JP3917257B2 - 油圧作業機の油圧回路装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ショベル等の油圧作業機の油圧回路装置に係わり、特に、複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの所定のものの最高圧力をシャトル弁で検出し、この最高圧力を制御信号圧力として油圧ポンプのレギュレータ等の操作器を作動させる油圧作業機の油圧回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの所定のものの最高圧力をシャトル弁で検出し、これを制御信号圧力として操作器を作動させる油圧回路装置の一例として、特許第2534897号公報や特開平3−144024号公報に記載のものがある。
【0003】
図9に特許第2534897号公報に記載の油圧回路装置を示す。この油圧回路装置は、制御信号圧力により作動する操作器として油圧ポンプの傾転を制御するレギュレータを備えたものである。
【0004】
即ち、図9において、可変容量形の油圧ポンプ102から吐出された圧油は流量制御弁106,107,108を介してそれぞれのアクチュエータ110,111,112に給排される。アクチュエータ110,111,112に対してはそれぞれパイロット操作装置114,115,116が設けられ、これらパイロット操作装置はパイロット弁(減圧弁)を内蔵し、操作レバーの操作方向と操作量に応じてパイロットポンプ104の圧力から操作信号圧力を生成し、それぞれの流量制御弁106,107,108に作用させる。また、これらパイロット操作装置114,115,116の操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁118,119,120,121,122により検出され、この最高圧力は制御信号圧力として油圧ポンプ102のレギュレータ103に伝えられ、レギュレータ103を作動させることにより油圧ポンプ102の傾転、即ち吐出容量を制御する。
【0005】
また、特開平3−144024号公報に記載の油圧回路装置は、制御信号圧力により作動する操作器として2つの油圧ポンプの合流・分流回路切換弁を備え、操作信号圧力群の最高圧力を制御信号圧力として抽出する手段としてシャトル弁ブロックとパイロット切換弁ブロックの2つの弁ブロックとを備えている。シャトル弁ブロックでは、複数のパイロット操作装置で生成された操作圧力信号のうちの複数の操作圧力信号群のそれぞれの最高圧力を検出し、それらの最高圧力がパイロット切換弁ブロックに導かれる。パイロット切換弁ブロックでは、更にこのブロック内のシャトル弁とパイロット切換弁によりシャトル弁ブロックで選択された最高圧力の1つを抽出し、この最高圧力を制御信号圧力として合流・分流回路切換弁に導き、合流・分流回路切換弁を切り換えるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように従来の油圧回路装置では、多数のシャトル弁を用いてパイロット操作装置で生成された操作信号圧力のうちの所定の操作信号圧力群の最高圧力を検出し、これを制御信号圧力として油圧ポンプのレギュレータ等の操作器を作動している。ところで、このような油圧回路装置の実際の組み立てに際しては、シャトル弁の配置位置が問題となる。
【0007】
特許第2534897号公報に記載の油圧回路装置では、図面上はシャトル弁118,119,120,121,122をパイロット操作装置114,115,116の近くに配置し、配管で接続した構成となっている。しかし、実際に多数のシャトル弁をこのように配置、構成した場合、シャトル弁や配管の設置に広いスペースが必要となるだけでなく配管の引き回しが複雑となり、特に操作器が複数ある場合は配管が交錯する。このため、スペース面、コスト面、組立性の観点から実機では搭載し難い。また、配管が長くなるため、圧損が発生し、操作器の作動に応答遅れが生じる可能性もある。
【0008】
そこで、上記のようなシャトル弁を組み込む場合、通常は、流量制御弁106,107,108の弁ブロックを利用し、シャトル弁をこの弁ブロック内に組み込む方法が採用される。
【0009】
しかし、流量制御弁106,107,108が扱う油圧は最高圧力が350Kg/cm2以上にも達する高圧であり、そのため流量制御弁の弁ブロックはそのような高圧にも十分耐えれる高強度材料で作られる。これに対し、シャトル弁が扱う圧力はパイロット圧力であるため、せいぜい50〜60Kg/cm2程度の低圧である。従って、このような弁ブロックにシャトル弁を組み込むと、シャトル弁が扱う油圧は低圧であるにも係わらず、高圧用の材料でできた弁ブロックを大形化せざるを得ず、極めて高価なものとなる。
【0010】
特開平3−144024号公報に記載の油圧回路装置では、流量制御弁の弁ブロックとは別にシャトル弁ブロックとパイロット切換弁ブロックとを設けているので、上記のような問題はほとんど生じない。しかし、この従来技術では、シャトル弁ブロックとパイロット切換弁ブロックの2つのブロックを設け、これら弁ブロックのそれぞれにシャトル弁を組み込んで操作信号圧力から制御信号圧力を作る構成であるため、2つのブロックとこれらをつなげる配管が必要となり、広い設置スペースが必要となると共に配管の引き回しが複雑となり、組立性が悪くなる。また、2つのブロックをつなげる配管が必要となるため圧損が発生し、操作器(合流・分流回路切換弁)の作動に応答遅れが生じる可能性がある。即ち、図9に示した従来技術の課題を解決できなくなる。
【0011】
更に、上記従来技術はいずれも、パイロット操作装置で生成した操作信号圧力で流量制御弁と操作器の両方を操作するため、操作信号圧力の伝達管路長が長くなり、この長い伝達管路の容量に対し信号圧力としての流量が不足し、この点でも操作器の作動に応答遅れが生じる可能性があった。また、この場合は、流量制御弁の切り換えにも応答遅れが生じる可能性がある。
【0012】
本発明の目的は、シャトル弁で検出した最高圧力に基づく制御信号圧力により作動する操作器を備えた油圧回路装置において、高圧系と低圧系を分離することにより回路構成を簡素化し、製作コストを低減すると共に、組立性に優れ、かつ、制御信号圧力の伝達時の圧損を少なくし、さらに、操作信号圧力の伝達管路長を長くせずに制御信号圧力を生成でき、流量制御弁と操作器の両方を応答良く作動することのできる油圧作業機の油圧回路装置を提供することであるた油圧作業機の油圧回路装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記本発明の目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの油圧ポンプと、複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータにそれぞれ給排する複数の流量制御弁と、パイロット油圧源と、このパイロット油圧源の圧力から操作信号圧力を生成し対応する流量制御弁を切り換え操作する複数のパイロット操作装置と、これら複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの所定の操作信号圧力群の最高圧力を選択する複数のシャトル弁とを有し、これらシャトル弁によって選択された最高圧力に基づき制御信号圧力を生成し、前記油圧ポンプ、アクチュエータ、流量制御弁に関して設けられた複数の操作器を作動させる油圧作業機の油圧回路装置において、前記最高圧力を選択する複数のシャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させるとともに、このシャトルブロックに更に前記パイロット油圧源を接続し、前記複数のシャトル弁によって選択された最高圧力を基に作動し、前記シャトルブロックに接続されたパイロット油圧源の圧力から前記制御信号圧力を生成する油圧切換弁を前記シャトルブロックに内蔵させ、前記シャトル弁によって選択された最高圧力に基づいて生成される制御信号圧力と、前記油圧切換弁により生成される前記制御信号圧力とを前記1つのシャトルブロック内で生成し、この生成された複数の制御信号圧力を前記複数の操作器に出力するものとする。
【0016】
このように複数のシャトル弁をシャトルブロックに内蔵させ、このシャトルブロック内で制御信号圧力を生成し出力することにより、シャトル弁の低圧系が流量制御弁の高圧系から完全に分離され、高強度材料で作られる流量制御弁の弁ブロックは小型にできると共に、シャトル弁の弁ブロックであるシャトルブロック本体は安価な材料で製作でき、全体として製作コストの低減が可能となる。
【0017】
また、シャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させることによりシャトル弁間の配管が不要となり、回路構成が簡素化できる。このため、油圧回路装置の組立性が良くなると共に、信号圧力伝達時の圧損を最小にでき、操作器を応答良く作動させることができる。
【0019】
そして、シャトルブロックに更に前記パイロット油圧源を接続し、シャトル弁で選択した最高圧力でシャトルブロックに内蔵した油圧切換弁を作動させるとともにシャトルブロックに接続されたパイロット油圧源の圧力から制御信号圧力を生成することにより、シャトル弁で選択した最高圧力としての操作信号圧力は、操作器に対してはシャトルブロック内の限られた通路で使用されるだけであり、シャトル弁で最高圧力として選択された操作信号圧力の伝達管路長はそれほど長くならず、対応する流量制御弁を応答良く切り換えることができる。一方、操作器に対しては、パイロット油圧源の圧力がシャトルブロック内の管路を経て油圧切換弁に導かれ、この圧力から制御信号圧力が生成されるため、制御信号圧力の流量も十分に確保でき、操作器を応答良く作動させることができる。
さらに、前記シャトル弁によって選択された最高圧力に基づいて生成される制御信号圧力及び前記油圧切換弁により生成される前記制御信号圧力の低圧で性質の異なる複数の制御圧信号を前記1つのシャトルブロック内で生成するようにしたので、高圧系から低圧系を完全に分離し、1つのシャトルブロック内にコンパクトに纏めて回路構成を簡素化し、回路全体の製作コストを低減すると共に、組立性を良くすることができる。
また、シャトルブロック内での制御信号圧力生成時の圧力損失及び伝達時の圧力損失を最小限に抑えて、応答遅れなく流量制御弁及び操作器を作動することができ、流量制御弁及び操作器のスムーズな操作性が得られる。
【0020】
(2)更に、上記本発明の目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの油圧ポンプと、複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータにそれぞれ給排する複数の流量制御弁と、パイロット油圧源と、このパイロット油圧源の圧力から操作信号圧力を生成し対応する流量制御弁を切り換え操作する複数のパイロット操作装置と、これら複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力を選択する複数のシャトル弁とを有し、これらシャトル弁によって選択された複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力に基づき複数の制御信号圧力を生成し、前記油圧ポンプ、アクチュエータ、流量制御弁(のいずれか)に関して設けられた複数の操作器を作動させる油圧作業機の油圧回路装置において、前記複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力を選択する複数のシャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させ、このシャトルブロックに更に前記パイロット油圧源を接続し、このシャトルブロック内で前記シャトル弁によって選択された複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力に基づき前記複数の制御信号圧力を生成して前記複数の操作器にそれぞれ出力するとともに、前記複数の操作信号圧力群の少なくとも1つに関して、その最高圧力を基に作動し、前記シャトルブロックに接続されたパイロット油圧源の圧力から対応する制御信号圧力を生成する油圧切換弁を前記シャトルブロックに内蔵させ、前記シャトル弁によって選択された最高圧力に基づいて生成される制御信号圧力と、前記油圧切換弁により生成される前記制御信号圧力とを前記1つのシャトルブロック内で生成し、前記油圧切換弁によって生成された制御信号圧力を前記複数の操作器の対応するものに出力する
【0021】
このように最高圧力を選択すべき操作信号圧力群が複数個ある場合でも、複数のシャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させ、このシャトルブロック内で制御信号圧力を生成し出力することにより、上記(1)で述べたようにシャトル弁の低圧系が流量制御弁の高圧系から分離され、製作コストを低減できると共に、回路構成が簡素化できるため、油圧回路装置の組立性が良くなり、かつ操作器を応答良く作動させることができる。
【0023】
これにより上記(1)で述べたように、流量制御弁と操作器を応答良く作動させることができる。
【0024】
(3)また、上記(2)において、例えば、前記複数のアクチュエータは油圧ショベルの上部旋回体を回転駆動する旋回モータを含み、前記複数の操作器は前記旋回モータを制動する旋回ブレーキ装置を含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記旋回ブレーキ装置に出力してこの旋回ブレーキ装置を非作動位置に切り換え、前記旋回モータに対するブレーキを解除する。
【0025】
これにより操作器として旋回ブレーキ装置を採用した場合に、上記(2)で述べたように、製作コストを低減できると共に、油圧回路装置の組立性が良くなり、かつ旋回ブレーキ装置を応答良く作動させることができる。
【0026】
(4)また、上記(2)において、例えば、前記油圧ポンプは少なくとも2つあり、前記複数のアクチュエータは油圧ショベルの下部走行体を走行駆動する左右の走行モータを含み、前記複数の操作器は、前記左右の走行モータを前記2つの油圧ポンプにそれぞれ単独で接続する遮断位置と、前記左右の走行モータを前記2つの油圧ポンプの一方に並列に接続する連通位置とに切り換え可能な走行連通弁を含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記走行連通弁に出力してこの走行連通弁を連通位置に切り換え、前記一方の油圧ポンプから吐出された圧油を前記左右の走行モータに流入させる。
【0027】
これにより操作器として走行連通弁を採用した場合に、上記(2)で述べたように、製作コストを低減できると共に、油圧回路装置の組立性が良くなり、かつ走行連通弁を応答良く作動させることができる。
【0028】
(5)更に、上記(2)において、例えば、前記油圧ポンプは可変容量型の油圧ポンプであり、前記複数の操作器は前記油圧ポンプの容量を制御するレギュレータを含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記レギュレータに出力してこのレギュレータを作動し、前記油圧ポンプの容量を制御する。
【0029】
これにより操作器として油圧ポンプのレギュレータを採用した場合に、上記(2)で述べたように、製作コストを低減できると共に、油圧回路装置の組立性が良くなり、かつレギュレータを応答良く作動させることができる。
