JP3917715B2 - インクジェット印刷媒体を処理する適応的方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に印刷機構に関し、更に詳細には、インクジェット印刷機構の印刷領域で個々の媒体シートを正確に移動しかつそのシート上に印刷するためにインクジェット印刷媒体を処理する方法に関する。
【0002】
【技術背景】
しばしば「ペン」と呼ばれるカートリッジを使用している、インクジェット印刷機構は、ここでは一般に「インク」という液体着色剤の滴を発射する。各ペンはそれを通してインク滴を発射する非常に小さいノズルが形成されたプリントヘッドを備えている。画像を印刷するには、プリントヘッドはページを横断して前後に移動され、移動するにつれてインク滴を所要パターンを成して発射する。プリントヘッド内部の特定のインク放出機構は圧電式または熱式プリントヘッド技術のような、当業者に既知の多様な異なる形態を取ることができる。たとえば、初期の2種の熱インク放出機構が、共に本発明の譲受人、ヒューレット・パッカード会社に譲渡されている米国特許第5,278,584号および第4,683,481号に示されている。熱システムでは、インク溝および蒸発室を備えた障壁層がノズルオリフィス板と基板層との間に設けられている。この基板層は一般に、付勢されて蒸発室内部のインクを加熱する、抵抗器のような、ヒータ要素の線形アレイを備えている。加熱されると、付勢された抵抗器に関連するノズルからインク小滴が放出される。プリントヘッドがページを横断して移動するにつれて抵抗器を選択的に付勢することにより、インクはパターンを成して印刷媒体上に放出されて所要画像(たとえば、絵、図表、またはテキスト)を形成する。
【0003】
プリントヘッドを清浄にし、かつ保護するために、一般的には「サービスステーション」機構がプリンタのシャーシ内に取り付けられ、プリントヘッドは保守のためステーション上を移動され得るようになっている。保管のため、または非印刷期間中、サービスステーションは普通、プリントヘッドのノズルを汚染物および乾燥からシールするキャッピングシステムを備えている。プリントヘッドを真空に引くポンプユニットに接続することによるような、プライミングを容易にするための幾つかのキャップも設計されている。動作中、「スピッティング」と言われるプロセスで多数のインク滴を各ノズルを通して発射することによりプリントヘッドの詰まりを定期的に取り除き、廃インクをサービスステーションの「スピツーン(痰壷)」リザーバ部分に集める。スピッティングの後、キャップ解除の際、または印刷中に時々、大部分のサービスステーションはプリントヘッド面を拭いてインク残滓の他に、プリントヘッドに集められていたペーパーダストまたは他の塵埃を除去するワイパーを備えている。
【0004】
画像を印刷するには、プリントヘッドは、シート上の印刷領域を横断してシート上方を前後に走査され、移動するにつれてペンがインク滴を発射する。プリントヘッドがシートを横断して移動する際に抵抗器を選択的に付勢することにより、印刷媒体上にインクをパターンを成して放出し、所要画像(たとえば、絵、図表、またはテキスト)を形成する。ノズルは一般に一つ以上の線形アレイを成して設置されている。二つ以上であれば、二つの線形アレイは普通、プリントヘッド上に横並びに、互いに平行に、、かつ走査方向に垂直に設置される。したがって、ノズルアレイの長さは印刷のスウォースまたは帯を規定する。すなわち、プリントヘッドが印刷領域にわたり一つの完全な横断を行なうにつれて一つのアレイのすべてのノズルが連続して発射すれば、インクの帯またはスウォースがシート上に現われることになる。この帯の幅はペンの「スウォース幅」と言われており、単一パスで付着し得るインクの最大パターンである。ノズルアレイの長さの方向の媒体対プリントヘッド間隔の変化により印刷品質に視覚的に許容し得る偏りが生ずることがある。一貫して正確な媒体対プリントヘッド間隔を常に達成するのを困難にする多様な種々の問題が存在している。
【0005】
主要事項として、ここで使用すればリーディングを速くすることになる、発明者により使用されている技術用語があり、それは「紙対ペン間隔」であり、しばしば「PPS」または「PPS間隔」と略称される。本発明者の英語では、「紙対ペン間隔」または「PPS間隔」が一層技術的に明白な用語「媒体対プリントヘッド間隔」より発音しやすく、この理由で、「紙対ペン間隔」または「PPS」をここでは使用する。試作品の試験および開発中に、発明者は大量の媒体を使用するので、最も豊富で経済的な媒体、普通紙を使用する。事実、速記用語「紙対ペン間隔」は用語の論理的選択であるが、ここで使用する限り、この用語は、特定の形式の媒体を説明するに際して他に指定しない限り、種々な形式のすべての媒体を包含するということを理解せねばならない。したがって、「紙対ペン間隔」(PPS)はインクジェット・カートリッジ・プリントヘッドと、普通紙、カード用紙、織物、透明紙、箔、マイラー、などのような、どんな形式のものでもよい、媒体の印刷面との間の間隔を規定する。主要事項を与えたので、正確なPPSを維持する上で当技術で発生する問題説明を続ける。
【0006】
第1に、ある図表または写真形式の画像にとって媒体をインクでずぶ濡れにし、当技術で「コックル」と言われている望ましくない効果を生ずる傾向がある。用語「コックル」は紙のような媒体が、濡れたインクが媒体の繊維をずぶ濡れにして膨張させるにつれて制御不能に曲がり、または歪むという特性を指す。この歪みすなわちコックルは媒体をプリントヘッドから遠くに下向きに、またはプリントヘッドの方に上向きに制御不能に曲げ、いずれの運動もPPS間隔を不必要に変化させ、印刷品質を貧弱にする。その上、上向きの歪みは媒体をプリントヘッドに実際に接触させるに極めて充分なことがあり、このためノズルが詰まるかまたは媒体上のインクを擦って汚し画像を損傷することがある。
【0007】
第2に、やはりPPS間隔に影響する印刷媒体の厚さの変化がある。たとえば、封筒、ポスター紙、および織物は普通紙または透明紙より一般に媒体が厚ければプリントヘッドから印刷面までの間隔が減少し、コックルの場合のように、最悪の場合には、この間隔の減少によりプリントヘッドが媒体と接触するに至り、おそらくプリントヘッドまたは画像を損傷するであろう。更に、これら種々な媒体の厚さは媒体のスタックから最上部のシートをツマみ、それを印刷領域に正確に送りこまなければならない自動給送システムを阻害する。
【0008】
初期の一つの媒体処理システムは厚い封筒に適応させようとして、約12cm(4.5in.)より狭い媒体を検出する幅センサを使用した。この狭い媒体を検出すると、機械アームが媒体処理システムの入口ポートを通常よりはるかに広い隙間になるように開き、インクが封筒を汚さないようにした。残念ながら、想定封筒は印刷されたていたが、媒体の幅が狭いという正にそのためにユーザにより葉書の印刷が完全に無視された。したがって、葉書を印刷するときは、大きいPPS間隔により印刷品質がひどく低下した。その上、葉書を印刷するときこの隙間の機械的拡大にユーザが打ち勝つ対策が存在しなかった。
【0009】
初期の媒体処理システムには、工場で最初の組み立て中に行なう調節以外に、PPS間隔を調節する能力がなかった。製造時調節は、その種々の公差が累積し、公称間隔値の周りに大きな範囲の可変性を生ずるに至る多数の部品に適応するのに必要である。初期の一つの方法は螺旋カムの回転、および調節ねじを締めてカムを所定位置に固定することを必要とした。残念ながら、製造中、たとえば、ダイアルインジケータ測定装置または他の表示装置を読み取る際の人間の誤りから誤差が生ずることがある。更に、調節ねじを締めるという行為は構成要素部品に種々の機械的応力を生じた。その他、調節カムおよび調節ねじに物理的に手を触れることをプリンタの機械設計時に前もって準備しておかなければならなかった。更に、この手による調節は、印刷機構が部分的にのみ組み立てられたときに行なわれるので、他の部品をプリンタ機構に追加すると間隔調節を歪める可能性がある。製造中に発生するPPS間隔のこれら不正確はすべてプリンタの寿命期間全体にわたり印刷品質を低下させる可能性がある。
【0010】
PPS間隔の問題の他に、初期の媒体処理システムは他の多様な短所を抱えていた。多数のこれら初期のシステムでは、媒体のシートをスタックからツマみ、媒体を印刷領域を通じて送り、印刷隅シートを出力トレイに置くための、多数の別々の部品が必要であった。たとえば、初期の一つの装置は15〜17個の部品が必要であり、これが印刷機構の全体の複雑さおよび、部品自身の実際のコストに関してばかりでなく、その組み立てに必要な労働時間に関しても、コストのかなりな部分を占めていた。その他に、多数のこれら初期の媒体処理システムはばね負荷部品を使用しており、これは印刷中のある時点で部品を所定位置に戻すので、事実騒音の多い動作となっていた。家庭およびオフィス環境での顧客の大部分は静かなプリンタが欲しいので、戻しばねからのこの騒音および初期装置における互いに衝突する部品の関連騒音は望ましくなかった。
【0011】
紙対ペン間隔の重要性、一般に間隔がより狭いことを意味している、より高い印刷品質への希望、の他に種々の形式の媒体(たとえば、封筒、普通紙、カード用紙、など)および種々の画像を処理する能力、を与えて、使用中PPS間隔を自動的に調節することが望ましい。このような自動調節は、特により少ない、より静かな部品を有する媒体処理システムにより実施し得る場合、製造を援助することにもなる。
【0012】
【発明の目的】
本発明の全体としての目的は個々の媒体シートおよび封筒ばかりでなく、垂れ幕状媒体のZ折りストリップをインクジェツト印刷機構の印刷領域にわたり正確に移動させるために媒体を処理する適応的方法を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、最初の組み立て中ばかりでなく、動作中も自動的に実施されて種々の形式の媒体および画像の印刷ニーズに合わせることができる、媒体対プリントヘッド間隔を調節する適応的方法を提供することである。
