性、成形加工性に優れるポリカーボネート樹脂(PC
と略称する)が用いられて形成されたものである。
【0184】各操作ボタン81〜84に描かれた表示内
容が見やすくされ、且つ、各操作ボタン81〜84の美
観が向上されるために、透明な前記樹脂材料で形成され
た各操作ボタン81〜84に対応して、操作ボタン81
〜84の後側に、イルミネーションランプ(図示せず)
などの照明装置(図示せず)が備えられている。イルミ
ネーションとは、多数の電灯をつけて飾ることを意味す
る。
【0185】各イルミネーションランプ(図示せず)
は、プリンタ本体2を構成する表側ケース14の前壁1
4bの後側内部に備えられたスイッチ基板(図示せず)
に配設されている。また、各操作ボタン81〜84に対
応して、操作ボタン81〜84の後側に、押圧されるこ
とで電気信号を送るタクトスイッチ(図示せず)が、前
記イルミネーションランプ(図示せず)と共に、前記ス
イッチ基板(図示せず)に配設されている。
【0186】図2(b) および図5の如く、カバー20を
形成する本体24は、前壁24bと、この前壁24bの
両側から延長形成された一対の側壁24aとを備えるも
のである。カバー20の前壁24bは、傾斜突出部24
jを始端として、真新しいロール紙R1(図5,図1
3)の本体R2に対応した略湾曲状の円弧部24c(図
2(b) ,図5)と、この円弧部24cに続く平板部24
d(図2(b) )と、この平板部24dに延長形成された
用紙取出部6を構成する湾曲状段部24eと、この湾曲
状段部24eから延長形成され同じく用紙取出部6を構
成する傾斜部24fと、この傾斜部24fの先端部分に
設けられた爪24gとを備え、傾斜部24fの先端部分
に位置する爪24gが、カバー20の前壁24bの終端
とされるものである。
【0187】傾斜部24fの先端部分に設けられた爪2
4gは、図1もしくは図5(b) の如く、プリンタ1にロ
ール紙R1が補充された際に、ロール紙R1の先端R6
が印刷部5を経由してプリンタ1の外部へ送出される時
に、ロール紙R1の先端R6が回転するローラ50に巻
込まれることを防止するために、カバー20の前壁24
bを形成する傾斜部24fの先端部分に設けられたもの
である。
【0188】また、図1〜図5の如く、このカバー20
は、印刷部5に含まれるローラ50を備えるものであ
る。このローラ50は、カバー20の本体24に構成さ
れた取付支持部28を介して、カバー20に取付けられ
ている。カバー20側にローラ50が取付けられてある
から、プリンタ本体2にロール紙R1が補充される際
に、容易にプリンタ本体2にロール紙R1を装填させる
ことが可能となる。カバー20を形成する前壁24bの
円弧部24cと、この円弧部24c周辺に設けられた一
対の側壁24aとによって囲まれた空間が、カバー20
側のロール紙収容部25とされるものである。
【0189】また、カバー20と、プリンタ本体2に設
けられた保持部30を構成する保持枠31とが、互いに
干渉されて、プリンタ本体2に対し、カバー20が閉ま
らないといった不具合の発生を防止する(図5)ため
に、図2〜図5の如く、カバー20を形成する一対の側
壁24aに、円弧状をした逃がし部24hが設けられて
いる。
【0190】図13に示されるロール紙R1が、図4に
示されるプリンタ本体2の開口3から、ロール紙収容部
4内へ装着されて、プリンタ本体2にロール紙R1が取
付けられる。その後、ロール紙R1が取付けられたプリ
ンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が下側
に向けて回動されてカバー20が閉じられることで、図
5の如く、プリンタ1へのロール紙R1の取付作業が終
了される。
【0191】カバー20を形成する一対の可撓性アーム
23,23I (図2〜図4,図6〜図8)の外側に向け
て、上記突部22,22I が設けられてあることによ
り、プリンタ本体2に開閉可能に組付けられたカバー2
0が、プリンタ本体2に対して閉められた状態(図1,
図5)において、前記突部22,22I の先端部と、プ
リンタ本体2に内装された内側ケース16を形成する一
対の側壁16aの内面16a1 とは、互いに当接される
こととなる。
【0192】このことから、プリンタ本体2に開閉可能
に組付けられたカバー20が、プリンタ本体2に対して
閉められた状態において、カバー20に突設された一対
の可撓性アーム23,23I は、互いに内側に向けてや
や撓まされ、これにより、一対の可撓性アーム23,2
I に復元弾性力が発生された状態で、カバー20はプ
リンタ本体2に対し閉められた状態に維持されることと
なる(図5)。
【0193】このような状態で、プリンタ本体2に対し
カバー20は閉められた状態とされるが、図2(a) もし
くは図8(a) の如く、前記可撓性アーム23,23I
突設された前記突部22,22I は、この可撓性アーム
23,23I の先端部に突設された上記支軸21の突出
高さと比べて、この支軸21の約半分程度の突出高さに
形成されたものであるから、一対の可撓性アーム23,
23I の先端部の外側に向けて突設された前記支軸21
が、プリンタ本体2の内側ケース16を形成する一対の
側壁16aの軸孔11(図1,図4〜図7)から、不用
意に外れるということはない。
【0194】プリンタ本体2を構成する内側ケース16
の側壁16aの軸孔11から、カバー20に設けられた
可撓性アーム23,23I の支軸21が外れ難いものと
されるために、一対の可撓性アーム23,23I の外側
に向けて突設された突部22,22I は、この可撓性ア
ーム23,23I の先端部の外側に向けて突設された支
軸21の突出高さと比べて、この支軸21の約半分程度
もしくは半分以下の突出高さに形成されることが好まし
い。
【0195】プリンタ本体2に対してカバー20が開け
られる際には、図5に示されるプリンタ本体2に対し、
支軸21を中心にカバー20が上側に向けて回動される
ことで、図4の如く、プリンタ本体2に対しカバー20
が開けられることとなる。その際に、一対の可撓性アー
ム23(図5),23I (図8)に内在されてあった上
記復元弾性力により、カバー20に突設された一対の可
撓性アーム23,23 I の突部22,22I は、プリン
タ本体2に内装された内側ケース16を形成する一対の
側壁16aの「へこみ部」12に嵌め合されることとな
る(図4,図6,図7)。これにより、プリンタ本体2
に対し、カバー20は上側に向けて開けられた状態に維
持されることとなる。
【0196】プリンタ本体2に対し、再びカバー20を
閉じる場合は、上述の如く、プリンタ本体2に対し、支
軸21を中心にカバー20が下側に向けて回動されるこ
とで、図1もしくは図5の如く、プリンタ本体2に対
し、カバー20は閉じられることとなる。
【0197】図9〜図11に示されるその他の実施形態
に用いられたカバー20IIについて説明する。図示され
た如く、カバー20IIを形成する本体24IIの側壁24
