JP3911678B2 - 多層垂直磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高記録密度媒体に関するものであり、特に、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記録装置に用いる垂直磁化方式の磁気記録媒体の裏打層の磁壁からの漏洩磁界を低減するための構成に特徴のある高記録密度媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、情報記録装置である磁気記録装置(所謂ハードディスクドライブ)はコンピュータや各種携帯情報端末、例えば、モバイルパソコン、ゲーム機、デジタルカメラ、車載ナビゲーション等の外部記憶装置として一般に広く使用されている。
【0003】
近年、この様なハードディスク装置用の記録媒体として、従来の長手記録媒体と比べても倍以上の高保磁力化が可能な垂直記録媒体が精力的に研究されており、特に、裏打層を用いることでより強いヘッド磁界で記録でき且つより高保磁力化が可能になる。
【0004】
即ち、垂直磁気記録においては、単磁極ヘッド構造の記録ヘッドから発生する記録磁界により記録が行われるため、強いヘッド磁界で記録するためには、単磁極ヘッドからの磁束の受け口として作用する裏打層が必要となり、記録ヘッドから発生した記録磁界は、この裏打層に還流し磁束の閉磁路を形成される。
【0005】
ここで、図を参照して、従来の垂直磁気記録媒体を説明する。
(a)参照
(a)は、従来の垂直磁気記録媒体の構造説明図であり、断面図として示している。
図に示すように、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、ガラス基板31上に裏打層32、非磁性の中間層33、磁気記録層34、及び、保護膜35を順次製膜し、その上に潤滑剤層36を塗布した構造になっている。
【0006】
(b)参照
(b)は、図(a)に示した垂直磁気記録媒体の磁化状態の説明図であり、面内磁化状態になっている裏打層32がスライダー38に備えられた単磁極ヘッドからの磁束の受け口として作用し、単磁極ヘッドから発生した記録磁界は、この裏打層32に還流し磁束の閉磁路が形成される。
【0007】
この様な垂直磁気記録媒体を用いて高密度記録が可能な磁気記録再生装置を実用化させるには、媒体ノイズの低減が不可欠となるが、媒体ノイズは垂直磁化膜と裏打層の双方から発生しており、特に裏打層に起因するスパイク状ノイズなどが問題となっている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0008】
例えば、裏打層に起因するノイズの発生要因として以下のように考えられる。 第一に、裏打層が磁化反転して180度磁壁37を形成している場合、そこからの漏洩磁束がスパイク状のノイズとなって再生信号に重畳することにより、媒体ノイズが増大する。
【0009】
第二に、裏打層は軟磁性膜なので、保磁力Hcsul が数〔Oe〕と小さく、再生ヘッドなどからのわずかな漏洩磁界でも磁壁37が移動し易く、そのため、磁壁37の移動による磁束の変化が再生ヘッドに検出され媒体ノイズとなる。
【0010】
この様な問題を解決するために、少なくとも一層の非磁性層と複数の磁性層とを積層させた多層の裏打層を用いることにより、磁区制御膜を用いることなく磁壁を固定することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
或いは、Mn系の反強磁性層からなる磁区制御層を設け、この磁区制御層により裏打層を単磁区化し、磁壁からの漏洩磁界によるノイズをなくすことも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0012】
【非特許文献1】
IEEE Transaction on Magnetics,Vol.MAG−20,No.5,September 1984,pp.663−668
【特許文献1】
特開2000−348327号公報
【特許文献2】
特開平10−214719号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、多層裏打層を用いた場合には、構造が複雑になるとともに、製造工程が煩雑になり、製造コストが増大するという問題がある。
【0015】
また、Mn系反強磁性層を裏打層の磁区制御層として用いた場合には、Mn系反強磁性層を製膜後、反強磁性特性を付与するために、熱処理が必要になり、この場合も、製造工程が煩雑になり、製造コストが増大するという問題がある。
【0016】
また、従来、裏打層として用いているFeTaC等の材料の多くは、結晶微細化させるために熱処理を必要とし、そのため、量産化工程が複雑になるという欠点もある。
【0017】
