JP3911871B2 - 作業環境管理装置、記憶媒体及び作業環境管理方法 - Google Patents

作業環境管理装置、記憶媒体及び作業環境管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばデータベースシステムやファイルシステムのように、電子的にアクセス可能な文書等のオブジェクト(情報単位)の集合を保持する作業環境を複数管理する作業環境管理装置や記憶媒体や作業環境管理方法に関し、特に、時系列的な観点から特定される作業環境の現状をユーザに対して表示により報知する作業環境管理装置や記憶媒体や作業環境管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日では、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの情報処理機器でファイル管理を行うことによって、様々なオフィス業務を遂行できるようになった。これらの機器が扱う文書、電子メール、アプリケーションプログラム、入出力装置などのリソースは、データベースやファイルシステム等によって管理される。このような管理において業務毎に必要な文書一式と必要な道具をまとめておくことは、業務を円滑に進める上で効果的である。
【0003】
必要な文書一式と必要な道具を業務毎にまとめてユーザ(利用者)にわかりやすく管理することができる従来技術として、例えば特開平10−31660号公報に記載された情報処理装置があり、これは本出願人により提案されたものである。この情報処理装置では、ユーザがその時点で必要な情報を1つの作業環境(情報単位の集合)に集めるという作業により前もって分類を行わなくても、業務の進捗に応じて動的に作業環境を蓄積管理する。そして、このような過去の業務の状況に応じた作業環境を(業務名、情報単位名、利用者名、日時等の)選択情報も付随させて保持しているため、選択情報に基づいて読出を行うことにより、過去の時点の状態に戻って業務をスタートし直すことや、過去の状態を復元して現在の業務に必要な情報だけを抜き出してくることができる。
【0004】
しかしながら、上記した情報処理装置では作業環境の状態を管理(表示)する機能については十分とは言えず、個々の作業環境は識別名のリストによってユーザに示されるに過ぎなかった。このため、どのような状態の作業環境があるのかを概観したり、直感的に理解するのが困難であった。
例えば、特定の作業環境を知らない人が、もしも当該作業環境を使うことができれば、既に必要な文書一式と必要な道具が揃っているから、独力で最初から作業環境を作るよりも業務を円滑に進められる場合は多々ある。しかし、上記のように上記した情報処理装置では、選択情報に基づく検索は可能であるものの、ユーザが自分に必要な適切な作業環境を見つけることを支援する機能が十分に備えられていなかった。
【0005】
ところで、ネットワーク上の議論の中には、ネットニュースのように議論の内容や状況を誰もが見ることができるものがある。また、ネットワーク上のホームページも、多くの場合、誰もが見ることができる。こうした公開情報から、作業が発生することも多々ある。例えば、議論やホームページ中で製品Xの改造・改良に興味があるという発言があれば、興味のある人達が集まって、製品Xの改造・改良という作業が始まることがある。作業内容や作業環境がネットワーク上で公開されているために、人が集まってきて、作業が発生する。作業中に関してもネットワーク上で公開されていれば、新たな参加者や意見が集まってくる。
【0006】
ここで、上述した作業環境に話を戻すと、作業環境の状態を公開して、作業環境の利用を促進すれば、新たなユーザによる作業環境の更新が発生し、より良い作業環境や、別作業のための作業環境が派生的に生成されることが予想される。また、良い作業環境が多くあり、再利用可能であれば、過去の業務や他人と同じ業務をする人の業務効率が、独力で最初から作業環境を作る場合よりも大幅に上がることが予想される。
【0007】
なお、従来における情報の公開の仕方の具体例を述べておく。
例えばネットニュースでは、発言の主題と発言者名と発言日時をひとまとめにして管理・公開する。主題・発言者名・日時を基にした表示が可能である。例えば、同じ主題の発言を集めて表示すれば、当該主題の発言数がわかり、当該主題への関心の大小が推察できる。また、日時順に発言を並べて表示すれば、特定時期に関心が大きかった主題を見つけることが容易である。
【0008】
しかしながら、上記の程度の表示では、今まさにホットな議論に参加したいユーザに対しては、基礎データを示しているに過ぎない。今まさにホットな議論は、最近多くの発言が集中している主題を探す事で見つけられるであろうが、(ネットニュース)システムが発言数を数えてくれるわけではなく、ユーザが数える必要がある。また、最近の議論で一段落しているものに関して、当該議論の経緯や結論が知りたいユーザに対しても、システムは基礎データを示すことができるに過ぎない。ユーザは、最近の主題の中から一段落している(ごくごく最近には議論がなされていない)主題を見つけようとするだろうが、日時順・主題毎に並んで表示される発言リストを丹念に調べる必要がある。
【0009】
また、例えばホームページを管理しているプロバイダーの中には、ネットサーフィンをしながら面白いホームページを探す人の手助けに、数多くあるホームページを区別して表示するところもある。例えば、http://www.geocities.co.jp/内のホームページは、今日内容の更新があったホームページと、まだホームページの作者が決まらずに作者募集中のホームページ(領域)と、多くの人からアクセスされていてアクセスランキングの上位のホームページと、その他のホームページとを、表示する際にアイコンを区別して表示している。このような表示は、どのホームページを見ようかと思って、探し回っている人にとっては、見るホームページを決める際の参考情報になる。しかしながら、この表示では、ホームページの状態を時系列的に見ることはできない。今日更新があったことがわかっても、その前の更新が昨日なのか、1年前なのかはわからない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例に示したように、従来技術では、必要な文書一式と必要な道具を業務毎にまとめて管理する作業環境管理に関して、ユーザが時系列的な観点から作業環境の現状を把握することが困難であるといった不具合があり、このため、例えば既に存在する作業環境を再利用等することが当該作業環境を知らないユーザにとっては特に困難であった。
【0011】
具体的には、例えば時系列的な観点から作業環境の状態を自動的に分類して、分類に応じた直感に訴える鳥瞰的な表示を行うことが未知な作業環境に参加する人には必要である。一例として、作業環境の状態を時系列的な観点で判定して、その判定結果、例えば今が一段落して落ち着いたところとか、更新が集中しているところとかを表示することができれば、当該作業環境やそこでの作業にこれから関心を持つかもしれない人に対しての参考情報となる。そして、このように作業環境の状態を公開すれば、例えば議論が活発の時には議論好きが寄ってくるだろうし、また、一段落した時には、まとまっている内容に対してコメントを言いたい人や結果だけを知りたい人が見に来るだろう。こうなれば、作業環境を利用していた人は、新参加者からの新鮮な意見を入手できるだろうし、新参加者は、既存の作業環境の利用で効率良く作業に加わることが出来るだろうと予想される。
【0012】
本発明は、上記した従来の事情に鑑みなされたもので、時系列的な観点から特定される作業環境の現状をユーザに対して表示により報知することにより、作業環境を再利用等する際の参考情報をユーザに与えることができる作業環境管理装置や作業環境管理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、このような処理を実行するためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る作業環境管理装置では、データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理するに際して、次のようにして作業環境を表示出力する。
すなわち、作業環境記憶手段が複数の作業環境を記憶し、作業モデル記憶手段が作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持する作業モデルを複数個名前で識別して記憶し、作業モデル名付与手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に対して作業モデル名を付与することにより特定の作業モデルを対応付け、対応規則記憶手段が作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素とを対応付ける対応規則を記憶し、作業モデル要素特定手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況と前記対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定し、作業環境表示手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境を前記作業モデル要素特定手段により特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する。
【0014】
