JP3912789B2 - 作業車両における油供給装置 - Google Patents

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Description

この発明は油圧クラッチ等の油圧作動手段を備え、車体の内部下方部分を、該油圧作動手段に対し油ポンプにより供給される油を収容する油溜りに構成してある、トラクタ等の作業車両における油供給装置に関するものである。
トラクタ等の作業車両には油圧シリンダ類、油圧作動型のクラッチとかブレーキ等、各種の油圧作動手段が設けられることが多く、そのような作業車両では一般に、トランスミッション機構を内装する車体の内部下方部分が、油圧作動手段に対し油ポンプにより供給する油を貯溜する油溜りとして用いられている。油溜り内の油は同時に、トランスミッション機構を潤滑する潤滑油としての役割りも果たす。前後に長い車体を備えるトラクタ等では車両登坂時に備えて、その時下方位置に来る車体後端側部分内から油ポンプに対し油を供給することとし、油の供給が不足したり途切れたりするのを防いでいる。例えば米国特許No.5,058,455には複数個の油圧クラッチを備えた車速変速装置、及び作業機駆動用のPTO伝動ライン中に油圧クラッチに構成してあるPTOクラッチを備えたトラクタにおいて、車体の後端部分を形成している後部ハウジング内の低部にフィルタを配置し、該フィルタを介し油ポンプに油を供給する構造が開示されている。
油圧作動手段の作動を制御するための制御弁類、例えば油圧シリンダとか油圧クラッチに対する油の給排を制御する方向切換弁、油圧シリンダとか油圧クラッチに対する作用油圧を設定するリリーフ弁の動作を制御する何らかの制御弁は、車体の外面上とか内部に設置され、これらの制御弁類からドレンされる油は、油ドレンポートを車体内に直接開口させて低部の油溜りに還流させる構造が採用されて来ている。このため制御弁類を車体の上面上等の高レベルに配置してある車両では油ドレンポートが油溜り上方の空気中に開口し、また車体の外側面上とか内部で低レベルに配置した車両でも、傾斜地では油ドレンポートが油溜り上方のレベルに位置することになる場合が多い。
このような車両で油中への空気の混入により油圧作動手段の所期の作用が得られなくなる場合があることを発見した。すなわち例えば油圧クラッチ等を緩衝的に作動開始させるためには油圧設定用リリーフ弁としてモジュレート・リリーフ弁が用いられ、本リリーフ弁は油圧設定用スプリングの基端を受ける制御ピストン、及び該制御ピストンの背後に配置され絞りを介してクラッチ等の作動油を供給される油室を備え、油室に対する油の徐々の供給により制御ピストンを徐々に前進させ上記スプリングの付勢力を徐々に増大させて、油圧クラッチ等に対する作用油圧を漸増させるものに構成される。方向切換弁を中立位置に戻して油圧クラッチ等を非作動とした場合、次回の作動時或は変速装置におけるように別の油圧クラッチを作動させる時に備えて上記油室から迅速に油をドレンさせる必要があるが、該油室を油溜りに対し選択的に接続して油ドレンを行わせるための制御弁を設けた構造で、同制御弁の油ドレンポートが空気中に開口している状態にあると油ドレン後に制御弁を介しそれに連らなる油路及び上記油室に空気が入り、このためモジュレート・リリーフ弁の次回の油圧漸増動作時に空気の混入した油が油室に供給され、同リリーフ弁の油圧上昇作動が著しく遅延することがある。このため例えば車両の駆動力伝動経路中に設けられた油圧クラッチに関する場合であると、油圧クラッチの係合遅れにより車両の発進が大きく遅延する結果が生じ得る。
また油圧クラッチ等に対する油の給排を制御する方向切換弁の油ドレンポートが空気中に開口していると、同切換弁の中立位置で該弁及びそれに連らなる油路中に空気が入り込み、次に切換弁を作用位置に移したときに空気の混入した油が油圧クラッチ等に供給され、例えばクラッチ等の作動が遅延するとかクラッチの摩擦エレメントに対し均一な力が加わらずして該エレメントが偏摩耗するとかの不具合も生じ得る。
その他、空気の混入した油はキャビテーションないしエアレーション現象に類似して騒音を発生させたり油圧の精密制御を妨げたりしがちである。
したがってこの発明の主たる目的とするところは、車体の内部部分を油溜りに利用する作業車両において上述のような、油への空気混入を防止する新規な油供給装置を、提供するにある。
付随する目的は、極く単純な構造で上記の空気混入を防止することとしてある油供給装置を提供することにある。
前記目的を達成する為に、本発明は、油圧作動手段を収容すると共に、内部が該油圧作動手段に対し油ポンプにより供給される油の油溜りとされた車体を備えた作業車両に適用される油供給装置であって、前記油ポンプからの油によって前記油圧作動手段の作動を制御する制御弁手段と、該制御弁手段を支持するバルブケースとを備えた油供給装置を提供する。
一態様においては、前記バルブケースは、前記車体の外面に沿ったプレート状部材であって、前記油ポンプからの油を前記制御弁手段を介して前記油圧作動手段へ送る為の油路が形成されたプレート状部材と、前記制御弁手段が設置される外側ケース部材であって、前記プレート状部材の外面に仕切り板を介して連結される外側ケースとを有する。
前記プレート状部材には、前記仕切り板側が開放された凹溝であって、該仕切り板によって覆われる凹溝が形成されている。
前記凹溝は前記制御弁手段のドレン油が一時的に保留される油溜めチャンバを形成する。
前記プレート状部材には、前記油溜めチャンバを前記油溜りに連通させる溢流口が設けられ、且つ、前記仕切り板には、前記制御弁手段のドレンポートを前記油溜めチャンバに連通させる穴が設けられている。
前記溢流口は、前記油溜めチャンバの油面が前記油溜りの油面よりも高く維持されるように、該油溜りの油面よりも上方に設けられており、且つ、前記仕切り板の穴は、前記油溜めチャンバの油面よりも低い位置に設けられている。
他態様においては、前記バルブケースは、前記車体の外面に沿ったプレート状部材と、前記制御弁手段が設置される外側ケース部材であって、前記プレート状部材の外面に仕切り板を介して連結される外側ケースとを有する。
前記プレート状部材には、前記仕切り板側が開放された複数の凹溝であって、該仕切り板によって覆われる複数の凹溝が形成されており、該複数の凹溝のうちの一の凹溝は油溜めチャンバを形成し、且つ、残りは前記油圧作動手段に連通される油路を形成するようになっている。
前記プレート状部材には、前記一の凹溝を前記油溜りに連通させる溢流口が設けられ、且つ、前記仕切り板には、前記制御弁手段のドレンポートを該一の凹溝に連通させる穴が設けられている。
前記溢流口は、前記油溜めチャンバの油面が前記油溜りの油面よりも高く維持されるように、該油溜りの油面よりも上方に設けられており、且つ、前記仕切り板の穴は、前記油溜めチャンバの油面よりも低い位置に設けられている。
前記車体が、幅方向に延びる仕切り壁を有する際には、前記油ポンプは、前記仕切り壁に挿通される原動軸によって駆動されるように該仕切り壁に支持され得る。
