JP3908373B2 - 排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器および排気ダクト火災防止機能付き排気フード - Google Patents

排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器および排気ダクト火災防止機能付き排気フード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器および排気ダクト火災防止機能付き排気フードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビルや地下街には、図8に示すように、燃焼機器である給湯器1やガスレンジ2の燃焼により発生した排気を外部に導くための排気外部排出用のメインダクト通路3が設けられている。このメインダクト通路3内にはファン4が設置され、このファン4の回転駆動によってメインダクト通路3内に排気が吸い込まれ外部に排出される構造となっている。
【0003】
ところで、大きな燃焼熱量でもって燃焼を行う給湯器1等の燃焼機器は約200℃というような高温の排気を排出する。このような高温の排気がメインダクト通路3内に直接流れ込むと、その排気の熱によってメインダクト通路3内の油脂等が引火して、排気ダクト火災が発生する虞がある。そこで、高温の排気を排出する給湯器1等の排気出口とメインダクト通路3とを、次に示すような排気ダクト火災防止機能付き排気フード5を介して連通し、上記排気ダクト火災発生を防止するようにしている。
【0004】
図7には排気ダクト火災防止機能付き排気フード5の一例を示す斜視図が給湯器1と共に示されている。この図7に示す排気フード5は箱状の枠体6を有し、この枠体6の上面側にはメインダクト通路3に連通接続するためのダクト接続口6aが形成されている。また、枠体6の底面は開口部6bと成しており、この開口縁部から開口部6bの中央領域に向けて支持体6cが伸長形成され、支持体6cの伸長先端側には器具接続口部6dが接続されている。上記器具接続口部6dは給湯器1の排気出口1aと連接して給湯器1の排気出口1aから排出された排気を枠体6の内部空間に導入するためのものである。
【0005】
また、上記枠体6の側面には外部の空気を枠体6の内部空間に取り込むための給気取り込み口8が設けられている。また、前記枠体6の底面の開口部6bも外部の空気を枠体6の内部空間に取り込むための給気取り込み口として機能するものである。図9の(a)に示すように、メインダクト通路3のファン4の回転駆動によって、開口部6bおよび給気取り込み口8から枠体6の内部空間に空気が流れ込み、この外部の空気が排気に混入されることで、例えば、給湯器1から排出された直後の同図に示す点Aの排気温度(例えば、200℃程度)から、ダクト火災発生の虞がない点Bの排気温度(例えば45〜48℃程度)まで排気温度を低下させることができ、給湯器1の排気熱に起因した排気ダクト火災発生を防止することが可能である。
【0006】
さらに、この排気フード5にはメインダクト通路3に流入する排気の温度を検出することができる排気温度検出手段10が図7に示すように設けられており、排気温度検出手段10により検出される排気温度が排気ダクト火災防止用の予め定めた温度(例えば、50℃)以上となったときには給湯器1の燃焼を停止させる構成が形成されている。
【0007】
例えば、メインダクト通路3の排気吸い込み力が低下しているときには、前記開口部6bと給気取り込み口8から枠体6の内部空間に取り込まれる空気量が減少して給湯器1から排出された排気の温度を十分に低下させることができず、例えば、図9の(b)に示す点Cの排気温度は約80℃と高温になってしまい、このような高温の排気が継続的にメインダクト通路3内に流入すると、前述したように排気ダクト火災発生の虞が出てくるが、上記の如く、排気温度検出手段10の検出排気温度に基づき給湯器1の燃焼を強制的に停止させることで、メインダクト通路3への高温排気流入は停止し、排気ダクト火災発生を防止することができる。
【0008】
さらに、排気フード5には前記給気取り込み口8を出入りする気体の温度を検出することができる排気あふれ温度検出手段11が図7に示すように設けられており、この排気あふれ温度検出手段11によって検出される気体の温度が一酸化炭素中毒回避用の予め定めた温度(例えば、48℃)以上となったときには給湯器1の燃焼を強制的に停止させる構成が形成されている。
【0009】
メインダクト通路3の排気吸い込み力が非常に低下している場合や、メインダクト通路3から排気フード5へ排気が逆流している場合には、給湯器1から排出された排気は、開口部6bや給気取り込み口8から室内にあふれ漏れ出てしまい、このような室内への排気漏れが継続されると、室内に排気が充満して室内の人に一酸化炭素中毒を引き起こしてしまうという重大な問題が発生してしまう虞があるが、給湯器1の排気が持つ高温が排気あふれ温度検出手段11によって検出されたときに、上記の如く、給湯器1の燃焼を強制的に停止させることで、室内への排気漏れは停止し上記一酸化炭素中毒発生という重大な問題を回避することができる。
【0010】
さらにまた、図7に示すように、枠体6の内部空間にはメインダクト通路3内の油滴を受けるための油受け部12が設けられており、排気フード5はメインダクト通路3内の油滴を給湯器1内に落下させない構造を有している。
【0011】
なお、図8に示す13はメインダクト通路3内に設けられた防火ダンパーであり、例えば、排気ダクト火災が発生してしまったときに、その火災熱によって温度ヒューズ14が切れて上記防火ダンパー13がメインダクト通路3を閉じ、ダクト火災を防火区画壁15よりも外側に広がるのを阻止する構成となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く排気温度検出手段10等を備えた排気フード5を用いて給湯器1とメインダクト通路3を連通接続し、上記排気温度検出手段10の検出温度に基づいて給湯器1の排気に起因した排気ダクト火災発生を防止することが可能であるのにも拘わらず、様々な理由から上記排気温度検出手段10等が故意に取り外されて使用されることが多く、この場合には、上記排気ダクト火災防止機能が生かされないという問題がある。
【0013】
この発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、排気フードに設けられている温度検出手段の取り外しを防止して排気ダクト火災防止能力を確実に発揮させることができる排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器および排気ダクト火災防止機能付き排気フードを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられており、上記許容排気温度範囲の下限値は、排気温度検出手段が取り外されていることと排気温度検出手段が故障していることが共に考えられる温度として燃焼機器が設置されている室内の温度よりも高めであって排気温度よりも低い予め定められた温度で与えられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0015】
