JP3909437B2 - 排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法 - Google Patents

排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水パンに排水トラップを取り付けるときに用いられる排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
浴室のリフォームを行う際は、既存のユニットバスから新しいユニットバスへ変更する場合、在来浴室からユニットバスへと変更する場合のいずれの場合であっても、建物そのものはすでに完成しているので、浴室の出入り口部を除き、浴室周辺の壁は閉ざされている。
かかる場合には防水パンを敷設する前に、予め防水パン設置面上に排水トラップと排水管を配置させ、その後、排水トラップの取付孔に防水パンに形成された排水トラップ取付孔が合致するように防水パンを敷設していた。また、排水トラップの高さ調整は、防水パン設置面との間にスペーサーを設けることによりなされていた。
【0003】
ところで、排水トラップの取付孔に防水パンの排水トラップ取付孔が合致するように防水パンを敷設する為には、予め防水パンの位置に合わせたトラップの位置を防水パン設置面にけがく墨出し作業が必要であり、非常に手間がかかっていた。また、排水トラップの高さについても、防水パンに合わせた正確な高さに排水トラップと排水管を配置することは困難であり、高さが合わない場合には、排水トラップを防水パンに取り付けられず配置し直す場合や防水パンと排水トラップとの接合部の密着性が十分に得られず、接合部の水密性が劣る場合があった。
【0004】
そこで、四方が壁で囲まれており、十分な作業スペースを確保することができない場合でも、排水トラップの高さを容易に調整することができる排水トラップが従来から知られている。
【0005】
図24に示すように、この排水トラップ200は、排水トラップ200の側部にフランジ202が形成され、このフランジ202にネジ孔が形成され、このネジ孔にボルト204が螺合されてそのボルト204が床スラブ206に取り付けられたものである。この排水トラップ200によれば、各ボルト204の螺合度合を変化させることにより、排水トラップ200の床スラブ206からの高さを容易に変化させることができ、また、排水トラップ200の傾斜角度も容易に変化させることができる(下記特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、かかる排水トラップ200では、排水トラップ200の高さや傾きを容易に調整することができるものの、排水トラップ200の高さや傾斜角度をどの位にすればよいのか、予め排水トラップ200の高さや傾斜角度を計測(計算)する必要があり、施工作業が煩雑であった。なお、予め計測することなく、職人が長年の感でボルト202の螺合度合いを調整して排水トラップ200の高さや傾斜角度を調整することもあるが、この場合においても排水トラップ200の高さや傾斜角度を適切なものに調整することは非常に困難であり、特に防水パンと排水トラップ200との間にわずかな隙間でも生じれば直ちに漏水に至る排水トラップ200の施工においてはなおさら職人の感に頼ることは困難であった。
【0007】
一方、防水パンの設置後に排水トラップを取り付けることができる防水パンのトラップ取付構造が従来から知られている。
すなわち、図25に示すように、防水パン250のトラップ取付構造によれば、防水パン250に排水トラップ252を挿通することができる大きさの取付孔254を形成し、防水パン250の下方に配置した排水管256に、取付孔254から挿入させた排水トラップ252の排水管接続部258を接続する。そして、防水パン250の取付孔254の周囲部分にトラップ取付部材260の外周部を重ねて取り付ける。このトラップ取付部材260に形成された開口孔262に上方から雄ネジ筒部264を挿入し、トラップ取付部材260の下方の排水トラップ252に形成された雌ネジ部266に螺合する。これにより、排水トラップ252がトラップ取付部材260を介して防水パン250に取り付けられる(下記特許文献2参照)。この防水パン250のトラップ取付構造によれば、防水パン250を設置した状態で排水トラップ252を防水パン250の形状などに合わせて後付けすることができ、上述したような排水トラップ252の高さの調整や傾斜角度の調整が不要となる点で効果的である。
【0008】
【特許文献1】
実開昭62−103874号公報
【特許文献2】
特開平11−61933号公報
【特許文献3】
特開平10−1990号公報
【特許文献4】
特開平8−109667号公報
【特許文献5】
実開平6−60671号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献2に示す防水パンのトラップ取付け構造では、排水トラップを容易に防水パンに取り付けることは可能となっても、あらかじめ排水トラップの内部の水を外部に排水させるための排水管を防水パンに合わせた正確な位置、高さ、方向に配置しておく必要がある。また、排水トラップと排水管との接続作業の際、作業できる空間が限られているため、施工が困難となる。
【0010】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、排水トラップの位置を容易に調整することができ、排水トラップを取り付ける時の施工性を向上させることができる排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、防水パンに形成された排水トラップ取付孔に取り付けられる排水トラップの位置を調整する排水トラップ施工冶具であって、排水トラップが載置される載置部材と、前記載置部材に着脱可能に設けられ前記載置部材を前記防水パンの裏面側から前記排水トラップ取付孔又はその近傍に仮接続する仮接続部材と、前記載置部材の高さ位置を調整する位置調整部材と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、仮接続部材により防水パンの裏面側から排水トラップ取付孔又はその近傍に載置部材が取り付けられる。載置部材が取り付けられた状態で、防水パンが防水パン設置面に設置される。防水パンが防水パン設置面に設置されると、排水孔から位置調整部材を操作し、排水トラップが適切な高さとなるように載置部材の高さ位置が調整される。載置部材の高さ位置の調整が終了すると、仮接続部材を載置部材から外し、排水トラップ取付孔から取り出す。その後、防水パンを防水パン設置面から引き起こす。このとき、仮接続部材がすでに外されているので、載置部材が防水パンから切り離され、載置部材が防水パン設置面に残される。この残された載置部材の上に排水トラップが載置される。その後、載置部材上の排水トラップに排水管を接続する。排水トラップに排水管を接続した後、再度、防水パンが防水パン設置面に敷かれると、排水トラップ取付孔と排水トラップとの間に大きな隙間が生ぜず、かつ両者が合致した状態となる。その後、別に用意したフランジにより排水トラップが排水トラップ取付孔に取り付けられる。
以上のように、本発明の排水トラップ施工冶具によれば、位置調整部材により容易に排水トラップの高さ位置を調整することができるため、防水パンの設置・引き起こしの回数を低減することができ、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップを適切な高さや位置に調整するための計測作業が不要となる。さらに、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