【0030】
(6)また、上記(2)において、好ましくは、前記複数のパイロット操作装置は、走行右前進及び右後進の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた走行右操作装置と、走行左前進及び左後進の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた走行左操作装置と、バケットクラウド及びバケットダンプの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたバケット操作装置と、ブーム上げ及びブーム下げの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたブーム操作装置と、アームクラウド及びアームダンプの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたアーム操作装置と、旋回右及び旋回左の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた旋回操作装置とを含み、前記シャトルブロックは、前記複数のシャトル弁として、前記走行右操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第1シャトル弁と、前記走行左操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第2シャトル弁と、前記バケット操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第3シャトル弁と、前記ブーム操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第4シャトル弁と、前記アーム操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第5シャトル弁と、前記旋回操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第6シャトル弁と、前記第4シャトル弁と第5シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第7シャトル弁と、前記第3シャトル弁と第7シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第8シャトル弁と、前記第7シャトル弁と第6シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第9シャトル弁と、前記第1シャトル弁と第8シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の1つとする第10シャトル弁と、前記第2シャトル弁と第9シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の他の1つとする第11シャトル弁と、前記第8シャトル弁と第9シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の更に他の1つとする第12シャトル弁を内蔵し、前記第10シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の1つとして第1のポンプ制御信号を生成し、前記第11シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の他の1つとして第2のポンプ制御信号を生成し、前記第12シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の更に他の1つとしてフロント操作信号を生成する。
【0031】
このように複数のシャトル弁を階層的に接続することにより、操作パイロット装置が走行右操作装置、走行左操作装置、バケット操作装置、ブーム操作装置、アーム操作装置、旋回操作装置を備える場合、最小のシャトル弁数でこれら操作装置により生成された操作信号圧力から第1のポンプ制御信号としての制御信号圧力、第2のポンプ制御信号としての制御信号圧力、フロント操作信号としての制御信号圧力が得られる。
【0032】
(7)上記(6)において、好ましくは、前記シャトルブロックは、前記複数のシャトル弁として、前記第1シャトル弁と第2シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の更に他の1つとする第13シャトル弁を更に内蔵し、この第13シャトル弁で選択された最高圧力をにより前記複数の制御信号圧力の更に他の1つとして走行操作信号を生成する。
【0033】
これにより上記(6)で述べたように、最小のシャトル弁数で第1のポンプ制御信号としての制御信号圧力、第2のポンプ制御信号としての制御信号圧力、フロント操作信号としての制御信号圧力が得られると共に、更に走行操作信号としての制御信号圧力も得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。以下の実施形態は、油圧作業機として油圧ショベルに本発明を適用した場合のものである。
【0035】
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図5により説明する。
【0036】
図1において、本実施形態の油圧回路装置は、主油圧ポンプ1a,1bと、パイロットポンプ2と、これらポンプ1a,1b,2を回転駆動するエンジン3と、主油圧ポンプ1a,1bに接続された弁装置4とを備えている。弁装置4は流量制御弁5〜8と流量制御弁9〜13の2つの弁グループを有し、流量制御弁5〜8は主油圧ポンプ1aの吐出路14aにつながるセンタバイパスライン15a上に位置し、流量制御弁9〜13は主油圧ポンプ1bの吐出路14bにつながるセンタバイパスライン15b上に位置している。
【0037】
主油圧ポンプ1a,1bは斜板式の可変容量ポンプであり、これら油圧ポンプには斜板の傾転、即ちポンプ容量(押しのけ容積)を制御するレギュレータ28a,28bが設けられている。
【0038】
パイロットポンプ2の吐出路30にはパイロットポンプ2の吐出圧力を一定圧に保持するパイロットリリーフ弁31が接続され、パイロットポンプ2とパイロットリリーフ弁31でパイロット油圧源を構成している。
【0039】
弁装置4の流量制御弁5〜8及び9〜13はパイロット操作装置35,36,37からの操作信号圧力により切り換え操作される。パイロット操作装置35,36,37はパイロットポンプ2の吐出圧力(一定圧)を元圧にしてそれぞれの操作信号圧力を生成する。
【0040】
パイロット操作装置35,36,37により生成された操作信号圧力はシャトルブロック50に一旦導入され、このシャトルブロック50を介して図2に示すように流量制御弁5〜8及び9〜13に与えられる。また、シャトルブロック50では、パイロット操作装置35,36,37からの操作信号圧力に基づいてフロント操作信号Xf、走行操作信号Xt(図5参照)、ポンプ制御信号Xp1,Xp2が生成され、フロント操作信号Xf、ポンプ制御信号Xp1,Xp2は制御信号圧力としてそれぞれ信号管路51,52,53を介して走行連通弁25(後述)、旋回ブレーキシリンダ26(後述)、ポンプレギュレータ28a,28bに出力される。
【0041】
更に、シャトルブロック50には走行操作信号Xtを検出する圧力センサ54が設けられ、信号管路51にはフロント操作信号Xrを検出する圧力センサ55が設けられ、これら圧力センサ54,55からの信号はコントローラ56に入力される。コントローラ56は、圧力センサ54,55からの信号とエンジン回転数設定ダイヤル57及びアートアイドルスイッチ58からの信号に基づきエンジン回転数指令信号を生成し、エンジン3のガバナ3aに出力し、エンジン3の回転数を制御する。