斯かる一態様においては、前記仕切り壁には、内端部が前記油ポンプの吐出口に連通された油路が穿孔され得る。
前記油路の外端部は、前記プレート状部材に形成された複数の凹溝のうち,前記制御弁手段の入力側に連通される油路を形成する凹溝に連通され得る。
該一態様において、好ましくは、前記仕切り壁には、前記油圧作動手段の作動油ポートと前記複数の凹溝のうちの対応する凹溝とを連通する作動油路が穿孔され得る。
前記種々の態様において、前記一の凹溝は、車体の側面視において、U字状をなすように構成され得る。
斯かる態様においては、前記仕切り板の穴は、U字状の下方において該一の凹溝に連通され得る。
好ましくは、前記プレート状部材には、前記一のU字状凹溝の上方において、該一のU字状凹溝を前記油溜りに連通させるブリーザ穴が設けられる。
そして、前記溢流口及び前記ブリーザ穴は、前記仕切り板の穴を挟んで車輌前後方向一方側及び他方側に位置するように、前記一のU字状凹溝の上方に振り分け配置される。
前記種々の態様において、前記バルブケースは、前記プレート状部材の内面に連結される内側部材をさらに備えることができる。
該内側部材は、前記車体に形成された開口内に位置される。
この発明によれば上記制御弁手段の油ドレンポートからドレンされる油が、車体の油溜りの油面よりも高い油面を維持する油溜めチャンバの油面下に排出され、該チャンバ内から溢流により油溜りに還流されることになる。したがって油溜めチャンバの溢流口のレベルを適当に設定しておけば制御弁手段のドレンポートが空気に接触する機会はなく、該ドレンポートからの制御弁手段及びそれに連らなる油路中への空気の入り込みを確実に阻止できる。
又、前記油圧作動手段が少なくとも1個の油圧クラッチであり、該油圧クラッチに対する作用油圧を漸増させるために油圧設定用スプリングの基端を受ける制御ピストン及び該制御ピストンの背後に配置され絞りを介してクラッチ作動油を供給される油室を備えるモジュレート・リリーフ弁を設けてあって、前記制御弁手段が、上記油室を選択的に前記油溜りに接続して該油室から迅速に油をドレンさせるための制御弁であるように、油供給装置を構成すれば、上記油室から油が迅速にドレンされた後、制御弁の油ドレンポートから空気が入り込む余地が無くされるから、次に油圧クラッチを作動させるときモジュレート・リリーフ弁の油室に対し空気の混入した油が供給されるようなことはなく、同リリーフ弁が所期の通りの油圧漸増作用を行い油圧クラッチを緩衝的に係合させることとするが、該クラッチの係合遅延の問題は生じさせない。
又、前記油圧作動手段が少なくとも1個の油圧クラッチであり、前記制御弁手段が、該油圧クラッチに対する作動油の給排を制御するための方向切換弁とすれば、方向切換弁の中立位置でその油ドレンポートから空気が入り込む余地が無くされ、方向切換弁を再操作し油圧クラッチの再係合又は別の油圧クラッチの係合を得るとき、空気の混入した油によるクラッチ作動に付随する摩擦エレメント偏摩耗等の問題が解消される。
さらに、油圧クラッチの油圧設定用リリーフ弁として前記のもの同様のモジュレート・リリーフ弁を用いる場合には、制御弁構造を簡単とするために方向切換弁を、その中立位置でリリーフ弁の油室を油溜りに対し接続することができる。
又、上記油圧クラッチが車速変更用の油圧作動式変速装置において択一的に作動せしめられる複数個の油圧クラッチとすれば、モジュレート・リリーフ弁の動作遅延による車両発進の遅延及びクラッチ側での摩擦エレメント偏摩耗等の問題が、解消されることになる。
この発明の他の特徴と長所は、添付図面を参照して行う以下の説明から明瞭に理解できる。
図1にはこの発明の好ましい実施例を装備するトラクタの伝動系の全体を模式的に示してあり、また図2には同トラクタが傾斜地上にある状態を模式的に示してある。これらの図に示すように図示トラクタの車体は前後に直列配置して連結してある前部ハウジング1、ミッションケース2及び後部ハウジング3で構成されている。エンジン5は機体の最前部に搭載されている。
図1に示すように前部ハウジング1は前後を開放し中間に仕切り壁1aを有するものに形成され、同ハウジング1の後端部内には該ハウジング1の後端に固定した軸受フレーム4を配置してある。ミッションケース2は前後を開放し、中間に支壁2aを有するものに形成されている。後部ハウジング3は前壁3aと後端部内で内底面上に立設した支壁3bとを有し、後端の開口を後蓋3cによって閉鎖してあるものに形成されている。
同様に図1に示すようにエンジン5によって緩衝バネ機構6を介し駆動される中空の走行系原動軸7とPTOクラッチ8を介し駆動されるPTO系原動軸9とを、前部ハウジング1内に配置してある。走行系原動軸7は仕切り壁1aを貫通して延びており、中空の該原動軸7内をPTO系原動軸9が前後に貫通して延びている。原動軸7の延長線上で軸受フレーム4に支持させた中空の出力軸10とこれらの軸7,10の下方で仕切り壁1aと軸受フレーム4に支持させた中間軸11とを、前部ハウジング1内に配設してあり、前部ハウジング1内には仕切り壁1aの後方で、原動軸7と出力軸10間で変速伝動を行う補助変速装置12を配置してある。
ミッションケース2内には軸受フレーム4及び支壁2aにそれぞれ支持させた中空駆動軸13と変速軸14を上下に配置してあり、駆動軸13は出力軸10と同心配置され該出力軸10に対し軸受フレーム4内で連結してある。ミッションケース2の前半部内には、駆動軸13と変速軸14間で変速伝動を行う主変速装置15を配置してある。
ミッションケース2の後半部内には駆動軸13の延長線上に配した中空の中間軸16と変速軸14の延長線上に配したプロペラ軸17とを設けて、変速軸14とプロペラ軸17間で変速伝動を行う副変速装置18を配置してある。プロペラ軸17は後部ハウジング3内へ突出させた後端に小傘歯車19を装備し、この傘歯車19を左右後輪用の差動装置(図示せず)の大入力傘歯車20と噛合せ、図2に示す左右の後輪27の駆動により車両の走行を得ることとされている。
PTO系駆動軸9は中空の駆動軸13及び中間軸16を貫通する伝動軸21へと接続され、さらに後部ハウジング3内に配置の2本の伝動軸22,23へと接続されている。支壁3bと後蓋3cに支持させて機体後方へ延出させたPTO軸24が設けられていて、伝動軸23は該PTO軸24に対し歯車25,26減速機構により接続されている。
図2に示すように後部ハウジング3の上面上には車体後部に連結しPTO軸24により駆動させるロータリ耕耘機等の作業機(図示せず)を昇降させるための、左右1対のリフトアーム28aを備える油圧リフト装置28が設置され、座席29は該油圧リフト装置28の上方に配置されている。車両のステアリングは、座席に座乗する操縦者がその前方のステアリング・ホィール30により左右の前輪31を旋回させて行うこととされている。
前部ハウジング1の後半部の縦断側面及び横断面をそれぞれ示している図3及び図4を参照して補助変速装置12の構成を説明すると、先ず前記軸受フレーム4はその後端外縁に複数個の突起4aを備えたものに構成されていて、前部ハウジング1の後端内面に突設した複数個のボス1bに対し突起4aをミッションケース2側から衝合させ、ボルト31によってボス1bに対し取付けられている。なお前部ハウジング1とミッションケース2間はフランジ合せして、前部ハウジング1側から螺合するボルト32によって締結されている。