従って、作業環境の進捗状況といった時系列的な観点から特定される作業環境の状態(すなわち、当該作業環境が対応付けられた作業においていずれの過程にあるのか)がユーザに対して表示により報知されるため、当該作業環境を再利用等する際の参考情報をユーザに与えることができ、これにより、例えば当該作業環境を知らないユーザであっても当該作業環境の現状を容易に把握することができ、当該作業環境を有効に再利用等することができる。
【0015】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、対応付け保持手段が前記作業モデル要素特定手段により特定された作業モデル要素と作業環境との対応付けを保持しておき、前記作業環境表示手段が当該対応付け保持手段に保持された対応付けに基づいて作業環境を作業モデル要素と対応させて表示出力する。
従って、既に特定した作業モデル要素と作業環境との対応付けを利用して表示出力を行うことができるため、作業モデル要素の特定処理に係る負担を低減することができる。なお、本発明では、作業環境の現在の進捗状況を表示出力に反映させるのが好ましい態様であるため、例えば前記対応付け保持手段により保持する対応付けは一定期間毎等で更新されるのが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記対応付け保持手段が作業環境と作業モデル要素との対応付けの指示をユーザから受け付ける入力装置を有しており、当該入力装置により受け付けた指示に従った対応付けを保持する。
このように、作業環境に対応付ける作業モデル要素をユーザが指定することもでき、これにより、対応付けた作業モデル要素を他のユーザに報知することができる。
【0017】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、作業環境選択手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された作業モデル名に基づいて処理対象とする作業環境を選択する。
従って、例えばユーザは作業モデル名を指定することで当該作業モデル名に該当する作業環境を読み出しや検索等の処理対象とすることができる。
【0018】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記作業環境選択手段は更に前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に対応付けられる作業モデル要素に基づいて処理対象とする作業環境を選択する。
このように、作業モデル名ばかりでなく作業モデル要素にも該当する作業環境を読み出し等の処理対象として選択することができる。
【0019】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記作業モデル記憶手段に記憶される作業モデル名及び作業モデル要素を編集する作業モデル編集手段を備えた。
従って、作業モデル名や作業モデル要素を新規に登録することや変更することや削除すること等ができる。
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記対応規則記憶手段に記憶される対応規則を編集する対応規則編集手段を備えた。
従って、対応規則の規定内容を変更等することができる。
【0020】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境には当該作業環境における作業の進行に従って変化する属性情報が付与されるとともに、前記対応規則には作業環境の進捗状況に関する条件が前記属性情報を含んで規定されており、作業環境属性読出手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された属性情報を読み出し、前記作業モデル要素特定手段が当該作業環境属性読出手段により読み出した属性情報を作業環境の進捗状況として用いて作業モデル要素を特定する。
このように、本発明では、作業環境に付与された属性情報を用いて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定するといった実施形態を用いることができる。
【0021】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、前記作業環境表示手段は作業環境を表示出力するに際して当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を模式化して表示する。
従って、このような模式化したマーク等を用いて作業モデル要素を表すことにより、作業環境と作業モデル要素との対応を見易くし、ユーザにとって把握し易くすることができる。
【0022】
また、本発明は、以上に示した作業環境管理装置により行われる種々な処理を実行するためのプログラムを記憶した記憶媒体として把握することもでき、このような記憶媒体の構成を用いた場合においても、上記した作業環境管理装置の場合と同様な処理を実現して同様な効果を得ることができる。
【0023】
例えば、本発明に係る記憶媒体では、データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する処理をコンピュータに実行させるプログラムを当該コンピュータに読み取り可能に記憶しており、当該プログラムは、複数の作業環境を記憶したメモリから作業環境を読み出す処理と、作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持する作業モデルを複数個名前で識別して記憶したメモリから作業モデル名及び作業モデル要素を読み出す処理と、前記メモリに記憶された作業環境に対して作業モデル名を付与することにより特定の作業モデルを対応付ける処理と、作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素とを対応付ける対応規則を記憶したメモリから対応規則を読み出す処理と、前記メモリに記憶された作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況と前記対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する処理と、前記メモリに記憶された作業環境を特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する処理と、を前記コンピュータに実行させる。
また、本発明に係る作業環境管理方法では、データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する作業環境管理装置において、作業環境記憶手段が複数の作業環境を記憶し、作業モデル記憶手段が作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持する作業モデルを複数個名前で識別して記憶し、作業モデル名付与手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に対して作業モデル名を付与することにより特定の作業モデルを対応付け、対応規則記憶手段が作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素とを対応付ける対応規則を記憶し、作業モデル要素特定手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況と前記対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定し、作業環境表示手段が前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境を前記作業モデル要素特定手段により特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る作業環境管理装置の一例を示してある。
同図に示されるように、本例の作業環境管理装置は、ネットワーク3を介して接続されたサーバ1とクライアント2から構成されており、サーバ1及びクライアント2はどちらもワークステーションあるいはパーソナルコンピュータにより構成されている。なお、本例ではクライアント・サーバによる実現形態をとっているが、必ずしもこのような構成である必要はなく、例えばネットワークを用いずに1台の計算機内に作業環境管理装置を構成してもよい。
【0025】
サーバ1は、情報単位記憶部11と、作業環境保持履歴記憶部12と、選択情報付与部13と、作業環境選択部14と、作業環境読出部15と、作業環境記憶指示部16と、作業モデル記憶部19と、作業モデル選択部20と、作業モデル読出部21と、作業モデル付与部22と、作業環境属性読出部23と、対応規則記憶部24と、対応規則読出部25とを有しており、上記した作業環境記憶指示部16は作業環境記憶判断部17と操作コマンド蓄積部18とを有している。なお、サーバ1は複数のユーザ(クライアント)によって共通に用いられる情報を管理する。
【0026】
情報単位記憶部11は、過去に作られた情報単位を書き込み読み出し自在に記憶する。
ここで、情報単位は、業務に必要な情報・文書・アプリケーション(すなわち、データや当該データを操作するためのアプリケーションプログラム)などのオブジェクトを参照し、業務における意味付けの情報と対応付ける単位である。情報単位の業務におけるオブジェクトの意味付けのための情報には、後述するように、オブジェクトへのポインタや、ユーザが付与したコメントや、後述する作業環境での配置などといった付加属性がある。
