JP3915826B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、空気調和機等に使用されるロータリ圧縮機に関する。
従来より、ロータリ圧縮機は、シリンダ本体と、このシリンダ本体の両側の端板部材とを備える。上記シリンダ本体と上記端板部材とによって、シリンダ室を形成する。このシリンダ室には、ローラが配置されている。このローラには、ブレードが一体に取り付けられ、このブレードの両側は、ブッシュによってシールされている。上記ブレードおよび上記ローラによって、上記シリンダ室内を、低圧室と高圧室とに画成している。上記ローラと上記端板部材との間には、上記ローラ軸方向の隙間がある。そして、上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間と、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間とは、略同じである(特開平8−159070号公報:特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来のロータリ圧縮機では、上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間と、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間とは、略同じであるので、圧縮時に、上記高圧室にある冷媒ガスは、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間を通過して、上記低圧室へ漏れるという問題があった。また、上記ブッシュよりも上記ローラの径方向外側にある空間(上記ブッシュの背後空間)から、冷媒ガスが、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間を通過して、直接に、上記シリンダ室内へ流入する問題があった。そして、この冷媒ガスの漏れは、ロータリ圧縮機の性能を低下させる要因になっている。
特開平8−159070号公報(図3、図4)
そこで、この発明の課題は、圧縮時のローラと端板部材との焼き付きを防止しつつ、圧縮時の冷媒ガスの漏れを低減したロータリ圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のロータリ圧縮機は、
シリンダ本体とこのシリンダ本体の両側の端板部材とによって形成されたシリンダ室内を、ローラとこのローラに一体に取り付けられたブレードとによって、低圧室と高圧室とに画成すると共に、上記ブレードの両側をブッシュによってシールするロータリ圧縮機において、
上記ブッシュの上記ローラ軸方向の幅は、上記ローラの軸方向の幅よりも大きく、
上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいことを特徴としている。
この発明のロータリ圧縮機によれば、上記ローラは、高圧の冷媒ガスと低圧の冷媒ガスとの差圧による撓みや、高圧の冷媒ガスによる熱膨張の影響をうけても、上記ローラの端面と上記端板部材の端面とは、圧接せずに、上記ローラと上記端板部材との焼き付きを防止する。
また、上記端板部材と上記シリンダ本体とをボルトにて締め付けるときに、上記ボルトの近辺の上記端板部材が変形しても、上記ローラの端面と上記端板部材の端面とは、圧接せずに、上記ローラと上記端板部材との焼き付きを防止する。
さらに、圧縮時に、上記高圧室にある冷媒ガスが、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間を通過して、上記低圧室へ漏れることを防止できる。また、上記ブッシュよりも上記ローラの径方向外側にある空間(上記ブッシュの背後空間)から、冷媒ガスが、上記シリンダ室内へ漏れることを防止できる。
このように、圧縮時の上記ローラと上記端板部材との焼き付きを防止して信頼性を維持しつつ、圧縮時の冷媒ガスの漏れを低減して性能を向上できる。
また、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間を低減できるので、上記ブッシュの上記端板部材への片当たりを防止できて、上記ブレードの揺動ロスの低減や、上記ブッシュの異常摩耗を防止することができる。
また、一実施形態のロータリ圧縮機では、上記ブッシュの上記ローラ軸方向の幅は、上記ブレードの上記ローラ軸方向の幅よりも大きく、上記ブレードと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きい。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、上記ブッシュの上記ローラ軸方向の幅は、上記ブレードの上記ローラ軸方向の幅よりも大きく、上記ブレードと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいので、圧縮時の上記ブレードと上記端板部材との接触を回避して、上記ブレードの焼き付きを防止できる。
