JP3914173B2 - 薄膜コイルおよびその形成方法ならびに薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜コイルおよびその形成方法ならびに薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、螺旋状に巻回した薄膜コイルおよびその形成方法ならびにこの薄膜コイルを備えた薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばハードディスクなどの磁気記録媒体(以下、単に「記録媒体」という。)の面記録密度の向上に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。薄膜磁気ヘッドとしては、例えば、記録用の誘導型変換素子を有する記録ヘッドと、再生用の磁気抵抗効果素子を有する再生ヘッドとを組み合わせた複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。記録ヘッドには、記録媒体に記録をおこなうための磁束を形成する薄膜コイルが設けられており、この薄膜コイルが、記録ヘッドの性能と密接な関係のある磁路長の決定要因のひとつとなっている。磁路長とは、薄膜磁気ヘッドにおける記録媒体と対向する面(以下、エアベアリング面という。)から、薄膜コイルを挟むように配設されると共に各々に磁極が含まれる2つの磁性層が連結する位置までの長さに相当するものである。一般に、磁路長は短いことが要求される。これは、磁路長を短くすることにより、例えば磁束立ち上がり時間(Flux Rise Time)や非線形トランジションシフト(Non-linear Transition Shift:NLTS)特性などが改善でき、その結果、記録ヘッドの性能向上を図ることができるらである。一方で、薄膜コイルは、より低い電気抵抗値を示すことが要求される。
【0003】
このような薄膜コイルを形成する方法としては、フォトリソグラフィ技術を利用したものが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。この方法は、具体的には、以下のような手順によるものである。まず、金属下地膜が形成された基板上にフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ法により螺旋状のレジストパターンを形成する。次いで、金属下地膜を利用し、螺旋状のレジストパターンの巻線間領域を埋め込むようにめっき処理を施して螺旋状の導電膜を形成する。さらに、レジストパターンの除去後、イオンミリング等を用いた金属下地膜の除去を行い、露出した導電膜の間をレジストなどの有機絶縁物、または酸化アルミニウムなどの無機絶縁物によって充填することにより、薄膜コイルを完成する。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のような方法では、近年の面記録密度の向上には対応することが困難であった。すなわち、記録媒体の面記録密度が向上するのに伴い、記録ヘッドのサイズの微小化が求められ、薄膜コイルについても非常に限られた領域(積層面内方向の幅または積層方向の厚み)のなかに形成することが要求される。この場合、薄膜コイルは、より低い電気抵抗値を示すことも同時に求められるので、薄膜コイルの各巻線体(ターン)の幅(断面積)をある程度確保しつつ、隣り合う巻線体の間隔(すなわち、巻線間領域の幅)を狭める必要がある。上記特許文献1のような方法の場合、レジストパターンの螺旋状部分の幅をより小さくしなければならないが、そうしてしまうとレジストパターンの螺旋状部分における崩れや剥離、あるいは金属下地膜の残留などが発生してしまい、その結果、薄膜コイルにおける巻線間領域の幅を狭めることが困難であった。そこで、薄膜コイルを2層構造とすることにより、各巻線体の断面積を確保する構造も提案されているが、その場合には積層方向の厚みを増大させてしまうという問題があった。
【0005】
この問題を解決するものとして、例えば、第1コイルを形成したのち、この第1コイルの表面(上面および側面)と第1コイルの巻線間領域の底面とに絶縁膜を形成し、さらに第1コイルの巻線間領域に第2コイルを形成するようにした方法が開示されている(例えば、特許文献2)。この場合、第1および第2コイルは、互いのいずれか一方の端部が接続されて一本の連続体としての薄膜コイルを構成する。この特許文献2の方法によれば、第1コイルと第2コイルとが絶縁膜を介して比較的高密度に、かつ同一平面上に形成された薄膜コイルが得られる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−60307号公報
【特許文献2】
特開2002−343639号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献2に記載の方法では、第1コイルの側面が絶縁膜によって十分に覆われないことがある。特にスパッタリング法や蒸着法などにより絶縁膜を第1コイルの表面に付着させるようにした場合には、その傾向が強い。例えば、スパッタリング法による場合、スパッタリング真空度や成膜速度、あるいはターゲットと基板との距離などの諸条件を適切に設定する必要があるうえ、第1コイルにおける表面性のばらつきや側面の傾斜角度の不均一性などの不確定要素により、部分的に絶縁膜厚が不十分となることがある。また、絶縁膜を形成した段階において、十分な絶縁膜厚が得られているかどうかを確認することも困難である。このため、第1コイルの巻線体と第2コイルの巻線体との電気的絶縁が不十分となり、電気的な短絡を生じるおそれがあった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、微小領域内に高密度に形成された薄膜コイルおよびその形成方法、ならびにこのような薄膜コイルを備え、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能な薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る薄膜コイルは、基板上に形成され、この基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回すると共に、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルと、この第1のコイルの巻線間領域に設けられた第2のコイルと、第1のコイルと第2のコイルとを隔てる絶縁壁とを有するようにしたものである。ここで、「絶縁壁」とは、第1のコイルと第2のコイルとを物理的かつ電気的に隔てるものである。この絶縁壁は、基板から遠ざかるに従って、しだいに薄くなるように構成されている。
【0010】
本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドであって、薄膜コイルが、基板上に形成され、この基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回すると共に、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルと、この第1のコイルの巻線間領域に設けられた第2のコイルと、第1のコイルと第2のコイルとを隔てる絶縁壁とを有するようにしたものである。この絶縁壁は、基板から遠ざかるに従って、しだいに薄くなるように構成されている。
【0011】
本発明に係る薄膜コイルまたは薄膜磁気ヘッドでは、第1のコイルが、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなし、第1のコイルの側面がオーバーハングしている。そして、このオーバーハングした領域を埋めるように絶縁壁が設けられ、これによって、第1のコイルと第2のコイルとの間が絶縁される。
【0012】
本発明に係る薄膜コイルでは、第1のコイルが、基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように構成されていてもよく、めっき成長、スパッタリング法または化学的気相成長法のいずれかにより形成されたものであってもよい。絶縁壁は流動性を示す有機物を硬化させたものや、SOGを用いて形成されたものであってもよい。
【0013】
本発明に係る第1の観点の薄膜コイルの形成方法は、基板上に、この基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回すると共に、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルを形成する工程と、第1のコイルの巻線間領域を埋め込むように絶縁層を形成する工程と、第1のコイルをマスクとして用い、第1のコイルの側面が絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように、絶縁層を選択的にエッチングする工程と、絶縁壁によって側面が覆われた巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程とを含むようにしたものである。
【0014】
