JP3913524B2 - コンポストの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水道汚泥、屎尿処理排水汚泥等の汚泥に代表される有機系廃棄物からコンポストを製造するコンポストの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水道汚泥、屎尿処理排水汚泥、家庭排水汚泥、鶏糞・馬糞等の家畜糞、食品残渣物、染色工場の残渣物等の有機系廃棄物は、一般的には焼却または埋め立てにより処理されている。しかしこれらの処理は有害物質を発生して二次的な環境汚染の原因となっている。
【0003】
一方、これらの有機系廃棄物には大地や生物に有効な成分が含まれており、単にこれらを焼却または埋め立てにより処理する場合には、このような有効な成分を利用することができず、また処理に莫大なエネルギーを必要とし資源およびエネルギーの損失が大き過ぎる。
【0004】
そこで、これらの有機系廃棄物の処理および有価物の回収のために、炭化処理方式、乾燥処理方式、ボイル処理方式等の技術が試みられている。しかし、処理量および設備規模において、経済面で現実的な解決策とはなっていない。一方、有機系廃棄物を微生物によって分解安定化させ、大地へ還元可能な腐熟物質に転換する操作(コンポスト化)によって得られたコンポストは、有機肥料として利用可能なことから、有望な資源として以前から注目されている。
【0005】
従来のコンポスト化の主流は、有機系廃棄物は腐敗しやすく悪臭・水分流失等の不都合があるため短期間で安定的にコンポスト化する必要性がある観点から、有機系廃棄物の生素材の堆積層への空気の供給を良好にして微生物を活性化させ有機物の分解を促進させる通気機構および攪拌機構を設け、極力空気の供給を可能にした開放型方式である。
【0006】
また、このような開放型方式をベースにして、各種微生物を有効に活用すべく、処理すべき生素材に水分調整のためにおがくず等の水分調整剤を加え、さらに栄養剤を供給し、攪拌を繰り返しながら処理を行う添加型方式も多用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の開放型や添加型の技術では、有機系廃棄物の滞留時間の長期化や悪臭の発生を解消することはできない。したがって、悪臭が拡散することを防止するためには建設費が増大し、また水分調整剤・栄養剤の添加にともない必要となる攪拌を繰り返すことにより発酵温度が低下して短期間で高品質のコンポスト生産に必要となる高温を維持し難く、発酵時間の長期化を招くとともに、病原菌・病害虫を完全に死滅させることができず、また雑草種子の発芽能を完全に消失させることができない。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、悪臭の発生を抑制しつつかつ環境汚染を生じさせず、さらに微生物が良好な処理を行うことができる環境を形成することができ、高品質のコンポストを短期間で大量に製造することができる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、有機系廃棄物を微生物で処理した戻し材と処理すべき有機系廃棄物の生素材とを、混合後の含水率が略50%となるように配合して多孔質の粒状になるよう攪拌・混合する工程と、これらの混合物を密閉された発酵槽内に装入し、この発酵槽内に空気を供給してその中の有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物により発酵させ、発酵により発生したガスを排気し、排気されたガスの一部を脱臭処理した後、大気に放出し、ガスの残部を導入された大気とともに前記発酵槽に送り込むセミクローズド方式の送排気循環によって有機系廃棄物を発酵処理する工程とを含むことを特徴とするコンポストの製造方法を提供する。
【0010】
本発明によれば、セミクローズド方式の送排気循環によって発酵処理を行い、外部に排出するガスをコントロールしながら発酵槽内に常に新鮮な空気を導入しつつ微生物により槽内の有機系廃棄物を発酵させるので、常に良好な環境で適切な発酵を行わせることができ、悪臭の発生を抑制しつつ短期間で高品質なコンポストを製造することができる。また、セミクローズド方式であるから発酵槽から排気されたガスの一部を大気放出させる際には、簡易な脱臭設備を設けるだけで十分に脱臭処理を行うことができ、設備費を増大させずに悪臭の放散を抑制することができ、二次的な環境汚染を生じさせずに発酵処理を行うことができる。
