JP3908469B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車,産業車両等の自動変速機の制御装置に係り、特に、変速を行う操作機構を電気式あるいは流体圧式等のアクチュエータで自動操作するようにした自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の歯車式変速機と同様な噛合いクラッチを用いた自動変速機としては、例えば、特開2000−65199公報に記載のようなものが知られている。この自動変速機のアップシフト時の制御方法は、エンジンと変速機構との間に配設された摩擦クラッチ(以下、「発進クラッチ」と称する)を用いてエンジンからの動力を一時的に遮断せず、現在締結している噛合いクラッチを解放し、目標である噛合いクラッチを締結する間は変速機構に新たに配設された摩擦クラッチ(以下、「アシストクラッチ」と称する)を締結させることにより、アップシフト中におけるトルク中断を抑制した変速を実現するものである。このような自動変速機においては、変速の初期に噛合いクラッチを解放し、アシストクラッチを締結する架け替えが発生する。また、変速の後期もアシストクラッチを解放し、噛合いクラッチを締結する架け替えが発生する。これら一連の操作は、マイクロコンピュータにより処理された結果をもとにアクチュエータに指令を出すことで行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−65199公報に記載のような自動変速機のアップシフト時の制御方法では、アクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生することがある。このロックが発生すると、変速操作が不可能となり、車両が空走してしまうばかりか、噛合いクラッチとアシストクラッチの架け替え中に起った場合、アクチュエータや変速機を損傷するという問題があった。その結果、アクチュエータや変速機の寿命が短くなるばかりでなく、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるため、走行中には極めて危険であり、また以後の変速操作も円滑に行えない原因となる。
【0004】
本発明の目的は、アクチュエータの操作中に機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことのできる自動変速機の制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、二軸間に配設された変速比が異なる複数の変速ギヤ対と、上記二軸間に設けられ、上記二軸間のトルクを伝達する複数のトルク伝達手段とを有し、これらのトルク伝達手段の少なくとも一つを摩擦クラッチとし、その他の上記トルク伝達手段を噛合クラッチとし、上記摩擦クラッチは、上記複数の噛合クラッチが解放されている間に、上記二軸間をトルク伝達するものである自動変速機を制御するとともに、一方の変速段から他方変速段へ変速する際に、上記摩擦クラッチを制御する制御手段を有する自動変速機の制御装置において、上記制御手段は、上記噛合クラッチの解放操作開始からの経過時間を計測し、所定の設定時間までに上記噛合クラッチの解放操作が終了しない場合は、上記摩擦クラッチを解放するようにしたものである。かかる構成により、アクチュエータの操作中に機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行い得るものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図20を用いて、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の構成を示すブロック図である。
【0013】
トルク発生手段1は、エンジン等のトルクを発生するものである。トルク伝達手段2は、自動変速機であり、入力したトルクを変速比に応じた出力トルクに変換する。トルク発生手段1により発生したトルクは、トルク伝達手段2に入力され、運転状態に応じたトルク比にされ、タイヤに伝達され、自動車を走行させる。
【0014】
制御手段3は、トルク発生手段1と、トルク伝達手段2との動作を制御する。状態検出手段4は、トルク発生手段1とトルク伝達手段2の状態を監視する。時間計測手段5は、トルク発生手段1とトルク伝達手段2の状態が制御手段3の指令通りになるまでの時間を計測する。制御手段3は、状態検出手段4と時間計測手段5の出力により、トルク発生手段1とトルク伝達手段2の状態が制御手段3の指令に対して所定時間たっても指令通りにならない場合は、制御手段3の制御を変更するとともに、報知手段6により、そのことを運転者や乗員に報知する。報知手段6は、ランプや音声発生手段である。
【0015】
以上のような本実施形態の構成により、トルク発生手段1とトルク伝達手段2のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、制御手段による制御を変更することにより、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、トルク発生手段1とトルク伝達手段2の損傷を防ぐことができる。さらに、ロック等の発生を運転者に報知することにより、運転者や乗員の安全を確保できる。
【0016】
次に、図2を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の具体的な構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の具体的な構成を示す説明図である。
【0017】
図2に示す例においては、図1に示したトルク発生手段1として、エンジンを用いており、トルク伝達手段2として、歯車式変速機を用いている。
【0018】
また、図1に示した制御手段3として、電子制御スロットル103を制御する電子制御スロットルコントロールユニット(ET C/U)401と、エンジンを制御するエンジンコントロールユニット(ENG C/U)402と、変速機を制御する変速機コントロールユニット(AT C/U)403と、走行状態や制御状態を報知する報知コントロールユニット(報知C/U)412とを備えている。
【0019】