【0027】
図2には、情報単位のデータ構造の一例を示してあり、同図に示されるように、本例の情報単位は、情報単位の識別子(情報単位識別子)と、情報単位の名前(情報単位名)と、情報単位が作成された日時(作成日時)と、情報単位を作成したユーザ(作成者)と、情報単位が参照するオブジェクト(参照オブジェクト)と、情報単位が起動させるアプリケーション(起動アプリケーション)と、情報単位に付与されたコメント(コメント)と、後述する作業環境での配置(例えばX座標とY座標とから成る配置)と、を組で有している。
【0028】
作業環境保持履歴記憶部12は、過去に記憶された複数の作業環境を選択情報とともに書き込み読み出し自在に保持する。また、本例では、関係データベースにより上記した情報単位記憶部11と作業環境保持履歴記憶部12と後述する作業モデル記憶部19と対応規則記憶部24とが構成されている。
【0029】
ここで、作業環境は、文書やアプリケーションなどを参照するための情報単位の集合を保持し、例えば2次元空間上あるいはリストとして情報単位を複数配置することができる作業空間である。この作業環境はユーザにとっての或る時点における業務の状態を表しており、この作業環境が保持する情報単位の集合は業務の進捗度合いに応じて増減する。
なお、作業環境が情報単位を保持する仕方については特に限定はなく、例えば情報単位自体を保持する態様や、情報単位を参照するためのリファレンスオブジェクトを保持する態様を用いることができる。
【0030】
図3には、作業環境のデータ構造の一例を示してあり、同図に示されるように、本例の作業環境は、作業環境の識別子(作業環境識別子)と、作業環境の名前(作業環境名)と、作業環境が保持する情報単位の集合(情報単位の集合)と、作業環境に対応付けられた後述する作業モデル(後述する作業モデル名や作業モデル要素の名前から成る作業モデル)と、作業環境に付与された選択情報のリスト(選択情報リスト)と、を組で有している。
【0031】
ここで、本例では、選択情報として、作業環境が作成された日時(作成日時)の情報や、作業環境を作成したユーザ(作成者)の名前の情報や、作業環境における業務(業務)の名前の情報や、作業環境が保持する情報単位の名前の情報等を用いている。本例では、この選択情報には、作業環境における作業の進行に従って変化する属性情報が含まれており、このような属性情報も上記した選択情報として作業環境保持履歴記憶部12に保持された作業環境に付与される。また、本例の選択情報(属性情報を含む)は、後述するように選択情報名とその値とから構成されている。
【0032】
本例では、好ましい態様として、上記したように複数の作業環境を永続的に保持する作業環境保持履歴記憶部12と後述するように作業環境保持履歴記憶部12から取り出した作業環境を一時的に保持するクライアント2の作業環境保持部33とから、複数の作業環境を記憶する作業環境記憶手段が構成されている。なお、作業環境記憶手段としては、複数の作業環境を記憶することができるものであれば、種々な構成が用いられてもよい。
【0033】
選択情報付与部13は、例えば後述する作業環境記憶指示部16の指示により作業環境が上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶される際等に、作業環境保持履歴記憶部12に記憶される作業環境に対して、作成日時や、作成者名や、業務名や、情報単位名などの選択情報を付与する。
作業環境選択部14は、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶されている作業環境を選択情報に基づいて選び出す。また、作業環境選択部14は、作業環境保持履歴記憶部12に記憶されている作業環境を後述する作業モデル名や作業モデル要素に基づいて選び出すこともできる。
【0034】
本例では、この作業環境選択部14により、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された作業モデル名や当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素に基づいて処理対象とする作業環境を選択する作業環境選択手段が構成されている。
【0035】
作業環境読出部15は、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶された作業環境を後述するクライアント2の作業環境保持部33へ読み出す。
作業環境記憶指示部16は、上記したように作業環境記憶判断部17と操作コマンド蓄積部18とから成り、後述するクライアント2の作業環境保持部33に保持された作業環境を上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶させる指示を与える。
【0036】
ここで、作業環境記憶判断部17には、作業環境を記憶させるタイミングを規定した記憶実行ルールが予め設定されており、この作業環境判断部17は作業環境の記憶を行うかどうかの判断を行う。
また、操作コマンド蓄積部18はユーザによる操作の指示内容を蓄積する。
【0037】
具体的には、作業環境記憶判断部17はユーザによる操作を監視し、情報単位の作成や削除、あるいは作業環境の切り替え等といった指示が行われる度に操作コマンドを操作コマンド蓄積部18に蓄積し、更に、当該操作コマンドと上記した記憶実行ルールとを照らし合わせることにより、作業環境の記憶を行うかどうかの判断を行い、作業環境保持履歴記憶部12へ記憶実行の指示を行う。本例では、例えば作業環境が保持する情報単位が増減したタイミングなどで記憶実行の指示が行われる。
【0038】
作業モデル記憶部19は、作業モデルを書き込み読み出し自在に保持する。
ここで、作業モデルは、作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持したものであり、すなわち、本例の作業モデルは、作業処理手順に従った作業の状態遷移を表し、作業の状態を表す作業モデル要素の集合である。また、本例の作業モデルには当該作業モデルを識別する名前(作業モデル名)が付与されている。作業環境では、業務の進捗度合いに応じて作業の状態が移り変わり、対応する作業モデル要素が変化する。
【0039】
図4には、4つの作業モデル(model1〜model4)のデータ構造の一例を示してあり、同図に示されるように、本例の作業モデルは、作業モデルの識別子(識別子)と、作業モデルの名前(作業モデル名)と、作業モデル要素の名前(作業モデル要素名)と作業モデル要素の図とを対応付けるリスト(作業モデル要素と作業モデル要素の図との組のリスト)と、を組で有している。なお、本例の作業モデル中では空白・カンマを区切り記号として用いている。
【0040】
具体的には、例えば上記図4に示したmodel1という識別子に対応した作業モデルでは、「特許作成」という作業モデル名が付与されており、「アイデア出し」と「改良・発展の議論」と「アイデア実現」と「特許化」といった名前を有した4つの作業モデル要素を保持している。また、これら4つの作業モデル要素はそれぞれ(a)、(b)、(c)、(d)に対応した図と組になっている。
【0041】
また、例えばmodel2という識別子に対応した作業モデルでは、「ライフサイクル」という作業モデル名が付与されており、「誕生」と「若年」と「中年」と「老人」と「終了」といった名前を有した5つの作業モデル要素を保持している。また、これら5つの作業モデル要素はそれぞれ(e)、(f)、(g)、(h)、(i)に対応した図と組になっている。
また、model3やmodel4といった識別子に対応した作業モデルに関しても、同様に、上記図4に示される通りである。
【0042】
ここで、上記した(a)〜(i)及び上記図4中に示した(j)〜(s)は図の識別子であり、各図の実体は別に作業モデル記憶部19内で管理されている。
図5(a)〜図5(s)には上記した各図の実体の例を示してあり、本例では、各図の実体として作業モデル要素を模式化したマークを用いている。なお、上記した(a)〜(s)の識別子はそれぞれ上記した図5(a)〜図5(s)のマークと対応付けられている。
【0043】
本例では、好ましい態様として、上記したように複数個の作業モデルを永続的に保持する作業モデル記憶部19と後述するように作業モデル記憶部19から取り出した作業モデルを一時的に保持するクライアント2の作業モデル保持部37とから、作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持する作業モデルを複数個名前で識別して記憶する作業モデル記憶手段が構成されている。なお、作業モデル記憶手段としては、複数個の作業モデルを識別して記憶することができるものであれば、種々な構成が用いられてもよい。
【0044】
作業モデル選択部20は、上記した作業モデル記憶部19に記憶されている作業モデルを作業モデル名あるいは作業モデル要素名に基づいて選び出す。
作業モデル読出部21は、上記した作業モデル記憶部19に記憶された作業モデルを後述するクライアント2の作業モデル保持部37へ読み出す。
作業モデル付与部22は、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶された作業環境に対して、例えば識別子や作業モデル名や作業モデル要素名等から成る作業モデルを付与する。
【0045】