第2の発明は、上記第1の発明の構成を備え、燃焼機器を取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、この外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
第3の発明は、上記第1の発明の構成を備え、燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼熱量の情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
第4の発明は、上記第1又は第2又は第3の発明の構成に加えて、排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0018】
第5の発明は、燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段のうちの少なくとも排気温度検出手段の温度情報に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定まるしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられるとともに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0019】
第6の発明は、燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。また、第7の発明は、燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられるとともに、燃焼機器を取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、この外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。さらに、第8の発明は、燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ 温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられるとともに、燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼熱量の情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けら、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0020】
の発明は、上記第1〜第の発明のうちの何れか1つの発明の構成に加えて、異常発生信号又は温度検出手段異常発生信号が出力されたときに、燃焼機器の燃焼を強制的に停止させる燃焼強制停止部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0021】
第10の発明は、燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられており、上記許容排気温度範囲の下限値は、排気温度検出手段が取り外されていることと排気温度検出手段が故障していることが共に考えられる温度として燃焼機器が設置されている室内の温度よりも高めであって排気温度よりも低い予め定められた温度で与えられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0022】
11の発明は、上記第10の発明の構成を備え、排気フードを取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、該外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0023】
12の発明は、上記第10の発明の構成を備え、燃焼機器の燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼機器の燃焼熱量情報を取り込み該燃焼熱量情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0024】
13の発明は、上記第10又は第11又は第12の発明の構成を備え、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0025】
14の発明は、燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度の変化を監視する温度変化監視部と、燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と、上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めた温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部とが設けられるとともに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0026】
15の発明は、燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられとともに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、さらに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。さらに、第16の発明は、燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられるとともに、排気フードを取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、該外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、前記外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。さらに、第17の発明は、燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、 燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられるとともに、燃焼機器の燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼機器の燃焼熱量情報を取り込み該燃焼熱量情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0027】
18の発明は、上記第10〜第17の発明のうちの何れか1つの発明の構成に加えて、異常発生信号又は温度検出手段異常発生信号が出力されたときに、燃焼機器の燃焼を強制的に停止させる燃焼強制停止部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0028】
