JP3915337B2 - リードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法 - Google Patents

リードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来のビーム状のリードを備えたリードフレームに加えて、外部端子となるランド電極を備えたリードを有したリードフレームに関するもので、それを用いて半導体素子を搭載し、外囲を樹脂で封止したランド・グリッド・アレイ(LGA)型の樹脂封止型半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化に対応するために、樹脂封止型半導体装置などの半導体部品の高密度実装が要求され、それにともなって、半導体部品の小型、薄型化が進んでいる。また小型で薄型でありながら、多ピン化が進み、高密度の小型、薄型の樹脂封止型半導体装置が要望されている。
【0003】
以下、従来の樹脂封止型半導体装置に使用するリードフレームについて説明する。
【0004】
図20は、従来のリードフレームの構成を示す平面図である。図20に示すように、従来のリードフレームは、フレーム枠101と、そのフレーム枠101内に、半導体素子が載置される矩形状のダイパッド部102と、ダイパッド部102を支持する吊りリード部103と、半導体素子を載置した場合、その載置した半導体素子と金属細線等の接続手段により電気的接続するビーム状のインナーリード部104と、そのインナーリード部104と連続して設けられ、外部端子との接続のためのアウターリード部105と、アウターリード部105どうしを連結固定し、樹脂封止の際の樹脂止めとなるタイバー部106とより構成されていた。
【0005】
なお、リードフレームは、図20に示した構成よりなるパターンが1つではなく、複数個、左右、上下に連続して配列されたものである。
【0006】
次に従来の樹脂封止型半導体装置について説明する。図21は、図20に示したリードフレームを用いた樹脂封止型半導体装置を示す断面図である。
【0007】
図21に示すように、リードフレームのダイパッド部102上に半導体素子107が搭載され、その半導体素子107とインナーリード部104とが金属細線108により電気的に接続されている。そしてダイパッド部102上の半導体素子107、インナーリード部104の外囲は封止樹脂109により封止されている。封止樹脂109の側面からはアウターリード部105が突出して設けられ、先端部はベンディングされている。
【0008】
従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法は、図22に示すように、リードフレームのダイパッド部102上に半導体素子107を接着剤により接合した後(ダイボンド工程)、半導体素子107とインナーリード部104の先端部とを金属細線108により接続する(ワイヤーボンド工程)。その後、半導体素子107の外囲を封止するが、封止領域はリードフレームのタイバー部106で包囲された領域内を封止樹脂109により封止し、アウターリード部105を外部に突出させて封止する(樹脂封止工程)。そしてタイバー部106で封止樹脂109の境界部をカッティングし、各アウターリード部105を分離し、フレーム枠101を除去するとともに、アウターリード部105の先端部をベンディングすることにより(タイバーカット・ベンド工程)、図21に示した構造の樹脂封止型半導体装置を製造することができる。ここで図22において、破線で示した領域が封止樹脂109で封止する領域である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のリードフレームでは、半導体素子が高集積化し、多ピンとなった場合、インナーリード部(アウターリード部)の幅の形成には限界があり、多ピンに対応しようとする場合は、インナーリード部(アウターリード部)の数が多くなるため、リードフレーム自体が大きくなり、結果として樹脂封止型半導体装置も大きくなり、要望される小型、薄型の樹脂封止型半導体装置は実現できないという課題があった。また、半導体素子の多ピン対応としてリードフレームのサイズを変更せず、インナーリード部を増加させる場合は、1本当たりのインナーリード部の幅を細くしなければならず、リードフレーム形成のエッチング等の加工で課題が多くなってしまう。
【0010】
また最近は面実装タイプの半導体装置として、底面に外部電極(ボール電極、ランド電極)を設けたキャリア(配線基板)上に半導体素子を搭載し、電気的接続を行った後、そのキャリアの上面を樹脂封止した半導体装置であるボール・グリッド・アレイ(BGA)タイプやランド・グリッド・アレイ(LGA)タイプの半導体装置がある。このタイプの半導体装置はその底面側でマザー基板と実装する半導体装置であり、今後、このような面実装タイプの半導体装置が主流になりつつある。したがって、このような動向に対応するには、従来のリードフレーム、そのリードフレームを用いた樹脂封止型半導体装置では、対応できないという大きな課題が顕在化してきている。
【0011】
従来の樹脂封止型半導体装置では、封止樹脂の側面にアウターリード部よりなる外部リードが突出して設けられており、その外部リードと基板電極とを接合して実装するものであるため、BGAタイプ,LGAタイプの半導体装置に比べて、基板実装の信頼性は低いものとなってしまう。また、BGAタイプ,LGAタイプの半導体装置は、配線基板を用いているため、コスト的に高価となるという課題がある。
【0012】
