JP3912813B2 - カラー画像処理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物等の被写体をカメラなどのカラ−画像として取り込み、画像の表示あるいは印刷を行うカラ−画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
入室証として用いられるIDカードを作成する場合においては、入力デバイスとしてCCDカメラあるいはスキャナを用い、出力デバイスとして、カラーディスプレイやカラープリンタをパ−ソナルコンピュ−タに接続していた。
【0003】
また、カメラやスキャナはRGB表色系で扱い、カラープリンタは、YMCK表色系で扱うため、パソコンでRGBからYMCKへの変換を行っていた。
また、カラーマネジメントシステムのようにそれぞれの入出力デバイスのプロファイル情報を用意し、一旦XYZ表色系等のデバイスインディスペンデントカラーへ変換した後、出力デバイスのガミュートへのカラーマッピングを行う方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
単に、パ−ソナルコンピュ−タに入出力デバイスを接続した装置では、入力デバイスと出力デバイスの色再現範囲が異なったり、RGBからYMCKに変換する際にも、カメラの分光特性、光源の分光分布などの影響を受けるため、出力デバイスの印刷結果は結果として異なった色に変換される。
【0005】
図17に示すように、CCDカメラで撮影した画像デ−タとしてのRGBからYMCKへの変換は、決まった変換式により行われていた。つまり、CCDカメラで画像を入力した後(ステップS1)、被写体フレ−ムの切り出しを行なう(ステップS2)。その後に、RGBからYMCKへの変換を決まった変換式で行った後(ステップS3)、印刷を行うようにしている(ステップS4)。
【0006】
そして、入出力デバイスの特性が考慮されていないため、場合によっては、全く違った色に変換される可能性もある。
また、カラーマネジメントシステムを用いた場合は、図18に示すようになっている。つまり、CCDカメラで撮影した画像デ−タとしてRGBデ−タを入力する(ステップS11)。そして、入力されたRGBの画像デ−タは、被写体フレームの切り出しが行われる(ステップS12)。
【0007】
そして、画像入力部の特性からのプロファイル情報(変換マトリクス)を用いて変換(ステップS13)して、デバイスインディペンデントカラー(XYZ表色系)に変換される(ステップS14)。
【0008】
また、印刷の場合には、出力するプリンタの特性にあったプロファイル情報(変換パラメータ)でXYZ表色系の画像情報をYMCK表色系に変換する(ステップS15)。このことにより、YMCK画像を得て(ステップS16)、印刷を行うようにしている(ステップS17)。
【0009】
ここで、それぞれの入出力デバイスとしての特性はプロファイル情報にて最適化されているが、光源や外光等の外乱要因が伴った際においては、外光などによる色変化が生じたままの状態を取り込むため、標準光で撮影した本来の色とは異なる色として取り込まれる。従って、実際の色とは異なるため、IDカード等認証に用いる写真については、不都合が生じていた。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は人物等の被写体をカメラなどのカラ−画像として取り込み、画像の表示あるいは印刷を行なう場合でも、入出力デバイスが異なっている場合でも、色合いを変更されることがないカラ−画像処理システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係わるカラー画像処理システムは、被写体をカメラなどでカラー画像データとして取り込み、画像の表示、印刷などを行うカラー画像処理システムにおいて、被写体を、該被写体の周囲複数個所にそれぞれ配置され、複数の既知の色情報でそれぞれ構成された複数のカラーチャートとともに撮影する画像入力部と、画像入力部により撮影された被写体と複数のカラーチャートとを含む画像情報を記憶する画像メモリと、画像メモリに記憶された画像情報から前記被写体の領域の周囲複数個所にそれぞれ配置されたカラーチャート毎にそのカラーチャートの色情報を抽出する色情報抽出手段と、画像メモリに記憶された画像情報から被写体の画像情報を切り出す切出手段と、切出手段により切り出された被写体の画像情報を複数のカラーチャートがそれぞれ配置された位置に対応して複数領域に分割する領域分割手段と、色情報抽出手段により抽出されたカラーチャート毎の色情報とカラーチャートを構成する既知の色情報とから、実際の色に近づけるための変換情報を各カラーチャート毎に作成する変換情報作成手段と、領域分割手段により複数領域に分割された被写体の画像情報の色情報を、各領域毎にその領域に対応したカラーチャートから変換情報作成手段により作成された変換情報を用いて変換する画像情報変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係わるカラー画像処理システムは、請求項1記載の画像メモリに記憶された画像情報の中の各カラーチャート領域を既知の背景色で塗りつぶす描画手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係わるカラー画像処理システムは、請求項1記載の画像メモリに記憶された画像情報から背景色の色情報を抽出する背景色情報抽出手段と、前記画像メモリに記憶された画像情報の中の各カラーチャート領域を背景色情報抽出手段により抽出された背景色で塗りつぶす描画手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。図1において、1はシステム全体を制御するための制御部である。この制御部1には、例えばCCDカメラのような画像入力部2、画像入力部2で撮影された画像デ−タが記憶される記憶部3、この記憶部3に記憶されている画像デ−タを印刷するプリンタ4が接続されている。
【0024】
被写体7の背景には背景パネル6が設けられている。この背景パネル6には、複数の色情報(a,b,c,d)からなるカラーチャート8が背景に置かれている。また、これらの被写体には、ライトなど光源9により照らされている。また、外光などによる外乱要因10もある。
【0025】
次に、図2を参照して制御部1の詳細な構成について説明する。制御部1は、画像入力部2を接続する画像入力インタフェ−ス(I/F)30と、入力された画像情報を一時記憶/加工/あるいは他の情報を記憶したりする画像メモリ21と、画像情報から指定された領域を切り出す画像分離部22と、画像情報の色情報を変換する変換マトリクスを生成する変換マトリクス作成部23と、変換マトリクスにより画像情報の色情報を変換する画像変換処理部24と、入力画像の背景情報を抽出する背景情報抽出部26と、入力された画像情報の領域を指定に従って分割する領域分割部27と、表示部5に表示する画像情報を記憶する表示メモリと、プリンタ4を接続するプリンタI/F32と、記憶部3を接続する記憶部I/F31と、LAN等の通信と接続する通信部29と、制御部1全体を制御するCPU20により構成される。
【0026】
次に、上記のように構成された第1の実施の形態の動作について図3のフロ−チャ−トを参照して説明する。画像入力部2により背景パネル6と被写体7とカラ−チャ−ト8を撮影する。画像入力部2により入力された背景パネル6と被写体7とカラーチャート8の画像情報は、制御部1の画像メモリ21に記憶される。この時、背景パネル6の被写体7の色情報はRGB表色系で表される。
【0027】
そして、画像メモリ21に記憶された画像情報からカラーチャート8の情報の切り出しと被写体7の実際に画像として必要な部分の画像情報の切り出しを画像分離部22は図4に示すようにCPU20により行なわれる。
【0028】
このときの切り出しは、予めカラーチャート8や被写体7の位置が固定であれば、画像メモリ21の固定アドレスより切り出される。固定されていない場合は、表示部5に表示された状態でマウスなどで位置の指定を行うことにより可能である。
【0029】
この時、カラーチャート8は複数の色情報から構成されているため、図4に示すように、各色情報(a,b,c,d)について色情報を切り出すようにしている。ここでは、簡単のために4色としたが、色数は何色でも良い。
【0030】
また、画像入力部2より入力された制御部1に取り込まれた各色情報のR値、G値、B値をそれぞれa’=(R1,G1,B1)、b’=(R2,G2,B2)、c’=(R3,G3,B3)、d’=(R4,G4,B4)とする。
【0031】
また、これらの被写体7の画像情報やカラーチャート8の各色情報は、記憶部3にファイルとして記憶する場合には、画像メモリ21に記憶され、切り出された被写体フレームと画像分離部21によりカラーチャート8から切り出された各色情報a’,b’,c’,d’は記憶部I/F31を介して記憶部3に記憶される。