なお、本例では、予め作業環境に対して特定の作業モデルを対応付けておくことが行われ、例えばユーザは上記した作業モデル付与部22に指示を与えることにより、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶された作業環境に対して特定の作業モデル名を付与することができる。これにより、本例では、作業環境に付与された作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素が当該作業環境の進捗状況に応じて特定されて、当該作業環境に付与される。
本例では、上記した作業モデル付与部22により、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に対して作業モデル名を付与することにより特定の作業モデルを対応付ける作業モデル名付与手段が構成されている。
【0046】
作業環境属性読出部23は、例えば作業環境名(あるいは作業環境名と属性名)を入力として、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶された作業環境の属性を検索し、この検索結果を示す属性名や属性値を出力する。例えば、この作業環境属性読出部23は、作業環境に付与された作業モデルや選択情報(リスト)の選択情報名やその値を検索することができる。
本例では、この作業環境属性読出部23により、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された属性情報を読み出す作業環境属性読出手段が構成されている。
【0047】
対応規則記憶部24は、対応規則を書き込み読み出し自在に保持する。
図6には、3つの対応規則(rule1〜rule3)のデータ構造の一例を示してあり、同図に示されるように、本例の対応規則は、対応規則の識別子(識別子)と対応規則の規定内容(対応規則)と、を組で有している。また、本例の対応規則の規定内容は、「if (条件) then (代入);」形式の条件文で構成されている。
【0048】
上記した条件文の実行では、上記した「」内の(条件)に合致すれば、作業モデル付与部22により上記した(代入)の処理が行われる。
具体的に、例えばrule1という識別子に対応した対応規則では、作業環境の選択情報リスト中に付与されている「活動期間」に関する情報を調べた場合に、この「活動期間」が2日未満ならば、当該作業環境に付与される作業モデルについて、作業モデル名が「ライフサイクル」で、作業モデル要素名が「誕生」に特定されることを規定している。
【0049】
また、同様に、例えばrule2という識別子に対応した対応規則では、作業環境の選択情報リスト中に付与されている「進捗」に関する情報を調べた場合に、この「進捗」が悪いならば、当該作業環境に付与される作業モデル名が「作業進捗」で、作業モデル要素名が「悪い」に特定されることを規定している。
また、同様に、例えばrule3という識別子に対応した対応規則では、作業環境に「議論」という作業モデル名が付与されており、且つ、当該作業環境の選択情報リスト中に付与されている「本日の参加者数」が5人より多ければ、当該作業環境に付与される作業モデル要素名が活発に特定されることを規定している。
【0050】
ここで、上記した作業環境の選択情報リスト中の「活動期間」や「進捗」や「本日の参加者数」等に関する情報は、上記した作業環境保持履歴記憶部12が管理する作業環境に付与された属性情報(すなわち、本例では選択情報)である。
なお、作業環境の属性情報である「活動期間」や「進捗」等の値の問い合わせは、上記した作業環境属性読出部23が、作業環境とその属性を管理する作業環境保持履歴記憶部23に対して行うことができる。
また、上記した(条件)や(代入)が複雑な記述式で書かれることが許されていれば、その分複雑な処理が可能となる。
【0051】
本例では、好ましい態様として、上記したように対応規則を永続的に保持する対応規則記憶部24と後述するように対応規則記憶部24から取り出した対応規則を一時的に保持するクライアント2の対応規則保持部40とから、作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素とを対応付ける対応規則を記憶する対応規則記憶手段が構成されている。なお、対応規則記憶手段としては、対応規則を記憶することができるものであれば、種々な構成が用いられてもよい。
【0052】
また、上記した「作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件」は、本例では上記した(条件)と対応している。ここで、rule1やrule2では(条件)の中に作業モデル名に関する記述がないが、これらのruleでは、例えば「活動期間が2日未満」や「進捗が悪い」といった属性情報が付与されている作業環境については全ての(あるいは特定の)作業環境(新たに生成される作業環境を含む)に対して「ライフサイクル」や「作業進捗」といった作業モデル名を付与するように設定されており、すなわち、実質的には、これらの作業モデル名が作業環境に予め付与(設定)されているものとみなすことができる。
【0053】
また、上記したように本例の対応規則記憶部24等は関係データベースにより構成されており、本例では、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況と上記した対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する作業モデル要素特定手段が備えられている。
【0054】
なお、本例では、上記したように対応規則には作業環境の進捗状況に関する条件が属性情報を含んで規定されており、上記した作業モデル要素特定手段は前記作業環境属性読出手段により読み出した属性情報を作業環境の進捗状況として用いて作業モデル要素を特定する。
対応規則読出部25は、上記した対応規則記憶部24に記憶された対応規則を後述するクライアント2の対応規則保持部40へ読み出す。
【0055】
クライアント2は、入出力部31と、作業環境表示部32と、作業環境保持部33と、情報単位編集部34と、選択情報リスト表示部35と、選択情報指示部36と、作業モデル保持部37と、作業モデル指示部38と、作業モデル編集部39と、対応規則保持部40と、対応規則編集部41と、作業環境集合表示部42とを有している。なお、クライアント2はユーザが業務を行うためのもので、ワークステーションやパーソナルコンピュータ上のソフトウエアによって実現されている。
【0056】
入出力部31は、ディスプレイやキーボードやマウスなどの入出力装置によって構成されており、ユーザから各種の指示を受け付ける。本例では、各種のアプリケーションに共通に用いられるウインドウの表示、キーボード入力、カーソルによるアイコンやボタン操作などの標準的な入出力制御が行われるものとする。作業環境表示部32は、後述する作業環境保持部33に保持された作業環境をディスプレイ画面に表示出力する等して、ユーザに提示する。
【0057】
作業環境保持部33は、現在ユーザが作業を行っている環境である作業環境を書き込み読み出し自在に保持する。
情報単位編集部34は、上記した入出力部31から入力されたユーザの指示に従って、作業環境保持部33が保持する情報単位の配置を変更したり、情報単位を作業環境保持履歴記憶部12が記憶する他の作業環境にコピーしたり、作業環境保持部33が保持する作業環境を作業環境保持履歴記憶部12へ格納させたり、情報単位にコメントを加えたりなどして、作業環境の編集処理を行う。
【0058】
選択情報リスト表示部35は、上記した作業環境保持履歴記憶部12に記憶されている作業環境に付与されている作成者名や作成日時や業務名や情報単位名などの選択情報をディスプレイ画面に表示出力する。
選択情報指示部36は、上記した選択情報リスト表示部35により表示された選択情報の中から、作業環境保持部33に保持する作業環境として読み出すための条件を、あるいは後述する作業環境集合表示部42により表示する作業環境として読み出すための条件を指示する。なお、ユーザは上記した入出力部31により選択情報の条件を指示することができる。
【0059】
作業モデル保持部37は、現在編集可能な作業モデルを書き込み読み出し自在に保持する。
作業モデル指示部38は、上記した作業モデル保持部37に保持する作業モデルとして読み出すための、あるいは後述する作業環境集合表示部42により表示する作業環境として読み出すための、作業モデル名あるいは作業モデル要素名に関する条件を指示する。なお、ユーザは上記した入出力部31により条件を指示することができる。
【0060】
作業モデル編集部39は、上記した入出力部31から入力されたユーザの指示に従って、作業モデル保持部37が保持する作業モデル(例えば作業モデル名や作業モデル要素名やその図)を書き換えたり、追加・削除したりなどして、作業モデルの編集処理を行う。なお、編集時は作業モデルをディスプレイ画面に表示出力する等して、ユーザに提示する。
本例では、この作業モデル編集部39により、前記作業モデル記憶手段に記憶される作業モデル名及び作業モデル要素を編集する作業モデル編集手段が構成されており、これにより、ユーザによる作業モデル名等の編集を可能にしている。
【0061】
対応規則保持部40は、現在編集可能な対応規則を書き込み読み出し自在に保持する。
対応規則編集部41は、上記した入出力部31から入力されたユーザの指示に従って、対応規則保持部40が保持する対応規則を編集する。なお、編集時は対応規則をディスプレイ画面に表示出力する等して、ユーザに提示する。