本発明に係る第1の観点の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、薄膜コイルの形成工程が、基板上に、この基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回すると共に、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルを形成する工程と、第1のコイルの巻線間領域を埋め込むように絶縁層を形成する工程と、第1のコイルをマスクとして用い、第1のコイルの側面が絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように、絶縁層を選択的にエッチングする工程と、絶縁壁によって側面が覆われた巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程とを含むようにしたものである。
【0015】
本発明に係る第1の観点の薄膜コイルの形成方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法では、あらかじめ、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルの巻線間領域を埋め込むように絶縁層を形成したのち、第1のコイルをマスクとして絶縁層を選択的にエッチングするようにしたので、第1のコイルの側面を覆う絶縁壁が形成される。
【0016】
本発明に係る第1の観点の薄膜コイルの形成方法では、第1のコイルを形成する工程が、基板上に、この基板とは反対側の端面が最も小さい幅をなす螺旋状パターンを含むレジスト層を形成する工程と、螺旋状パターンの巻線間領域を埋め込むように第1のコイルを形成する工程とを含むようにしてもよい。ここで、基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように第1のコイルを形成するようにしてもよい。また、めっき成長により、第1のコイルを形成するようにしてもよい。さらに、流動性を示す有機物またはSOGを用いて絶縁層を形成するようにしてもよく、その場合、絶縁壁の幅が、基板から遠ざかるに従って、しだいに小さくなるように絶縁層を選択的にエッチングしてもよい。
【0017】
本発明に係る第2の観点の薄膜コイルの形成方法は、基板上に絶縁層を形成する工程と、この絶縁層の上に、基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回する螺旋状のレジストパターンを形成する工程と、このレジストパターンをマスクとして用い、絶縁層を選択的にエッチングすることにより、基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状溝を形成する工程と、の螺旋状溝の内部を埋め込むように、基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成する工程と、この第1のコイルをマスクとして用い、第1のコイルの側面が絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように絶縁層を選択的にエッチングする工程と、絶縁壁によって側面が覆われた巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程とを含むようにしたものである。
【0018】
本発明に係る第2の観点の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、薄膜コイルの形成工程が、基板上に絶縁層を形成する工程と、この絶縁層の上に、基板の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回する螺旋状のレジストパターンを形成する工程と、このレジストパターンをマスクとして用い、絶縁層を選択的にエッチングすることにより、基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状溝を形成する工程と、この螺旋状溝の内部を埋め込むように、基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成する工程と、この第1のコイルをマスクとして用い、第1のコイルの側面が絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように絶縁層を選択的にエッチングする工程と、絶縁壁によって側面が覆われた巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程とを含むようにしたものである。
【0019】
本発明に係る第2の観点の薄膜コイルの形成方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法では、絶縁層を選択的にエッチングすることにより、基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状溝を形成したのち、この螺旋状溝の内部を埋め込むように、基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成する。さらに第1のコイルをマスクとして絶縁層を選択的にエッチングするようにしたので、第1のコイルの側面を覆う絶縁壁が形成される。
【0020】
本発明に係る第2の観点の薄膜コイルの形成方法では、基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように螺旋状溝を形成するようにしてもよい。また、めっき成長、スパッタリング法または化学的気相成長法のいずれかにより、第1および第2のコイルを形成するようにしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録装置の構成について説明する。この薄膜磁気ヘッドは、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜コイルを備えたものであるので、以下、併せて説明する。図1は、磁気記録装置の内部構成を表す斜視図であり、図2は、磁気記録装置の要部であるヘッドスライダの外観を拡大して示した斜視図である。
【0023】
この磁気記録装置は、図1に示したように、例えば、筐体1の内部に情報が記録されることとなる記録媒体としての複数の磁気ディスク2と、各磁気ディスク2に対応して配設され、先端にヘッドスライダ3が取り付けられた複数のアーム4とを備えている。磁気ディスク2は、筐体1に固定されたスピンドルモータ5を中心として回転可能となっている。アーム4は、動力源としての駆動部6に接続されており、筐体1に固定された固定軸7を中心として、ベアリング8を介して旋回可能となっている。なお、図1では、例えば、固定軸7を中心として複数のアーム4が一体として旋回するモデルを示している。
【0024】
ヘッドスライダ3は、図2に示したように、アーム4の旋回時における空気抵抗を減少させるために凹凸構造が形成されたほぼ直方体状の基体11と、この基体11のうち、磁気ディスク2に対向する記録媒体対向面30(以下、エアベアリング面30という。)と直交する一側面(図2における手前側の面)に配設された垂直記録方式の薄膜磁気ヘッド10とを有している。なお、図2では、エベアリング面30側の凹凸構造を視認できるようにするため、図1に示した状態とは上下を反転させた状態を示している。
【0025】
次に、図3ないし図5を参照して、薄膜磁気ヘッド10の構成について説明する。図3は薄膜磁気ヘッド10の断面構成を表しており、(A)はエアベアリング面30に平行な断面構成を示し、(B)はエアベアリング面30に垂直な断面構成を示している。図4は、図3の一部構成を拡大して示した部分拡大断面図である。さらに、図5は図3に示した薄膜磁気ヘッド10をV矢視方向から眺めた平面構成を表す。なお、図3の断面構成は、図5に示したIII−III切断線の矢視方向に対応している。また、図3に示した上向きの矢印Mは、薄膜磁気ヘッド10に対して磁気ディスク2(図3では示さず)が相対的に進行する方向、すなわち磁気ディスク2の進行方向(媒体進行方向)を示している。
【0026】
以下の説明では、図3ないし図5におけるX軸方向の距離を「幅」、Y軸方向の距離を「長さ」、Z軸方向の距離を「厚さまたは高さ」と表記する。また、Y軸方向のうちのエアベアリング面30に近い側を「前側または前方」、その反対側を「後側または後方」と表記するものとする。ただし、薄膜コイルについては、巻回する中心軸からの半径方向の長さを「幅」と表記する。
【0027】
この薄膜磁気ヘッド10は、例えば、記録・再生の双方の機能を実行可能な複合型ヘッドであり、図3に示したように、例えばアルティック(Al2 3 ・TiC)などのセラミック材料により構成された基体11上に、例えば酸化アルミニウム(Al23 )などの非磁性絶縁材料により構成された絶縁層12と、磁気抵抗効果(MR;Magneto-resistive )を利用して再生処理を実行する再生ヘッド部10Aと、例えばAl23などの非磁性絶縁材料により構成された分離層17と、垂直記録方式の記録処理を実行する単磁極型の記録ヘッド部10Bと、例えばAl23などの非磁性絶縁材料により構成されたオーバーコート層28とがこの順に積層された構成を有している。