本発明は前記した従来の課題および今後の半導体装置の動向に対応できるリードフレームタイプの樹脂封止型半導体装置を提供するものであり、底面側で基板実装できる半導体装置をフレーム体を用いて構成することを目的とするものである。そしてパッケージ底面で外部端子を列構成で配置し、また各外部電極の表面が確実に露出し、樹脂バリの発生を防止できるリードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明のリードフレームは、金属板よりなるフレーム本体と、前記フレーム本体の略中央領域内に配設された半導体素子搭載用のダイパッド部と、先端部で前記ダイパッド部を支持し、他端部でフレーム枠と接続した吊りリード部と、少なくとも先端部が前記ダイパッド部に向かって延在し、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第1のリード部と、前記第1のリード部の先端部領域に延在してその先端部が配置され、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第2のリード部とよりなり、前記第1のリード部の底面のランド電極と前記第2のリード部の底面のランド電極とで2列のランド電極を構成し、少なくとも第2のリード部において、第2のリード部のランド電極の上面に前記第2のリード部のランド電極の下面より面積が大きい樹脂受け用の幅広部が設けられているリードフレームである。
【0014】
具体的には、第2のリード部のランド電極を構成する以外の部分は薄厚で構成され、そのランド電極を構成する部分が下方に突出して構成されており、前記第2のリード部の薄厚部分の上面に樹脂受け用の幅広部が設けられているリードフレームである。
【0015】
また、第2のリード部の上面に設けられた樹脂受け用の幅広部の近傍には溝が設けられ、前記溝上に前記幅広部がオーバーラップしているリードフレームである。
【0016】
本発明のリードフレームを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法は、金属板よりなるフレーム本体と、前記フレーム本体の略中央領域内に配設された半導体素子搭載用のダイパッド部と、先端部で前記ダイパッド部を支持し、他端部でフレーム枠と接続した吊りリード部と、少なくとも先端部が前記ダイパッド部に向かって延在し、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第1のリード部と、前記第1のリード部の先端部領域に延在してその先端部が配置され、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第2のリード部とよりなり、前記第1のリード部の底面のランド電極と前記第2のリード部の底面のランド電極とで2列のランド電極を構成し、少なくとも第2のリード部において、第2のリード部のランド電極面に前記第2のリード部のランド電極の下面より面積が大きい樹脂受け用の幅広部が設けられているリードフレームを用意する工程と、前記用意したリードフレームの前記ダイパッド部上に半導体素子を搭載する工程と、前記ダイパッド部上に搭載した前記半導体素子の主面上の電極パッドと、前記リードフレームの第1のリード部、第2のリード部の各上面とを金属細線により接続する工程と、前記リードフレームの裏面側の少なくともダイパッド部、第1のリード部、第2のリード部の各底面に封止シートを密着させる工程と、少なくとも前記第1のリード部、第2のリード部の端部に押圧力を付加し、前記第1のリード部のランド電極面と第2のリード部のランド電極面とを前記封止シートに押圧した状態で、前記リードフレームの上面側として前記半導体素子、ダイパッド部、金属細線の領域を封止樹脂により樹脂封止する工程と、樹脂封止後に前記封止シートを前記リードフレームより除去する工程とよりなる樹脂封止型半導体装置の製造方法である。
【0017】
具体的には、少なくとも第1のリード部、第2のリード部の端部に押圧力を付加し、前記第1のリード部のランド電極面と第2のリード部のランド電極面とを封止シートに押圧した状態で、前記リードフレームの上面側として半導体素子、ダイパッド部、金属細線の領域を封止樹脂により樹脂封止する工程では、前記押圧力の付加の際、前記第1のリード部のランド電極面が封止シートに押圧された状態を構成するとともに、前記封止樹脂の注入によって前記第2のリード部の上面に印加された圧力を前記第2のリード部の樹脂受け用の幅広部が受け、前記第2のリード部のランド電極面は前記封止シート面に押圧されて密着した状態を構成し、ランド電極面に封止樹脂が回り込まない樹脂封止型半導体装置の製造方法である。
【0018】
前記構成の通り、本発明のリードフレームは、樹脂封止型半導体装置を構成した際、その外部電極となるランド電極をリード体として設けたものであり、半導体素子を搭載し、金属細線で半導体素子と各リードとを接続し、樹脂封止して樹脂封止型半導体装置を構成した際、樹脂封止型半導体装置の底面、すなわちパッケージ底面領域内には、ランドリード部のランド部の底面が配置され、そのランド部の外側にはリード部の底面が配置されて2列配置の外部端子を構成するものであり、LGA(ランド・グリッド・アレイ)型パッケージを構成することができる。
【0019】
また本発明のリードフレームを用いることにより、樹脂封止の注入圧による第2のリード部の浮き上がりを防止できるため、樹脂封止の際、封止樹脂が金型に注入された時には、その封止樹脂を第2のリード部自体のみならず、第2のリード部に樹脂受け用の幅広部の領域をも受け、その押圧力により各第2のリード部全体が下方に押し付けられ、第2のリード部のランド電極の面が封止シートに密着するため、ランド電極の面に封止樹脂が回り込むことがなく、第2のリード部のランド電極の面への樹脂バリの発生を抑えることができるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のリードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置およびその製造方法の主とした実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
まず本実施形態のリードフレームについて説明する。
【0022】
図1は本実施形態のリードフレームを示す平面図である。図2は本実施形態のリードフレームのリード部分を示す拡大図であり、図1における円内部分の拡大図として、図2(a)は平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A1、B−B1箇所の各断面図である。なお、図1において、二点鎖線で示した領域は、本実施形態のリードフレームを用いて半導体素子を搭載し、樹脂封止する際の封止領域を示している。
【0023】