IIから一対の可撓性アーム23IIが延長形成されてお
り、図9の如く、この可撓性アーム23IIの根元23a
IIから先端までの略中間部分に、略直角に曲げられた折
れ部23bIIが形成されている。また、この可撓性アー
ム23IIの先端部に円柱状をした支軸21IIが突設され
ている。
【0198】カバー20IIを形成する本体24IIは、前
壁24bIIと、この前壁24bIIの両側に形成された一
対の側壁24aIIとを備えるものである。図9の如く、
カバー20IIの前壁24bIIは、傾斜突出部24jII
始端として、真新しいロール紙R1(図13)の本体R
2に対応した略湾曲状の円弧部24cII(図9)と、こ
れに続く平板部24dIIと、この平板部24dIIに対し
略直角に延設された他の平板部24eIIとを備え、他の
平板部24eIIの下端部が、カバー20IIの前壁24b
IIの終端とされるものである。
【0199】前壁24bIIの円弧部24cIIと、この円
弧部24cII周辺に設けられた一対の側壁24aIIとに
よって囲まれた空間が、カバー20II側のロール紙収容
部25IIとされるものである。また、カバー20IIと、
プリンタ本体2IIに設けられた保持部30IIを構成する
保持枠31IIとが、互いに干渉されて、プリンタ本体2
IIに対し、カバー20IIが閉まらないといった不具合の
発生を防止するために、カバー20IIを形成する一対の
側壁24aIIに、円弧状をした逃がし部24h IIが設け
られている。
【0200】カバー20IIを形成する一対の可撓性アー
ム23II(図9〜図12)の外側に向けて、上記突部2
IIが設けられてあることにより、プリンタ本体2II
開閉可能に組付けられたカバー20IIが、プリンタ本体
IIに対して閉められた状態(図示せず)において、前
記突部22IIの先端部と、プリンタ本体2IIに内装され
た内側ケース16IIを形成する一対の側壁16aIIの内
面16a2(図9,図11) とは、互いに当接されること
となる。
【0201】このような状態で、プリンタ本体2に対し
カバー20IIは閉められた状態とされるが、図12の如
く、前記可撓性アーム23IIに突設された前記突部22
IIは、この可撓性アーム23IIの先端部に突設された上
記支軸21IIの突出高さと比べて、この支軸21IIの約
半分程度の突出高さに形成されたものであるから、一対
の可撓性アーム23IIの先端部の外側に向けて突設され
た前記支軸21IIが、プリンタ本体2IIの内側ケース1
IIを形成する一対の側壁16aIIの軸孔11 II(図
9)から、不用意に外れるということはない。
【0202】そのようにするために、図12の如く、一
対の可撓性アーム23IIの外側に向けて突設された突部
22IIは、この可撓性アーム23IIの先端部の外側に向
けて突設された支軸21IIの突出高さと比べて、この支
軸21IIの約半分程度もしくは半分以下の突出高さに形
成されることが好ましい。
【0203】図1および図5に例示された如く、プリン
タ本体2に回動可能に組付けられたカバー20が、プリ
ンタ本体2に対して閉められた状態において、プリンタ
1に装着されたロール紙R1の残量確認が容易に行われ
ることができ、且つ、プリンタ本体2に内装された光セ
ンサ40が太陽光によって過敏に反応されないように
し、しかも、紫外線や赤外線などを含む太陽光線により
ロール紙R1が変色されてしまうことを防止するため
に、上記カバーは、黒色系半透明をした可撓性合成樹脂
材が用いられて形成されている。
【0204】そのような可撓性合成樹脂の基材として、
例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)が挙げられ、図
1〜図5,図9〜図11に示されるカバーは、数重量%
の黒色系着色剤が添加されたポリカーボネート樹脂(P
C)が用いられて射出成形されたものである。合成樹脂
の基材に、黒色系着色剤が数重量%〜数十重量%ほど添
加されることで、射出成形法などによって形成される成
形体は、黒に着色されることとなる。
【0205】ポリカーボネート樹脂(PC)は、上述の
如く、透明性といった光学的性質に優れ、また、耐衝撃
性、電気絶縁性、耐熱性、成形加工性に優れるものであ
る。ポリカーボネート樹脂として、三菱瓦斯化学社製:
ユーピロンH−3000(商品名)、帝人化成社製:パ
ンライトL−1225L(商品名)、三菱化成社製:レ
バノックス7020HF(商品名)、日本ジーイープラ
スチック社製:レキサン120(商品名)、出光石油化
学社製:出光ポリカーボネート(商品名)などが挙げら
れる。
【0206】黒色系着色剤として、例えば、炭素系粉末
などが挙げられる。前記ポリカーボネート樹脂(PC)
に添加された黒色系着色剤として、炭素系粉末が用いら
れ、具体的には、耐光性、着色性、熱安定性、耐候性に
優れるカーボンブラックが用いられた。カーボンブラッ
クは、さらに安定剤としての役割も果し、しかも安価な
ものである。また、ポリカーボネート樹脂(PC)にカ
ーボンブラックを配合するといった組合せも、樹脂成形
体に悪影響を及ぼさない好ましい組合せのものとされて
いる。
【0207】カラー用のカーボンブラックの品種とし
て、一般用呼称のものを挙げると、HCC(High Colour
Channel) 、HCF(High Colour Furnace) 、MCF(M
ediumColour Furnace) 、LFF(Long Flow Furnace)
、RCF(Regular Colour Furnace)などが列記され
る。HCCおよびHCFのものは、高黒度で、粒子径1
5nm以下とされている。MCFは、中黒度のもので、
粒子径15〜25nmである。LFFは、長糸曳性のも
ので、粒子径27〜30nmである。RCFは、低黒度
のもので、粒子径25〜30nmである。カーボンブラ
ックとして、東海カーボン社製のものなどが挙げられ
る。
【0208】プリンタ本体2に開閉自在に組付けられた
カバー20が、プリンタ本体2に対して閉められた状態
において、黒色系半透明をしたカバー20の側壁24a
側から、プリンタ1に装着されたロール紙R1の残量確
認が、暗がり若しくは薄暗がりであっても容易にしかも
迅速に行われることが可能とされるために、図5(a)の
如く、カバー20を形成する一対の側壁24aの厚さT
aは、カバー20の前壁24bの厚さTbよりも薄く形
成されている。
【0209】即ち、図5(a) に示されるカバー20を形
成する一対の側壁24aの厚さTaは、図2(b) および
図5(b) に示されるカバー20の前壁24bを形成する
円弧部24cの厚さと、平板部24dの厚さと、湾曲状
段部24eの厚さと、傾斜部24fの厚さよりも薄く形
成されている。
【0210】これにより、黒色系半透明をしたカバー2
0を形成する一対の側壁24aの透明度は、カバー20
を形成する前壁24bの円弧部24cと、平板部24d
と、湾曲状段部24eと、傾斜部24fとの透明度より
も高いものとなり、プリンタ本体2に開閉自在に組付け