【0028】
再生ヘッド部10Aは、例えば、下部シールド層13と、シールドギャップ膜14と、上部シールド層15とがこの順に積層された構成を有している。シールドギャップ膜14には、エアベアリング面30に一端面が露出するように、再生素子としてのMR素子16が埋設されている。
【0029】
下部シールド層13および上部シールド層15は,例えば、いずれもニッケル鉄合金(NiFe(例えばNi:80重量%,Fe:20重量%);以下、単に「パーマロイ(商品名)」という。)などの磁性材料により構成されており、それらの厚さは約1.0μm〜2.0μmである。シールドギャップ膜14は、MR素子16を周囲から電気的に分離するものであり、例えばAl23などの非磁性絶縁材料により構成されている。MR素子16は、例えば、巨大磁気抵抗効果(GMR;Giant Magneto-resistive )またはトンネル磁気抵抗効果(TMR;Tunneling Magneto-resistive )などを利用して再生処理を実行するものである。
【0030】
記録ヘッド部10Bは、例えば、Al23などの絶縁層19,21により周囲を埋設された磁極層29と、開口(バックギャップ23BG)を有するギャップ層23と、絶縁層26によって埋設された磁束発生用の薄膜コイル24と、リターンヨーク層27とがこの順に積層された構成を有している。したがって、薄膜コイル24は、2つの磁性層である磁極層29およびリターンヨーク層27の間に配設されている。
【0031】
薄膜コイル24は、基板としてのギャップ層23の上に形成され、このギャップ層23の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回し、ギャップ層23とは反対側の端面である上面24AUが最も大きな幅をなす第1コイル24Aと、この第1コイル24Aの巻線間領域51に設けられた第2コイル24Bと、第1コイル24Aと第2コイル24Bとを隔てる絶縁壁24Zとを備えるものである。第1および第2コイル24A,24Bは、例えば銅(Cu)などの高導電性材料を用いて、めっき成長あるいはスパッタリング法によって形成されたものであり、両端部が図示しない電極に接続されて書込動作時に電流が流れることにより磁束が生じるようになっている。
【0032】
図4に示したように、第1コイル24Aは、ギャップ層23から遠ざかるに従って、しだいにその幅が大きくなるように構成されている。すなわち、側面24ASは巻線間領域51側に傾くようにオーバーハングしており、上面24AUをギャップ層23の面内方向と直交する方向(Z方向)から投影した場合に陰になる領域(上面24AUの幅方向のエッジ部分からギャップ層23へ下ろした垂線と、側面24ASとによって挟まれた領域)であるオーバーハング領域51Aが形成されている。側面24ASを覆い、オーバーハング領域51Aを埋めるように絶縁壁24Zが形成されるので、結果的に、絶縁壁24Zはギャップ層23から遠ざかるに従って、しだいにその幅が小さくなる(薄くなる)ように構成される。このように、第1コイル24Aは両側面24ASが巻線間領域51側にオーバーハングした逆台形形状をなし、一方で、第2コイル24Bは例えば矩形形状をなしている。ここで、第1コイル24Aの断面積と第2コイル24Bの断面積とは等しいことが望ましい。こうすることで、互いの断面積が異なる場合に比べ、より小さな断面領域に形成しつつ、より低抵抗を実現できるからである。さらに、絶縁壁24Zは、より容易に側面24ASを覆うことができるようにするため、例えば、流動性を示す有機物を硬化させたものであることが好ましい。あるいは、スピンオングラス(SOG)を用いて形成したものでもよい。なお、図4に示したように、第1および第2コイル24A,24Bならびに絶縁壁24Zの上面(ギャップ層23とは反対側の面)の高さが同一面内に含まれる(均一な厚みとなる)ように構成することが望ましい。そうすることで、記録ヘッド10Bの厚みをより薄くすることができるからである。但し、必ずしもそのように構成されていなくともよい。
【0033】
磁極層29は、薄膜コイル24において発生した磁束を収容し、その磁束を磁気ディスク2に向けて放出するものであり、例えば、主要な磁束の放出部分として機能する主磁極層22と、この主磁極層22の磁気ボリューム(磁束収容量)を確保するための補助的な磁束の収容部分として機能する補助磁極層18とが積層された2段構成をなしている。主磁極層22は、エアベアリング面30からこの面と離れる方向に延在しており、このエアベアリング面30から記録トラック幅を規定する一定幅W1をもって延在する先端部22Aと、この先端部22Aの後方に連結され、先端部22Aの幅W1よりも大きな幅W2(W2>W1)を有する後端部22Bとを含んで構成されている。先端部22Aの幅W1は、例えば約0.2μm以下である。後端部22Bの幅は、例えば、後方において一定幅W2を有し、かつ前方において先端部22Aに近づくにしたがって漸次縮小するようになっている。この主磁極層22の幅が先端部22Aから後端部22Bへ拡がる位置は、薄膜磁気ヘッド10の記録性能を決定する重要な因子のうちの1つである「フレアポイントFP」である。この主磁極層22は、例えば、2.4T(テスラ)の飽和磁束密度を有する磁性材料、具体的には鉄コバルト合金(FeCo)系や鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)系の磁性材料により構成されており、その厚さは約0.2μm〜0.3μmである。
【0034】
補助磁極層18は、例えば、主磁極層22のリーディング側(媒体流入側)に、エアベアリング面30から後退した位置からこの位置と離れる方向に延在しており、主磁極層22と連結されている。この補助磁極層18は、例えば、主磁極層22と同様の磁性材料により構成されており、矩形状の平面形状を有している。なお、本発明で言うところの「連結」とは、単に接触しているだけでなく、接触した上で磁気的導通が可能な状態にあることを意味している。「リーディング側(媒体流入側)」の意味については、以下でリターンヨーク層27の構成を説明する際に詳述する。
【0035】
ギャップ層23は、エアベアリング面30近傍において主磁極層22とリターンヨーク層27との間に磁気的なギャップを設けるためのものである。このギャップ層23は、例えば、Al23などの非磁性絶縁材料により構成されており、その厚みは約0.2μm以下である。
【0036】
絶縁層26は、薄膜コイル24を周囲から電気的に分離するためのものである。絶縁層26は、例えば、加熱されることにより流動性を示すフォトレジスト(感光性樹脂)やSOGなどにより構成されており、その表面が丸みを帯びた斜面を有している。この絶縁層26の最前端の位置は、薄膜磁気ヘッド10の記録性能を決定する重要な因子のうちの1つである「スロートハイトゼロ位置TP」である。このスロートハイトゼロ位置TPとエアベアリング面30との間の距離は「スロートハイトTH(μm)」であり、約0.3μm以下である。また、絶縁層26の前方部分の傾斜角度に基づいて決定されるエイペックスアングルθは、約40°〜60°である。
【0037】
リターンヨーク層27は、主磁極層22から放出されて磁気ディスク2を磁化した磁束を環流させるためのものである。リターンヨーク層27は、主磁極層22のトレーリング側(媒体流出側)に、エアベアリング面30に近い側においてギャップ層23を介して主磁極層22と対向すると共にエアベアリング面30から遠い側のバックギャップ23BGにおいて主磁極層22と連結されるように配設されている。このリターンヨーク層27は、例えば、エアベアリング面30からバックギャップ23BGまで延在する連続構造を有し、かつ矩形状の平面形状を有しており、パーマロイや鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)などの磁性材料により構成されている。
【0038】
上記した「トレーリング側(媒体流出側)」とは、媒体進行方向M(図3参照)に向かって進行する磁気ディスク2の移動状態を1つの流れと見た場合に、その流れの流出する側をいい、ここでは厚み方向(Z軸方向)における上側をいう。これに対して、「リーディング側(媒体流入側)」とは、流れの流入する側をいい、ここでは厚み方向における下側をいう。
【0039】
次に、図3ないし図5を参照して、薄膜磁気ヘッド10の動作について説明する。
【0040】
この薄膜磁気ヘッド10では、情報の記録時において、図示しない外部回路を通じて記録ヘッド部10Bの薄膜コイル24に電流が流れると、その薄膜コイル24において磁束が発生する。このとき発生した磁束は、磁極層29を構成する補助磁極層18および主磁極層22に収容されたのち、主に主磁極層22内を後端部22Bから先端部22Aに流れる。この際、主磁極層22内を流れる磁束は、その主磁極層22の幅の減少(W2→W1)に伴い、フレアポイントFPにおいて絞り込まれて集束するため、先端部22Aのうちのトレーリング側部分に磁束が集中する。この磁束が先端部22Aから外部に放出されると、磁気ディスク2の表面と直交する方向に記録磁界が発生し、この記録磁界により磁気ディスク2が垂直方向に磁化されるため、磁気ディスク2に磁気的に情報が記録される。なお、磁気ディスク2を磁化した磁束は、リターンヨーク層27に環流される。
