JP3912734B2 - 水平濾板式濾過機の濾材 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水平濾板式濾過機で使用される濾材に関し、更に詳しくは、カットされたシート状濾材を濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けた水平濾板式濾過機で使用される濾材に関する。
【0002】
【従来の技術】
水平濾板式濾過機は必要な濾過精度に合ったシート状の濾材を用いて加圧下で高精度の濾過が可能であり、しかも濾材を自動的に交換することができるため、例えば、金属圧延油の清浄化やファインケミカル分野の結晶の濾過分離など多方面で使用されている。
【0003】
従来の水平濾板式濾過機には、例えば、複数の矩形状の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、濾板間毎にシート状の濾材を供給して締め付けることにより複数の濾過部を形成し、この濾過部に近接してロール状の濾材給排手段が対向する側面に夫々配置されているロール状濾材型の水平濾板式濾過機がある。前記水平濾板式濾過機は、水平濾板を加圧ジャッキで離間させ、一端側に配置されたロール状の濾材供給手段から新濾材を繰り出して濾過部に供給するとともに、他端側に配置されたロール状の濾材排出手段で濾材を巻き取って使用済みの濾材を濾過部から排出することにより濾過部での濾材の給排操作を行っている。また、前記濾材の給排操作では、濾材を上面側及び下面側から挟持し、水平方向に摺動することにより濾材を移動させる濾材移動手段や濾材に複数のスパイクを突き刺して水平方向に摺動することにより濾材を移動させる濾材移動手段が用いられている。
【0004】
前記ロール状濾材型の水平濾板式濾過機では、構造上の問題から常に濾過部に対応する面積以上の濾材を供給する必要があるため、高価な濾材を必要以上に消費し濾材経費が嵩む問題や濾材をロール状に形成するため、堅い濾材や珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾材などは使用できず、適用濾材の範囲が狭い問題もある。また、セルロース系濾紙のように引張り強度の弱い濾材では、濾材給排手段及び濾材移動手段による引張り力により裂けて破断する恐れがあり、特に、スパイク式濾材移動手段では、裂けやすくなり、また、濾材を引き出した後に、スパイクから濾材が離れにくい問題もある。更に、ロール状の濾材は、排出後の廃濾材を処理可能な大きさに切断する必要があり、その作業は非常に汚れた作業となり、作業環境が悪い問題もある。
【0005】
前記の問題を解決する手段として、本出願人は、複数の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板間毎に濾過部に対応する面積の大きさにカットされたシート状濾材を配置して濾過部を形成し、前記シート状濾材の供給は、濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けた水平濾板式濾過機を開発した(特公平6−15007号公報)。
【0006】
前記水平濾板式濾過機では、濾過部に対応する面積の大きさにカットしたシート状の濾材を使用するため、濾材の略全面が濾過に使用され、無駄な部分が発生せず経費の低減化が図れるとともに、堅い濾材や珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾材などでも使用できるため、適用濾材の範囲が広くなり、また、濾材供給手段が、濾材を複数の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、水平可動クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する構成とするとともに、水平可動クランプ機構により使用済の濾材を濾板間から排出する構造であるため、裂けて破断する恐れや、濾材を引き出した後に、スパイクから濾材が離れにくい問題も解消された。また、排出後の廃濾材を処理可能な大きさに切断する必要もなくなり、作業環境の大幅な改善を図ることができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記特公平6−15007号公報に開示された水平濾板式濾過機では、使用される濾材は全体がポーラスであり、吸盤での吸着部における微細孔から空気を吸引するため、空気の吸引量が多すぎて真空度が高すぎると、同時に複数枚の濾材を吸着供給する恐れが生じ、また、真空度が低すぎると濾材を吸着できない恐れもあった。また、吸盤での吸着が効果的に行われず、ずれた状態で水平可動クランプ機構により挟持して供給され、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができない恐れもあった。従って、濾材を1枚づつ確実に吸着するためには、吸盤における真空度の制御が非常に重要となり、特に、濾材の種類を頻繁に変更する場合などには、制御操作が複雑且つ煩雑となる問題があった。
【0008】