また、仮接続部材を載置部材の所定の位置に設けることにより、載置部材を排水トラップ取付孔に対して適切な位置に配置させることができるため、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができる。この結果、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パン周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排水トラップ施工冶具において、前記位置調整部材は、前記載置部材に設けられ上下方向に貫通した貫通孔が形成された複数の支持片と、上下方向に延在し前記各貫通孔に挿通された複数の軸部材と、前記各軸部材を支持する複数の土台部と、前記各支持片を前記各軸部材の所定の位置で固定させる複数の固定手段と、で構成されたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、土台部で支持された軸部材が支持片の貫通孔に挿通される。ここで、軸部材は上下方向に延在しているため、載置部材は、軸部材の軸に沿って上下に移動させることができ、所定の位置で支持片を固定手段により固定することができる。このように、本発明によれば、簡易な構成で載置部材の高さ(上下方向の位置)を調整することができる。
また、各支持片の各軸部材における固定位置を適宜変えることにより、載置部材を傾斜させることができるため、防水パンの傾斜に合わせて排水トラップも傾斜させることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、防水パンに形成された排水トラップ取付孔に取り付けられる排水トラップの位置を調整する排水トラップ施工冶具であって、前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みが目盛りとして記されており、防水パン設置面に設置された前記防水パンの前記排水トラップ取付孔から挿入して前記排水トラップ取付孔から前記防水パン設置面までの距離に相当する前記目盛りにより前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みを特定する位置計測部材と、前記位置計測部材が前記排水トラップ取付孔に挿入されたときに、前記排水トラップ取付孔の中心となりかつ前記防水パン設置面と接触する前記位置計測部材の部位に着脱可能に設けられた位置決め部材と、前記位置決め部材に設けられ、当該位置決め部材を前記防水パン設置面に固定する接着手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、防水パンが防水パン設置面に設置されると、防水パンに形成された排水トラップ取付孔に位置計測部材が挿入される。このとき、防水パンの排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを計測することにより排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みが容易に特定できる。この特定された厚みのスペーサーを排水トラップの下に敷くことにより排水トラップの高さ位置が調整される。
また、位置計測部材が排水トラップ取付孔に挿入され、位置決め部材が防水パン設置面と接触すると接着手段により位置決め部材が防水パン設置面に接着される。この状態で位置計測部材が排水トラップ取付孔から引き抜かれると、位置決め部材が位置計測部材から外れ、位置決め部材だけが防水パン設置面に残る。このとき、位置決め部材が排水トラップ取付孔の中心の位置となるため、この位置決め部材の上に必要なスペーサーを設け、そのスペーサーの上に排水トラップを載置することにより、排水トラップ取付孔と排水トラップとを合致させることができる。このように、本発明の排水トラップ施工冶具によれば、排水トラップの高さ位置を調整するだけでなく、排水トラップが排水トラップ取付孔に対して位置ずれしてしまうことを防止できる。
以上のように、本発明の排水トラップ施工冶具を用いれば、防水パンを防水パン設置面に設置し排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを読むだけで必要なスペーサーが特定でき、その後、一度防水パンを引き起こし、その特定されたスペーサーの上に排水トラップを載置させ、その排水トラップに排水管を接続した後、再度防水パンを敷くことにより、排水トラップと排水トラップ取付孔との間に大きな隙間が生ぜず排水トラップを適切に取り付けることができる。このように、排水トラップの位置調整を容易にすることにより、防水パンの設置・引き起こしの回数を低減できるため、排水トラップの施工性を向上させることができる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。さらに、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
また、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができ、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の排水トラップ施工冶具を用いた排水トラップの施工方法であって、前記仮接続部材により前記載置部材を前記防水パンの裏面側から前記排水トラップ取付孔又はその近傍に仮接続する取付工程と、前記載置部材が取り付けられた前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する設置工程と、前記設置工程において前記防水パンが前記防水パン設置面に設置された後、前記位置調整部材を操作し、前記載置部材の高さ位置を調整する位置調整工程と、前記仮接続部材を前記載置部材から取り外して前記載置部材と前記防水パンとの仮接続を解除させた後、前記防水パンを前記防水パン設置面から引き起こし、前記載置部材の上に前記排水トラップを載置する載置工程と、前記載置部材上の前記排水トラップに排水管を接続する排水管接続工程と、前記排水管接続工程の終了後、前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する仕上工程と、を有することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、取付工程において仮接続部材により載置部材が防水パンの裏面側から排水トラップ取付孔又はその近傍に取り付けられる。設置工程において載置部材が取り付けられた防水パンが防水パン設置面に設置される。設置工程において防水パンが防水パン設置面に設置された後、位置調整工程において、位置調整部材を操作し、載置部材の高さ位置が調整される。載置工程において仮接続部材が載置部材から取り外されて載置部材と防水パンとの仮接続を解除させた後、防水パンが防水パン設置面から引き起こされて、底部に残された載置部材の上に排水トラップが載置される。載置工程終了後、排水管接続工程において、載置部材上の排水トラップに排水管が接続される。仕上工程において、防水パンが防水パン設置面に設置される。その後、別に用意した取付フランジなどにより排水トラップが排水トラップ取付孔に取り付けられる。本施工方法では、排水トラップ取付孔と排水トラップとの間に大きな隙間が生ぜず、かつ両者が合致した状態で排水トラップが排水孔に取り付けられる。
以上のように、本発明の排水トラップ施工冶具によれば、位置調整部材により容易に排水トラップの高さ位置を調整することができるため、防水パンの設置・引き起こしを低減することができ、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップを適切な高さや位置に調整するための計測作業が不要となる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