したがって、本発明は、裏打層に形成される磁壁に起因する漏洩磁場を、簡素は構造・製造工程により低減することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図における符号1,4は、夫々、ガラス基板等の非磁性基板及びPd等の中間層である。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも、磁気記録層5、裏打層3、及び、磁区制御層2とを有するとともに、裏打層3と磁区制御層2とが磁気的な交換結合していることを特徴とする多層垂直磁気記録媒体において、磁区制御層2が、希土類金属と遷移金 属との合金よりなるフェリ磁性体であって、磁区制御層2の磁気特性が、面内磁気異方性を有し、且つ、希土類金属の磁化が遷移金属の磁化より優勢な合金からなることを特徴とする
【0019】
この様に、裏打層3として磁気的な交換結合する磁区制御層2を設けることによって、化の反転、即ち、磁壁からの漏洩磁界を相殺することにより、裏打層3に起因するノイズを低減することができる。
【0020】
特に、磁区制御層2としては、希土類金属(RE:Rare−Earth metal)と、Fe,Co,Ni等の遷移金属(TM:Transition Metal)との合金よりなるフェリ磁性体を用いることによって、磁区制御層2の遷移金属と裏打層3の遷移金属とは強磁性的にカップリングするが、全体としては反強磁性的にカップリングするので、裏打層3の磁壁による漏洩磁界を相殺することができる。
【0021】
即ち、磁区制御層2の磁気特性として、面内磁気異方性を有し、且つ、希土類金属の磁化が遷移金属の磁化より優勢な合金からなることを特徴とすることにより、裏打層3の磁壁による漏洩磁化を相殺することができる。
【0022】
この場合、磁区制御層2の磁力Hccontと裏打層3Hcsul の保磁力が、
Hcsul <Hccont
の関係を有することが望ましく、それによって、裏打層3の磁化方向が反転しずらくなり、記録ヘッドからの漏洩磁界では磁化が固定(ピンニング)されたままになるので、低ノイズ化が可能になる。
【0023】
また、磁区制御層2として、TbFeCo等の室温製膜が可能な膜を用いることによって、製造工程が簡素化され、この場合のTbFeCo等は必然的に非晶質合金となる。
【0024】
また、磁区制御層2と裏打層3の各膜厚tcont,tsul が、
sul ≧tcont、或いは、
sul ・Brsul ≧tcont・Brcont(但し、Brは残留飽和磁束密度)
のいずれかの関係を満たすことが望ましく、高い飽和磁束密度と膜厚とにより、単磁極ヘッドとの間で閉磁路を形成することが容易になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
ここで、図2及び図4を参照して、本発明の第1の実施の形態の多層垂直磁気記録媒体を説明する。
図2(a)参照
図2(a)は、本発明の第1の実施の形態の多層垂直磁気記録媒体の概略的断面図であり、実際にはガラス基板に対して対称的に磁性層が設けられるが、ここでは、一方の面側の製膜構造を示す。
図に示すように、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、ガラス基板11上に磁区制御層12、裏打層13、中間層14、磁気記録層15、及び、保護膜16を順次製膜する。
【0026】
この第1の実施の形態においては、磁区制御層12としては、厚さtcontが、例えば、50nmのTb28Fe60Co12を用いる。
また、裏打層13としては、厚さtsul が、例えば、300nmのCo88Zr 2Ta10を用いる。
【0027】
また、中間層14としては、磁気記録層15と裏打層13とを磁気的に分離するために、厚さが、例えば、5nmのPd層を用いる。
このPd層を用いることによって、磁気記録層15の配向性を向上することができる。
【0028】
また、磁気記録層15としては、製膜Arガス圧を、例えば、3Paとした圧力下で、厚さが、例えば、0.3nmのCoB膜と厚さが、例えば、1.0nmのPd膜とを交互に12層づつ製膜させた多層膜からなる人工格子膜とする。
なお、CoBの原子数比はCo:B=90:10とる。
【0029】
また、保護膜16としては、厚さが、例えば、5nmのDLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)膜とする。
したがって、全体構造としては、
DLC(5nm)/〔CoB(0.3nm)/Pd(1.0nm)〕多層膜(15.7nm/3Pa)/Pd(5nm)/CoZrTa(300nm)/TbFeCo(50nm)/ガラス基板
となる。
【0030】
なお、磁気ヘッドによる記録・再生特性評価のため、保護膜16の上にパーフルオロカーボン系の潤滑剤を塗布して潤滑剤層17を形成する。
また、多層膜の全体の膜厚は、多層膜を形成した後の膜厚を意味し、多層膜を構成する各層の膜厚は製膜時の製膜目標膜厚を意味する。
【0031】
なお、磁区制御層を設ける効果を確認するために、上記の第1の実施の形態の垂直磁気記録媒体における磁区制御層を除去した図に示した従来例と同様の比較媒体も合わせて作成したが、この場合の全体構造としては、
DLC(5nm)/〔CoB(0.3nm)/Pd(1.0nm)〕多層膜(20.9nm/3Pa)/Pd(5nm)/CoZrTa(300nm)/ガラス基板