【0014】
本発明の更に他の目的は、画像の印刷品質を最適化し、かつユーザの介入を極小にして静かに動作する、インクジェット印刷機構を動作させる経済的方法を提供することである。
【0015】
【発明の概要】
本発明の一形態によれば、印刷領域で媒体に印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構を使用する印刷の適応的方法が、駆動モータおよび間隔調節器を準備するステップを含むものとして提供されている。また準備するステップでは、媒体支持部材が準備され、支持部材が、印刷領域においてプリントヘッドと媒体支持部材に支持されるとき媒体との間で媒体対プリントヘッド間隔を規定する。結合するステップで、モータが間隔調整器を使用して支持部材に動作可能に結合される。結合するステップに続き、調節ステップで、媒体対プリントヘッド間隔が駆動間隔調整器によりモータを用いて選択的に調節される。
【0016】
本発明の他の形態によれば、印刷領域で媒体に印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構の組み立て中に累積する製造公差の変化に適応する方法が提供される。方法はインクジェット印刷機構用媒体処理システムを、各々が最大限界と最小限界との間の範囲にある独自の寸法を有する複数の構成要素から組み立てるステップを含んでいる。これら構成要素にはプリントヘッド、駆動モータ、間隔調節器、印刷領域においてプリントヘッドと媒体支持部材に支持されるとき媒体との間で媒体対プリントヘッド間隔を規定する媒体支持部材が含まれる。組み立てると、システムは製造時媒体対プリントヘッド間隔を備えている。測定するステップで、製造時媒体対プリントヘッド間隔を測定し、比較ステップで、媒体対プリントヘッド間隔の公称値と比較してそれらの間の間隔差を決定する。決定するステップで、決定された間隔差に対応する、モータを駆動する量を、たとえば、これらの値の相関を示すルックアップ・テーブルを参照して決定する。結合するステップで、モータを間隔調節器を使用して支持部材に動作可能に結合する。結合ステップに続いて、調節ステップで、媒体対プリントヘッド間隔を調節間隔に達する所定量について駆動間隔調節器によりモータを用いて選択的に調節する。
【0017】
本発明の更に他の形態によれば、印刷領域で媒体に印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構を使用して印刷する適応的方法が、駆動モータおよび間隔調節器を準備するステップを含むものとして提供されている。また準備するステップで、媒体支持部材が準備され、支持部材が印刷領域においてプリントヘッドと支持部材により支持されたときの媒体との間で媒体対プリントヘッド間隔を規定する。準備するステップはまた、その中に公差調節値が記憶されている記憶部分を有するコントローラを準備することも含んでいる。選択するステップで、所要媒体対プリントヘッド間隔に対応する、モータを駆動する量とともに、所要媒体対プリントヘッド間隔を選択する。加算ステップで、公差調節値およびモータを駆動する所定量を共に加算して全モータ駆動値に達する。結合するステップで、モータを間隔調節器を使用して支持部材に動作可能に結合する。結合ステツプに続いて、調節ステップで、媒体対プリントヘッド間隔を全モータ駆動値について駆動間隔調節器によりモータを用いて選択的に調節する。
【0018】
【好適実施例の詳細説明】
図1は、本発明に従って構成された、ここではインクジェット・プリンタ20として図示してある、インクジェット印刷機構の一実施例を示す。この実施例は、商業で、オフィスで、家庭、または他の環境でビジネスレポート、通信文、デスクトップバプリッシング、などの印刷に使用することができる。多様なインクジェット印刷機構は、商業的に利用できる。たとえば、本発明を具現し得る幾つかの印刷機構には、二三を挙げれば、プロッタ、携帯型印刷装置、複写機、カメラ、ビデオプリンタ、およびファクシミリ機がある。便宜上本発明の概念をインクジェット・プリンタ20の環境で例示する。
【0019】
プリンタの構成要素は型が変われば変わることがあるが、一般的インクジェット・プリンタ20は、一般にはプラスチック材料から作られた、ハウジングまたはケーシング外囲器24により囲まれた、シャーシ22を備えている。印刷媒体のシートは本発明に従って構成された適応印刷媒体処理システム26により印刷領域25を通して送られる。印刷媒体は、紙、カード用紙、透明紙、マイラー、などのような、どんな形式の適切なシート材料でもよいが、便宜上、例示実施例を印刷媒体として紙を使用して説明する。印刷媒体処理システム26は印刷前の紙シートを貯蔵する送りトレイ28を備えている。下に詳細に説明する一連のモータ駆動紙駆動ローラ(図2〜図13)を、印刷のため印刷媒体をトレイ28から印刷領域25に移動させるのに使用することができる。印刷後、シートは、印刷済みシートを受けるように突出して示してある一対の後退可能な出力乾燥翼部材30の上に降りる。翼30は新しく印刷されたシートを、側方に後退して新しく印刷されたシートを出力トレイ32に落とす前に、出力トレイ部分32でなお乾燥中の、前に印刷されたシートの上に一時的に保持する。媒体処理システム26は、手紙、証券、A4紙、封筒などを含む種々の大きさの印刷媒体に適応するための、滑り長さ調節レバー34、および封筒送りスロット35のような、一連の調節機構を備えることができる。
【0020】
プリンタ20は、一般的にはパーソナルコンピュータ(図示せず)のようなコンピュータであるホスト装置から指令を受ける、マイクロプロセッサ36として概略図示してある、プリンタ・コントローラをも備えている。事実、プリンタ・コントローラの機能の多くを、ホストコンピュータにより、プリンタの盤上の電子回路により、またはそれらの間の相互作用により行なうことができる。ここに使用する限り、用語「プリンタ・コントローラ36」は、ホストコンピュータ、プリンタ、それらの間の中間装置により、またはそのような要素の混合相互作用により行なわれても、これらの機能を包含している。プリンタ・コントローラ36はケーシング24の外側に設置されたキーパッド(図示せず)により与えられるユーザ入力に応答して動作することもできる。コンピュータ・ホストに結合されたモニタを使用して、プリンタの状態またはホスト・コンピュータで実行中の特定のプログラムのような、視覚情報ユーザに対して表示することができる。パーソナルコンピュータ、キーボードまたはマウスのようなその入力装置、およびモニタは当業者に周知である。
【0021】
キャリッジ案内ロッド38がシャーシ22により支持されてインクジェット・キャリッジ40を、案内ロッド38により規定される走査軸42に沿って印刷領域25を横断して前後に移動させるように滑動可能に支持している。一つの好適な形式のキャリッジ支持システムは、本発明の譲受人であるヒューレット・パッカード会社に譲渡されている、米国特許第5,366,305号に図示されている。通常のキャリッジ推進システムを使用して、キャリッジ位置信号をコントローラ36に伝える位置フィードバック・システムを含むキャリッジ40を駆動することができる。たとえば、キャリッジ駆動歯車およびDCモータ組み立て体を結合し、プリンタ・コントローラ36から受け取った制御信号に応答して動作するモータで、通常の手法でペン・キャリッジ40に固定されている無端ベルトを駆動することができる。キャリッジ位置フィードバック情報をプリンタ・コントローラ36に供給するには、光学式エンコーダをキャリッジ40に取り付けてキャリッジ走行の経路に沿って延長するエンコーダ・ストリップを読み取ればよい。
【0022】
キャリッジ40はまた、ケーシング24の内部に設けられている、全般に矢印44により指示された、サービス領域に案内ロッド38に沿って推進される。サービス領域44は、通常の種々のサービス機能を提供できるサービスステーション45を収容している。たとえば、サービスステーション枠46は、不活動期間中プリントヘッドを封止するキャップを有する通常の、または他の機構、ノズル・オリフィス板を清掃するワイパー、および不活動期間の後プリントヘッドをプライムするプライマを保持できる。このようなキャップ、ワイパー、およびプライマは当業者に周知である。キャップ、ワイパー、およびプライマ(使用していれば)を、プリントヘッドと選択的に接触させるのに、モータ駆動、またはキャリッジ40との噛み合いにより動作することができる、移動または回転装置のような、多様な種々の機構を使用できる。たとえば、適切な移動または浮動橇形式のサービスステーション動作機構は、共に本発明の譲受人であるヒューレット・パッカード会社に譲渡されている米国特許第4,853,717号および第5,155,497号に図示されている。回転形式のサービス機構は、本発明の譲受人であるヒューレット・パッカード会社が販売している、市場入手可能なDeskJet(登録商標)850および855Cカラー・インクジェット・プリンタである。図1にサービスステーションのスピツーン部分48を、少なくとも部分的に、サービスステーション枠46により形成されているものとして図示してある。
【0023】
印刷領域25において、媒体シートは、黒インクカートリッジ50またはカラーインク・カートリッジ52のような、インクジェット・カートリッジからインクを受け取る。カートリッジ50および52も当業者によりしばしば「ペン」と呼ばれる。図示したカラーペン52は3色ペンであるが、ある実施例では、一組の個別単色ペンを使用している。カラーペン52に顔料系インクを入れてよいが、例示の目的で、ペン52を、シアン、黄色、およびマゼンタのような、3色染料系インクが入っているとして説明する。黒インクペン50をここでは顔料系インクが入っているものとして説明する。ペン50に、パラフィン系インクの他、染料および顔料の両特性を有する混成または複合インクのような、他の形式のインクを使用し得ることが明らかである。