【0041】
一方、再生時においては、再生ヘッド部10AのMR素子16にセンス電流が流れると、磁気ディスク2からの再生用の信号磁界に応じてMR素子16の抵抗値が変化する。そして、この抵抗変化がセンス電流の変化として検出されるため、磁気ディスク2に記録されている情報が磁気的に読み出される。
【0042】
次に、図3〜図5に示した薄膜磁気ヘッドを製造する方法について説明する。
【0043】
以下では、まず、図3〜図5を参照して薄膜磁気ヘッド全体の製造工程の概略について説明したのち、図6〜図12を参照して、薄膜磁気ヘッド10の主要部(ここでは、薄膜コイル24)の形成工程について詳細に説明する。図6〜図12は薄膜コイル24の製造工程を説明するためのものである。なお、薄膜磁気ヘッド10の一連の構成要素の材質、寸法および構造的特徴等については既に詳述したので、その説明を随時省略するものとする。
【0044】
この薄膜磁気ヘッド10は、主に、めっき処理やスパッタリングなどの成膜技術、フォトリソグラフィ技術などのパターニング技術、ならびにドライエッチングなどのエッチング技術等を含む既存の薄膜プロセスを利用して、各構成要素を順次形成して積層させることにより製造される。すなわち、まず、基体11上に絶縁層12を形成したのち、この絶縁層12上に、下部シールド層13と、MR素子16を埋設したシールドギャップ膜14と、上部シールド層15とをこの順に積層させることにより、再生ヘッド部10Aを形成する。続いて、再生ヘッド部10A上に分離層17を形成したのち、この分離層17上に、絶縁層19,21により周囲を埋設された磁極層29(補助磁極層18,主磁極層22)と、バックギャップ23BGを有するギャップ層23と、薄膜コイル24を埋設した絶縁層26と、リターンヨーク層27とをこの順に積層させることにより、記録ヘッド部10Bを形成する。最後に、記録ヘッド部10B上にオーバーコート層28を形成したのち、機械加工や研磨加工を利用してエアベアリング面30を形成することにより、薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0045】
記録ヘッド部10Bを形成する際には、分離層17を形成したのち、まず、分離層17上に、例えばめっき処理を使用して、後工程においてエアベアリング面30となる位置(図3参照)から後退するように補助磁極層18を選択的に形成する。続いて、例えばスパッタリングを使用して、補助磁極層18およびその周辺の分離層17を覆うように、Al23よりなる前駆絶縁層を形成し、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing )法を使用して、少なくとも補助磁極層18が露出するまで前駆絶縁層を研磨して平坦化することにより、補助磁極層18の周囲を埋め込むように絶縁層19を形成する。続いて、補助磁極層18と絶縁層19とにより構成された平坦面上に、例えばめっき処理やスパッタリングを使用して、鉄コバルト合金(FeCo)系または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)系の磁性材料よりなる磁性層(図示せず)を形成したのち、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を使用してこの磁性層をパターニングすることにより、主磁極層22を選択的に形成する。この主磁極層22を形成する際には、前方から順に先端部22Aと後端部22Bとを含むようにし、特に、最終的にネックハイトNHが約0.3μm以下となるように形成位置を調整する。これにより、補助磁極層18と主磁極層22との2段構成を有する磁極層29が形成される。
【0046】
続いて、例えばスパッタリングを使用して、主磁極層22およびその周辺の絶縁層19を覆うように、Al23よりなる前駆絶縁層を形成し、例えばCMP法を使用して、少なくとも主磁極層22が露出するまで前駆絶縁層を研磨して平坦化することにより、主磁極層22の周囲を埋め込むように絶縁層21を形成する。続いて、主磁極層22と絶縁層21とにより構成された平坦面上に、例えばスパッタリングを使用して、約0.2μm以下の厚みとなるようにギャップ層23を形成する。このギャップ層23を形成する際には、バックギャップ23BGを覆わないようにする。
【0047】
次に、薄膜コイル24を形成する。この薄膜コイル24の形成工程については後に詳述する。薄膜コイル24を形成したのち、薄膜コイル24およびその周辺のギャップ層23を覆うように、フォトレジスト膜(図示せず)を選択的に形成する。続いて、このフォトレジスト膜を焼成することにより、絶縁層26を形成する。この焼成によりフォトレジスト膜が流動するため、丸みを帯びた斜面を有するように絶縁層26が形成される。この絶縁層26を形成する際には、最終的にスロートハイトTHが約0.3μm以下となるように形成位置を調整する。最後に、例えばめっき処理やスパッタリングを使用して、絶縁層26およびその周辺を覆うように、パーマロイや鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)よりなるリターンヨーク層27を選択的に形成する。このリターンヨーク層27を形成する際には、前方においてギャップ層23を介して磁極層29と対向すると共に後方においてバックギャップ23BGを通じて磁極層29と連結されるようにする。以上により、記録ヘッド部10Bの形成が完了する。
【0048】
次に、薄膜コイル24の形成工程について説明する。この工程は、基板としてのギャップ層23上に、このギャップ層23の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に沿って巻回すると共に、ギャップ層23とは反対側の端面である上面24AUが最も大きい幅をなす螺旋状の第1コイル24Aを形成する工程と、第1コイル24Aの巻線間領域51を埋め込むように絶縁層24ZLを形成する工程と、第1コイル24Aをマスクとして用い、第1コイル24Aの側面24ASが前記絶縁層の一部からなる絶縁壁24Zによって覆われるように、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする工程と、絶縁壁24Zによって側面24ASが覆われた巻線間領域51の内部を埋め込むように第2コイル24Bを形成する工程とを含んでいる。以下、図6ないし図12を参照して、詳細に説明する。各図(A)は平面図を表し、各図(B)はそれぞれの平面図に対応する部分拡大断面図である。例えば、図6(B)は、図6(A)に示したVI(B)−VI(B)切断線における矢視方向の断面図である。なお、簡略化のため、薄膜コイル24の形成に直接関わらない構成要素については主磁極層22およびギャップ層23を除き、図示しないこととする。
【0049】
まず、図6に示したように、めっき下地層(図示せず)で覆われたギャップ層23上に、フォトリソグラフィ法などにより螺旋状パターン41を有するレジスト層41Lを選択的に形成する。この際、螺旋状パターン41の断面形状は、ギャップ層23とは反対側の端面である上面41Uが面内方向に最も小さい幅をなすようにする(図6(B)参照)。特に、ギャップ層23から遠ざかるに従って、面内方向の幅がしだいに小さくなるようにすることが望ましい。レジスト層41Lの形成されていない領域を螺旋状パターン41の螺旋状溝42とする。次いで、図7に示したように、例えば、めっき下地層を利用し、銅などを用いてめっき処理を施し、螺旋状溝42を埋め込むように第1コイルパターン24PAを形成する。
【0050】
さらに、図8に示したように、レジスト層41Lを除去したのち、これにより露出しためっき下地層(図示せず)をイオンミリング等によって除去することにより、上面24AUが最も大きな幅をなす第1コイル24Aと、この第1コイル24Aにおける巻線体の隙間領域である巻線間領域51とが形成される。先の工程において、螺旋状パターン41の面内方向の幅がギャップ層23から遠ざかるに従ってしだいに小さくなるようにレジスト層41Lを形成した場合には、第1コイル24における厚み方向の断面が逆台形形状となり、オーバーハング領域51Aが形成される(図8(B)参照)。こののち、図9に示したように、巻線間領域51を埋め込むように絶縁層24ZLを形成する。この際、第1コイル24Aの厚み(巻線間領域51の深さ)以上の厚みとなるように絶縁層24ZLを形成することが好ましい。こうすることにより、第1コイル24Aの側面24ASを完全に絶縁層24ZLによって覆うことができるからである。より具体的には、例えば、加熱することにより流動性を示すレジストなどを全面に亘って塗布し、ベーキング処理を施して収縮させることにより各側面24ASが十分にレジストに覆われるようにする。あるいは、スピンオングラス(SOG)を用いて絶縁層24ZLを形成するようにしてもよい。
【0051】
第1コイル24Aを形成したのち、図10に示したように、第1コイル24Aをマスクとして用い、反応性イオンエッチング(RIE)等により、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。こうすることにより、絶縁層24ZLの一部が上面24AUの陰となるオーバーハング領域51Aに残留するので、側面24ASを覆う絶縁壁24Zが形成されると共に、ギャップ層23が露出し、内部領域52が形成される。図10では、絶縁層24ZLを積層方向に(ギャップ層23の表面と直交する方向に)エッチングするようにしたが、エッチング角度はこれに限定されず、所望の角度を選択することができる。