とした。
【0032】
図2(b)参照
図2(b)は、本発明の第1の実施の形態の垂直磁気記録媒体における各磁性層の磁化状態の説明図であり、磁気記録層15は垂直磁化、裏打層13及び磁区制御層12は面内磁化となっている。
なお、図における符号19は単磁極ヘッドを備えたスライダーである。
【0033】
磁区制御層15が無い場合には、裏打層13の磁壁18からの黒矢印で示す漏洩磁界のみが発生しノイズ要因となるが、裏打層13と反強磁性的にカップルする磁区制御層12を形成することで発生する白矢印で示す漏洩磁界により、漏洩磁界全体では裏打層13と磁区制御層12間で閉路になると同時に相殺され、磁区制御層12の無い場合に比べてノイズを低減することが可能となる。
【0034】
ここで、図3を参照して、磁区制御層12と裏打層13の磁化の関係をさらに説明する。
図3(a)参照
図3(a)は、磁区制御層12における正味に磁化、即ち、ネットの磁化の説明図であり、磁区制御層12は、フェリ磁性を有するRE−TM非晶質合金を用いているので、RE金属〔Tb〕とTM金属〔Fe,Co〕の副格子磁化の和がネットの磁化となる。
【0035】
図3(b)参照
図3(b)は、裏打層13と磁区制御層12との間の磁気結合状態の説明図であり、裏打層13に使われているTM金属〔Co,Zr,Ta 〕と磁区制御層12に使われているTM金属〔Fe,Co〕が磁気的な交換結合により強磁性的に、即ち、平行に配列する。
【0036】
しかし、磁区制御層12は遷移金属の組成比が大きなRE−rich組成を用いているためにネットの磁化の大きさは裏打層13とは反平行に、即ち、反強磁性的にカップルしたように見え、そのため、裏打層13と磁区制御層12との漏洩磁界が閉磁路を形成するので、再生時には裏打層13で磁壁18が形成されても漏洩磁界を低減することが可能となる。
【0037】
図4(a)参照
図4(a)は、裏打層13と磁区制御層12とからなる交換結合膜の磁化曲線(フルループ)を模式的に表したもので、磁気ヒステリシス (任意の磁界) における磁化状態も合わせて示した。
【0038】
磁区制御層12の保磁力Hccontと裏打層13の保磁力Hcsul が、
Hcsul <Hccont
の関係を有する限り、再生時、単磁極ヘッドからの漏洩磁界が±Hc2 以上の大きさにならなければ、裏打層13の磁化は反転しないので磁化はピンニング(固定) されたままとなり、媒体ノイズにはならない。
また、図から明らかなように、単磁極ヘッドからの漏洩磁界が±Hc1 を超えると磁区制御層12の磁化も反転することになる。
【0039】
図4(b)参照
図4(b)は、裏打層13と磁区制御層12とからなる交換結合膜の磁化曲線(マイナーループ)を模式的に表したもので、原点がHc2'とHc2 との間に移動したのと同じ状況となり、単磁極ヘッドからの漏洩磁界程度では裏打層13の磁化は反転しないことになる。
なお、逆に、Hcsul >Hccontの場合には、磁区制御層12の方が磁化反転し易くなり、再生ヘッドに近い側に位置する裏打層13は磁区制御層12が存在しない単層とほぼ同じ動作となるため効果がない。
【0040】
【表1】
Figure 0003911678
表1は、上記の第1の実施の形態の垂直磁気記録媒体の記録/再生評価結果を示すもので、記録は、5400rpmで、200kFCI(線記録密度:Flux Change per Inch)としたときのS/Nを示したもので、ノイズ低減によりS/Nが1.6dB改善されたことが確認された。
【0041】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、裏打層13と実効的に反強磁性的に結合するフェリ磁性体の磁区制御層12を設けているので、再生時には裏打層13で磁壁が形成されても漏洩磁界を磁区制御層12の漏洩磁界で相殺し、それによって、スパイク状ノイズの発生を防止することができる。
【0042】
また、本発明の第1の実施の形態においては、室温でフェリ磁性特性を有する磁区制御膜を用いるので、製膜後の熱処理が不要になり、製造工程が簡素化され、且つ、単層の磁区制御膜であるので構造が簡素化され、これらによって低コスト化が能になる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の第1の実施の形態においては、磁区制御層として、TbFeCoを用いているが、TbCoを用いても良いものである。
【0044】
さらには、磁区制御層はTbFeCo或いはCoに限られるものではなく、Fe,Co,Niの一種類以上を含む遷移金属とともに、フェリ磁性を出現する重希土類金属〔Tb,Dy,Ho,Er〕の合金金属を用いても良いものである。
【0045】
また、上記の実施の形態においては、磁区制御層及び裏打層を室温製膜しているので、非晶質合金になっているが、非晶質合金である必要は必ずしもなく、熱処理により結晶化した合金を用いても良いものである。
【0046】
また、上記実施の形態においては、磁気記録層と裏打層の磁気的な分離を行う中間層として非磁性材料で且つその上に堆積させる記録層の配向性が良好なPdを用いているが、Pdに限られるものではなく、B、C、Siなどのメタロイド(半金属)を単体で、或いは、メタロイド元素を1種類含むPdBのような合金膜で用いても良い。