同様に図3,4に示すように原動軸7は仕切り壁1aのほぼ前端面位置から後端にかけて外径を拡大してあるものに形成されている。そしてこの外径拡大部の始端部で原動軸7を支承する肉厚大な中空筒状部33を仕切り壁1aに形成し、この中空筒状部33に一体的に連らねて他の中空筒状部34を、中間軸11の前方に臨むように配して仕切り壁1aに形成してある。また軸受フレーム4には上下に配置の中空支筒部4b,4cと中間レベルの中空支筒部4dを形成してある。原動軸7の中途と中間軸11の前端はそれぞれ中空筒状部33,34の後端位置で、ボールベアリングを介し仕切り壁1aに支持されている。また前記出力軸10は軸受フレーム4の上方側支筒部4bに1対のボールベアリングを介し支持され、該出力軸10に対しスプライン接続35された前記駆動軸13の前端部は該支筒部4bにボールベアリングを介し支持されている。中間軸11の後端と前記変速軸14の前端は軸受フレーム4の下方側支筒部4cにそれぞれ、ボールベアリングを介し支持されている。原動軸7の後端はボールベアリング36を介し出力軸10に支持させて、該出力軸10を介し軸受フレーム4に支持させた関係とされている。
補助変速装置12は原動軸7上に遊嵌設置された第1歯車37、中間軸11上に固定設置され第1歯車37に対し噛合された第2歯車38、中間軸11上に固定設置された第3歯車39、出力軸10の前端に一体形成された第4歯車40、そして軸受フレーム4の支筒部4dにボールベアリングを介し軸41a支され第3,第4歯車39,40の両者に噛合されているアイドラ歯車41を備える。
原動軸7上には第1歯車37を該原動軸7に対し選択的に結合するための油圧クラッチ43Rと、第4歯車40を原動軸7に対し選択的に結合するための油圧クラッチ43Fとを、共通のクラッチシリンダ内で設置してある。歯車37,40のボス部はクラッチシリンダ内への延出部を有し、各油圧クラッチ43R,43Fは該各延出部に相対回転不能に支持させた摩擦ディスク43aとクラッチシリンダに相対回転不能に支持させたスチールディスク43bとを交互に配してなる摩擦多板式のものに、構成されている。スチールディスク43bは、油圧クラッチ43Rについて示すようにクラッチ非係合状態でコーン状をなし、油圧クラッチ43Fについて示すようにクラッチ係合状態で平板状に扁平化されるものに形成されている。各油圧クラッチ43R,43Fには通例のようにリターンばね43cでクラッチ切り方向に移動付勢されたピストン43dが設けられ、油圧クラッチ54Fについて示すようにピストン43dに対し油圧を作用させることによりディスク43a,43b間の摩擦係合を得てクラッチ係合を達成することとされている。補助変速装置12は、油圧クラッチ43Fにより第4歯車40を原動軸7に対し結合し原動軸7と出力軸10を直結することによって出力軸10を車両前進方向に、また油圧クラッチ43Rにより第1歯車37を原動軸7に対し結合し歯車37,38,39,41及び40を介し原動軸7と出力軸10間を接続することにより出力軸10を車両後進方向に、それぞれ回転駆動させることとする前後進切替え式のものに構成されている。アイドラ歯車41を無くし第3,第4歯車39,40を直接に噛合せた構造に対応する高低2段切替え式の変速装置とすることも、所望に応じ簡単に行える。
油圧クラッチ43F,43Rに対し作動油を供給するためには、原動軸7に作動油路45F,45Rを穿設して油圧クラッチ43F,43R内に導いてある。原動軸7にはまた、油圧クラッチ43F,43Rのディスク43a,43b部に対し潤滑油を供給するための潤滑油路45Lも穿設してある。原動軸7とそれを支承する仕切り壁1aの中空筒状部33間には、原動軸7の外周面に形成した3個の環状溝を中空筒状部33の内周面でシールすることにより3個の環状油室46F,46R,46Lを区画形成してある。そして原動軸7内の作動油路45F,45Rはそれぞれ環状油室46F,46Rに、また潤滑油路45Lは環状油室46Lに、それぞれ連通させてある。仕切り壁1aには中空筒状部33に連らなる肉厚部内で横向きの作動油路47F,47R及び潤滑油路47Lを形成して、環状油室46F,46R,46Lに対しそれぞれ連通させてある。
同様に図3,4に示すように油圧クラッチ43F,43Rに対し作動油を供給するための油ポンプ48は、原動軸7をポンプ軸とする内接歯車式のものに構成されて仕切り壁1aの前面に装着されている。車体を構成する前部ハウジング1、ミッションケース2及び後部ハウジング3の内部下方部分には前部ハウジング1の仕切り壁1aより後方側で油を収容して、図3,5に符号49で示す油溜りに構成されている。この油溜り49の全体は図1に模式的に示すように軸受フレーム4、ミッションケース2の支壁2a及び後部ハウジング3の前壁3aの各下方部分に連通穴を形成することにより、図3,5に示す共通レベルの油面OLを有するように図られている。そして図2に示すように車両が傾斜地で前端側を上方とする傾斜姿勢をとったとき上記油面OLが鎖線図示の油面OLaのように、前部ハウジング1側から後部ハウジング3側にかけて油溜り49深さが増すように変更されるのに対し、車両登坂時に油の供給が断たれないこととするために後部ハウジング3内から油ポンプ48に油を導くこととされている。すなわち図1,2に模式的に示すように後部ハウジング3の前壁3aに装着したフィルタ50を該ハウジング3内に設置し、このフィルタ50に接続したパイプ51を、図4に示すように前部ハウジング1の一側壁外面上にまで導いている。そして油ポンプ48の吸入口48aを上記パイプ51内に連通させる油吸入通路52を、仕切り壁1aに形成している。
図4−7に示すように上記パイプ51反対側の前部ハウジング1の側壁には仕切り壁1aの後方側で開口54を形成してあり、補助変速装置12の作動を制御するためのコントロールバルブ装置55を、該開口54を挿通させ前部ハウジング1の内外にまたがらせて、該ハウジング1に固定支持させてある。このコントロールバルブ装置55のバルブケースは上記側壁の外面に沿わせるプレート部材56、このプレート部材56の外面に仕切り板57を介し沿わせる外側ケース部材58、及びプレート部材56の内面に沿わせ前部ハウジング1内に位置させる内側ケース部材59を、ボルト60により互いに締結して成り、その全体はボルト61によって前部ハウジング1の側壁に固定されている。図7,8に示すようにプレート部材56は、開口54の前方側で前部ハウジング1の側壁外面1cに向けて開口するポンプポート62P、作動油ポート62F,62R及び潤滑油ポート62Lを有する。このうち作動油ポート62F,62R及び潤滑油ポート62Lは図4,5に示すように、上記外面1cに開口させて仕切り壁1aに形成してある直線状の前記作動油路47F,47R及び潤滑油路47Lに対し直接に連通させてある。