られたカバー20が、プリンタ本体2に対して閉められ
た状態において、暗がり若しくは薄暗がりであっても、
カバー20の側壁24a側から、カバー20の内部に位
置するロール紙R1の残量は、透けて見え易いものとな
る。従って、カバー20の収容部25(図5)に収納さ
れたロール紙R1の視認性は、従来のカバー520(図
19)と比べて向上されたものとなる。
【0211】また、図5の如く、カバー20の前壁24
bの厚さは、図19に示されるこれまでの従来のカバー
520を形成する前壁524bの厚さと略同じ厚さとさ
れているから、太陽光による光センサ40(図5(b) )
の誤作動や、カバー20の収容部25(図5(a) ,図5
(b) )に収納されたロール紙R1が、紫外線や赤外線な
どを含む太陽光線の影響により色褪せるなどされて、ロ
ール紙R1の色彩が変化されてしまうということや、カ
バー20の機械的強度が極端に低下されるということは
抑えられる。
【0212】このように、本発明のカバーにおいては、
太陽光による光センサ40の誤作動や、太陽光線により
ロール紙R1が変色されて色褪せるといったことは抑え
られ、また、カバー20の本体24の機械的強度が極端
に低下されるということもなく、プリンタ本体2に対し
閉じた状態のカバー20の側壁24a側から、プリンタ
1に装着されたロール紙R1の残量確認が、一目で容易
にしかも迅速に行われることとなる。即ち、カバー20
内に収容されたロール紙R1などの収納物R1が、容易
に認識可能なカバー20とされる。
【0213】図13の如く、このロール紙R1は、長尺
状をした一枚の用紙の外側面R5に、この長尺状をした
用紙の内側面R4が重ねられるようにして、前記用紙が
連続して円筒状に巻かれることで、ロール紙R1の本体
R2が形成されたものである。このようにして、ロール
紙R1の本体R2は、中空孔R3を備える円筒物として
形成されている。また、このロール紙R1は、印字用の
薬品面が内側面R4となるように形成されたものであ
る。
【0214】前記ロール紙R1が、プリンタ1に取付け
られて、印刷可能な状態にセットされるまでの過程につ
いて説明する。図13に示されるロール紙R1が、図4
に示されるプリンタ本体2の開口3から、ロール紙収容
部4内へ装着されて、プリンタ本体2にロール紙R1が
取付けられる。その際に、図5に示されるカバー20が
開けられた状態において、内側ケース16の一対の他の
側壁に設けられた保持部30を構成する支持部材33
に、ロール紙R1の本体R2に設けられた中空孔R3が
嵌め込まれて、プリンタ本体2を構成する内側ケース1
6にロール紙R1の本体R2が取付けられる。
【0215】次に、図5(b) において、ロール紙R1の
本体R2は、時計の針の回転方向と逆の方向すなわち反
時計方向に回動されて、カバー20の前壁24b側に向
けてロール紙R1の先端R6(図13)が引出される。
【0216】次いで、図5(b) の如く、ロール紙R1
は、光センサ40が遮光されるように光センサ40の前
側に通される。光センサ40は、用紙検知手段として用
いられたものである。その後、ロール紙R1の外側面R
5がローラ50の外周面50aに当接されると共に、ロ
ール紙R1の内側面R4が印字ヘッド60に当接され
て、ロール紙R1は印刷部5を通過することとなる。
【0217】その際に、ロール紙R1の内側面R4に向
けて付けられていた「湾曲くせ」は、略修正されること
となる。このようにして、長尺状をしたロール紙R1
は、印字ヘッド60と、ローラ50との間に挟まれつ
つ、これを切取るカッタ70の刃71に向けて略平面状
に移動されて、ロール紙R1の先端R6は、プリンタ1
の用紙取出口6からプリンタ1の外部へと送出されるこ
ととなる。
【0218】その後、ロール紙R1が取付けられたプリ
ンタ本体2に対し、支軸21を中心にカバー20が下側
に向けて回動されてカバー20が閉じられることで、図
1もしくは図5の如く、ロール紙R1は、印刷可能な状
態でプリンタ1へセットされる。
【0219】図1〜図5の如く、プリンタ1に備えられ
るカバー20は、新品のロール紙R1を形成する本体R
2の外側面R5に対応して、カバー20を形成する本体
24に円弧部24cが設けられ、上と同じく、ロール紙
R1が取付けられたプリンタ本体2に対し、支軸21を
中心にカバー20が下側に向けて回動されてカバー20
が閉じられることで、カバー20の本体24の収容部2
5に、前記ロール紙R1が収納される。
【0220】また、ロール紙R1が容易で迅速にプリン
タ本体2に取付けられるために、図5の如く、ロール紙
R1の本体R2に設けられた中空孔R3と、このロール
紙R1を支持するプリンタ本体2の支持部材33の先端
部33aとの間に、隙間がもたされている。しかしなが
ら、前記隙間が設けられたことにより、前記ロール紙R
1は、「芯ずれ」が生じた状態で、上記保持部30を構
成する上記支持部材33の先端部33aに軸支されるこ
ととなる。
【0221】そのような前記「芯ずれ」に対応するため
に、本発明のカバーにおいては、図5(a) および図5
(b) の如く、カバー20の本体24を形成する前壁24
bの円弧部24cに、新品のロール紙R1の外側面R5
と擦れ合う複数の摺接リブ26が設けられている。
【0222】図2〜図4の如く、カバー20の本体24
を形成する円弧部24cに設けられた複数の前記摺接リ
ブ26は、カバー20の円弧部24cに沿って、この円
弧部24cの内側に突設されたものである。また、図5
(a) の如く、複数の前記摺接リブ26は、カバー20の
円弧部24cの内側に、プリンタ1の左右幅方向すなわ
ちプリンタ1に取付けられたロール紙R1の本体R2の
中空孔R3を挿通する方向に沿って、間隔をおいて並設
されたものである。
【0223】また、複数の摺接リブ26と、ロール紙R
1とが擦れ合される際に、複数の摺接リブ26によって
ロール紙R1に傷が付けられることのないように、図2
〜図4の如く、カバー20に設けられた複数の摺接リブ
26は、緩やかな曲部として形成された始端26aか
ら、カバー20の円弧部24cの内側面に沿って、緩や
かな曲部として形成された終端26bにかけて突出形成
されたものである。
【0224】このようにすれば、図5の如く、新品のロ
ール紙R1がプリンタ1に装着され、この新品のロール
紙R1が、カバー20の本体24に収容されて使用され
る当初において、ロール紙R1を形成する本体R2の外
側面R5と、カバー20の円弧部24cの内側に突設さ
れた摺接リブ26とが擦れ合いながら、ロール紙R1は
回転されることとなる。カバー20の円弧部24cの内
側に突設された複数の摺接リブ26と、ロール紙R1を
形成する本体R2の外側面R5との接触面積は小さいか
ら、両者が摺接される際の摩擦も小さいものとされ、ロ
ーラ50にかかる負荷や、このローラ50を駆動させる
小型モータ(図示せず)や歯車(図示せず)にかかる負
荷は、従来のものにかかる負荷よりも軽減されたものと
なる。
【0225】図9に示されるその他のカバー20IIにお