【0042】
弁装置4の詳細を図2に示す。流量制御弁5〜8及び流量制御弁9〜13はセンタバイパスタイプであり、主油圧ポンプ1a,1bから吐出された圧油はこれらの流量制御弁によりアクチュエータ16〜21の対応するものに供給される。アクチュエータ16は走行右用の油圧モータ(右走行モータ)、アクチュエータ17はバケット用の油圧シリンダ(バケットシリンダ)、アクチュエータ18は旋回用の油圧モータ(旋回モータ)、アクチュエータ19はアーム用の油圧シリンダ(アームシリンダ)、アクチュエータ20はブーム用の油圧シリンダ(ブームシリンダ)、アクチュエータ21は走行左用の油圧モータ(左走行モータ)であり、流量制御弁5は走行右用、流量制御弁6はバケット用、流量制御弁7は第1ブーム用、流量制御弁8は第2アーム用、流量制御弁9は旋回用、流量制御弁10は第1アーム用、流量制御弁11は第2ブーム用、流量制御弁12は予備用、流量制御弁13は走行左用である。即ち、ブームシリンダ20に対しては2つの流量制御弁7,11が設けられ、アームシリンダ19に対しても2つの流量制御弁8,10が設けられ、ブームシリンダ20とアームシリンダ19には、それぞれ、2つの油圧ポンプ1a,1bからの圧油が合流して供給される。
【0043】
走行右用の流量制御弁5は流量制御弁6〜8の上流側にタンデムに接続(優先接続)され、流量制御弁6,7,8はバイパスライン22により並列に接続されている。走行左用の流量制御弁13に対しては流量制御弁9〜12が上流側にタンデムに接続(優先接続)され、流量制御弁9〜12はバイパスライン23により並列に接続されている。
【0044】
走行右用の流量制御弁5の入力ポートと走行左用の流量制御弁13の入力ポートは連通ライン24を介して接続され、連通ライン24には上述した走行連通弁25が設けられている。この走行連通弁25は遮断位置と連通位置とに切り換え可能であり、シャトルブロック50からフロント操作信号Xf(制御信号圧力)が受圧部25aに与えられていないときは図示の遮断位置にあり、この遮断位置では左右の走行モータ16,21はそれぞれ主油圧ポンプ1a,1bに単独で接続され、フロント操作信号Xf(制御信号圧力)が受圧部25aに与えられると連通位置に切り換えられ、この連通位置では左右の走行モータ16,21は主油圧ポンプ1aに並列に接続される。
【0045】
旋回モータ18の出力軸には上述したブレーキシリンダ26が設けられている。このブレーキシリンダ26は、シャトルブロック50からフロント操作信号Xf(制御信号圧力)が与えられていないときは作動状態にあり、旋回モータ18にブレーキをかけ、フロント操作信号Xf(制御信号圧力)が与えられると非作動位置に切り換えられ、旋回モータ18に対するブレーキを解除する。
【0046】
図3に本発明の油圧回路装置が搭載される油圧ショベルの外観を示す。油圧ショベルは下部走行体100と、上部旋回体101と、作業フロント102とを有している。下部走行体100には左右の走行モータ16,21が配置され、この走行モータ16,21によりクローラ100aが回転駆動され、前方又は後方に走行する。上部旋回体101には旋回モータ18が搭載され、この旋回モータ18により上部旋回体101が下部走行体100に対して右方向又は左方向に旋回される。作業フロント102はブーム103、アーム104、バケット105からなり、ブーム103はブームシリンダ19により上下動され、アーム104はアームシリンダ19によりダンプ側(開く側)又はクラウド側(掻き込む側)に操作され、バケット105はバケットシリンダ17によりダンプ側(開く側)又はクラウド側(掻き込む側)に操作される。
【0047】
パイロット操作装置35,36,37の詳細を図4に示す。
【0048】
パイロット操作装置35は、走行右用のパイロット操作装置38及び走行左用のパイロット操作装置39からなり、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)38a,38b及び39a,39bと操作ペダル38c,39cとを有し、操作ペダル38cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁38a,38bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Af又はArが生成され、操作ペダル39cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁39a,39bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Bf又はBrが生成される。操作信号圧力Afは走行右前進用であり、操作信号圧力Arは走行右後進用であり、操作信号圧力Bfは走行左前進用であり、操作信号圧力Brは走行左後進用である。
【0049】
パイロット操作装置36は、バケット用のパイロット操作装置40及びブーム用のパイロット操作装置41からなり、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)40a,40b及び41a,41bと共通の操作レバー40cとを有し、操作レバー40cを左右方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁40a,40bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Cc又はCdが生成され、操作レバー40cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁41a,41bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Du又はDdが生成される。操作信号圧力Ccはバケットクラウド用であり、操作信号圧力Cdはバケットダンプ用であり、操作信号圧力Duはブーム上げ用であり、操作信号圧力Ddはブーム下げ用である。
【0050】
パイロット操作装置37は、アーム用のパイロット操作装置42及び旋回用のパイロット操作装置43からなり、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)42a,42b及び43a,43bと共通の操作レバー42cとを有し、操作レバー42cを左右方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁42a,42bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Ec又はEdが生成され、操作レバー42cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁43a,43bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた操作信号圧力Fr,Flが生成される。操作信号圧力Ecはアームクラウド用であり、操作信号圧力Edはアームダンプ用であり、操作信号圧力Frは旋回右用であり、操作信号圧力Flは旋回左用である。
【0051】
シャトルブロック50の詳細を図5に示す。
【0052】
図5において、シャトルブロック50は、ブロック本体60と、このブロック本体60に内蔵されたシャトル弁61〜75を備えている。
【0053】