本例では、この対応規則編集部41により、前記対応規則記憶手段に記憶される対応規則を編集する対応規則編集手段が構成されており、これにより、ユーザによる対応規則の編集を可能にしている。
【0062】
作業環境集合表示部42は、上記した作業環境保持部33にある作業環境を作業モデルに基づく表示方法でユーザに提示する。なお、本例では、上記した選択情報指示部36の指示に従って、あるいは上記した作業モデル指示部38の指示に従って、サーバ1の作業環境選択部14が該当する作業環境を選択し、作業環境読出部15が当該作業環境を作業環境保持部33へ読み出す。
また、本例の作業環境集合表示部42は、例えば表示している作業環境に特定の作業モデル(作業モデル名や作業モデル要素)を付与する指示をサーバ1の作業モデル付与部22に送ることができる。なお、ユーザは上記した入出力部31により作業環境と作業モデル要素等とを対応付ける指示を入力することができる。
【0063】
本例では、この作業環境集合表示部42が上記したように作業モデルに基づいて作業環境を表示出力することにより、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境を前記作業モデル要素特定手段により特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する作業環境表示手段が構成されている。
【0064】
また、本例では、上記図3に示したように、作業環境には当該作業環境に対して特定された作業モデル要素(の名前)が保持され、これにより、前記作業モデル要素特定手段により特定された作業モデル要素と作業環境との対応付けを保持する対応付け保持手段が構成されている。この対応付け保持手段により、本例の作業環境表示手段は、当該対応付け保持手段に保持された対応付けを参照することで、当該対応付けに基づいて作業環境を作業モデル要素と対応させて表示出力することもできる。
【0065】
また、本例では、例えば作業環境と作業環境モデル要素との対応付けの指示を上記した入出力部31の入力装置によりユーザから受け付けることもでき、この場合には、前記対応付け保持手段は当該入力装置により受け付けた指示に従った対応付けを保持する。すなわち、本例では、作業環境に付与される作業環境要素(の名前)をユーザにより任意に変更等することができる。
また、本例の作業環境表示手段は、作業環境を表示出力するに際して当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を模式化して表示すること、すなわち本例では上記図5に示した各マークを用いて表示することもできる。
【0066】
ここで、図7には、本例の作業環境管理装置により作業環境の状態遷移を管理する処理の概要を示してある。
同図に示されるように、例えば作業環境保持部33は、現在のユーザに表示されている作業環境の状態(カレント状態)を保持する。これは、例えばクライアント2のメモリ上などに保持される。また、作業環境保持履歴記憶部12は、ユーザによる業務の進捗に応じて変化する任意の作業環境の状態、つまり過去の作業環境を復元可能にするため、随時必要な作業環境を記憶する。作業環境記憶指示部16は、上記したように作業環境保持部33が保持する作業環境における情報単位の増減などといったトリガにより、作業環境を作業環境保持履歴記憶部12へ記憶させる指示を行う。
【0067】
また、ユーザが選択情報指示部36や作業モデル指示部38に対して指示を与えることにより、作成日時や作成者名や業務名や情報単位名等といった選択情報や、あるいは作業モデル名や作業モデル要素名が指示されると、作業環境選択部14は作業環境保持履歴記憶部12に記憶されている該当する作業環境を選択し、それを作業環境読出部15により復元、すなわち作業環境保持部33に読み出す。なお、選択情報指示部36や作業モデル指示部38に対する指示は、具体的には、ユーザにより入出力部31のユーザインターフェイスを用いて入力される。
【0068】
図8には、上記したユーザインターフェイスの一例として、ディスプレイの画面イメージを示してある。同図に示した画面において、ユーザは、選択情報である業務名や作成者名を「業務一覧」や「作成者一覧」から選択したり、作業モデル名を「作業モデル一覧」から選択したり、選択情報の日時や選択情報名や情報単位名を指定することができる。この選択の後にユーザが”検索”ボタンを押すと、例えば選択により指定した条件の論理積(AND)を最終的な満たすべき条件として、作業環境選択部14が作業環境保持履歴記憶部12に記憶されている作業環境を検索して処理対象とする作業環境を選択する。なお、検索後の結果表示に関しては、後述する図14の説明等において示す。
このように、本例の作業環境管理装置は、作業環境の或る時点の状態を保存する機能や、保存している状態を呼び出して復元し、業務を再開するための環境をユーザに提供する機能を有している。
【0069】
次に、本例の作業環境管理装置により行われる処理の手順の具体例を説明する。
図9には、ユーザがクライアント2からネットワーク3を介してサーバ1にアクセスし、作業モデルを編集する処理の手順の一例を示してある。また、図10には、この編集において用いられるユーザインターフェイス(画面イメージ)の一例を示してある。
すなわち、まず、ユーザが編集しようとする対象の作業モデルが既に存在している場合には(ステップS1)、上記図10に例示したユーザインターフェイスを持つ作業モデル編集部39を使って、ユーザは、作業モデル名や作業モデル要素名等を指示することにより既存の作業モデルを表示させる(ステップS2)。
【0070】
すなわち、この表示処理では、作業モデル編集部39からの表示の指示に応じて、作業モデル選択部20が作業モデル記憶部19から(記憶してあれば)該当する作業モデルを選択し、作業モデル読出部21が当該作業モデルを作業モデル保持部33へ読み出す(ステップS3)。そして、作業モデル編集部39を使って、ユーザが作業モデル(作業モデル名や作業モデル要素名やその図のファイル名等)を編集したり、作業モデルの登録や削除等の指示を行う(ステップS4)。
【0071】
例えば上記の指示があると、作業モデル編集部39が登録や削除等の指示に応じて、作業モデル記憶部19に指示された作業モデルを登録させることや削除させること等を行う(ステップS5)。なお、同じ作業モデル名が既にある場合の登録は、上書きで登録される。
また、上記において新規な作業モデルを作成する場合には(ステップS1)、上記した既存の作業モデルを指定して表示させる処理(ステップS2、S3)は行われずに、ユーザは作業モデル編集部39を使って新規な作業モデルを作成等する(ステップS4、S5)。
【0072】
なお、上記図10では、例えば作業モデルの名前(図では「議論」)を指定して、作業モデル要素名やその図のファイル名を編集している様子を示してある。同図では、作業モデル要素が2つ表示されていて、1つは作業モデル要素名がX1であってその図(のファイル名)がY1であり、もう1つは作業モデル要素名がX2であってその図(のファイル名)がY2である。ここで、図(本例では上記図5に示した各マーク)の編集に関しては、例えば別途、ユーザが既存の編集装置で編集することができる。
【0073】
図11には、ユーザがクライアント2からネットワーク3を介してサーバ1にアクセスし、対応規則を編集する処理の手順の一例を示してある。また、図12には、この編集において用いられる対応規則編集部41が持つユーザインターフェイス(画面イメージ)の一例を示してある。
すなわち、まず、ユーザは、対応規則編集部41を使って、例えば既にある対応規則を表示させる指示を与える(ステップS11)。この指示があると、対応規則編集部41からの表示の指示に対応して、対応規則読出部25が対応規則記憶部24に記憶されている対応規則を対応規則保持部40に読み出す(ステップS12)。
【0074】
そして、ユーザは、対応規則編集部41を使って、対応規則保持部40に読み出された対応規則を編集し、編集後に対応規則を登録させる指示や編集を終了させる指示等を入力する(ステップS13)。この場合、対応規則編集部41では、例えば登録の指示があれば対応規則を対応規則記憶部24に上書きで記憶させ、また、終了の指示があれば編集を終了させる等といった処理を行う(ステップS14)。
なお、上記図12では、画面の下枠内に対応規則(rule1及びrule2等)を書き込んだ状態を示してあり、”登録”ボタンを押すことで当該規則を登録することができる。
【0075】
図13には、ユーザが複数の作業環境の状態の概観を知るために、作業環境集合表示部42を利用する場合の処理の手順の一例を示してある。なお、上記したようにユーザは上記図8に例示したユーザインターフェイスを用いて、選択情報指示部36や作業モデル指示部38を起動し、その指示を満たす作業環境が作業環境保持部33に読み出されるように設定することができる。以下では、その後の処理手順を示す。
【0076】
すなわち、まず、ユーザが作業環境集合表示部42を起動すると(ステップS21)、作業環境集合表示部42が作業環境保持部33にある作業環境を調べ、全ての作業環境名のリストを獲得する(ステップS22)。
次に、作業環境集合表示部42が、作業環境属性読出部23に対して作業環境名を基に該当する作業環境に付与されている作業モデルの値(例えば作業モデル名や作業モデル要素名)を調べるように指示を出す(ステップS23)。
【0077】