いても、カバー20IIの本体24IIを形成する前壁24
IIの円弧部24cIIに、新品のロール紙R1(図1
3)の外側面R5と擦れ合う複数の摺接リブ26II(図
9)が設けられている。その他のカバー20IIに設けら
れた複数の摺接リブ26IIは、緩やかな曲部として形成
された始端26aIIから、このカバー20IIの円弧部2
4cIIの内側面に沿って、緩やかな曲部として形成され
た終端26bIIにかけて突出形成されたものである。図
9に示される摺接リブ26IIは、図2〜図5と共に前述
した摺接リブ26と同じく、低摩擦用摺接リブとしての
機能を果すものである。
【0226】また、図2〜図4の如く、カバー20の本
体24を形成する前壁24bの平板部24dに、複数の
ガイドリブ27が設けられている。この複数のガイドリ
ブ27は、カバー20の平板部24dからカバー20の
内側に向けて略直角に突設されたものである。
【0227】図1もしくは図5(b) の如く、カバー20
の本体24の前壁24bに立設された複数のガイドリブ
27は、ロール紙R1の内側面R4に向けて形成された
ロール紙R1の「湾曲くせ」の方向に対し、この「湾曲
くせ」と反対の方向にロール紙R1を曲げるようにさせ
つつ、ロール紙R1の外周面R5と摺接されるものであ
る。
【0228】また、複数の前記ガイドリブ27は、カバ
ー20の平板部24dの左右幅方向に沿って、間隔をお
いて並設されたものである。複数のガイドリブ27の間
に、各ガイドリブ27間を連結して複数のガイドリブ2
7の強度を向上させる補強板27cが、カバー20の左
右幅方向に沿って、カバー20の平板部24dからカバ
ー20の内側に向けて略直角に突設されている。
【0229】図1もしくは図5の如く、複数のガイドリ
ブ27と、ロール紙R1とが摺接される際に、複数のガ
イドリブ27の角部27a,27bによってロール紙R
1に傷が付けられることのないものとされるために、図
2〜図4の如く、カバー20の平板部24dに突設され
た複数のガイドリブ27の角部27a,27bは、緩や
かな曲部として形成されている。
【0230】このような形状をした複数のガイドリブ2
7が、カバー20の平板部24dからカバー20の内側
に向けて略直角に突設されると共に、図1もしくは図5
の如く、プリンタ本体2に対してカバー20が閉じられ
た際に、カバー20に設けられた複数のガイドリブ27
と、ロール紙R1とが摺接されるプリンタ1とすれば、
ロール紙R1に印刷が行われる際に、ロール紙R1はガ
イドリブ27に案内されることとなるから、ロール紙R
1が折曲げられるなどされてロール紙R1に「しわ」が
付くといった不具合の発生は、未然に防止されることと
なる。
【0231】これについて詳しく説明すると、自動車の
走行中において、自動車に取付けられた図15もしくは
図19のタクシーメータ用プリンタ501に振動が加え
られ、この振動によって、プリンタ501内に装着され
ると共にカバー20に保護されたロール紙R501に緩
みが生じ、そのようなロール紙R501が、ローラ55
0と、印字ヘッド560とによって挟持されて印刷が行
われる際に、印刷部505を通過するロール紙R501
が、ローラ550と、印字ヘッド560との間に偏って
挟持され、このことからロール紙R501が折曲げられ
るなどされて、ロール紙R501に「しわ」が付いてし
まうといった不具合の発生が心配されていた。
【0232】しかしながら、図2〜図4の如く、複数の
前記ガイドリブ27が、カバー20の平板部24dから
カバー20の内側に向けて略直角に突設されると共に、
図1もしくは図5の如く、プリンタ本体2に対してカバ
ー20が閉じられた際に、ロール紙R1の内側面R4に
向けて形成されたロール紙R1の「湾曲くせ」に対し、
この「湾曲くせ」と反対の方向にロール紙R1が曲げら
れるガイドリブ27がカバー20に形成されてあれば、
ガイドリブ27は、ロール紙R1の外側面R5と確実に
摺接されることとなる。従って、ロール紙R1は、ガイ
ドリブ27に確実に案内されることとなり、ロール紙R
1に「しわ」が付くといった不具合の発生は、未然に防
止されることとなる。このようにして、ロール紙R1の
品質は確保される。
【0233】また、図1もしくは図5の如く、プリンタ
本体2を構成するケース10に、ロール紙R1を覆うカ
バー20が組付けられ、このカバー20にロール紙R1
の外側面R5が摺接される複数の前記ガイドリブ27が
形成されると共に、プリンタ本体2に対してカバー20
が閉じられた際に、カバー20に設けられた複数の前記
ガイドリブ27と、ロール紙R1の外側面R5とが摺接
されるようにすれば、ロール紙R1の外側面R5は、カ
バー20に形成された複数の前記ガイドリブ27の曲線
状をした角部27aと摺接されつつ、このガイドリブ2
7の曲線状をした角部27aに沿って曲げられることと
なる。
【0234】これにより、内側面R4に向けて湾曲され
ていたロール紙R1は、これと反対の方向とされるロー
ル紙R1の外側面R5に向けて曲げられることとなる。
従って、ロール紙R1の内側面R4に向けて付けられて
あった「湾曲くせ」は、より修正されるものとなる。ま
た、このようにすることで、ロール紙R1の品質は、向
上されることとなる。
【0235】図1もしくは図5の如く、プリンタ1に備
えられた印刷部5を構成するローラ50の回転方向に対
し、プリンタ本体2の保持部30に支持されたロール紙
R1の本体R2は、逆の方向に回転される。
【0236】具体的に説明すると、図5(b) に示される
プリンタ1の縦断面図において、印刷部5を構成するロ
ーラ50は、ロール紙R1を介して、印字ヘッド60を
押圧しつつ時計方向に回転され、これにより、ローラ5
0と、印字ヘッド60とに挟持された長尺状のロール紙
R1は、プリンタ1の用紙取出口6へ向けて送られるこ
ととなる。
【0237】そして、これに伴って、長尺状の用紙が連
続して円筒状に巻かれることで形成されたロール紙R1
の本体R2は、反時計方向に回転されることとなる。す
なわち、ローラ50の回転方向と、ロール紙R1の本体
R2の回転方向とは、互いに反対方向で回転されること
となる。
【0238】このようにするためには、ローラ50の回
転方向に対し、ロール紙R1の本体R2が逆の方向に回
転されるように、プリンタ1にロール紙R1の本体R2
が取付けられればよい。従って、ロール紙R1の質や、
プリンタ1の大幅な設計変更が行われることなく、ロー
ル紙R1の「湾曲くせ」が修正されることとなる。ま
た、プリンタ1の大幅な設計変更が必要とされないこと
から、プリンタ1の変更に伴う労力や費用が削減化され
ることとなる。
【0239】プリンタ1にセットされたロール紙R1に
印刷が行われる状態について、図1,図5(b) ,図14
と共に説明する。図14に示されるプリンタ1の発行ボ
タン81が押される。これと共に、発行ボタン81の裏
側に当接されたタクトスイッチ(図示せず)が押され、
これにより電気信号が送られると共に、各電気回路にお