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、濾材を1枚づつ確実に吸着し、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができるとともに、濾過部からの排出も確実に行うことができる水平濾板式濾過機の濾材を提供する目的で成されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の要旨は、請求項1に記載の発明においては、複数の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板間毎に濾過部に対応する面積の大きさにカットされたシート状濾材を配置して濾過部を形成し、前記シート状濾材の供給は、濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けて行う水平濾板式濾過機において、前記濾材は、、少なくとも前記吸盤で吸着される部分が非通気性部とされて成ることを特徴とする水平濾板式濾過機の濾材である。
【0010】
前記の構成により、吸盤での吸着部において空気を吸引しないため、真空度により、同時に複数枚の濾材を吸着供給する恐れや濾材を吸着できない恐れなどもなく、また、ずれた状態で水平可動クランプ機構により挟持して供給されることもないため、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができる。
【0011】
なお、使用される濾材としては、セルロースから成る濾紙、珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾紙や適宜材質の不織布、織布などが用いられ、それらを水平濾板の形状で濾過部に対応する面積の大きさにカットして用いられる。また、吸盤で吸着される部分を非通気性部とするには、濾材製造段階で吸着部分を非通気性として製造することもできるが、既存のポーラスな濾材に非通気性の紙、ナイロン、ポリプロピレンなどのテープを貼着して形成してもよく、また、既存のポーラスな濾材に合成樹脂膜でコーティングを施して形成してもよい。
【0012】
また、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材の非通気性部は濾材面に非通気性テープを貼着して成る濾材である。また、請求項3に記載の発明においては、請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材の非通気性部は濾材面を合成樹脂膜でコーティングして成る水平濾板式濾過機の濾材である。
【0013】
前記請求項2又は請求項3の構成により、吸盤で吸着される部分を廉価且つ確実に非通気性とすることができる。なお、請求項2に記載の非通気性テープとしては、片面が粘着性の紙テープや布テープなどを用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形態の水平濾板式濾過機の濾材であり、(イ)図は一実施の形態の濾材の平面図、(ロ)図は(イ)図の側面図、(ハ)図は他の実施の形態の濾材の平面図、(ニ)図は(ハ)図の側面図である。図2は濾材供給手段における給紙作用を示す部分縦断面図、図3は濾材排出手段における排紙作用を示す部分縦断面図、図4は図3のA−A視図、図5は水平濾板式濾過機の正面図である。
【0015】
図1における1は濾材の濾紙であり、2は少なくとも濾紙1の吸盤で吸着される部分を非通気性とするために、濾紙1面に貼着された非通気性部材であり、図1の(イ)図に記載された非通気性部材2は濾紙1を横断して非通気性紙テープを貼着したものであり、また、(ハ)図に記載された非通気性部材2は濾紙1の吸盤で吸着される部分のみに合成樹脂膜をコーティングしたものである。
【0016】
次に、前記濾紙1を水平濾板式濾過機に供給及び排出する作用について説明する。図5において、水平濾板式濾過機10は、複数の水平濾板11を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板11間毎にシート状濾材1を配置して濾過部を形成し、シート状濾材1の供給は、シート状濾材1を濾材吸着手段20の吸盤で吸着して少なくとも濾材1の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板11間毎に濾材1を移動させて供給する濾材供給手段と、濾材1を排紙チャック機構30で挟持し、濾材1を濾過部から移動させて排出する濾材排出手段を設けて成る。
【0017】
濾材の供給及び排出は特公平6−15007号公報に開示された手段により行うことができるが、その他の手段として、例えば、図2〜図4に記載した手段を用いることができる。図2において、濾材1の供給は、濾材吸着手段20のブラケット27に設けられた濾紙持ち上げ用エアシリンダ21を駆動させて吸盤22を下降させ、多数の濾紙1を積層保管する濾紙カセット23内の濾紙1上に押し付け、吸盤22内を図示しない減圧装置で減圧して濾紙1を吸着し、濾紙持ち上げ用エアシリンダ21を駆動させて吸盤を上昇させることにより濾紙1の端部を持ち上げる。