シャトル弁61〜67はシャトル弁群の最上段に配置され、シャトル弁61は走行右前進の操作信号圧力Afと走行右後進の操作信号圧力Arの高圧側を選択し、シャトル弁62は走行左前進の操作信号圧力Bfと走行左後進の操作信号圧力Brの高圧側を選択し、シャトル弁63はバケットクラウドの操作信号圧力Ccとバケットダンプの操作信号圧力Cdの高圧側を選択し、シャトル弁64はブーム上げの操作信号圧力Duとブーム下げの操作信号圧力Ddの高圧側を選択し、シャトル弁65はアームクラウドの操作信号圧力Ecとアームダンプの操作信号圧力Edの高圧側を選択し、シャトル弁66は旋回右の操作信号圧力Frと旋回左の操作信号圧力Flの高圧側を選択し、シャトル弁67は、予備のアクチュエータが予備の流量制御弁12に接続された場合に設けられる予備のパイロット操作装置の1対のパイロット弁からの操作信号圧力の高圧側を選択する。
【0054】
シャトル弁68〜70はシャトル弁群の2段目に配置され、シャトル弁68は最上段のシャトル弁61とシャトル弁62のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択し、シャトル弁69は最上段のシャトル弁64とシャトル弁65のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択し、シャトル弁70は最上段のシャトル弁66とシャトル弁67のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択する。
【0055】
シャトル弁71,72はシャトル弁群の3段目に配置され、シャトル弁71は最上段のシャトル弁63と2段目のシャトル弁69のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択し、シャトル弁72は2段目のシャトル弁69とシャトル弁70のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択する。
【0056】
シャトル弁73,74はシャトル弁群の4段目に配置され、シャトル弁73は最上段のシャトル弁61と3段目のシャトル弁71のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択し、シャトル弁74は3段目のシャトル弁71とシャトル弁72のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択する。
【0057】
シャトル弁75は最下段(5段目)に配置され、最上段のシャトル弁62と3段目のシャトル弁72のそれぞれで選択した操作信号圧力の高圧側を選択する。
【0058】
シャトル弁68で選択された操作信号圧力は走行操作信号Xt(制御信号圧力)として圧力センサ54に検出され、シャトル弁74で選択された操作信号圧力はフロント操作信号Xf(制御信号圧力)として走行連通弁25、旋回ブレーキシリンダ26に出力されると共に、圧力センサ55に検出される。また、シャトル弁73で選択された操作信号圧力はポンプ制御信号Xp1(制御信号圧力)として主油圧ポンプ1aのレギュレータ28aに出力され、シャトル弁75で選択された操作信号圧力はポンプ制御信号Xp2(制御信号圧力)として主油圧ポンプ1bのレギュレータ28bに出力される。
【0059】
以上のようにシャトル弁61〜75を最上段から5段目まで階層的に配置、接続することにより、走行右用のパイロット操作装置38、走行左用のパイロット操作装置39、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の操作信号圧力から制御信号圧力として走行操作信号Xt、フロント操作信号Xf、ポンプ制御信号Xp1,Xp2を生成するとき、シャトル弁61〜75の数を最少にできる。
【0060】
以上のように構成した本実施形態においては、走行右用のパイロット操作装置38、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42の少なくとも1つが操作されると、対応する操作信号圧力が流量制御弁5〜8の対応するものに与えられると共に、操作信号圧力が1つの場合はその操作信号圧力が、操作信号圧力が複数ある場合にはその操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁61,63,64,65,69,71,73により選択され、ポンプ制御信号Xp1として主油圧ポンプ1aのレギュレータ28aに出力される。レギュレータ28aはポンプ制御信号Xp1の圧力が上昇するに従って主油圧ポンプ1aの傾転を増大させる特性を有しており、ポンプ制御信号Xp1が与えられるとそれに応じて主油圧ポンプ1aの吐出流量を増大させる。これにより操作信号圧力に対応する流量制御弁が切り換えられると共に、主油圧ポンプ1aからは操作信号圧力(パイロット操作装置の操作量)に応じた流量の圧油が吐出され、アクチュエータ16,17,19,20の対応するものに供給され、これらアクチュエータが駆動される。
【0061】
走行左用のパイロット操作装置39、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の少なくとも1つが操作されると、対応する操作信号圧力が流量制御弁9,10,11,13の対応するものに与えられると共に、操作信号圧力が1つの場合はその操作信号圧力が、操作信号圧力が複数ある場合にはその操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁62,64,65,66,69,70,72,75により選択され、ポンプ制御信号Xp2として主油圧ポンプ1bのレギュレータ28bに出力される。レギュレータ28bもポンプ制御信号Xp2の圧力が上昇するに従って主油圧ポンプ1bの傾転を増大させる特性を有しており、ポンプ制御信号Xp2が与えられるとそれに応じて主油圧ポンプ1bの吐出流量を増大させる。これにより操作信号圧力に対応する流量制御弁が切り換えられると共に、主油圧ポンプ1bからは操作信号圧力(パイロット操作装置の操作量)に応じた流量の圧油が吐出され、アクチュエータ18,19,20,21の対応するものに供給され、これらアクチュエータが駆動される。
【0062】
バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の少なくとも1つが操作されると、対応する操作信号圧力が流量制御弁6,7,8及び9,10,11の対応するものに与えられると共に、操作信号圧力が1つの場合はその操作信号圧力が、操作信号圧力が複数ある場合にはその操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁63,64,65,66,69,70,71,72,74により選択され、フロント操作信号Xfとして旋回ブレーキシリンダ26に出力される。これによりアクチュエータ17,18,19,20の対応するものが上記のように駆動されると共に、ブレーキシリンダ26の制動が解除される。このため旋回用のパイロット操作装置43が操作されたときには旋回モータ18の旋回が可能になると共に、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42のいずれかが操作されたときは、作業フロント102の操作反力で旋回台に旋回力が作用したとしても、旋回モータ18のブレーキが解除されているので、旋回モータ18と旋回リングとの間に設けられた図示しない減速機に負荷がかかることが防止される。
【0063】