図4,5に示すように仕切り壁1aには油ポンプ48の吐出口48bに連らなる油吐出通路63を、その終端が上記ポンプポート62Pに対面するように配置して形成してある。プレート部材56、仕切り板57及び外側ケース部材58を貫通して外側ケース部材58の外面に開口する貫通穴を設けてあり、ポンプポート62Pは該貫通穴の内端部によって提供されている。そして同貫通穴の内端付近の内周面に形成した環状段部に対し密封的に係合可能である環状肩部を外周面上に有する筒状のラインフィルタ64を、油吐出通路63内に挿入設置してある。このラインフィルタ64は上記貫通穴の外端を閉塞するように外側ケース部材58に螺着してある螺栓65に基端を受けさせたコイルばね66によって、上記した環状肩部が環状段部に対し係合するように移動付勢されている。使用につれてラインフィルタ64に目詰りが生じ該フィルタ前後の圧力差が或る値まで高まると、同フィルタ64はその内端面に作用する油圧によってコイルばね66の付勢力に抗し移動し、上記環状肩部が環状段部を離れ、これによって油吐出通路63とポンプポート62P間がラインフィルタ64を介することなく直接に連通せしめられるように、図られている。つまりラインフィルタ64は、その目詰り時に移動して油吐出通路63とポンプポート62P間を直接に接続するバイパス弁として機能するように支持されているのであり、これによってフィルタ目詰りによるコントロールバルブ装置55、したがって油圧クラッチ43F,43Rに対する油供給の不足とか遮断、及び油ポンプ48に対する過負荷が生じないこととされているのである。
コントロールバルブ装置55の概要を、図9の回路図に従って説明する。本装置55は先ず、前述の作動油路47F,45F及び47R,45R対応の油路69F,69Rによって油圧クラッチ43F,43Rに対し接続されている方向切換弁68を有する。方向切換弁68は両油圧クラッチ43F,43Rを切る中立位置Nと、各油圧クラッチ43F,43Rを選択的に作動させる前進作用位置F、後進作用位置Rを有する。油ポンプ48の吐出口に前記ラインフィルタ64を介し接続されている給油路70には、油路遮断弁71が接続されている。なおラインフィルタ64の前述バイパス弁機能は図9では、該フィルタ64と互いに並列接続されているバイパス弁64aでもって表してある。油路遮断弁71は油路72によって減圧弁73に接続され、油路72から分岐させた油路75には、油圧クラッチ43F,43Rに作用せしめられる油圧を設定するモジュレート・リリーフ弁76が挿入されている。給油路70の油圧を設定する主リリーフ弁77のリリーフ油路78は油圧クラッチ43F,43R方向に導かれて、前記潤滑油路47L,45L対応の油路により油圧クラッチ43F,43Rの前記ディスク43a,43bに対し潤滑油を供給するために利用されている。モジュレート・リリーフ弁76のリリーフ油路75aは、上記油路78へと接続されている。そして同油路78には潤滑油圧を設定するための二次リリーフ弁79が接続される他、流量制御弁80が接続されると共に開閉弁81が挿入されている。
図9に示すように減圧弁73はペダル82により回動アーム83を介して変位操作されるものに構成され、油路72を油路74に対しほぼそのまま接続する非減圧位置A、油路72,74間の流路を絞ると共に一部の油を絞りにより油溜り49にドレンしてモジュレート・リリーフ弁76による設定油圧を減圧することとする減圧位置B、及び油路72端を遮断すると共に油路74を油溜り49へと接続して油圧クラッチ43F,43Rを切る油圧アンロード位置Cを有する。また油路遮断弁71は油路70端を遮断すると共に油路72を油溜り49に接続する油路遮断位置Iと、油路70,72間を連通させる油路開放位置IIとを有するものに構成され、油路遮断位置I方向に弁ばね71aによって変位付勢されると共に、弁ばね71a反対側に油路72の油圧を油路84によって導いてあるものとされている。そしてこの油路遮断弁71は上記回動アーム83に連動するロッド部材85によって、減圧弁73が油圧アンロード位置Cに移されると油路遮断位置Iから油路開放位置IIに移され、その後は油路84を介し作用する油路72の油圧によって同位置IIに留められることとされている。
モジュレート・リリーフ弁76は周知のように、油圧設定用スプリング86の基端を受ける制御ピストン87を設けて、この制御ピストン87の背後に区画形成した油室88に対し油路72中のクラッチ作動油を油路75及び絞り89を介し徐々に供給することとし、制御ピストン87を徐々に前進させスプリング86のばね力を徐々に高めて、油路72に成立し油圧クラッチ43Fないし43Rに対し作用せしめられる油圧を漸増させるものに構成されている。方向切換弁68が中立位置Nに戻されたとき上記油室88から迅速に油をドレンさせ制御ピストン87を迅速に元位置へと戻すため、該油室88を油路90によって方向切換弁68にも接続し、該切換弁68を、中立位置Nで油路90を油溜り49へと接続するものに構成している。
したがって方向切換弁68は2つの油ドレンポート68T,68T、つまり中立位置Nで両油圧クラッチ43F,43Rから油をドレンさせると共に各作用位置F,Rで一方の油圧クラッチ43F或は43Rから油をドレンさせるための油ドレンポート68T、及び中立位置Nでモジュレート・リリーフ弁76の油室88から油をドレンさせるための油ドレンポート68Tを、有する。そして特に後述する具体構造の油溜めチャンバ91が設けられていて、溢流口91aからの油溜り49への油溢流により油溜り49の油面よりも高い油面を維持するものとしてある該油溜めチャンバ91内の低部に、両油ドレンポート68T,68Tを連通させてある。
同様に図9に示すように流量制御弁80は図示のように油路78から油をドレンさせることのない第1の位置と、内部の絞り80aを介し油路78から一部の油を油溜り49へドレンする第2の位置とを有するものに構成され、弁ばね80bによって第1の位置方向に移動付勢されると共に弁ばね80b反対側から、減圧弁73と方向切換弁68間の油路74の油圧を、パイロット油路92によって作用させてあるものとされている。また開閉弁81は図示のように油路78を遮断する閉鎖位置と開放する開放位置とを有し、弁ばね81aによって閉鎖位置方向に移動付勢されると共に、流量制御弁80同様に油路74の油圧を、パイロット油路93によって弁ばね81a反対側から作用させてあるものとされている。したがってこれらの弁80,81は油圧クラッチ54Fもしくは54Rに対し作用せしめられることとなる油路74の油圧に応動して、油圧クラッチ43F,43Rに対する潤滑油の供給を制御することになる。
図9において94F,94Rは各油圧クラッチ43F,43Rに付設された潤滑油供給制御弁機構を示しており、本弁機構は例えば米国特許No.3,913,616に開示されているように周知である。各弁機構は各油圧クラッチ43F,43Rにおいて前記リターンばね43cにて移動付勢され油路69F,69Rの油圧を作用せしめられるピストン43d(図3)を可動弁体とするものに構成されており、各油圧クラッチ43F,43Rの切り位置では内部の絞り94aを介してのみ潤滑油の供給を行い、各油圧クラッチ43F,43Rが入れられると潤滑油を絞ることなく供給するものとされている。
