JP3915644B2 - 光導波路の製造方法及び光導波路の製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路の製造方法及び光導波路の製造装置に係り、特に、光伝搬損失が少ないスラブ型光導波路の製造方法及び光導波路の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスラブ型光導波路は、図12に示すように、基板121の表面に形成した低屈折率ガラス層122の内部に、断面略矩形状の高屈折率のガラス薄膜123を形成した構造、または図13に示すように、低屈折率の基板131の表面に断面略矩形状の高屈折率のガラス薄膜133を形成し、そのガラス薄膜133を覆うように低屈折率ガラス層132を形成した構造を呈している。
【0003】
図12及び図13に示した光導波路120,130の内、光導波路130は、基板131の表面にCVD法、電子ビーム蒸著法、スパッタリング法、火炎堆積法などを用いて高屈折率のガラス薄膜133を形成し、その後、フォトリソグラフィ工程、ドライエッチング工程、及び低屈折率ガラス層132の形成工程などを経て製造される。中でも、基板131の表面に、液体ソースプラズマCVD法を用いてガラス薄膜133を形成してなる光導波路が実用化されている。
【0004】
液体ソースプラズマCVD法を用いてガラス薄膜を成膜する光導波路のCVD製造装置を図14に示すように、このCVD製造装置150は、反応室140と、反応室140内に液体ソースを供給する供給手段160とで主に構成される。
【0005】
反応室140には、高真空に排気するための排気装置141a,141bが接続されている。また、反応室140の内部には、上部電極142及び下部電極143が所望間隔で対向配置されており、電極142,143間に高周波電圧144を印加することで、それぞれを400℃、500℃に加熱する。また、下部電極143上には、複数枚(図14中では3枚)の基板145a〜145cが載置されている。
【0006】
供給手段160は、アルコキシド系の液体ソース161[Si(OC2H5)4(以下、TEOSと表す)],162[Ge(OCH3)4(以下、TMGと表す)],163[P(OCH3)3(以下、TMPと表す)]を貯槽した各恒温槽と、各恒温槽と反応室140とを接続する供給ライン165とで構成される。この供給ライン165を通って、各液体ソース161,162,163の蒸気及びO2ガス164の混合ガス166が反応室140内に供給される。
【0007】
反応室140内の、上部電極142の下面側には、同心の多重リングからなるシャワー板146が設けられており、このシャワー板146に供給ライン165が接続される。シャワー板146の下面側には多数個の穴147が形成されており、シャワー板146に供給された混合ガス166を、穴147から基板145a〜145cの上面に吹き付けると共に、プラズマ雰囲気下で熱分解を行うことにより、基板145a〜145cの表面にガラス薄膜を形成する。なお、148は、基板145a〜145c上に均一なガラス薄膜を形成するための側面保護板である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示した製造装置150を用いて製造した従来の光導波路は、その光伝搬損失が、光ファイバの光伝搬損失(0.2×l0-5dB/cm)と比較して非常に大きいという問題があった。例えば、波長1550nmにおいて、基板とガラス薄膜との比屈折率差(以下、Δと示す)が0.3%では光伝搬損失は0.0ldB/cm程度と比較的小さいが、Δが大きくなるにしたがって光伝搬損失も増加し、Δが1.5%では0.07dB/cm程度と非常に大きくなる。
【0009】
従来の光導波路において光伝般損失が大きい原因を調べてみると、波長が1550nm、Δが1.5%の場合におけるCVDガラス薄膜の光伝搬損失が0.01dB/cm程度と大きいことに起因していた。CVDガラス薄膜の光伝搬損失が大きい主な原因は、CVD法によるガラス薄膜の作成方法に起因しているものと思われるが、具体的な要因は明らかでなかった。
【0010】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、光伝搬損失が小さい光導波路の製造方法及び光導波路の製造装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る光導波路の製造方法は、反応室と連通部を介して接続された予備室内に少なくとも表層に低屈折率層を有する基板を搬入・配設し、連通部を閉じた状態で、反応室内を所定の真空度及び温度に調整し、予備室内を反応室と略同等の真空度及び温度に調整した後、連通部を開放して基板を予備室から反応室へ搬入し、連通部を閉じ、プラズマ雰囲気下で熱分解を行い基板表面に高屈折率のガラス薄膜を形成するものである。
【0014】