【0047】
また、上記の実施の形態においては、説明を簡単にするために、ガラス基板上に直接磁区制御層を設けているが、記録層の配向性を制御するためにCr層やTa膜やそれらの合金膜を介在させても良いものである。
【0048】
また、上記の実施の形態においては、裏打層をCoZrTaの単層構造で構成しているが、CoZrTaに限られるものではなく、FeTaC、CoZr、FeC等を用いても良く、さらには、FeC/C/FeC或いはFe/C/Fe等の多層構造膜で構成しても良い。
【0049】
また、上記の実施の形態においては、磁気記録層に結晶粒径を小さくするためにBを添加しているが、Bの添加は必ずしも必要がないものであり、また、構成磁性金属元素としても、Coに限られるものではなく、Feを用いても良いし、CoとFeとを混合して用いても良いものである。
【0050】
また、上記の実施の形態においては、裏打層と磁区制御層との膜厚の関係は特に言及していないが、裏打層は、単磁極ヘッドとの間で安定した還流磁化による閉磁路を形成するために、所定の厚さを必要とするが、磁区制御層については、そのような必要がないので、磁区制御層と裏打層の各膜厚tcont,tsul が、 tsul ≧tcont、或いは、
sul ・Brsul ≧tcont・Brcont(但し、Brは残留飽和磁束密度)
のいずれかの関係を満たすようにすることが望ましい。
【0051】
ここで、再び、図1を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1参照
(付記1) 少なくとも、磁気記録層5、裏打層3、及び、磁区制御層2とを有するとともに、前記裏打層3と前記磁区制御層2とが磁気的な交換結合していることを特徴とする多層垂直磁気記録媒体において、磁区制御層2が、希土類金属と遷移金属との合金よりなるフェリ磁性体であって、磁区制御層2の磁気特性が、面内磁気異方性を有し、且つ、希土類金属の磁化が遷移金属の磁化より優勢な合金からなることを特徴とする多層垂直磁気記録媒体。
(付記2) 上記磁区制御層2の磁力Hccontと裏打層3Hcsul の保磁力が
Hcsul <Hccont
の関係を有することを特徴とする付記1記載の多層垂直磁気記録媒体。
(付記) 上記磁区制御層2と裏打層3の各膜厚tcont,tsul が、
sul ≧tcont、或いは、
sul ・Brsul ≧tcont・Brcont(但し、Brは残留飽和磁束密度)
のいずれかの関係を満たすことを特徴とする付記1または2に記載の多層垂直磁気記録媒体。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、裏打層の磁壁からの漏洩磁界の影響を相殺するために、裏打層と強磁性的に磁気結合するフェリ磁性体からなる磁区制御層を設けているので、高いS/Nを有する垂直磁気記録媒体を実現することができ、特に、室温製膜が可能な磁区制御層及び裏打層を用いた場合には低コスト化が可能になるので、記録・再生特性を向上することができ、それによって、高密度垂直磁気記録媒体を用いた高密度磁気記録装置の実用化及び低コスト化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の多層垂直磁気記録媒体の構成説明図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態における裏打層と磁区制御層との間の磁気結合状態の説明図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態における磁化曲線の説明図である。
【図5】 従来の多層垂直磁気記録媒体の構成説明図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板
2 磁区制御層
3 裏打層
4 中間層
5 磁気記録層
11 ガラス基板
12 磁区制御層
13 裏打層
14 中間層
15 磁気記録層
16 保護膜
17 潤滑剤層
18 磁壁
19 スライダー
31 ガラス基板
32 裏打層
33 中間層
34 磁気記録層
35 保護膜
36 潤滑剤層
37 磁壁
38 スライダー

Claims (2)

  1. 少なくとも、磁気記録層、裏打層、及び、磁区制御層とを有するとともに、前記裏打層と前記磁区制御層とが磁気的な交換結合していることを特徴とする多層垂直磁気記録媒体において、前記磁区制御層が、希土類金属と遷移金属との合金よりなるフェリ磁性体であって、前記磁区制御層の磁気特性が、面内磁気異方性を有し、且つ、希土類金属の磁化が遷移金属の磁化より優勢な合金からなることを特徴とする多層垂直磁気記録媒体
  2. 上記磁区制御層の磁力Hccontと裏打層Hcsul の保磁力が
    Hcsul <Hccont
    の関係を有することを特徴とする請求項1記載の多層垂直磁気記録媒体。
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