【0018】
持ち上げられた濾紙1が、クランプ機構24の開いた状態で待ち受けるクランプ部に挿入されると、濾紙挟み用ロータリーアクチュエータ25が作動し、クランプ26が回動して濾紙1を挟持する。濾紙1がクランプ機構24により挟持されたのち、吸盤22内の減圧状態を解除して大気圧とする。クランプ機構24により挟持された濾紙1は、濾材吸着手段20を濾過部に向かって前進させことにより濾板11上に移動させ、所定の位置に移動したのち、濾紙挟み用ロータリーアクチュエータ25が駆動し、クランプ26が回動して濾紙1を濾板11上に落下させる。その後加圧ジャッキで濾板11全体を締め付けることにより濾過部を形成して通常の濾過操作が行われる。
【0019】
濾過後の濾材1の排出は、加圧ジャッキで濾板11全体を離開し、排紙チャック機構30を濾板11側に前進させ、濾紙1をチャックバー31とチャックフレーム32との間に挿入する。ピンシリンダー33を駆動させてチャックバー31を下降させ、濾紙1の両端部をチャックフレーム32との間に挟持し、排紙チャック機構30を後退させて濾紙1を図示しない濾紙1の回収箱上に移動させたのち、ピンシリンダー33を上昇させることにより、濾紙1は自重で濾紙1回収箱内に落下させ濾紙の排出が終了する。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、濾材を1枚づつ確実に吸着し、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができるとともに、濾過部からの排出も確実に行うことができる水平濾板式濾過機の濾材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の水平濾板式濾過機の濾材
【図2】濾材供給手段における給紙作用を示す部分縦断面図
【図3】濾材排出手段における排紙作用を示す部分縦断面図
【図4】図3のA−A視図
【図5】水平濾板式濾過機の正面図
【符号の説明】
1:濾材
2:非通気性部材
11:濾板
10:水平濾板式濾過機
20:濾材吸着手段
30:排紙チャック機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、水平濾板式濾過機で使用される濾材に関し、更に詳しくは、カットされたシート状濾材を濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けた水平濾板式濾過機で使用される濾材に関する。
【0002】
【従来の技術】
水平濾板式濾過機は必要な濾過精度に合ったシート状の濾材を用いて加圧下で高精度の濾過が可能であり、しかも濾材を自動的に交換することができるため、例えば、金属圧延油の清浄化やファインケミカル分野の結晶の濾過分離など多方面で使用されている。
【0003】
従来の水平濾板式濾過機には、例えば、複数の矩形状の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、濾板間毎にシート状の濾材を供給して締め付けることにより複数の濾過部を形成し、この濾過部に近接してロール状の濾材給排手段が対向する側面に夫々配置されているロール状濾材型の水平濾板式濾過機がある。前記水平濾板式濾過機は、水平濾板を加圧ジャッキで離間させ、一端側に配置されたロール状の濾材供給手段から新濾材を繰り出して濾過部に供給するとともに、他端側に配置されたロール状の濾材排出手段で濾材を巻き取って使用済みの濾材を濾過部から排出することにより濾過部での濾材の給排操作を行っている。また、前記濾材の給排操作では、濾材を上面側及び下面側から挟持し、水平方向に摺動することにより濾材を移動させる濾材移動手段や濾材に複数のスパイクを突き刺して水平方向に摺動することにより濾材を移動させる濾材移動手段が用いられている。
【0004】
前記ロール状濾材型の水平濾板式濾過機では、構造上の問題から常に濾過部に対応する面積以上の濾材を供給する必要があるため、高価な濾材を必要以上に消費し濾材経費が嵩む問題や濾材をロール状に形成するため、堅い濾材や珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾材などは使用できず、適用濾材の範囲が狭い問題もある。また、セルロース系濾紙のように引張り強度の弱い濾材では、濾材給排手段及び濾材移動手段による引張り力により裂けて破断する恐れがあり、特に、スパイク式濾材移動手段では、裂けやすくなり、また、濾材を引き出した後に、スパイクから濾材が離れにくい問題もある。更に、ロール状の濾材は、排出後の廃濾材を処理可能な大きさに切断する必要があり、その作業は非常に汚れた作業となり、作業環境が悪い問題もある。
【0005】
前記の問題を解決する手段として、本出願人は、複数の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板間毎に濾過部に対応する面積の大きさにカットされたシート状濾材を配置して濾過部を形成し、前記シート状濾材の供給は、濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けた水平濾板式濾過機を開発した(特公平6−15007号公報)。
