JP3916888B2 - 再生ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生ポンプ(摩擦再生式ポンプ、ウエスコ式ポンプ、カスケード式ポンプ、円周流式ポンプ等の別名がある)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例を図14を参照して述べる。図14は再生ポンプを一部破断して示す側面図である。この再生ポンプは、ポンプ部101とモータ部102とから構成される。モータ部102は、ポンプハウジング103内に回転駆動されるアーマチャ105を備えている。
【0003】
前記ポンプハウジング103の一端部(図14において左端部)に設けられたポンプケーシング106には、前記アーマチャ105のシャフト105aの一端部がラジアル荷重を受ける軸受107を介して回転可能に支持されている。また、ポンプケーシング106には、シャフト105aのスラスト荷重を受けるストッパ108が配置されている。なお、前記ポンプハウジング103の他端部(図14において右端部)に設けたモータカバー109には、シャフト105aの他端部が回転可能に支持されている(図示省略)。
【0004】
前記ポンプケーシング106内には、インペラ120が回転可能に収容されている。インペラ120には、前記シャフト105aの断面D字形の軸部(符号、105bを付す)がトルク伝達可能に係合されている。
なお、上記再生ポンプに類似するものには、例えば特開平7−167082号公報に開示された自動車用燃料ポンプがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来例では、アーマチャ105のシャフト105a以外のアーマチャ本体(符号、105Aを付す)とインペラ120との間に、アーマチャ105のシャフト105aを支持するための軸受107が存在している。したがって、再生ポンプの全長(図14において左右方向の長さ)を短縮することが困難であり、再生ポンプの大型化を余儀無くされていた。
なお、従来にはアーマチャ本体とインペラとを一体成形した再生ポンプがある(例えば、実開昭62−792号公報参照)が、インペラ付きアーマチャの組付け精度の確保が困難になることから好ましくない。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、全長を短縮することにより小型化を図ることのできる再生ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする再生ポンプにより解決することができる。
すなわち、請求項1に記載された再生ポンプによると、モータ部により回転駆動されるアーマチャのシャフト以外のアーマチャ本体と、そのアーマチャに連動して回転されるインペラとが、相互に係合可能な凸部と凹部とからなる係合手段を介してトルク伝達可能に係合されている。そして、係合手段の凸部又は凹部のいずれか一方をアーマチャ本体に形成しかつその他方をインペラに形成したものである。これにより、再生ポンプの全長を短縮することができ、これにより再生ポンプを小型化することができる。
【0008】
また、請求項2に記載された再生ポンプによると、係合手段がアーマチャ本体とインペラとを同一軸線上において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、アーマチャ本体とインペラとが隣り合わせに配置されている。したがって、従来例(図14参照)と異なり、アーマチャ本体とインペラとの間に余計な軸受が存在しないため、全長の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
【0009】
また、請求項3に記載された再生ポンプによると、係合手段がアーマチャ本体とインペラとの相互に対面する端面間において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、アーマチャ本体とインペラとが隣り合わせに配置されている。したがって、従来例(図14参照)と異なり、アーマチャ本体とインペラとの間に余計な軸受が存在しないため、全長の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
【0010】
また、請求項4に記載された再生ポンプによると、係合手段がアーマチャ本体とインペラとを同一軸線上において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、アーマチャ本体の外周上にインペラが配置されている。したがって、アーマチャ本体とインペラとが隣り合わせに配置される場合よりも、全長の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
【0011】