さらに、仮接続部材を載置部材の所定の位置に設けることにより、載置部材を排水トラップ取付孔に対して適切な位置に配置させることができるため、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができる。この結果、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の排水トラップ施工冶具を用いた排水トラップの施工方法であって、前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する設置工程と、前記防水パンに形成された前記排水トラップ取付孔に位置計測部材を挿入し、前記排水トラップ取付孔から前記防水パン設置面までの距離に相当する前記目盛りにより前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みを特定する計測工程と、前記位置計測部材を前記排水トラップ取付孔から引き抜き、前記位置決め部材を前記防水パン設置面に固定する位置決め工程と、前記防水パンを前記防水パン設置面から引き起こし前記位置決め部材の上に前記計測工程において特定された厚みのスペーサーを載置する位置調整工程と、前記スペーサーの上に前記排水トラップを載置する載置工程と、前記スペーサー上の前記排水トラップに排水管を接続する排水管接続工程と、前記排水管接続工程の終了後、前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する仕上工程と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、設置工程において防水パンが防水パン設置面に設置される。計測工程において防水パンに形成された排水トラップ取付孔に位置計測部材が挿入され、この位置計測部材で排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを読むことにより排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みが特定される。位置決め工程において、位置計測部材が排水トラップ取付孔から引き抜かれ、位置決め部材が防水パン設置面に固定される。位置調整工程において防水パンが防水パン設置面から引き起こされ位置決め部材の上に計測工程において特定された厚みのスペーサーが載置される。載置工程において、スペーサーの上に排水トラップが載置される。排水管接続工程において、スペーサー上の排水トラップに排水管が接続される。仕上工程において、防水パンが防水パン設置面に設置される。これにより、排水トラップと排水孔との間に大きな隙間が生ぜず、かつ排水トラップと排水トラップ取付孔とを合致させることができる。
以上のように、本発明の排水トラップの施工方法によれば、防水パンを一度防水パン設置面に設置し排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを読むだけで必要なスペーサーが特定でき、その後、一度防水パンを上げ、その特定されたスペーサーの上に排水トラップを載置させ、再度防水パンを敷くことにより、排水トラップを適切に取り付けることができる。このように、排水トラップの高さ位置を容易に調整することができ、防水パンの設置・引き起こしの回数を低減できるため、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。さらに、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができ、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0021】
また、請求項1又は2に記載の排水トラップ施工冶具において、浴槽に接続する排水エルボが中空状の連結部材により前記排水トラップに連結されている場合に、前記仮接続部材には前記防水パンの裏面突起部と係合し前記載置部材を前記防水パンに対して位置決めする第1の位置決め部材が設けられており、前記排水トラップが前記載置部材に載置されたときに前記連結部材を固定し前記排水エルボを前記載置部材に対して位置決めする第2の位置決め部材が設けられていることが好ましい。
【0022】
かかる発明によれば、排水トラップの中には、浴槽側に配置され浴槽内の水を排水トラップの内部に流入させるための排水エルボが連結部材により連結されている種類のものがある。かかる排水トラップを防水パンに取り付ける場合には、排水エルボを浴槽側に形成された排水エルボ取付孔に、排水トラップを洗い場側に形成された排水トラップ取付孔にそれぞれ合致させる必要がある。
そこで、本発明によれば、第1の位置決め部材が防水パンの裏面突起部と係合し、かつ第2の位置決め部材が所定の位置となるように載置部材が防水パンに取り付けられる。このとき、第1の位置決め部材が防水パンの裏面突起部と係合しているため、載置部材が防水パンに対して位置決めされる。この位置決めされた状態で、防水パンを防水パン設置面に設置し、仮接続部材を載置部材から取り外す。そして、防水パンを防水パン設置面から引き起こすと、載置部材が防水パン設置面に残される。この載置部材の上に排水トラップを載置し、その連結部材を第2の位置決め部材により固定する。これにより、排水トラップが適切な位置に位置決めされる。その後、防水パンを設置し、排水エルボと排水トラップとを各取付孔に取り付ける。
以上のように、本発明によれば、排水エルボと排水トラップをそれぞれ浴槽側の排水エルボ取付孔と洗い場側の排水トラップ取付孔に合致させることができる。このように、排水エルボの排水エルボ取付孔に対する位置ずれや、排水トラップの排水トラップ取付孔に対する位置ずれを防止することができる。この結果、止水性を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法について説明する。
【0024】
図1乃至図11に示すように、本実施形態の排水トラップ施工冶具50は、円盤状のトラップ台(載置部材)52を備えている。このトラップ台52の上面には、後述の排水トラップ86を位置決めするための環状部材54が設けられている。なお、環状部材54の内部に排水トラップ86が載置され排水トラップ86がトラップ台52上を自由に移動できないようになっている。
【0025】
また、トラップ台52の外周には4つの支持片56が径方向外側に向けて延在している。これらの支持片56、トラップ台52は成形型などにより一体成形されている。また、各支持片56には上方向に延びた円柱状部材58がそれぞれ形成されている。各支持片56には円柱状部材58を軸方向(上下方向)に貫通する貫通孔(図示省略)が形成されている。また、円柱状部材58の側面にはネジ孔(図示省略)が形成されており、このネジ孔に高さ調整用の雄ネジ(固定手段)60が螺合している。
【0026】
また、図1に示すように、各円柱状部材58には、上下方向に延在した軸部材62が挿通されている。この軸部材62の外周にはネジ溝が形成されている。また、軸部材62の下端には、治具を安定させるための土台部64が装着されている。なお、この土台部64の下面には両面テープ66(図5(A)参照)が貼り付けられている。
【0027】
また、トラップ台52の上面には、押さえ金具68が着脱可能に取り付けられている。この押さえ金具68は、トラップ台52の上面に載置される底面部68Aと、底面部68Aに設けられ上方に延びる脚部68Bと、脚部68Bの上端に取り付けられ防水パン92に形成された排水トラップ取付孔84に防水パン82の裏面側から装着される装着部68Cと、で構成されている。この装着部68Cには排水トラップ取付孔84の内径と同じ寸法に設定された外径を有する挿入片68Dが形成されている。なお、底面部68Aの略中央には、後述の固定ネジ78が挿通する第1の円孔70が形成されている。
【0028】