【0006】
前記水平濾板式濾過機では、濾過部に対応する面積の大きさにカットしたシート状の濾材を使用するため、濾材の略全面が濾過に使用され、無駄な部分が発生せず経費の低減化が図れるとともに、堅い濾材や珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾材などでも使用できるため、適用濾材の範囲が広くなり、また、濾材供給手段が、濾材を複数の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、水平可動クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する構成とするとともに、水平可動クランプ機構により使用済の濾材を濾板間から排出する構造であるため、裂けて破断する恐れや、濾材を引き出した後に、スパイクから濾材が離れにくい問題も解消された。また、排出後の廃濾材を処理可能な大きさに切断する必要もなくなり、作業環境の大幅な改善を図ることができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記特公平6−15007号公報に開示された水平濾板式濾過機では、使用される濾材は全体がポーラスであり、吸盤での吸着部における微細孔から空気を吸引するため、空気の吸引量が多すぎて真空度が高すぎると、同時に複数枚の濾材を吸着供給する恐れが生じ、また、真空度が低すぎると濾材を吸着できない恐れもあった。また、吸盤での吸着が効果的に行われず、ずれた状態で水平可動クランプ機構により挟持して供給され、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができない恐れもあった。従って、濾材を1枚づつ確実に吸着するためには、吸盤における真空度の制御が非常に重要となり、特に、濾材の種類を頻繁に変更する場合などには、制御操作が複雑且つ煩雑となる問題があった。
【0008】
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、濾材を1枚づつ確実に吸着し、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができるとともに、濾過部からの排出も確実に行うことができる水平濾板式濾過機の濾材を提供する目的で成されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の要旨は、請求項1に記載の発明においては、複数の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板間毎に濾過部に対応する面積の大きさにカットされたシート状濾材を配置して濾過部を形成し、前記シート状濾材の供給は、濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けて行う水平濾板式濾過機において、前記濾材は、、少なくとも前記吸盤で吸着される部分が非通気性部とされて成ることを特徴とする水平濾板式濾過機の濾材である。
【0010】
前記の構成により、吸盤での吸着部において空気を吸引しないため、真空度により、同時に複数枚の濾材を吸着供給する恐れや濾材を吸着できない恐れなどもなく、また、ずれた状態で水平可動クランプ機構により挟持して供給されることもないため、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができる。
【0011】
なお、使用される濾材としては、セルロースから成る濾紙、珪藻土を漉き込んだ比較的厚い濾紙や適宜材質の不織布、織布などが用いられ、それらを水平濾板の形状で濾過部に対応する面積の大きさにカットして用いられる。また、吸盤で吸着される部分を非通気性部とするには、濾材製造段階で吸着部分を非通気性として製造することもできるが、既存のポーラスな濾材に非通気性の紙、ナイロン、ポリプロピレンなどのテープを貼着して形成してもよく、また、既存のポーラスな濾材に合成樹脂膜でコーティングを施して形成してもよい。
【0012】
また、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材の非通気性部は濾材面に非通気性テープを貼着して成る濾材である。また、請求項3に記載の発明においては、請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材の非通気性部は濾材面を合成樹脂膜でコーティングして成る水平濾板式濾過機の濾材である。
【0013】
前記請求項2又は請求項3の構成により、吸盤で吸着される部分を廉価且つ確実に非通気性とすることができる。なお、請求項2に記載の非通気性テープとしては、片面が粘着性の紙テープや布テープなどを用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形態の水平濾板式濾過機の濾材であり、(イ)図は一実施の形態の濾材の平面図、(ロ)図は(イ)図の側面図、(ハ)図は他の実施の形態の濾材の平面図、(ニ)図は(ハ)図の側面図である。図2は濾材供給手段における給紙作用を示す部分縦断面図、図3は濾材排出手段における排紙作用を示す部分縦断面図、図4は図3のA−A視図、図5は水平濾板式濾過機の正面図である。