エンジン101は、エンジントルクを調整する電子制御スロットル103と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ102と、その他のセンサやアクチュエータを備えている。エンジン101は、エンジンコントロールユニット402によって制御される。電子制御スロットル103は、電子制御スロットルコントロールユニット401によって制御される。
【0020】
図1に示したトルク伝達手段2である歯車式変速機は、フライホイール201と、発進クラッチ202と、発進クラッチアクチュエータ203と、ワイヤ204と、入力軸205と、出力軸301と、歯車206,207,208,209,210,211,212,213,214,215,230,231と、1−2速用噛合いクラッチ220Aと、3−5速用噛合いクラッチ220Cと、6速用噛合いクラッチ220Eと、シフトアクチュエータ221と、セレクトアクチュエータ222と、シフトフォーク223,224,232と、アシストクラッチ225と、アシストクラッチアクチュエータ226と、出力軸回転数センサ300と、その他センサから構成されている。アシストクラッチ225は、摩擦係合式クラッチを用いている。発進クラッチ202も、摩擦係合式クラッチを用いているが、他の形式のクラッチを用いることもできる。即ち、トルク伝達手段2は、噛合いクラッチと、第1の摩擦クラッチを備えており、場合によっては、さらに、第2の摩擦クラッチを備えている。
【0021】
ここで、1−2速用噛合いクラッチ220Aは、クラッチハブ216Aと、スリーブ217Aと、シンクロナイザリング218A、218Bとギアスプライン219A、219Bとから構成されている。また、3−5速用噛合いクラッチ220Cは、クラッチハブ216Cと、スリーブ217Cと、シンクロナイザリング218C,218Dと、ギアスプライン219C,219Dとから構成されている。また、6速用噛合いクラッチ220Eは、クラッチハブ216Eと、スリーブ217Eと、シンクロナイザリング218Eと、ギアスプライン219Eとから構成されている。なお、図示の例では、リバースの機構は省略してある。
【0022】
歯車式変速機を構成するアクチュエータ203,221,222,226は、油圧またはモータにより、変速機コントロールユニット403によって制御される。
【0023】
エンジン101から出力するエンジントルクは、フライホイール201及び発進クラッチ202を介して、歯車変速機の入力軸205に伝達され、歯車206、207,208,209,210,211,212,213,214,215,230,231のいずれかを介して、出力軸301へ伝達され、最終的にタイヤに伝達され、自動車を走行させる。エンジントルクを歯車式変速機の入力軸205へ伝える発進クラッチ202は、発進クラッチ用アクチュエータ203によって締結/解放され、エンジントルクの伝達率を制御する。
【0024】
1速から3速までと5速と6速の走行は、入力軸205に対して回転可能な歯車210,212,230、または,出力軸301に対し回転可能な歯車207,209のいずれかを、噛合いクラッチ220A,220C,220Eのスリーブ217A,217C,217Eをシフトフォーク223,224,232によって動かし、クラッチハブ216A,216C,216Eと、ギヤスプライン219A,219B,219C,219D,219Eのいずれかを締結させ、決定する。シフトフォーク223,224,232は、シフトアクチュエータ221と、セレクトアクチュエータ222によって駆動される。この時クラッチハブ216A,216C,216Eと、ギヤスプライン219A,219B,219C,219D,219Eとの同期を取るために、シンクロナイザリング218A,218B,218C,218D,218Eが設けられている。
【0025】
1速のとき、入力軸205のトルクは、歯車206−歯車207−クラッチハブ216Aを介して、出力軸301に伝達される。歯車207とクラッチハブ216Aとは、スリーブ217Aによって連結される。2速のとき、入力軸205のトルクは、歯車208−歯車209−クラッチハブ216Aを介して、出力軸301に伝達される。歯車209とクラッチハブ216Aとは、スリーブ217Aによって連結される。3速のとき、入力軸205のトルクは、クラッチハブ216C−歯車210−歯車211を介して、出力軸301に伝達される。歯車210とクラッチハブ216Cとは、スリーブ217Cによって連結される。5速のとき、入力軸205のトルクは、クラッチハブ216C−歯車212−歯車213を介して、出力軸301に伝達される。歯車212とクラッチハブ216Cとは、スリーブ217Cによって連結される。6速のとき、入力軸205のトルクは、クラッチハブ216E−歯車230−歯車231を介して、出力軸301に伝達される。歯車230とクラッチハブ216Eとは、スリーブ217Eによって連結される。このように、噛合いクラッチ220A,220C,220Eは、1速から3速までと、5速と6速の各ギヤに設けられている。走行中は、噛合いクラッチ220A,220C,220Eで締結する歯車は、必ず1つで、それ以外の歯車は解放する。
【0026】
また、4速にする場合は、入力軸205と歯車214とを、アシストクラッチ225で締結し実現する。アシストクラッチ225は、アシストクラッチアクチュエータ226によって駆動される。また、変速中は、アシストクラッチ225を制御し、伝達トルクを制御することにより、変速中の脱力感や吹けあがりを防止する。この例では、アシストクラッチを4速にしているが、車のコンセプトにより3速や5速にしてもよいものである。また、各歯車のギヤ比も用途に合わせ、適宜決めてよいものである。
【0027】
変速機コントロールユニット403には、アクセル踏込み量を検出するアクセルペダルセンサ406と、シフトレバー位置を検出するインヒビタースイッチ407と、出力軸の回転数を検出する出力軸回転数センサ300と、自動変速モードと手動変速モードを切り換えるモードスイッチ408と、手動変速モードの時に変速段を1つ上げるプラススイッチ409と、手動変速モードの時に変速段を1つ下げるマイナススイッチ410等の自動車センサ信号が入力される。また、ランプ411等の表示器も付いている。また、変速機コントロールユニット403は、エンジンコントロールユニット402と、電子制御スロットルコントロールユニット401と、報知コントロールユニット412に、CAN(Control Area Network)等の通信線404を介して接続されている。
【0028】