【0052】
絶縁層24ZLを選択的にエッチングしたのち、図11に示したように、内部領域52を残すように、選択的にレジストパターン43を形成する。こののち、図12に示したように、レジストパターン43によって保護されていない内部領域52の内部を埋め込むように第2コイル24Bを形成する。この場合、特に、第2コイル24Bの厚みが第1コイル24Aの厚みよりも薄くなるように形成することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとの互いの側面における絶縁性をより確実に確保することができる。最後に、図13に示したように、CMP法などを用いて、少なくとも第1コイル24Aが露出するまで全面に亘って研磨し、第1コイル24Aと第2コイル24Bとを絶縁壁24Zによって分離する。ここでは、さらにCMP法などにより平坦化をおこない、第1コイル24Aと第2コイル24Bとの厚みを一定化する。このように平坦化することにより、その上に他の層を形成する際に容易かつ高精度に行うことが可能となる。こののち、第1コイル24Aの一端部P1Eと第2コイル24Bの一端部P2Sとを連結することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとが一体となった連続体としての薄膜コイル24が完成する。なお、薄膜コイル24の両端部P1S,P2Eは、図示しない駆動回路に接続される。
【0053】
以上のように、本実施の形態によれば、ギャップ層23とは反対側の端面である上面24AUが最も大きい幅をなす螺旋状の第1コイル24Aを形成し、その巻線間領域51を埋め込むように、あらかじめ絶縁層24ZLを形成したのち、第1コイル24Aをマスクとして絶縁層24ZLを選択的にエッチングするようにしたので、第1コイルの周囲にスパッタリング等で絶縁膜を付着させる従来の方法に比べ、第1コイルにおける表面性のばらつきや側面の傾斜角度の不均一性などの不確定要素の影響を受けることが少なく、第1コイル24Aの側面24ASを覆う絶縁壁24Zを容易に形成することができる。このため、第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁性を確保しつつ、より狭い空間に形成することが可能となる。特に、流動性を示すレジストやSOGを用いて絶縁壁を形成するようにしたので、より容易に第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁を図ることができる。よって、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【0054】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドは、図1ないし図5に示した上記第1の実施の形態の薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドと同様の構造をなし、その形成方法(製造方法)のみ異なるものである。従って、以下では、本実施の形態に係る薄膜コイルの形成方法についてのみ説明することとする。
【0055】
本実施の形態の薄膜コイルは、上記第1の実施の形態とは異なり、いわゆるダマシン法を用いて形成される。以下、図14〜図21を参照して、その形成方法について詳細に説明する。
【0056】
まず、図14に示したように、基板としてのギャップ層23の上に、全面に亘ってAl23などからなる絶縁層24ZLを形成する。次に、ギャップ層23の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に巻回する螺旋状のレジストパターン44を選択的に形成する。続いて、このレジストパターンをマスクとして用い、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。これにより、図15に示したように、ギャップ層23とは反対側の開放端53Kが最も大きな幅をなす螺旋状溝53が形成される。この場合、特に、ギャップ層23から遠ざかるに従って、螺旋状溝53における面内方向の幅がしだいに大きくなるようにすることが望ましい(図15(B)参照)。すなわち、底部53Bの幅を最小幅とし、開放端53Kに向かうに従ってしだいに幅を拡げ、開放端53Kにおいて最大幅となるようにすることが望ましい。一方、絶縁層24ZLがエッチングされずに残った領域が巻線間領域51となる。
【0057】
螺旋状溝53を形成したのち、図16に示したように、レジストパターン44を除去し、さらに、例えばスパッタリングを利用して、少なくとも螺旋状溝53の内部を埋め込むように全面に亘って導電膜124Aを形成する。ここでは、化学的気相成長法など他の真空成膜法やめっき成長を利用して導電膜124Aを形成するようにしてもよい。続いて、図17に示したように、例えばCMP法を用いて平坦化処理を施すことにより、絶縁層24ZLに埋設された第1コイル24Aの上面24AUを含む平坦面を形成する。ここで、第1コイル24Aは、ギャップ層23とは反対側の上面24AUが最大幅をなしている。ここで、ギャップ層23から遠ざかるに従って、螺旋状溝53における面内方向の幅がしだいに大きくなるようにすると、第1コイル24Aにおける厚み方向の断面が逆台形形状となる。
【0058】
第1コイル24Aを形成したのち、図18に示したように、第1コイル24Aをマスクとして用い、RIE等により、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。こうすることにより、絶縁層24ZLの一部が上面24AUの陰となるオーバーハング領域51Aに残留するので、側面24ASを覆う絶縁壁24Zが形成されると共に、ギャップ層23が露出し、内部領域52が形成される。図18では、ギャップ層23の表面と直交する方向にエッチングするようにしたが、エッチング角度はこれに限定されず、所望の角度を選択することができる。
【0059】
絶縁層24ZLを選択的にエッチングしたのち、少なくとも内部領域52を残すように、選択的にレジストパターン(図示せず)を形成する。次いで、図19に示したように、側面24ASが絶縁壁24Zで覆われた巻線間領域51の内部、すなわち、内部領域52を少なくとも埋め込むように、全面に亘って導電膜124Bを形成する。最後に、図20に示したように、CMP法などを用いて、少なくとも第1コイル24Aが露出するまで全面に亘って研磨および平坦化を行うことにより、絶縁壁24Zによって分離されると共に一定の厚みを有する第1コイル24Aと第2コイル24Bとを形成する。こののち、第1コイル24Aの一端部P1Eと第2コイル24Bの一端部P2Sとを連結することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとが一体となった連続体としての薄膜コイル24が完成する。なお、薄膜コイル24の両端部P1S,P2Eは、図示しない駆動回路に接続される。
【0060】
以上、本実施の形態によれば、ダマシン法を用いて、あらかじめ、絶縁層24ZLにギャップ層23とは反対側の開放端53Kが最大幅をなす螺旋状溝53を形成したのち、この螺旋状溝53の内部を埋め込むように、上面24AUが最大幅をなす第1コイル24Aを形成し、さらに第1コイル24Aをマスクとして絶縁層24ZLを選択的にエッチングするようにしたので、第1コイルの周囲にスパッタリング等で絶縁膜を付着させる従来の方法に比べて、第1コイルにおける表面性のばらつきや側面の傾斜角度の不均一性などの不確定要素の影響を受けにくく、第1コイル24Aの側面24ASを覆う絶縁壁24Zを容易かつ確実に形成することができる。このため、第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁性を十分に確保しつつ、より狭い空間に形成することが可能となる。よって、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【0061】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドは、図1ないし図5に示した上記第1の実施の形態の薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドと同様の構造をなし、その形成方法(製造方法)のみ異なるものである。従って、以下では、本実施の形態に係る薄膜コイルの形成方法についてのみ説明することとする。
【0062】
本実施の形態の薄膜コイルは、上記第1の実施の形態において説明した、主に、フォトリソグラフィを用いた方法により第1のコイルが形成されると共に、上記第2の実施の形態において説明したダマシン法により第2のコイルが形成される。以下、図6〜図10,図19および図20を参照して、本実施の形態における薄膜コイルの形成方法について順に説明する。
【0063】