【0024】
図示したペン50、52は各々インクの供給品を貯蔵するリザーバを備えている。ペン50、52はそれぞれプリントヘッド54、56を有し、その各々が、当業者に周知の手法でそれを貫いて形成された複数のノズルを有するオリフィス板を備えている。図示したプリントヘッド54、56は熱式インクジェット・プリントヘッドであるが、圧電式プリントヘッドのような他の形式のプリントヘッドを使用することができる。プリントヘッド54、56は一般に、ノズルと関連する複数の抵抗器を有する基板層を備えている。所定の抵抗器に付勢すると、ガスの泡が形成され、インクの小滴をノズルから印刷領域25にある媒体上に放出する。プリントヘッド抵抗器は、通常の多芯ストリップ(図示せず)によりコントローラ36からプリントヘッド・キャリッジ40に、キャリッジとペン50、52との間の通常の相互接続を通って、プリントヘッド54、56に伝えられる動作可能化または発射命令制御信号に応答して選択的に付勢される。
【0025】
〔適応媒体処理システム〕
図2は本発明に従って構成された適応媒体輸送システム60を示しており、このシステムは印刷媒体処理システム26の一部を形成している。適応媒体輸送システム60は印刷媒体のシートを送りトレイ28から引っ張り、それを印刷領域に送り、印刷後シートを出力乾燥翼30の上に置く、図1。適応システム60は、蝶番部材64によりシャーシ22の前縁に沿って旋回する圧力板62を含む、シャーシ22に取り付けられた幾つかの構成要素を備えている。圧力板62の後縁は圧縮ばね部材65によりシャーシ22から上方に片寄せられている。圧力板62とシャーシ22との間に一つ以上の圧縮ばね65を使用できるが、例示目的のためこのようなばね一つだけを図示してある。その上、圧力板62の後縁を上方にシャーシ22から離れる方に押すのに板ばねまたは他の片寄せ装置を使用できることが明らかである。
【0026】
シャーシ22には二つの対向する直立壁66および68がある。輸送システム60はシャーシ壁66と68との間で軸72により支持されている媒体前進または駆動ローラシステム70を備えている。ローラシステム70は好適には3個のエラストマ性駆動ローラまたはタイヤ74、75、および76を備えている。駆動タイヤの二つ75、76は印刷領域の一つの縁に沿って封筒送りスロット35(図1)に隣接して共に群を成し、業務サイズの封筒を送りスロットを通して印刷領域25に一様に引き込む。
【0027】
好適実施例では、駆動ローラシステム70は、好適には軟ジュロ硬度エラストマで作られ、かつ直径が駆動タイヤ74〜76よりわずかに小さいツマみタイヤ78をも備えている。駆動タイヤ74〜76およびツマみタイヤ78を、駆動およびツマみの両タイヤ74〜78について一つの好適なエラストマをエチレンプロピレンジエンモノマ(EPDM)として、ゴムまたは当業者に既知の同等の材料のような同じまたは異なる種類のエラストマから作ることができる。駆動タイヤ74〜76のジュロ硬度をすべてショアAスケールで測って、45〜70の範囲から、または更に好適には55〜65の範囲から、好適な公称値を60として、選択できる。ツマみタイヤ78の軟ジュロ硬度を、すべてショアAスケールで測って、25〜45の範囲から、または更に好適には30〜40の範囲から、好適な公称値を35として、選択できる。軟ジュロ硬度ツマみタイヤ78を使用すれば媒体とツマみタイヤ78との間に更に大きい摩擦力を発生することができ、これら追加摩擦力を媒体を輸送システム60に引き込むのに割り当てることができる。ツマみタイヤ78を封筒駆動ローラ75、76の間に設置することにより、ツマみタイヤは紙シートを入力トレイ28からツマむときだけではなく、スロットを通して受け取った封筒をツマみかつ送るときにも役立つ。
【0028】
またシャーシ側壁68から部分的に吊り下げられ、駆動システムの軸72に平行に走っているのは媒体支持部材またはピボット80である。ピボット80には媒体支持前縁82があり、これはその高さを下に更に説明する手法で、双頭矢Zで示したたように調節できる。ピボット80の左側から(図2に示すように)外側に突出しているのは、ツマみカムフォロワ84、および媒体間隔調節カムフォロワまたはPPS調節ピン86のような、2個のカムフォロワ部材である。
【0029】
駆動モータ88はシャーシの直立壁66の盤外側に取り付けられている。図2〜図6に示すように、モータ88は駆動システムまたは機構90の一部を形成している。駆動機構90は、すべて適応媒体輸送システム60の部分を形成している駆動ローラシステム70、圧力板62、および旋回媒体支持体80にパワーを供給する。モータ88はピニオン歯車92を支持する出力シャフト91を備えている。ピニオン歯車92は駆動ローラ軸72に結合されているローラ歯車94に噛み合ってそれを駆動する。中間または伝達歯車96も軸72に結合されている。下に更に説明するように、伝達歯車96をカム駆動歯車98に選択的に噛み合わせて両面カム部材100のような適応間隔調節部材を駆動することができる。カム支持体102がシャーシ22から上方に突出してカム軸104を支持している。カム100およびカム歯車98は共に軸104に乗っている。
【0030】
カム歯車98は動作の紙のツマみ上げ、排出、および紙対ペン(PPS)間隔調節部分中、カム100を駆動するように設計されている。図5に詳細に示すように、カム歯車98はその周辺の大部分の周りに歯105を有する大きい外側リムを備えている。隆起領域106は実質上歯付き外側リム105と同心であり、そこから盤内に突出している。図5で見て、カム歯車98およびカム100を最もよく図解するため、カム100を、交互に長いダッシュと短いダッシュとによる破線で示したように、シャフト104から取り外して図示してある。その上、カム100を、回曲した矢印108により示したように、その動作時の位置から反時計方向に垂直軸109の周りを回転している状態で、示してある。便宜上、カム100を図5の残りの構成要素に対してほぼ50〜60%だけ大きさを縮小して図示してあるが、他のすべての図では一様な相対的割合で明瞭に示してある。
【0031】
アダプタカム100はボスまたはスリーブ部分112から外側に突出している一連のスプライン110を備えている。スリーブ112およびスプライン110はカム歯車98の内側に沿って形成された一連の溝116を有する穴114に嵌まっている。スリーブ112には、軸104に沿って乗っている穴118がある。圧縮ばね120がカム歯車98の隆起領域106の周りにコイル状に巻かれ、一部がカム100の陸地部122に対して乗っている。
【0032】
二つの案内リブ124および126がシャーシ壁66の内面に沿って設けられている。図5に示すように、ピン128のような一対のピボットピンがリブ124および126から内側に突出してシフトレバー130を支持している。図3に示すように、カム歯車98の盤外側に隆起円盤部分132があり、これはシフトレバー130の下部先端136により形成されるU形溝134の中に受けられている。図6はプリントヘッド・キャリッジ40の一部により選択的に噛み合わされてレバーを(図4に示すように)破線位置から実線位置まで移動させるレバー130の上部138を示す。レバー130の上部および下部136、138は共面ではなく、代わりに、たとえば、図6に示すような鈍角で共に接合されている。したがって、レバーの上部138が図で左に移動すると、レバー130は点128で旋回してレバーの下部136をカム歯車98に対して押付ける。カム歯車98をカム100の方に押すと、ばね120が圧縮され、歯105の幅全体が伝達歯車96の歯と完全に噛み合う。キャリッジ40がレバー130から離れるように移動して、たとえば、印刷またはプリントヘッド54、56にサービスするにつれて、歯車96の歯と歯車105の歯との間の張力が、図6に実線で示したように、ばねの圧縮および歯車の完全な噛み合いを維持する。
【0033】
図5に示すように、カム歯車の歯105の一部を通して弦状カットが行なわれ、空動き領域140およびそれに隣接する歯142の、図5に示すように幅Aの、狭いトラックを残している。狭い歯142と伝達歯車96の歯との間の摩擦力はばね120の圧縮を維持するには不充分である。レバー130の補助がなければ、ばね120の力はカム歯車98を軸方向に盤外方向に、図6に破線で示した位置まで押すので、歯車96の歯は空動き領域に140にわたって回転し、カム歯車98は固定された回転位置に留まる。したがって、この空動き領域では、カム歯車98およびカム100は駆動モータ88と非結合状態となる。カム100をこの空動き領域で回転させるには、キャリッジ40がレバー130を押して狭い歯142を伝達歯車と噛み合わせねばならない。したがって、ばね120によりカム100から遠くに押されるときのカム歯車98の全走行距離は、歯車142の幅より大きい。この空動き領域および歯142の狭い帯の使用法を以下に一層詳細に説明する。
【0034】
スプライン歯車110およびスプライン歯車受け溝116の相対的な歯の長さは、歯42の幅Aに対して選択されているので、カム歯車98が固定位置に保持されているとき、カム100も同じ相対固定位置に保持される。伝達歯車96が空動き領域140の上方を回転すると、ばね120はレバーの下部136に外側に片寄らせる力を与え、レバーを図4および図6に示す破線位置に正常に片寄らせる。カム歯車98をカム100に噛み合わせるには他の方法を使用してよいことは明らかである。たとえば、キャリッジ作動レバー130ではなく、サーボ機構を使用して歯車の歯105、142を伝達歯車96と噛み合わせることができる。それについては、カム100に歩進回転を与えるのに他の機構を使用することができる。
【0035】
図3および図5に示すように、両面アダプタカム100には盤外面146がある。領域148が盤外面146から突出し、領域148の周辺がツマみカム面150を形成している。図2および図4に示すように、カム100には盤内領域面152も存在し、これにはツマみ溝154およびその中に形成された紙対ペン間隔(「PPS」)溝156がある。動作時、ピボット80にあるピン84はツマみ溝154を通って走行するが、PPSピン86は動作中PPS溝156を通って走行する。適応媒体輸送システム60の動作を説明する前に、説明すべき一つの形態が残っている。
【0036】
図2および図3を参照すると、ピン158のような一対のピボットピンによりシャーシ22に旋回可能に取り付けられているのは、板リフター・カムフォロワ部材162であり、これは板リフター部材162を作動させる。板リフター部材162は圧力板62の下側の少なくとも一部に沿って突出している。板リフター162はピン161(図2)のような一対のピンを備えており、このピンは圧力板62の下面の内部に形成されたスロット163のようなスロットの内部に乗っている。リフター162の旋回動作によりリフター板62の後縁が昇降する。先に記したように、圧力板62はばね65(図2)により上方に片寄らされて駆動タイヤ74〜76と接触している。圧力板62を上方に持ち上げると、媒体がツマみタイヤ78および駆動タイヤ74〜76に接触するが、圧力板を下げると、媒体がタイヤ74〜78から離れる方に移動する。図4は圧力板62の後縁に隣接して設置されている適宜選択できる媒体案内164を示す。媒体案内164は弓形状を成し、媒体を上方にかつ駆動ローラ74〜76の内部の周りに曲げて、印刷媒体を駆動ローラの周片の周りに案内する補助となる。媒体処理システムは、駆動軸72に平行な軸に取り付けられてその外面がエラストマ性で媒体シートをピンチローラと駆動ローラ74〜76との間で掴むことができる外面を有する2個以上のピンチローラを備えることもできる。例示の目的で、2個の一般的ピンチローラ165、166を図7〜図14の断面図にその近接位置に示してある。明瞭にするため、ピンチローラ165、166を図2〜図6の図では省略してある。
【0037】
動作時、適応輸送システム60は媒体を入力トレイ28から出力トレイ乾燥翼30に送るばかりでなく、プリンタ・コントローラ36に記憶させておくことができるソフトウェアルーチン、ホストコンピュータ、またはそれらの組合せにより紙対ペン(PPS)間隔の調節を行なうこともできる。単に例示の目的で、このソフトウェア・ルーチンをここではプリンタ・コントローラ36の内部で発生されるものとして説明する。最初に、輸送システム60の構成要素の動作を図7〜図14に関して説明することにし、続いて図15〜図19で動作を制御するソフトウェア・ステップを説明する。
【0038】
図7〜図14は適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示している。図7〜図14の図はアダプタカム歯車100の盤外側146を示す。図7〜図14は、アダプタカム100と、1板リフター・カムフォロワ160による圧力板62との、および2それぞれツマみおよびPPSカムトラック154、156を有するツマみおよびPPSピン84、86の相互作用によるピボット80との、相互作用を示す。明瞭にするため、種々の駆動歯車92〜98、シフトレバー130、シャーシ22、シャーシ壁66、およびモータ88を図7〜図14から省略してある。
【0039】
図7は駆動機構90の最初の位置を示す。この位置を休止位置または始動位置ということができ、またその位置はそこから媒体を出力トレイに落とす前に放出するか、または翼30により全体的に支持されるべき駆動機構から蹴りだすことができる位置でもある。媒体ツマみサイクルを始めるには、モータ88および駆動機構90がカム100を矢印168により示すように図で反時計方向に回転させるにつれて、駆動システムが、図8に示す遷移を始める。ツマみサイクルを始める前に、図7の残りの部分で、ツマみピン84がツマみトラック154に沿うほぼ中間にあり、トラックのわずか沈んだ部分170に静止する。PPSピン86はPPSトラック156の中心開放領域172にある。これらの位置において、ピン84、86はピボットの前縁82を下方に引いているが、これは媒体を駆動機構から放出する際の補助となる。図7で、ツマみ圧力板カム150をカムフォロワ160およびリフター板62を下がった位置に保持されているように示してあるが、これによりばね65(図2)が圧縮状態のままになっている。
【0040】
図8はモータ88および駆動歯車92〜98がアダプタカム100を、矢印198で示すように、反時計方向に回転させるにつれて静止(図7)から媒体ツマみサイクルを始める遷移時の駆動システムを示している。この遷移段階で、圧力板カム150の隆起鼻部分173は、板リフター・カムフォロワ160を下がった位置に保持する最終位置にある。PPSピン86はPPSカムトラック156の壁に隣接し、ツマみピン84はカムトラック154を通って出口端174の方に遷移中であるが、ピボット80の相対位置は未だ図7の休止位置から変化していない。
【0041】
図9は媒体ツマみ動作の開始を示しておく、圧力板カムフォロワ160はもはや圧力板カム50により下がった位置に保持されていない。これにより圧力板ばね65が圧力板62を上方に、駆動ローラ74〜76と噛み合う最大位置に押し込むことができる。ツマみピン84はツマみトラック154を通って出口端174の方に走行し続けるが、PPSピン86はトラック156を出てしまっている。PPSピン86はツマみピン84より短いように有利に構成されており、それによりPPSピン86が、トラック154と156との間に設けられた領域面152の凹部分の上を実際に走行できる。圧力板62が持ち上がるにつれて、その上に静止している上部媒体シートが好適には矢印176により示した方向に回転するとき、軟ジュロ硬度ツマみタイヤ78(図2参照)を使用して、媒体送り経路に引き込まれる。
【0042】
図10はツマみ動作の更に続きを示すもので、圧力板カムフォロワ160がもはやカム面150により下降位置に保持されていない。事実、カム面150をフォロワ160に連続接触するように構成できるが、好適設計は圧力板ばね65の圧縮の程度により適応されるべき媒体厚さの相違を考慮している。すなわち、ばねを媒体の種々の厚さに適応するように種々の程度に圧縮させ、上向き走行がカムフォロワ160とカム150との接触により制限されないようにすることができる。ツマみ動作のこの継続中、PPSピン86は今度は逆に凹領域175を横断してからPPSトラック156と接触し、一方ツマみピン84は今度はトラック154の出口に一層近づいている。
【0043】
順調にツマみルーチンが完了すると、図11に示すように、圧力板62が下降し、遷移が開始する。図11で、カム100が矢印168の方向に更に回転すると、カム150の下降する鼻部分178がフォロワ160を押し下げる。フォロワ160の下向き運動により、板リフター部材162が圧力板62を下方の印刷位置に押し込むことができる。ピボット80は今や、図11における近印刷位置となるように、さらに上方に引き上げられる。ツマみピン84は、今度はツマみトラック150を出てしまっており、PPSピン86はトラック156のPPS調節部分180に入り始めている。図11から図12への遷移にあたり、圧力板62が下がり、これにより圧力板カム150がフォロワ160を下がった位置に保持するにつれてばね65が圧縮されることがわかる。
【0044】
図12は媒体ツマみルーチンの終わり、およびPPS調節ルーチンの開始位置を示す。図5に戻って簡単に参照すると、カム100のスプライン110を受けるカム駆動歯車溝116が、図5および図12に示すような位置にあるときほぼ噛み合う位置にあることがわかる。前に記したように、走行のこの領域では、カムばね120はカム歯車98をシャーシ22の盤外側の方に、カム100から離れる方に押す。この作用により、伝達歯車96の歯がカム歯車の歯105の空動き領域140の内部に乗ることができる。このようにして、カム100は駆動されることから開放され、一方モータ88は駆動タイヤ74〜76を廻し続け、媒体を印刷領域を通じて歩進させる。したがって、ピボット80は媒体駆動機能から解放されるので、ピボット前縁82は、印刷中プリントヘッド54、56から遠ざかって媒体を所要紙対ペン間隔に正確に支持する位置に保持される。
【0045】
図12および図13はPPS調節ルーチンを示し、図12が紙対ペン間隔が最小であるルーチンの始まりを示し、図13が最大PPS調節位置を示している。PPS調節ルーチン中、カム歯車98とカム100とを連結させるため、プリントヘッド・キャリッジ40はプリンタ20のはるか左に走行し、シフトレバー130を噛み合わせる(図6を参照)。シフトレバー130の下部はカム歯車98のPPS調節歯142を伝達歯車96と噛み合わせる。駆動モータ88は所定数回転してカム歯車を所定のPPS間隔に対応する位置、すなわちトラック180の中の図12の最小位置、図13の最大位置、またはそれらの間のどれか他の位置まで前進させる。
【0046】
図12の最小位置からトラック156のPPS調節部180を通って回転する際、カム100は全角度θにわたって回転する(図12)。最小位置から最大位置に回転する際、ピボットの前縁82が、図12からのピボットの最小PPS調節位置を、破線で示してある図13に示したΔZの距離だけ下がっているのを見ることができる。PPS調節トラック180の内部のPPSピン86に対する所要位置に到達すると、プリントヘッド・キャリッジ40は、シフトレバー130から遠くに移動する。レバー130からの圧力が無いので、ばね120はカム歯車98をプリンタ20の盤外側の方に押し、歯142がもはや伝達歯車96の歯と噛み合わず、代わりに、カム歯車空動き部分140の中で回転するようになる。したがって、アダプタカム100がモータ88から解放されている正しいPPS調節位置で、ピボット80は固定高さに保持され、印刷を開始できる。動作中、媒体の形式が変われば、または印刷品質に関して幾らかの調節をしたければ、キャリッジ40はシフトレバー130と噛み合うことができ、PPS間隔を更にカムを、反時計方向または時計方向に、回転させ、ピン86をPPS調節トラック180の種々の部分に置くことにより調節できることが明らかである。PPS調節能力の有効性を、図15〜図19に示すソフトウェアシステムに関して、下に更に説明する。