ここで、未だ作業モデル要素名が付与されていない作業環境があった場合には(ステップS24)、当該作業環境の属性を作業環境属性読出部23で調べ、対応規則記憶部24が管理する対応規則と照らし合わせることにより、対応規則が適用できるならば、当該作業環境の作業モデル(作業モデル要素名)を決定する(ステップS25)。そして、作業モデルを決定することができたならば、作業モデル付与部22を用いて、作業環境に決定した作業モデルを付与して、作業環境保持履歴記憶部12に格納する。更に、格納した作業環境を作業環境読出部15を用いて作業環境保持部33に上書きで読み出し、作業環境集合表示部41が作業環境名と付与されている作業モデルの組を獲得する(ステップS26)。
【0078】
作業環境集合表示部42では、上記のようにして獲得した作業環境名と作業モデルの組を基に作業環境を表示する(ステップS27)。本例では、表示の際に作業モデル記憶部19に問い合わせることで、表示対象の作業環境の作業モデル名及び作業モデル要素名から対応する作業モデル要素の図(本例では上記図5に示した各マーク)を得て、作業環境名と当該図を表示する。
【0079】
一方、上記において作業環境集合表示部42が作業環境名を基に該当する作業環境に付与されている作業モデルの値を調べさせた場合に(ステップS23)、既に作業モデル要素名が付与されていることが判定された作業環境については(ステップS24)、必ずしも対応規則を用いて作業モデル要素名を特定する処理(ステップS25、S26)が行われなくともよく、例えば作業環境集合表示部42が作業環境名と既に付与されている作業モデル(作業モデル名や作業モデル要素名)の組を受け取ることで、当該作業モデルに基づいて表示を行うことができる(ステップS27)。
【0080】
なお、上記のように既に作業モデル要素名が作業環境に付与されている場合であっても、付与されている作業モデルが変化している(上書きされている)可能性がある場合には、対応規則を用いて作業モデル要素名を特定する処理(ステップS25、S26)を行うのが望ましい。例えば常に作業モデル要素名を特定する処理が行われる場合には、上記の処理において、作業環境に作業モデル要素名が付与されているか否かを確認する処理(ステップS23、S24)を省略することができる。
【0081】
また、本例では、作業モデルが付与されていない作業環境については、作業環境名だけを表示する。
また、本例では、説明の便宜上から、作業環境には多くても1つの作業モデルしか付与しないこととして説明しているが、本例における作業環境への選択情報の付与の場合と同様に複数付与した方が、作業環境の状態を木目細かく管理することが可能になる。
【0082】
ここで、上記の処理により行われる作業環境の表示の仕方の具体例を示す。
例えば、作業モデルが上記図4に示した通りで、対応規則が上記図5に示した通りで、作業環境保持部33に作業環境が次の「」内のように保持されているとする。次の「」内には、上記図3に示した作業環境のデータ構造の通りに、作業環境の作業環境識別子、作業環境名、情報単位の集合、作業モデル、選択情報リストが並んでいる。なお、空白とカンマは区切り記号として用いている。
【0083】
「 workenv1, 作業環境X, (infounit1, infounit2, infounit6), none, ((活動期間, 1), (進捗, 良い))
workenv2, 作業環境Y, (infounit2, infounit5), 議論, ((活動期間, 5), (進捗, 良い), (本日の参加者数, 6)) 」
【0084】
上記した「」内の意味を抜粋すると、作業環境Xについては、例えば作業モデルの値が「none(未定)」で、「活動期間」という選択情報名の値が「1」で、「進捗」という選択情報名の値が「良い」である。同様に、作業環境Yについては、例えば作業モデルの値が「議論」で、「活動期間」という選択情報名の値が「5」で、「進捗」という選択情報名の値が「良い」で、「本日の参加者数」という選択情報名の値が「6」である。
【0085】
この状態で、上記図13に示した処理(ステップS21〜ステップS27)が行われると、上記した対応規則を参照して作業モデル要素を特定する処理(ステップS25)により、作業環境Xの作業モデルが「ライフサイクル」で、作業モデル要素が「誕生」に決まり、また、作業環境Yの作業モデルが「議論」で、作業モデル要素が「活発」に決まる。そして、作業環境集合表示部42は、作業環境名と作業モデルの組として、(作業環境X, (ライフサイクル, 誕生))と(作業環境Y, (議論, 活発))とを獲得し(ステップS26)、作業環境Xについては例えば作業環境名である「作業環境X」と上記図5(e)に示したマークを表示し、同様に、作業環境Yについては作業環境名である「作業環境Y」と上記図5(n)に示したマークを表示する(ステップS27)。
【0086】
また、図14には、上記した作業環境集合表示部42による作業モデルに基づく作業環境の表示の一例を示してある。
同図に示した画面表示では、左側に、作業モデルが付与されていない作業環境の名前のリストが表示され、右側に、作業モデル付与済みの作業環境がその作業モデル要素の図と作業環境名とを組として表示されている。作業モデル付与済みの作業環境の表示は作業モデル別に行われており、具体的には例えば「特許作成」、「ライフサイクル」、「議論」といった作業モデル名で区別されている。画面スペースの都合で一遍に表示しきれない情報については、スクロールバーの移動により、表示可能である。
【0087】
また、上記図14に示した画面表示の例では、作業モデルが上記図4に示した通りで、作業モデル要素の図が上記図5に示した通りであるとしている。例えば、「特許作成」という作業モデルに対応した表示領域には、「M関連特許」という作業環境名と「アイデア出し」という作業モデル要素を示す上記図5(a)のマークとが組で表示され、また、「T関連特許」という作業環境名と「特許化」という作業モデル要素を示す上記図5(d)のマークとが組で表示されている。
【0088】
同様に、「ライフサイクル」という作業モデルに対応した表示領域には、「S対応」という作業環境名と「誕生」という作業モデル要素を示す上記図5(e)のマークの組と、「検討会資料」という作業環境名と「若年」という作業モデル要素を示す上記図5(f)のマークの組とが表示されている。また、「議論」という作業モデルに対応した表示領域には、「委員会Y」という作業環境名と「活発」という作業モデル要素を示す上記図5(n)のマークの組と、「委員会Z」という作業環境名と「活発」という作業モデル要素を示す上記図5(n)のマークの組とが表示されている。
【0089】
なお、本例では、上記図13に示した表示処理(ステップS27)において作業モデル名及び作業モデル要素名を基にして作業環境名と作業モデル要素を示す図(マーク)とを組として表示することにより、作業環境名に対応付けられた作業モデル要素を視覚的に把握しやすい態様としたが、例えば図15に例示するように作業モデル要素名と作業環境名との組を表示した方が、システムが画像処理をする必要がなく表示が速くなるため、良い場合がある。ここで、図15には、上記図14に示した表示内容と同じ内容を表示する際に、作業モデル要素の表示に関して、図(マーク)ではなく、名前(作業モデル要素名)を表示した場合のリスト表示例を示してある。
【0090】
図16には、上記図14に例示したユーザインターフェイスを持つ作業環境集合表示部42を利用して、作業環境に作業モデル(例えば作業モデル要素)を付与する処理の手順の一例を示してある。
すなわち、ユーザは、上記図14に示した作業環境集合表示時に、作業モデルが付与されていない作業環境名を選択し、更に、既に作業モデルが付与されている作業環境の作業環境名あるいは作業モデル要素の図(マーク)に、ユーザインターフェイスを利用してドラッグ&ドロップすることにより、作業モデル要素付与の指示を入力することができる。
【0091】
上記の指示が行われると、作業環境集合表示部42では、作業モデル付与部22により、最初に選択された作業環境に後で選択された作業環境と同じ作業モデル(作業モデル名、作業モデル要素名)を付与し、付与した作業モデルの情報を作業環境保持履歴記憶部12に記憶させる(ステップS31)。
そして、作業環境集合表示部42は、上記のようにして新しく作業モデルが付与された作業環境を作業環境読出部15により作業環境保持部33に上書きで読み出し(ステップS32)、作業環境保持部33に読み出した情報を基に、作業環境を再度表示し直す(ステップS33)。
【0092】
以上に示したように、本例の作業環境管理装置では、情報単位の集合を保持する作業環境を管理するに際して、作業環境に付与された作業モデル名や作業環境の進捗状況といった時系列的な観点から作業環境の状態(すなわち、作業モデル要素)を特定し、特定した作業モデル要素(例えば作業モデル要素名やその図)と作業環境(例えば作業環境名)とを対応付けて表示出力するようにしたため、作業環境にこれから関心を持つかもしれない人に対しての参考情報(「活発に議論中」や「一段落して落ち着いたところ」や「最近進捗がない」等)を分かり易く効率良く表示することができる。これにより、例えば注目して欲しい作業環境を注目され易いように表示することができ、また、ユーザが作業環境の状態を素早く認識することができるように支援することができる。
【0093】