上で図9について述べたコントロールバルブ装置55のバルブ類のうち方向切換弁68及びモジュレート・リリーフ弁76は図5,6に示すように、外側ケース部材58に外向きに張出すケース部58aを設けて該ケース部58a内に前後方向に沿わせ設置してある。また油路遮断弁71、減圧弁73、主リリーフ弁77、二次リリーフ弁79、流量制御弁80及び開閉弁81は図6に示すように、内側ケース部材59内に前後方向に沿わせ設置してある。
コントロールバルブ装置55内の主たる油路と前記油溜めチャンバ91を形成するためには、前記バルブケースにおけるプレート部材56と仕切り板57とが利用されている。すなわち図4−6及び図8に示すようにプレート部材56には仕切り板57側を開放した凹溝70a,72a,74a,95F,95R,95L及び96を形成してあって、これらの凹溝の開放端を仕切り板57によって覆わせてある。該凹溝のうち先ず凹溝70aは図9に図示の油路70の主要部分を形成するもので、上端を前記ポンプポート62Pに連らねると共に図7,8に示すように内側ケース部材59に向けて開口する2個の穴70b,70cによって該ケース部材59内に連通させてある。また凹溝72aは図9に図示の油路72の主要部分を形成するもので、図7,8に示すように内側ケース部材59に向けて開口する2個の穴72b,72cによって該ケース部材59内に連通させると共に、仕切り板57の穴72d,72eによって外側ケース部材58内に連通させてある。凹溝74aは図9に図示の油路74の主要部分を形成するもので、図7,8に示すように内側ケース部材59に向けて開口する3個の穴74b,74c,74dにより該ケース部材59内に連通させると共に、仕切り板57の穴74eによって外側ケース部材58内に連通させてある。
凹溝95F,95Rは上端を前記作動油ポート62F,62Rに連らねてあるもので、図7,8に示すように仕切り板57の穴97F,97Rによって外側ケース部材58内に連通させてある。凹溝95Lは上端を前記潤滑油ポート62Lに連らねてあるもので、下端で内側ケース部材59に向けて開口する穴97Lによって該ケース部材59内に連通させてある。
凹溝96は前記油溜めチャンバ91を形成するためのもので、図8に示すようにプレート部材56内で大きな面積を占めるものに形成されている。図5,8,10に示すように、図9について前述した方向切換弁68の油ドレンポート68T,68Tを凹溝96内の下方部分に連通させる穴98T,98Tを、仕切り板57に形成してある。図5,7,8,10に示すように前記溢流口91aは凹溝96の上端位置で、油溜めチャンバ91を内側ケース部材59前方側で前部ハウジング1内に直接連通させるように、プレート部材56に形成されている。溢流口91aのレベルは油溜めチャンバ91内の油面OLbが油溜り49の油面OLよりも、図示のようにかなり高く維持されるように設定されている。
外側ケース部材58のケース部分58a内のバルブ構造を図10について説明すると、先ず方向切換弁68は前後方向に沿うスプールを備えたものに構成されている。この切換弁68は図8に図示の前記穴74eに連通させてあるポンプポート68P、図8に図示の前記穴97F,97Rに対し外側ケース部材58内の油路溝99F,99Rにより連通させてあるクラッチポート68F,68R、外側ケース部材58内の油路溝90a(図9の油路90に対応)によってモジュレート・リリーフ弁86の油室88に連通させた関係としてある油還流ポート68S、及び前述のように穴98T,98Tに連通させてある油ドレンポート68T,68Tを有する。弁スプールは4個のランド68a,68b,68c,68dと内部の油路穴68eを有し、図示の中立位置ではポンプポート68P及びクラッチポート68F,68Rが油ドレンポート68Tに接続され、油還流ポート68Sが油ドレンポート68Tに接続されることとしてある。同中立位置からスプールを前方向き(図10でみて右向き)に変位させた前進作用位置ではランド68a,68b間でポンプポート68Pとクラッチポート68F間が接続されると共に、油路穴68eを介しクラッチポート68Rと油ドレンポート68T間が接続され、またランド68dによって油還流ポート68Sがブロックされる。中立位置からスプールを後方向き(図10でみて左向き)に変位させた後進作用位置ではランド68a,68b間でポンプポート68Pとクラッチポート68R間が接続されると共に、ランド68a前方側でクラッチポート68Fと油ドレンポート68T間が接続され、またランド68c,68d間で油還流ポート68Sがブロックされる。
方向切換弁68を変位操作するためにはケース部分58aに回転自在に支持させた横向きの操作軸101を設けて、この操作軸101に取付けたシフタ102を切換弁スプールの後端部に係合させてある。同切換弁68を前記各位置N,F,Rに解除可能に拘束するためにはスプール外周面に3個の環状デテント溝103N,103F,103Rを形成して、図6に示すようにスプリング(図示せず)の付勢下で各デテント溝内に臨むボール104を、ケース部分58a内に設けてある。図5,6に示すように上記操作軸101にはケース部分58a外で、アーム101aを取付けてある。
図10に示すようにモジュレート・リリーフ弁76は方向切換弁68の上方側で、ケース部分58aに嵌合されたケーシング105内に配置されている。ケーシング105には図8に図示の前記穴72eに連通するポンプポート76P、外側ケース部材58の溝穴99L及び図7,8に図示の仕切り板57及びプレート部材56の2個の潤滑油通路穴106a,106bによって内側ケース部材59内に連らねてあるリリーフポート76D、及びケーシング105外周面の長い環状溝穴107を油室88に連通させる油入力ポート76Sを、設けてある。上記環状溝穴107は図6に示すようにプレート部材56の前記凹溝72aに連通する、仕切り板57の前記穴72dと、図9について前述した絞り89を形成してある管状金物89aを螺合した穴によって、連通させてある。また該溝穴107は図10に示すように前記溝穴90aによって方向切換弁68の油還流ポート68Sに連通させてある。
ケーシング105内にはリリーフ弁76の弁体76Aと前記制御ピストン87とを前後に相対向させて嵌合してあり、制御ピストン87反対側でケーシング105内には油圧作用室108を形成して、弁体76Aの絞り油路76aによってポンプポート76Pに対し連通させてある。弁体76Aは制御ピストン87向きに突出するピン部76bを有し、また制御ピストン87は弁体76A向きに突出しピン部76bが突入可能であるスリーブ部87aを有する。ケーシング105の内周面には、制御ピストン87の前進量を規制する環状段部105aを形成してある。