【0047】
印刷が完了すると、図14はPPS調節・印刷位置(図12および図13)から図17に示す始動位置までの遷移を示す。この図14の遷移中、ツマみピン84はツマみトラック154の入口部分182に入る。PPSピン86は今度はPPSトラック156の自由領域172に入る。この遷移を行なうにあたり、ピボットの前縁82は図17に示す静止位置に向かって下がり始める。この遷移中、圧力板62はカムフォロワ160と圧力板カム150との噛み合いにより下がった位置に保持されている。
【0048】
図14の遷移を開始するには、プリントヘッド・キャリッジ140がシフトレバー30、圧縮ばね120(図6)に連結し、これにより狭いカム歯車の歯142が伝達歯車96と噛み合う。カム歯車が狭い歯142の帯を通過して回転するとカム歯車の歯105の幅全体が伝達歯車96と噛み合うことができる。この全歯幅噛み合いの摩擦力は、ばね120の軸方向の力に勝つので、歯車96および98は、たとえシフトレバーの圧力を除去しても噛み合ったままである。したがって、キャリッジ40は、空動き領域140および歯142を通過して回転すると、ペン50、52をサービスのためサービスステーションに戻すのが自由になる。カム100の回転が続くと、印刷媒体は乾燥翼30の上に排出され、駆動機構が図7の静止位置に戻る。静止しているとき、カム歯車98は伝達歯車96との噛み合いにより固定位置に保持されている。ピボット80が下方に図7の休止位置に旋回するにつれて、出力トレイ翼30は、図1に矢印184で示す、保管のための後退位置に下方に旋回する。翼30の動作はここに例示した適応媒体輸送システム60の動作に関連して、またはそれとは無関係に、発生する。
【0049】
〔動作の方法〕
図15〜図19は図7〜図14に示す噛み合いの種々のステップを示す流れ図である。媒体輸送システム60を構成するのに使用される種々の部品の製造公差の累積に適応するため、図15の工場PPS公差調節の流れ図に示すように、PPS間隔の最初の調節は工場で行なわれる。たとえば、特定のプリンタについて最適調節が、θ(図12)が10°の角度のとき生ずると仮定する。この10°の回転値をモータ88が回転する特定のステップ数に容易に変換することができる。θ=10°に対応するこの特定のステップ値を次にプリンタ・コントローラ36の読出専用記憶装置(ROM)部に永久に記憶させ、印刷前の公称調節のため呼出すことができる。
【0050】
図15のプロセスは開始命令202を発生するオペレータ起動ステップ202で始まる。開始命令に応答して、実際の紙対ペン間隔が製造時PPS測定ステップ206で、たとえば、ゲージまたは光学的手段を使用して測定され、製造時PPS測定値に対応する信号208が比較器部210に供給される。比較器210は製造時PPS測定値信号208の大きさを公称PPS値と比較し、それらが一致すれば、YES信号212を発生する。YES信号212はシステム60に完全に公称公差内にあって必要な工場調節ゼロであることを指示する。このYES信号212は、PPS公差調節ステップが、プリンタ・コントローラ36のROM(読出専用記憶装置)部のような記憶装置に記憶される工場PPS公差記憶ルーチン214に送られる。YES信号212は、プリンタが公称設計PPS間隔にあるので、ゼロのPPS公差調節ステップに対応する。記憶ステップ214に続き、終了信号216が発せられ、工場PPS調節終了ステップ218が、おそらくは組み立て作業者に視覚信号を与えることにより、またはプリンタを組み立てラインの下流に自動的に進めることにより、行なわれる。
【0051】
更にあり得る筋書きは比較器210が製造時PPS測定値信号208の大きさが公称PPS値と一致せず、NO信号220がステップ222に伝えられることである。ステップ222で、PPS測定値と公称PPS値との間のPPS差が決定され、差信号224がルックアップルーチン226に供給される。ルーチン226はモータ・ステップ・エンコーダのカウント数、またはPPS差の調節に必要なエンコーダ位置を調べ、信号228をキャリッジ移動ステップ230に発する。ルックアップルーチン226は新しいプリンタを試験するまでこの検索値を後の呼出しのために記憶させる。
【0052】
PPSピン86をトラック156の調節部180にある所定位置に調節するのに必要なモータのステップ数を決定してから、システムは今度はこの調節が事実PPS間隔ΔZ(図13)を公称値にすることになるか確認する。信号228に応答して、ステップ230で、プリンタ・コントローラ36はキャリッジ40を通常の手法で移動させてシフトレバー30に噛み合わせ、これによりアダプタカム100をモータ88に結合する。コントローラ36がキャリッジがレバー30と噛み合ったという通常の位置フィードバック信号を受け取ると、コントローラは駆動モータ信号232を発生する。モータ88が回転する範囲はステップ234によりステップ226で調べたステップ数になるように制御してピボットの前縁82を公称PPS間隔になっていると考えられる位置に置く。この再位置決めの終わりに、信号236を他の測定ステップ238に供給し、そこで調節済みPPSを測定し、調節済みPPS測定値信号240を発生する。
【0053】
もう一度、調節済みPPS信号240は第2の比較器242により公称PPS値と比較される。調節が不調であれば、NO信号244が差決定ステップ222に逆供給される。ステップ222から242までを公称PPSにあわせる調節が順調でYES信号246が発生されるまで必要に応じて繰り返すことができる。ステップ222から242までの連続繰返し中、ステップ226で検索した値をすべて記憶しておく。YES信号246を受け取ったことに応答して、ステップ248はステップ226で記憶した値を共に加算し、信号250により表される、PPS公差調節のステップの全数に到達する。これら公差調節ステップの和は上述のように、ステップ214でコントローラ36の記憶装置部に記憶される。
【0054】
工場調節プロセスの大部分は高価なオペレータ関与、手動調節、調節値を保持するための止めねじの締め付けなどを必要とせず、工場で自動化できる。これは測定装置が測定信号208および240を発生し、それらを入力信号としてプリンタ・コントローラ36に提供する光学的装置のようなある種の変換器である場合に特に正しい。このようにして、スマートな自動試験プリンタ20が提供される。代わりに、流れ図200のプロセスの一部をプリンタ・コントローラ36と連絡する補助コンピュータまたは他のプロセッサで行なうことができる。このシステムをプリンタを保守する職員が有利に使用することもできる。いずれの実行においても、人間の誤りがプロセスから究極的に排除される。公差調節値はプリンタ・コントローラのROMに記憶され、これに印刷作業の前にアクセスする(下に更に説明する)。このようにして、プリンタは輸送中機械的調節を乱されることはない。
【0055】
製造状況から移動して、図16〜図19の流れ図300は図16のツマみルーチン302のような幾つかのステップから成る幾つかのルーチンを有する印刷動作を示している。ツマみはステップ304で始まり、このステップでコントローラ36はシートを印刷すべきことを示すツマみ開始信号306を発する。ツマみ開始信号306に応答して、図7の休止位置から、ステップ308でモータ88は、図8の位置から図9の位置への遷移に示すように、アダプタカム100を回転させ、リフタ板62を持ち上げて駆動ツマみローラ74〜78に接触させる。ステップ308を達成すると、コントローラ36は駆動ツマみローラ74〜78の回転を続けてステップ312で媒体を入力トレイ28からツマみ、同時にステップ314で媒体支持ピボット80を持ち上げる回転継続信号310を発生する。ステップ312および314の動作を図9から図10および図11までに駆動機構90の遷移により示してあり、この遷移後信号316が発生される。
【0056】
信号316を受け取ると、アダプタカム100の回転がステップ318で継続し、リフター板62を図12の終端送り位置に下げる。図12の位置に達すると、信号320がコントローラ36により発生され、カム100の回転が停止する。この位置で、伝達歯車96は狭い歯142とだけ噛み合い、ばね120はカム歯車98を伝達歯車との噛み合いから押出し、カム100はステップ322でモータ88から解放される。この時点でツマみルーチン302がステップ326で終わっていることを示す信号324が発生され、ツマみ終了信号328が発生される。
【0057】
図17で、プロセス300のPPS調節ルーチン336がツマみ終了信号328を受け取っていることを示している。信号328に応答して、PPS調節ルーチン開始ステップ332は開始信号334を発生するが、この信号は媒体厚さ決定ステップ336により受け取られる。厚さ決定ステップ336はホストコンピュータ340、オペレータ作動入力機構342、およびセンサ入力344の内の一つまたは組合せにより発生されることがある他の入力信号338をも受け取る。入力信号338には媒体の厚さが幾らであるかに関する情報が入っている。プリンタ・コントローラ36が、普通紙または他の媒体ではなく、封筒がプリンタに送られていることを決定する手法は多様な方法で行なうことができる。たとえば、ユーザがプリンタ外部のキーパッドから、またはホストコンピュータ340からの入力により、入力することができる。ホストコンピュータ340は印刷中の文書の形式に基づき、それ以上ユーザ入力が無くても、信号338を自動的に発生することができる。代わりに、媒体厚さセンサ344をシャーシ壁68に隣接して設置し、たとえば、近付いてくる媒体シートの厚さを検知することができる。