【0011】
また、このように常に新鮮な空気が供給されることにより発酵が促進され、また、戻し材が水分調整および栄養補給の機能を果たし、基本的に水分調整剤や栄養剤が不要であるため、発酵槽内の混合物の攪拌を必要とせず、発酵温度を高く維持することができる。したがって、処理時間の短縮を図ることができ、かつ病害虫を死滅させたり雑草種子の発芽能を消失させることができる。
【0012】
上記方法において、さらに、前記発酵処理後の発酵物を攪拌する工程と、前記攪拌後に前記発酵槽内に空気を供給して送気のみにより二次発酵・熟成処理する工程と、を含むことが好ましい。また、有機系廃棄物を前記好気性高温代謝型の微生物により発酵させる際に、発酵熱によって有機系廃棄物が90℃を超える温度に維持される期間を有することが好ましい。また、前記戻し材と処理すべき有機系廃棄物とを攪拌・混合する際の混合比を、混合後の含水率が略50%となるように配合して前記発酵槽に装入することが好ましい。このような構成により、発酵に都合の良い水分量が維持され、水分調整剤が不要となり、発酵を速やかに行わせることができる。
【0013】
また、発酵槽から排気されたガスは脱湿処理および有害物質除去処理され、それによって分離された廃液を回収することが好ましい。これにより、発酵槽内の戻し材と有機系廃棄物との混合物の水分量が理想的に減少し、かつ有害物質が発酵槽内に返戻されることが防止されるとともに、廃液が外部に漏出することによる環境汚染を防止することができる。
【0014】
さらに、ガスの残部と導入大気とが発酵槽に送り込まれる際に、これらを加熱するようにしてもよい。これにより、外気温が低い場合にも適正温度に加熱した空気を送気することができ、季節にかかわらず処理能率を高く維持することができる。特に、本発明では大気を導入し、排気されたガスの残部とともに発酵槽に戻すので、このように加熱することにより取り入れる大気の温度変動を緩和することができる。
【0015】
さらにまた、戻し材は、有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物で処理したものであることが好ましい。これにより発生する発酵熱が90℃以上で24時間以上継続するため、完全に病害虫を死滅させ、雑草種子の発芽能を消失させることができる。
【0016】
なお、上記方法には、有機系廃棄物を微生物で処理した戻し材と処理すべき有機系廃棄物の生素材とが攪拌・混合された混合物が装入されて発酵処理が行われる密閉構造の発酵槽と、前記発酵槽内に空気を供給して有機系廃棄物を発酵させるとともに発酵により発生したガスを排気し、その排気されたガスの一部を脱臭処理した後、大気に放出し、ガスの残部を導入された大気とともに前記発酵槽に送り込むセミクローズド方式の送排気循環機構とを具備し、前記送排気循環機構は、前記発酵槽で発生したガスを排気する排気管と、該排気管に設けられ、前記発酵槽を排気するための排気吸引ブロアーと、前記発酵槽に空気を供給するためのメインブロアーと、を有するコンポスト製造装置を用いることができる。
【0017】
上記装置において、送排気循環機構は、さらに、排気管に接続され、排気されたガスの一部を大気放出する大気放出管と、大気放出管に設けられた脱臭装置と、排気管に設けられ排気されたガスの脱湿処理および有害成分除去処理を行うデミスターと、排気管のデミスターの下流側に設けられ、大気を排気管に導入するための大気導入管と、脱湿処理されたガスと導入された大気とを発酵槽に送出する送気管と、を有する構成とすることができる。この場合、排気吸引ブロアーは、大気放出管よりも上流側に設けられ、かつ、メインブロアーは、大気導入管よりも下流側に設けられていてもよい。このような構成により、常に良好な環境で適切な発酵を行わせることができるとともに、デミスターによって脱湿処理および有害成分除去処理を行うので発酵槽に送り込むガスを適正湿度に維持することができ、かつ有害成分を発酵槽に送り込むことが防止される。
【0018】