また、本例の作業環境管理装置では、上記のようにして特定した作業環境と作業モデル要素との対応付けを保持することとして、例えば時間間隔が比較的短い間に同じ作業環境についての表示処理を何度も行うような場合に保持した対応付けを参照することにより、既に特定した作業モデル要素と作業環境との対応付けを利用して、作業モデル要素の特定処理に係る負担を低減することができる。なお、作業環境と作業モデル名や作業モデル要素との対応付けは、必ずしも上記図3に示したように作業環境のデータ構造により保持する態様が用いられなくともよく、要は、このような対応付けを保持しておくことができる態様であればよく、例えば上記図3に示した作業環境とは別のテーブルにより対応付けを保持する仕方を用いることもできる。
【0094】
また、本例の作業環境管理装置では、例えば作業環境集合表示時等にユーザが入力装置を操作して作業環境と作業モデル(作業モデル名や作業モデル要素名)との対応付けを設定することもできる。
また、本例の作業環境管理装置では、例えばユーザが作業モデル名や作業モデル要素名を指定することにより、指定した作業モデル名等に該当する作業環境を読み出しや検索等の処理対象とすることができるため、例えばユーザは作業環境の進捗状況に応じて自分の関心のある作業環境を検索等することができ、これにより、作業環境の進捗状況に応じて関心のある人の参加や意見を集めることが容易になる。
【0095】
なお、本例では、作業環境における作業の進行に従って変化する属性情報を当該作業環境に付与することで、当該作業環境に付与された属性情報を用いて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する態様を用いており、このような属性情報としては、必ずしも本例で示した情報ばかりでなく、種々な情報が用いられてもよい。
【0096】
また、作業モデルにより模式化する作業の種類(本例では「特許作成」や「ライフサイクル」等)や、当該作業における各々の過程(作業モデル要素)としても、必ずしも本例で示した態様に限られず、種々な作業モデルの構成が用いられてもよい。
また、対応規則についても、必ずしも本例に示した規則に限られず、種々な規則が用いられてもよい。
【0097】
また、本例に示した作業環境管理装置に備えられた各機能手段により行われる処理は、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源において、プロセッサが制御プログラムを実行することにより構成されるが、本発明では、これらの各機能手段を独立したハードウエア回路として構成してもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピーディスクやCD−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体として把握することもでき、当該制御プログラムを記憶媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0098】
具体的には、例えば、データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する処理をコンピュータに実行させるプログラムを当該コンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体において、当該プログラムが、複数の作業環境を記憶したメモリから作業環境を読み出す処理と、作業における各々の過程を示す複数の作業モデル要素を時系列的に保持する作業モデルを複数個名前で識別して記憶したメモリから作業モデル名及び作業モデル要素を読み出す処理と、前記メモリに記憶された作業環境に対して作業モデル名を付与することにより特定の作業モデルを対応付ける処理と、作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデル名に対応した作業手順における作業モデル要素とを対応付ける対応規則を記憶したメモリから対応規則を読み出す処理と、前記メモリに記憶された作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況と前記対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する処理と、前記メモリに記憶された作業環境を特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する処理と、を前記コンピュータに実行させる構成を用いることもできる。
【0099】
このように記憶媒体を用いた構成においても、上記実施例で示した場合と同様に、作業環境をユーザに表示出力するに際して、作業環境と作業モデル要素とを対応させて表示することができ、これにより、作業環境の現状をユーザに分かり易く報知することができる。
なお、上記した作業環境等を記憶するメモリとしては、例えば上記プログラムを格納した記憶媒体の中に設けられてもよく、また、当該記憶媒体とは別個にコンピュータ等に設けられてもよい。また、これらのメモリを記憶媒体中に設ける場合には、作業環境等の情報を上記プログラム中に記憶してもよく、また、これらの情報を上記プログラムとは別に記憶していてもよい。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る作業環境管理装置によると、データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理するに際して、作業環境に付与された作業モデル名及び当該作業環境の進捗状況(例えば作業の進行に従って変化する属性情報)と規定された対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定し、作業環境を特定した作業モデル要素の名前や模式化した図(例えばマーク)等と対応させてユーザに表示出力するようにしたため、作業環境の進捗状況といった時系列的な観点から特定される作業環境の現状をユーザに分かり易く報知することができ、これにより、例えば当該作業環境を再利用等する際の参考情報をユーザに与えることができ、作業環境の有効利用を図ることができる。
【0101】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、上記のようにして特定した作業モデル要素と作業環境との対応付けを保持しておくことや、この対応付けをユーザが作業環境集合表示時等に設定等することができるようにした。
また、本発明に係る作業環境管理装置では、上記した作業モデル名や作業モデル要素や対応規則をユーザが編集することができるようにした。
【0102】
また、本発明に係る作業環境管理装置では、例えばユーザが作業モデル名や作業モデル要素を指定することで、作業環境に付与された作業モデル名や作業モデル要素に基づいて処理対象とする作業環境を選択することができるようにしたため、例えばユーザが自分の関心のある作業環境をその進捗状況に基づいて検索等することを容易にすることができ、これにより、作業環境の有効利用を図ることができる。
また、本発明は、以上に示した各種の処理を実行するためのプログラムを記憶した記憶媒体や、作業環境管理方法として把握することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る作業環境管理装置の構成例を示す図である。
【図2】情報単位のデータ構造の一例を示す図である。
【図3】作業環境のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】作業モデルのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】作業モデル要素の表示の一例を示す図である。
【図6】対応規則のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】作業環境の状態遷移を管理する処理の一例を説明するための図である。
【図8】選択情報及び作業モデルの指示を入力する画面の一例を示す図である。
【図9】作業モデルを編集する処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図10】作業モデルを編集する場合のユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図11】対応規則を編集する処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図12】対応規則を編集する場合のユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図13】作業環境を作業モデル要素に基づいて表示する処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図14】複数の作業環境を作業モデル要素に基づいて表示出力した画面の一例を示す図である。
【図15】複数の作業環境を作業モデル要素に基づいて表示出力した画面の他の例を示す図である。
【図16】作業環境集合表示部を利用して作業環境に作業モデル要素を付与する処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1・・サーバ、 2・・クライアント、 3・・ネットワーク、
11・・情報単位記憶部、 12・・作業環境保持履歴記憶部、
13・・選択情報付与部、 14・・作業環境選択部、
15・・作業環境読出部、 16・・作業環境記憶指示部、
17・・作業環境記憶判断部、 18・・操作コマンド蓄積部、
19・・作業モデル記憶部、 20・・作業モデル選択部、