いて信号が処理される。その後、プリンタ1に内装され
た小型モータ(図示せず)が駆動されて、図5(b) に示
されるローラ50が回転される。
【0240】図1もしくは図5(b) の如く、カバー20
に取付けられたローラ50によって、ロール紙R1は印
字ヘッド60に向けて押圧され、ローラ50が回転され
つつ印字ヘッド60によってロール紙R1の内側面R4
に印刷が行われると共に、ローラ50の回転により、ロ
ール紙R1は、プリンタ1の用紙取出口6からプリンタ
1の外部へと送出される。
【0241】そして、プリンタ1の用紙取出口6からプ
リンタ1の外部へと送出された長尺状のロール紙R1
は、カッタ70の刃71に当接されて切取られることに
より、紙片すなわち領収書とされる。このようにして、
タクシーメータ用プリンタ1から領収書が発行される。
【0242】図19(b) に示される従来のプリンタ50
1によって印刷されたロール紙R501に比べ、図5
(b) に例示されたプリンタ1により印刷されたロール紙
R1は、「湾曲くせ」が修正されたものとなっている。
このように、図1,図5,図14に示されるタクシーメ
ータ用プリンタ1が用いられて発行される領収書は、図
15もしくは図19に示される従来のタクシーメータ用
プリンタ501が用いられて発行される領収書に比べ、
「湾曲くせ」が矯正されたものとなる。
【0243】上記プリンタ1が取付けられるインストル
メントパネル400について、図14と共に説明する。
インストルメントは計器を指し、パネルは制御盤を意味
し、このようなことから、インストルメントパネルとは
計器盤を指す。インストルメントパネルは、ダッシュボ
ード、ダッシュパネルとも呼ばれるものである。また、
インストルメントパネルは、「インパネ」と略して呼ば
れることが多い。
【0244】インストルメントパネルは、その殆どのも
のが合成樹脂製の成形品として形成されたものである。
また、インストルメントパネルは、メータ類やスイッチ
が収められる部分のみならず、オーディオシステムやエ
アコンユニットなどが収容される部分を含めたものをい
う。衝撃などが吸収され易くするために、インストルメ
ントパネルは、芯材がパッドで覆われるなどされて複数
の層から構成され、このようなものが、インストルメン
トパネルとして多く用いられている。
【0245】図14に示されるインストルメントパネル
400は、メータユニットが組付けられるメータ取付部
410と、センタクラスタユニット300が収容される
中央取付部430と、エアバッグユニットが内装される
収容部を覆うカバー450などを備えるものである。ま
た、センタクラスタユニット300は、流量調整用のフ
ィンが取付けられたエアコン用空気吹出口310と、カ
ーラジオ330と、カーステレオ350などを備えるも
のである。
【0246】このようなインストルメントパネル400
に、表示部が設けられたタクシーメータ200が備えら
れてあるから、タクシーの運転手と、タクシーの乗客と
は、一目で容易に走行中もしくは走行後の運賃内容を認
識することができる。また、前記タクシーメータ200
と共に、前記インストルメントパネル400に、上記タ
クシーメータ用プリンタ1が備えられてあるから、タク
シーの運転手が、乗客に対して、運賃に相当する料金の
請求および受取作業を行った後に、乗客からタクシーの
運転手に料金が支払われたことを証明する領収書の発行
は、容易で迅速に行われることとなる。上述した如く、
本明細書に記載されたプリンタは、タクシーの運転手に
とって、取扱い性が向上されたタクシーメータ用プリン
タとされるものである。
【0247】本発明に係るプリンタについて、タクシー
メータ200(図14)に表示された運賃が印刷される
縦型のタクシーメータ用プリンタ1を一例に挙げて説明
したが、本発明のプリンタは、上記感熱ヘッド60を備
えるタクシーメータ用プリンタ1に限らず、縦形プリン
タまたは横形プリンタや、また、他の印刷方式のプリン
タであってもよく、本発明のプリンタは、あらゆる形態
のプリンタに展開可能とされるものである。
【0248】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ケースの支承部を中心として、ケースに対しカバー
が開閉可能なものとされる。また、これと共に、ケース
に対してカバーが開けられた際に、ケースに対しカバー
が不用意に閉められるということもなく、ケースに対し
てカバーを開けられた状態に維持させることが可能とな
る。これにより、カバーが開けられて、ケースに収納物
が備えられる際の作業は行われ易いものとなる。
【0249】請求項2記載の発明によれば、ケースに対
してカバーが開けられた際に、カバーに設けられた係止
部と、ケースに設けられた係合部とが合せられることと
なる。従って、ケースに対してカバーを確実に開けられ
た状態に維持させることが可能となる。
【0250】請求項3記載の発明によれば、ケースに対
してカバーが開けられた際に、カバーに突設された一対
のアームの突部が、ケースを構成する一対の側壁のへこ
み部に引掛けられることとなる。これにより、ケースに
対してカバーは容易で確実に開けられた状態に維持され
ることとなる。
【0251】請求項4記載の発明によれば、カバーに設
けられた係止部に働く力Fの大きさが判ることとなり、
カバーを形成するうえで必要とされる仕様を、予め、判
断して設定することが可能となる。これにより、ケース
に対してカバーが下側から上側に向けて開けられて、カ
バーの係止部がケースの係合部に掛止めされた際に、カ
バーの自重によってカバーが落下されてしまい、このこ
とから、ケースに対しカバーが不用意に閉められるとい
った不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0252】請求項5記載の発明によれば、ケースを構
成する側壁に設けられたへこみ部の角部と、カバーに突
設されたアームの突部の傾斜面とが、線接触の状態で当
接されることとなるから、カバーの自重によって、ケー
スに対しカバーが不用意に閉められるということを未然
に回避させることが可能となる。また、ケースを構成す
る側壁に設けられたへこみ部の角部と、カバーに突設さ
れたアームの突部の傾斜面とが、線接触の状態で当接さ
れてあれば、カバーが閉められる際に、カバーに突設さ
れたアームの突部は、この突部に設けられた傾斜面によ
って、ケースを構成する側壁に設けられたへこみ部の角
部を乗越え易くなるから、ケースに対し、容易でスムー
ズにカバーを閉じることができることとなる。
【0253】請求項6記載の発明によれば、ケースに対
し、カバーが下側から上側に向けて開けられて、カバー
に突設された一対のアームの突部が、ケースを構成する
一対の側壁のへこみ部に掛止めされた際に、へこみ部の
角部と、突部の傾斜面との間に摩擦力fF が発生される
こととなる。この摩擦力fF の働きにより、ケースに対
し、カバーは落下され難いものとされ、ケースに対して
カバーは開けられた状態に維持され易いものとなる。