また、一実施形態のロータリ圧縮機では、上記ブレードにおける少なくとも上記ブッシュによってシールされているシール部分の上記ローラ軸方向の幅は、上記ローラの軸方向の幅よりも小さく、上記ブレードにおける少なくとも上記シール部分と上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きい。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、上記ブレードにおける少なくとも上記シール部分の上記ローラ軸方向の幅は、上記ローラの軸方向の幅よりも小さく、上記ブレードにおける少なくとも上記シール部分と上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいので、上記シール部分と上記ブッシュとの間に潤滑油が進入しやすくなって、上記ブレードおよび上記ローラが上記ブッシュに対して円滑に動く。したがって、圧縮動作の損失を低減できる。
また、一実施形態のロータリ圧縮機では、上記シリンダ本体の内面には、上記低圧室に開口して冷媒ガスをこの低圧室に吸入する吸入口が設けられ、上記ブッシュは、上記吸入口の近傍に設けられている。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、上記ブッシュは、上記吸入口の近傍に設けられているので、上記ブッシュを上記吸入口から吸入される冷たい冷媒ガスに接触させることができて、上記ブッシュの熱膨張を抑制できる。したがって、上記ブッシュの過度な摩耗を防止できる。
また、一実施形態のロータリ圧縮機では、上記ローラは、上記シリンダ室で公転して上記シリンダ室の冷媒ガスを圧縮し、上記ローラ軸方向からみて、上記ローラの公転の中心と上記ブッシュの中心とを結ぶ線と、上記ローラの公転の中心と上記吸入口の中心とを結ぶ線との間の角度は、略10度である。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、上記ローラの公転の中心と上記ブッシュの中心とを結ぶ線と、上記ローラの公転の中心と上記吸入口の中心とを結ぶ線との間の角度は、略10度であるので、冷たい冷媒ガスによって上記ブッシュの熱膨張を有効に抑制でき、かつ、上記シリンダ本体における上記ブレードを保持する部分の強度を向上できる。
また、一実施形態のロータリ圧縮機では、上記ブレードの延在方向に直交する断面において、上記ブレードにおける上記低圧室側の一側面の上記ローラ軸方向の幅は、予め、上記ブレードにおける上記高圧室側の他側面の上記ローラ軸方向の幅よりも大きく設定されている。
この実施形態のロータリ圧縮機によれば、上記ブレードにおける上記低圧室側の一側面の上記ローラ軸方向の幅は、予め、上記ブレードにおける上記高圧室側の他側面の上記ローラ軸方向の幅よりも大きく設定されているので、上記低圧室側の冷たい冷媒ガスが、上記一側面に接触する一方、上記高圧室側の熱い冷媒ガスが、上記他側面に接触して、上記他側面が、上記一側面に比べて、熱膨張しても、上記他側面の幅は、上記一側面の幅よりも大きくならずに、上記他側面は、上記端板部材に接触しない。したがって、上記ブレードの焼き付きを防止できる。
この発明のロータリ圧縮機によれば、上記ブッシュの上記ローラ軸方向の幅は、上記ローラの軸方向の幅よりも大きく、上記ローラと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュと上記端板部材との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいので、圧縮時の上記ローラと上記端板部材との焼き付きを防止しつつ、圧縮時の冷媒ガスの漏れを低減できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明のロータリ圧縮機の一実施形態である正面断面図を示している。このロータリ圧縮機は、いわゆる高圧ドーム型のスイング圧縮機であって、ケーシング1内に圧縮部2を下にモータ3を上に配置している。このモータ3のロータ6によって、駆動軸12を介して、上記圧縮部2を駆動するようにしている。
上記圧縮部2は、図示しないアキュムレータから冷媒ガスを吸入する。この冷媒ガスは、このロータリ圧縮機とともに、冷凍システムの一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
上記ロータリ圧縮機は、圧縮した高温高圧の冷媒ガスを、上記圧縮部2から吐出して、上記ケーシング1の内部に満たすと共に、上記モータ3のステータ5とロータ6との間の隙間を通して、上記モータ3を冷却した後、吐出管13から外部に吐出するようにしている。上記ケーシング1内の高圧領域の下部に、潤滑油9を溜めている。