これによって、ガラス薄膜内に伝搬した光が不均一に散乱することによって生じる光散乱損失を著しく低減することができ、光伝搬損失が小さい光導波路を得ることができる。
【0016】
また、ガラス薄膜を形成した後、連通部を開放して、反応室を所定の真空度及び温度に保持したまま、成膜後の基板を反応室と略同等の真空度及び温度を有する予備室へ搬出し、その後、予備室外へ取り出すことが好ましい。
【0018】
また、基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、基板を予備室内に搬入することが好ましい。基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、基板を予備室から外部へ搬送してもよい。
【0019】
また、ガラス薄膜に超短パルスのレーザビームを照射し、ガラス薄膜の内部に、ガラス薄膜よりも更に高屈折率なパターン部を形成することが好ましい。
【0020】
また、ガラス薄膜を成膜した基板を、ドライクリーン容器内に配設された石英製のピン上に載置し、1000〜1300℃の温度に加熱する熱処理を施すことが好ましい。
【0021】
また、ガラス薄膜を成膜した基板を予備室内に搬入・配設し、連通部を閉じた状態で、反応室内を所定の真空度及び温度に調整し、予備室内を反応室と略同等の真空度及び温度に調整した後、連通部を開放して、基板を予備室から反応室へ搬入し、連通部を閉じて第2熱分解を行い、ガラス薄膜の表面を覆うように低屈折率のガラス薄膜を形成することが好ましい。
【0022】
これによって、基板表面及びガラス薄膜表面に付着する異物粒子の数を制御することができ、その結果、光伝搬損失が小さい光導波路を得ることができる。
また、本発明に係る光導波路の製造装置は、所定の真空度に調整する第1の排気手段及び所定の温度に調整する第1の加熱手段を備え、高真空、プラズマ雰囲気下で基板にガラス薄膜を形成するための反応室と、反応室にソースを供給する供給手段と、反応室に開閉手段を備えた連通部を介して接続された予備室からなり、予備室は予備室内を反応室と略同等の真空度に調整する第2の排気手段及び予備室内を反応室と略同等の温度に調整する第2の加熱手段と、基板を予備室から反応室へあるいは反応室から予備室へ搬送する搬送手段を備えるものである。また、基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、基板を予備室内に搬入し、あるいは基板を予備室から外部に搬送する洗浄搬送手段を更に備えることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0024】
本発明者は、CVD法を用いて種々のプロセス条件で作成したガラス薄膜について、それぞれ光伝搬損失を測定し、光伝搬損失の増加要因を新しい観点から検討・究明を行った。
【0025】
その結果、ガラス薄膜の成膜前に、基板表面にパーティクル(異物粒子)が付着すると(又はガラス薄膜の成膜中に、ガラス薄膜中にパーティクルが混入すると)、パーティクルの上に形成されるガラス薄膜は、パーティクルを核としてドーム状に成長し、結果的にガラス薄膜表面にドーム状の盛り上がり部が形成される。このガラス薄膜内に光信号が伝播していくと、盛り上がり部の直下の部分で光信号が不均一に散乱されて散乱損失を引き起こし、これによって光伝搬損失が増大してしまうということがわかった。特に、光伝搬損失は、ガラス薄膜を成膜する前に基板表面に付着していたパーティクル数の影響を非常に強く受けていることを初めて見出し、パーティクル数と光伝搬損失との相関関係を導き出した。
【0026】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る光導波路10は、少なくとも表層に低屈折率層を有する基板11の、表面11aに付着するパーティクル数(異物粒子の数)を30個以内、好ましくは20個以内に制御した状態で、基板表面11aに高屈折率のガラス薄膜12を形成し、そのガラス薄膜12の表面12aを覆うように低屈折率ガラス薄膜13を形成してなるものである。
【0027】
好ましくは、基板表面11aに付着するパーティクル数を30個以内、望ましくは20個以内に制御した状態で、基板表面11aにガラス薄膜12を形成し、ガラス薄膜12の表面12aに付着するパーティクル数を10個以内に制御した状態で、ガラス薄膜表面12aに低屈折率ガラス薄膜13を形成する。
【0028】
より好ましくは、基板表面11aに付着するパーティクル数およびガラス薄膜12中に混入するパーティクル数を30個以内、望ましくは20個以内に制御した状態で、基板表面11aにガラス薄膜12を形成し、ガラス薄膜12の表面12aに付着するパーティクル数を10個以内に制御した状態で、ガラス薄膜表面12aに低屈折率ガラス薄膜13を形成する。
【0029】