変速機コントロールユニット403は、取り込まれた各信号から運転状態を把握し、発進クラッチ状態や、ギヤ位置を適切な状態に制御する。一定速ギヤでの走行や変速中は、発進クラッチ202は締結制御を行う。また、変速機コントロールユニット403は、自動変速モード時の変速中は、エンジン101が吹き上がらないように、電子制御スロットルコントロールユニット401を介して電子制御スロットル103を制御する。また、変速機コントロールユニット403は、変速直前の伝達トルクから変速直後の伝達トルクへ滑らかに変化させるように、電子制御スロットル103とアシストクラッチ225を制御する。更に、点火時期の補正値を変速機コントロールユニット403からエンジンコントロールユニット402に送り、点火時期を制御する。報知コントロールユニット412は、運転状態や制御状態等を文字,記号等でディスプレイに表示したり、音声で報知する。
【0029】
次に、図3を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による全体的な変速制御動作について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による全体的な変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0030】
図3において、低速を1速とし、高速を2速とすると、1速から2速へのアップシフトの変速例を示している。また、図中において、実線は各アクチュエータへの指令を示し、点線は実際の状態を示している。また、横軸は時間である。
【0031】
図3(0)に示すように、アクセルペダル位置は、一定とする。図3(1)に示すように、一定速ギヤ走行時のスロットル開度は、図3(0)に示すアクセルペダル位置の関数とする。例えば、スロットル開度TVO=a×アクセルペダル位置APS+b(a,bは定数)で表される。
【0032】
時刻Y〜時刻Aにおいて、図3(1)に示すように、スロットル開度が一定とすると、図3(2)に示すように、エンジン回転数が増加し、また、図3(3)に示すように、出力軸回転数(車速)が増加する。そして、図3(3)に示す出力軸回転数(車速)が所定速度になって、変速条件を満たすと、変速機コントロールユニット403は、時刻Aにおいて、図3(5)に示すように、ギヤ位置指令が低速から高速に変わり、変速を開始する。
【0033】
変速が開始すると、図3(6)に示すように、変速機コントロールユニット403は、低速噛合いクラッチの指令を、締結から解放にする。正常であれば、図3(6)に示すように、油圧や摩擦により、数10ms〜数100ms遅れて実際の低速噛合いクラッチ位置は、締結から解放になる。この時、変速機コントロールユニット403は、図3(8)に示すように、アシストクラッチへの押付け荷重を上昇させ、アシストクラッチトルクを出力軸に伝達する。この押付け荷重は、エンジントルク特性から求められ、図3(10)に示したように、変速開始前の出力軸トルクから変速終了後の出力軸トルクが滑らかになるように、変速機コントロールユニット403は制御する。このような制御を行うことにより、脱力感が無い変速が実現できる。
【0034】
図3(8)に示すように、アシストクラッチのトルク伝達により、時刻Bで、図3(4)に示す回転比が高速ギヤ比になると、図3(7)に示すように、変速機コントロールユニット403は、高速噛合いクラッチの指令を解放から締結へとする。この時、図3(8)に示すように、変速機コントロールユニット403は、アシストクラッチを解放する。また、図3(9)に示すように、変速機コントロールユニット403は、発進クラッチのトルク伝達を制御する。こうすることにより、図3(10)に示すように、出力軸トルクの軸振動を抑えることができ、違和感の無い変速を実現できる。
【0035】
これらアクチュエータの状態の検出は、可変抵抗による位置検出や油圧センサによる油圧の検出などにより行われる。指令の検出は、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータの指令変数そのものでもよいし、ソレノイドに流れる電流を検出してもよいものである。
【0036】
しかしながら、このようなアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生することがあり、このロックが発生すると変速操作が不可能となり、車両が空走してしまうばかりか、噛合いクラッチとアシストクラッチの架け替え中に起った場合アクチュエータや変速機を損傷するという欠点がある。
【0037】
このためアクチュエータや変速機の寿命が短くなるばかりでなく、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるため、走行中には極めて危険であり、また以後の変速操作も円滑に行えない原因となる。
【0038】
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートであり、図5は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0039】
図4に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0040】
例えば、10ms等の一定の間隔で、ステップS400が、サブルーチンコールされ、実行される。
【0041】
次に、ステップS401において、低速噛合いクラッチの指令と状態を比較する。同じならば、ステップS402において、t1=0とし、処理を終える。
【0042】
違うならば、ステップS403において、t1をインクリメントする。
【0043】
次に、ステップS404において、所定の設定時間tf1と比較し、t1がtf1より小さければ、処理を終える。
【0044】
大きければ、低速噛合いクラッチがロックしたと判定し、ステップS405において、フェールセーフ制御1を行い、処理を終える。フェールセーフ制御1の処理は、スロットル指令を全閉付近にし、低速噛合いクラッチ指令,アシストクラッチ指令,発進クラッチ指令は解放にする。更に、このようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。
【0045】