このような構成において、脱臭装置の上流側に、発酵により発生したガスの大気への放出量を調整するバルブをさらに具備することが好ましく、前記デミスターの冷却装置の冷却能力の調整を行う冷却能力調整機構をさらに具備することが好ましい。さらに、デミスターにより分離された廃液を回収する廃液回収タンクをさらに具備することが好ましい。これにより、廃液が外部に漏出することによる環境汚染を防止することができる。また、脱湿処理されたガスと大気導入管から排気管に導入された大気とを加熱するヒーターをさらに具備することが好ましい。これにより、気温が低い場合にも適正温度に加熱した空気を送気することができ、季節にかかわらず処理能率を高く維持することができるとともに、取り入れる大気の温度変動を緩和することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る有機系廃棄物の処理装置を示す概略構成図である。図1に示すように、有機系廃棄物の処理装置1は、発酵槽2と、発酵槽2に対する送排気循環を行う送排気循環機構3とを有する。
【0020】
発酵槽2は、密閉構造を有し、有機系廃棄物を発酵処理するための槽であり、有機系廃棄物を微生物で処理した戻し材と有機系廃棄物の生素材とが予め攪拌・混合されて装入され、これらの混合物4が貯留される。ここで有機系廃棄物としては、下水道汚泥、屎尿処理排水汚泥、家庭排水汚泥、鶏糞・馬糞等の家畜糞、食品残渣物、染色工場の残渣物等を挙げることができる。また、戻し材としては、有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物で処理したものを好適に用いることができる。
【0021】
送排気循環機構3は、発酵槽2内の上部に接続された排気管5と、排気管5に設けられた排気吸引ブロアー6と、排気管5に接続され、排気されたガスの一部を大気放出する大気放出管7と、大気放出管7に接続された脱臭装置8と、脱臭装置8の上流側である大気放出管7に設けられた調節弁9と、排気管5の大気放出管7の下流側に設けられ発酵槽2から排気されたガスの脱湿処理を行うデミスター10と、デミスター10で分離された廃液を回収するための廃液回収タンク11と排気管5におけるデミスター10の上流側に設けられた調節弁12と、排気管5におけるデミスター10の下流側に設けられ、大気を排気管5に導入するための大気導入管13と、大気導入管13の下流側で排気管5をバイパスするバイパス管5aと、バイパス管5aに設けられたヒーター14と、排気流を排気管5およびバイパス管5aの間で切り替えるための3つのバルブ15と、排気管5におけるヒーター14の下流側に設けられ、発酵槽2に空気を供給するためのメインブロアー16と、発酵槽2内に空気を供給する複数の送気管17とを有しており、セミクローズド方式が採用されている。
【0022】
そして、発酵槽2内では、送気管17を介して供給された空気によりその中の有機系廃棄物が発酵される。発酵槽2において発酵により発生したガスは排気管5を介して排気され、排気されたガスの一部は大気放出管7から脱臭装置8に導かれて脱臭処理された後、大気へ放出され、ガスの残部はデミスター10で脱湿処理および有害物質除去処理され次いで大気導入管13から導入された大気とともに、送気管17を介して発酵槽2に供給される。そして、必要な場合には、排気管5のバルブ15を閉じてバイパス管5aにガスを通流させてヒーター14によりガスを加熱する。
【0023】
次に、上記有機系廃棄物の処理装置1を用いて有機系廃棄物を処理する方法について図2を参照しながら説明する。
【0024】
まず、有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物で処理した戻し材と、処理すべき有機系廃棄物の生素材とを攪拌・混合し、発酵槽2に装入する(STEP1)。この場合に、混合物4が良好な通気性を有する多孔質の小粒となるように攪拌・混合することが好ましい。戻し材は、従来の水分調整剤および栄養剤の機能も兼ね備得ている。この場合に、戻し材と処理すべき有機系廃棄物との混合比を、混合後の含水率が略50%となるように配合しておくことが好ましい。これにより発酵に都合の良い水分量が維持され、発酵を速やかに行わせることができ、水分調整剤を全く必要とせず、同時に攪拌を必要としない。
【0025】
次いで、発酵槽2内で上記混合物4の一次発酵処理がなされる(STEP2)。この処理においては、発酵槽2の下部から送気管17を介して空気が強制的に供給され、有機系排気物が発酵される。この発酵処理によって発生したガスは、排気吸引ブロアー6により強制的に排気管5を通って吸引排気される。排気されたガスはメインブロアー16により循環され、送気管17を介して再び発酵槽2に供給されるのであるが、排気されたガスの一部が大気放出管7を介して大気へ放出され、その分大気導入管13から新鮮な大気が導入されるため、発酵槽2に供給される空気は常に新鮮な空気を含むものとなる。