ここで言う、少なくとも表層に低屈折率層を有する基板11とは、少なくとも基板11の表層部が低屈折率層で構成された基板11のことであり、当然、基板11の全体を低屈折率層で構成したものであってもよい。また、パーティクル数とは、表面11a(又は12a)において検出される粒径が1〜6μmの各異物粒子の総和である。
【0030】
基板11の構成材としては、スラブ型光導波路の基板として慣用的に用いられているものであれば全て適用可能であり、特に限定するものではなく、例えば、SiO2基板や、ガラス基板の表面にSiO2からなる低屈折率層を形成したものなどが挙げられる。
【0031】
ガラス薄膜12の構成材としては、SiO2にGeO2のみを添加したもの、SiO2にGeO2及びP2O5を添加したものを用いることができる。その場合、基板11とガラス薄膜12とのΔが0.5〜4%の範囲になるように、GeO2、又はGeO2及びP2O5の添加量を調整することが好ましい。この添加量の調整により、Δの調整が可能となる。また、ガラス薄膜12内に、少なくとも1種の希土類元素を、100〜3000ppmの範囲で添加してもよい。
【0032】
低屈折率ガラス薄膜13の構成材としては、SiO2、又はSiO2にFを添加したものを用いることができる。
【0033】
次に、本発明に係る光導波路10の製造方法を、添付図面に基づいて説明する。
【0034】
本発明に係る光導波路の製造方法に用いるCVD製造装置の概略図を図5に示す。ここで、図1,図14と同様の部材については同じ符号を付しており、これらの部材については詳細な説明を省略する。
【0035】
図5に示すように、CVD製造装置50は、図14に示したCVD製造装置150と略同じ構成を呈しており、反応室140と、反応室140内に液体ソースを供給する供給手段160と、反応室140と連通部64を介して接続された予備室60とで主に構成される。
【0036】
反応室140に搬入される直前の各基板11を一旦収容する予備室60には、高真空に排気するための排気装置61が接続されている。また、予備室60には、各基板11を、予備室60外から予備室60内に又は予備室60内から予備室60外に出し入れするための供給・取り出しライン62が接続されている。このライン62の一部の領域を、基板洗浄部63に形成する。基板洗浄部63は、例えば、ライン62上に、洗浄ガスをシャワー状に吹き付けるための吹き付け装置(図示せず)を設けることで構成される。
【0037】
反応室140と予備室60とを接続する連通部64内部には、開閉手段65が設けられる。開閉手段65としては、連通部64を気密に開閉自在とすることができるものであれば特に限定するものではなく、例えば、バルブやシャッターなどが適用可能である。
【0038】
反応室140における上部電極142の下面側に設けられるシャワー板146を取り囲むように、側面保護板58が設けられる。この側面保護板58における連通部64に臨んだ部分には、穴58aが形成される。この穴58aを介して、基板搬送機構66が側面保護板58の内部空間に挿抜され、各基板11が予備室60から反応室140へ又は反応室140から予備室60へ搬入・搬出される。
【0039】
このような構成の製造装置50を用い、先ず、連通部64の開閉手段65を閉じた状態で、排気装置141a,141bを稼働させて反応室140内を所定の真空度(例えば、10Pa程度)に排気する。これと並行して、高周波電圧144により、高周波(例えば、周波数が13.56MHz、出力が1kW)を電極142,143間に印加し、図示しない加熱手段などを用いて電極142を350℃、電極143を400℃にまで昇温加熱する。一方、反応室140と連通部64を介して接続された予備室60においては、各基板11が、ライン62を介して予備室60外から予備室60内に搬入される。この搬入時、ライン62の中途に形成した基板洗浄部63において、各基板11の表面のガス洗浄を行うことが好ましい。
【0040】
次に、開閉手段65を閉じた状態のまま排気装置61を稼働させて、予備室60内の真空度が反応室140内の真空度と略同等になるまで真空排気する。また、この時、図示しない加熱手段を用いて、予備室60内の温度は反応室140内の温度と略同等(例えば、350〜400℃)に加熱・昇温される。
【0041】
次に、開閉手段65を開放し、連通部64を介して予備室60及び反応室140を連通させた後、矢印B1の方向に基板搬送機構66を移動させ、各基板11を、予備室60から、連通部64及び穴58aを介して、予め昇温されておいた反応室140へ搬入し、電極143上に載置する。その後、基板搬送機構66を矢印B2の方向に移動させ、再び開閉手段65を閉じる。
【0042】
次に、アルコキシド系の各液体ソース161,162,163の蒸気及びO2ガス164の混合ガス166を、供給ライン165を介して、反応室140内に供給する。反応室140内に供給された混合ガス166を、シャワー板146の穴147を介して各基板11の上面に吹き付けると共に、プラズマ雰囲気下で熱分解し、各基板11上にガラス薄膜12(図1参照)を形成する。