なお、以上の説明では、フェールセーフ制御1の処理として、スロットル指令を全閉付近にし、低速噛合いクラッチ指令,アシストクラッチ指令,発進クラッチ指令を解放にすることを全て行っているが、噛合いクラッチがロックした場合には、まず、第1に、摩擦クラッチであるアシストクラッチ指令を解放することでアクチュエータの損傷を防止することができる。さらに、第2には、噛合いクラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止できる。さらに、第3として、発進クラッチが第2の摩擦クラッチである場合には、この発進クラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止でき、また、電子制御スロットルを用いている場合には、この電子制御スロットルを制御して、スロットル指令を全閉付近にすることにより、アクチュエータの損傷を防止できる。即ち、フェールセーフ制御1としては、必ずしも、4つの指令を実行する必要はないのものであるが、フェールセーフ性を向上するには、4つの指令を全て実行することが好ましいものである。
【0046】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0047】
ここで、図5を用いて、図4に示したフェールセーフ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図5(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0048】
図3と同じように、時刻Aで変速指令が出て、図5(6)に示すように、低速噛合いクラッチの指令を締結から解放へとする。この時点から、時間t1をカウントアップする。正常であれば、油圧や摩擦により数10mS〜数100mS遅れて、実際の低速噛合いクラッチ位置は締結から解放になるが、ロックした場合、低速噛合いクラッチ状態は締結のままである。
【0049】
時刻Aからtf1後の時刻A1までは通常の変速制御を行うが、ロックした場合には、時刻A1でフェールセーフ制御1が実行される。図5(1)に示すように、スロットル指令を全閉付近にし、図5(6)に示すように噛合いクラッチ指令を解放にし、図5(8)に示すようにアシストクラッチ指令を解放にし、図5(9)に示すように発進クラッチ指令を解放にする。更にこのようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。
【0050】
低速噛合いクラッチが一時的なロックならば解放になるし、もしならなくてもトルクは下がっており、その他のクラッチは解放しているので壊れることはないものである。
【0051】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0052】
次に、図6及び図7を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートであり、図7は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0053】
図6に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0054】
例えば、10ms等の一定の間隔で、ステップS600が、サブルーチンコールされ、実行される。
【0055】
ステップS601において、高速噛合いクラッチの指令と状態を比較し、同じならば、ステップS602でt2=0とし、処理を終える。
【0056】
違うならば、ステップS603において、t2をインクリメントする。
【0057】
次に、ステップS604において、所定の設定時間tf2と比較し、t2がtf2より小さければ、処理を終える。
【0058】
大きければ、高速噛合いクラッチがロックしたと判定し、ステップS605でフェールセーフ制御2を行い、処理を終える。フェールセーフ制御2の処理は、スロットル指令を全閉付近にし、高速噛合いクラッチ指令を解放し、アシストクラッチ指令を解放し、発進クラッチ指令を解放にする。更にこのようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。
【0059】
なお、以上の説明では、フェールセーフ制御2の処理として、スロットル指令を全閉付近にし、高速噛合いクラッチ指令,アシストクラッチ指令,発進クラッチ指令を解放にすることを全て行っているが、高速噛合いクラッチがロックした場合には、まず、第1に、摩擦クラッチであるアシストクラッチ指令を解放することでアクチュエータの損傷を防止することができる。さらに、第2には、高速噛合いクラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止できる。さらに、第3として、発進クラッチが第2の摩擦クラッチである場合には、この発進クラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止でき、また、電子制御スロットルを用いている場合には、この電子制御スロットルを制御して、スロットル指令を全閉付近にすることにより、アクチュエータの損傷を防止できる。即ち、フェールセーフ制御2としては、必ずしも、4つの指令を実行する必要はないのものであるが、フェールセーフ性を向上するには、4つの指令を全て実行することが好ましいものである。
【0060】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0061】
ここで、図7を用いて、図5に示したフェールセーフ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図7(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0062】
図3と同じように、時刻Bまでは変速処理を行い、図7(7)に示すように、高速噛合いクラッチの指令を解放から締結へとする。
【0063】
この時点からt2をカウントアップする。正常であれば、油圧や摩擦により数10mS〜数100mS遅れて、実際の高速噛合いクラッチ位置は解放から締結になるが、ロックした場合、状態は解放のままである。
【0064】
時刻Bからtf2後の時刻B1までは通常の変速制御を行うが、ロックした場合には、時刻B1でフェールセーフ制御2が実行される。フェールセーフ制御2では、図7(2)に示すように、スロットル指令を全閉付近にし、図7(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を解放し、図7(8)に示すように、アシストクラッチを解放し、図7(9)に示すように、発進クラッチ指令は解放にする。更にこのようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。トルクは下がっており、噛合いクラッチ,アシストクラッチ,発進クラッチは解放しているので壊れることはないものである。