【0058】
ステップ336が媒体厚さを決定すると、信号346がルックアップ・ステップ348に供給される。ステップ348は信号346に入っている情報からの媒体厚さを理想的PPS媒体調節に必要なモータのステップ数と相関させ、媒体調節信号350を発生する。媒体調節信号350を受け取ると、またはステップ348での調査と同時に、ステップ352は工場で図15Aのステップ214でコントローラに記憶させたPPS公差調節のためのモータのステップを調べる。PPS公差調節信号354は集計ステップ356に供給され、媒体調節信号350も、ここでは通過ブロック352として示してあるステップ356に伝えられる。ステップ356で、全PPS調節信号358がステップ348からのPPS媒体調節に必要なモータステップ数とステップ214からのPPS公差とを加算することにより発生する(図15)。たとえば、封筒または他の厚さ媒体が、たとえば、角度θについて別に10°回転してΔZPPS間隔を増大することができる。コントローラ36が封筒を印刷中であることを知らされると、コントローラはモータ88を特定のプリンタ公差に適応するのに必要な最初の10°ばかりでなく、別に10°ステップさせてPPS間隔を増大し、封筒に適応することができる。
【0059】
PPSを調節するのに必要なモータのステップの数が決定されると、ステップ360で、コントローラは、図15のステップ230に関して上に説明したように、キャリッジ40を移動させてリフターレバー130と噛み合わせ、アダプタカム100をモータ88に結合し、完了すると、信号362を発生する。信号362を受け取ったことに応答して、ステップ364はモータ88を信号358の全PPS調節の数だけ駆動してピボット80を所定のPPS印刷位置、図12の最小位置と図13の最大位置との間のどこか、まで移動させる。所定のPPS印刷位置で、ステップ368が今度はコントローラ36に、図16のステップ332について説明したように、キャリッジ40をシフトレバー130から遠くに移動させてアダプタカム100をモータ88から解放させることを指示する信号366が発生される。ステップ368が完了すると、信号370がPPS調節ルーチン終了ステップ372に供給され、ルーチン372はPPS調節ルーチン終了信号374を発生する。
【0060】
図18で、プロセス300の印刷ルーチン380をPPS調節ルーチン終了信号374を受け取っている状態で示してある。信号374に応答して、印刷ルーチン開始ステップ382が開始信号384を発生し、この信号は媒体厚さ一様性判断ステップ386により受け取られる。媒体厚さ一様性判断ステップ386はコックルを生ずるインク浸潤(上の背景の部分で説明した)による媒体厚さまたは有効厚さの変化を探し、見つかると、NO信号338を図17の厚さ決定ステップ336に供給し、このステップではPPS調節ルーチン330により更に調節を行なう。
【0061】
したがって、PPS調節を印刷中に行なって種々の媒体厚さに適応できる。このPPS調節はシートを印刷する始めに行なう必要があるばかりでなく、シートの印刷中に行なってもよいることに注目。たとえば、その上に旗、たとえば、「誕生日おめでとう」というようなもの、または壁に表示されるもの、を印刷する新しい形式の紙が最近入手可能になってきている。この旗紙は、たとえば手紙サイズの、上および下の縁に沿ってパーフォレーション部分により接合されているZ折りスタックの形で供給されている。初期のプリンタは旗形式の紙を使用すると損傷しやすかった。パーフォレーションは普通、それから紙繊維が突出しているから、紙繊維がノズルに詰まり、永久損傷を生ずる可能性がある損傷が増えている。その上、ノズルが損傷しなくても、パーフォレーションがノズル板と接触すると、ペン面上のインクを汚し、プリントヘッドを汚し、パーフォレーショの領域の画像を害なう可能性がある。パーフォレーション付きの紙に印刷するこの適応システム60はパーフォレーション位置で上向きに突出するテントが印刷中プリントヘッド54、56のオリフィス板を打つ危険を回避している。
【0062】
プリンタ20に送給するとき、パーフォレーション付きの紙の大部分は普通紙の厚さである。しかし、パーフォレーションが印刷領域に近付くにつれて、パーフォレーションがプリントヘッド54、56の方に隆起するため、媒体の見掛けの厚さが増大する。したがって、パーフォレーションが近付くにつれて(その接近は旗の印刷が始まってからのモータ88が前進したステップの数をカウントすることにより決定することができる)キャリッジ40はレバー30と噛み合い、カム1OOが前進してパーフォレーションの領域でPPS間隔ΔZを増大する。パーフォレーションでの続く印刷で、PPS間隔はキャリッジがレバー30と再び噛み合うにつれて公称位置に戻って再調節されることができる。
【0063】
媒体の形式について紙対ペン間隔を調節する他に、コントローラ36は印刷中の画像の形式に基づいて紙対ペン間隔を調節することもできる。たとえば、写真形式またはグラフィックスの画像のような、大量のインクを有する画像は印刷中媒体をずぶ濡れにして媒体の繊維を膨張させ、媒体のコックルを生ずることがある。したがって、これら甚だしく浸潤した画像に対して、コントローラ36はホストコンピュータからの到来データ流を浸潤画像であると解釈し、紙対ペン間隔を図12および図13に関して上に説明したように増大することができる。またホストコンピュータ340から、ユーザは封筒ではなく、葉書が印刷されているということを選択できる。この場合には、紙対ペン間隔を、封筒の厚さではなく、葉書の厚さについて調節し、印刷すべき葉書をはるかに近接した紙対ペン間隔の隙間にして葉書上により高品質の画像を生ずることができる。紙対ペン間隔が小さければ、インク小滴が走行する距離が少なく、画像を不鮮明にする過大噴射のり機会が少ないので、印刷品質が上がると信じられている。事実、湿った環境では、紙対ペン間隔を大きくし、通常媒体により吸収される水分(この水分は媒体を厚くし、より大きい隙間を必要とする)を考慮にれることが望ましい。
【0064】
図18に戻って、媒体の厚さが一様であるとき、ステップ386はYES信号390を発生し、この信号は信号394により指示されるシートの印刷が完了するまで、ピボット位置保持ステップ392に伝えられる。印刷完了信号394を受け取ると、印刷ルーチン終了ステップ396が印刷完了信号398を発してルーチン380を終了する。印刷が完了してから、全プロセス300の媒体排出ルーチン400の部分が媒体輸送システム60からの媒体排出を開始する。印刷完了信号398に応答して、媒体排出開始ステップ402は開始信号404を発生するが、この信号はステップ406で、ステップ230および360について上に説明したような手法で、キャリッジ40をシフトレバー130に噛み合わせ、アダプタカム100をモータ88に結合させる。信号408により指示される、カム歯車歯105の全幅が、伝達歯車96と噛み合うのに充分な移動が生じてから、キャリッジ40をステップ409でサービスステーション45に戻してよい。
【0065】
ステップ406および409が終了したら、この随意選択のステップを行なう場合、ステップ412で信号410が駆動タイヤ74〜76の回転が継続し得ること、およびステップ414でカム100が回転し続けてピボト80を休止位置まで下げるべきことを指示する。例示したステップ412および414の同時発生を駆動機構90の図12および図13の印刷位置から図14の図を通り、機構90が図7の静止位置にある状態で終わる遷移により示してあり、機構90が図7の静止位置にある状態で信号416が発生される。図19に示すように、信号416に応答して、媒体排出終了ステップ418媒体排出完了信号420を発する。
【0066】
印刷して印刷済みシートを排出してから、印刷すべき別のシートが存在するか否かを確認するのが役立つ。図19で、信号420に応答してこの質問が終了印刷作業判断ステップ422で尋ねられる。印刷すべき別のシートが残っていれば、NO信号424が発せられて図16のステップ304をふたたび開始するツマみルーチン開始ステップ426に戻る。印刷作業が完了していれば、ステップ422は印刷作業終了ステップ430にYES信号428を発し、この信号に応答してプリンタ20がアイドル状態に留まり、次の印刷作業を待つ。
【0067】
工場公差調節ルーチン200および印刷ルーチン300をここで例示に限って説明してあり、それらの個別ステップまたは順序を変えてなお「特許請求の範囲」の範囲内に置くことができることは明らかである。たとえば、図18において、印刷ルーチン380の終わりと排出ルーチン400の始めとの間で移り変わるとき、ステップ396および402を組み合わせるか、または全く省略することができる。事実、データ処理および印刷の速さは工場する可能性があり、したがって情報がプロセスの一つの部分から次に最小の障害で自由に流れれば好適である。開始ルーチンステップおよび終了ルーチンステップの使用は、とりわけ、流れ図において読者がそれを小さい部分に分解することによりプロセス全体をより良く理解すのに役立つよう明瞭にするために重要である。例示した情報流れプロセスに対するこのような能率的にする修正は当業者に明らかであり、明らかに「特許請求の範囲」に入る。したがって、本発明の方法はここに例示した実施例に限定されるものではない。
【0068】
本発明は、上述したように、〔1〕印刷領域(25)で印刷するプリントヘッド(54、56)を有するインクジェット印刷機構(20)を使用して印刷する適応的方法(300)において、
駆動モータ(88)、印刷領域(25)における媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を、プリントヘッド(54、56)と媒体支持部材(80)に支持されたときの媒体との間で規定する媒体支持部材(80)、および間隔調節器(100)、を準備するステップ、