【0043】
次に、ガラス薄膜12を成膜した後、開閉手段65を閉じた状態で、排気装置61を稼働させて予備室60内を反応室140と略同等の真空度にする。その後、開閉手段65を開放して基板搬送機構66を矢印B1方向に移動させ、成膜後の各基板11を基板搬送機構66上に載置した後、基板搬送機構66を矢印B2方向に移動させ、成膜後の各基板11を反応室140から予備室60へ搬出する。この搬出時、電極142,143を所定の温度(350℃及び400℃)に保持したままにしておくことが好ましい。また、この搬出時、予備室60内の温度も、反応室140内の温度と略同等(例えば、350〜400℃)に昇温される。
【0044】
次に、各基板11を反応室140から予備室60へ搬出した後、開閉手段65を閉じ、ライン62を介して各基板11を予備室60内から予備室60外に取り出す。この取出しの際、ライン62の中途に設けられた基板洗浄部63により、各基板11上に形成されたガラス薄膜表面のガス洗浄を行う。
【0045】
その後、ガラス薄膜12を成膜した各基板11の表面に、図1に示した低屈折率ガラス薄膜13を形成する。低屈折率ガラス薄膜13の形成方法は、図5の製造装置50と同様のものを用い、液体ソースとしてTEOS161だけを用いる以外は、ガラス薄膜12の成膜方法と略同じである。これによって、ガラス薄膜12の表面12aを、例えば、SiO2で構成される低屈折率ガラス薄膜13で覆うことができる。尚、液体ソースと共に混合するO2ガス164にCF4を添加し、Fを含有するSiO2で構成される低屈折率ガラス薄膜を形成してもよい。
【0046】
ここで、前述の方法で製造した低パーティクルのガラス薄膜12の表面12aを、低屈折率ガラス薄膜13で覆う際、ガラス薄膜12の表面12a(ガラス薄膜12と低屈折率ガラス薄膜13との界面)に付着するパーティクル数が10個以内となるように制御を行う。これにより、ガラス薄膜12の低伝搬損失特性を、図1に示した3次元のスラブ型光導波路10においても保持することができる。尚、当然のことながら、光導波路10の低損失特性は、ガラス薄膜12の表面12aを低屈折率ガラス薄膜13で覆った構造により達成されるものである。
【0047】
製造装置150を用いた従来の製造方法によれば、基板145a〜145cを反応室140へ搬入した後、電極142,143を昇温し、その後に、ガラス薄膜の形成を行っていた。このため、昇温中の熱対流によって、反応室140の側壁、内壁、電極142,143、又はシャワー板146等に付着していたパーティクルが、反応室140内で舞い上がるおそれがあった。その結果、成膜前の基板145a〜145cの表面や、成膜中のガラス薄膜表面に、多数のパーティクルが付着するおそれがあった。
【0048】
これに対して、製造装置50を用いた本発明に係る製造方法によれば、反応室140と略同等の真空度に保たれた予備室60から反応室140へ、各基板11を搬入するようにしている。よって、この搬入の際に、予備室60と反応室140との気圧差によって反応室140内に空気が流入し、反応室140内が攪拌されることがなくなり、反応室140内でパーティクルが舞い上がるおそれはない。また、反応室140内は予め昇温された状態で真空排気されているため、昇温時の熱対流によって舞い上がったパーティクルは反応室140外に排出される。よって、反応室140内のパーティクル数をかなり低減することができる。
【0049】
これらの結果、各基板11の表面(基板11とガラス薄膜12との界面)に付着するパーティクル数を、30個以内、好ましくは20個以内に制御することができるようになり、また、ガラス薄膜12の成膜中にガラス薄膜12中に侵入するパーティクル数も抑制することができる。ここで、反応室140及び予備室60内の真空度等を制御することで、各基板11の表面に付着する又はガラス薄膜12中に侵入するパーティクル数をある程度低減することができ、ガラス薄膜12の成膜前に反応室140内を真空排気しておくと共に加熱しておくことで、その低減効果がより高まる。
【0050】
また、各基板11を、予備室60外から予備室60内に搬入する際、ライン62の中途に形成した基板洗浄部63において各基板11の表面のガス洗浄を行うことで、各基板11の表面に付着するパーティクル数を更に低減することができる。
【0051】
また、各基板11を、予備室60から反応室140へ搬入する際および反応室140から予備室60へ搬出する際に、予備室60内の温度は反応室140内の温度と略同等(例えば、350〜400℃)に昇温されているので、予備室60と反応室140との温度差によって予備室60及び反応室140内の僅かな空気に流れが生じることもなくなる。その結果、反応室140内の攪拌が更に低減され、反応室140内でのパーティクルの舞い上がりが更に抑制される。
【0052】