まず、図6に示したように、めっき下地層(図示せず)で覆われたギャップ層23上に、フォトリソグラフィ法などにより螺旋状パターン41を有するレジスト層41Lを選択的に形成する。この際、螺旋状パターン41の形状は、ギャップ層23とは反対側の端面である上面41Uが面内方向に最も小さい幅をなすようにする。特に、ギャップ層23から遠ざかるに従って、面内方向の幅がしだいに小さくなるようにすることが望ましい。レジスト層41Lの形成されていない領域を螺旋状パターン41の螺旋状溝42とする。次いで、図7に示したように、例えば、めっき下地層を利用し、銅などを用いてめっき処理を施し、螺旋状溝42を埋め込むように第1コイルパターン24PAを形成する。
【0064】
さらに、図8に示したように、レジスト層41Lを除去したのち、これにより露出しためっき下地層(図示せず)をイオンミリング等によって除去することにより、上面24AUが最も大きな幅をなす第1コイル24Aと、この第1コイル24Aにおける巻線体の隙間領域である巻線間領域51とが形成される。先の工程において、螺旋状パターン41の面内方向の幅がギャップ層23から遠ざかるに従ってしだいに小さくなるようにレジスト層41Lを形成した場合には、第1コイル24における厚み方向の断面が逆台形形状となり、オーバーハング領域51Aが形成される。こののち、図9に示したように、巻線間領域51を埋め込むように絶縁層24ZLを形成する。この際、第1コイル24Aの厚み(巻線間領域51の深さ)以上の厚みとなるように絶縁層24ZLを形成することが好ましい。こうすることにより、第1コイル24Aの側面24ASを完全に絶縁層24ZLによって覆うことができるからである。より具体的には、例えば、加熱することにより流動性を示すレジストなどを全面に亘って塗布し、ベーキング処理を施して収縮させることにより各側面24ASが十分にレジストに覆われるようにする。あるいは、スピンオングラス(SOG)を用いて絶縁層24ZLを形成するようにしてもよい。
【0065】
第1コイル24Aを形成したのち、図10に示したように、第1コイル24Aをマスクとして用い、RIE等により、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。こうすることにより、絶縁層24ZLの一部が上面24AUの陰となるオーバーハング領域51Aに残留するので、側面24ASを覆う絶縁壁24Zが形成されると共に、ギャップ層23が露出し、内部領域52が形成される。図10では、ギャップ層23の表面と直交する方向にエッチングするようにしたが、エッチング角度はこれに限定されず、所望の角度を選択することができる。
【0066】
絶縁層24ZLを選択的にエッチングしたのち、少なくとも内部領域52を残すように、選択的にレジストパターン(図示せず)を形成する。次いで、図19に示したように、側面24ASが絶縁壁24Zで覆われた巻線間領域51の内部、すなわち、内部領域52を少なくとも埋め込むように、全面に亘って導電膜124Bを形成する。最後に、図20に示したように、CMP法などを用いて、少なくとも第1コイル24Aが露出するまで全面に亘って研磨および平坦化を行うことにより、絶縁壁24Zによって分離されると共に一定の厚みを有する第1コイル24Aと第2コイル24Bとを形成する。こののち、第1コイル24Aの一端部P1Eと第2コイル24Bの一端部P2Sとを連結することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとが一体となった連続体としての薄膜コイル24が完成する。なお、薄膜コイル24の両端部P1S,P2Eは、図示しない駆動回路に接続される。
【0067】
以上、本実施の形態によれば、ギャップ層23とは反対側の端面である上面24AUが最も大きい幅をなす螺旋状の第1コイル24Aを形成し、その巻線間領域51を埋め込むように、あらかじめ絶縁層24ZLを形成したのち、第1コイル24Aをマスクとして絶縁層24ZLを選択的にエッチングするようにしたので、第1コイルの周囲にスパッタリング等で絶縁膜を付着させる従来の方法に比べ、第1コイルにおける表面性のばらつきや側面の傾斜角度の不均一性などの不確定要素の影響を受けることが少なく、第1コイル24Aの側面24ASを覆う絶縁壁24Zを容易に形成することができる。このため、第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁性を確保しつつ、より狭い空間に形成することが可能となる。特に、流動性を示すレジストやSOGを用いて絶縁壁を形成するようにしたので、より容易に第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁を図ることができる。よって、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【0068】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドは、図1ないし図5に示した上記第1の実施の形態の薄膜コイルおよび薄膜磁気ヘッドと同様の構造をなし、その形成方法(製造方法)のみ異なるものである。従って、以下では、本実施の形態に係る薄膜コイルの形成方法についてのみ説明することとする。
【0069】
本実施の形態の薄膜コイルは、上記第2の実施の形態において説明したダマシン法により第1のコイルが形成されると共に、上記第1の実施の形態において説明した、主に、フォトリソグラフィを用いた方法により第2のコイルが形成される。以下、図14〜図18および図11〜図13を参照して、本実施の形態における薄膜コイルの形成方法について順に説明する。
【0070】
まず、図14に示したように、基板としてのギャップ層23の上に、全面に亘ってAl23などからなる絶縁層24ZLを形成する。次に、ギャップ層23の面内方向と直交する軸を中心として面内方向に巻回する螺旋状のレジストパターン44を選択的に形成する。続いて、このレジストパターンをマスクとして用い、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。これにより、図15に示したように、ギャップ層23とは反対側の開放端53Kが最も大きな幅をなす螺旋状溝53が形成される。この場合、特に、ギャップ層23から遠ざかるに従って、螺旋状溝53における面内方向の幅がしだいに大きくなるようにすることが望ましい。すなわち、底部53Bの幅を最小幅とし、開放端53Kに向かうに従ってしだいに幅を拡げ、開放端53Kにおいて最大幅となるようにすることが望ましい。一方、絶縁層24ZLがエッチングされずに残った領域が巻線間領域51となる。
【0071】
螺旋状溝53を形成したのち、図16に示したように、レジストパターン44を除去し、さらに、例えばスパッタリングを利用して、少なくとも螺旋状溝53の内部を埋め込むように全面に亘って導電膜124Aを形成する。ここでは、化学的気相成長法など他の真空成膜法やめっき成長を利用して導電膜124Aを形成するようにしてもよい。続いて、図17に示したように、例えばCMP法を用いて平坦化処理を施すことにより、絶縁層24ZLに埋設された第1コイル24Aの上面24AUを含む平坦面を形成する。ここで、第1コイル24Aは、ギャップ層23とは反対側の上面24AUが最大幅をなしている。ここで、ギャップ層23から遠ざかるに従って、螺旋状溝53における面内方向の幅がしだいに大きくなるようにすると、第1コイル24Aにおける厚み方向の断面が逆台形形状となる。
【0072】
第1コイル24Aを形成したのち、図18に示したように、第1コイル24Aをマスクとして用い、RIE等により、絶縁層24ZLを選択的にエッチングする。こうすることにより、絶縁層24ZLの一部が上面24AUの陰となるオーバーハング領域51Aに残留するので、側面24ASを覆う絶縁壁24Zが形成されると共に、ギャップ層23が露出し、内部領域52が形成される。図18では、ギャップ層23の面内に直交する方向にエッチングするようにしたが、エッチング角度はこれに限定されず、所望の角度を選択することができる。
【0073】
絶縁層24ZLを選択的にエッチングしたのち、図11に示したように、内部領域52を残すように、選択的にレジストパターン43を形成する。こののち、図12に示したように、レジストパターン43によって保護されていない内部領域52の内部を埋め込むように第2コイル24Bを形成する。この場合、特に、第2コイル24Bの厚みが第1コイル24Aの厚みよりも薄くなるように形成することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとの互いの側面における絶縁性をより確実に確保することができる。最後に、図13に示したように、CMP法などを用いて、少なくとも第1コイル24Aが露出するまで全面に亘って研磨し、第1コイル24Aと第2コイル24Bとを絶縁壁24Zによって分離する。ここでは、さらにCMP法などにより平坦化をおこない、第1コイル24Aと第2コイル24Bとの厚みが一定となるようにする。このように平坦化することにより、その上に他の層を形成する際に容易かつ高精度に行うことが可能となる。こののち、第1コイル24Aの一端部P1Eと第2コイル24Bの一端部P2Sとを連結することにより、第1コイル24Aと第2コイル24Bとが一体となった連続体としての薄膜コイル24が完成する。なお、薄膜コイル24の両端部P1S,P2Eは、図示しない駆動回路に接続される。