【0032】
この場合には、図6に示すように、画像情報の大きさ、色情報などの特殊情報の有無などを含むヘッダ情報に続いて各色情報a’,b’c’d’と被写体フレームの画像情報が1つのファイルとして記憶される。ここで、各色情報a’,b’,c’d’は、画像入力部2により入力された色情報を意味する。すなわち、カラーチャート8は、標準光による一定条件のもとで決められた色情報a,b,c,dで表される。これらは、通常、デバイスインディペンデントな表色系であるXYZ表色系であらわされている。すなわち、各色情報のX値、Y値、Z値をそれぞれa=(X1,Y1,C1),b=(X2,Y2,Z2),c=(X3,Y3,Z3),d=(X4,Y4,Z4)である。
【0033】
しかしながら、図1に示すように、標準光とは異なる光源9や外光等の外乱要因10が加わると色が変化して見える。さらには、画像入力部2のRGBの分光感度にも影響を受けるため、実際の色とは、異なった色(a’,b’,c’,d’)で表示または、プリントされてしまう。このように実際の色と変化を生じるため、被写体7の画像情報T=(RT,GT,BT)を実際の色に近づけるための色変換を行う。このため、前記のカラーチャート8の既知の色情報a,b,c,dと入力結果の色情報a’,b’,c’,d’から変換パラメータを作成する。
【0034】
ここでは、RGB表色系からXYZ表色系への変換に3×3のマトリクスを使用するものとし、この3×3のマトリクスを変換マトリクスとして使用する。この処理は変換マトリクス作成部23によりカラーチャート8の既知の色情報a,b,c,dを記憶部3から読み出し、入力結果の色情報a’,b’,c’,d’を画像分離部22から受け取ることにより行われる。
【0035】
変換マトリクスの算出方法を以下に示す。(1)式、(2)式、(3)式、(4)式は、変換マトリクスU(3×3マトリクス)として線形変換と考えた場合の変換式である。式の左辺は、カラーチャートの標準光での色情報の値として与えられており、右辺は、画像入力部2より制御部1に取り込まれたRGB値である。
【0036】
数1 …(1)
数2 …(2)
数3 …(3)
数4 …(4)
【0037】
【数1】
【0038】
【数2】
【0039】
【数3】
【0040】
【数4】
【0041】
これらの(1)〜(4)の連立方程式から変換マトリクスUであるC11〜C33を導き出すようにしている。この変換マトリクスUの情報により被写体7がRGB表色系で入力されると上記変換マトリクスによりデバイスインディペンデントカラーのXYZ刺激値として表されることができる。
【0042】
従って、この変換マトリクスUを用いて実際の色情報を推定することにより、図5に示すように、カラーチャートの色情報a’,b’,c’d’から実際の色情報に近い推定色情報a”,b”,c”,d”を得ることができる。すなわち、図3のフローチャートにおいて、切り出された被写体7の画像情報T’=(RT’,GT’,BT’)を前記変換マトリクスにて変換を行いデバイスインディペンデントカラーであるXYZ表色系に変換することにより、T”として変換することができる。この処理は、画像変換処理部24において変換マトリクス作成部23から変換マトリクスUを受け取り被写体フレームの画像情報T’を画像メモリ21より読み出して行われ、変換された画像情報T”=(XT”,YT”,ZT”)は、再び画像メモリ21に戻される。この時の被写体フレームの画像情報T”は、出力デバイスに応じて各表色系に変換することにより、実際の色情報に近い色情報を得ることができる。ここで、作成された変換マトリクスUは、被写体の画像情報と一緒に記憶部3にファイルすることもでき、たとえば、図7に示すファーマットでファイルすることにより、変換マトリクスUを用いて、簡単に被写体の画像情報をデバイスインディペンデントカラーに変換し、実際に近い色情報に変換できる。
【0043】
次に、出力デバイスに出力する場合について説明する。図3に示すように、まず、表示部5に表示する際には、入力したままの情報は、画像入力部2より入力された画像情報を画像メモリ21を介して、表示メモリ28に書き込むことにより、表示部5に表示される。
【0044】
また、表示部5のデバイス特性にあわせたXYZ表色系からRGB表色系に変換する変換パラメータを用いて被写体の画像情報を変換する場合には、画像処理部24にて画像メモリ21に記憶された画像情報を記憶部3に記憶されたプロファイル情報である変換パラメータに基づいてXYZ表色系からRGB表色系に変換された後、表示メモリ28に転送することにより、表示部5に入力した実際に色に近い形で補正した色を保存して同じ色で表示することができる。