【0254】請求項7記載の発明によれば、ケースに対
し、カバーが下側から上側に向けて開けられて、カバー
に突設された一対のアームの突部が、ケースを構成する
一対の側壁のへこみ部に掛止めされた際に、カバーの自
重によりケースに対してカバーが下側に向けて微動され
ると、一対のアームに復元弾性力Wが発生され、この復
元弾性力Wにより、へこみ部の角部と、突部の傾斜面と
の間に他の摩擦力fWが発生されることとなる。従っ
て、他の摩擦力fW の働きにより、ケースに対し、カバ
ーは落下され難いものとされ、ケースに対してカバーは
開けられた状態に維持され易いものとなる。
【0255】請求項8記載の発明によれば、請求項6記
載の摩擦力fF と、請求項7記載の他の摩擦力fW と、
復元弾性力Wの分力として働く力W・cosθとが総和され
た力は、カバーを持上げようとして突部の傾斜面に沿っ
て斜め上側に働く合力となり、この合力は、カバーを落
下させようとして突部の傾斜面に沿って斜め下側に働く
力F・sinθよりも大きいものとされるから、ケースに対
してカバーが落下されることなく、ケースに対し、確実
にカバーを開けられた状態に維持させることが可能とな
る。また、自重の大きなカバーが用いられても、簡素な
構造のものとされるから、ケースに対するカバーの落下
を防止させるための別部材は不要とされ、これにより、
高価なカバーの組付構造とならず、安価なカバーの組付
構造を提供することが可能となる。
【0256】請求項9記載の発明によれば、ケースを構
成する側壁の軸孔に、カバーに突設されたアームの支軸
が嵌め込まれることで、カバーはケースに容易で迅速に
組付けられることとなる。また、カバーに突設されたア
ームの支軸が円柱状に形成され、これに対応して、ケー
スを構成する側壁の軸孔が円筒状に形成されたものであ
るから、カバーに突設されたアームの支軸を中心とし
て、カバーはケースに対し容易で確実に回動されて、カ
バーの開閉動作は行われ易いものとなる。
【0257】請求項10記載の発明によれば、カバーに
突設されたアームの軸部が、ケースを構成する側壁の支
承部に嵌め込まれて、カバーがケースに組付けられる際
に、軸部を備える一対のアームの撓み量は、従来のもの
と比べて少ないものとなる。従って、カバーがケースに
組付けられる際に、カバーに突設されたアームがこじら
れ、このことからアームが大きく撓まされて折損されて
しまうといった心配は解消されることとなる。また、ケ
ースを構成する側壁に設けられたへこみ部は、アームに
設けられた軸部が、ケースを構成する側壁の支承部まで
導かれるための案内溝を兼ねたものであるから、カバー
がケースに組付けられる際に、アームの軸部を、ケース
を構成する側壁の支承部へ容易に入り込ませることがで
きる。
【0258】請求項11記載の発明によれば、ケースに
対しカバーが下側から上側に向けて開けられて、ケース
に収納物が備えられる場合であっても、ケースに対して
カバーは開けられた状態に保たれることとなる。従っ
て、カバーの自重により、ケースに対してカバーが閉じ
てしまうことのないように、カバーに手が添えられてケ
ースに収納物を備えるといった作業性が改善され、カバ
ーに手が添えられることなく、容易にケースに収納物を
備えることができる。
【0259】請求項12記載の発明によれば、ロール紙
がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優
れたプリンタを提供することが可能となる。プリンタを
構成するケースに対してカバーが開口状態に保たれる際
に、カバーを手で支えながらケースにロール紙を補充す
るといった作業性が改善され、片手でのロール紙の補充
作業が行えるものとなる。
【0260】請求項13記載の発明によれば、カバーを
形成する前壁の厚さよりも、カバーを形成する側壁の厚
さのほうが、薄く形成されたものであるから、閉じた状
態のカバーの側壁側から、カバーの収容部に収納された
ものの状態の確認作業を、容易で迅速に行うことができ
る。また、カバーの前壁の厚さは、これまでの通りの厚
さとされるから、カバーの収容部に収納されたものが、
太陽光の影響により変化されるということや、カバーの
機械的強度が極端に低下されるということは抑えられ
る。
【0261】請求項14記載の発明によれば、ロール紙
がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優
れたカバーの組付構造が構成されると共に、ケースに対
してカバーが閉じられた状態において、カバーの収容部
に収納されたロール紙の視認性を向上させることができ
る。
【0262】請求項15記載の発明によれば、ロール紙
がカバーの本体に収容されて使用される当初において、
ロール紙の外側面と、カバーの円弧部の内側に設けられ
た摺接リブとは擦れ合いながら、ロール紙は回転される
こととなる。カバーの円弧部の内側に設けられた摺接リ
ブと、ロール紙の外側面との接触面積は小さいから、両
者が摺接される際の摩擦も小さいものとされ、ロール紙
を回転させる駆動系のものにかかる負荷を、従来のもの
よりも軽減させることが可能となる。
【0263】請求項16記載の発明によれば、ロール紙
がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優
れたカバーの組付構造が構成される。また、これと共
に、ロール紙がカバーの本体に収容されて使用される当
初において、ロール紙の外側面と、カバーの円弧部の内
側に設けられた摺接リブとが擦れ合って、ロール紙が回
転されることとなるが、その際に、ロール紙を回転させ
る駆動系のものにかかる負荷は、軽微なものとされる。
【0264】請求項17記載の発明によれば、カバーに
振動が加えられ、この振動によって、カバーに保護され
たロール紙に緩みが生じ、そのようなロール紙が折曲げ
られるなどされてロール紙にしわが付くということが心
配されていたが、ロール紙の内側面に向けて形成された
ロール紙の湾曲くせに対し、この湾曲くせと反対の方向
にロール紙が曲げられるガイド部がカバーに形成されて
あれば、ガイド部はロール紙の外側面と確実に摺接され
ることとなる。従って、ロール紙は、ガイド部に確実に
案内されることとなり、ロール紙にしわが付くといった
不具合の発生を、未然に防止することができる。また、
ロール紙の外側面は、カバーに形成されたガイド部と摺
接され、このガイド部に沿って曲げられることとなる。
これにより、内側面に向けて湾曲されていたロール紙
は、これと反対の方向とされるロール紙の外側面に向け
て曲げられることとなる。従って、ロール紙の内側に向
けて付けられてあった湾曲くせは、修正され易いものと
される。このようにして、ロール紙の品質を、確保もし
くは向上させることが可能となる。
【0265】請求項18記載の発明によれば、ロール紙
がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優
れたカバーの組付構造が構成される。また、これと共