モータ(88)を間隔調節器(100)を使用して支持部材(80)に動作可能に結合するステップ(360)、および
結合するステツプに続き、駆動間隔調節器(100)によりモータ(88)を用いて媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を選択的に調節するステップ(364)、
を含むインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法を要旨とする。
【0069】
また、〔2〕印刷領域(25)で印刷するプリントヘッド(54、56)を有するインクジェット印刷機構(20)の組み立て中、累積する製造公差変化に適応する方法(200)において、
インクジェット印刷機構(20)用媒体処理システム(26)を、組み立てたとき媒体対プリントヘッド製造間隔(ΔZ)を有する状態に、各々が最大限界と最小限界との間の範囲にわたる独特の寸法を有する複数の構成要素から組み立てるステップであって、前記複数の構成要素はプリントヘッド(54、56)、駆動モータ(88)、印刷領域(25)においてプリントヘッド(54、56)と媒体支持部材(80)に支持されたときの媒体との間に媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を、規定する媒体支持部材(80)、および間隔調節器(100)を備えているものであるステップ、
製造時の媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を測定するステップ(206)、製造時の媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を媒体対プリントヘッド間隔の公称値と比較して(210)それらの間の間隔差を決定するステップ(222)、決定された間隔差に対応する、モータを駆動する量を決定するステップ(226)、
モータ(88)を間隔調節器(100)を使用して支持部材(80)に動作可能に結合するステップ(230)、および
結合するステツプに続き、駆動間隔調節器(100)によりモータ(88)を用いて媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を、調節間隔に到達するように所定量選択的に調節するステップ(234)、
を含むインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法を要旨とする。
【0070】
さらに、〔3〕印刷領域(25)で印刷するプリントヘッド(54、56)を有するインクジェット印刷機構(20)を使用して印刷する適応的方法(300)において、
駆動モータ(88)、印刷領域(25)における媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を、プリントヘッド(54、56)と媒体支持部材(80)に支持されたときの媒体との間で規定する媒体支持部材(80)、間隔調節器(100)、および公差調節値(214、352)をその中に記憶している記憶部分を有するコントローラ(36)、を準備するステップ、
所要媒体対プリントヘッド間隔を選択し(336)、所要媒体対プリントヘッド間隔に対応する、モータ(88)を駆動する量を選択するステップ(348)、
公差調節値とモータ(88)を駆動するために選択された量とを加算し(356)て全モータ駆動値に到達させるステップ、
間隔調節器(100)を使用してモータ(88)を支持部材(80)に動作可能に結合するステップ(360)、および
結合するステツプ(360)に続き、駆動間隔調節器(100)によりモータ(88)を用いて媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を全モータ駆動値について調節するステップ(364)、
を含むインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法
を要旨とするもので、〔4〕〜〔10〕に記載のような実施形態を有している。
【0071】
〔4〕方法は更に、印刷すべき画像の形式を決定するステップ(340、342、344、386)を含み、
調節するステップ(336)は決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を調節する(338、388)ことから成る、
〔1〕〜〔3〕までに記載の適応的方法。
【0072】
〔5〕方法は更に、印刷すべき媒体の形式を決定するステップ(338、386)を含み、
調節するステップ(336)は決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を調節する(338、388)ことから成る、〔1〕〜〔4〕までに記載の適応的方法。
【0073】
〔6〕方法は更に、印刷領域(25)にあるときプリントヘッド(54、56)により媒体上に画像を印刷するステップ(380)を含み、
決定するステップは印刷すべき媒体の形式が一様な厚さであるか非一様な厚さであるかを決定し(386)、
調節するステップ(330)は印刷するステップ(380)の前に行なわれて媒体対プリントヘッド間隔(ΔZ)を最初の第1の間隔に調節し、
決定するステップが媒体が非一様な厚さのものであることを決定すると非一様な厚さで印刷する前に、印刷ステップ(380)を中断し、調節ステップ(330)を反復して媒体対プリントヘッド間隔を所定の第2の間隔に調節する、〔5〕に記載の適応的方法。
【0074】
〔7〕準備するステップはプリントヘッド(54、56)を印刷領域(25)を横断して推進する往復動キャリッジ(40)、クラッチ機構(130)、および間隔調節器(100)に結合された調節器駆動部材(98)、を準備することから成り、
動作可能に結合するステップ(230、360)はクラッチ機構(130)をキャリッジ(40)と噛み合わせるステップ、およびそれに応答して調節器駆動部材(98)をモータ(88)と噛み合わせて間隔調節器(100)をモータ(88)と結合させるステップから成る、〔1〕〜〔6〕までに記載の適応的方法。
【0075】
〔8〕準備するステップは、空動き領域(140)に隣接してピック歯(105)および間隔歯(142)を有する調節器歯車、およびモータ(88)により駆動され、調節器歯車の歯(105、142)と選択的に噛み合い得る伝達歯車(96)を備えた調節器駆動部材(98)を準備することから成り、
調節器駆動部材(98)を移動させて(230、360)モータ(88)と動作可能に噛み合わせるステップは調節器歯車の間隔歯(142)を移動歯車(96)と噛み合わせることを含む、〔7〕に記載の適応的方法。
【0076】
〔9〕調節するステップに続き、方法は更に、移動歯車(96)が空動き領域(140)で回転するように調節器歯車を移動させることにより調節器駆動歯車の歯(142)をモータ(88)から解放するステップ(368)を含み、
方法は更に、印刷領域(25)にあるとき、解放ステップ(368)の後に始まる印刷ステップ(382)で、プリントヘッド(54、56)により媒体上に画像を印刷する(380)ステップを含む、〔8〕に記載の適応的方法。
【0077】
〔10〕準備するステップは媒体噛み合わせ部材(74〜78)を有する媒体前進機構を準備すること、および前記機構の下にある媒体リフトで新鮮な媒体供給品を提供すること、から成り、
方法は更に、真新しい媒体供給品から第1のシートを、該第1のシートを駆動間隔調節器(100)によりモータ(88)を用いて媒体噛み合わせ部材と噛み合わせ、媒体リフト(62)を上昇させることにより、ツマみ上げるステップを含み、
その後、方法は更に、媒体噛み合わせ部材(74〜78)をモータ(88)で駆動することにより媒体を印刷領域(25)にわたって前進させるステツプを含む、
〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の適応的方法。
【0078】
【発明の効果】
簡単にするため、部品を極小にするため、適応輸送システム60は好適である。その上、輸送システム60にはより少ない数の部品、ここでは、初期の装置の17子の部品とは対照的に約7個の部品が、歯車と構成要素との相互作用が少ないため静かな動作機構を必然的に提供している。更に、システム60の構成要素が少ないことから、少ない数の部品を制作すればよいので、かつ部品を組み立てるのに必要な労働時間が少ないので、このシステムは製作するのに一層経済的になっている。その上、PPS調節ルーチンは、不恰好なアクセスパネルを必要とせずに、輸送中固定されたままである、PPS調節の自動工場校正または自動サービス校正を提供している。
【0079】
例示実施例を取替え可能のインクジェット・カートリッジに関して示してきたが、適応輸送システム60の原理を、主インクリザーバが、たとえば、柔軟導管または管により、往復移動するプリントヘッドに配給するための休止位置に保管されている、当業者に「軸外」インク配給システムと言われているものに適用し得ることは明らかである。適応輸送システム60の原理を、プリントヘッドがページの幅全体にわたり広がっていて、したがって往復移動が不要の、当業者に「ページ幅」プリントヘッドアレイと言われているものに適用し得ることも明らかである。ページ幅アレイ機構では、クラッチ機構を小さいソレノイドにより、またはサービスステーションの構成要素の一つで動作させることにより、動作させることができる。
【0080】
有利にも、適応輸送システム60の動作は最良の印刷品質を与えるのに使用される媒体の形式および厚さに応じて紙対ペン間隔の自動調節を考慮している。更に他の長所として、紙対ペン間隔を印刷している画像の形式に応じて適応させることができる。テキストまたは他の最小埋め込み画像について、間隔を蜜にして力強いきれいな画像を提供することができる。媒体をインクでびしょ濡れにする、チャート、グラフィックス、または写真画像のような、甚だしく詰まった画像については、間隔を紙のコックルに適応するように増して、媒体とプリントヘッドとの衝突を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適応媒体処理システムの一形態を採用したインクジェット印刷機構の一形態の部分斜視図である。