【0045】
プリンタ4への印刷も同様にして、デバイスにディペンドした変換パラメータを記憶部3より読み出し、画像変換処理部24にて画像メモリ21に記憶されたXYZ表色系の画像情報をYMCK表色系に変換することによりT”の色情報を保存した形で、プリンタI/F32を介してプリンタ5にて印刷できる。
【0046】
以上により、カラーチャート8を被写体7と同時に画像入力部2より入力し、制御部1内でデバイスインディペンデントカラーへの変換マトリクスを作成するため、光源や外光などの状態に関わらず、常に実際に近い色情報を得ることができる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態について図8〜図10を参照して説明する。図8は、画像入力部2から制御部1に取り込む際の画像情報を示している。画像入力部2からの入力画像であるフレーム12のなかには、被写体7とカラーチャート8と背景パネル6が画像入力部2より入力され、制御部1に出力される。また、被写体7を含む切り出し領域(被写体フレーム)11は、実際に本システムで必要な画像領域であり、この部分のみをファイルあるいは、プリントアウトあるいは、ほかの画像と合成して印刷やファイル、表示などを行う。
【0048】
このように、この第2の実施の形態として画像情報として必要な領域は、切り出し領域11であるため、カラーチャート8は、この切り出し領域11に含まれない領域に配置することにより、切り出し領域11からカラーチャート8を切り出し、同一の背景色で色塗りをする必要がなく、作業の効率が向上させることができる。
【0049】
次に、本発明の第3実施の形態について、図9,図10,図11を参照して説明する。図9は、切り出し領域12が大きく、どうしてもカラーチャート8が切り出し領域11の領域内に存在する場合である。この時、カラーチャート8から色情報を得るため、カラーチャート8の切り出しを行うが、この後に、この部分は、背景色と同色で塗りつぶしを行う必要がある。図11のフローチャートに示すように、まず初めに、画像メモリ21に記憶された画像情報から画像分離部22により切り出し領域(被写体フレーム)11とカラーチャート8を切り出し、カラーチャート8から変換マトリクス作成部23により生成される変換マトリクスUにより切り出し領域11をXYZ表色系に変換し画像メモリ21に記憶する。
【0050】
次に、切り出し領域11の被写体フレームに対して、図10に示すように、既知である背景パネルの色情報P=(XP,YP,ZP)を記憶部I/F31を介して記憶部3より読み出し、背景描画部25により画像メモリ21に記憶された被写体フレームのカラーチャート8の領域に背景パネルの色情報Pを描画する。これにより、切り出し領域11上の背景情報は、XYZ表色系に変換マトリクスUを用いて変換されたことにより、背景パネルの色情報Pに近い色になっているため、背景は、同様な色に置き換えられる。これにより、カラーチャート8を除いた被写体フレーム画像が完成する。あとは図1で説明したように出力デバイスにあわせた色変換を行うことにより、表示、印刷などが行われる。
【0051】
次に、本発明の第4の実施の形態について図12及び図13を参照して説明する。この第4の実施の形態では、画像メモリ21に記憶された画像情報から画像分離部22により被写体の切り出し領域11を切り出し、カラーチャート8を切り出した後、被写体フレームでは、背景情報抽出部26により、カラーチャート8の近傍の背景色を抽出し、この情報を用いて、背景描画部25がカラーチャート8の領域を塗りつぶすことにより、カラーチャート8の存在した領域も背景色と同様な色に置き換えられる。すなわち、カラーチャート8の周辺の背景色がP’=(RP,GP,BP)であれば、カラーチャート8の部分のa’,b’,c’,d’の領域がP’に置き換えられることとなる。
【0052】