また、走行右用のパイロット操作装置38、走行左用のパイロット操作装置39を操作したときに、走行・フロント複合操作を意図して、更にバケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の少なくとも1つを操作したときは、それぞれの操作信号圧力が流量制御弁5,13及び流量制御弁6,7,8及び9,10,11の対応するものに与えられると共に、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43からの操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁63,64,65,66,69,70,71,72,74により選択され、フロント操作信号Xfとして走行連通弁25に出力される。これにより走行連通弁25が図示の遮断位置から連通位置に切り換えられ、主油圧ポンプ1aから吐出された圧油が流量制御弁5のみでなく流量制御弁13にも流入する。このため、流量制御弁13の上流側の流量制御弁9,10,11が切り換えられ、主油圧ポンプ1bから吐出された圧油がこれら流量制御弁に優先的に供給されたとしても、主油圧ポンプ1aからの圧油を走行モータ16,21の両方に供給することができ、主油圧ポンプ1aを走行専用として走行・フロント複合操作を行うことができる。
【0064】
更に、全てのパイロット操作装置(走行右用のパイロット操作装置38、走行左用のパイロット操作装置39、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43)の少なくとも1つが操作されると、対応する操作信号圧力が流量制御弁5〜11,13の対応するものに与えられると共に、走行右用のパイロット操作装置38、走行左用のパイロット操作装置39の少なくとも1つが操作された場合は、それらの操作信号圧力のうちの最高圧力がシャトル弁61,62,68により選択され、走行操作信号Xtとして圧力センサ54に検出され、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の少なくとも1つが操作された場合は、上記のようにそれらの操作信号圧力のうちの最高圧力がフロント操作信号Xfとして出力され、圧力センサ55により検出され、圧力センサ54,55からの信号がコントローラ56に与えられる。
【0065】
コントローラ56は、アートアイドルスイッチ58がOFFのときはエンジン回転数設定ダイヤル57からの信号に基づきエンジン回転数指令信号を生成し、これをエンジン3のガバナ3aに出力することにより、エンジン3を回転数設定ダイヤル57で設定された目標回転数になるように制御する。アートアイドルスイッチ58がONのときは、上記のように走行操作信号Xt又はフロント操作信号Xfが圧力センサ54,55により検出されると、アートアイドルスイッチ58がOFFのときと同様に回転数設定ダイヤル57で設定された目標回転数になるようエンジン3の回転数を制御する。一方、アートアイドルスイッチ58がONで走行操作信号Xt又はフロント操作信号Xfのいずれも圧力センサ54,55により検出されないとき、即ち、いずれのパイロット操作装置も操作されていないときは、コントローラ56は回転数設定ダイヤル57の設定状態に係わらずエンジン回転数指令信号としてアイドル指令信号を出力し、エンジン3の回転数を所定の低回転数になるよう制御する。これにより、いずれのアクチュエータも操作されない中立時にはエンジン3の回転数を自動で所定の低回転数まで下げ、経済的な運転が可能となる。
【0066】
以上のように本実施形態によれば、シャトルブロック50内で操作信号圧力を用いて必要な制御信号圧力を生成し、主油圧ポンプ1a,1bのレギュレータ28a,28b、旋回ブレーキシリンダ26、走行連通弁25、エンジン3のガバナ3a等の操作器を操作することができる。
【0067】
また、本実施形態によれば、シャトル弁61〜75をシャトルブロック50に内蔵させ、このシャトルブロック50内で制御信号圧力を生成し出力するため、シャトル弁の低圧系(パイロット系)が流量制御弁5〜13の高圧系から完全に分離され、高強度材料で作られる弁装置4の弁ブロックは小型にできると共に、シャトル弁61〜75の弁ブロックであるシャトルブロック50のブロック本体60は安価な材料で製作でき、全体として製作コストを低減することができる。
【0068】
また、シャトル弁61〜75の全てを1つのシャトルブロック50に内蔵させたためシャトル弁間の配管が不要となり、回路構成が簡素化できる。このため、油圧回路装置の組立性が良くなると共に、信号圧力伝達時の圧損を最小にでき、操作器であるレギュレータ28a,28b、旋回ブレーキシリンダ26、走行連通弁25、エンジンガバナ3aを応答良く作動させることができる。
【0069】
更に、本実施形態によれば、シャトルブロック50内において、シャトル弁61〜75を最上段から5段目まで階層的に配置、接続したので、走行右用のパイロット操作装置38、走行左用のパイロット操作装置39、バケット用のパイロット操作装置40、ブーム用のパイロット操作装置41、アーム用のパイロット操作装置42、旋回用のパイロット操作装置43の操作信号圧力から制御信号圧力として走行操作信号Xt、フロント操作信号Xf、ポンプ制御信号Xp1,Xp2を生成するとき、シャトル弁61〜75の数を最少にできる。このため、シャトルブロック50をコンパクトにでき、かつ製作コストも低減できる。
【0070】
本発明の第2の実施形態を図6により説明する。図中、図5に示す部材と同等のものには同じ符号を付している。本実施形態は、シャトルブロック内において制御信号圧力の一部を油圧切換弁で生成するものである。
【0071】
即ち、図6において、シャトルブロック50Aは、ブロック本体60に内蔵されたシャトル弁61〜75に加え、油圧切換弁80を備えている。シャトル弁61〜75は第1の実施形態のものと同じである。
【0072】
油圧切換弁80はシャトル弁74で選択された最高圧力が受圧部80に導かれ、その最高圧力を基に作動し、パイロットポンプ2の圧力から制御信号圧力を生成する弁である。この油圧切換弁80は、シャトル弁74で選択された最高圧力がタンク圧のときは図示の位置にあり、制御信号圧力をタンク圧に低下させ、シャトル弁74で選択された最高圧力がタンク圧以上になると図示の位置から切り換えられ、パイロットポンプ2の圧力が制御信号圧力として出力され、旋回ブレーキシリンダ26と走行連通弁25はこの制御信号圧力により作動する。
【0073】
このように構成した本実施形態では、シャトル弁74で選択した最高圧力としての操作信号圧力は、操作器である旋回ブレーキシリンダ26と走行連通弁25に対してはシャトルブロック50A内の限られた通路で使用されるだけであり、シャトル弁74で最高圧力として選択された操作信号圧力の伝達管路長はそれほど長くならず、対応する流量制御弁を応答良く切り換えることができる。一方、操作器である旋回ブレーキシリンダ26と走行連通弁25に対しては、油圧切換弁80によりパイロット油圧源の圧力から制御信号圧力が生成されるため、この制御信号圧力の流量も十分に確保でき、旋回ブレーキシリンダ26及び走行連通弁25を応答良く作動させることができる。
【0074】
従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果が得られると共に、旋回ブレーキシリンダ26と走行連通弁25の切り換えが更に応答良く行えるので、旋回ブレーキシリンダ26にあっては旋回ブレーキの解除速度が向上し、旋回モータ18等の始動前に確実にブレーキを解除でき、走行連通弁25にあっては走行開始前に確実に連通位置に切り換えられ、走行直進性を向上させることができる。また、流量制御弁も応答良く切り換えることができるので、油圧回路装置全体のスムーズな操作性が得られる。
【0075】
本発明の第3の実施形態を図7により説明する。図中、図5に示す部材と同等のものには同じ符号を付している。本実施形態も、シャトルブロック内において制御信号圧力の一部を油圧切換弁で生成するものである。
【0076】
即ち、図7において、シャトルブロック50Bは、ブロック本体60に内蔵されたシャトル弁61〜75に加え、油圧切換弁81,82を備えている。シャトル弁61〜75は第1の実施形態のものと同じである。
【0077】