図1,図2に示すように本実施形態のリードフレームは、銅材または、42−アロイ等の通常のリードフレームに用いられている金属板よりなり、半導体素子を搭載するダイパッド部1と、その末端でフレーム枠2と接続し、先端部でダイパッド部1の四隅を支持する吊りリード部3と、その先端部がダイパッド部1に対向し、末端部がフレーム枠2と接続して配置された直線状のランドリード部4(第2のリード部)と直線状のリード部5(第1のリード部)とよりなるリードフレームであり、ランドリード部4とリード部5はそれぞれその底面で外部端子(ランド部)を構成するものであり、リード部5はその底面に加えて外方側面でも外部端子として実装基板と接続できるものである。
【0024】
そして詳細には、ダイパッド部1にはその表面の略中央部分に円形の突出部6が設けられ、その突出部6は、ダイパッド部1を構成している平板に対してプレス加工により半切断状態のプレスを施し、上方に突出させたものである。この突出部6が実質的に半導体素子を支持する部分となり、半導体素子を搭載した際、ダイパッド部1の突出部6を除く表面と半導体素子裏面との間には間隙が形成されるよう構成されている。またダイパッド部1の表面の突出部6を包囲する領域には溝部7が設けられ、半導体素子を搭載し、樹脂封止した際に封止樹脂がその溝部7に入り込むように設けられている。本実施形態では溝部7は円形の環状の溝部7を設けたものである。この溝部7により、ダイパッド部1の突出部6上に接着剤により半導体素子を搭載し、樹脂封止した際に封止樹脂がその溝部7に入り込むため、熱膨張による応力でダイパッド部1の表面と封止樹脂との間に樹脂剥離が発生しても、その剥離自体を溝部でトラップすることができ、信頼性低下を防止することができるものである。もちろん、溝部7の構成としては、環状の構成以外、部分的に溝部を連結した構成でもよく、その数も2本以上の3本,4本、または1本でもよいが、ダイパッド部1の大きさと搭載する半導体素子の大きさにより設定することができる。
【0025】
また、本実施形態のリードフレームのランドリード部4とリード部5は、フレーム枠2と接続した状態では交互配列の並列配置となっており、ダイパッド部1に対向する配置においては、ランドリード部4の先端部がリード部5の先端部よりもダイパッド部1側に延在し、それら先端部どうしは平面配置上、千鳥状に配置されているものである。この配置は、半導体素子を搭載し、樹脂封止した際には、パッケージ底面に2列の外部端子が千鳥状に配置されるようにしたものであり、ランドリード部4の先端部底面とリード部5の底面とがパッケージ底面に配置されるものである。そして特に図2に示すように、ランドリード部4は直線形状のリードであり、その先端部の底面部分に外部端子となる先端部が曲率を有したランド部8が形成されており、ランド部8を形成する部分以外はハーフエッチ加工により厚みが薄く加工され、ランド部8はリード本来の厚みを有するものである。
【0026】
すなわちランドリード部4においてランド部8は下方に突出した形状を有し、ランドリード部4自体は上面が下面よりも広い面積を有している。なお図1では、ランドリード部4の先端底面の破線で示した部分がランド部8を示し、図2では格子状ハッチング領域がハーフエッチされている部分を示している。またリード部5は同様に図2に示すように、その先端部の外周部分がハーフエッチ加工により薄厚に加工され、先端部が幅広部9を有し、その幅広部9の根本付近には溝部10が設けられている。また先端部の底面には先端部が曲率を有した形状でランド部が形成されている。図1,図2においてハッチングを付した部分が溝部10である。本実施形態のリードフレームを用いて半導体素子を搭載し、樹脂封止した際、リード部5自体は底面と側面が露出される片面封止構成となるため、従来のようなフルモールドパッケージのリード部とは異なり、封止樹脂による応力、基板実装後の応力がリード部に印加される場合がある。しかし、この溝部10により、封止樹脂による応力、基板実装後の応力によりリード部5自体に応力が印加されても、溝部10で応力を吸収できるものであり、金属細線の接続部分の破壊を防止し、実装後の製品の信頼性を維持できるものである。なお、ここでランドリード部4のランド部8の表面領域、リード部5の幅広部9は金属細線が接続されるボンディングパッドを構成するものである。
【0027】
本実施形態のリードフレームは、ランドリード部4、リード部5は互いに直線状のリードであって、それら底面のランド部8を構成する部分は、先端部が曲率を有した形状であり、また互いに直線状であるため、パッケージ配置において、ランド部8どうしは千鳥状を構成するものである。
【0028】
また、本実施形態のリードフレームのダイパッド部1の突出部6を包囲する領域に相当する底面には、矩形状の環状の溝部11を設けている。この溝部11により、ダイパッド部1の底面にハンダ等の接合材料を用いて基板実装した際、ハンダの余分な広がりを防止し、実装精度を向上させるとともに、半導体素子からの放熱作用によるダイパッド部1自体の応力を吸収できるものである。また本実施形態では溝部11を1つとしているが、ダイパッド部1の底面の外周部近傍にも環状の溝部を形成してもさらなる実装精度向上を達成できる。さらに吊りリード部3にダミーランド部を設けたり、吊りリード部3に屈曲部を設けてもよい。
【0029】
なお、ランドリード部4、リード部5の数は、搭載する半導体素子のピン数などにより、その数を適宜設定できるものである。また本実施形態のリードフレームはその表面がメッキ処理されたものであり、必要に応じて例えば、ニッケル(Ni),パラジウム(Pd)および金(Au)などの金属が積層されて適宜メッキされているものである。また本実施形態のリードフレームは図1に示したようなパターンが1つよりなるものではなく、左右・上下に連続して形成できるものである。
【0030】
本実施形態のリードフレームにより、半導体素子を搭載し、金属細線で半導体素子と各リードとを接続し、樹脂封止して樹脂封止型半導体装置を構成した際、樹脂封止型半導体装置の底面、すなわちパッケージ底面には、ランドリード部4の先端部が曲率を有したランド部8の底面が配置され、そのランド部8の外側にはリード部5の先端部が曲率を有した底面部分が配置されて千鳥状の2列配置の外部端子を構成するものであり、LGA(ランド・グリッド・アレイ)型パッケージを構成することができる。そして本実施形態のリードフレームを用いて樹脂封止型半導体装置を構成することにより、ダイパッド部1の表面には溝部7が設けられており、樹脂封止後の樹脂剥離が起こっても、その剥離を溝部7でトラップできるため、樹脂封止型半導体装置として信頼性を維持できるものである。その他、放熱特性の向上、基板実装時のハンダ接合の精度向上、大きい面積の半導体素子を搭載できるなどの利点もある。
