JP4109020B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ処理装置、特に半導体製造工程における微細なパターンを形成するのに好適なプラズマ処理装置に係り、処理室内のプラズマ発光や構成部材の温度測定を行うための計測ポートに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程では、エッチング、成膜、アッシングなどの微細加工プロセスで、プラズマ処理装置が広く用いられている。プラズマ処理装置は、真空処理室(リアクタ)の内部に導入されたプロセスガスをプラズマ発生手段によりプラズマ化し、半導体ウエハ表面で反応させて微細な孔や溝などの加工あるいは成膜などの処理を行うとともに、揮発性の反応生成物を排気することにより所定の処理を行うものである。
【0003】
このプラズマ処理装置においては、処理中のプラズマからの発光を検出してエッチング処理の終点を検出しプラズマ発光のウエハ表面の薄膜における反射光や干渉信号などから膜厚やエッチング・成膜の速度(レート)をリアルタイムで測定してプラズマ処理の精度を向上させたり、処理室構成部材の実体温度を計測し、設定された温度にコントロールすることにより、処理する試料間の誤差が最小になるような制御が行われている。たとえば、特開平5−136098号公報には、平行平板型プラズマエッチング装置において、ウエハと対向する電極面に2つ以上のプラズマ受光センサーを設けることで、ウエハ上の複数点のプラズマ発光強度からレートや膜厚の均一性や分布に関する情報を得てプラズマ密度を均一化させる方法が記載されている。
【0004】
また、特開平3−148118号公報には、平行平板型プラズマエッチング装置において、レーザ光を上部平板電極を貫いて上方からウエハに照射して反射レーザ光からエッチング量を測定して終点を検出する装置について、上部電極の汚れを防止するための石英製の電極カバーのレーザ光が通過する部分にφ10mm程度の穴を形成することで、電極カバーが汚れてもレーザ光が減衰することなく正確にエッチング量を測定して、安定に終点検出を行う方法が記載されている。
【0005】
これらの装置では、プラズマに接する処理室壁面に計測窓を直接、取り付けており、スパッタによる計測窓の厚さ減少、スパッタ及び反応生成物の付着防止対策については記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の方法では、次のような課題があった。
【0007】
まず、ウエハ表面の薄膜などの状態のモニタリングは、ウエハに対向する上方、あるいは45度程度までの斜め上方から計測するのが望ましいが、こうした方法で計測が可能なプラズマ処理装置は方式や構造が限定されてしまう。たとえば、マイクロ波ECR方式や誘導結合方式のプラズマ処理装置などでは、処理室内にマイクロ波を放射したり誘導電界を導入するために石英製の透明な窓や板をウエハの上方に設けることがあり、この場合にはウエハ表面の状態を上方から計測することができる。しかしながら、容量結合式のいわゆる平行平板型のプラズマ処理装置では、ウエハに対向する上部電極はアルミなどの導電性の金属であるため、ウエハ表面を直接透視できるような構造にはなっていない。このため、処理室側面に計測ポートを設け、プラズマからの発光スペクトルの増減をモニタリングすることにより、プラズマによる試料の処理が終わったことを検出する。しかしながら、実際には放電を重ねるにつれてプラズマ受光センサーを取り付けている計測窓には反応生成物が堆積し、光が透過しにくくなるので、長時間にわたって安定した計測を行うことは困難である。
【0008】
この課題を解決しようとしたのが、特開平3−148118号公報に記された方法であり、プラズマに直接さらされる石英製の電極カバーのレーザ光が通過する計測部分にφ10mm程度の穴を形成することで、石英カバー表面に堆積膜が付着しても計測には影響を及ぼさないとしたものである。しかしながら、実際にはこの方法もまた、安定した計測は困難である。プラズマ処理に必要な所定のプラズマ密度を得るためには上部電極には数kWもの大電力の高周波電力が印加されるので、上記公報に記されているようなφ10mm程度の穴を電極や電極カバーに形成すると、穴の部分で局部的な異常放電を引き起こしたり、穴の内部にプラズマが侵入したりして、上部電極や電極カバーが損傷を受けることになる。また、上部電極にはバイアス電力が印加されるので、電極カバーの穴をとおして上部電極がプラズマ中のイオンでスパッタされることになるが、上部電極はアルミなどの金属で形成されているために損傷したり異物発生の要因になったりするといった問題もある。
【0009】