【図2】図1の適応媒体処理システムの部分斜視図であり、印刷機構のケーシングから取出して示してある。
【図3】図2の線3−3に沿って取った部分拡大斜視図であり、本発明の媒体駆動機構の一形態の盤外側を示している。
【図4】図2の線4−4に沿って取った部分拡大斜視図であり、本発明の媒体駆動機構の一形態の盤内側を示している。
【図5】媒体駆動機構の盤内側の一部の部分的に分解した拡大斜視図であり、一つの構成要素(100)を大きさを縮小し、図で垂直軸の周りに回転して示し、他の構成要素とのその結合を更に良く示している。
【図6】図2の線6−6に沿って取った部分拡大前面立面図であり、媒体駆動機構のシフトレバー部材を噛み合わせるプリントヘッドキャリッジの一部を示している。
【図7】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、駆動機構90の最初の位置を示している。
【図8】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、駆動機構の動作の遷移部分を示し、プリントヘッド・キャリッジがシフトレバー(図示せず)に噛み合い、媒体ツマみルーチンを開始している。
【図9】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、媒体シートをツマみ始めている駆動機構を示す。
【図10】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、シートをツマむ中間段階中の駆動機構を示す。
【図11】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、図7の最初の位置に移る前の、シートをツマむ最終段階中の駆動機構を示す。
【図12】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、たとえば普通紙に、通常印刷を開始するための最初の位置にある駆動機構を示す。
【図13】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、動作の媒体対プリントヘッド間隔調節部分中の駆動機構を示す。
【図14】適応媒体輸送システム60の構成要素の相互作用を示す図であり、駆動機構の動作の遷移部分を示す。
【図15】製造施設で印刷機構の最初の組み立て中の図1の適応媒体処理システムを調節する一つの方法を示す流れ図である。
【図16】媒体ツマみルーチンを含む、図1の適応媒体処理システムを動作させる一つの手法を示す流れ図の一部である。
【図17】PPS調節ルーチンを含む、図1の適応媒体処理システムを動作させる一つの手法を示す流れ図の一部である。
【図18】印刷ルーチンを含む、図1の適応媒体処理システムを動作させる一つの手法を示す流れ図の一部である。
【図19】媒体排出ルーチンを含む、図1の適応媒体処理システムを動作させる一つの手法を示す流れ図の一部である。
【符号の説明】
20 インクジェット印刷機構
25 印刷領域
26 媒体処理システム
40 キャリッジ
54 プリントヘッド
56 プリントヘッド
74〜78 媒体噛み合わせ部材
80 媒体支持部材
88 駆動モータ
96 伝達歯車
98 調節器駆動部材
100 間隔調節器
142 間隔歯
Claims (9)
- 印刷領域で印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構を使用して印刷する適応的方法において、駆動モータ、印刷領域における媒体対プリントヘッド間隔を、プリントヘッドと媒体支持部材に支持されたときの媒体との間で規定する媒体支持部材、および間隔調節器、を準備するステップ、モータを間隔調節器を使用して支持部材に動作可能に結合するステップ、結合するステップに続き、駆動間隔調節器によりモータを用いて媒体対プリントヘッド間隔を選択的に調節するステップ、および印刷すべき画像の形式を決定するステップを含み、調節するステップは決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔を調節することから成るインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法。
- 印刷領域で印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構の組み立て中、累積する製造公差変化に適応する方法において、インクジェット印刷機構用媒体処理システムを、組み立てたとき媒体対プリントヘッド製造間隔を有する状態に、各々が最大限界と最小限界との間の範囲にわたる独特の寸法を有する複数の構成要素から組み立てるステップであって、前記複数の構成要素はプリントヘッド、駆動モータ、印刷領域においてプリントヘッドと媒体支持部材に支持されたときの媒体との間に媒体対プリントヘッド間隔を、規定する媒体支持部材、および間隔調節器を備えているものであるステップ、製造時の媒体対プリントヘッド間隔を測定するステップ、製造時の媒体対プリントヘッド間隔を媒体対プリントヘッド間隔の公称値と比較してそれらの間の間隔差を決定するステップ、決定された間隔差に対応する、モータを駆動する量を決定するステップ、モータを間隔調節器を使用して支持部材に動作可能に結合するステップ、結合するステップに続き、駆動間隔調節器によりモータを用いて媒体対プリントヘッド間隔を、調節間隔に到達するように所定量選択的に調節するステップ、および印刷すべき画像の形式を決定するステップを含み、調節するステップは決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔を調節することから成るインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法。
- 印刷領域で印刷するプリントヘッドを有するインクジェット印刷機構を使用して印刷する適応的方法において、駆動モータ、印刷領域における媒体対プリントヘッド間隔を、プリントヘッドと媒体支持部材に支持されたときの媒体との間で規定する媒体支持部材、間隔調節器、および公差調節値をその中に記憶している記憶部分を有するコントローラ、を準備するステップ、所要媒体対プリントヘッド間隔を選択し、所要媒体対プリントヘッド間隔に対応する、モータを駆動する量を選択するステップ、公差調節値とモータを駆動するために選択された量とを加算して全モータ駆動値に到達させるステップ、間隔調節器を使用してモータを支持部材に動作可能に結合するステップ、結合するステップに続き、駆動間隔調節器によりモータを用いて媒体対プリントヘッド間隔を全モータ駆動値について調節するステップ、および印刷すべき画像の形式を決定するステップを含み、調節するステップは決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔を調節することから成るインクジェット印刷媒体を処理する適応的方法。
- 印刷すべき媒体の形式を決定するステップを含み、調節するステップは決定するステップに応答して媒体対プリントヘッド間隔を調節することから成る、請求項1から3のいずれかに記載の適応的方法。
- 印刷領域にあるときプリントヘッドにより媒体上に画像を印刷するステップを含み、決定するステップは印刷すべき媒体の形式が一様な厚さであるか非一様な厚さであるかを決定し、調節するステップは印刷するステップの前に行なわれて媒体対プリントヘッド間隔を最初の第1の間隔に調節し、決定するステップが媒体が非一様な厚さのものであることを決定すると非一様な厚さで印刷する前に、印刷ステップを中断し、調節ステップを反復して媒体対プリントヘッド間隔を所定の第2の間隔に調節する、請求項4に記載の適応的方法。
- プリントヘッドを印刷領域を横断して推進する往復動キャリッジ、クラッチ機構、および間隔調節器に結合された調節器駆動部材、を準備することから成り、動作可能に結合するステップはクラッチ機構をキャリッジと噛み合わせるステップ、およ びそれに応答して調節器駆動部材をモータと噛み合わせて間隔調節器をモータと結合させるステップから成る、請求項1から5のいずれかに記載の適応的方法。
- 空動き領域に隣接してピック歯および間隔歯を有する調節器歯車、およびモータにより駆動され、調節器歯車の歯と選択的に噛み合い得る伝達歯車を備えた調節器駆動部材を準備することから成り、調節器駆動部材を移動させてモータと動作可能に噛み合わせるステップは調節器歯車の間隔歯を移動歯車と噛み合わせることを含む、請求項6に記載の適応的方法。
- 移動歯車が空動き領域で回転するように調節器歯車を移動させることにより調節器駆動歯車の歯をモータから解放するステップを含み、方法は更に、印刷領域にあるとき、解放ステップの後に始まる印刷ステップで、プリントヘッドにより媒体上に画像を印刷するステップを含む、請求項7に記載の適応的方法。
- 媒体噛み合わせ部材を有する媒体前進機構を準備すること、および前記機構の下にある媒体リフトで新鮮な媒体供給品を提供すること、から成り、方法は更に、真新しい媒体供給品から第1のシートを、該第1のシートを駆動間隔調節器によりモータを用いて媒体噛み合わせ部材と噛み合わせ、媒体リフトを上昇させることにより、ツマみ上げるステップを含み、その後、方法は更に、媒体噛み合わせ部材をモータで駆動することにより媒体を印刷領域にわたって前進させるステップを含む、請求項1から8のいずれかに記載の適応的方法。
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