次に、本発明の第5の実施の形態について、図14を参照して説明する。図14において、カラ−チャ−ト8は4隅に配置したものである。すなわち、画像入力部2からの入力フレーム12には被写体7とカラーチャート81、カラーチャート82、カラーチャート83、カラーチャート84が存在する。今、外光10が傾めから当たったとすると、フレーム12内で、暗部と明部が存在することとなる。従って、一ヶ所におかれたカラーチャートで作成された色変換パラメータを用いた場合カラーチャートが暗部にあった場合には、暗部の画像情報は、正しい色情報に変換されるが、明部に関しては、更に明るい色情報などに変換される。反対に、明部にカラーチャートが存在した場合には、明部の色は正しい色情報に変換された保管されるが、暗部の色情報は、より暗い色情報に変換されるものと想像される。このように、フレーム12内または、切り出し領域11内に条件の異なる領域が存在した場合には、1つのカラーチャートでは対応できない。
【0053】
従って、この第5の実施の形態では、4隅にカラーチャート81,82,83,84を配置することにより、領域ごとの色変換を可能とする。すなわち、図16のフローチャートに示すように、画像分離部22が画像メモリ21に記憶された画像情報から4隅に置かれたカラーチャート81,82,83,84を入力画像から切り出し、変換マトリクス作成部23によりそれぞれの色情報から変換マトリクスU1,U2,U3,U4を算出する。また、領域分割部27において、画像メモリ21に記憶され切り出された被写体フレームの画像情報を図15に示すように4分割し、それぞれの領域にそれぞれの変換マトリクスを用いて、デバイスインディペンデントカラーへの変換処理を画像変換処理部24にて行う。
【0054】
このようにして、暗部では、輝度を上げ、明部では、輝度を下げたように色変換が行われ、外光10等が影響しても、全体に均一に標準光が当たった状態の画像情報に変換が可能となる。
【0055】
なお、前述した第1の実施の形態では、デバイスインディペンデントカラーに変換するために3×3の変換マトリクスを用いたが、ルックアップテーブルなどのテーブルでも何でもよく、要は、変換できればよい。さらに、出力デバイスが存在しないために、一旦デバイスインディペントカラーに変換したが、出力デバイスが固定の場合には、入力特性と出力特性を総合して直接変換しても良いし、入力した同じ表色系で補正を行っても良い。
【0056】
また、これらを計算するには、時間がかかる場合が考えられる。従って、入力した画像情報から被写体7とカラーチャート8を分離し、カラーチャート8の色情報を確定すると被写体7の画像情報とカラーチャート8の色情報をハードディスク装置等の記憶部3に記憶する。これにより、一旦入力を行った後にバッチ処理などにより記憶部3より被写体7の画像情報とカラーチャート8の色情報を読み出し、変換マトリクスUを作成することにより、他の表色系に変換できるため、作業効率を向上させることができる。
【0057】
また、画像メモリ21にデバイスインディペンデントカラーであるXYZ表色系に変換された画像情報T”も記憶部I/F31を介して記憶部3にファイルし、後で出力デバイスに出力することもできる。
【0058】
なお、本発明は、第1乃至第5の実施の形態に限定されるものではなく、デバイスインディペンデントな色空間は、XYZ表色系でなくても良く、Lab空間など、要は、デバイスインディペンデントな表色系であれば良い。カラーチャートは4個の必要はなく、複数であればよい、また、カラーチャートも4色に限定されず、何色でもよい、また、複数のカラーチャートは、異なった色情報により構成されていてもよい。また、変換マトリクスを対応させる領域も均等に分割する必要はなく、複数のカラーチャートの情報から割り出しても良い。
【0059】
被写体7とともにデバイスインディペントカラー値が既知であるカラーチャート8を一緒に撮影することにより、その場の撮影条件のもとでの変換マトリクスUを作成できるため、外乱要因に関係なく被写体本来の色を再現できる。また、カラーチャート8の色情報を被写体7の情報とともに記憶することにより、リアルタイムで処理できないシステムにおいてもバッチ処理などで対応できる。このため、作業効率を向上させることができる。また、何らかの故障により色が異なった場合においても、カラーチャート8の色情報より撮影条件を認識し、補正を行うことも可能となる。また、カラーチャート8をカメラフレーム内に置き、その際、被写体7の切り出し領域外に置くことにより、カラーチャート8の写真からの削除が必要とならなくなるため、作業の効率が上がる。また、切り出し領域にカラーチャート8がかかっている場合には、カラーチャート8の領域を検知し、取り除いた後、予め登録された背景色に塗りつぶすことにより、自然な証明写真を得ることができる。また、カラーチャート8の領域を取り除いた後、それに隣接する周辺の画素からの色情報で塗りつぶすことによっても同じ背景に戻すことが可能となる。