【0031】
次に本発明の樹脂封止型半導体装置について図面を参照しながら説明する。図3は本実施形態に係る樹脂封止型半導体装置を示す平面図であり、図4は本実施形態に係る樹脂封止型半導体装置を示す底面図であり、図5,図6は本実施形態に係る樹脂封止型半導体装置を示す断面図である。図5の断面図は、図3におけるC−C1箇所、図4におけるE−E1箇所の断面を示し、図6の断面図は、図3におけるD−D1箇所、図4におけるF−F1箇所の断面を示す。また本実施形態では図1,図2に示したリードフレームを例として用いた樹脂封止型半導体装置である。
【0032】
図3,図4,図5および図6に示すように、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、表面に突出部6と、その突出部6を包囲する円形または矩形またはそれらの組み合わせの環状の溝部7と、底面に環状の溝部11を有したダイパッド部1と、そのダイパッド部1の突出部6上に銀ペースト等の導電性接着剤(図示せず)を介して搭載された半導体素子12と、表面に溝部10を有し、底面が露出したリード部5と、リード部5の先端部領域よりもダイパッド部1側に延在して配置され、その先端部の底面が露出してランド電極を構成するランドリード部4と、半導体素子12の主面の電極パッド(図示せず)とランドリード部4、リード部5のボンディングパッド部13とを電気的に接続した金属細線14と、ダイパッド部1の底面を除く領域、搭載された半導体素子12、ランドリード部4の底面を除く領域、リード部5の外部側面と底面とを除く領域、および金属細線14を封止した封止樹脂15とよりなるものである。そして封止樹脂15よりなるパッケージ部より露出したランドリード部4の先端部底面と、リード部5の外部側面と底面とは、プリント基板等の実装基板への実装の際、外部電極を構成するランド電極16を構成しており、リード部5の底面とその先端部領域のランドリード部4の先端部底面とが露出して千鳥状の2列ランド構成を有しているものである。そしてランド電極16は封止樹脂15より露出しているが、20[μm]程度の段差を有して突出して露出しているものであり、基板実装時のスタンドオフを有しているものである。同様にダイパッド部1の底面も突出して露出しているものであり、基板実装時はハンダ接合により放熱効率を向上させることができる。さらに、ダイパッド部1の底面には、凹部17が形成されており、これは突出部6をダイパッド部1の上面にプレス加工による半切断状態で形成しているため、その突出量分の凹部が対応して底面に形成されているものである。本実施形態では、200[μm]の金属板よりなるダイパッド部1(リードフレーム厚)の厚みに対して、140[μm]〜180[μm](金属板自体の厚みの70[%]〜90[%])突出した突出部6を形成している。
【0033】
また、ランドリード部4、リード部5におけるボンディングパッド部13の面積は、100[μm]以上のワイヤーボンドができる大きさであればよく、高密度な電極配列が可能であり、小型・薄型の樹脂封止型半導体装置を実現できるものである。さらに本実施形態の構造により、多ピン化に対応でき、高密度面実装型の樹脂封止型半導体装置を実現できるものであり、半導体装置自体の厚みとしても、1[mm]以下の800[μm]程度の極めて薄型の樹脂封止型半導体装置を実現できるものである。
【0034】
また本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、封止樹脂15に封止されたランドリード部4の先端部、リード部5の先端部の上面の面積が、封止樹脂15から露出、突出した側のランド電極16側の面積よりも大きく構成されており、封止樹脂15との食いつきを良好にし、密着性を向上させることができ、基板実装の際の接続の信頼性を得ることができるものである。
【0035】
以上のように、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、パッケージ底面には、ランドリード部4のランド電極16の底面が配置され、そのランド電極16の外側にはリード部5の底面であるランド電極16が配置されて千鳥状の2列配置の外部端子を構成するものであり、LGA(ランド・グリッド・アレイ)型パッケージを構成することができる。またダイパッド部1の表面には溝部7が設けられており、半導体素子12の裏面とダイパッド部1表面との間で封止樹脂15の樹脂剥離が起こっても、その剥離を溝部7でトラップできるため、樹脂封止型半導体装置として信頼性を維持できるものである。その他、放熱特性の向上、基板実装時のハンダ接合の精度向上、大きい面積の半導体素子を搭載できるなどの利点もある。
【0036】
さらに本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、従来のように配線基板、回路基板を用いず、リードフレームを用いたLGA型の樹脂封止型半導体装置において、基板実装の実装強度を向上させた樹脂封止型半導体装置である。図7は図6に示した本実施形態の樹脂封止型半導体装置の実装状態の一例を示す断面図である。
【0037】
図7に示すように、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、パッケージ底面のランド電極16とプリント基板等の実装基板18とをハンダ等の接合剤19により接続し、実装している。ここでランドリード部の底面のランド電極はその底面部分のみが接合剤と接触して実装されているが、リード部5のランド電極16はその底面部分が接合剤19と接触して実装されることに加えて、リード部5の外部側面が露出していることにより、接合剤19がそのリード部5の側面とも接触して実装されている。
【0038】