【0065】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0066】
次に、図8を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作について説明する。 図8は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。なお、図4と同一ステップ番号は、同一の処理内容を示している。
【0067】
図8に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0068】
基本的には、図4と同様の処理を行うが、ステップS801において、設定時間tf1を、時刻Aにおける出力軸トルクTo(A)から、マップを用いて求めることにより、低速噛合いクラッチの正常時の動作完了時間が細かく分かるため、迅速で的確なフェール判定を行える。
【0069】
設定時間tf1を求めるパラメータは、時刻Aでの出力軸トルクTo(A)でなくてもよく、エンジン回転数Neと自動変速機の入力軸回転数Niの差等の運転状態でもよいものである。
【0070】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0071】
次に、図9を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作について説明する。 図9は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。なお、図6と同一ステップ番号は、同一の処理内容を示している。
【0072】
図9に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0073】
基本的には、図6と同様の処理を行うが、ステップS901において、設定時間tf2を、時刻Bにおける出力軸トルクTo(B)からマップを用いて求めることにより、高速噛合いクラッチの正常時の動作完了時間が細かく分かるため、迅速で的確なフェール判定を行える。
【0074】
設定時間tf2を求めるパラメータは、時刻Bでの出力軸トルクTo(B)でなくてもよく、エンジン回転数Neと自動変速機の入力軸回転数Niの差等の運転状態でもよいものである。
【0075】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0076】
次に、図10〜図12を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作について説明する。
図10は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートであり、図11は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートであり、図12は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0077】
図10に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。このプログラムは、図4のステップS405でサブルーチンコールされ、実行される。
【0078】
ステップS1001において、フェーズ1であるステップS1003及びステップS1004の処理(スロットル指令は全閉付近、噛合いクラッチ指令は解放、アシストクラッチ指令は解放、発進クラッチ指令は解放)が終了したかを判定する。
【0079】
終了していなければ、ステップS1003において、スロットル指令を全閉付近にし、ステップS1004において、噛合いクラッチ指令を解放し、アシストクラッチ指令を解放し、発進クラッチ指令を解放にする。
【0080】
終了したならば、ステップS1002において、運転状態に応じたバックアップ制御を実行する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0081】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でもアクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0082】
ここで、図11を用いて、図10に示した低速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図11(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0083】
時刻A1までは図5と同様の処理を行う。
【0084】
第1フェーズA2の終了時点である時刻A2まで経過した時点で、図11(6)に示すように、低速噛合いクラッチの状態が締結であれば、低速噛合いクラッチでの一定ギヤ走行によるバックアップ制御を開始する。
【0085】
一定ギヤ走行によるバックアップ制御では、図11(6)に示すように、低速噛合いクラッチ指令を締結とし、図11(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を解放とし、図11(8)に示すように、アシストクラッチ指令を解放とする。
【0086】
同時に、図11(1),(9)に示すように、スロットル指令と発進クラッチ指令を出力軸トルクが滑らかに上がっていくように制御する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0087】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止でき、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるのを防ぐことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0088】
ここで、図12を用いて、図10に示した低速噛合いクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図12(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0089】