図1と図2に示すように、上記圧縮部2は、シリンダ室22を形成するシリンダ本体21と、このシリンダ本体21の上下の開口端面のそれぞれに取り付けられて上記シリンダ室22を塞ぐ上側の端板部材50および下側の端板部材60とを備える。
上記駆動軸12は、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60を貫通して、上記シリンダ室22の内部に進入している。
上記シリンダ室22には、上記駆動軸12に設けられたクランクピン26に嵌合したローラ27を、公転可能に配置し、このローラ27の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
このローラ27には、このローラ27の径方向外方に、ブレード28が一体に取り付けられている。上記ローラ27と上記ブレード28によって、上記シリンダ室22内を、低圧室22aと高圧室22bとに画成している。すなわち、図2に示すように、上記ブレード28の下側の室は、図示しないアキュムレータに連通している吸入管11が上記シリンダ室22の内面に開口して、低圧室(吸入室)22aを形成している。一方、上記ブレード28の上側の室は、図1に示す吐出口51aが上記シリンダ室22の内面に開口して、高圧室(吐出室)22bを形成している。
上記ブレード28は、ブッシュ25によって、上記ブレード28の両側をシールされている。また、上記ブレード28は、上記ローラ27が上記シリンダ室22で公転するように、上記ブッシュ25によって支持されている。
具体的に述べると、上記シリンダ本体21は、上記シリンダ室22に開口している溝部23を有する。上記ブッシュ25は、上記溝部23に嵌め込まれている。上記ブッシュ25は、横断面が半円形状の2つの半円柱状部材25a,25aからなる。
上記ブレード28の両側面は、上記半円柱状部材25a,25aによって、挟まれている。上記ブレード28と上記ブッシュ25との間は、上記潤滑油9で潤滑を行っている。
そして、上記クランクピン26が、上記駆動軸12と共に、偏心回転して、上記クランクピン26に嵌合した上記ローラ27が、このローラ27の外周面を上記シリンダ室22の内周面に接して、公転する。
上記ローラ27が、上記シリンダ室22内で公転するに伴って、上記ブレード28は、このブレード28の両側面を上記半円柱状部材25a,25aによって保持されて進退動する。すると、上記吸入管11から低圧の冷媒を上記低圧室22aに吸入して、上記高圧室22bで圧縮して高圧にした後、図1に示す上記吐出口51aから高圧の冷媒を吐出する。
図1に示すように、上記上側の端板部材50は、円板状の本体部51と、この本体部51の中央に上方へ設けられたボス部52とを有する。上記本体部51および上記ボス部52は、上記駆動軸12に挿通されている。上記本体部51には、上記シリンダ室22に連通する上記吐出口51aが設けられている。
上記本体部51に関して上記シリンダ本体21と反対側に位置するように、上記本体部51に吐出弁31が取り付けられている。この吐出弁31は、例えば、リード弁であり、上記吐出口51aを開閉する。
上記下側の端板部材60は、円板状の本体部61と、この本体部61の中央に下方へ設けられたボス部62とを有する。上記本体部61および上記ボス部62は、上記駆動軸12に挿通されている。
上記上側の端板部材50(または、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60)と上記シリンダ本体21とは、ボルトによって、互いに締め付けられている。すなわち、図2に示すように、上記シリンダ本体21は、上記シリンダ室22の周囲を、複数のボルト35によって、締め付けられている。この複数のボルト35は、上記シリンダ本体21に、上記駆動軸12を中心とした周方向に沿って、所定ピッチで、配置されている。
図1に示すように、上記ブッシュ25の上記ローラ軸方向の幅W1は、上記ローラ27の軸方向の幅W2よりも大きい。上記ローラ27と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きい。
つまり、上記ローラ27と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間を、大きく設定できる。同時に、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間を、小さく設定できる。
このように、上記ローラ27は、高圧の冷媒ガスと低圧の冷媒ガスとの差圧による撓みや、高圧の冷媒ガスによる熱膨張の影響をうけても、上記ローラ27の端面と上記端板部材50,60の端面とは、圧接せずに、上記ローラ27と上記端板部材50,60との焼き付きを防止する。
また、上記端板部材50と上記シリンダ本体21とを上記ボルト35にて締め付けるときに、上記ボルト35の近辺の上記端板部材50が変形しても、上記ローラ27の端面と上記端板部材50,60の端面との接触による焼き付きを防止する。