【0074】
以上、本実施の形態によれば、ダマシン法を用いて、あらかじめ、絶縁層24ZLにギャップ層23とは反対側の開放端53Kが最大幅をなす螺旋状溝53を形成したのち、この螺旋状溝53の内部を埋め込むように、上面24AUが最大幅をなす第1コイル24Aを形成し、さらに第1コイル24Aをマスクとして絶縁層24ZLを選択的にエッチングするようにしたので、第1コイルの周囲にスパッタリング等で絶縁膜を付着させる従来の方法に比べて、第1コイルにおける表面性のばらつきや側面の傾斜角度の不均一性などの不確定要素の影響を受けにくく、第1コイル24Aの側面24ASを覆う絶縁壁24Zを容易に形成することができる。このため、第1コイル24Aの巻線体と第2コイル24Bの巻線体との電気的絶縁性を確保しつつ、より狭い空間に形成することが可能となる。よって、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【0075】
以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、例えば、上記実施の形態では、本発明を複合型薄膜磁気ヘッドに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、書き込み用の誘導型磁気変換素子を有する記録専用の薄膜磁気ヘッドや、記録・再生兼用の誘導型磁気変換素子を有する薄膜磁気ヘッドにも適用可能である。もちろん、本発明を、書き込み用の素子および読み出し用の素子の積層順序を逆転させた構造の薄膜磁気ヘッドについても適用可能である。さらに、本発明の薄膜コイルは、薄膜磁気ヘッドに適用する場合に限らず、薄膜インダクタ等の他の電子デバイスに適用することも可能である。
【0076】
また、上記実施の形態では、図4に示したように、第1および第2のコイルと絶縁壁との上面(基板とは反対側の面)の高さが同一面内に含まれる(均一な厚みとなる)ようにしたが、図21(A)に示したように、第1コイル24Aの上面24AUと第2コイル24Bの上面24BUとの高さ位置が異なるようにしてもよい。この場合には、CMP法などによる研磨および平坦化を行う工程を省略することができる。さらに、上記実施の形態では、第1のコイルが、基板から遠ざかるに従って、しだいにその幅が大きくなるような逆台形形状をなすようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図21(B)に示したように、基板表面に垂直な側面をなすT型形状であってもよい。なお、図21(A),(B)では、絶縁層26など、薄膜磁気ヘッドを構成する他の部分については図示を省略している。
【0077】
また、上記実施の形態では、第1および第2のコイルをめっき成長により形成するようにしたが、これに限定されず、スパッタリング法または化学的気相成長法などの真空成膜法により形成するようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜コイルまたは薄膜磁気ヘッドによれば、第1のコイルが、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなし、第1のコイルの側面がオーバーハングしており、このオーバーハングした領域を埋めるように絶縁壁を設けるようにした。これにより第1のコイルの側面を絶縁壁によって覆うことでき、第1のコイルの巻線体と第2コイルの巻線体との電気的絶縁を確保しつつ、より高密度に構成することができる。この薄膜コイルを薄膜磁気ヘッドに適用した場合には、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【0079】
また、本発明の第1の観点における薄膜コイルの形成方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、あらかじめ、基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルの巻線体間領域である螺旋状溝を埋め込むように絶縁層を形成したのち、第1のコイルをマスクとして絶縁層を選択的にエッチングするようにしたので、絶縁壁によって第1のコイルの側面を覆うことができる。このため、第1のコイルの巻線体と第2コイルの巻線体との電気的絶縁を確保しつつ、より高密度に形成可能となる。従って、この薄膜コイルの形成方法を薄膜磁気ヘッドの製造方法に適用した場合には、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。特に、流動性を示す有機物を用いて絶縁壁を形成するようにした場合、またはSOGを用いて絶縁壁を形成するようにした場合には、より容易に第1のコイルの巻線体と第2コイルの巻線体との電気的絶縁を図ることができる。
【0080】
また、本発明の第2の観点における薄膜コイルの形成方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、あらかじめ、基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状絶縁溝を形成したのち、この螺旋状絶縁溝の内部を埋め込むように、基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成し、さらに第1のコイルをマスクとして絶縁層を選択的にエッチングするようにしたので、絶縁壁によって第1のコイルの側面を覆うことができる。このため、第1のコイルの巻線体と第2コイルの巻線体との電気的絶縁を確保しつつ、より高密度に形成可能となる。従って、第1の観点の場合と同様に、この薄膜コイルの形成方法を薄膜磁気ヘッドの製造方法に適用した場合には、さらなる高記録密度化に対応しつつ、安定した記録特性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る磁気記録装置の内部構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示した磁気記録装置におけるヘッドスライダの外観構成を表す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面構成を表す断面図である。
【図4】図3に示した薄膜磁気ヘッドの断面構成の一部を拡大して示した部分拡大断面図である。
【図5】図3に示した薄膜磁気ヘッドの平面構成を表す平面図である。
【図6】図3〜図5に示した薄膜磁気ヘッドを製造する工程における一工程を説明するための平面図および断面図である。
【図7】図6に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図8】図7に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図9】図8に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図10】図9に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図11】図10に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図12】図11に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図13】図12に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図14】図3〜図5に示した薄膜磁気ヘッドを製造する工程における他の一工程を説明するための平面図および断面図である。
【図15】図14に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図16】図15に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図17】図16に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図18】図17に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図19】図18に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図20】図19に続く工程を説明するための平面図および断面図である。
【図21】本発明の変形例としての薄膜磁気ヘッドにおける断面構成の一部を拡大して示した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…筐体、2…磁気ディスク、3…ヘッドスライダ、10…薄膜磁気ヘッド、10A…再生ヘッド部、10B…記録ヘッド部、11…基体、12,19,21,23,25…絶縁層、13…下部シールド層、14…シールドギャップ膜、15…上部シールド層、16…MR素子、17…分離層、18…補助磁極層、22…主磁極層、22A…先端部、22B…後端部、23…ギャップ層、24…薄膜コイル、24A…第1コイル、24B…第2コイル、24AU,24BU…上面、24AS…側面、24Z…絶縁壁、26…絶縁層、27…リターンヨーク層、28…オーバーコート層、29…磁極層、30…エアベアリング面、42,53…螺旋状溝、51…巻線間領域、52…内部領域、FP…フレアポイント、NH…ネックハイト、TH…スロートハイト、TP…スロートハイトゼロ位置。