また、この底面部68Aの上面には、フック部材(仮接続部材)72が着脱可能に取り付けられている。このフック部材72は、底面部68Aの上面に載置される支持部72Aと、この支持部72Aの両端部から斜め上方(トラップ台52の径方向外側)に向かって延在した一対のフック片72Bと、で構成されている。このフック部材72は、全体として略コ字状に形成されており、各フック片72Bの離間距離が底面部側からフック片72Bの先端部側にかけて大きくなるように形成されている。また、フック片72Bの先端部(上端部)には、防水パン82の排水トラップ取付孔84の外周縁との接触面積を大きくするための接触部72Cが形成されている。なお、支持部72Aの第1の円孔70と同心となる位置には、第2の円孔74が形成されている。
【0029】
このように、フック部材72は、全体として所定の弾性力を有しており、各フック片72Bの離間距離を小さくするように各フック片72Bに外力を作用させた後、その外力を解除すると各フック片72Bは弾性力により初期の状態に戻るように構成されている。このフック片72Bは、外力により相互の離間距離を縮められた状態で防水パン82に形成された排水トラップ取付孔84に裏面側から挿通され、挿通後、その外力を解除することにより、各フック片72Bが排水トラップ取付孔84の内周面を径方向外側に押圧するようになっている。なお、支持部72Aとフック片72Bとは一体形成されている。
【0030】
以上のように、トラップ台52の上面には、押さえ金具68とフック部材72が取り付けられる。すなわち、トラップ台52の上面であって環状部材54の内側には押さえ金具68を構成する底面部68Aが載置され、底面部68Aの上面にはフック部材72を構成する支持部72Aが第1の円孔70と第2の円孔74とが同心となるように載置され、上方から座金76を介して固定ネジ78が第2の円孔74と第1の円孔70を貫通して、トラップ台52の上面中心に形成されたネジ孔80に螺合するようにして組み付けられる。このように組み付けられた排水トラップ施工治具50が防水パン82の裏面側から防水パン82に取り付けられると、排水トラップ取付孔84の中心とトラップ台52の中心(ネジ孔80が形成されている部分)とが同心上に位置するようになっている。
なお、固定ネジ78の螺合を解除することにより、トラップ台52と押さえ金具68とフック部材72とは容易に分解できるようになっている。
【0031】
次に、本実施形態の排水トラップ施工冶具50を用いた排水トラップ86の施工方法について説明する。
ここで、本実施形態においては、図2及び図3に示すように、防水パン82に一つの円形の排水トラップ取付孔84が形成されている。
【0032】
図4及び図5に示すように、先ず、取付工程において、トラップ台52に押さえ金具68とフック部材72とを組み付けた状態で、フック部材72の各フック片72Bを手で摘み、各フック片72この離間距離が縮まるように各フック片72Bに外力を加える。この状態で、各フック片72Bを防水パン82の排水トラップ取付孔84に防水パン82の裏面側から挿通させる。このとき、押さえ金具68を構成する挿入片68Dが排水トラップ取付孔84に挿入され排水トラップ取付孔84の内周面に接触する。
各フック片72Bの挿通後、各フック片72Bに作用させている外力を解除する。この外力を解除すると、図5(B)に示すように、各フック片72Bは弾性力により元の状態に戻ろうとし、それぞれ離間距離が大きくなる方向(径方向外側)に移動する。やがて、各フック片72Bは、排水トラップ取付孔84の内周面に接触し、この内周面を径方向外側に押圧する。このとき、各フック片72Bの先端部に形成された接触部72Cが排水トラップ取付孔84の外周縁と接触し、トラップ台52が防水パン82に取り付けられる。
図6に示すように、取付工程においては、フック部材72が排水トラップ取付孔84に引っ掛けられることによりトラップ台52が防水パン82の裏面側から防水パン82に取り付けられる。
なお、トラップ台52が防水パン82に取り付けられると、土台部64の下面に貼り付けられた両面テープ66のはくり紙67を剥がす。
【0033】
次に、設置工程において、トラップ台52が取り付けられた防水パン82(図2参照)が防水パン設置面に浴室の出入口の位置・高さ等を基準に任意の位置・高さで設置される(図11(A)参照)。
【0034】
次に、位置調整工程において、図7及び図8に示すように、排水トラップ取付孔84から各雄ネジ60の螺合を緩める。雄ネジ60の螺合を緩めると、土台部64が軸部材62とともに重力により下方向に落下し、各土台部64が防水パン設置面に接触する。このとき、土台部64の下面に貼り付けられた両面テープ66により土台部64が防水パン設置面に固定される。雄ネジ60を締め付けると、やがて雄ネジ60の先端部が軸部材62と接触し、このまま雄ネジ60を締め続けることにより雄ネジ60が軸部材62の側面を押圧する。これにより、軸部材62が円柱状部材58の内周面に押し付けられ、軸部材62が支持片56に対して固定される。本実施形態では、かかる方法により4本の軸部材62が支持片56に対して固定される。かかる位置調整工程において、トラップ台52の高さ位置が調整される(図11(B)参照)。
なお、各雄ネジ60の先端部が接触する軸部材62の位置を適宜変化させることにより、トラップ台52の上面を傾斜させることができる。これにより、防水パン82が傾斜していた場合も、トラップ台52をその傾斜に沿わせることができ、排水トラップ86をより適切に排水トラップ取付孔84に接続させることができる。
【0035】
次に、載置工程において、図9に示すように、トラップ台52の高さ位置が調整された後、固定ネジ78を緩めて取り外し、フック部材72を排水トラップ取付孔84から引き抜く。これにより、トラップ台52と防水パン82との結合が解除される。その後、防水パン82が防水パン設置面から引き起こされる(図11(C)参照)。防水パン82が引き起こされると、トラップ台52とこのトラップ台52に載置された押さえ金具68が防水パン設置面に残される。そして、押さえ金具68がトラップ台52の上面から取り外され、図3に示すように、トラップ台52の上面にある環状部材54の内部に排水トラップ86が載置される(図11(D)参照)。この環状部材54により排水トラップ86がトラップ台52に対して位置決めされる。
また、排水トラップ86がトラップ台52上に位置決めされると、排水管接続工程において、排水トラップ86に排水管88が接続される(図11(D)参照)。
【0036】
次に、仕上げ工程において、防水パン82が防水パン設置面に設置される(図11(E)参照)。
ここで、排水孔84の外周縁にはパッキン(図示省略)が取り付けられ、また防水パン82の裏面側から止水機能を有するシリコン(図示省略)が塗布されている。防水パン82を防水パン設置面に設置し、排水トラップ86が締付フランジ(図示省略)により排水トラップ取付孔84に取り付けられる。このとき、排水トラップ86が排水トラップ取付孔84と合致している。
【0037】
以上のように、本発明の排水トラップ施工治具50を用いた排水トラップ86の施工方法によれば、雄ネジ60の螺合度合いを操作することにより容易にトラップ台52の高さ位置ひいては排水トラップ86の高さ位置を調整することができる。
さらに、トラップ台52と排水トラップ取付孔84とが同心上の位置となるようにフック部材72によりトラップ台52を防水パン82に取り付けることにより、トラップ台52の位置を適切な位置に設定することができる。そして、トラップ台52が取り付けられた状態で防水パン82が防水パン設置面に設置され、その後、フック部材72が取り外されることによりトラップ台52と防水パン82との結合が解除され、このトラップ台52の上面に排水トラップ86を載置させることにより、排水トラップ86を適切な位置に設けることができる。その後、防水パン82を防水パン設置面に設置したときに、排水トラップ86を排水トラップ取付孔84に合致させることができる。
【0038】
以上のように、排水トラップ86の高さ位置を容易に調整することができ、かつ排水トラップ86と排水トラップ取付孔84とを容易に合致させることができるため、排水トラップ86を取り付けるときの施工性を向上させることができる。