油圧切換弁81はシャトル弁73で選択された最高圧力が受圧部81aに導かれ、その最高圧力を基に作動し、パイロットポンプ2の圧力から制御信号圧力を生成する比例減圧弁である。この油圧切換弁81は、シャトル弁73で選択された最高圧力のレベルに応じて作動し、パイロットポンプ2の圧力を当該最高圧力のレベルに応じた制御信号圧力に減圧して出力し、主油圧ポンプ1aのレギュレータ28aはこの制御信号圧力により作動する。
【0078】
油圧切換弁82はシャトル弁75で選択された最高圧力が受圧部82aに導かれ、その最高圧力を基に作動し、パイロットポンプ2の圧力から制御信号圧力を生成する比例減圧弁である。この油圧切換弁82は、シャトル弁75で選択された最高圧力のレベルに応じて作動し、パイロットポンプ2の圧力を当該最高圧力のレベルに応じた制御信号圧力に減圧して出力し、主油圧ポンプ1bのレギュレータ28bはこの制御信号圧力により作動する。
【0079】
このように構成した本実施形態にあっても、シャトル弁73,75で選択した最高圧力としての操作信号圧力は、操作器であるレギュレータ28a,28bに対してはシャトルブロック50B内の限られた通路で使用されるだけであり、シャトル弁73,75で最高圧力として選択された操作信号圧力の伝達管路長はそれほど長くならず、対応する流量制御弁を応答良く切り換えることができる。一方、操作器であるレギュレータ28a,28bに対しては、油圧切換弁81,82によりパイロット油圧源の圧力から制御信号圧力が生成されるため、この制御信号圧力の流量も十分に確保でき、レギュレータ28a,28bを応答良く作動させることができる。
【0080】
従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果が得られると共に、レギュレータ28a,28bを応答良く作動できるので、操作パイロット装置の操作に対して速やかに主油圧ポンプ1a,1bの吐出流量を増減できる。また、流量制御弁も応答良く切り換えることができるので、油圧回路装置全体のスムーズな操作性が得られる。
【0081】
本発明の第4の実施形態を図8により説明する。図中、図5〜図7に示す部材と同等のものには同じ符号を付している。本実施形態は第2の実施形態と第3の実施形態を組み合わせたものである。
【0082】
即ち、図8において、シャトルブロック50Cは、ブロック本体60に内蔵されたシャトル弁61〜75に加え、油圧切換弁80,81,82を備えている。シャトル弁61〜75は第1の実施形態のものと同じであり、油圧切換弁80は第2の実施形態のものと同じであり、油圧切換弁81,82は第3の実施形態のものと同じである。
【0083】
本実施形態によれば、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態の全ての効果が得られる。
【0084】
なお、以上の実施形態では、操作器として旋回ブレーキシリンダ、走行連通弁、ポンプレギュレータ、エンジンガバナについて説明したが、これ以外の操作器であっても同様に本発明を適用し、同様の効果が得られる。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、シャトル弁で検出した最高圧力に基づく制御信号圧力により作動する操作器を備えた油圧回路装置において、高圧系と低圧系を分離することにより回路構成を簡素化し、製作コストを低減すると共に、組立性を良くすることができる。また、制御信号圧力の伝達時の圧損を少なくし、応答遅れなく操作器を作動することができ、操作器のスムーズな操作性が得られる。
【0086】
また、本発明によれば、シャトル弁で検出した最高圧力に基づく制御信号圧力により作動する操作器を備えた油圧回路装置において、操作信号圧力の伝達管路長をそれほど長くせずに制御信号圧力を生成でき、流量制御弁と操作器の両方を応答遅れなく作動することができ、油圧回路装置全体のスムーズな操作性が得られる。
【0087】
また、本発明によれば、シャトルブロック内に複数のシャトル弁を階層的に接続したので、最小のシャトル弁数で必要な制御信号圧力が得られ、シャトルブロックのコンパクト化、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧作業機の油圧回路装置を示す油圧回路図である。
【図2】図1に示す油圧回路装置の弁装置の詳細を示す図である。
【図3】図1に示すパイロット操作装置の詳細を示す図である。
【図4】本発明が適用される油圧作業機の代表例である油圧ショベルの外観を示す図である。
【図5】図1に示しシャトルブロックの詳細を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による油圧作業機の油圧回路装置におけるシャトルブロックの詳細を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態による油圧作業機の油圧回路装置におけるシャトルブロックの詳細を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施形態による油圧作業機の油圧回路装置におけるシャトルブロックの詳細を示す図である。
【図9】従来の油圧作業機の油圧回路装置を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1a,1b 主油圧ポンプ
2 パイロットポンプ
3 原動機
3a ガバナ(操作器)
4 弁装置
5〜13 流量制御弁
16,21 走行モータ
18 旋回モータ
25 走行連通弁(操作器)
26 旋回ブレーキシリンダ(操作器)
28a,28b レギュレータ(操作器)
35〜37 パイロット操作装置
38〜43 パイロット操作装置
61〜75 シャトル弁
80,81,82 油圧切換弁
Claims (7)
- 少なくとも1つの油圧ポンプと、複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータにそれぞれ給排する複数の流量制御弁と、パイロット油圧源と、このパイロット油圧源の圧力から操作信号圧力を生成し対応する流量制御弁を切り換え操作する複数のパイロット操作装置と、これら複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの所定の操作信号圧力群の最高圧力を選択する複数のシャトル弁とを有し、これらシャトル弁によって選択された最高圧力に基づき制御信号圧力を生成し、前記油圧ポンプ、アクチュエータ、流量制御弁に関して設けられた複数の操作器を作動させる油圧作業機の油圧回路装置において、
前記最高圧力を選択する複数のシャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させるとともに、このシャトルブロックに更に前記パイロット油圧源を接続し、前記複数のシャトル弁によって選択された最高圧力を基に作動し、前記シャトルブロックに接続されたパイロット油圧源の圧力から前記制御信号圧力を生成する油圧切換弁を前記シャトルブロックに内蔵させ、前記シャトル弁によって選択された最高圧力に基づいて生成される制御信号圧力と、前記油圧切換弁により生成される前記制御信号圧力とを前記1つのシャトルブロック内で生成し、この生成された複数の制御信号圧力を前記複数の操作器に出力することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 少なくとも1つの油圧ポンプと、複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータにそれぞれ給排する複数の流量制御弁と、パイロット油圧源と、このパイロット油圧源の圧力から操作信号圧力を生成し対応する流量制御弁を切り換え操作する複数のパイロット操作装置と、これら複数のパイロット操作装置により生成された操作信号圧力のうちの複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力を選択する複数のシャトル弁とを有し、これらシャトル弁によって選択された複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力に基づき複数の制御信号圧力を生成し、前記油圧ポンプ、アクチュエータ、流量制御弁のいずれかに関して設けられた複数の操作器を作動させる油圧作業機の油圧回路装置において、