すなわち、通常はランド電極として、その底面部分のみが接合剤を介して実装基板に接合されるものであるが、本実施形態では、列構成のランド電極において外側のランド電極は、リード部5よりなるものであり、その外側部分はパッケージ部分(封止樹脂15)より露出しているので、その外部側面に対して、接合剤を設けることにより、底面+側面の2点接合構造となり、実装基板との接続の実装強度を向上させ、接続の信頼性を向上させることができる。これは通常のリードフレームLGA型半導体装置では達成できなかった実装構造であり、本実施形態では、ランド電極の構成をランド電極、リード型ランド電極の2種類で2列構成としているため、パッケージの外側にも接続部分を設けることができ、底面+側面の2点接合構造により、接続の信頼性を向上させることができる革新的な構造を有している。
【0039】
以上、本実施形態で示したようなリードフレームを用いることにより、半導体素子を搭載し、樹脂封止することにより、樹脂封止型半導体装置の底面部分に半導体素子と電気的に接続したランド電極を直線状または千鳥状の2列で配列することができる。その結果、面実装タイプの半導体装置が得られ、従来のようなリード接合による実装に比べて、基板実装の信頼性を向上させることができる。
【0040】
また本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、従来のBGAタイプの半導体装置のように、ランド電極を設けた回路基板等の基板を用いるものでなく、リードフレームという金属板からなるフレーム本体からLGA型の半導体装置を構成するものであり、量産性、コスト性などの面においては、従来のBGAタイプの半導体装置よりも有利となる。
【0041】
また本実施形態の樹脂封止型半導体装置では、列構成のランド電極において外側のランド電極は、リード部よりなるものであり、その外側部分の側端はパッケージ部分より露出しているので、その外部側面に対して、接合剤を設けることによりフィレットが形成され、底面+側面の2点接合構造となり、実装基板との接続の実装強度を向上させ、接続の信頼性を向上させることができる。これは通常のリードフレームLGA型半導体装置では達成できなかった実装構造であり、本実施形態では、ランド電極の構成をランド電極、リード型ランド電極の2種類で2列構成としているため、パッケージの外側にも接続部分を設けることができ、底面+側面の2点接合構造により、実装強度を向上させることができる構造である。
【0042】
次に本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。図8〜図13は本実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す工程ごとの断面図である。なお、本実施形態では、図1に示したようなリードフレームを用いてLGA型の樹脂封止型半導体装置を製造する形態を説明する。また本実施形態では便宜的にランドリード部4の断面方向の図を用いて説明するので、図中、リード部5は示されていない。
【0043】
まず図8に示すように、金属板よりなるフレーム本体と、そのフレーム本体の開口した領域内に配設されて、表面に突出部6と、その突出部6を包囲する円形または矩形の環状の溝部7と、底面に環状の溝部11と凹部17を有した半導体素子搭載用のダイパッド部1と、先端部でそのダイパッド部1を支持し、他端部でフレーム枠(図示せず)と接続した吊りリード部(図示せず)と、図示されないが、底面がランド電極となり、その先端部表面に金属細線が接続される幅広のボンディングパッド部を有し、そのボンディングパッド部の近傍に溝部が設けられ、規則性を有して配列され、他端部がフレーム枠と接続したリード部と、底面がランド電極16となり、その先端部表面に金属細線が接続される幅広のボンディングパッド部13を有し、上面が下面よりも面積的に大きく、前記したリード部の先端部に千鳥状にその先端部が配置されてそのリード部とともに2列構成を形成し、他端部がフレーム枠と接続したランドリード部4とを有するリードフレームを用意する。
【0044】
次に図9に示すように、用意したリードフレームのダイパッド部1の突出部6上に銀ペースト等の導電性接着剤を介して半導体素子12をその主面を上にして接合する。
【0045】
次に図10に示すように、ダイパッド部1上に接合により搭載した半導体素子12の主面上の電極パッドと、リードフレームのランドリード部4、リード部(図示せず)の各上面のボンディングパッド部13とを金属細線14により電気的に接続する。ここで金属細線14が接続される各ボンディングパッド部の面積は、一例として100[μm]以上である。
【0046】
次に図11に示すように、リードフレームの裏面側、すなわちダイパッド部1の底面、ランドリード部4のランド電極16、リード部(図示せず)の各底面に密着するようにリードフレームの裏面側に封止テープまたは封止シート20を密着させる。ここで使用する封止シート20は、リードフレームに対して接着力がなく、樹脂後は容易にピールオフ等により除去できる樹脂シートであり、樹脂封止工程でのリードフレームの裏面側への封止樹脂の回り込みを確実に防止でき、その結果、ダイパッド部1、ランドリード部4、リード部(図示せず)の裏面への樹脂バリの付着を防止できる。そのため、樹脂封止後の樹脂バリ除去のためのウォータージェット工程を省略することができる。
【0047】
次に図12に示すように、封止シート20を密着させた状態でリードフレームの上面側を封止樹脂15により樹脂封止し、半導体素子12、ダイパッド部1、金属細線14の領域を樹脂封止する。通常は上下封止金型を用いたトランスファーモールドにより片面封止を行う。すなわち、ダイパッド部1、ランドリード部4、リード部(図示せず)の底面部分を除いた片面封止構造となる。また特にランドリード部4、リード部(図示せず)のフレーム枠2と接続した部分、つまり樹脂封止されないリード部分を封止シート20を介して上下金型の第1の金型により第2の金型に対して押圧することにより、ランドリード部4、リード部(図示せず)の各底面を封止シート20に押圧、密着させた状態で樹脂封止することにより、樹脂バリの発生を防止するとともに、ランドリード部4、リード部(図示せず)の各底面をパッケージ底面(封止樹脂15底面)からスタンドオフを有して配置させることができる。
【0048】
なお、封止シート20のリードフレーム裏面への密着、貼付は、樹脂封止する封止用の上下金型に予め供給しておいた封止シートを樹脂封止前に密着させてもよいし、樹脂封止前に別工程で封止シートをリードフレームに密着、貼付したものを封止金型に供給し、樹脂封止してもよい。