また、排水トラップ86の高さ及び位置の調整作業が容易となるため、排水トラップ86を適切な高さや位置に調整するための計測作業が不要となり、排水トラップ86に排水管88を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性が少なくなる。
特に、一体成形された一枚の防水パン82が防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具50が特に有効となる。
【0039】
次に、本発明の第2実施形態の排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法について説明する。なお、第1実施形態の排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法と重複する構成及び工程については、適宜その説明を省略する。
また、図13に示すように、本実施形態の防水パン102には浴槽側に円形の排水エルボ取付孔104と洗い場側に円形の排水トラップ取付孔106とがそれぞれ形成されており、また排水トラップ108には、排水エルボ取付孔104と接続する排水エルボ108Aが中空状の連結部材110により連結(連通)されている。
【0040】
図12及び図13に示すように、本実施形態の排水トラップ施工冶具100では、トラップ台52の外周面には、連結部材110を支持し連結部材110を位置決めする位置決め片(第2の位置決め部材)114が形成されている。この位置決め片114には、連結部材110の側面を覆うガイド部(第2の位置決め部材)116が形成されており、このガイド部116の内側には連結部材110の側面を挟持する挟持部材(第2の位置決め部材)118が設けられている。
さらに、押さえ金具68を構成する装着部68Cには防水パン102の裏面に形成されたリブ(図示省略)などの突起部(以下、適宜「突起部」と称する。)と係合する係合片(第1の位置決め部材)120が形成されている。この係合片120には挿入溝(第1の位置決め部材)122が形成されており、この挿入溝122に突起部が挿入されることにより、両者が係合される。
【0041】
次に、本実施形態の排水トラップ施工冶具100を用いた排水トラップ108の施工方法について説明する。なお、第1実施形態に係る排水トラップの施工方法と重複する工程の説明は、適宜省略する。
【0042】
取付工程において、係合片120の挿入溝122に防水パン102の突起部が挿入されて突起部が係合片120と係合され、かつガイド部116が所定の位置となるように調整されて、フック部材72が排水トラップ取付孔106に引っ掛けられてトラップ台52が防水パン102の裏面側から防水パン102に取り付けられる。
【0043】
その後、第1実施形態の排水トラップの施工方法と同様に、設置工程、位置調整工程を経て、トラップ台52の高さ位置が調整される。このとき、各雄ネジ60の先端部が接触する軸部材62の位置を適宜変化させることにより、トラップ台52の上面を傾斜させることができる。これにより、防水パン102が傾斜していた場合も、トラップ台52をその傾斜に沿わせることができ、排水エルボ108A、排水トラップ108Bをより適切に各取付孔104、106に接続させることができる。載置工程において、トラップ台52の上面に排水トラップ108Bが載置される。このとき、連結部材110がガイド部116の挟持部材118に挟持されるように、排水トラップ108Bが載置される。その後、排水管接続工程を経て、仕上工程において防水パン102が防水パン設置面に設置され、各締付フランジ111A、111Bが雌ネジ部113A、113Bに螺合いることにより排水エルボ108A、排水トラップ108Bが各取付孔104、106に取り付けられる。
【0044】
以上のように、防水パン102の裏面側から防水パン102にトラップ台52が取り付けられたときに、トラップ台52が防水パン102に対して回転しないように係合片120により位置決めされ、かつ、排水トラップ108Bがトラップ台52に対して回転しないようにガイド部116により位置決めされているため、排水エルボ108Aと排水トラップ108Bをそれぞれ排水エルボ取付孔104と排水トラップ取付孔106に合致させることができる。このように、排水エルボ108Aの排水エルボ取付孔104に対する位置ずれや、排水トラップ108Bの排水トラップ取付孔106に対する位置ずれを防止することができる。また、防水パン102が傾斜していた場合には、排水トラップ108Bと排水エルボ108Aの双方を防水パン102の傾斜に合わせて傾斜させる必要があるが、上述したように、トラップ台52の上面の傾斜角度も調整することができるため、傾斜角度が調整されたトラップ台52に排水トラップ108Bを載置することにより、排水トラップ108Bと排水エルボ108Aの双方の傾斜角度を防水パン102の傾斜角度に対応させることができる。
【0045】
ここで、本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具50及び第2実施形態の排水トラップ施工治具100の変形例について説明する。
【0046】
図14(A)に示すように、支持片56の側面には螺合している雄ネジ60に替えて、支持片56の下面に一対の板バネ130を設けた形態でも良い。この板バネ130は、先端部に近づくほど離間距離が縮まり、いわゆる先細り状態となるように設けられており、先端部が軸部材62に形成されたネジ溝に入り込んでいる。この排水トラップ施工冶具によれば、トラップ台52の高さ位置を調整するときに、軸部材62を下方向に押し下げることにより、軸部材62は板バネ130の先端部と接触しながら容易に下方向に移動していき防水パン設置面に土台部64が接触するが、上方向に軸部材62を移動させようとしても板バネ130の先端部がネジ溝に入り込むため、軸部材62を押し上げることは容易にできないようになっているので、排水トラップ86の置載工程、排水管接続工程の際にトラップ台52及び排水トラップ86が下方にずれることがない。
【0047】
また、図14(B)に示すように、支持片56に直接ネジ孔132を形成し、軸部材62をこのネジ孔132に螺合させてもよい。かかる場合、軸部材62を一方の方向に回転させることによりトラップ台52を下方向に移動させることができ、軸部材62を他方の方向に回転させることによりトラップ台62を上方向に移動させることができる。この形態では、軸部材62を軸線回りに回転させることができるように、軸部材62が土台部64に対して回転可能に構成されている。
【0048】
また、図15に示すように、防水パン150の裏面にリブ152を形成し、このリブ152に下側に開放するスリット(図示省略)を形成するとともに、トラップ台158の支持片156の一部を上側に折り曲げ、この支持片156の一部に貫通孔(図示省略)を形成し、固定用ボルト151をスリット及び貫通孔に挿通させ反対側からナット153で締め上げることにより、トラップ台158を防水パン150に取り付けてもよい。かかる場合、固定用ボルト151をスリット及び貫通孔から引き抜くまでもなく、固定用ボルト151とナット153の螺合度合いを緩めた状態で防水パン150を防水パン設置面から引き起こすことにより固定用ボルト151がスリットの開口端から抜けるため、容易にトラップ台158を防水パン150から取り外すことができる。
【0049】
また、図16に示すように、トラップ台156を貫通孔(図示省略)が形成された接続部材157を介して防水パン150のリブ152に取り付けてもよい。かかる場合も同様にして、固定用ボルト151をスリット及び貫通孔から引き抜くまでもなく、固定用ボルト151とナット153の螺合度合いを緩めた状態で防水パン150を防水パン設置面から引き起こすことにより固定用ボルト151がスリットの開口端から抜けるため、容易にトラップ台156を防水パン150から取り外すことができる。
【0050】
