JP3910374B2 - 歯科用補綴物の作製方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、臼歯のI級又はII級窩洞部分の歯冠修復を行うに際し、天然歯と同様な審美性を持つ歯科用補綴物を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、臼歯のI級又はII級窩洞部分の歯冠修復に用いられる歯科用補綴物を構成する素材としては金属やアマルガムなどが使用されていたが、近年になって金属と比較して天然歯に近い色調を得ることが可能なレジン材料やセラミック材料で構成された歯科用補綴物が使用されるようになってきた。特にレジン材料は広く使用されており、レジン材料で構成された歯科用補綴物は、レジン材料を窩洞内に直接充填し重合硬化させて作製したり、窩洞部の口腔内印象を採取しその印象を基に作製した口腔内模型の窩洞内にレジン材料を充填して化学重合又は光重合により重合硬化させて作製されている。
【0003】
ところが、レジン材料やセラミック材料を用いて歯科用補綴物を作製する場合にその材料の色調を歯面の色調に合わせて歯科用補綴物を作製しても、平行線透過率(以下、単に「透明性」と言うことがある)と色とを同時に天然歯に合わせることができないため、口腔内に装着した歯科用補綴物と天然歯との間で色調の差が現れてしまい審美的に不充分なものしか得られない。これは、天然歯がデンチン部分とそれを覆うエナメル質部分とでそれぞれ色と透明性とが異なるためである。そこで、天然歯のデンチン部分とエナメル質部分とに対応した色と平行線透過率となるように歯科用補綴物を構成するレジン材料を2層に分け、それぞれの色調をデンチン又はエナメル質に合わせた異なるレジン材料を用いた、天然歯と同等な色調を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法が開発された。
【0004】
従来の2層の歯科用補綴物の作製方法は、臼歯のI級又はII級窩洞部分を修復するに際し、先ず窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取して得られた印象を基に口腔内模型を作製し、この口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での硬化体の平行線透過率Tpがそれぞれ、C* 1=5〜40,Tp1=10〜25である第1層目のレジン材料を充填し重合させた後に、その上に同規格での彩度C* 2=2〜10,平行線透過率Tp2がTp=25〜35である第2層目のレジン材料を積層して重合硬化させて歯科用補綴物を作製していた。このときの彩度C*と平行線透過率Tpとは天然歯のデンチン部分及びエナメル質部分のそれとできるだけ同じになうように調整されている。ここで、C*はL*a*b*表色系に於いて彩度を表す数値であってC*=(a*2+b*2)1/2であり、C*は0〜60の範囲で示され数値が小さいほど彩度が低い。また、Tpは平行線透過率(%)を示し、
Tp=Tt−Td
ここで、Tt=全光線透過率(%),Td=拡散透過率(%)
であり、Tpの数値が高いほど透明性が高い。
尚、L*a*b*表色系に於いてa*,b*は色相と彩度とを同じに考えた場合の色の属性であるクロマチックネス指数であって、a*軸は赤(+)から緑(−)、b*軸は黄(+)から青(−)をそれぞれ0〜60までの値で示す。また、L*は色の明度指数であって、L*=0は真黒,L*=100は真白を示す。
【0005】
この方法により作製される2層のレジン材料で構成される歯科用補綴物は、色調を天然歯に近付けるため、一般的な天然歯のデンチン部分の色調とエナメル質の色調とにできるだけ近い色調で作製されており、デンチン部分の色調はエナメル質部分の色調と比較して色が濃く透明性が低くされている。このような天然歯に合わせた2層のレジン材料で構成された歯科用補綴物の色調は天然歯と同様となると期待されていた。しかし実際には、レジン材料は一般的な天然歯のデンチン又はエナメル質と同等の色として十数種類の色が用意されており、これらのレジン材料の中から歯科医や歯科技工士が最も患者の歯の色調に近い材料を選択して歯科用補綴物を作製することになるので、作製者の経験や勘による歯科用補綴物の審美性のバラツキが多く、また限られた十数種類の色から選ばれたレジン材料で作製するため完成した歯科用補綴物の色調が特に天然歯のデンチン部分の色と一致することは殆どなく、更にレジン材料中の光の屈折及び散乱が天然歯と異なるため実際に口腔内に装着すると天然歯との間で色調の差が現れてしまって歯科用補綴物が白く浮いたり、くすんで見えたりしてしまうことが多かった。