さらに、圧縮時に、上記高圧室22bにある冷媒ガスが、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間を通過して、上記低圧室22aへ漏れることを防止できる。また、上記ブッシュ25よりも上記ローラ27の径方向外側にある空間(すなわち、上記ブッシュ25の背後空間)24から、冷媒ガスが、上記シリンダ室22内へ漏れることを防止できる。
したがって、圧縮時の上記ローラ27と上記端板部材50,60との焼き付きを防止して信頼性を維持しつつ、圧縮時の冷媒ガスの漏れを低減して性能を向上できる。
要するに、上記ブッシュ25は、上記シリンダ室22内にないので、上述の差圧による撓みや熱膨張の影響を殆どうけることがない。しかも、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間には、上述のボルト締結による歪みの影響もほとんどないので、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間を、小さく設定できる。
また、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間を低減できるので、上記ブッシュ25の上記端板部材50,60への片当たりを防止できて、上記ブレード28の揺動ロスの低減や、上記ブッシュ25の異常摩耗を防止することができる。
また、図1と図3に示すように、上記ブッシュ25の上記ローラ軸方向の幅W1は、上記ブレード28の上記ローラ軸方向の幅W3よりも大きく、上記ブレード28と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きい。
具体的に述べると、上記ローラ27の軸方向の幅W2と、上記ブレード28の上記ローラ軸方向の幅W3とは、同じ大きさである。上記ローラ27の軸方向の両端面は、互いに、水平で平行に形成されている。上記ブレード28の上記ローラ軸方向の両端面は、互いに、水平で平行に形成されている。上記ローラ27の両端面と上記ブレード28の両端面は、面一に連接されている。
したがって、上記ブッシュ25の上記ローラ軸方向の幅W1は、上記ブレード28の上記ローラ軸方向の幅W3よりも大きく、上記ブレード28と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュ25と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいので、運転中の差圧や熱膨張により、上記端板部材50,60に対する上記ブッシュ25および上記ブレード28のクリアランスがなくなっても、上記端板部材50,60とは、上記ブッシュ25のみが接触し、上記ブレード28の接触を回避して、上記ブレード28の焼き付きを防止できる。
つまり、上記ブレード28は、摺動速度が大きいために、上記端板部材50,60に接触すると、発熱や熱膨張により、即座に焼き付きに至るが、上記ブッシュ25は、摺動速度が遅いために、上記端板部材50,60に接触しても、発熱が小さく焼き付けに至りにくい。このように、上記ブレード28の焼き付き耐力が大幅に向上できる。
図2に示すように、上記シリンダ本体21の内面には、上記低圧室22aに開口して冷媒ガスをこの低圧室22aに吸入する吸入口21aが設けられている。上記ブッシュ25は、上記吸入口21aの近傍に設けられている。この吸入口21aは、上記吸入管11の開口部である。
上記ローラ27は、上記シリンダ室22で公転して上記シリンダ室22の冷媒ガスを圧縮する。上記ローラ軸方向からみて、上記ローラ27の公転の中心と上記ブッシュ25の中心とを結ぶ線と、上記ローラ27の公転の中心と上記吸入口21aの中心とを結ぶ線との間の角度θは、略10度である。ここで、略10度とは、10度、および、10度の前後の近似値を含む。
したがって、上記ブッシュ25は、上記吸入口21aの近傍に設けられているので、上記ブッシュ25を上記吸入口21aから吸入される冷たい冷媒ガスに接触させることができて、上記ブッシュ25の熱膨張を抑制できる。したがって、上記ブッシュ25の過度な摩耗を防止できる。
また、上記ローラ27の公転の中心と上記ブッシュ25の中心とを結ぶ線と、上記ローラ27の公転の中心と上記吸入口21aの中心とを結ぶ線との間の角度θは、略10度であるので、冷たい冷媒ガスによって上記ブッシュ25の熱膨張を有効に抑制でき、かつ、上記シリンダ本体21における上記ブレード28を保持する部分の強度を向上できる。すなわち、上記角度θが10度よりも大きいと、冷たい冷媒ガスによって上記ブッシュ25の熱膨張を有効に抑制できない。一方、上記角度θが10度よりも小さいと、上記シリンダ本体21における上記ブレード28を保持する部分の強度が低下する。
(第2の実施形態)