また、請求項5に記載された再生ポンプによると、係合手段の凸部と凹部が、アーマチャ本体とインペラとを径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもって相互に係合可能に形成されている。これにより、アーマチャ本体とインペラとの相互作用を回避することができるため、消費電力を削減するとともに、アーマチャのシャフトを支持する軸受の片減りを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。実施の形態1は、例えば自動車用燃料タンク内に配設される再生ポンプを例示するものである。図1に再生ポンプを一部破断した側面図が示され、図2にインペラとアーマチャとの関係が正面図で示され、図3に図2のIII−III線断面図が示され、図4にインペラとアーマチャの関係が分解斜視図で示されている。
【0014】
図1に示すように、再生ポンプは、ポンプ部1とモータ部2とから構成される。
まず、モータ部2を説明する。モータ部2は、例えばブラシ付きの直流モータであり、ほぼ円筒形状のポンプハウジング3内に固定されたマグネット4、及び、ポンプハウジング3内にて回転駆動されるアーマチャ5を備えている。
【0015】
アーマチャ5は、鉄心、コイル等を内蔵したほぼ円柱状のアーマチャ本体51と、そのアーマチャ本体51の軸心部を貫通するほぼ丸棒状のシャフト52とを有している。なお、アーマチャ本体51とシャフト52とは別部品であり、本明細書ではアーマチャ5のシャフト52以外の本体部分をアーマチャ本体51と称する。
【0016】
前記アーマチャ本体51のインペラ(後述する)側の端面には、同一軸線をなすほぼ楕円柱状の係合凸部53が突出されている。係合凸部53は、図4に示すように、シャフト52の外径よりも大きい外径をなす2つの凸状の円弧面53aと、シャフト52の外径よりも大きい間隔をもって形成された2つの平坦面53bとを交互にかつ点対称状に有している。
【0017】
図1に示すように、前記ポンプハウジング3の一端部(図1において左端部)にはポンプケーシング6が設けられ、また、そのポンプハウジング3の他端部(図1において右端部)にはモータカバー9が設けられている。
ポンプケーシング6には、前記アーマチャ5のシャフト52の一端部(図1において左端部)が軸受7を介して回転可能に支持されている。また、前記モータカバー9には、前記シャフト52の他端部が回転可能に支持されている(図示省略)。前記アーマチャ5のコイル(図示省略)が通電されることにより、そのアーマチャ5が回転駆動される。
【0018】
しかして、前記軸受7は、ほぼ有底円筒状に形成されており、前記アーマチャ5のシャフト52のラジアル荷重及びスラスト荷重を共に受けることができる。
また、前記モータカバー9には、モータ部2の内部空間(符号省略)をポンプ外部に開口する送出口10が形成されている。なお、送出口10には、エンジンにつながる燃料供給配管(図示省略)が接続される。
なお、前記モータ部2におけるその他の構成については、周知であるからその説明は省略する。また、モータ部2には、その他の形式のものを採用することができる。
【0019】
次に、ポンプ部1を説明する。図1に示すように、前記ポンプケーシング6は、その主体をなすケーシング本体部61と、そのケーシング本体部61の内面側すなわち前記モータ部2の内部空間(符号省略)側に重ね合わされたほぼリング状のケーシング補助部62とから構成されている。すなわち、ケーシング本体部61とケーシング補助部62とを組合わせることによって、ポンプケーシング6が形成されている。なお、前記軸受7は、ポンプケーシング6の主体をなすケーシング本体部61に配置されている。
【0020】
前記ポンプケーシング6は、ケーシング本体部61とケーシング補助部62との組合わせにより、中空円板状のインペラ収容室(符号省略)を形成している。そのインペラ収容室内には、ほぼ円板状のインペラ20が回転可能に収容されている。
【0021】
図4に示すように、インペラ20の外周部には、表裏対称状をなす多数の羽根溝20aが周方向に所定間隔で並んで形成されている(図3参照)。羽根溝20aは、図3に示すように、インペラ20の径方向断面においてほぼ半円状をなしている。また、表裏両面の羽根溝20aは、羽根溝20aより小さい連通孔20bにより連通されている。
【0022】
図4に示すように、前記インペラ20には、同一軸線をなす軸孔21が形成されている。軸孔21は、ほぼ楕円形状に形成されている。詳しくは、軸孔21は、2つの凹状の円弧面21aと2つの平坦面21bとを交互にかつ点対称状に有している。軸孔21は、前記アーマチャ本体51の係合凸部53に対し径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもって係合可能に形成されている(図2及び図3参照)。
【0023】
図1に示すように、前記インペラ20は、前にも述べたように、前記ポンプケーシング6のインペラ収容室内に回転可能に収容されている。そして、インペラ20の軸孔21に対し、前記アーマチャ本体51の係合凸部53が径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもってトルク伝達可能に係合されている(図2及び図3参照)。これにより、軸孔21の円弧面21aと係合凸部53の円弧面53aとが対面状をなし、軸孔21の平坦面21bと係合凸部53の平坦面53bとが対面状をなす(図4参照)。
【0024】