このように、従来の歯科用補綴物の作製方法では作製者の経験や勘に頼るところが大きく、材料の色の種類や材質の限界から実際には天然歯と同等の色調の歯科用補綴物を作製することは非常に困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、術者の経験や勘に頼ることなく安定して審美性の高い歯科用補綴物を得ることが可能であり、複雑な天然歯と同等の色調を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、従来のように予めレジン材料の色を天然歯のそれと同様に着色した材料を用いて歯科用補綴物を作製する方法の限界を認識し、臼歯のI級又は II 級窩洞部分はその周りを天然歯に多く囲まれているという条件を利用して、デンチン部分に従来のエナメル質部分に使用していたレジン材料よりも硬化後の平行線透過率が更に高い感光性レジン材料,レジン材料又はセラミック材料を用い且つデンチン部分とエナメル質部分とに使用する材料のJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率Tpの差が特定の条件を満たすようにすると、窩洞内の天然歯の色を効果的に取り込み、また2層の感光性レジン材料,又は2層のレジン材料又はセラミック材料のそれぞれの材料中での光の屈折と散乱とが適度に相互作用することにより、個々で微妙に異なる天然歯の色に適合させることが可能な審美性の高い歯科用補綴物を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法の開発に成功したのである。
【0008】
即ち、本発明に係る歯科用補綴物の作製方法は、臼歯のI級又はII級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 1=3〜20,Tp1=35〜60である第1感光性レジン材料を充填し、その上に厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 2=0〜10,Tp2=20〜40であり、Tp1−Tp2が10以上で且つC* 1−C* 2が1以上となる第2感光性レジン材料を積層した後、活性光を照射させて第1感光性レジン材料及び第2感光性レジン材料を重合硬化させることによって歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法と、臼歯のI級又は II 級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 1 =3〜20,Tp 1 =35〜60である第1感光性レジン材料を充填し活性光を照射させて重合硬化させた後に、その上に厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 2 =0〜10,Tp 2 =20〜40であり、Tp 1 −Tp 2 が10以上で且つC * 1 −C * 2 が1以上となる第2感光性レジン材料を積層して活性光を照射させて重合硬化させることによって歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法と、臼歯のI級又はII級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 1=3〜20,Tp1=35〜60である第1レジン材料又は第1セラミック材料を充填し、レジン材料の場合は重合硬化させセラミック材料の場合は焼成した後、その上に厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 2=0〜10,Tp2=20〜40であり、Tp1−Tp2が10以上で且つC* 1−C* 2が1以上となる第2レジン材料又は第2セラミック材料を、前に充填した材料が第1レジン材料である場合には第2レジン材料を、前に充填した材料が第1セラミック材料である場合には第2セラミック材料を積層して、第2レジン材料の場合は重合硬化させ第2セラミック材料の場合は焼成して歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法とであり、第1感光性レジン材料,第1レジン材料又は第1セラミック材料の厚さを少なくとも1mm以上とするとより好ましいのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法を実施するには、先ずI級又はII級に窩洞形成された臼歯部の口腔内を歯科用シリコーン印象材のような印象材を用いて採取した印象を基に模型を作製する。この模型は、歯科用補綴物をレジン材料で作製する場合には通常の石膏模型材料を使用すれば良く、歯科用補綴物をセラミック材料で作製する場合には耐火模型材料を使用する。次いで、この模型上に、先ず必要があればワックス等を用いて窩洞内面のアンダーカットをブロックアウトし、窩洞内にデンチン部分に対応する第1感光性レジン材料か、第1レジン材料又は第1セラミック材料を充填する。