もちろん、ウエハに対向する上方からでなく、処理室の側壁から浅い角度をもたせてウエハ表面を計測することも原理的には可能ではある。しかしながら、特に酸化膜エッチング装置では、プロセスガスの過剰な解離を抑制したりプロセス再現性を向上させるために、試料と対向しておよそ数10mm程度の距離を隔てた位置にシリコンなどの平板を対向させて設置する対向平板型の構造をとることが多い。しかしこの場合にも、計測窓が直接プラズマに曝されるため、計測窓の表面がスパッタされて、透明性を失われたり、逆に、スパッタされない場合には反応生成物が付着、堆積してやはり計測窓の透明性が失われことにより、長時間にわたって安定した計測を行うことは困難である。
【0010】
また、先に、マイクロ波ECR方式や誘導結合方式のプラズマ処理装置などで、ウエハ上方の石英製の計測窓からウエハ表面の計測が可能であると述べたが、実際には放電を重ねるごとに石英製の窓の表面に反応生成物が付着して透過率が低下したり、逆に表面がエッチングされてあれたりするために、やはり長期にわたる安定した計測は難しいという問題があり、実用的ではなかった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、プラズマに接する処理室に短管を設置し、この短観の先端に計測窓を設置することにより、取り付け方向に関係なく試料面やプラズマの状態を精度よく、かつ異常放電や異物を発生させることなく、長期的に安定して計測できるようなプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題について、実用性と信頼性の観点から検討を重ねた結果、次のような解決方法を見出すにいたった。
【0013】
本発明は、真空処理室内に処理ガスを供給して、プラズマ発生装置によりプラズマを発生させ、当該プラズマにより試料台上に載置された試料をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、装置内で発生するプラズマの発光状態を計測するために、プラズマと接する構造体に少なくとも1個以上の分岐管を設け、分岐管の端部に真空を形成するための計測窓を設け、この計測窓の大気側に光伝送体の光学センサー端面がほぼ接するように設置、プラズマ計測中の計測窓の汚染を防止することにより、長期間、安定してプラズマ計測を可能とした分岐管の端部に観測窓を設けることを特徴とする。
【0014】
また、大気側に設けた光学式加熱源により真空中の処理室内構成部品を任意の温度に加温する機構と、加熱された処理室内構成部品からの放射熱を測定し温度に換算することにより処理室内構成部品の温度を計測する手段を備え、光学式加熱源からの迷光及び処理室内のプラズマ発光による光の進入を防止し、これら処理室内構成部品以外からの放射熱の影響を排除することにより、温度測定結果の精度を向上させることが可能な計測窓を設けたことを特徴とする。
【0015】
尚、光伝送体141は、「透明」であること、すなわち可視光領域全域に対して透過性を持つことは必ずしも必要ではなく、計測する波長領域で十分な透過率を有していればよい。
【0016】
本発明の他の特徴は、光の光量を確保できる径、最低でも光学伝送手段に用いるセンサー径以上内径を有する短管を処理室と接する壁に取付け、その先端に計測用の計測窓をとりつけ、短管の長さをプラズマ中で発生するラジカルがこの計測窓に到達出来ない長さにすることで、計測窓表面にラジカルが堆積することを防止し、計測測窓が汚れることにより光の透過量が減少し、測定装置の感度が低下することによりノイズ等の重畳により測定精度が低下することを防止すること。さらに、光学センサーで被加熱構造物からの放射熱を測定するため、放射熱導入路から光を導入する計測窓を設け、放射熱導入路側面からの侵入光により、光量が変化し測定誤差を生じることを防止するため、導入路側面に光りを反射する材料をコーティングしたり、光を吸収するスリーブを設けたことにある。
【0017】
本発明の他の特徴は、光量を確保するため途中までの短管径を大きくし、その先端に径の小さい短管を取り付け、小さい短管の先端に計測窓を設けることにより、光の量を確保しながら、ラジカルが計測窓に到達しない長さにした、短管を用いたことにある。
【0018】
本発明のさらに他の特徴は、短管の長さを短くすることを目的に、短管内部にラジカルが計測窓に到着しないよう、管内に1ケないし複数のバッフル板を設けた短管を設けたことにある。
【0019】
(作用)
本発明によれば、プラズマ中で発生したイオンやラジカルが計測窓に到着しない長さの短管を設けているので計測窓がスパッタされたり、反応生成物が堆積して計測窓の透明性が失われることにより、計測値の精度が向上し、しかも長期間、安定して計測が可能となる。また、光伝送路の周辺を、放射熱を透過しない物質でコーティングまたは放射熱を透過しないスリーブ状の物質で覆っている為、被測定物以外の放射熱の侵入を防止できるため、計測精度を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明を、有磁場UHF帯電磁波放射放電方式のプラズマエッチング装置へ適用した実施例を示すもので、当該プラズマエッチング装置の断面模式図である。