21・・作業モデル読出部、 22・・作業モデル付与部、
23・・作業環境属性読出部、 24・・対応規則記憶部、
25・・対応規則読出部、 31・・入出力部、 32・・作業環境表示部、
33・・作業環境保持部、 34・・情報単位編集部、
35・・選択情報リスト表示部、 36・・選択情報指示部、
37・・作業モデル保持部、 38・・作業モデル指示部、
39・・作業モデル編集部、 40・・対応規則保持部、
41・・対応規則編集部、 42・・作業環境集合表示部、

Claims (9)

  1. データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する作業環境管理装置において、
    複数の前記作業環境を記憶する作業環境記憶手段と、
    作業手順における各作業を示す複数の作業モデル要素保持する作業モデル記憶する作業モデル記憶手段と、
    前記作業環境の進捗状況に関する条件と前記作業モデルを対応付ける第1の対応規則を記憶する第1の対応規則記憶手段と、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境の進捗状況と前記第1の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデルを特定して、前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境に特定した作業モデルを対応付ける作業モデル特定手段と、
    前記作業環境に対応付けられた前記作業モデル及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデルに対応した前記作業モデル要素とを対応付ける第2の対応規則を記憶する第2の対応規則記憶手段と、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境に対応付けられた前記作業モデル及び当該作業環境の進捗状況と前記第2の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する作業モデル要素特定手段と、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境を、前記作業モデル特定手段により特定した作業モデル及び前記作業モデル要素特定手段により特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する作業環境表示手段と、
    を備えたことを特徴とする作業環境管理装置。
  2. 請求項1に記載の作業環境管理装置において、
    前記作業モデル要素特定手段により特定された前記作業モデル要素と前記作業環境との対応付けを保持する対応付け保持手段を備え、
    前記作業環境表示手段は前記対応付け保持手段に保持された対応付けに基づいて前記作業環境を前記作業モデル要素と対応させて表示出力することを特徴とする作業環境管理装置。
  3. 請求項2に記載の作業環境管理装置において、
    前記対応付け保持手段は前記作業環境と前記作業モデル要素との対応付けの指示をユーザから受け付ける入力手段を有しており、当該入力手段により受け付けた指示に従った対応付けを保持することを特徴とする作業環境管理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業環境管理装置において、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境に対応付けられた前記作業モデル及び前記作業モデル要素に基づいて処理対象とする前記作業環境を選択する作業環境選択手段を備えたことを特徴とする作業環境管理装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の作業環境管理装置において、
    前記第1の対応規則記憶手段に記憶される前記第1の対応規則或いは前記第2の対応規則記憶手段に記憶される前記第2の対応規則を編集する対応規則編集手段を備えたことを特徴とする作業環境管理装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の作業環境管理装置において、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境には当該作業環境における作業の進行に従って変化する属性情報が付与されるとともに、
    前記第1の対応規則及び前記第2の対応規則には前記作業環境の進捗状況に関する条件が前記属性情報を含んで規定されており、
    前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境に付与された前記属性情報を読み出す作業環境属性読出手段を備え、
    前記作業モデル特定手段は前記作業環境属性読出手段により読み出した属性情報を前記 作業環境の進捗状況として用いて作業モデルを特定し、
    前記作業モデル要素特定手段は前記作業環境属性読出手段により読み出した属性情報を前記作業環境の進捗状況として用いて作業モデル要素を特定することを特徴とする作業環境管理装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の作業環境管理装置において、
    前記作業環境表示手段は前記作業環境を表示出力するに際して当該作業環境に対応付けられる前記作業モデル要素を模式化して表示することを特徴とする作業環境管理装置。
  8. データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する処理を、コンピュータに実行させるプログラムを当該コンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体において、
    前記プログラムは、複数の前記作業環境を記憶したメモリから前記作業環境を読み出す処理と、
    作業手順における各作業を示す複数の作業モデル要素保持する作業モデルを複数記憶したメモリから前記作業モデル及び前記作業モデル要素を読み出す処理と、
    前記作業環境の進捗状況に関する条件と前記作業モデルとを対応付ける第1の対応規則を記憶したメモリから第1の対応規則を読み出す処理と、
    前記メモリに記憶された前記作業環境の進捗状況と前記第1の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデルを特定して、前記メモリに記憶された前記作業環境に特定した作業モデルを対応付ける処理と、
    前記作業環境に対応付けられた作業モデル及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と当該作業モデルに対応した前記作業モデル要素とを対応付ける第2の対応規則を記憶したメモリから第2の対応規則を読み出す処理と、
    前記メモリに記憶された前記作業環境に対応付けられた作業モデル及び当該作業環境の進捗状況と前記第2の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定する処理と、
    前記メモリに記憶された前記作業環境を特定した作業モデル及び作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する処理と、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする記憶媒体。
  9. データやアプリケーションプログラムの情報単位の集合を保持する作業環境を管理する作業環境管理装置における作業環境管理方法において、
    作業環境管理装置の作業環境記憶手段が、複数の前記作業環境を記憶し、
    作業環境管理装置の作業モデル記憶手段が、作業手順における各作業を示す複数の作業モデル要素保持する作業モデルを複数記憶し、
    作業環境管理装置の第1の対応規則記憶手段が、前記作業環境の進捗状況に関する条件と作業モデルとを対応付ける第1の対応規則を記憶し、
    作業環境管理装置の作業モデル特定手段が、前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境の進捗状況と前記第1の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデルを特定して、前記作業環境記憶手段に記憶された作業環境に特定した作業モデルを対応付け、
    作業環境管理装置の第2の対応規則記憶手段が、前記作業環境に対応付けられた作業モデル及び当該作業環境の進捗状況に関する条件と前記作業モデル要素とを対応付ける第2の対応規則を記憶し、
    作業環境管理装置の作業モデル要素特定手段が、前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境に対応付けられた前記作業モデル及び当該作業環境の進捗状況と前記第2の対応規則とに基づいて当該作業環境に対応付けられる作業モデル要素を特定し、
    作業環境管理装置の作業環境表示手段が、前記作業環境記憶手段に記憶された前記作業環境を前記作業モデル特定手段により特定した作業モデル及び前記作業モデル要素特定手段により特定した作業モデル要素と対応させてユーザに表示出力する、
    ことを特徴とする作業環境管理方法。
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