時刻A1までは図5と同様の処理を行う。
【0090】
第1フェーズA2の終了時点である時刻A2まで経過した時点で、図12(6)に示すように、低速噛合いクラッチの状態が解放になっていれば、再変速によるバックアップ制御を開始する。
【0091】
再変速によるバックアップ制御では、時刻Bにおいて、図12(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を締結とし、時刻B2で高速噛合いクラッチ状態が締結となったら、図12(1),(9)に示すように、スロットル指令と発進クラッチ指令を出力軸トルクが滑らかに上がっていくように制御する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0092】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止でき、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるのを防ぐことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0093】
次に、図13〜図15を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作について説明する。
図13は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートであり、図14は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートであり、図15は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の飛び変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0094】
図13に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。このプログラムは、図6のステップS605でサブルーチンコールされ、実行される。
【0095】
ステップS1301において、第1フェーズB3であるステップS1303や、ステップS1304の処理(スロットル指令を全閉付近にし、噛合いクラッチ指令を解放、アシストクラッチ指令を解放、発進クラッチ指令を解放)が終了したを判定する。
【0096】
終了していなければ、ステップS1303において、スロットル指令を全閉付近にし、ステップS1304において、噛合いクラッチ指令を解放し、アシストクラッチを解放し、発進クラッチ指令を解放にする。
【0097】
終了したならば、ステップS1302において、運転状態に応じたバックアップ制御2を行う。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0098】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0099】
ここで、図14を用いて、図13に示した高速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図14(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0100】
時刻B1までは、図7と同様の処理を行う。
【0101】
第1フェーズB3の終了時点である時刻B3になったら、低速噛合いクラッチでの一定ギヤ走行によるバックアップ制御を開始する。
【0102】
一定ギヤ走行によるバックアップ制御は、図14(6)に示すように、低速噛合いクラッチ指令を締結にし、図14(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を解放にし、図14(8)に示すように、アシストクラッチ指令を解放とする。
【0103】
時刻B4で、図14(6)に示すように、低速噛合いクラッチ状態が締結になったら、図14(1),(9)に示すように、スロットル指令と発進クラッチ指令を出力軸トルクが滑らかに上がっていくように制御する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0104】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止でき、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるのを防ぐことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0105】
ここで、図15を用いて、図13に示した高速噛合いクラッチがロックした場合の飛び変速によるバックアップ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図15(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0106】
時刻B1までは図7と同様の処理を行う。
【0107】
第1フェーズB3の終了時点である時刻B3になったら、飛び変速によるバックアップ制御を開始する。
【0108】
飛び変速によるバックアップ制御は、図15(6)に示すように、低速噛合いクラッチ指令を解放にし、図15(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を解放にし、図15(8)に示すように、アシストクラッチ指令を締結とする。
【0109】
時刻B4で、図15(8)に示すように、アシストクラッチ状態が締結になったら、図15(1),(9)に示すように、スロットル指令と発進クラッチ指令を出力軸トルクが滑らかに上がっていくように制御する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0110】
なお、ここでは、別の変速段の噛合いクラッチを締結し、飛び変速を行ってもよいものである。
【0111】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止でき、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるのを防ぐことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0112】