【0022】
図1において、処理室100は、10−6Torr程度の真空度を達成可能な真空容器であり、その上部にプラズマ発生手段としての電磁波を放射するアンテナ110を、下部にはウエハなどの試料Wを載置する下部電極130を、それぞれ備えている。アンテナ110と下部電極130は、平行して対向する形で設置される。処理室100の周囲には、たとえば電磁コイルとヨークからなる磁場形成手段101が設置されており、所定の分布と強度をもつ磁場が形成される。そして、アンテナ110から放射される電磁波と磁場形成手段101で形成される磁場との相互作用により、処理室内部に導入された処理ガスをプラズマ化して、プラズマPを発生させ、試料Wを処理する。処理室100は、真空室103に接続された真空排気系104と圧力制御手段105により真空排気と圧力調整がなされて、内部の圧力がたとえば0.5Pa以上4Pa以下程度の所定の値に制御できる。処理室100および真空室103はアース電位となっている。処理室100の側壁102は、図示しない温度制御手段により、たとえば50℃程度に温調されている。
【0023】
電磁波を放射するアンテナ110は、円板状導電体111、誘電体112、誘電体リング113からなり、真空容器の一部としてのハウジング114に保持される。また、円板状導電体111のプラズマに接する側の面にはプレート115が設置される。試料のエッチング、成膜等の処理を行なう処理ガスは、ガス供給手段116から所定の流量と混合比をもって供給され、円板状導電体111の内部で均一化されて、プレート115に設けられた多数の孔を通して処理室100に供給される。
【0024】
処理室100の下部には、アンテナ110に対向して下部電極130が設けられている。下部電極130は、静電吸着装置131により、その上面すなわち試料載置面にウエハなどの試料Wを載置保持する。下部電極130には、望ましくは400kHzから13.56MHzの範囲のバイアス電力を供給するバイアス電源134がマッチング回路・フィルタ系135を介して接続されて、試料Wに印加するバイアスを制御する。本実施例では、バイアス電源134は周波数を800kHzとしている
【0025】
次に、本実施例の要部である、プラズマの発光状態を計測するために設置された計測ポート140A、及び、処理室内部の被加熱構造体からの放射熱を測定する計測ポート140Bについて説明する。本実施例では、計測ポート140Aは処理室側面、140Bはハウジング114に取り付けられている。
【0026】
もちろん、計測ポートの取り付けはここで説明したように処理室側面とハウジングの2カ所に限られるものではなく、1カ所のみあるいは2カ所以上としてもよく、あるいはたとえば円周上に配列するなど別の配置にしてもよいことはいうまでもない。
【0027】
計測ポート140A、140Bの端部には、たとえば光ファイバやレンズなどの光学伝送手段151A、151Bが設けられており、プラズマPの発光状態を反映する光学情報が、計測器152に伝送されて計測される。本実施例では、光学伝送手段151A、151Bは共通の計測器152に接続されているが、別々の計測器を設けて、接続しても問題はない。計測器152は、計測器制御・演算手段153により制御されるとともに、さらに上位のシステム制御手段154と接続される。システム制御手段154は、制御インターフェース155を介して、ウエハ処理終了したか否かの判定を行う。計測ポート140Bには、処理室内部構成材の温度を一定に保つため、光学式加熱装置160により加熱される被加熱構成材161の温度を放射熱を温度に換算、計測することにより、光学式加熱装置の出力を調整する。これにより、プラズマにより被加熱構造物が加熱され、一定の温度以上に達したならば、加熱制御装置162により光学式加熱装置160の出力を調整し、被加熱構造体161の温度および出力を制御することにより、光学式加熱装置160の寿命を延ばしている。
【0028】
次に、計測ポート140A、140Bについて、その詳細な構造を図2から図5を用いて説明する。
【0029】
図2は、図1の実施例において、処理室側壁102に取り付けられた計測ポート140Aの部分を拡大した断面図である。
【0030】
処理室側壁102に取り付けられた短管142Aの端部には計測窓143がとりつけられており、そして、計測窓143の大気側の端面にほぼ接するように、たとえば光ファイバやレンズなどの光学伝送手段151が設けられている。そして、プラズマPからの直接光145が、破線で示す光路のように、短管142A内を通過し、計測窓143を透過して光学伝送手段151に達し、さらに計測器152に伝送されて計測される。