【0049】
次に図13に示すように、樹脂封止後は封止シートをピールオフ等により除去した後、吊りリード部やランドリード部4、リード部の各リード部のフレーム枠と接続した部分を切断する。この段階で実質的に各リード部の端部が樹脂封止したパッケージの側面と同一面に配列するように切断する。そしてランドリード部4、リード部の底面はランド電極16を構成し、またリード部の外側の側面部分も外部電極を構成し、ダイパッド部1の底面も露出し、放熱構造を有するものである。
【0050】
以上、本実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法により、パッケージ底面の内側列には、ランドリード部4のランド電極16の底面が配置され、そのランド電極16の外側列にはリード部の底面であるランド電極が配置されて直線状もしくは千鳥状の2列配置の外部端子を構成するものであり、LGA(ランド・グリッド・アレイ)型パッケージを構成することができる。さらに、ランド電極の構成をランド電極、リード型ランド電極の2種類で2列構成としているため、パッケージの外側にも接続部分を設けることができ、底面+側面の2点接合構造により、接続の信頼性を向上させることができる樹脂封止型半導体装置を実現することができる。
【0051】
次に、本実施形態で示したリードフレームの構造では、別途、新たな問題が顕在化してきている。
【0052】
以下、図面を参照して説明する。図14は本実施形態のリードフレームにおける通常のランドリード部4(2列目リード)の一部分を拡大して示した図面であり、図14(a)は平面図、図14(b)は図14(a)のG−G1箇所の断面図である。図15は樹脂封止する場合の注入した樹脂によるランドリード部4、リード部5に対する影響を示す部分的な断面図である。図16は図15と同様、ランドリード部4の部分の注入した樹脂によるランドリード部4、リード部5に対する影響を示す部分的な断面図である。図17は樹脂封止後の樹脂封止型半導体装置の一部分を示す断面図である。
【0053】
図14に示すように通常の第2のリード部であるランドリード部4は、ランド部8をその先端に有し、底面はランド電極16となるものである。しかし樹脂封止の際は、図15に示すように、ランドリード部4の端部(フレーム枠側)は第1の金型21により第2の金型22に対して封止シート20を介して押圧されるが、押圧される箇所からランドリード部4のランド部8が距離的に離れており、ランド部8のランド電極16が封止シート20に対して密着する力が弱くなってしまう。その結果、矢印に示される注入した封止樹脂の注入圧により、ランドリード部4のランド部8のランド電極16が封止シート20から浮き上がり、剥離した状態で樹脂封止されてしまう。なお、第1のリード部であるリード部5の場合は押圧される箇所から距離的に短いため、押圧力でリード部5の底面は封止シート20に密着し、封止シート20から剥離するようなことはない。
【0054】
このような状態で樹脂封止されると、図17に示すように、封止樹脂がランドリード部4の底面(ランド電極16)に回り込み、ランドリード部4のランド電極16の表面に樹脂バリ23が形成され、外部電極として機能しないという問題が発生し得る。このような問題に対して、ランドリード部4の底面を確実に封止シート20に密着させ、樹脂バリ23を防止することは技術的に重要な課題となっている。
【0055】
以下、本発明のリードフレームとそれを用いた樹脂封止型半導体装置の製造方法について、課題解決のための実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0056】
ここでは、ランドリード部4のランド電極16の表面を確実に封止シートに密着させることができる実施形態について説明する。
【0057】
図18は本実施形態のリードフレームのランドリード部を示す図であり、リードフレームとしては図1に示したリードフレーム構成と基本構成は同様なものであるが、第2のリード部であるランドリード部4の構成と作用とが異なるものであり、少なくともランドリード部4において、ランドリード部4には封止樹脂受けの幅広部が設けられているものである。図18において、図18(a)は平面図であり、図18(b)は図18(a)のH−H1箇所の断面図である。
【0058】
本実施形態のリードフレームは、同様に金属板よりなるフレーム本体と、そのフレーム本体の開口した領域内に配設されて、表面に突出部と、その突出部を包囲する円形または矩形の環状の溝部と、底面に環状の溝部と凹部を有した半導体素子搭載用のダイパッド部と、先端部でそのダイパッド部を支持し、他端部でフレーム枠と接続した吊りリード部と、底面がランド電極となり、その先端部表面に金属細線が接続される幅広のボンディングパッド部を有し、そのボンディングパッド部の近傍に溝部が設けられ、規則性を有して配列され、他端部がフレーム枠と接続したリード部と、底面がランド電極となり、その先端部表面に金属細線が接続される幅広のボンディングパッド部を有し、前記したリード部の先端部に千鳥状にその先端部が配置されてそのリード部とともに2列構成を形成し、他端部がフレーム枠と接続したランドリード部とを有するリードフレームであって、図18に示すように、特にランドリード部4は、ランド部8のランド電極16を構成する以外の部分は薄厚で構成され、そのランド電極16を構成する部分が下方に突出して構成されており、ランドリード部4の先端の上面にはコイニングによって圧延されたコイニングウイング部24が設けられて、幅広部を構成しているものである。
【0059】
またコイニングウイング部24の近傍には溝部25が設けられており、コイニングウイング部24の端部は溝部25にオーバーラップしている。この溝部25の作用としては、封止樹脂のアンカー効果の他、コイニングウイング部24を形成する際の重要な構成となる。すなわち、コイニングウイング部24を形成する際、ランドリード部4のリード材料をプレス加工(コイン加工)により圧延するが、その圧延によるリード材料の逃げ部を構成するものであり、溝部25に圧延されたリード材料が逃げてオーバーラップするものである。
【0060】