図1に示すように、前記インペラ20の軸孔21に対する前記アーマチャ本体51の係合凸部53の係合に際し、アーマチャ本体51の端部がポンプケーシング6のケーシング補助部62内に回転可能に嵌合される。これとともに、アーマチャ本体51とインペラ20とが隣り合わせに配置される(図3参照)。また、アーマチャ本体51とインペラ20とがほぼ面接触状をなす関係に配置される。
【0025】
図1に示すように、前記ポンプケーシング6のケーシング本体部61とケーシング補助部62との対向壁面には、前記インペラ20の表裏両面の羽根溝20aに対応するほぼ円弧形状の流路溝14が対称状に形成されている。流路溝14は、インペラ20の羽根溝20aとでポンプ流路を形成する。
【0026】
前記ポンプケーシング6のケーシング本体部61には、吸入口16が形成されている。吸入口16は、ポンプ外部に開口されているとともに、ケーシング本体部61の流路溝14の始端部に開口されている。
また、前記ポンプケーシング6のケーシング補助部62には、吐出口18が形成されている。吐出口18は、ケーシング補助部62の流路溝14の終端部に開口されているとともに、前記モータ部2の内部空間(符号省略)に開口されている。
【0027】
次に、上記した再生ポンプの作動について説明する。図1において、モータ部2のアーマチャ5のコイル(図示省略)に対する通電によって、アーマチャ5が回転駆動される。すると、アーマチャ本体51の係合凸部53に連動してインペラ20が所定方向に回転されることによりポンプ作用が生じる。
これにともない、燃料タンク(図示省略)内の燃料が、ポンプケーシング6のケーシング本体部61の吸入口16からその流路溝14内に導入される。その燃料は、インペラ20の表裏両面の羽根溝20a(図3及び図4参照)により運動エネルギを受けて表裏両側の流路溝14内を終端部に向けて圧送される。
そして、流路溝14内の終端部に圧送された燃料は、ポンプケーシング6のケーシング補助部62の吐出口18からモータ部2の内部空間(符号省略)に吐出される。その燃料は、モータ部2の内部空間を経て、モータカバー9の送出口10から燃料供給配管(図示省略)へ送出される。
【0028】
上記した再生ポンプによると、モータ部2により回転駆動されるアーマチャ5のシャフト52以外のアーマチャ本体51と、そのアーマチャ5に連動して回転されるインペラ20とが、トルク伝達可能に係合されている(図3参照)。これにより、再生ポンプの全長(図1において左右方向の長さ)を短縮することができ、これにより再生ポンプを小型化することができる。
【0029】
また、アーマチャ本体51とインペラ20とが同一軸線上における係合凸部53と軸孔21との係合を介してトルク伝達可能に係合され、アーマチャ本体51とインペラ20とが隣り合わせに配置されている(図3参照)。
したがって、従来例(図14参照)と異なり、アーマチャ本体51とインペラ20との間に余計な軸受が存在しないため、全長(図1において左右方向の長さ)の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
また、従来例(図14参照)に比べ、インペラ20とケーシング補助部62との摺動接触(図1参照)する面積が減少する。これにより、ケーシング補助部62に対するインペラ20の摩擦が減少し、消費電力が削減される効果も得られる。
【0030】
なお、アーマチャ本体51の係合凸部53とインペラ20の軸孔21とは、本明細書でいう「同一軸線上において相互に係合可能な係合手段」を構成している。そして、アーマチャ本体51の係合凸部53は本明細書でいう「係合手段の凸部」に相当し、インペラ20の軸孔21は本明細書でいう「係合手段の凹部」に相当する。
【0031】
また、係合手段の凸部(係合凸部53)と凹部(軸孔21)とは、相互に係合可能な形状であればよく、その形状は適宜変更することが可能である。また、係合手段の凸部(係合凸部53)と凹部(軸孔21)とは逆配置に形成、すなわちアーマチャ本体51に凹部(軸孔21)を形成し、インペラ20に凸部(係合凸部53)を形成してもよい。
【0032】
また、アーマチャ本体51とインペラ20とが径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもってトルク伝達可能に係合されている。これにより、アーマチャ本体51とインペラ20との相互作用を回避することができるため、消費電力を削減するとともに、アーマチャ5のシャフト52を支持する軸受の片減りを防止することができる。
【0034】
また、アーマチャ5のシャフト52の一端部(図1において左端部)のラジアル荷重及びスラスト荷重を共に受ける軸受7が採用されている、これにより、従来例で必要とされたストッパ108(図14参照)を排除することができる。これにより、再生ポンプの構成部品点数を削減することができる。
【0035】
また、従来例と異なり、アーマチャ5のシャフト52に断面D字形の軸部105b(図14参照)を加工する必要がなくなるため、シャフト52に対する加工コストを削減することができる。
【0036】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。実施の形態2は上記実施の形態1におけるアーマチャ5とインペラ20との係合構造を変更したものであるから、その係合構造について詳述し、重複する説明は省略する。図5に再生ポンプを一部破断した側面図が示され、図6にインペラ20とアーマチャ5との関係が正面図で示され、図7に図6のVII−VII線断面図が示され、図8にインペラとアーマチャの関係が分解斜視図で示されている。