なお、図16に示す接続部材157をゴムなどの弾性部材で構成し、この接続部材157にトラップ台156を取り付けてもよい。かかる場合、接続部材157に外力を加えて弾性変形させることにより、容易にトラップ台158を取り外すことができる。
【0051】
次に、本発明の第3実施形態に係る排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法について、図面を参照して説明する。
【0052】
図17乃至図20に示すように、本実施形態の排水トラップ施工冶具10は、2枚の長方形状の計測部材(位置計測部材)12A、12Bを備えている。この計測部材12A、12Bの短辺14A、14Bの長さは、防水パン16に形成された円形状の排水トラップ取付孔18Bの直径と同じ寸法に設定されている。また、計測部材12A、12Bの長辺20A、20Bの長さは、防水パン設置面に設置された防水パン16の排水トラップ取付孔18Bから防水パン設置面までの寸法よりも長くなるように設定されている。これらの2枚の計測部材12A、12Bは、各短辺14A、14Bの中心同士が交差するように組み付けられている。
【0053】
ここで、図17乃至図20に示すように、一方の計測部材12Aの側面には、排水トラップ24の高さ位置を調整するのに必要なスペーサー26の厚みが記されている。すなわち、計測部材12Aの下端からの距離から防水パン16の排水トラップ取付孔18Bに取り付けられる排水トラップ24Bの厚みを差し引いた差がスペーサー26の厚みとして記されている。例えば、計測部材12Aの下端から120mmの位置では、取り付けられる排水トラップ24Bの厚みを100mmとすると、20(mm)と記されている。
なお、実際には、リング状のパッド(図21(D)参照)36が必要となることから、このパッド36の厚みやその他のあそび寸法をさらに差し引いた値、上記具体例の場合では15(mm)と記されている。
このように、計測部材12Aの側面には、計測部材12Aの下端からの距離から排水トラップ24Bの厚みを差し引いた差が最大値となるように記される。
以上のように計測部材12Aの側面には、5(mm)ごとの間隔でスペーサー26の厚み(5、10、15、20、25)が記されている。
なお、他方の計測部材12Bの側面にも、同様に、スペーサー26の厚みを記してもよい。
【0054】
また、図17及び図18に示すように、交差した各計測部材12A、12Bの下端には凹部22A、22Bがそれぞれ形成されており、この凹部22A、22Bには円柱状の貼付部材(位置決め部材)28が嵌められている。この貼付部材28の厚みは、凹部22A、22Bの深さと同じ寸法に設定されており、貼付部材28が凹部22A、22Bに嵌め込まれた状態で、各計測部材12A、12Bの底面と貼付部材28の底面とが面一となっている。また、図21(E)に示すように、貼付部材28の底面には両面テープ(接着手段)30が貼り付けられている。
【0055】
ここで、計測部材12A、12Bの側面に記された厚みに相当する厚みのスペーサー26が用意されている。例えば、図21(A)、(B)、(C)に示すように、厚み5(mm)のスペーサー26A、厚み10(mm)のスペーサー26B、厚み20(mm)のスペーサー26C、が用意されており、これらのスペーサー26A、26B、26Cを用いて排水トラップ24Bの高さ位置が調整される。
なお、厚み15mmのスペーサーが必要なときは、厚み5(mm)のスペーサー26Aと、厚み10(mm)のスペーサー26Bとが用いられる。なお、各スペーサー26A、26B、26Cは、それぞれ円柱状に形成されている。
【0056】
ここで、本実施形態の排水トラップ施工冶具10を用いた排水トラップ24Bの施工方法について説明する。
図19及び図20に示すように、本実施形態の防水パン16には浴槽側に円形の排水エルボ取付孔18Aと洗い場側に円形の排水トラップ取付孔18Bとがそれぞれ形成されており、また、排水トラップ24Bには、排水エルボ取付孔18Aと接続する排水エルボ24Aが中空状の連結部材32により連結(連通)されている。
【0057】
図19に示すように、先ず、設置工程において、防水パン設置面に、一体形成された防水パン16が設置される。
【0058】
次に、図18(A)、(B)に示すように、計測工程において、排水トラップ取付孔18Bから計測部材12A、12Bを挿入し、計測部材12A、12Bの下端を防水パン設置面に接触させる。このとき、計測部材12A、12Bの下端の凹部22A、22Bには、貼付部材28が装着されており、この装着部材28の下面には両面テープ30が貼り付けられているので、計測部材12A、12Bの下端が防水パン設置面に接触すると、貼付部材28が両面テープ30の粘着力により防水パン設置面に固定される。次に、図18(A)に示すように、排水トラップ取付孔18Bの開口縁が示す位置の計測部材12Aの側面に記されたスペーサー26の厚みを読み取る。これにより、排水トラップ24Bの高さ位置の調整に必要なスペーサー26の厚みが特定される。なお、本実施形態では、15(mm)の厚みのスペーサーが必要となる。
【0059】
次に、位置決め工程において、排水トラップ取付孔18Bから計測部材12A、12Bが引き抜かれる。このとき、図18(B)に示すように、貼付部材28が防水パン設置面に両面テープ30により固定されているため、貼付部材28が凹部22A、22Bから外れ、貼付部材28が外れた計測部材12A、12Bが引き抜かれる。
ここで、各計測部材12A、12Bの短辺14A、14Bは、排水トラップ取付孔18Bの直径と同じ寸法に設定されており、かつ各計測部材12A、12Bが短辺14A、14Bの中心で交差するように組み付けられているため、この交差点が排水トラップ取付孔18Bの中心点と一致する。そして、この交差点に貼付部材28が装着されていたため、防水パン設置面に固定された貼付部材28が排水トラップ取付孔18Bの中心点になる。これにより、排水トラップ取付孔18Bの中心点が特定される。
【0060】
次に、位置調整工程において、防水パン16を防水パン設置面から引き起こす。その後、図20に示すように、防水パン設置面に固定された貼付部材28の上からリング状のパッド(図21(D)参照)36が防水パン設置面に貼り付けられる。このパッド36の厚みは貼付部材28の厚みと同じ厚みになるように設定されており、かつパッド36の中央には貼付部材28の直径と同じ寸法の直径の円形孔38が形成されており、この円形孔38に貼付部材28が挿入されるようにパッド36が防水パン設置面に貼り付けられる。なお、パッド36の上面と貼付部材28の上面とは面一となっている。
【0061】
パッド36が防水パン設置面に貼り付けられた後、そのパッド36及び貼付部材28の上に計測工程において特定された厚みのスペーサー26が載置される。ここで、各スペーサー26の直径は、パッド36の直径と同じ寸法に設定されており、パッド36の中心とスペーサー26の中心とが同心となるように、スペーサー26が載置される。なお、本実施形態では厚み15(mm)のスペーサー26が必要となるため、図20に示すように、厚み5(mm)のスペーサー26Aと厚み10(mm)のスペーサー26Bとが重ねて載置される。
【0062】
必要なスペーサー26A、26Bがパッド36及び貼付部材28の上面に載置されると、載置工程では、このスペーサー26Aの上面に排水トラップ24Bが載置される。このとき、排水トラップ24Bの中心が貼付部材28及びスペーサー26Aの中心と一致するように載置される。排水トラップ24Bの下面外径と、スペーサー26A、パッド36の直径とをそれぞれ同じ値に設定すると、両者の中心が一致しているか否かを一見して判断することができる。さらに、排水エルボ24Aが排水エルボ取付孔18Aと合致させるため、排水エルボ24Aが所定の位置にくるように排水トラップ24Bがスペーサー26Aの上面に載置される。
また、図22に示すように、排水管接続工程において、スペーサー26Aの上面に載置された排水トラップ24Bに、排水トラップ24Bに貯溜された水を外部に排出するための排水管39が接続される。