【0031】
この時、プラズマ中で発生するイオンやラジカルは真空中で移動する距離は、圧力と分子量できまる平均自由行程の距離を移動し、衝突した壁面のエネルギーレベルが高ければ、衝突したイオンにたたき出されたイオンが平均自由行程の長さまで移動する。これを繰り返すうちに計測窓143に達し、大気側に接して温度の低い計測窓143の表面に堆積し、計測窓143の光の透過率を低下させることにより、ウエハ処理が終了したことを検知するプラズマPの発光量を計測する精度が低下し、確実なエッチング終了を判定するのが困難になる。本発明では、短管の長さをプラズマ中で発生するガス成分の平均自由行程長以上にとり、且つ、短管142Aの壁面がプラズマから離れた大気と接しているため、短管142Aのプラズマに面した開口部から侵入したイオンやラジカルは直接計測窓143に到達することが困難となる。
【0032】
また短管142Aの温度の低い壁に衝突したイオンやラジカルはそのエネルギーを吸収されるため、再度、壁面から飛び出すことはない。
【0033】
このようにプラズマ中で発生したイオンやラジカルが計測窓143に到達することが困難になり、計測窓143はいつまでも清浄な状態を保つことができ、光の透過率が現象することがないため、初期の計測精度を長期間にわたり維持することが可能である。
【0034】
図3の例は原理は図2と同じだが、短管へのイオンやラジカルの侵入を防ぐため、短管の径を小さくすると、判定に必要な光量が計測窓143に到達せず、光伝送手段の感度を低下させてしまう可能性がある場合に、プラズマPに接する側の管の径を大きくした径違い短管142Bを側壁102に設け、計測窓143の近くまで充分な光量を確保した例である。この場合においても短管の長さは、処理ガスの平均自由行程長以上とすることが望ましい。
【0035】
図4の例は、処理室周辺に充分な空間がなく、短管の長さが処理ガスの平均自由行程長を確保できない場合、短管142Cに飛び込んでくるイオンやラジカル146が計測窓143に到達しないよう、短管142Cの内面にバッフル147を設けた例である。短管142Cの開口面から飛び込んだイオンやラジカルは計測窓143に到達する前にバッフル147に衝突するため、計測窓143に到達することが困難になる。この場合、短管142Cの径は小さいほど、イオンやラジカル146の侵入量が小さくなるので計測窓143に堆積する量も小さくなるので、光学伝送手段151が許容する光量の確保が可能な径まで小さくすることが重要である。径を小さくして支障がある場合は図2と図3をくみあわせた短管構造とすることも可能である。
【0036】
これらの効果の総合的な結果として、計測窓143は、端面に反応生成物が付着したり表面があれたりすることがなく、光透過特性が放電を重ねても一定に保たれるので、長期にわたって安定した計測が可能となる。
【0037】
図5〜7に真空処理室100内の被加熱構造材161の温度を測定する場合の計測窓の詳細構造について述べる。
【0038】
図5は本発明を適用しない場合の状態である。光学系加熱装置160で加熱された真空処理室内の被加熱構造材161は温度が上昇すると放射熱が高くなる。放射熱は光伝送体141を通って光伝送手段151にて計測され、計測器152を経由して制御インターフェース155に電気信号として伝送される。
【0039】
この時、光学系加熱装置160の光やプラズマの発光が迷光163として光伝導体141の側面より入射、光伝送手段151にて熱信号として計測される。従って、光伝送手段151は被加熱構造材161の実体温度よりも高い温度を誤って検出し、被加熱構造材161を一定の温度を保つために光学系加熱装置160の出力を低下させる制御を行う。このため、被加熱構造材161の温度は設定温度よりも低い温度で維持されるため装置の性能を阻害する要因となる。
【0040】
図6はこの問題を解決するための実施例である。光学系加熱装置160の光やプラズマの発光の迷光163が光伝送体141の側面より入射するのを防止するため、光伝送体141の側面に迷光163の侵入を防止するため反射材164をコーティングした例である。光伝送体141の側面に迷光163の侵入を防止することにより光伝送手段151には被加熱構造材161だけからの放射熱だけを計測することができ、計測精度を上げることができる。
【0041】
図7は反射材164の代わりに、光学系加熱装置160の光やプラズマ光からの迷光163のスペクトルが透過しない波長を持った、スリーブ165を光伝送体141の側面に設けた例を示す。効果については図6で説明した内容と同じである。
【0042】