に、ロール紙が折曲げられるなどされてロール紙にしわ
が付くといった不具合の発生は防止され、さらに、ロー
ル紙の内側に向けて付けられてあった湾曲くせは、修正
され易くなる。
【0266】請求項19記載の発明によれば、ロール紙
がケースに補充される際に、ロール紙の取付作業性に優
れたプリンタとされると共に、改良されたカバーを備え
るプリンタを提供することができる。
【0267】請求項20記載の発明によれば、タクシー
の運転手にとって取扱い性が向上されたタクシーメータ
用プリンタが提供されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバーおよびこれの組付構造なら
びにプリンタの実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】プリンタ本体にカバーが組付けられる前の状態
を示す断面図であり、(a) は (b)のA−A断面図、(b)
はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。
【図3】同じくプリンタ本体にカバーが組付けられてい
る状態を示す断面図であり、(a) は (b)のB−B断面
図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図であ
る。
【図4】同じくプリンタ本体にカバーが組付けられ、プ
リンタ本体に対しカバーが開けられた状態を示す断面図
であり、(a) は (b)のC−C断面図、(b) はプリンタ本
体とカバーとを示す縦断面図である。
【図5】同じくプリンタ本体にロール紙が取付けられ、
プリンタ本体に対しカバーが閉められた状態を示す断面
図であり、(a) は (b)のD−D断面図、(b) はプリンタ
本体とカバーとロール紙とを示す縦断面図である。
【図6】図4の丸枠で囲まれたE部を示す要部拡大図で
あり、(a) は正面図、(b) は縦断面図である。
【図7】図4の丸枠で囲まれたE部の他の実施形態を示
す要部拡大図であり、(a) は正面図、(b) は縦断面図で
ある。
【図8】図7に示される他の実施形態における他方側の
アームを示す要部拡大図であり、(a) は正面図、(b) は
側面図である。
【図9】本発明に係るカバーおよびこれの組付構造なら
びにプリンタのその他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図10】同じくプリンタ本体に対してカバーが開けら
れた状態を示す説明図であり、(a) は正面図、(b) は
(a)の丸枠で囲まれたP1 部を示す要部拡大図である。
【図11】同じくプリンタ本体に対しカバーが自重によ
って下側に向けて微動された状態を示す説明図であり、
(a) は正面図、(b) は (a)の丸枠で囲まれたP2 部を示
す要部拡大図である。
【図12】図9の丸枠で囲まれたPB 部と、図10(a)
の丸枠で囲まれたPA 部とにおけるアームを示す要部拡
大図であり、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図13】ロール紙を示す斜視図である。
【図14】自動車のインストルメントパネルにプリンタ
が取付けられた状態を示す説明図である。
【図15】従来のカバーおよびこれの組付構造ならびに
プリンタの一形態を示す縦断面図である。
【図16】従来のプリンタ本体にカバーが組付けられる
前の状態を示す断面図であり、(a) は (b)のH−H断面
図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面図であ
る。
【図17】同じく従来のプリンタ本体にカバーが組付け
られている状態を示す断面図であり、(a) は (b)のI−
I断面図、(b) はプリンタ本体とカバーとを示す縦断面
図である。
【図18】同じく従来のプリンタ本体にカバーが組付け
られ、プリンタ本体に対しカバーが開けられた状態を示
す断面図であり、(a) は (b)のJ−J断面図、(b) はプ
リンタ本体とカバーとを示す縦断面図である。
【図19】同じく従来のプリンタ本体にロール紙が取付
けられ、プリンタ本体に対しカバーが閉められた状態を
示す断面図であり、(a) は (b)のK−K断面図、(b) は
プリンタ本体とカバーとロール紙とを示す縦断面図であ
る。
【図20】従来のカバーおよびこれの組付構造ならびに
プリンタの変形例を示す説明図であり、(a) は正面図、
(b) は (a)の丸枠で囲まれたQ部を示す要部拡大図であ
る。
【図21】ロール紙を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1II プリンタ 5 印刷部 10,10II ケース 11,11II 軸孔(支承部) 12,12II へこみ部(係合部) 12a,12aII 摺接面 12b,12bII 傾斜摺接面 12g,12gII 角部 14,14II 表側ケース 16,16II 内側ケース 16a,16aII 側壁 16a1 ,16a2 内面(面) 18 裏側ケース 20,20II カバー 21,21II 支軸(軸部) 22,22I ,22II 突部(係止部) 22k,22kII 傾斜面 23,23I ,23II アーム 24,24II 本体 24a,24aII 側壁 24b,24bII 前壁 24c,24cII 円弧部 25,25II 収容部(ロール紙収容部) 26,26II 摺接リブ 27 ガイドリブ(ガイド部) 50 ローラ 50a 外周面 60 印字ヘッド(感熱ヘッド) 200 タクシーメータ F 力 fF 摩擦力 fW 他の摩擦力 Lf,Lm 距離 Mg 力 R1 ロール紙(収納物) R2 本体 R4 内側面 R5 外側面 Ta,Tb 厚さ W 復元弾性力 θ 角度 μ 摩擦係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高森 徹示 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器株 式会社内 Fターム(参考) 2C061 AP10 AQ04 AS06 BB10 CD07 CD09 CD10 CD12 CD13

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納物が収容されるケースと、該ケース
    に組付けられるカバーとを備え、該カバーに軸部が設け
    られ、該軸部に対応して該ケースに支承部が設けられ、
    該支承部に該軸部が嵌め込まれることで、該ケースに該
    カバーが開閉可能に組付けられ、該ケースに対して該カ
    バーが開けられた状態に維持可能とされる係止部が、該
    カバーに設けられたことを特徴とするカバーの組付構
    造。
  2. 【請求項2】 前記係止部に対応して、前記ケースに係
    合部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のカバ
    ーの組付構造。