【0037】
実施の形態2では、実施の形態1におけるアーマチャ本体51の係合凸部53(図4参照)が排除されている。代わりに、図8に示すように、アーマチャ5のアーマチャ本体51におけるインペラ側の端面に、ほぼ円柱状をした複数本(図8では4本を示す)の係合凸部54を突出している。各係合凸部54は、シャフト52を取り囲む一円周上に所定間隔毎に配置されている。
【0038】
また、インペラ20の軸孔(符号、22を付す)は、実施の形態1におけるほぼ楕円形状の軸孔21(図4参照)に代えて、アーマチャ5のほぼ丸棒状のシャフト52を挿入可能なほぼ丸孔状に形成されている。
さらに、インペラ20には、ほぼ丸孔状をした複数個(図8では4個を示す)の係合孔23が形成されている。各係合孔23は、前記アーマチャ本体51の各係合凸部54にそれぞれ対応している。各係合孔23は、前記アーマチャ本体51の各係合凸部54に対しそれぞれ径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもって係合可能に形成されている。
【0039】
そして、図5に示すように、ポンプケーシング6のインペラ収容室内に収容されたインペラ20の各係合孔23には、アーマチャ本体51の各係合凸部54がそれぞれ係合されている。詳しくは、インペラ20の各係合孔23には、アーマチャ本体51の各係合凸部54がそれぞれ径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもってトルク伝達可能に係合されている(図6及び図7参照)。
また、実施の形態1と同様に、アーマチャ本体51の端部が前記ポンプケーシング6のケーシング補助部62内に嵌合される。これとともに、アーマチャ本体51とインペラ20とが隣り合わせに配置される(図7参照)。また、アーマチャ本体51とインペラ20とがほぼ面接触状をなす関係に配置される。
その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0040】
実施の形態2の再生ポンプによると、アーマチャ本体51とインペラ20とが相互に対面する端面間における係合凸部54と係合孔23との係合を介してトルク伝達可能に係合され、アーマチャ本体51とインペラ20とが隣り合わせに配置されている。したがって、従来例(図14参照)と異なり、アーマチャ本体51とインペラ20との間に余計な軸受が存在しないため、全長の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
【0041】
なお、アーマチャ本体51の係合凸部54とインペラ20の係合孔23とは、本明細書でいう「相互に対面する端面間において相互に係合可能な係合手段」を構成している。そして、アーマチャ本体51の係合凸部54は本明細書でいう「係合手段の凸部」に相当し、インペラ20の係合孔23は本明細書でいう「係合手段の凹部」に相当する。
【0042】
また、係合手段の凸部(係合凸部54)と凹部(係合孔23)とは、相互に係合可能な形状であればよく、その形状は適宜変更することが可能である。また、凹部(係合孔23)は、有底状の凹部で形成してもよい。また、係合手段の凸部(係合凸部54)と凹部(係合孔23)とは逆配置に形成、すなわちアーマチャ本体51に凹部(係合孔23)を形成し、インペラ20に凸部(係合凸部54)を形成してもよい。
その他、実施の形態2の再生ポンプによっても、実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0043】
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3について図面を参照して説明する。実施の形態3は上記実施の形態1におけるアーマチャ5とインペラ20との係合構造を変更したものであるから、その係合構造について詳述し、重複する説明は省略する。図9に再生ポンプを一部破断した側面図が示され、図10にインペラ20とアーマチャ5との関係が正面図で示され、図11に図10のX1−X1線断面図が示され、図12にインペラとアーマチャの関係が分解斜視図で示されている。
【0044】
実施の形態3では、実施の形態1におけるアーマチャ本体51の係合凸部53(図4参照)が排除されている。代わりに、図10〜図13に示すように、アーマチャ本体51におけるインペラ側の端部51Aの外周面に、ほぼ偏平なU字溝状をした複数個(図12では4個を示す)の係合凹部55が形成されている。各係合凹部55は、アーマチャ本体51におけるインペラ側の端部51Aの外周面に対し周方向に所定間隔毎に形成されており、アーマチャ本体51と同一軸線上に配置されている。すなわち、アーマチャ本体51のインペラ側の端部51Aは、いわゆる平歯車状に形成されている。
【0045】