【0063】
次に、仕上工程において、再度、防水パン16が防水パン設置面に設置される。ここで、図23に示すように、排水エルボ取付孔18Aの外周縁と排水トラップ取付孔18Bの外周縁には、パッキン41と予め防水パン16の裏面側から止水のためのシリコン40が塗布されている。この防水パン16を防水パン設置面に設置し、防水パン16の表側から締付フランジ43A、43Bが雌ネジ部45A、45Bと螺合することにより排水エルボ24Aと排水トラップ24Bとが排水エルボ取付孔18Aと排水トラップ取付孔18Bに取り付けられる。このとき、排水エルボ24Aと排水トラップ24Bとがそれぞれ排水エルボ取付孔18Aと排水トラップ取付孔18Bとに合致している。
【0064】
以上のように、本発明の排水トラップ施工冶具10を用いれば、防水パン16を防水パン設置面に設置し排水トラップ取付孔18Bから防水パン設置面までを計測するだけで必要なスペーサー26の厚さが特定でき、その後、一度防水パン16を引き起こし、その特定されたスペーサー26の上に排水トラップ24Bを載置させ、再度防水パン16を敷くことにより、排水トラップ24Bと排水トラップ取付孔18Bとの間に大きな隙間が生ぜず排水トラップ24Bを適切に取り付けることができる。このように、排水トラップ24Bの高さ位置の調整を容易にすることにより、排水トラップ24Bの施工性を向上させることができる。
また、排水トラップ24Bの高さ及び位置の調整作業が容易となるため、排水トラップ24Bに排水管39を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性が少なくなる。
【0065】
また、貼付部材28を排水トラップ取付孔18Bの中心となる位置に取り付けることにより、排水トラップ取付孔18Bの中心位置を特定することができる。この中心位置に排水トラップ24Bを載置することにより、排水トラップ24Bの高さ位置を調整するだけでなく、排水トラップ24Bが排水トラップ取付孔18Bに対して位置ずれしてしまうことを防止できる。この結果、排水トラップ24Bと排水トラップ取付孔18Bとの接続部の止水性を向上させることができる。
【0066】
特に、一体成形された一枚の防水パン16が防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具10が特に有効となる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明した本発明の排水トラップ施工冶具及び排水トラップの施工方法においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明は、位置調整部材により容易に排水トラップの高さ位置を調整することができるため、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップを適切な高さや位置に調整するための計測作業が不要となる。さらに、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
また、仮接続部材を載置部材の所定の位置に設けることにより、載置部材を排水トラップ取付孔に対して適切な位置に配置させることができるため、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができる。この結果、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パン周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0068】
請求項2記載の発明は、土台部で支持された軸部材が支持片の貫通孔に挿通される。ここで、軸部材は上下方向に延在しているため、載置部材は、軸部材の軸に沿って上下に移動させることができ、所定の位置で支持片を固定手段により固定することができる。このように、本発明によれば、簡易な構成で載置部材の高さ(上下方向の位置)を調整することができる。
また、各支持片の各軸部材における固定位置を適宜変えることにより、載置部材を傾斜させることができるため、防水パンの傾斜に合わせて排水トラップも傾斜させることができる。
【0069】
請求項3記載の発明は、防水パンを防水パン設置面に設置し排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを読むだけで必要なスペーサーが特定でき、その後、一度防水パンを引き起こし、その特定されたスペーサーの上に排水トラップを載置させ、その排水トラップに排水管を接続した後、再度防水パンを敷くことにより、排水トラップと排水トラップ取付孔との間に大きな隙間が生ぜず排水トラップを適切に取り付けることができる。このように、排水トラップの位置調整を容易にすることにより、防水パンの設置・引き起こしの回数を低減できるため、排水トラップの施工性を向上させることができる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。さらに、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
また、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができ、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0070】
請求項4記載の発明は、位置調整部材により容易に排水トラップの高さ位置を調整することができるため、防水パンの設置・引き起こしを低減することができ、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップを適切な高さや位置に調整するための計測作業が不要となる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。
さらに、仮接続部材を載置部材の所定の位置に設けることにより、載置部材を排水トラップ取付孔に対して適切な位置に配置させることができるため、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができる。この結果、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0071】
請求項5記載の発明は、防水パンを一度防水パン設置面に設置し排水トラップ取付孔から防水パン設置面までの距離に相当する目盛りを読むだけで必要なスペーサーが特定でき、その後、一度防水パンを上げ、その特定されたスペーサーの上に排水トラップを載置させ、再度防水パンを敷くことにより、排水トラップを適切に取り付けることができる。このように、排水トラップの高さ位置を容易に調整することができ、防水パンの設置・引き起こしの回数を低減できるため、排水トラップを取り付けるときの施工性を向上させることができる。また、排水トラップの位置調整を容易にすることにより排水トラップに排水管を接続する排水管配置作業のやり直しの必要性を少なくすることができる。さらに、排水トラップを排水トラップ取付孔に合致させることができ、排水トラップと排水トラップ取付孔との接続部の止水性を向上させることができる。
特に、一体成形された一枚の防水パンが防水パン設置面に設置され防水パンの周囲に作業スペースが確保できない場合に、本発明の排水トラップ施工冶具が特に有効となる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具の組立分解図である。
【図2】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具が取り付けられた防水パンの斜視図である。