次に、図16及び図17を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の変速制御動作について説明する。
図16は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートであり、図17は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0113】
図16に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0114】
例えば、10ms等の一定の間隔で、ステップS1600が、サブルーチンコールされ、実行される。
【0115】
ステップS1601において、アシストクラッチの指令と状態を比較し、同じならば、ステップS1602でt3=0とし、処理を終える。
【0116】
違うならば、ステップS1603において、t3をインクリメントする。次に、ステップS1604において、所定の設定時間tf3と比較し、t3がtf3より小さければ、処理を終える。
【0117】
大きければ、アシストクラッチがロックしたと判定し、ステップS1605でフェールセーフ制御3を行い、処理を終える。
【0118】
フェールセーフ制御3の処理は、スロットル指令を全閉付近にし、噛合いクラッチ指令を解放にし、アシストクラッチ指令を解放にし、発進クラッチ指令を解放にする。更に、このようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。
【0119】
なお、以上の説明では、フェールセーフ制御3の処理として、スロットル指令を全閉付近にし、噛合いクラッチ指令,アシストクラッチ指令,発進クラッチ指令を解放にすることを全て行っているが、噛合いクラッチがロックした場合には、まず、第1に、噛合いクラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止できる。さらに、第2には、摩擦クラッチであるアシストクラッチ指令を解放することでアクチュエータの損傷を防止することができる。さらに、第3として、発進クラッチが第2の摩擦クラッチである場合には、この発進クラッチ指令を解放することにより、アクチュエータの損傷を防止でき、また、電子制御スロットルを用いている場合には、この電子制御スロットルを制御して、スロットル指令を全閉付近にすることにより、アクチュエータの損傷を防止できる。即ち、フェールセーフ制御1としては、必ずしも、4つの指令を実行する必要はないのものであるが、フェールセーフ性を向上するには、4つの指令を全て実行することが好ましいものである。
【0120】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0121】
ここで、図17を用いて、図16に示したフェールセーフ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図17(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0122】
図3と同じように時刻Aで変速指令が出て、図17(8)に示すように、アシストクラッチの指令を解放からトルク伝達にとする。この時点からt3をカウントアップする。
【0123】
正常であれば、油圧や摩擦により、数10mS〜数100mS遅れて実際のアシストクラッチは解放からトルク伝達状態になるが、ロックした場合、解放のままであったり、トルク伝達状態が指令と違うようになる。
【0124】
時刻Aからtf3後の時刻A3までは通常の変速制御を行うが、ロックした場合には、時刻A3でフェールセーフ制御3が実行される。
【0125】
フェールセーフ制御3は、図17(1)に示すように、スロットル指令を全閉付近にし、図17(6)に示すように、噛合いクラッチ指令を解放にし、図17(8)に示すように、アシストクラッチ指令を解放にし、図17(9)に示すように、発進クラッチ指令を解放にする。更に、このようなフェールセーフ制御処理をしていることを報知する。アシストクラッチが一時的なロックならば解放になるし、もしならなくてもトルクは下がっており、その他のクラッチは解放しているので壊れることはないものである。
【0126】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0127】
次に、図18を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作について説明する。 図18は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。なお、図16と同一ステップ番号は、同一の処理内容を示している。
【0128】
図18に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。
【0129】
基本的には、図16と同様の処理を行うが、ステップS1801において、設定時間tf3を時刻Aでの出力軸トルクTo(A)によりマップを用いて求めることにより、アシストクラッチの正常時の動作完了時間が細かく分かるため、迅速で的確なフェール判定を行える。
【0130】
なお、設定時間tf3を求めるパラメータは、時刻Aでの出力軸トルクTo(A)でなくてもよく、エンジン回転数Neと自動変速機の入力軸回転数Niの差等の運転状態でもよいものである。
【0131】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0132】
次に、図19及び図20を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作について説明する。
図19は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートであり、図20は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【0133】
図19に示した制御フローを有するプログラムは、変速機コントロールユニット403のマイクロコンピュータで実行される。このプログラムは、図16のステップS1605でサブルーチンコールされ、実行される。
【0134】
ステップS1901において、第1フェーズB3であるステップS1903や、ステップS1904の処理(スロットル指令を全閉付近、噛合いクラッチ指令を解放、アシストクラッチ指令を解放、発進クラッチ指令は解放)が終了したかを判定する。