この第1層目として使用する第1感光性レジン材料,第1レジン材料又は第1セラミック材料は、従来のエナメル質に使用していたレジン材料よりも彩度が低く透明性が高いレジン材料又はセラミック材料であり、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色したときのL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での硬化体の平行線透過率Tpがそれぞれ、C* 1=3〜20,Tp1=35〜60である。この窩洞底部に充填する第1感光性レジン材料,第1レジン材料又は第1セラミック材料は、窩洞内の色調を反映させるために、少なくとも1mmの厚さを持たせて充填することが好ましい。
【0010】
この第1層目としての第1感光性レジン材料,第1レジン材料又は第1セラミック材料の厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色したときのL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 1 が3未満であると作製された歯科用補綴物が黒く濁って見えてしまい、20を超えると窩洞周辺の天然歯の色に対して歯科用補綴物の色が際立ってしまい審美性に欠ける歯科用補綴物となってしまう。また、この第1層目としての第1感光性レジン材料,第1レジン材料又は第1セラミック材料の厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色したときのL * a * b * 数値から導かれる平行線透過率Tp 1 が35未満であると窩洞周辺の天然歯の色調を反映することやレジン材料中の光の屈折と散乱がうまく作用せずに完成した歯科用補綴物の色調が天然歯の色調と離れてしまい審美性が低下し、60を超えると窩洞底部の透明性が高すぎて完成した歯科用補綴物の色調が暗くなる。
【0011】
次にこの第1層目として充填した材料が第1レジン材料又は第1セラミック材料である場合は、そのまま重合硬化を行うか又は焼成する。重合硬化はその第1レジン材料が化学重合開始剤を使用するものである場合には化学重合により、光重合開始剤を使用するものである場合には光重合照射器を用いて活性光線を照射することに光重合により行う。またこの第1層目として充填した材料が第1感光性レジン材料である場合には、重合硬化を行うことなく次の工程に移行してもよい。
【0012】
次いで、模型上の窩洞内の第1層目の材料の上にエナメル質部分となる第2層目の材料を充填して咬合面の形態成形を行う。この第2層目としての第2感光性レジン材料,第2レジン材料又は第2セラミック材料は、その厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色したときのL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での硬化体の平行線透過率Tpがそれぞれ、C* 2=0〜10,Tp2=20〜40である。このエナメル質部分となる第2層目の材料の彩度C* 2が10を超えると天然歯の色に対して歯科用補綴物の色が際立ってしまって審美性に欠ける歯科用補綴物となってしまう。一方、平行線透過率Tp2が20未満であると歯冠部の色調が不自然となり天然歯との差が大きくなり、また材料中の光の透過が少なく完成した歯科用補綴物の色調が天然歯の色調と違ってしまい、40を超えると歯冠部の透明性が高すぎて不自然な色調となり完成した歯科用補綴物の審美性が悪化する。
【0013】
ここで、窩洞底部に用いた第1層目のデンチン部分に用いた材料及び第2層目のエナメル質部分に用いた材料の厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 1 とC * 2 とは1以上離れていることが必要であり、この差が1未満であると窩洞底部の色調が歯冠部にうまく反映されず、特に差が負の値であると天然歯の色に適合することが非常に難しくなる。また、第1層目の材料及び第2層目の材料の厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる平行線透過率Tp 1 とTp 2 とは10以上離れていることが必要であり、この差が10未満であると2層の平行線透過率の差による影響が小さく審美性の高い歯科用補綴物を得ることができない。
【0014】