図9について前述した油圧設定用スプリング86は、同心配置の3個のコイルばね86a,86b,86cによって構成されている。このうち最外周のコイルばね86aは弁体76Aと制御ピストン87が図示のように最大限に離隔している状態で既に、弁体76Aと制御ピストン87とに係合するように配置されている。放射方向中央のコイルばね86bは図示の状態で一端で弁体76Aに対し係合し、他端はスリーブ部87aにガイドされた状態で制御ピストン87とは係合していず、制御ピストン87が弁体76A向きに或る量だけ前進すると該ピストン87に対し係合することとされている。最内周のコイルばね86cはスリーブ部87a内に配置されており、制御ピストン87が更に前進してピン部76bがスリーブ部87aに突入すると該ピン部76b端面に係合して弁体76Aに対し付勢力を及ぼすものとされている。したがって図示のモジュレート・リリーフ弁76は方向切換弁68が中立位置Nから作用位置F又はRに移されたとき、弁体76Aがポンプポート76Pからリリーフポート76Dに油をリリーフしつつクラッチ作用油圧を設定して行く間、絞り89、環状溝穴107及び油入力ポート76Sを介し油室88に徐々に流入する油によって制御ピストン87が徐々に前進するとき、先ずコイルばね87aのみによる弁体76A付勢によってクラッチ作用油圧を比較的低い割合で上昇させ、次にコイルばね87a,87bの両者が弁体76Aを付勢する時点からはそれより高い割合でクラッチ作用油圧を上昇させ、そしてコイルばね87cも弁体76A付勢に加わる時点からは比較的迅速に、制御ピストン87が環状段部105aに接当する状態で成立する正規油圧にまでクラッチ作用油圧を上昇させることになる。
なおケーシング105には弁体76Aと制御ピストン87間の空間に開口するブリーザポート109も形成してあり、このブリーザポート109は図7,8に示す仕切り板57の穴110、プレート部材58の溝穴111及び穴111aによって内側ケース部材59内方向に導かれ、内側ケース部材59のブリーザ穴112(図11)に連通させてある。図7,8に示すように油溜めチャンバ91上方の空間を前部ハウジング1内に連通させるブリーザ穴113も、プレート部材56に形成されている。
内側ケース部材59内のバルブ構造を図11について説明すると、先ず減圧弁73はケース部材59の下方部分に前後方向に沿わせ形成された弁穴に嵌合した弁体73Aを有する。上記弁穴には図7,8に図示の前記穴72cを連通させてあるポンプポート73P、図7,8に図示の前記穴74dを連通させてあるクラッチポート73C、油溜り49内に連通する2個の油ドレンポート73T,73Tを、それぞれ開口させてある。弁体73Aは中間に隔壁を有する中空状のものに形成され、該隔壁の後方側にはスプリング114及びロードピストン115を嵌挿し、前方側にはポペット116を嵌挿してある。ポペット116の杆部116aは弁穴前端部に嵌合した操作バー117に、ピン118によって取付けられており、操作バー117に対し前記回動アーム83を係合させてある。操作バー117の内端部分は中空状とされ、そこに内外2重のコイルばねより成るスプリング119を配置して弁体73Aを後方向きに移動付勢することとしてある。弁体73Aには中央の小径部73aにおいて上記隔壁の前後でクラッチポート73Cの油圧を弁体中空部内に導く1対のオリフィスを形成してあり、また隔壁前方側の中空部内を油ドレンポート73Tに連通させる放射方向の穴73bを形成してあって、この穴73bの開口度をポペット116によって変更制御させることとしてある。
図11では減圧弁73が図9について前述した非減圧位置Aで図示されており、この位置Aでは弁体小径部73a外周側でポンプポート73Pとクラッチポート73Cが絞られることなく連通している。減圧弁73は図9に図示の前記ペダル92を踏込むことにより操作バー117を前方向き(図11でみて右向き)に引出すことにより前記減圧位置B、次いで前記油圧アンロード位置Cへと移されることとされており、ペダル92を大きく踏込んで操作バー117を大きく引出した油圧アンロード位置Cでは、スプリング119の付勢力が大きく減少せしめられることにより弁体73Aがスプリング114の作用で、小径部73a外周側でクラッチポート73Cを油ドレンポート73Tに連通させる位置まで変位せしめられることとされている。減圧位置Bはペダル92の踏込み量により操作バー117の引出し量を加減することによって得られ、同位置Bでは弁体73Aが小径部73a後方側のランドによりポンプポート73Pとクラッチポート73C間を断続させつつ、クラッチポート73Cから絞られた割合で油ドレンポート73Tに油をドレンさせて、モジュレート・リリーフ弁76にて設定された油圧よりも減圧された油圧をクラッチポート73Cに成立させる。そしてその減圧度は操作バー117の引出し量を加減しスプリング119の弁体付勢力を変更制御することによって、変更調節できる。
次に油路遮断弁71は、内側ケース部材59の上方部分に前後方向に沿わせ形成された弁穴に嵌合して設けられている。該弁穴には図7,8に図示の前記穴70b,72bにそれぞれ連通させてあるポンプポート71P及びクラッチポート71Cを、開口させてある。遮断弁71は前記弁ばね71aによって上記両ポート71P,71C間をブロックする方向に移動付勢されている。該弁ばね71a端を受ける、ケース部材59背面に装着のカバー板に遮断弁71の油ドレンポート71Tを形成してあり、遮断弁71には図示の油路遮断位置Iでクラッチポート71Cを油ドレンポート71Tに連通させる油路穴71bを形成してある。遮断弁71にはまた、該弁に対しクラッチポート71Cの油圧を弁ばね71a反対側から作用させるための絞り油穴71c、及び図9について前述した油路開放位置IIでポート71P,71C間を連通させるための油穴71dも、形成してある。図9について前述したロッド部材85は上記弁穴前端側の小径穴部に嵌合され、その後端面85aで遮断弁内周面の環状段部71eを押すことによって、該弁71を弁ばね71a力に抗して押込み変位させるものとしてある。なお油路遮断弁71の油ドレンポート71Tは油溜めチャンバ91の溢流口91aよりも低レベルに配置して、該遮断弁71も油溜めチャンバ91の油面より下方レベルにあるように配慮されている。
油路遮断弁71は減圧弁73が油圧アンロード位置Cに移されるとロッド部材85に押され、油穴71dがクラッチポート71Cに対面すると共にポンプポート71Pが開放される状態まで押込まれて、油穴71dと弁中空部内を介しポンプポート71Pとクラッチポート71C間を連通させる油路開放位置IIに移される。そして前述したようにその後、減圧弁73が非減圧位置Aに戻され、これによってロッド部材85が減圧弁中空部内の油圧により回動アーム83との接当を維持するように減圧弁71を離れて押出されても、油穴71dを介し作用するクラッチポート71Cの油圧により弁ばね71a力に抗し開放位置IIに留められる。