【0015】
図1における1は濾材の濾紙であり、2は少なくとも濾紙1の吸盤で吸着される部分を非通気性とするために、濾紙1面に貼着された非通気性部材であり、図1の(イ)図に記載された非通気性部材2は濾紙1を横断して非通気性紙テープを貼着したものであり、また、(ハ)図に記載された非通気性部材2は濾紙1の吸盤で吸着される部分のみに合成樹脂膜をコーティングしたものである。
【0016】
次に、前記濾紙1を水平濾板式濾過機に供給及び排出する作用について説明する。図5において、水平濾板式濾過機10は、複数の水平濾板11を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板11間毎にシート状濾材1を配置して濾過部を形成し、シート状濾材1の供給は、シート状濾材1を濾材吸着手段20の吸盤で吸着して少なくとも濾材1の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板11間毎に濾材1を移動させて供給する濾材供給手段と、濾材1を排紙チャック機構30で挟持し、濾材1を濾過部から移動させて排出する濾材排出手段を設けて成る。
【0017】
濾材の供給及び排出は特公平6−15007号公報に開示された手段により行うことができるが、その他の手段として、例えば、図2〜図4に記載した手段を用いることができる。図2において、濾材1の供給は、濾材吸着手段20のブラケット27に設けられた濾紙持ち上げ用エアシリンダ21を駆動させて吸盤22を下降させ、多数の濾紙1を積層保管する濾紙カセット23内の濾紙1上に押し付け、吸盤22内を図示しない減圧装置で減圧して濾紙1を吸着し、濾紙持ち上げ用エアシリンダ21を駆動させて吸盤を上昇させることにより濾紙1の端部を持ち上げる。
【0018】
持ち上げられた濾紙1が、クランプ機構24の開いた状態で待ち受けるクランプ部に挿入されると、濾紙挟み用ロータリーアクチュエータ25が作動し、クランプ26が回動して濾紙1を挟持する。濾紙1がクランプ機構24により挟持されたのち、吸盤22内の減圧状態を解除して大気圧とする。クランプ機構24により挟持された濾紙1は、濾材吸着手段20を濾過部に向かって前進させことにより濾板11上に移動させ、所定の位置に移動したのち、濾紙挟み用ロータリーアクチュエータ25が駆動し、クランプ26が回動して濾紙1を濾板11上に落下させる。その後加圧ジャッキで濾板11全体を締め付けることにより濾過部を形成して通常の濾過操作が行われる。
【0019】
濾過後の濾材1の排出は、加圧ジャッキで濾板11全体を離開し、排紙チャック機構30を濾板11側に前進させ、濾紙1をチャックバー31とチャックフレーム32との間に挿入する。ピンシリンダー33を駆動させてチャックバー31を下降させ、濾紙1の両端部をチャックフレーム32との間に挟持し、排紙チャック機構30を後退させて濾紙1を図示しない濾紙1の回収箱上に移動させたのち、ピンシリンダー33を上昇させることにより、濾紙1は自重で濾紙1回収箱内に落下させ濾紙の排出が終了する。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、濾材を1枚づつ確実に吸着し、常に、濾過部における正確な位置へ供給することができるとともに、濾過部からの排出も確実に行うことができる水平濾板式濾過機の濾材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の水平濾板式濾過機の濾材
【図2】濾材供給手段における給紙作用を示す部分縦断面図
【図3】濾材排出手段における排紙作用を示す部分縦断面図
【図4】図3のA−A視図
【図5】水平濾板式濾過機の正面図
【符号の説明】
1:濾材
2:非通気性部材
11:濾板
10:水平濾板式濾過機
20:濾材吸着手段
30:排紙チャック機構
Claims (3)
- 複数の水平濾板を離間及び締め付け可能に上下方向に積層し、水平濾板間毎に濾過部に対応する面積の大きさにカットされたシート状濾材を配置して濾過部を形成し、前記シート状濾材の供給は、濾材吸着手段の吸盤で吸着して少なくとも濾材の一部を持ち上げ、クランプ機構により挟持し、濾板間毎に濾材を移動させて供給する濾材供給手段を設けて行う水平濾板式濾過機において、前記濾材は、、少なくとも前記吸盤で吸着される部分が非通気性部とされて成ることを特徴とする水平濾板式濾過機の濾材。
- 前記非通気性部は濾材面に非通気性テープを貼着して成る請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材。
- 前記非通気性部は濾材面を合成樹脂膜でコーティングして成る請求項1に記載の水平濾板式濾過機の濾材。
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