また、ガラス薄膜を成膜した後も、電極142,143を所望の温度(350℃及び400℃)に保持しておいた状態のまま、基板11を反応室140から予備室60へ搬出することで、反応室140内の側壁、内壁、電極142,143、又はシャワー板146などに付着していたパーティクルが、反応室140内で舞い上がるのを更に抑制することができる。その結果、成膜前に基板表面11aにパーティクルが付着せず、また、成膜中にガラス薄膜12中にパーティクルが侵入したり、成膜後にガラス薄膜表面12aにパーティクルが付着したりすることがなくなる。
【0053】
また、一般に、ガラス薄膜12の成膜温度が低い程、未反応物が発生し易く、これがパーティクルとなって反応室内に付着すると言われているが、製造装置50を用いた本発明に係る製造方法によれば、350〜400℃の温度範囲でガラス薄膜12を成膜しても、基板表面11aへのパーティクルの付着を抑えることができるため、図14に示した製造装置150を用いた従来の製造方法のそれ(400〜500℃)と比較して、成膜温度を低くすることができた。その結果、低損失特性のガラス薄膜12を、従来よりも低コストで成膜することが可能となる。
【0054】
また、この取り出した成膜後の基板11に対して、低屈折率ガラス薄膜13を成膜するのに先立って、適宜熱処理を施してもよい。具体的には、各基板11を容器内に配置する。この容器内部には、細径の石英ピンが複数本(例えば、3本)立てられており、この石英ピン上に各基板11を載置する。その後、この容器を密閉すると共に、容器内部にO2ガスを導入してドライなクリーン状態に保った後、赤外線ランプで1000〜1300℃の温度に加熱する。このように、細径の石英ピンのような尖端形状を有する支持物で各基板11を支持し、熱処理を行うことで、支持物による基板11への影響を最小に抑えることができ、これによって、ガラス薄膜12にパーティクルの付着がなく、かつ、基板11に不要な歪みを発生させることなく、高温度加熱を行なうことができる。その結果、ガラス薄膜12内の残留歪みを除去することができ、更なる低損失化(0.002dB/cm)及び低偏波依存性(長さ80mmの伝搬長に対するTEモードとTMモードの伝搬損失差が0.05dB以下)を達成することができた。
【0055】
尚、本発明に係る製造方法においては、アルコキシド系の液体ソースとして3種類(TEOS、TMG、及びTMP)を使用した場合について説明を行ったが、この3種に特に限定するものではなく、2種又は4種以上を用いてもよい。使用する液体ソースを適宜変えることで、種々のΔのガラス薄膜を製造することができるようになる。
【0056】
また、本実施の形態の製造方法においては、ガラス薄膜を一時に形成する基板の枚数が3枚の場合について説明を行ったが、枚数は特に限定するものではなく、1枚、2枚、又は4枚以上の複数枚であってもよい。ガラス薄膜を一時に形成する基板の枚数が多い程、低価格でガラス薄膜を製造することができる。
【0057】
次に、本発明に係る光導波路の作用を、添付図面に基づいて説明する。
【0058】
先ず、パーティクル数と光伝搬損失との関係について調べた。
【0059】
直径が4インチφ、厚みが0.5mmの石英ガラス基板の表面に付着するパーティクル数を約20〜1000個の範囲で制御し、基板上に、膜厚が約5μm以下の、SiO2−GeO2−P2O5ガラス薄膜を成膜し、試料を作製した。ここで、パーティクル数が300個未満の試料は、図5に示したCVD製造装置50を用い、また、パーティクル数が300個以上の試料は、図14に示した従来のCVD製造装置150を用いて作成した。また、ガラス薄膜と石英ガラス基板との比屈折率差(Δ)は約1.8%とし、また、ガラス薄膜の主成分であるSiO2に対するGeO2及びP2O5の添加量は、ほぼ同量とした。
【0060】
基板表面に付着するパーティクル数が異なる各試料について、ガラス薄膜内に半導体レーザー光を伝搬させ、光伝搬損失の測定を行った。
【0061】
パーティクル数の検出には、半導体レーザ光源からのレーザ光を反射鏡で覆われた被測定物基板の全表面に照射し、被測定物からのパーティクルによる反射光をフォトセンサーに集光させることによって光学的に検出を行うパーティクルカウンターを用いた。このカウンターは、パーティクルを、3段階(S:1〜3μm、M:3〜5μm、L:5μm以上)の大きさに分類して表示することができる。ここで言うパーティクル数は、直径4インチφの基板全表面で検出した各サイズのパーティクル数の総和である。
【0062】
また、光伝搬損失の測定は、プリズムカップリング方式で行った。具体的には、波長が1550nmで、TEモードの半導体レーザ光をチョッパでチョッピングしつつ、プリズムを通して被測定用ガラス薄膜内に入射し、ガラス薄膜内を伝搬させる。この時、ガラス薄膜上面に設けた光ファイババンドルを伝搬方向に移動させながら、ガラス薄膜から放射されるストリーク光を受光器で受け入れて同期検波することで、伝搬距離と受光パワーとの関係から光伝搬損失を評価する。
【0063】