この第2層目として充填した材料が第2レジン材料又は第2セラミック材料である場合は、そのまま重合硬化を行うか又は焼成する。重合硬化はその第2レジン材料が化学重合開始剤を使用するものである場合には化学重合により、光重合開始剤を使用するものである場合には光重合照射器を用いて活性光線を照射することに光重合により行う。また、この第2層目として充填した材料が第2感光性レジン材料である場合には、第1感光性レジン材料と一緒に光重合照射器を用いて活性光線を照射することに光重合により行ってもよい。なお、感光性レジン材料の光重合後又は第2レジン材料の重合後に、更に加熱,加圧による重合を行うと、未重合モノマーを減らすことができて好ましい。
【0015】
本発明に係る歯科用補綴物の作製方法に使用されるレジン材料(第1及び第2感光性レジン材料、又は第1及び第2レジン材料)としては、従来の歯科用補綴物に使用されていたレジン材料が使用可能であり、第1層目のレジン材料でも第2層目のレジン材料でもそれぞれの彩度及び平行線透過率が前記条件を満たしていれば良い。
一般的なレジン材料としては、不飽和二重結合を持つメタクリレート若しくはアクリレートのモノマーと、シラン化合物などの噴霧熱分解で製造されたコロイダルシリカ,アルミナ,亜鉛華,ジルコニア,マグネシア,フルオロアルミノシリケートガラス等の充填材と、有機過酸化物やアゾ化合物等の加熱重合開始剤や有機過酸化物と芳香族第3級アミンとの組合せから成る常温重合開始剤や増感剤と還元剤との組合せから成る光重合開始剤と、更に必要に応じて紫外線吸収剤や安定剤等を添加し混練してペースト状態としたものが使用でき、モノマーと充填材との屈折率をできるだけ近くに持っていくことや、濁し剤として主に酸化チタンを配合することにより平行線透過率を調整する。また、彩度を決定する色素として顔料,有機顔料などを適宜配合する。
【0016】
また、本発明に係る歯科用補綴物の作製方法に使用されるセラミック材料(第1及び第2セラミック材料)としては、従来の歯科用補綴物に使用されていたセラミック材料が使用可能であり、第1層目のセラミック材料でも第2層目のセラミック材料でもそれぞれの彩度及び平行線透過率が前記条件を満たしていれば良い。
一般的なセラミック材料としては、二酸化ケイ素を主成分とし、三酸化二ホウ素、酸化リン、酸化アルミニウム、三酸化二アンチモン、酸化ベリリウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化リチウム、酸化セシウム、酸化バリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛を添加とし、更に必要に応じて酸化ジルコニウムや酸化チタンを添加して平行線透過率を調整し、また彩度を決定する色素として無機顔料,有機顔料などが適宜配合し、これらの混合物を溶融、急冷してガラス化して粉末化したものである。
【0017】
以下に実施例、比較例として具体的に例を挙げて更に詳しく説明する。
実施例、比較例にはレジン材料として以下のものを用いた。
モノマーとしてトリエチレングリコールジメタクリレート:10.1重量%とジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート:19.8重量%とを、光重合開始剤としてはカンファーキノン(光増感剤):0.3重量%とジメチルアミノエチルメタクリレート(還元剤):0.7重量%とを混合したものを(実施例1,2,4〜8)、常温重合開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド:0.5重量%とN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル:0.5重量%とを混合したものを(実施例3)、充填材として有機無機複合充填材:21.0重量%とガラス粉末:45.0重量%と微粒子無機充填材:3.1重量%とを、更に前記混合物100重量部に対して酸化チタン及び微量の顔料を5重量部の範囲内で添加し、透過率及び彩度を表1のように調整し均一なペースト状のレジン材料を得た。
ここで、充填材の詳細は下記の通りである。
微粒子無機充填材:平均粒径0.04μmのコロイダルシリカ
有機無機複合充填材:ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサンジカルバメートとトリエチレングリコールメタクリレートとを3:7の重量比で混合したものに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトル1重量%添加した混合液を70重量%と、コロイダルシリカ30重量%との混合物を95℃で熱硬化させ粉砕し平均粒径19μmの粉末状としたもの
ガラス粉末:平均粒径5μmのアルミノシリケートガラス粉末
【0018】
上記レジン材料の彩度及び平行線透過率の測定は次のようにして行った。