  3. 【請求項3】 前記カバーに突設された一対のアーム
    に、前記係止部が突部として設けられ、前記ケースを構
    成する一対の側壁に、前記係合部がへこみ部として設け
    られたことを特徴とする請求項2記載のカバーの組付構
    造。
  4. 【請求項4】 前記ケースに対し、前記カバーが下側か
    ら上側に向けて開けられて、前記係止部が前記係合部に
    掛止めされた状態において、前記軸部と、該係止部との
    水平方向における距離をLf、該軸部と、該カバーの重
    心との水平方向における距離をLm、該カバーの自重に
    よって垂直方向下側に沿って該カバーに働く力をMgと
    するとき、該係止部に対して垂直方向に働く力Fは、モ
    ーメントの釣合により、 F=(Mg・Lm)/(2・Lf) で定められることを特徴とする請求項2又は3記載のカ
    バーの組付構造。
  5. 【請求項5】 前記へこみ部の角部に対応して、前記突
    部に傾斜面が設けられ、該へこみ部の該角部に、該突部
    の該傾斜面が当接されることを特徴とする請求項3又は
    4記載のカバーの組付構造。
  6. 【請求項6】 前記ケースに対し、前記カバーが下側か
    ら上側に向けて開けられて、前記突部が前記へこみ部に
    掛止めされた状態において、水平方向を基準とした該突
    部の前記傾斜面の角度をθ、垂直方向下側に沿って該突
    部の該傾斜面に働く力をF、該力Fの分力として該傾斜
    面に対し直角に働く力をF・cosθ、前記角部に対する該
    傾斜面の摩擦係数をμとするとき、該角部と、該傾斜面
    との間に発生される摩擦力fF は、 fF =μ・F・cosθ で定められることを特徴とする請求項5記載のカバーの
    組付構造。
  7. 【請求項7】 前記ケースに対し、前記カバーが下側か
    ら上側に向けて開けられて、前記突部が前記へこみ部に
    掛止めされた状態において、該カバーの自重により該ケ
    ースに対して該カバーが下側に向けて微動された際に、
    該カバーに突設された一対の前記アームは略水平方向内
    側に沿って撓まされ、且つ、一対の該アームに復元弾性
    力が発生され、該水平方向を基準とした該突部の前記傾
    斜面の角度をθ、該水平方向に沿って該突部の該傾斜面
    に働く該復元弾性力をW、該復元弾性力Wの分力として
    該突部の該傾斜面に対し直角に働く力をW・sinθ、前記
    角部に対する該傾斜面の摩擦係数をμとするとき、該角
    部と、該傾斜面との間に発生される他の摩擦力fW は、 fW =μ・W・sinθ で定められることを特徴とする請求項5又は6記載のカ
    バーの組付構造。
  8. 【請求項8】 前記復元弾性力Wの分力として前記突部
    の前記傾斜面に沿って斜め上側に働く力をW・cosθ、垂
    直方向下側に沿って該突部の該傾斜面に働く力をFとす
    るとき、該力Fの分力として該突部の該傾斜面に沿って
    斜め下側に働く力F・sinθは、請求項6記載の摩擦力f
    F と、請求項7記載の他の摩擦力fWと、該復元弾性力
    Wの分力として働く力W・cosθとの総和よりも小さいこ
    とを特徴とする請求項7記載のカバーの組付構造。
  9. 【請求項9】 前記カバーに突設された一対のアーム
    に、前記軸部が円柱状をした支軸として設けられ、前記
    ケースを構成する一対の側壁に、前記支承部が円筒状を
    した軸孔として設けられたことを特徴とする請求項1〜
    8の何れか1項に記載のカバーの組付構造。
  10. 【請求項10】 前記へこみ部は、前記側壁を形成する
    面と平行に設けられた摺接面と、該摺接面から該側壁を
    形成する該面へと続く傾斜摺接面とを備え、前記カバー
    が前記ケースに組付けられる際に、該へこみ部は、前記
    軸部が前記支承部まで導かれるための案内溝を兼ねたこ
    とを特徴とする請求項3〜9の何れか1項に記載のカバ
    ーの組付構造。
  11. 【請求項11】 前記ケースの前記支承部が上側とさ
    れ、該支承部を中心に前記カバーの前記軸部が回動可能
    とされ、該支承部を中心として、該ケースに対し該カバ
    ーが下側から上側に向けて回動されることで、該ケース
    に対して該カバーが開けられることを特徴とする請求項
    1〜10の何れか1項に記載のカバーの組付構造。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11の何れか1項に記載の
    カバーの組付構造に用いられる前記収納物として、ロー
    ル紙が用いられ、該カバーの組付構造と、印刷部とを備
    えることを特徴とするプリンタ。
  13. 【請求項13】 前壁と、該前壁から延長形成された側
    壁と、該前壁と該側壁とから形成された収容部とを備
    え、該前壁および該側壁は、半透明な材料が用いられて
    形成され、且つ、該側壁の厚さは、該前壁の厚さよりも
    薄いことを特徴とするカバー。
  14. 【請求項14】 前記収納物として、ロール紙が用いら
    れ、且つ、前記カバーとして、請求項13記載のカバー
    が用いられたことを特徴とする請求項1〜11の何れか
    1項に記載のカバーの組付構造。
  15. 【請求項15】 ロール紙の外側面に対応して、カバー
    を形成する本体に円弧部が設けられ、該本体に該ロール
    紙が収容され、該円弧部の内側に、該ロール紙の該外側
    面と擦れ合う摺接リブが設けられたことを特徴とするカ
    バー。
  16. 【請求項16】 前記収納物として、ロール紙が用いら
    れ、且つ、前記カバーとして、請求項15記載のカバー
    が用いられたことを特徴とする請求項1〜11又は請求
    項14の何れか1項に記載のカバーの組付構造。
  17. 【請求項17】 ロール紙の内側面に向けて形成された
    該ロール紙の湾曲くせの方向に対し、該湾曲くせと反対
    の方向に該ロール紙が曲げられるガイド部を備え、該ガ
    イド部は該ロール紙の外側面と摺接されることを特徴と
    するカバー。
  18. 【請求項18】 前記収納物として、ロール紙が用いら
    れ、且つ、前記カバーとして、請求項17記載のカバー
    が用いられたことを特徴とする請求項1〜11,14,
    16の何れか1項に記載のカバーの組付構造。
  19. 【請求項19】 請求項14、請求項16、請求項18
    の何れか1項に記載のカバーの組付構造と、印刷部とを
    備えることを特徴とするプリンタ。
  20. 【請求項20】 タクシーメータ用プリンタに適用され
    たことを特徴とする請求項12又は19記載のプリン
    タ。
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