また、図12に示すように、インペラ20には、実施の形態1におけるほぼ楕円形状の軸孔21(図4参照)に代えて、ほぼ内歯車状の内周面を有する軸孔(符号、24を付す)が同一軸線上に形成されている。軸孔24は、前記アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aの外周面に対応する凹凸形状をもって形成されている。また、軸孔24は、アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aに対し径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもって係合可能に形成されている。
【0046】
そして、図9に示すように、ポンプケーシング6のインペラ収容室内に収容されたインペラ20の軸孔24には、アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aが係合されている。詳しくは、インペラ20の軸孔24には、アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aが径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもってトルク伝達可能に係合されている(図10及び図11参照)。
これにより、アーマチャ本体51の外周上にインペラ20が配置されている。
その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0047】
実施の形態3の再生ポンプによると、アーマチャ本体51とインペラ20とが同一軸線上における端部51Aと軸孔24との係合を介してトルク伝達可能に係合され、アーマチャ本体51の外周上にインペラ20が配置されている。したがって、アーマチャ本体51とインペラ20とが隣り合わせに配置される場合(実施の形態1,2参照)よりも、全長(図9において左右方向の長さ)の短い小型の再生ポンプを得ることができる。
その他、実施の形態3の再生ポンプによっても、実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0048】
なお、アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aとインペラ20の軸孔24とは、本明細書でいう「同一軸線上において相互に係合可能な係合手段」を構成している。そして、アーマチャ本体51の各係合凹部55を有する端部51Aは本明細書でいう「係合手段の凸部」に相当し、インペラ20の軸孔24は本明細書でいう「係合手段の凹部」に相当する。
また、係合手段の凸部(端部51A)と凹部(軸孔24)とは、相互に係合可能な形状であればよく、その形状は適宜変更することが可能である。
【0049】
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4について図面を参照して説明する。実施の形態4は上記実施の形態1における一部を変更したものであるから、その変更部分について詳述し、重複する説明は省略する。図13に再生ポンプを一部破断した側面図が示されている。
【0050】
実施の形態4は、実施の形態1におけるインペラ20が表裏両面においてポンプ作用が生じるものに代えて、インペラ20が反アーマチャ本体側の片面においてのみポンプ作用が生じるものに変更したものである。
すなわち、図13に示すように、インペラ20の羽根溝20aが反アーマチャ本体側の片面にのみ形成されたものである。このため、インペラ20は、実施の形態1におけるインペラ20(図4参照)から連通孔20bが排除されているとともに、アーマチャ本体51側の端面の羽根溝20aが排除されている。
【0051】
また、ケーシング補助部62(図1参照)が排除されている。さらに、ポンプケーシング6のケーシング本体部61には、インペラ20の外周部を取り囲むフランジ部6aが形成されている。
【0052】
前記ポンプケーシング6には、反アーマチャ本体側の流路溝14の終端部に開口するとともに前記フランジ部6aの端面に開口する吐出口18(実施の形態1における符号と同一符号を付す)が形成されている。
したがって、ポンプケーシング6の反アーマチャ本体側の流路溝14内の終端部に圧送された燃料は、吐出口18からポンプハウジング3の内部空間(符号省略)に吐出される。
【0053】
さらに、前記インペラ20に対面するアーマチャ本体51の端面には、直線状をなす適数本の溝部51aが放射状に形成されている。
溝部51aは、アーマチャ5とインペラ20との対向端面間に、ポンプ作用による流体の圧力がインペラ20の軸孔21とアーマチャ本体51の係合凸部53との間のがたつきによる隙間を通じて加わる流路部を形成している。なお、溝部51aは、アーマチャ本体51に対面するインペラ20の端面に形成することもできる。
その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0054】
実施の形態4の再生ポンプによると、インペラ20の反アーマチャ本体側の片面においてのみポンプ作用が生じるものである。
このため、インペラ20が両面においてポンプ作用が生じる場合(図14参照)に比べて、ポンプケーシング6のケーシング補助部62の流路溝14(図1参照)が排除される。これにより、インペラ20に対する流体(燃料)による粘性抵抗を低減することができるとともに、ポンプケーシング6のケーシング補助部62を廃止し、部品点数を削減することができる。