その結果、図6に示すように、パーティクル数が減少するのに伴って光伝搬損失は著しく減少しており、このことから、光伝搬損失は、パーティクル数に強く依存しているということがわかる。具体的には、パーティクル数を30個以内に制御することで、光伝搬損失が0.005dB/cmの低損失値が得られる。好ましくは、パーティクル数を20個以内に制御することで、光伝搬損失が0.003dB/cmの低損失値が得られる。このような超低損失値は、今までに実現・達成されておらず、本発明によって初めて得られたものである。このことから、基板上にガラス薄膜成膜した状態でパーティクル数を検出するだけで、この基板を用いた光導波路の光伝搬損失を、ある程度、予測(推定)することができるようになる。
【0064】
ここで、光伝搬損失は、試料の一部の領域について測定したものであるため、パーティクル数が少なくなるに従って、測定領域に分布するパーティクル数にばらつきが生じ易くなり、その結果、パーティクル数の減少に伴って光伝搬損失値のばらつきが大きくなっている。
【0065】
図7及び図8に、パーティクル数が少ない(20個以下)試料及び多い(1000個以下)試料の光伝搬損失特性を示す。図7及び図8における横軸は入射位置からの伝搬距離(mm)を、縦軸は光ファイババンドルで検出した受光パワーを示している。
【0066】
図7に示すパーティクル数の少ないガラス薄膜においては、光信号の散乱が略均一であるため散乱損失が生じにくい。このため、伝搬距離が長くなっても光伝搬損失が小さく、全体の平均光伝搬損失は0.005dB/cmと低損失であった。
【0067】
これに対して、図8に示すパーティクル数の多いガラス薄膜においては、光信号の散乱が明らかに不均一であるため散乱損失を引き起こしてしまう。このため、伝搬距離が長くなるに従って光伝搬損失が大きくなり、全体の平均光伝搬損失は0.33dB/cmと高かった。
【0068】
次に、パーティクル数の増大が光伝搬損失を増大させる原因について検討を行った。
【0069】
本発明者は、ガラス薄膜の成膜に際し、成膜前に基板表面に付着するパーティクル、成膜中にガラス薄膜中に混入するパーティクル、及び成膜後にガラス薄膜表面に付着するパーティクルが、光伝搬損失に影響を及ぼすであろうと推測し、この推測に基づいて、パーティクル数を制御したガラス薄膜を作成した。
【0070】
ガラス薄膜の表面をSEM観察により観測すると、図9(a),図9(b)に示すように、ドーム状(略半球状)に盛り上がったパーティクル95が、ガラス薄膜92の表面に付着していた。そこで、ガラス薄膜92の表面を洗浄液(アンモニア:過酸化水素=9:1)で洗浄した結果、例えば、全体で25個(Sが14個、Mが6個、Lが5個)検出されていたパーティクル数が、洗浄によって17個(Sが10個、Mが4個、Lが3個)に低減した。つまり、8個のパーティクルは、ガラス薄膜92の表面に付着していたものであった。
【0071】
洗浄後のガラス薄膜92の表面を、再びSEM観察により観測すると、図9(a),図9(b)と同様のドーム状の盛り上がり部が、ガラス薄膜92の表面に依然として残留していた。つまり、この残留している盛り上がり部は、成膜後、ガラス薄膜92の表面に付着したパーティクルによるものではなく、ガラス薄膜92の内部に存在するパーティクルによるものとわかった。
【0072】
そこで、残留している盛り上がり部の箇所におけるガラス薄膜及び基板の断面が観察できるように、集束イオンビーム(FIB:Focus Ion Beam)法で表面加工を行い、ドーム状の盛り上がり部、ガラス薄膜、及び基板部分の断面を観測した。その結果、残留している盛り上がり部には、2つの種類のものがあった。
【0073】
1つは、図10(a),図10(b)に示すように、基板101の表面に付着しているパーティクル105によるものである。具体的には、通常の基板表面101aには層状にガラス薄膜102が形成されているが、パーティクル105が付着している部分では、パーティクル105を核としてドーム状にガラス薄膜102が形成され、パーティクル105の直上のガラス薄膜表面102aには、図9(a),図9(b)と同様にドーム状の盛り上がり部106が形成される。基板表面101aに付着していたパーティクル105は、反応室内に付着していたパーティクルがはがれ落ちて基板表面101aに付着したものであり、その数は全体(25個)の内の10個(Sが5個、Mが3個、Lが2個)であった。このようなドーム状の盛り上がり部を有するガラス薄膜102内に光が伝搬すると、この盛り上がり部の直下部分で不均一に光が散乱して光散乱損失を増大させ、その結果、光伝搬損失の増大に非常に大きな影響を及ぼす。
【0074】