Claims (18)

  1. 基板上に形成され、この基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回すると共に、前記基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルと、
    前記第1のコイルの巻線間領域に設けられた第2のコイルと、前記第1のコイルと前記第2のコイルとを隔てる絶縁壁とを有し、
    前記絶縁壁は、前記基板から遠ざかるに従って、しだいに薄くなるように構成されている
    ことを特徴とする薄膜コイル。
  2. 前記第1のコイルは、前記基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜コイル。
  3. 前記第1のコイルは、めっき成長、スパッタリング法または化学的気相成長法のいずれかにより形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1または請求項のいずれか1項に記載の薄膜コイル。
  4. 前記絶縁壁は、流動性を示す有機物を硬化させたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の薄膜コイル。
  5. 前記絶縁壁は、SOGを用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の薄膜コイル。
  6. 基板上に、この基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回すると共に、前記基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルを形成する工程と、
    前記第1のコイルの巻線間領域を埋め込むように絶縁層を形成する工程と、
    前記第1のコイルをマスクとして用い、前記第1のコイルの側面が前記絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように、前記絶縁層を選択的にエッチングする工程と、
    前記絶縁壁によって前記側面が覆われた前記巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程とを含むことを特徴とする薄膜コイルの形成方法。
  7. 前記第1のコイルを形成する工程は、
    前記基板上に、前記基板とは反対側の端面が最も小さい幅をなす螺旋状パターンを含むレジスト層を形成する工程と、
    前記螺旋状パターンの巻線間領域を埋め込むように第1のコイルを形成する工程とを含むことを特徴とする請求項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  8. 前記基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように前記第1のコイルを形成することを特徴とする請求項または請求項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  9. 前記絶縁壁の幅が、前記基板から遠ざかるに従って、しだいに小さくなるように前記絶縁層を選択的にエッチングする
    ことを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  10. めっき成長により、前記第1のコイルを形成することを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  11. 流動性を示す有機物を用いて前記絶縁層を形成することを特徴とする請求項ないし請求項10のいずれか1項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  12. SOGを用いて前記絶縁層を形成することを特徴とする請求項ないし請求項10のいずれか1項に記載の薄膜コイルの形成方法。
  13. 基板上に絶縁層を形成する工程と、
    この絶縁層の上に、前記基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回する螺旋状のレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして用い、前記絶縁層を選択的にエッチングすることにより、前記基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状溝を形成する工程と、
    前記螺旋状溝の内部を埋め込むように、前記基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成する工程と、
    前記第1のコイルをマスクとして用い、前記第1のコイルの側面が前記絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように前記絶縁層を選択的にエッチングする工程と、
    前記絶縁壁によって前記側面が覆われた前記巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜コイルの形成方法。
  14. 前記基板から遠ざかるに従って、しだいに幅が大きくなるように前記螺旋状溝を形成することを特徴とする請求項13に記載の薄膜コイルの形成方法。
  15. めっき成長、スパッタリング法または化学的気相成長法のいずれかにより、前記第1および第2のコイルを形成することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の薄膜コイルの形成方法。
  16. 磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドであって、
    前記薄膜コイルが、
    基板上に形成され、この基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回すると共に、前記基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルと、
    前記第1のコイルの巻線間領域に設けられた第2のコイルと、
    前記第1のコイルと前記第2のコイルとを隔てる絶縁壁とを有し、
    前記絶縁壁は、前記基板から遠ざかるに従って、しだいに薄くなるように構成されている
    ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  17. 磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記薄膜コイルの形成工程が、
    基板上に、この基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回すると共に、前記基板とは反対側の端面が最も大きい幅をなす螺旋状の第1のコイルを形成する工程と、
    前記第1のコイルの巻線間領域を埋め込むように絶縁層を形成する工程と、
    前記第1のコイルをマスクとして用い、前記第1のコイルの側面が前記絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように、前記絶縁層を選択的にエッチングする工程と、
    前記絶縁壁によって前記側面が覆われた前記巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  18. 磁気的に連結され、記録媒体に対向する側の一部がギャップ層を介して対向する少なくとも2つの磁性層と、この少なくとも2つの磁性層またはこれらに連結された他の磁性層の間に配設された薄膜コイルとを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記薄膜コイルの形成工程が、
    基板上に絶縁層を形成する工程と、
    この絶縁層の上に、前記基板の面内方向と直交する軸を中心として前記面内方向に沿って巻回する螺旋状のレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして用い、前記絶縁層を選択的にエッチングすることにより、前記基板とは反対側の開放端が最も大きな幅をなす螺旋状溝を形成する工程と、
    前記螺旋状溝の内部を埋め込むように、前記基板とは反対側の端面が最も大きな幅をなす第1のコイルを形成する工程と、
    前記第1のコイルをマスクとして用い、前記第1のコイルの側面が前記絶縁層の一部からなる絶縁壁によって覆われるように前記絶縁層を選択的にエッチングする工程と、
    前記絶縁壁によって前記側面が覆われた前記巻線間領域の内部を埋め込むように第2のコイルを形成する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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