レジン材料を内径20mm、厚さ1.5mmの円筒状金型内に填入し、セロファンを介してガラス板にて圧接して重合させ、光重合開始剤を含む場合は市販の可視光線照射器(商品名:ラボライトLV−II、株式会社ジーシー製)で3分間光照射し、裏返してから更に3分間光照射を行って重合硬化させ、エミリーペーパー(#600)で研磨した後、歯科技工用ポリッシングサンド(細)の水ペースト,仕上げ研磨用アルミナ(0.3μm)入りの水ペーストの順に研磨して厚さを1.50±0.01mmに仕上げて試料とし、これをJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率Tpを求めた。彩度C*の測定には、分光式色差計(商品名:SE−2000、株式会社日本電色工業社製)を用い、平行線透過率Tpの測定には、濁度計(商品名:NDH−3000、株式会社日本電色工業社製)を用いた。
【0019】
また、実施例、比較例にはセラミック材料として以下のものを用いた。
成分として、二酸化ケイ素:60.4重量%、酸化アルミニウム:15.5重量%、酸化カルシウム:1.0重量%、酸化マグネシウム:0.6重量%、酸化カリウム:14.3重量%、酸化ナトリウム:5.8重量%、三酸化二ホウ素:2.4重量%から成る混合物100重量部に対して酸化ジルコニウム及び/又は酸化チタン、及び顔料を5重量部の範囲内で添加して焼成後の平行線透過率及び彩度を表1となるよう調整し、これを900℃で溶融し、冷却した後に粉砕してセラミック材料とした。
【0020】
上記セラミック材料の彩度及び平行線透過率の測定は次のようにして行った。セラミック材料を内径21mm、厚さ2.0mmの窪みのある耐火模型内に填入し乾燥を行ってから焼成炉(商品名:オートファーネスQF−E、株式会社ジーシー製)で950℃まで昇温させ1分間保留して焼成し徐冷した後、エミリーペーパー(#600)で研磨し、セラミック材料用研磨材(商品名:ポーセレンフィニッシングポリッシュ、デンツプライカンパニー製)で研磨して厚さを1.50±0.01mmに仕上げて試料とし、これをJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率Tpを求めた。彩度C*の測定には、分光式色差計(商品名:SE−2000、株式会社日本電色工業社製)を用い、平行線透過率Tpの測定には、濁度計(商品名:NDH−3000、株式会社日本電色工業社製)を用いた。
【0021】
実施例1
右下顎第6臼歯(奥行約2.3mm×幅4mm、深さ約3.5mm)のI級窩洞を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内石膏模型の窩洞に対して、歯科用ワックスを用いてアンダーカット部分をブロックアウトし、レジン分離剤(商品名:グラディアセパレーター、株式会社ジーシー製)を塗布した。次に、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び平行線透過率Tpがそれぞれ、C1 *=9.7,Tp1=41.0である第1レジン材料を窩洞内へ窩底から最低の厚さが2.2mm程度に充填して可視光線照射器(商品名:ラボライトLV−II、株式会社ジーシー製)により1分間光照射して重合を行い、第1レジン材料の重合硬化を行った。その上に彩度C2=3.2,平行線透過率Tp2=28.8(Tp1−Tp2=12.2,C1 *−C2 *=6.5)である第2レジン材料を積層して歯科レジン材料用の酸素遮断材(商品名:エアーバリヤー材、株式会社ジーシー製)を塗布した後、可視光線照射器(商品名:ラボライトLV−II、株式会社ジーシー製)により3分間光照射して重合を行った。しかる後に、通法に従い形態修正を行い、ダイヤモンドポリッシャーをフエルトポイントに付けて最終研磨を行い、歯科用補綴物を作製した。
【0022】
作製した歯科用補綴物の審美性の評価を次に示す方法にて行った。
作製した歯科用補綴物を歯科用接着剤(商品名:リンクマックス、株式会社ジーシー製)を用いて患者の窩洞に装着し、修復部位の歯科用補綴物表面を測色器(商品名:PR650、ホトリサーチ社製)にて測色を行いL*a*b*値から明度L*及び彩度C*を求めた。この値を天然臼歯の修復部分外の色調である、L*及びC*の数値と比較し、その差を求めた。また、目視にて歯質との色調の調和について観察を行った。結果を表1に示す。
【0023】
実施例2
右下顎第6臼歯(奥行約2.3mm×幅4mm、深さ約3.5mm)のI級窩洞を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、歯科用ワックスを用いてアンダーカット部分をブロックアウトし、レジン分離剤(商品名:グラディアセパレーター、株式会社ジーシー製)を塗布した。次に、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び平行線透過率Tpがそれぞれ、C1 *=18.8,Tp1=38.5である第1感光性レジン材料を窩洞内へ窩底から最低の厚さが2.2mm程度に築盛し、その上に彩度C2=9.0,平行線透過率Tp2=25.4(Tp1−Tp2=13.1,C1 *−C2 *=9.8)である第2感光性レジン材料を積層して歯科レジン材料用の酸素遮断材(商品名:エアーバリヤー材、株式会社ジーシー製)を塗布した後、可視光線照射器(商品名:ラボライトLV−II、株式会社ジーシー製)により3分間光照射して重合を行った。しかる後に、通法に従い形態修正を行い、ダイヤモンドポリッシャーをフエルトポイントに付けて最終研磨を行い、歯科用補綴物を作製し、実施例1と同様に審美性の評価を行った。