また、インペラ20のアーマチャ本体側の羽根溝20a及びポンプケーシング6のアーマチャ本体側の流路溝14が排除されるので、インペラ20の形状を単純化することができる。
【0055】
また、インペラ20に対面するアーマチャ本体51の端面に溝部51aが形成されることにより、アーマチャ5とインペラ20との対向端面間にポンプ作用による流体(燃料)の圧力が加わる流路部が設けられる。これにより、インペラ20の表裏両面が受ける流体(燃料)の受圧力のバランスをとることができる。
その他、実施の形態4の再生ポンプによっても、実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0056】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、自動車用燃料ポンプに限らず、その他の流体のポンプにも広く適用することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、アーマチャとインペラとの間に余計な軸受が存在しないものであるから、再生ポンプの全長を短縮することができることにより、再生ポンプを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる再生ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図2】インペラとアーマチャとの関係を示す正面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】インペラとアーマチャの関係を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかる再生ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図6】インペラとアーマチャとの関係を示す正面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】インペラとアーマチャの関係を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態3にかかる再生ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図10】インペラとアーマチャとの関係を示す正面図である。
【図11】図10のXI−XI線断面図である。
【図12】インペラとアーマチャの関係を示す分解斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態4にかかる再生ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図14】従来例にかかる再生ポンプを一部破断して示す側面図である。
【符号の説明】
2 モータ部
5 アーマチャ
20 インペラ
21 軸孔(係合手段の凹部)
23 係合孔(係合手段の凹部)
24 軸孔(係合手段の凹部)
51 アーマチャ本体
51A 端部(係合手段の凸部)
53 係合凸部(係合手段の凸部)
54 係合凸部(係合手段の凸部)
Claims (5)
- モータ部により回転駆動されるアーマチャと、そのアーマチャに連動して回転されるインペラとを備える再生ポンプであって、
前記アーマチャのシャフト以外のアーマチャ本体と前記インペラとを、相互に係合可能な凸部と凹部とからなる係合手段を介してトルク伝達可能に係合し、
前記係合手段の凸部又は凹部のいずれか一方を前記アーマチャ本体に形成しかつその他方を前記インペラに形成した
ことを特徴とする再生ポンプ。 - 請求項1に記載の再生ポンプであって、
前記係合手段が前記アーマチャ本体と前記インペラとを同一軸線上において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、
前記アーマチャ本体と前記インペラとが隣り合わせに配置されている
ことを特徴とする再生ポンプ。 - 請求項1に記載の再生ポンプであって、
前記係合手段が前記アーマチャ本体と前記インペラとの相互に対面する端面間において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、
前記アーマチャ本体と前記インペラとが隣り合わせに配置されている
ことを特徴とする再生ポンプ。 - 請求項1に記載の再生ポンプであって、
前記係合手段が前記アーマチャ本体と前記インペラとを同一軸線上において相互に係合可能な凸部と凹部とからなり、
前記アーマチャ本体の外周上に前記インペラが配置されている
ことを特徴とする再生ポンプ。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の再生ポンプであって、
前記係合手段の凸部と凹部が、前記アーマチャ本体と前記インペラとを径方向及び周方向に関し所定のがたつきをもって相互に係合可能に形成されていることを特徴とする再生ポンプ。
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