図18に示すようにランドリード部4の上面にコイニングウイング部24を設けることにより、樹脂封止の際、封止樹脂が金型に注入された時には、その封止樹脂をランドリード部4とともに、コイニングウイング部24の領域も受け、その押圧力により各ランドリード部4全体が下方に押し付けられる。そして、ランドリード部4のランド電極16の面が封止シートに密着するため、ランド電極16の面に封止樹脂が回り込むことがなく、結果として、ランドリード部4のランド電極16の面への樹脂バリの発生を抑えることができるものである。
【0061】
なお、コイニングウイング部24の幅としては、ランドリード部4の先端部分の面積、リードサイズ、リード間ピッチを考慮して適宜、設定する。
【0062】
次に本実施形態で示したランドリード部4に特徴を有するリードフレームを用いて樹脂封止型半導体装置を製造する実施形態について説明する。
【0063】
なお、本実施形態のリードフレームを用いて樹脂封止型半導体装置を製造するプロセスについても、前記した基本的な実施形態の図8〜図13に示した工法と同様であるため省略するが、樹脂封止工程における本実施形態のリードフレームの特にランドリード部4による作用効果について図面を参照しながら説明する。
【0064】
図19は本実施形態のリードフレームを用いて樹脂封止する際の封止シート20とランドリード部4のランド電極16との密着性を得るメカニズムを示す断面図である。
【0065】
図19に示すように、樹脂封止の際、封止樹脂が金型に注入された時には、その封止樹脂をランドリード部4とともに、コイニンクウイング部24の領域も受け、その押圧力により各ランドリード部4全体を下方に押し付け、ランドリード部4の浮き上がりを抑える。そして、ランドリード部4のランド電極16の面が封止シート20に密着するため、ランド電極16の面に封止樹脂が回り込むことがなく、結果として、ランドリード部4のランド電極16の面への樹脂バリの発生を抑えることができるものである。図中、矢印は封止樹脂の注入によってランドリード部4が受ける押圧力および密着力を示している。
【0066】
したがって、本実施形態のリードフレームを用いて樹脂封止型半導体装置を製造することにより、樹脂封止時のランドリード部4のランド電極16への樹脂バリの発生を抑えて、封止樹脂部からランド電極が確実にスタンドオフを有して露出した樹脂封止型半導体装置を実現することができる。
【0067】
なお、本実施形態ではコイニングウイング部24は、ランドリード部4の上面に設けたが、封止シートと接するランドリード部4の下面に設けてもよい。
【0068】
以上、実施形態で示したように、樹脂封止の注入圧によるランドリード部4の浮き上がりを防止するために、ランドリード部4の上面に幅広のコイニングウイング部を設け、樹脂封止の際、封止樹脂が金型に注入された時には、その封止樹脂をランドリード部4とともに、ランドリード部4に設けたそのコイニングウイング部の領域をも受け、その押圧力により各ランドリード部4全体が下方に押し付けられ、ランドリード部4のランド電極16の面が封止シート20に密着するため、ランド電極16の面に封止樹脂が回り込むことがなく、ランドリード部4のランド電極16の面への樹脂バリの発生を抑えることができるものである。
【0069】
なお、本実施形態では第1のリード部と第2のリード部とによる2列構成のリード部を有したリードフレームを例として説明したが、2列に限定するものではなく、2列以上の3列,4列等の複数列を構成するリード部を有したリードフレームに対しても有効であることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】
以上、本発明のリードフレームにより、従来のようなビーム状のリード電極に代えて、ランド電極を有した樹脂封止型半導体装置を実現することができる。そして本発明により、樹脂封止型半導体装置の底面のランド電極を回路基板等を用いることなく、フレーム状態から形成でき、製造コストを低下させ、従来のようなリード接合による実装に比べて、基板実装の信頼性を向上させることができる。
【0071】
また樹脂封止型半導体装置の製造方法においては、従来のように突出したリード形成が必要ない分、リードベンド工程が不要であって、樹脂封止後はパッケージ底面の内側列には、ランドリード部のランド電極の底面が配置され、そのランド電極の外側列にはリード部の底面であるランド電極が配置されて直線状もしくは千鳥状の2列配置の外部端子を構成し、LGA型パッケージを構成することができる。そして本発明の樹脂封止型半導体装置の底面の列構成のランド電極において、外側のランド電極はリード部よりなるものであり、その外側部分の側端はパッケージ部分より露出しているので、その外部側面に対して、ハンダ等の接合剤を設けることによりフィレット部が形成され、底面+側面の2点接合構造となり、実装基板との接続の実装強度を向上させ、接続の信頼性を向上させることができる。
【0072】
さらに本発明のリードフレーム、その構造の作用により、形成した樹脂封止型半導体装置の底面のランド電極面に樹脂バリの発生をなくし、外部電極の不良、実装不良を防止した樹脂封止型半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のリードフレームを示す平面図
【図2】本発明の一実施形態のリードフレームを示す図
【図3】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す平面図
【図4】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す底面図
【図5】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す断面図
【図6】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す断面図
【図7】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の実装構造を示す断面図