もう1つは、図11(a),図11(b)に示すように、ガラス薄膜112中に混入したパーティクル115によるものである。具体的には、通常はガラス薄膜112は層状に形成されるが、ガラス薄膜112中にパーティクル115が混入すると、その部分ではパーティクル115を核としてドーム状にガラス薄膜112が形成され、パーティクル115の直上のガラス薄膜表面112aには、図9(a),図9(b)と同様にドーム状の盛り上がり部116が形成される。ガラス薄膜112中に混入したパーティクル115は、ガラスの未反応物が大部分であり、その数は全体(25個)の内の6個と少なく、かつ、サイズも小さいことから、光伝搬損失の増大にはそれ程大きな影響を及ぼさない。しかし、TEモード光伝搬損失を低減するためには、ガラス薄膜112内部のパーティクル115の数を制御することが重要である。これは、TEモードが、矩形状にガラス薄膜112を切断加工した際の、ガラス薄膜112の切断面(側面)の荒れに強く依存しているためである。
【0075】
以上より、光導波路の低損失化を図るためには、基板表面に付着するパーティクルの数を、30個以内、好ましくは20個以内に制御することが重要である。特に好ましくは、基板表面に付着するパーティクル数およびガラス薄膜中に混入するパーティクル数の合計を、20個以内に制御することが重要である。
【0076】
また、図1に示した光導波路10では、ガラス薄膜12と低屈折率ガラス薄膜13との界面において光が反射されるが、この界面にパーティクルが存在すると、基板11の表面11aにパーティクルがある場合よりも、光の乱反射による散乱損失が増大する。このため、ガラス薄膜12の表面12aに付着するパーティクル数を、基板11表面11aに付着するパーティクル数(30個以内、好ましくは20個以内)よりも少なく(10個以内)制御することが重要である。
【0077】
このガラス薄膜12の表面12aに付着するパーティクル数を10個以内に制御することは、TMモード光伝搬損失を低減するために特に重要である。これは、TMモードが、基板11とガラス薄膜12との界面、およびガラス薄膜12と低屈折率ガラス薄膜13との界面の各パーティクル数に強く依存しているためである。
【0078】
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0079】
前述した第1の実施の形態に係る光導波路10は、基板11の全面にガラス薄膜12を形成したものであった。これに対して、図2に示すように、第2の実施の形態に係る光導波路20は、基板11の表面11aに付着するパーティクル数を30個以内、好ましくは20個以内に制御した状態で、基板表面11aに断面略矩形状の高屈折率のガラス薄膜22を形成し、ガラス薄膜表面22a及び基板表面11aを覆うように低屈折率ガラス薄膜23を形成してなるものである。
【0080】
好ましくは、基板表面11aに付着するパーティクル数を30個以内、望ましくは20個以内に制御した状態で、露出している基板表面11aにガラス薄膜22を形成し、基板表面11a及びガラス薄膜表面22aに付着するパーティクル数を10個以内に制御した状態で、ガラス薄膜表面22a及び基板表面11aを覆うように低屈折率ガラス薄膜23を形成する。
【0081】
より好ましくは、基板表面11aに付着するパーティクル数およびガラス薄膜22中に混入するパーティクル数を30個以内、望ましくは20個以内に制御した状態で、基板表面11aにガラス薄膜22を形成し、露出している基板表面11a及びガラス薄膜表面22aに付着するパーティクル数を10個以内に制御した状態で、ガラス薄膜表面22a及び基板表面11aを覆うように低屈折率ガラス薄膜23を形成する。
【0082】
また、前述した第1及び第2の実施の形態に係る光導波路10,20は、ガラス薄膜12,22の屈折率が膜内において均一であった。これに対して、図3(又は図4)に示すように、第3(又は第4)の実施の形態に係る光導波路30(又は40)は、ガラス薄膜12(又は22)の内部に、ガラス薄膜12(又は22)よりも更に高屈折率なパターン部32(又は42)を描画形成してなるものである。パターン部32(又は42)は、ガラス薄膜12(又は22)の内部に、超短パルスレーザービーム(例えば、超挟パルスのフェムト秒レーザビーム)を集光、照射することなどにより形成される。このパターン部32(又は42)を描画形成することで、簡易プロセスで、低損失・高Δの光導波路を実現することができる。
【0083】
これらの光導波路20,30,40においても、第1の実施の形態に係る光導波路10と同様の効果が得られる。
【0084】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、予備室内を反応室と略同等の真空度及び温度に調整した状態で、基板を予備室から反応室へあるいは反応室から予備室へ搬送するようにしているため、基板表面及びガラス薄膜表面に付着する異物粒子の数を制御することができ、ガラス薄膜内に伝搬した光が不均一に散乱することによって生じる光散乱損失を著しく低減することができ、光伝搬損失が小さい光導波路を得ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る光導波路の断面構造図である。