図4Aと図4Bは、この発明の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態では、図3に示す上記第1の実施形態と比較すると、ブレードの形状が相違する。なお、図3に示す上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図4Aと図4Bに示すように、ブレード128における少なくとも上記ブッシュ25によってシールされているシール部分128aの上記ローラ軸方向の幅W4は、上記ローラ27の軸方向の幅W2よりも小さい。
上記ブレード128における少なくとも上記シール部分128aと(図1に示す)上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ローラ27と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きい。
上記シール部分128aは、上記ブレード128の先端部である。上記ブレード128の基端部は、上記ブッシュ25によってシールされていない非シール部分128bである。
詳しく述べると、図4Aでは、上記シール部分128aの上記ローラ軸方向の両端面は、互いに、水平で平行に形成されている。上記非シール部分128bの上記ローラ軸方向の両端面は、互いに、水平で平行に形成されている。
上記ローラ27の両端面と上記非シール部分128bの両端面は、面一に連接されている。上記シール部分128aの両端面は、上記非シール部分128bの両端面よりも、上記ローラ軸方向の内側に位置する。つまり、上記シール部分128aの両端面の幅W4は、上記非シール部分128bの両端面の幅よりも小さい。要するに、上記シール部分128aの両端面は、段付形状である。上記非シール部分128bの両端面の幅は、上記ローラ27の幅W2と同じである。
一方、図4Bでは、図4Aと相違する点を説明すると、上記シール部分128aの両端面は、互いに、先端側に次第に近づくように形成されている。要するに、上記シール部分128aの両端面は、テーパ形状である。
なお、図示しないが、上記非シール部分128bの上記ローラ軸方向の幅が、上記ローラ27の軸方向の幅W2よりも小さくてもよい。
したがって、上記ブレード128における少なくとも上記シール部分128aの上記ローラ軸方向の幅W4は、上記ローラ27の軸方向の幅W2よりも小さく、上記ブレード128における少なくとも上記シール部分128aと上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ローラ27と上記端板部材50,60との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいので、上記シール部分128aと上記ブッシュ25との間に潤滑油が進入しやすくなって、上記ブレード128および上記ローラ27が上記ブッシュ25に対して円滑に動く。したがって、圧縮動作の損失を低減できる。
(第3の実施形態)
図5Aと図5Bは、この発明の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態では、上記第1の実施形態と比較すると、ブレードの形状が相違する。
図5Aと図5Bに示すように、ブレード228の延在方向に直交する断面において、上記ブレード228における(図2に示す)上記低圧室22a側の一側面228aの上記ローラ軸方向の幅W5は、予め、上記ブレード228における(図2に示す)上記高圧室22b側の他側面228bの上記ローラ軸方向の幅W6よりも大きく設定されている。
ここで、上記ブレード228は、上記ローラ軸方向からみて、図2に示すように、上記ブレード28と一致し、上記ブレード228の延在方向とは、上記ローラ27の径方向に一致する。
詳しく述べると、図5Aに示すように、上記他側面228bは、上記一側面228aよりも、上記ローラ軸方向の内側に位置している。上記ブレード228の上記ローラ軸方向の両端面は、互いに、上記一側面228aから上記他側面228b側に次第に近づくようにテーパ状に形成されている。
一方、図5Bでは、図5Aと相違する点を説明すると、上記ブレード228の上記ローラ軸方向の一方の端面は、上記一側面228aから上記他側面228bにかけて、上記ブレード228の他方の端面に次第に近づくようにテーパ状に形成されている。上記ブレード228の上記他方の端面は、水平に形成されている。
したがって、上記低圧室22a側の上記一側面228aの幅W5は、予め、上記高圧室22b側の上記他側面228bの幅W6よりも大きく設定されているので、上記低圧室22a側の冷たい冷媒ガスが、上記一側面228aに接触する一方、上記高圧室22b側の熱い冷媒ガスが、上記他側面228bに接触して、上記他側面228bが、上記一側面228aに比べて、熱膨張しても、上記他側面228bの幅は、上記一側面228aの幅よりも大きくならずに、上記他側面228bは、上記端板部材50,60に接触しない。したがって、上記ブレード228の焼き付きを防止できる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記ブッシュ25を、一つの円柱状部材にて形成し、この円柱状部材に、上記ブレード28が摺動可能な切り欠き溝を、形成するようにしてもよい。また、上記両側の端板部材50,60のうちの一方は、上記シリンダ本体21に一体に形成されていてもよい。