前記複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力を選択する複数のシャトル弁の全てを1つのシャトルブロックに内蔵させ、このシャトルブロックに更に前記パイロット油圧源を接続し、このシャトルブロック内で前記シャトル弁によって選択された複数の操作信号圧力群のそれぞれの最高圧力に基づき前記複数の制御信号圧力を生成して前記複数の操作器にそれぞれ出力するとともに、前記複数の操作信号圧力群の少なくとも1つに関して、その最高圧力を基に作動し、前記シャトルブロックに接続されたパイロット油圧源の圧力から対応する制御信号圧力を生成する油圧切換弁を前記シャトルブロックに内蔵させ、前記シャトル弁によって選択された最高圧力に基づいて生成される制御信号圧力と、前記油圧切換弁により生成される前記制御信号圧力とを前記1つのシャトルブロック内で生成し、前記油圧切換弁によって生成された制御信号圧力を前記複数の操作器の対応するものに出力することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 請求項2記載の油圧作業機の油圧回路装置において、
前記複数のアクチュエータは油圧ショベルの上部旋回体を回転駆動する旋回モータを含み、前記複数の操作器は前記旋回モータを制動する旋回ブレーキ装置を含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記旋回ブレーキ装置に出力してこの旋回ブレーキ装置を非作動位置に切り換え、前記旋回モータに対するブレーキを解除することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 請求項2記載の油圧作業機の油圧回路装置において、
前記油圧ポンプは少なくとも2つあり、前記複数のアクチュエータは油圧ショベルの下部走行体を走行駆動する左右の走行モータを含み、前記複数の操作器は、前記左右の走行モータを前記2つの油圧ポンプにそれぞれ単独で接続する遮断位置と、前記左右の走行モータを前記2つの油圧ポンプの一方に並列に接続する連通位置とに切り換え可能な走行連通弁を含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記走行連通弁に出力してこの走行連通弁を連通位置に切り換え、前記一方の油圧ポンプから吐出された圧油を前記左右の走行モータに流入させることを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 請求項2記載の油圧作業機の油圧回路装置において、
前記油圧ポンプは可変容量型の油圧ポンプであり、前記複数の操作器は前記油圧ポンプの容量を制御するレギュレータを含み、前記シャトルブロックは、前記複数の制御信号圧力の1つを前記レギュレータに出力してこのレギュレータを作動し、前記油圧ポンプの容量を制御することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 請求項2記載の油圧作業機の油圧回路装置において、
前記複数のパイロット操作装置は、走行右前進及び右後進の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた走行右操作装置と、走行左前進及び左後進の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた走行左操作装置と、バケットクラウド及びバケットダンプの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたバケット操作装置と、ブーム上げ及びブーム下げの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたブーム操作装置と、アームクラウド及びアームダンプの信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えたアーム操作装置と、旋回右及び旋回左の信号圧力を選択的に生成する1対のパイロット弁を備えた旋回操作装置とを含み、
前記シャトルブロックは、前記複数のシャトル弁として、前記走行右操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第1シャトル弁と、前記走行左操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第2シャトル弁と、前記バケット操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第3シャトル弁と、前記ブーム操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第4シャトル弁と、前記アーム操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第5シャトル弁と、前記旋回操作装置の1対のパイロット弁からの信号圧力の高圧側を選択する第6シャトル弁と、前記第4シャトル弁と第5シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第7シャトル弁と、前記第3シャトル弁と第7シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第8シャトル弁と、前記第7シャトル弁と第6シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択する第9シャトル弁と、前記第1シャトル弁と第8シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の1つとする第10シャトル弁と、前記第2シャトル弁と第9シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の他の1つとする第11シャトル弁と、前記第8シャトル弁と第9シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の更に他の1つとする第12シャトル弁を内蔵し、前記第10シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の1つとして第1のポンプ制御信号を生成し、前記第11シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の他の1つとして第2のポンプ制御信号を生成し、前記第12シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の更に他の1つとしてフロント操作信号を生成することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。 - 請求項6記載の油圧作業機の油圧回路装置において、
前記シャトルブロックは、前記複数のシャトル弁として、前記第1シャトル弁と第2シャトル弁のそれぞれで選択した信号圧力の高圧側を選択し前記複数の操作信号圧力群の最高圧力の更に他の1つとする第13シャトル弁を更に内蔵し、この第13シャトル弁で選択された最高圧力により前記複数の制御信号圧力の更に他の1つとして走行操作信号を生成することを特徴とする油圧作業機の油圧回路装置。
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