さらに、カラーチャートをカメラフレームの複数箇所に置くことにより、外光などの外乱要因による影響が被写体の領域で異なった場合においても、各領域で変換パラメータを切り換えたり、スムージングをかけたりすることにより、被写体全体を均一の同一標準光源で撮影した状態に近い画像情報を得ることが可能となる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、人物等の被写体をカメラなどのカラ−画像として取り込み、画像の表示あるいは印刷を行なう場合でも、入出力デバイスが異なっている場合でも、色合いを変更されることがないカラ−画像処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関するシステム図です。
【図2】本発明の制御部の構成を説明するブロック図。
【図3】本発明の第1の実施の形態を説明する処理フロー図。
【図4】画像の切り出しを説明する図。
【図5】カラーチャートの色変換を説明する図。
【図6】ファイルファーマットの一例を説明する図。
【図7】ファイルファーマットの一例を説明する図。
【図8】カメラフレーム内の状態を示した図。
【図9】カメラフレーム内の状態を示した図。
【図10】背景の塗りつぶしを説明する図。
【図11】処理フローを説明する図。
【図12】処理フローを説明するフローチャ−ト。
【図13】処理フローを説明するフローチャ−ト。
【図14】カメラフレーム内の状態を示した図。
【図15】フレームの領域分割を示す図。
【図16】処理フローを説明するフローチャ−ト。
【図17】従来例を説明するフローチャ−ト。
【図18】従来例を説明するフローチャ−ト。
【符号の説明】
1…制御部、2…画像入力部、3…記憶部、4…プリンタ、5…表示部、6…背景パネル、7…被写体、8…カラ−チャ−ト、9…光源、10…外乱要因、11…切り出し領域、12…フレ−ム、20…CPU、21…画像メモリ、22…画像分離部、23…変換マトリクス作成部、24…画像変換処理部、25…背景描画部、26…背景情報抽出部、27…領域分割部、28…表示メモリ、29…通信部、30…画像入力I/F、31…記憶部I/F、32…プリンタI/F、81,83,84…カラ−チャ−ト。
Claims (3)
- 被写体をカメラなどでカラー画像データとして取り込み、画像の表示、印刷などを行うカラー画像処理システムにおいて、
被写体を、該被写体の周囲複数個所にそれぞれ配置され、複数の既知の色情報でそれぞれ構成された複数のカラーチャートとともに撮影する画像入力部と、
前記画像入力部により撮影された前記被写体と前記複数のカラーチャートとを含む画像情報を記憶する画像メモリと、
前記画像メモリに記憶された画像情報から前記被写体の領域の周囲複数個所にそれぞれ配置されたカラーチャート毎にそのカラーチャートの色情報を抽出する色情報抽出手段と、
前記画像メモリに記憶された画像情報から前記被写体の画像情報を切り出す切出手段と、
前記切出手段により切り出された前記被写体の画像情報を前記複数のカラーチャートがそれぞれ配置された位置に対応して複数領域に分割する領域分割手段と、
前記色情報抽出手段により抽出されたカラーチャート毎の色情報と前記カラーチャートを構成する既知の色情報とから、実際の色に近づけるための変換情報を各カラーチャート毎に作成する変換情報作成手段と、
前記領域分割手段により複数領域に分割された前記被写体の画像情報の色情報を、各領域毎にその領域に対応した前記カラーチャートから前記変換情報作成手段により作成された変換情報を用いて変換する画像情報変換手段とを備えたことを特徴とするカラー画像処理システム。 - 前記画像メモリに記憶された画像情報の中の各カラーチャート領域を既知の背景色で塗りつぶす描画手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のカラー画像処理システム。
- 前記画像メモリに記憶された画像情報から背景色の色情報を抽出する背景色情報抽出手段と、
前記画像メモリに記憶された画像情報の中の各カラーチャート領域を前記背景色情報抽出手段により抽出された背景色で塗りつぶす描画手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のカラー画像処理システム。
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