【0026】
このように、大気放出管7からコントロールされた量のガスを放出させながら大気導入管13から新鮮な大気を取り入れて発酵槽2内に常に新鮮な空気を導入するので、常に良好な環境で適切な発酵を行わせることができる。この一次発酵は例えば4日間で行われる。この一次発酵によって、水分含有量が30%程度になる。
【0027】
一次発酵終了後、パワーショベル等の適宜の装置により発酵物を攪拌し(STEP3)、二次発酵・熟成がなされる(STEP4)。この二次発酵・熟成においては、送気のみで発酵・熟成が可能である。この二次発酵・熟成は例えば4日間で行われる。この二次発酵・熟成によって、水分量が20〜15%程度の高品質のコンポストが得られる(STEP5)。
【0028】
一次発酵処理、二次発酵・熟成を通じて、セミクローズド方式の送排気循環機構により、良好な環境で適切な発酵処理を行うことができるので、悪臭の発生が抑制され従来にない4日+4日という短期間で高品質のコンポストを製造することができる。また、セミクローズド方式であるから発酵槽2から排気されたガスの一部を大気放出させる際に設ける脱臭装置8は簡易なもので十分であり、設備費を増大させずに悪臭の放散を抑制することができ、環境汚染を生じさせずに発酵処理を行うことができる。また、このように常に新鮮な空気が供給されることにより発酵が促進され、戻し材が水分調整および栄養補給の機能を果たすため、発酵槽2内の混合物4の攪拌を必要とせず、本質的に発酵温度を高く維持することができる。しかもこの際の発酵は、好気性高温代謝型の微生物の代謝により行われるので、微生物自体の発酵熱により、90℃を超える超高温の期間を長期間に亘って持続させることができ、処理する有機系廃棄物に含まれている病害虫が完全に死滅し、雑草種子の発芽能も完全に消失する。
【0029】
このような発酵処理において、発酵槽2から排気されたガスをデミスター10により脱湿処理および有害物質除去処理することにより発酵槽2内の戻し材と有機系廃棄物の生素材との混合物4の水分量が理想的に減少し、かつ有害物質が発酵槽2内に返戻されることが防止される。また、廃液回収タンク11を設けることにより廃液が外部に漏出することによる環境汚染を防止することができる。さらに、ガスの残部と導入大気とが発酵槽2に送り込まれる際にヒーター14により加熱可能であるから、外気温が低い場合にも適正温度に加熱した空気を送気することができ、季節にかかわらず処理能率を高く維持することができる。特に、本実施形態では大気を導入して排気されたガスの残部とともに発酵槽2に戻すので、このようにヒーター14を用いることにより取り入れる大気の温度変動を緩和することができる。また、脱臭装置8の上流側に、発酵により発生したガスの大気への放出量を調節する調節弁9が設けられているので、ガスの放出量を任意に調節して適切に発酵を進行させることができる。さらに、デミスター10に内蔵されている冷却装置の冷却能力を調節弁12で調節することができるので、ガスの残部の湿度調整および有害物除去の程度の調整を行うことができる。
【0030】
以上のようにして製造されたコンポストには、微生物を大量に含有するため、肥料や土壌改良材として好適なものとなり、製品として出荷される(STEP6)。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく本発明の思想の範囲内で種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、発酵槽から排気されたガスの一部を大気放出した後にガスの残部にデミスターにより脱湿処理を施したが、図3に示すように、デミスター10の下流側に大気放出管7を設けて、脱湿処理を行った後に排気されたガスの一部を大気放出してもよい。また、ブロアーとして排気吸引ブロアーとメインブロアーの2つを用いたが、メインブロアーのみであってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、セミクローズド方式の送排気循環によって発酵処理を行い、外部に排出するガスをコントロールしながら発酵槽内に常に新鮮な空気を導入しつつ微生物により槽内の有機系廃棄物を発酵させるので、常に良好な環境で適切な発酵を行わせることができ、悪臭の発生を抑制しつつ短期間で高品質なコンポストを製造することができる。