ところで、これまでの実施例では、光伝送体141に透明石英製を用いていたが、これは一例であって、放射熱のスペクトルは透過するが光学系加熱装置160の光やプラズマ光の迷光163のスペクトルは透過できない材質を光伝送体141に使用することができれば、図6、図7で述べた反射材164やスリーブ165を設けることなく光学系加熱装置160の光やプラズマ光の迷光163の侵入を防止することも可能である。
【0043】
なお、前記の各実施例は、いずれも有磁場UHF帯電磁波放射放電方式のプラズマ処理装置の場合であったが、放射される電磁波はUHF帯以外にも、たとえば2.45GHzのマイクロ波や、あるいは数10MHzから300MHz程度までのVHF帯でもよい。また、磁場強度は、450MHzに対する電子サイクロトロン共鳴磁場強度である160ガウスの場合について説明したが、必ずしも共鳴磁場を用いる必要はなく、これよりも強い磁場やあるいは数10ガウス程度以上の弱い磁場を用いてもよい。さらに電磁波放射放電方式だけでなく、容量結合型の平行平板プラズマ処理装置やマグネトロン型のプラズマ処理装置、あるいは誘導結合型のプラズマ処理装置にも、本発明が同様に適用できることはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プラズマの発光状態や処理室内の被加熱構造材の温度を大気側に設けた計測窓を通じ、光学伝送手段により量産レベルでも長期的に安定して精度よく測定できる。この結果、エッチング処理の終点検出や大気側加熱源の出力制御が可能となるので、より進んだプロセス制御の方法が提供できるとともに、処理の再現性や安定性も向上できるので装置の稼働率や生産性の向上に寄与しうるプラズマ処理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である、プラズマエッチング装置の断面模式図。
【図2】本発明の要部である、貫通孔分岐管部分の構造を示す図。
【図3】本発明の要部である、径を大きくした貫通孔分岐管部分の構造を示す図。
【図4】本発明の要部である、バッフルを設け、長さを短くした貫通孔分岐管部分の構造を示す図。
【図5】従来の計測窓の構造例を示す図。
【図6】本発明における計測窓の実施例を示す図。
【図7】本発明における計測窓のその他の実施例を示す図。
【符号の説明】
100…処理室、101…磁場形成手段、102…処理室側壁、103…真空室、104…真空排気系、105…圧力制御手段、110…アンテナ、
111…円板状導電体、112…誘電体、113…誘電体リング、
114…ハウジング、115…プレート、116…ガス供給手段、
130…下部電極、131…静電吸着装置、134…バイアス電源、
135…マッチング回路・フィルタ系、140A/B…計測ポート、
141…光伝送体、142A/B/C…短管、143…計測窓、
145…プラズマ直射光、146…イオン・ラジカル、147…バッフル、
151A/B…光学伝送手段、152…計測器、153…計測器制御・演算手段、154…システム制御手段、154…制御インターフェース、
160…光学式加熱装置、161…被加熱構造材、162…加熱制御装置、
163…迷光、164…反射材、165…スリーブ、P…プラズマ、W…試料
Claims (1)
- 真空処理室内に処理ガスを供給して、プラズマ発生装置によりプラズマを発生させ、当該プラズマにより試料台上に載置された試料をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、
前記真空処理室内で発生するプラズマの発光状態を計測するために、プラズマと接する構造体に設けられた少なくとも1個以上の短管と、該短管の端部に真空を形成するとともにプラズマ計測中の汚染を防止するように設けられた計測窓と、この計測窓の大気側に端面がほぼ接するように設けられた光学伝送手段と、
前記真空処理室内の電磁波を放射するアンテナを構成する誘電体リング内に設けられかつプラズマ処理を行う試料に対向して設置された被加熱構成部材と、前記真空処理室の大気側に前記被加熱構成部材に対向して設けられ前記被加熱構成部材を任意の温度に加熱する光学式加熱装置と、前記真空処理室の大気側に設けられ加熱された前記被加熱構成部材の温度を計測する手段と、前記被加熱構成部材からの放射熱を前記温度を計測する手段へ伝送する光伝送体と、該光伝送体の外周部に設けられ前記光学式加熱装置からの迷光及び前記真空処理室内のプラズマ発光による光の進入を防止する手段と、
前記光学式加熱装置の出力を調整し前記被加熱構成部材の温度及び出力を制御する加熱制御装置と、
を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
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