【0024】
実施例3
右下顎第6臼歯(奥行約2.3mm×幅4mm、深さ約3.5mm)のI級窩洞を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、歯科用ワックスを用いてアンダーカット部分をブロックアウトし、レジン分離剤(商品名:グラディアセパレーター、株式会社ジーシー製)を塗布した。次に、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び平行線透過率Tpがそれぞれ、C1 *=4.2,Tp1=51.9である第1常温重合型レジン材料を窩洞内へ窩底から最低の厚さが2.2mm程度に築盛して重合した後、その上に彩度C2=2.6,平行線透過率Tp2=38.3(Tp1−Tp2=13.6,C1 *−C2 *=1.6)である第2常温重合型レジン材料を積層して重合させた。しかる後に、通法に従い形態修正を行い、ダイヤモンドポリッシャーをフエルトポイントに付けて最終研磨を行い、歯科用補綴物を作製し、実施例1と同様に審美性の評価を行った。
【0025】
実施例4〜8
実施例1と同様の組成のレジン修復材を用意し、実施例1とはそれぞれ別な人の患部に適合するように酸化チタン及び顔料を調整して彩度及び平行線透過率を表1に記載した値に合わせた。実施例1と同様の方法で歯科用補綴物を作製し、審美性の評価を行った。結果を纏めて表1に示す。
【0026】
比較例1〜6
実施例1で作製したレジン修復材を基に酸化チタン,顔料を調整し、表1で示す平行線透過率,彩度のレジン修復材を調整し、実施例1と同様に審美性の評価を行った。なお、比較例3,4は第1層目のレジン材料としてそれぞれ市販のレジン材料(商品名:エスティオLC A3、株式会社ジーシー製),(商品名:エスティオLC A2、株式会社ジーシー製)を用いた。
【0027】
【表1】
【0028】
表1から明らかなように従来の1層のレジン材料を用いた歯科用補綴物の作製方法により作製した場合(比較例1)は、明らかに天然歯との明度及び彩度の違いがあり、審美性に欠ける。また、比較例2〜4は、従来の2層のレジン材料を用いた作製方法によって得られた歯科用補綴物であるがデンチン部である第1層目のレジン材料の彩度が高いため、天然歯との明度及び彩度に差が生じてしまい審美性に欠ける。比較例5は第1層目及び第2層目共に平行線透過率が高いため黒く沈んでみえ、比較例6は第2層目の彩度が高く天然歯と適合していない。
【0029】
実施例9
右下顎第6臼歯(約2.3mm×4mm、深さ約3.5mm)のI級窩洞を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に歯科用耐火模型材(商品名:T−インベスト、株式会社ジーシー製)で作製された口腔内模型の窩洞に対して、焼成後の彩度C*及び平行線透過率Tpがそれぞれ、C* 1=5.3,Tp1=40.3である第1セラミック材料を窩底から最低の厚さが2.2mm程度に築盛し乾燥を行ってから焼成炉(商品名:オートファーネスQF−E、株式会社ジーシー製)で950℃まで昇温させ1分間保留して焼成した後、冷却した。その上に彩度C* 2=3.0,平行線透過率Tp2=30.1(Tp1−Tp2=10.2,C* 1−C* 2=2.3)である第2セラミック材料を積層して950℃で1分間焼成した。通法に従い形態修正と最終研磨を行い、歯科用補綴物を作製した。この歯科用補綴物に対して実施例1と同様に審美性の評価を行った。
【0030】
実施例10,11
実施例9と同様の組成のセラミック修復材を用意し、実施例9とはそれぞれ別な人の患部に適合するように酸化チタン及び顔料を調整して彩度及び平行線透過率を表2に記載した値に合わせた。実施例1と同様の審美性の評価を行った。結果を纏めて表2に示す。
【0031】
比較例7〜9
実施例8で作製したセラミック修復材を基に酸化チタン、顔料を調整し表2で示す平行線透過率、彩度のセラミック修復材を調整し、実施例1と同様に審美性の評価を行った。
【0032】
【表2】
【0033】
表2から明らかなように、従来のセラミック材料を用いた一層の歯科用補綴物の作製方法により作製した場合(比較例7)は、明らかに天然歯との明度及び彩度の違いがあり、審美性に欠ける。また、比較例9は、従来の2層から成るセラミック材料を用いた作製方法によって得られた歯科用補綴物であるがデンチン部である第1セラミック材料の彩度が高いため天然歯との明度及び彩度に差が生じてしまい審美性に欠ける。比較例8は第2層目のセラミック材料の彩度が高く、天然歯と適合していない。