本発明のロータリ圧縮機の第1の実施形態を示す正面断面図である。 ロータリ圧縮機の要部の平面断面図である。 ロータリ圧縮機の要部の正面図である。 本発明のロータリ圧縮機の第2の実施形態を示すと共に他のブレードを示す正面図である。 本発明のロータリ圧縮機の第2の実施形態を示すと共に別のブレードを示す正面図である。 本発明のロータリ圧縮機の第3の実施形態を示すと共に他のブレードを示す横断面図である。 本発明のロータリ圧縮機の第3の実施形態を示すと共に別のブレードを示す横断面図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 圧縮部
3 モータ
9 潤滑油
12 駆動軸
21 シリンダ本体
21a 吸入口
22 シリンダ室
22a 低圧室(吸入室)
22b 高圧室(吐出室)
23 溝部
24 ブッシュの背後空間
25 ブッシュ
26 クランクピン
27 ローラ
28 ブレード
31 吐出弁
50 (上側の)端板部材
51a 吐出口
60 (下側の)端板部材
128 ブレード
128a シール部分
228 ブレード
228a 一側面
228b 他側面
1 ブッシュの幅
2 ローラの幅
3 ブレードの幅
4 ブレードのシール部分の幅
5 ブレードの一側面の幅
6 ブレードの他側面の幅
θ 角度

Claims (6)

  1. シリンダ本体(21)とこのシリンダ本体(21)の両側の端板部材(50,60)とによって形成されたシリンダ室(22)内を、ローラ(27)とこのローラ(27)に一体に取り付けられたブレード(28,128,228)とによって、低圧室(22a)と高圧室(22b)とに画成すると共に、上記ブレード(28,128,228)の両側をブッシュ(25)によってシールするロータリ圧縮機において、
    上記ブッシュ(25)の上記ローラ軸方向の幅(W1)は、上記ローラ(27)の軸方向の幅(W2)よりも大きく、
    上記ローラ(27)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュ(25)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 請求項1に記載のロータリ圧縮機において、
    上記ブッシュ(25)の上記ローラ軸方向の幅(W1)は、上記ブレード(28,128,228)の上記ローラ軸方向の幅(W3)よりも大きく、
    上記ブレード(28,128,228)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ブッシュ(25)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいことを特徴とするロータリ圧縮機。
  3. 請求項2に記載のロータリ圧縮機において、
    上記ブレード(128)における少なくとも上記ブッシュ(25)によってシールされているシール部分(128a)の上記ローラ軸方向の幅(W4)は、上記ローラ(27)の軸方向の幅(W2)よりも小さく、
    上記ブレード(128)における少なくとも上記シール部分(128a)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間は、上記ローラ(27)と上記端板部材(50,60)との間の上記ローラ軸方向の隙間よりも大きいことを特徴とするロータリ圧縮機。
  4. 請求項1に記載のロータリ圧縮機において、
    上記シリンダ本体(21)の内面には、上記低圧室(22a)に開口して冷媒ガスをこの低圧室(22a)に吸入する吸入口(21a)が設けられ、
    上記ブッシュ(25)は、上記吸入口(21a)の近傍に設けられていることを特徴とするロータリ圧縮機。
  5. 請求項4に記載のロータリ圧縮機において、
    上記ローラ(27)は、上記シリンダ室(22)で公転して上記シリンダ室(22)の冷媒ガスを圧縮し、
    上記ローラ軸方向からみて、上記ローラ(27)の公転の中心と上記ブッシュ(25)の中心とを結ぶ線と、上記ローラ(27)の公転の中心と上記吸入口(21a)の中心とを結ぶ線との間の角度(θ)は、略10度であることを特徴とするロータリ圧縮機。
  6. 請求項1に記載のロータリ圧縮機において、
    上記ブレード(228)の延在方向に直交する断面において、
    上記ブレード(228)における上記低圧室(22a)側の一側面(228a)の上記ローラ軸方向の幅(W5)は、予め、上記ブレード(228)における上記高圧室(22b)側の他側面(228b)の上記ローラ軸方向の幅(W6)よりも大きく設定されていることを特徴とするロータリ圧縮機。
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