【図8】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図9】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図10】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図11】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図12】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図13】本発明の一実施形態の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す断面図
【図14】本発明の一実施形態のランドリード部を示す部分的な図
【図15】本発明の一実施形態の樹脂封止の状態を示す部分的な断面図
【図16】本発明の一実施形態の樹脂封止の状態を示す部分的な断面図
【図17】本発明の一実施形態の樹脂封止後の状態を示す部分的な断面図
【図18】本発明の課題解決の実施形態のリードフレームのランドリード部を示す図
【図19】本発明の課題解決の実施形態のリードフレームのランドリード部を示す図
【図20】従来のリードフレームを示す平面図
【図21】従来の樹脂封止型半導体装置を示す断面図
【図22】従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す平面図
【符号の説明】
1 ダイパッド部
2 フレーム枠
3 吊りリード部
4 ランドリード部
5 リード部
6 突出部
7 溝部
8 ランド部
9 幅広部
10 溝部
11 溝部
12 半導体素子
13 ボンディングパッド部
14 金属細線
15 封止樹脂
16 ランド電極
17 凹部
18 実装基板
19 接合剤
20 封止シート
21 第1の金型
22 第2の金型
23 樹脂バリ
24 コイニングウイング部
25 溝部
101 フレーム枠
102 ダイパッド部
103 吊りリード部
104 インナーリード部
105 アウターリード部
106 タイバー部
107 半導体素子
108 金属細線
109 封止樹脂

Claims (5)

  1. 金属板よりなるフレーム本体と、前記フレーム本体の略中央領域内に配設された半導体素子搭載用のダイパッド部と、先端部で前記ダイパッド部を支持し、他端部でフレーム枠と接続した吊りリード部と、少なくとも先端部が前記ダイパッド部に向かって延在し、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第1のリード部と、前記第1のリード部の先端部領域に延在してその先端部が配置され、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第2のリード部とよりなり、前記第1のリード部の底面のランド電極と前記第2のリード部の底面のランド電極とで2列のランド電極を構成し、少なくとも第2のリード部において、第2のリード部のランド電極の上面に前記第2のリード部のランド電極の下面より面積が大きい樹脂受け用の幅広部が設けられていることを特徴とするリードフレーム。
  2. 第2のリード部のランド電極を構成する以外の部分は薄厚で構成され、そのランド電極を構成する部分が下方に突出して構成されており、前記第2のリード部の薄厚部分の上面に樹脂受け用の幅広部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
  3. 第2のリード部の上面に設けられた樹脂受け用の幅広部の近傍には溝が設けられ、前記溝上に前記幅広部がオーバーラップしていることを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
  4. 金属板よりなるフレーム本体と、前記フレーム本体の略中央領域内に配設された半導体素子搭載用のダイパッド部と、先端部で前記ダイパッド部を支持し、他端部でフレーム枠と接続した吊りリード部と、少なくとも先端部が前記ダイパッド部に向かって延在し、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第1のリード部と、前記第1のリード部の先端部領域に延在してその先端部が配置され、他端部が前記フレーム枠と接続し、底面がランド電極となる第2のリード部とよりなり、前記第1のリード部の底面のランド電極と前記第2のリード部の底面のランド電極とで2列のランド電極を構成し、少なくとも第2のリード部において、第2のリード部のランド電極面に前記第2のリード部のランド電極の下面より面積が大きい樹脂受け用の幅広部が設けられているリードフレームを用意する工程と、前記用意したリードフレームの前記ダイパッド部上に半導体素子を搭載する工程と、前記ダイパッド部上に搭載した前記半導体素子の主面上の電極パッドと、前記リードフレームの第1のリード部、第2のリード部の各上面とを金属細線により接続する工程と、前記リードフレームの裏面側の少なくともダイパッド部、第1のリード部、第2のリード部の各底面に封止シートを密着させる工程と、少なくとも前記第1のリード部、第2のリード部の端部に押圧力を付加し、前記第1のリード部のランド電極面と第2のリード部のランド電極面とを前記封止シートに押圧した状態で、前記リードフレームの上面側として前記半導体素子、ダイパッド部、金属細線の領域を封止樹脂により樹脂封止する工程と、樹脂封止後に前記封止シートを前記リードフレームより除去する工程とよりなることを特徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  5. 少なくとも第1のリード部、第2のリード部の端部に押圧力を付加し、前記第1のリード部のランド電極面と第2のリード部のランド電極面とを封止シートに押圧した状態で、前記リードフレームの上面側として半導体素子、ダイパッド部、金属細線の領域を封止樹脂により樹脂封止する工程では、前記押圧力の付加の際、前記第1のリード部のランド電極面が封止シートに押圧された状態を構成するとともに、前記封止樹脂の注入によって前記第2のリード部の上面に印加された圧力を前記第2のリード部の樹脂受け用の幅広部が受け、前記第2のリード部のランド電極面は前記封止シート面に押圧されて密着した状態を構成し、ランド電極面に封止樹脂が回り込まないことを特徴とする請求項4に記載の樹脂封止型半導体装置の製造方法。
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