【図2】第2の実施の形態に係る光導波路の断面構造図である。
【図3】第3の実施の形態に係る光導波路の断面構造図である。
【図4】第4の実施の形態に係る光導波路の断面構造図である。
【図5】本発明に係る光導波路の製造方法に用いるCVD製造装置の概略図である。
【図6】パーティクル数と光伝搬損失との関係を示す図である。
【図7】パーティクル数が20個以下と少ない試料の光伝搬損失特性図である。
【図8】パーティクル数が1000個以下と多い試料の光伝搬損失特性図である。
【図9】ガラス薄膜表面のSEM観察図である。図9(b)は、図9(a)の要部拡大図である。
【図10】ガラス薄膜及び基板断面のSEM観察図である。図10(b)は、図10(a)の要部拡大図である。
【図11】ガラス薄膜及び基板断面のSEM観察図である。図11(b)は、図11(a)の要部拡大図である。
【図12】従来の光導波路の断面構造図の一例である。
【図13】従来の光導波路の断面構造図の一例である。
【図14】従来の光導波路の製造方法に用いるCVD製造装置の概略図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 光導波路
11 基板
11a 基板表面
12,22 ガラス薄膜
12a,22a ガラス薄膜表面
13,23 低屈折率ガラス薄膜
32,42 パターン部
60 予備室
64 連通部
140 反応室
Claims (9)
- 反応室と連通部を介して接続された予備室内に少なくとも表層に低屈折率層を有する基板を搬入・配設し、前記連通部を閉じた状態で、前記反応室内を所定の真空度及び温度に調整し、前記予備室内を前記反応室と略同等の真空度及び温度に調整した後、前記連通部を開放して前記基板を前記予備室から前記反応室へ搬入し、前記連通部を閉じ、プラズマ雰囲気下で熱分解を行い前記基板表面に高屈折率のガラス薄膜を形成することを特徴とする光導波路の製造方法。
- 前記ガラス薄膜を形成した後、前記連通部を開放して、前記反応室を前記所定の真空度及び温度に保持したまま、成膜後の前記基板を前記反応室と略同等の真空度及び温度を有する予備室へ搬出し、その後、前記予備室外へ取り出す請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、前記基板を前記予備室内に搬入する請求項1又は2に記載の光導波路の製造方法。
- 前記基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、前記基板を前記予備室から外部へ搬送する請求項1から3いずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 前記ガラス薄膜に超短パルスのレーザビームを照射し、前記ガラス薄膜の内部に、前記ガラス薄膜よりも更に高屈折率なパターン部を形成する請求項1から4いずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 前記ガラス薄膜を成膜した基板を、ドライクリーン容器内に配設された石英製のピン上に載置し、1000〜1300℃の温度に加熱する熱処理を施す請求項1から5いずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 前記ガラス薄膜を成膜した基板を前記予備室内に搬入・配設し、前記連通部を閉じた状態で、前記反応室内を所定の真空度及び温度に調整し、前記予備室内を前記反応室と略同等の真空度及び温度に調整した後、前記連通部を開放して、前記基板を前記予備室から前記反応室へ搬入し、前記連通部を閉じて第2熱分解を行い、前記ガラス薄膜の表面を覆うように低屈折率のガラス薄膜を形成する請求項1から6いずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 所定の真空度に調整する第1の排気手段及び所定の温度に調整する第1の加熱手段を備え、高真空、プラズマ雰囲気下で基板にガラス薄膜を形成するための反応室と、
前記反応室にソースを供給する供給手段と、
前記反応室に開閉手段を備えた連通部を介して接続された予備室からなり、
前記予備室は予備室内を前記反応室と略同等の真空度に調整する第2の排気手段及び予備室内を前記反応室と略同等の温度に調整する第2の加熱手段と、前記基板を前記予備室から前記反応室へあるいは前記反応室から前記予備室へ搬送する搬送手段を備えることを特徴とする光導波路の製造装置。 - 前記基板表面に洗浄ガスを吹き付けながら、前記基板を前記予備室内に搬入し、あるいは前記基板を前記予備室から外部に搬送する洗浄搬送手段を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の光導波路の製造装置。
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