【図3】 高さ位置が調整された排水トラップ施工冶具の載置部材と排水トラップとの位置関係を示した斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具の斜視図である。
【図5】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具が防水パンに取り付けられる状態を示した斜視図である。
【図6】 防水パンに取り付けられた排水トラップ施工冶具の斜視図である。
【図7】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具の高さ位置を調整している工程図である。
【図8】 図7の要部を拡大した図である。
【図9】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具を構成する仮接続部材を分解する状態を示した工程図である。
【図10】 高さ位置が調整された排水トラップ施工冶具の載置部材に排水トラップが載置される状態を示した工程図である。
【図11】 本発明の第1実施形態の排水トラップ施工冶具を用いた排水トラップの施工方法の各工程図である。
【図12】 本発明の第2実施形態の排水トラップ施工冶具の組立分解図である。
【図13】 本発明の第2実施形態の排水トラップ施工冶具で排水トラップが防水パンに取り付けられた状態を示した側面図である。
【図14】 本発明の排水トラップ施工冶具の変形例となる排水トラップ施工冶具の一部を示した側面図である。
【図15】 本発明の排水トラップ施工冶具の変形例となる排水トラップ施工冶具の一部を示した側面図である。
【図16】 本発明の排水トラップ施工冶具の変形例となる排水トラップ施工冶具の一部を示した側面図である。
【図17】 本発明の第3実施形態の排水トラップ施工冶具の斜視図である。
【図18】 本発明の第3実施形態の排水トラップ施工冶具によりスペーサーの厚みを特定している工程図である。
【図19】 防水パンの斜視図である。
【図20】 本発明の第3実施形態の排水トラップの施工方法により施工される排水トラップの状態を示した斜視図である。
【図21】 各スペーサー、パッド、貼付部材を示した図である。
【図22】 排水トラップの高さ位置が調整された状態を示した斜視図である。
【図23】 排水トラップが防水パンに取り付けられる状態を示した側面図である。
【図24】 従来の排水トラップの断面図である。
【図25】 従来の排水トラップ取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 排水トラップ施工冶具
12A 計測部材(位置計測部材)
12B 計測部材(位置計測部材)
16 防水パン
18B 排水トラップ取付孔
28 貼付部材(位置決め部材)
30 両面テープ(接着手段)
50 排水トラップ施工冶具
52 トラップ台(載置部材)
56 支持片(位置調整部材)
60 雄ネジ(位置調整部材、固定手段)
62 軸部材(位置調整部材)
64 土台部(位置調整部材)
66 両面テープ(接着手段)
72 フック部材(仮接続部材)
82 防水パン
84 排水トラップ取付孔
86 排水トラップ
100 排水トラップ施工冶具
102 防水パン
104 排水エルボ取付孔
106 排水トラップ取付孔
108A 排水エルボ
108B 排水トラップ
110 連結部材
114 位置決め片(第2の位置決め部材)
116 ガイド部(第2の位置決め部材)
118 挟持部材(第2の位置決め部材)
120 係合片(第1の位置決め部材)
122 挿入溝(第1の位置決め部材)

Claims (5)

  1. 防水パンに形成された排水トラップ取付孔に取り付けられる排水トラップの位置を調整する排水トラップ施工冶具であって、
    排水トラップが載置される載置部材と、前記載置部材に着脱可能に設けられ前記載置部材を前記防水パンの裏面側から前記排水トラップ取付孔又はその近傍に仮接続する仮接続部材と、前記載置部材の高さ位置を調整する位置調整部材と、
    を有することを特徴とする排水トラップ施工冶具。
  2. 前記位置調整部材は、前記載置部材に設けられ上下方向に貫通した貫通孔が形成された複数の支持片と、上下方向に延在し前記各貫通孔に挿通された複数の軸部材と、前記各軸部材を支持する複数の土台部と、前記各支持片を前記各軸部材の所定の位置で固定させる複数の固定手段と、で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ施工冶具。
  3. 防水パンに形成された排水トラップ取付孔に取り付けられる排水トラップの位置を調整する排水トラップ施工冶具であって、
    前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みが目盛りとして記されており、防水パン設置面に設置された前記防水パンの前記排水トラップ取付孔から挿入して前記排水トラップ取付孔から前記防水パン設置面までの距離に相当する前記目盛りにより前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みを特定する位置計測部材と、
    前記位置計測部材が前記排水トラップ取付孔に挿入されたときに、前記排水トラップ取付孔の中心となりかつ前記防水パン設置面と接触する前記位置計測部材の部位に着脱可能に設けられた位置決め部材と、
    前記位置決め部材に設けられ、当該位置決め部材を前記防水パン設置面に固定する接着手段と、
    を有することを特徴とする排水トラップ施工冶具。
  4. 請求項1に記載の排水トラップ施工冶具を用いた排水トラップの施工方法であって、
    前記仮接続部材により前記載置部材を前記防水パンの裏面側から前記排水トラップ取付孔又はその近傍に仮接続する取付工程と、
    前記載置部材が取り付けられた前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する設置工程と、
    前記設置工程において前記防水パンが前記防水パン設置面に設置された後、前記位置調整部材を操作し、前記載置部材の高さ位置を調整する位置調整工程と、
    前記仮接続部材を前記載置部材から取り外して前記載置部材と前記防水パンとの仮接続を解除させた後、前記防水パンを前記防水パン設置面から引き起こし、前記載置部材の上に前記排水トラップを載置する載置工程と、
    前記載置部材上の前記排水トラップに排水管を接続する排水管接続工程と、
    前記排水管接続工程の終了後、前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する仕上工程と、
    を有することを特徴とする排水トラップの施工方法。
  5. 請求項3に記載の排水トラップ施工冶具を用いた排水トラップの施工方法であって、
    前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する設置工程と、
    前記防水パンに形成された前記排水トラップ取付孔に位置計測部材を挿入し、前記排水トラップ取付孔から前記防水パン設置面までの距離に相当する前記目盛りにより前記排水トラップの高さ位置を調整するのに必要なスペーサーの厚みを特定する計測工程と、
    前記位置計測部材を前記排水トラップ取付孔から引き抜き、前記位置決め部材を前記防水パン設置面に固定する位置決め工程と、
    前記防水パンを前記防水パン設置面から引き起こし前記位置決め部材の上に前記計測工程において特定された厚みのスペーサーを載置する位置調整工程と、
    前記スペーサーの上に前記排水トラップを載置する載置工程と、
    前記スペーサー上の前記排水トラップに排水管を接続する排水管接続工程と、
    前記排水管接続工程の終了後、前記防水パンを前記防水パン設置面に設置する仕上工程と、
    を有することを特徴とする排水トラップの施工方法。
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