【0135】
終了していなければ、ステップS1903において、スロットル指令を全閉付近にし、ステップS1904において、噛合いクラッチ指令を解放にし、アシストクラッチ指令を解放にし、発進クラッチ指令を解放にする。
【0136】
終了したならば、ステップS1902において、運転状態に応じたバックアップ制御を行う。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0137】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0138】
ここで、図20を用いて、図19に示したアシストクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行った場合のタイムチャートにより説明する。なお、図20(0)〜(10)の各項目は、図3と同一内容を示している。
【0139】
時刻A1までは図5と同様の処理を行う。
【0140】
第1フェーズA3の終了時点である時刻A3までに、図20(8)に示すように、アシストクラッチ状態が解放になっていれば、再変速によるバックアップ制御を開始する。
【0141】
再変速によるバックアップ制御は、時刻Bで再変速の運転条件になったら、図20(7)に示すように、高速噛合いクラッチ指令を締結にする。
【0142】
そして、図20(7)に示すように、時刻B5で高速噛合いクラッチが締結状態になったら、図20(1),(9)に示すように、スロットル指令と発進クラッチ指令を出力軸トルクが滑らかに上がっていくように制御する。更に、このような制御処理をしていることを報知する。
【0143】
このようにすることにより、エンジンと自動変速機のアクチュエータの操作中に、機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止でき、変速制御が次のフェーズに進まず空走状態となるのを防ぐことができる。また、エンジンと自動変速機の損傷を防ぐことができる。また、報知することにより運転者や乗員の安全を確保できる。
【0144】
なお、上述した実施形態において、自動変速機は、複数の前進変速段を予め定められた変速マップに従って自動的に切り換えるものでもよいし、運転者の変速意志をスイッチ等で検出し、その変速意志に従って変速段を切り換えるものでもよいものである。また、エンジン等のトルク発生装置としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジン,天然ガスエンジンまたはモータ等でもよいものである。さらに、トルク発生装置と変速機との間には、発進クラッチとして例えば摩擦係合式クラッチや電磁クラッチ等の自動クラッチが配設されるが、トルクコンバータ等の流体継手等が設けられてもよいものである。また、アクチュエータとしては、エアシリンダや油圧シリンダ等の流体圧式アクチュエータが好適に用いられるが、電動モータ等の電気式アクチュエータ等が用いられてもよく、変速機構の構成に応じて適宜定められるものである。
【0145】
【発明の効果】
本発明によれば、アクチュエータの操作中に機械系,油圧系,電気系の一時的なロック等が発生した時でも、アクチュエータの損傷を防止し、円滑な変速操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置を用いた自動車の具体的な構成を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による全体的な変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図8】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図12】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による低速噛合いクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の一定ギヤ走行によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図15】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置による高速噛合いクラッチがロックした場合の飛び変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図16】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の変速制御動作を示すタイムチャートである。
【図18】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の他の例による変速制御動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合のバックアップ制御を行う変速制御動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置によるアシストクラッチがロックした場合の再変速によるバックアップ制御を行う変速制御動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…トルク発生手段
2…トルク伝達手段
3…制御手段
4…状態検出手段
5…時間計測手段
6…報知手段
Claims (1)
- 二軸間に配設された変速比が異なる複数の変速ギヤ対と、上記二軸間に設けられ、上記二軸間のトルクを伝達する複数のトルク伝達手段とを有し、
これらのトルク伝達手段の少なくとも一つを摩擦クラッチとし、その他の上記トルク伝達手段を噛合クラッチとし、
上記摩擦クラッチは、上記複数の噛合クラッチが解放されている間に、上記二軸間をトルク伝達するものである自動変速機を制御するとともに、
一方の変速段から他方変速段へ変速する際に、上記摩擦クラッチを制御する制御手段を有する自動変速機の制御装置において、
上記制御手段は、上記噛合クラッチの解放操作開始からの経過時間を計測し、所定の設定時間までに上記噛合クラッチの解放操作が終了しない場合は、上記摩擦クラッチを解放することを特徴とする自動変速機の制御装置。
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