【0034】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に係る歯科用補綴物の作製方法は、臼歯のI級又はII級窩洞部分がその周りを天然歯に多く囲まれているという条件を利用して、デンチン部分に従来のエナメル質部分に使用していたレジン材料やセラミック材料よりも平行線透過率が更に高い材料を用い、窩洞内の天然歯の色を効果的に取り込み、またレジン材料やセラミック材料のそれぞれの材料中での光の屈折と散乱とが適度に相互作用することにより、個々で微妙に異なる天然歯の色に適合させた審美性の高い歯科用補綴物を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法であり、従来のように術者の経験や勘に頼ることなく安定して審美性の高い歯科用補綴物を得ることが可能で、且つ複雑な天然歯と同等の色調を得ることが可能な歯科用補綴物の作製方法であり、その歯科分野に貢献する価値の非常に大きなものである。
Claims (5)
- 臼歯のI級又はII級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 1=3〜20,Tp1=35〜60である第1感光性レジン材料を充填し、その上に厚さ1.5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105-1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL*a*b*数値から導かれる彩度C*及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC* 2=0〜10,Tp2=20〜40であり、Tp1−Tp2が10以上で且つC* 1−C* 2が1以上となる第2感光性レジン材料を積層した後、活性光を照射させて第1感光性レジン材料及び第2感光性レジン材料を重合硬化させることによって歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法。
- 臼歯のI級又は II 級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 1 =3〜20,Tp 1 =35〜60である第1感光性レジン材料を充填し活性光を照射させて重合硬化させた後に、その上に厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 2 =0〜10,Tp 2 =20〜40であり、Tp 1 −Tp 2 が10以上で且つC * 1 −C * 2 が1以上となる第2感光性レジン材料を積層して活性光を照射させて重合硬化させることによって歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法。
- 第1感光性レジン材料の厚さを少なくとも1mm以上とする請求項1又は2に記載の歯科用補綴物の作製方法。
- 臼歯のI級又は II 級窩洞修復のための歯科用補綴物を作製するに際し、窩洞部分を含む口腔内部位の印象を採取してその印象を基に作製された口腔内模型の窩洞に対して、厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 1 =3〜20,Tp 1 =35〜60である第1レジン材料又は第1セラミック材料を充填し、レジン材料の場合は重合硬化させセラミック材料の場合は焼成した後、その上に厚さ1 . 5mmの硬化体としたときのその表面をJIS K7105 -1981 「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して測色して得られたL * a * b * 数値から導かれる彩度C * 及び同規格での平行線透過率TpがそれぞれC * 2 =0〜10,Tp 2 =20〜40であり、Tp 1 −Tp 2 が10以上で且つC * 1 −C * 2 が1以上となる第2レジン材料又は第2セラミック材料を、前に充填した材料が第1レジン材料である場合には第2レジン材料を、前に充填した材料が第1セラミック材料である場合には第2セラミック材料を積層して、第2レジン材料の場合は重合硬化させ第2セラミック材料の場合は焼成して歯科用補綴物を作製することを特徴とする歯科用補綴物の作製方法。
- 第1レジン材料又は第1セラミック材料の厚さを少なくとも1mm以上とする請求項4に記載の歯科用補綴物の作製方法。
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