また、セミクローズド方式であるから発酵槽から排気されたガスの一部を大気放出させる際には、簡易な脱臭設備を設けるだけで十分に脱臭処理を行うことができ、設備費を増大させずに悪臭の放散を抑制することができ、二次的な環境汚染を生じさせずに発酵処理を行うことができる。また、このように常に新鮮な空気が供給されることにより発酵が促進され、また、戻し材が水分調整および栄養補給の機能を果たし、基本的に水分調整剤や栄養剤などが不要であるため、発酵槽内の混合物の攪拌を必要とせず、発酵温度を高く維持することができる。したがって、処理時間の短縮を図ることができ、かつ病害虫を死滅させたり雑草種子の発芽能を消失させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る有機系廃棄物の処理装置を示す模式図。
【図2】 図1の処理装置を用いた有機系廃棄物の処理方法を説明するためのフローチャート。
【図3】 本発明の他の実施形態に係る有機系廃棄物の処理装置を部分的に示す模式図。
【符号の説明】
1;有機系廃棄物の処理装置
2;発酵槽
3;送排気循環機構
4;混合物
5;排気管
6;排気吸引ブロアー
7;大気放出管
8;脱臭装置
9,12;調節弁
10;デミスター
11;廃液回収タンク
13;大気導入管
14;ヒーター
15;バルブ
16;メインブロアー
17;送気管
Claims (7)
- 有機系廃棄物を微生物で処理した戻し材と処理すべき有機系廃棄物の生素材とを、混合後の含水率が略50%となるように配合して多孔質の粒状になるよう攪拌・混合する工程と、これらの混合物を密閉された発酵槽内に装入し、この発酵槽内に空気を供給してその中の有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物により発酵させ、発酵により発生したガスを排気し、排気されたガスの一部を脱臭処理した後、大気に放出し、ガスの残部を導入された大気とともに前記発酵槽に送り込むセミクローズド方式の送排気循環によって有機系廃棄物を発酵処理する工程とを含むことを特徴とするコンポストの製造方法。
- さらに、前記発酵処理後の発酵物を攪拌する工程と、前記攪拌後に前記発酵槽内に空気を供給して送気のみにより二次発酵・熟成処理する工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のコンポストの製造方法。
- 有機系廃棄物を前記好気性高温代謝型の微生物により発酵させる際に、発酵熱によって有機系廃棄物が90℃を超える温度に維持される期間を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のコンポストの製造方法。
- 前記発酵槽から排気されたガスは脱湿処理および有害物質除去処理され、それによって分離された廃液を回収することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンポストの製造方法。
- 前記ガスの残部と導入大気とは、加熱されて前記発酵槽に送り込まれることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンポストの製造方法。
- 前記戻し材は、有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物で処理したものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンポストの製造方法。
- 有機系廃棄物を微生物で処理した戻し材と処理すべき有機系廃棄物の生素材と攪拌・混合する工程と、
これらの混合物を密閉された発酵槽内に装入し、この発酵槽内に空気を供給してその中の有機系廃棄物を好気性高温代謝型の微生物により発酵させ、発酵により発生したガスを排気し、排気されたガスの一部を脱臭処理した後、大気に放出し、ガスの残部を導入された大気とともに前記発酵槽に送り込むセミクローズド方式の送排気循環によって有機系廃棄物を一次発酵処理する工程と、
前記一次発酵処理後の発酵物を攪拌する工程と、
前記攪拌後に、前記発酵槽内に空気を供給して送気のみにより二次発酵・熟成処理する工程と、
を含むことを特徴とするコンポストの製造方法。
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