図1について前述したように走行系の原動軸7はエンジン5によりクラッチを介することなく駆動されることとしてあるが、その理由は上記した油路遮断弁71と減圧弁73が設けられていることからして図1,3に図示の補助変速装置12がクラッチ機能を奏し得るためである。すなわち該弁71は方向切換弁68を作用位置F又はRに移した状態でエンジン5を始動しても図9,11に示す油路遮断位置Iに留まったままであり、図9のペダル82を一杯に踏込んで減圧弁73を油圧アンロード位置Cに移して始めて油路を開放する。そして減圧弁73の上記位置Cでは方向切換弁68が作用位置F又はRに移されていてもクラッチ作用油圧のアンロードにより油圧クラッチ43F或は43Rが係合せず動力伝達経路が断たれているから、補助変速装置12が走行系のクラッチとして機能することになる。同変速装置12はその後、ペダル82の踏込みを徐々に解除し減圧弁73を減圧位置Bを経て非減圧位置Aまで徐々に戻すことにより、徐々に伝動を開始する。図11に示すように減圧弁73及び油路遮断弁71を操作する回動アーム83は内側ケース部材59の前方側に配した回転操作軸120に取付けてあり、この操作軸120はプレート部材56、仕切り板57及び外側ケース部材58を貫通させて外部に突出させてあり、その外端には図10に示すようにアーム120aを取付けてある。
図11に示すように主リリーフ弁77は図8に図示の前記凹溝70aに連通する前記穴70cに対面するようにして、内側ケース部材59内に設置されている。二次リリーフ弁79は、該主リリーフ弁77の上方側でケース部材59内に配置されている。主リリーフ弁77のリリーフポートから、図示の配置で設けられている前記流量制御弁80及び開閉弁81へと油を導く油溝121がケース部材59に形成されており、前記潤滑油通路穴106a,106bは該油溝121に連通させてある。
流量制御弁80は油溝121内から一部の油を油溜り49内に排出するための前記絞り80aを形成する放射方向の小孔を有し、前記弁ばね80bによって絞り80aがブロックされる方向に移動付勢されている。制御弁80の前面側の油室には図7に図示の前記穴74c(図9のパイロット油路92に対応)を開口させてある。また開閉弁81は油溝121と、図7,8に図示の前記穴97Lを開口させてある潤滑油出口ポート81bとの間を断続するものに構成され、前記弁ばね81aによって油溝121と出口ポート81b間を遮断する向きに移動付勢されている。開閉弁81の後端面側の油室には図7,8に図示の前記穴74b(図9のパイロット油路93に対応)を開口させてある。
図9の油路74に成立するクラッチ作用油圧に応動して油圧クラッチ43F,43Rに対する潤滑油の供給を制御する流量制御弁80及び開閉弁81は、次のように作用するものとされている。すなわち先ず開閉弁81はその弁ばね81aの荷重設定により、モジュレート・リリーフ弁76による油圧の漸増時或は減圧弁73による減圧時に油路74に油圧クラッチをスリップ係合させるような油圧が成立すると潤滑油供給用の油路78を開放し、油圧クラッチの摩擦エレメント43a,43b間のスリップによる発熱、それに伴う摩耗を抑制するように、同エレメント43a,43bに対し潤滑油の供給を開始させるものとされている。したがって油路74に油圧が成立しない中立状態では油圧クラッチ43F,43Rに対し潤滑油が供給されずして、粘性の油のドラグ現象により原動側摩擦エレメント43bに対し従動側摩擦エレメント43aが追随回転して車両が不測発進する事態が、確実に回避される。また流量制御弁80はその弁ばね80b荷重の設定により、油路74に油圧クラッチ43F或は43Rを定常運転する正規油圧がほぼ成立すると、潤滑油供給用の油路78から一部の油を排出して潤滑油流量を、クラッチ・スリップ係合時の余熱を冷却除去するに足りる程度にまで減らすものとされている。したがってクラッチ定常運転時には一体回転する摩擦エレメント43a,43bが粘性の油をかき分けて回転することによるエネルギー損失及び発熱が、大きく減らされることになる。
図12は前部ハウジング1の主要部の外観を示している。同図に示すようにコントロールバルブ装置の外側ケース部材58と間隔をあけその側外方位置にステップ125が、前部ハウジング1の外側面上の取付ボス126とミッションケース2外側面上の取付ボス(図示せず)に取付けて、設けられている。ケース部分58aは該ステップ126の下方に位置し、前記アーム101a,120aもステップ125の下方に位置している。前部ハウジング1の上面にはエンジン・ボンネット127の内側で支柱128が立設され、減圧弁操作用の前記ペダル82は、支柱128に支軸129まわりで回動可能に支持されている。ペダル82とボンネット127間にはペダル戻しばね130が張設され、また支柱128と前部ハウジング1の外側面上とにペダル82の回動範囲を規制する1対のストッパ131,132が固設されている。減圧弁用操作軸120上のアーム120aはペダル82と共に回動するアーム82aに対し、ロッド133によって接続されている。また方向切換弁用操作軸101上のアーム101aは操作索条134により、図2に示すようにステアリング・ホィール30の一側に配置してあるシフトレバー135に対し接続されている。図12において136は図1に図示の前記PTOクラッチ8を操作するための回転操作軸であって、それに固着したアーム136aはロッド137により、図外のPTOクラッチレバーへと接続されている。
図1に示した主変速装置15と副変速装置18の概略構造を説明しておくと、先ず主変速装置15は前記駆動軸13上に4個の歯車141,142,143,144を遊嵌設置すると共に、これらの歯車にそれぞれ噛合せた4個の歯車145,146,147,148を前記変速軸14上に固定設置して、4列の変速歯車列を設けてあるものとされている。そして駆動軸13上にその上の歯車を択一的に駆動軸13に対し結合するための2個の複式同期クラッチ149,150を設けて、4段の変速を得るものに構成されている。
変速軸14は前記中間軸16に対し、減速歯車152,153列により接続されている。中間軸16上には2個の変速歯車154,155が固定設置され、前記プロペラ軸17上には該歯車154,155に対し噛合せ可能な2個のシフト歯車156,157が摺動のみ可能に設けられている。そして変速軸14とプロペラ軸17間には、シフト歯車157の変位によって係合させ得るクラッチ158が配設されている。以上により副変速装置18は、シフト歯車156,157のシフト操作によって3段の変速を得ることができるものに構成されている。
図13は第2の実施例を示している。本実施例ではコントロールバルブ装置55が前部ハウジング1の上面上に固定設置されている。このコントロールバルブ装置55は前記内側ケース部材59とそれに内装させた前記バルブ71,73,77,79,81に対応する部分を有せず、バルブとして方向切換弁68とモジュレート・リリーフ弁76のみを設けた簡易構造のものとされている。
本第2の実施例では切換弁68及びリリーフ弁76を内装する外側ケース部材58のケース部分58a内に、方向切換弁68の油ドレンポート68T,68T(ポート68Tは図示せず)に連通させた油溜めチャンバ91を形成すると共に、該チャンバ91に開口するパイプ170を一端でケース部分58aの上面に装着し、このパイプ170をケース部分58aの上方から側方に導き、他端を仕切り壁1aよりも後方側で前部ハウジング1の一側壁に装着して、該ハウジング1内の上方レベルに開口させている。したがって本実施例ではパイプ170一端部内の上端部が油溜めチャンバ91の溢流口91aを構成している。他部の構造は第1の実施例と類似していて、同一の符号で指してある。
以上に説明した実施例ではモジュレート・リリーフ弁76の油室88からの油ドレン制御を、油圧クラッチ43F,43Rに対する油の給排を制御する方向切換弁68により行わせる構造としたが、同油ドレン制御を方向切換弁68とは別の制御弁により行わせることも可能である。また車速変更用の油圧作動式変速装置12における複数油圧クラッチ43F,43Rに対し油を供給するための油供給装置としてこの発明を実施した例を示したが、作業車両に設けられる他の油圧クラッチ、或は油圧シリンダとか油圧作動ブレーキ等に対し油を供給するための装置としてこの発明を実施できることは、勿論である。したがってこの発明は特許請求の範囲を適正に解釈した範囲にのみ限定され、図示実施例によっては何ら限定されるべきではない。
この発明の好ましい一実施例を装備したトラクタの伝動機構の全体を示す模式的な一部展開縦断側面図である。 上記トラクタを、傾斜地にある状態で画いた模式的な側面図である。 上記トラクタの前部ハウジングの後半部を示す縦断側面図である。 図3に示す前部ハウジング後半部の横断平面図である。 図3のV−V線にほぼ沿った一部省略拡大縦断正面図である。 図5に図示部分の縦断背面図である。 図5のVII−VII線にほぼ沿った断面図である。 図5のVIII −VIII 線にほぼ沿った断面図である。 図示トラクタに設けられた油圧回路の回路図である。 図5のX−X線にほぼ沿った拡大断面図である。 図5のXI−XI線にほぼ沿った断面図である。 図示トラクタの前部ハウジングの主要部を示す側面図である。 この発明の第2の実施例を示すトラクタ要部の縦断正面図である。
符号の説明
1 前部ハウジング
1a 仕切り壁
2 ミッションケース
3 後部ハウジング
4 軸受フレーム
7 原動軸
10 出力軸
11 中間軸
12 補助変速装置
43F,43R 油圧クラッチ
48 油ポンプ
49 油溜り
55 コントロールバルブ装置
56 プレート部材
57 仕切り板
58 外側ケース部材
59 内側ケース部材
60,61 ボルト
68 方向切換弁
68T ,68T 油ドレンポート
76 モジュレート・リリーフ弁
86 油圧設定用スプリング
87 制御ピストン
88 油室
89 絞り
91 油溜めチャンバ
91a 溢流口
96 凹溝

Claims (7)

  1. 油圧作動手段を収容すると共に、内部が該油圧作動手段に対し油ポンプにより供給される油の油溜りとされた車体を備えた作業車両に適用される油供給装置であって、
    前記油ポンプからの油によって前記油圧作動手段の作動を制御する制御弁手段と、該制御弁手段を支持するバルブケースとを備え、
    前記バルブケースは、前記車体の外面に沿ったプレート状部材であって、前記油ポンプからの油を前記制御弁手段を介して前記油圧作動手段へ送る為の油路が形成されたプレート状部材と、
    前記制御弁手段が設置される外側ケース部材であって、前記プレート状部材の外面に仕切り板を介して連結される外側ケースとを有し、
    前記プレート状部材には、前記仕切り板側が開放された凹溝であって、該仕切り板によって覆われる凹溝が形成されており、
    前記凹溝は前記制御弁手段のドレン油が一時的に保留される油溜めチャンバを形成しており、
    前記プレート状部材には、前記油溜めチャンバを前記油溜りに連通させる溢流口が設けられ、且つ、前記仕切り板には、前記制御弁手段のドレンポートを前記油溜めチャンバに連通させる穴が設けられ、
    前記溢流口は、前記油溜めチャンバの油面が前記油溜りの油面よりも高く維持されるように、該油溜りの油面よりも上方に設けられており、
    前記仕切り板の穴は、前記油溜めチャンバの油面よりも低い位置に設けられていることを特徴とする油供給装置。
  2. 油圧作動手段を収容すると共に、内部が該油圧作動手段に対し油ポンプにより供給される油の油溜りとされた車体を備えた作業車両に適用される油供給装置であって、
    前記油ポンプからの油によって前記油圧作動手段の作動を制御する制御弁手段と、該制御弁手段を支持するバルブケースとを備え、
    前記バルブケースは、前記車体の外面に沿ったプレート状部材と、
    前記制御弁手段が設置される外側ケース部材であって、前記プレート状部材の外面に仕切り板を介して連結される外側ケースとを有し、
    前記プレート状部材には、前記仕切り板側が開放された複数の凹溝であって、該仕切り板によって覆われる複数の凹溝が形成されており、
    前記複数の凹溝のうちの一の凹溝は油溜めチャンバを形成し、且つ、残りは前記油圧作動手段に連通される油路を形成しており、
    前記プレート状部材には、前記一の凹溝を前記油溜りに連通させる溢流口が設けられ、且つ、前記仕切り板には、前記制御弁手段のドレンポートを該一の凹溝に連通させる穴が設けられ、
    前記溢流口は、前記油溜めチャンバの油面が前記油溜りの油面よりも高く維持されるように、該油溜りの油面よりも上方に設けられており、
    前記仕切り板の穴は、前記油溜めチャンバの油面よりも低い位置に設けられていることを特徴とする油供給装置。
  3. 前記車体は、幅方向に延びる仕切り壁を有し、
    前記油ポンプは、前記仕切り壁に挿通される原動軸によって駆動されるように該仕切り壁に支持されており、
    前記仕切り壁には、内端部が前記油ポンプの吐出口に連通された油路が穿孔され、
    前記油路の外端部は、前記プレート状部材に形成された油路のうち,前記制御弁手段の入力側に通じる油路に連通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の油供給装置。
  4. 前記仕切り壁には、前記プレート状部材に形成された油路のうち,前記油圧制御手段の出力側に通じる油路と前記油圧作動手段の作動油ポートとを連通する油路が穿孔されていることを特徴とする請求項3に記載の油供給装置。
  5. 前記油溜めチャンバを形成する凹溝は、車体の側面視において、U字状をなしており、
    前記仕切り板の穴は、U字状の下方において該凹溝に連通されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の油供給装置。
  6. 前記プレート状部材には、前記U字状凹溝の上方において、該U字状凹溝を前記油溜りに連通させるブリーザ穴が設けられており、
    前記溢流口及び前記ブリーザ穴は、前記仕切り板の穴を挟んで車輌前後方向一方側及び他方側に位置するように、前記U字状凹溝の上方に振り分け配置されていることを特徴とする請求項5に記載の油供給装置。
  7. 前記バルブケースは、前記プレート状部材の内面に連結される内側部材をさらに備え、
    前記内側部材は、前記車体に形成された開口内に位置していることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の油供給装置。
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