上記構成の発明において、例えば、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段のうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が予め与えられている燃焼継続の許容排気温度範囲から外れたときには、排気温度異常検知部は排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する。
【0029】
排気フードに設けられている温度検出手段によって検出される温度が上記許容排気温度範囲の上限値よりも上側であるときには、排気フードからメインダクト通路へ流れ込む排気の温度が高温であり該高温の排気が継続的にメインダクト通路へ導入され続けると排気ダクト火災発生の虞があることから、例えば、燃焼強制停止部によって燃焼機器の燃焼を強制的に停止させることで、メインダクト通路への高温排気の継続的な流入が停止し、排気ダクト火災が防止される。
【0030】
また、燃焼機器の燃焼中に温度検出手段によって検出される温度が上記許容排気温度範囲の下限値よりも下側であるときには、燃焼機器から高温の排気が排出されて上記温度検出手段によって上記下限値以上の温度が検出されなければならないのにも拘わらず、温度検出手段の検出温度が上記下限値よりも低いのはその温度検出手段が故障しているか、あるいは、温度検出手段が排気フードから外されていることが考えられることから、例えば、燃焼強制停止部によって燃焼機器の燃焼を強制的に停止させることで、温度検出手段の異常を報知することができる。
【0031】
特に、温度検出手段を故意に取り外した場合に上記の如く燃焼機器を停止させてしまうと、温度検出手段を取り付けなければ燃焼機器の燃焼を継続させることができないので、燃焼機器を継続的に燃焼動作させるためには温度検出手段を取り付けざるおえず、このことから、温度検出手段の取り外しが防止され、温度検出手段の取り外しによって排気ダクト火災防止能力を発揮することができないという前記課題は確実に回避される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0033】
第1の実施形態例では本発明に係る排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器である給湯器の一例を説明する。この実施形態例に示す給湯器は、前記図7に示すような排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11を共に備えた排気フード5を介してメインダクト通路3に連通接続して設置使用される際に排気ダクト火災防止能力を発揮することが可能な特有な制御構成を有するものである。なお、ここでは、図7に示す排気フード5の説明は前述したので省略する。
【0034】
給湯器1(器具)には、通常、図7に示すように、器具の運転を制御する制御装置20が内蔵されており、この実施形態例では、上記制御装置20は、上記排気フード5に設けられた排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11とに信号接続することができる構成を有しており、図1にはその制御装置20の特徴的な制御構成がブロック図により示されている。
【0035】
図1の実線に示すように、この第1の実施形態例に示す制御装置20は、燃焼制御部21と燃焼強制停止部22とデータ格納部23と報知制御部24と排気温度異常検知部35とを有して構成されている。
【0036】
燃焼制御部21は器具の燃焼動作を制御する構成を有し、その燃焼制御手法には様々な手法があり、ここでは、それらの燃焼制御手法のうちの何れの手法を採用して燃焼制御を行ってもよく、その説明は省略する。
【0037】
排気温度異常検知部35は上記燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この燃焼情報に基づき給湯器1が燃焼中であると検知している間に、排気フード5に設けられている排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11によってそれぞれ検出された温度を取り込み、取り込んだ排気温度検出手段10の検出温度をデータ格納部23に予め格納されている許容排気温度範囲D1に、また、排気あふれ温度検出手段11の検出温度をデータ格納部23に予め格納されている許容排気あふれ温度範囲D2にそれぞれ比較し、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1から外れているか否か、また、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2から外れているか否かをそれぞれ判断する。
【0038】
上記許容排気温度範囲D1の上限値Tu1は排気フード5からメインダクト通路3へ排出される排気熱による排気ダクト火災発生の心配があるか否かを排気温度検出手段10の検出温度に基づき判断するための温度であり、予め定めることができ、例えば50℃が上限値Tu1として設定されデータ格納部23に格納される。また、許容排気温度範囲D1の下限値Td1は給湯器1が設置されている室内の温度よりも高めの予め定めた温度であり、給湯器1が設置される室内の温度範囲を実験等によって想定し該想定された室温に基づき、例えば40℃が下限値Td1として設定されデータ格納部23に格納される。
【0039】
また、前記許容排気あふれ温度範囲D2の上限値Tu2は排気フード5から室内への排気漏れによる一酸化炭素中毒発生の心配があるか否かを排気あふれ温度検出手段11の検出温度に基づき判断するための温度であり、その温度は予め実験や演算等によって求められ、例えば、48℃が上限値Tu2として設定されデータ格納部23に格納される。また、許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2は給湯器1が設置されている室内の温度よりも高めの予め定めた温度であり、上記同様に給湯器1が設置される室内の温度範囲を実験等によって想定し該想定された室温に基づき、例えば40℃が下限値Td2として設定されデータ格納部23に格納される。
【0040】
排気温度異常検知部35は上記排気温度検出手段10の検出温度と許容排気温度範囲D1との比較の結果、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1の下限値Td1から上限値Tu1までの温度範囲から外れていると判断したとき、および、上記排気あふれ温度検出手段11の検出温度と許容排気あふれ温度範囲D2との比較の結果、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2から上限値Tu2までの温度範囲から外れていると判断したときには、異常発生信号を燃焼強制停止部22と報知制御部24にそれぞれ出力する。燃焼強制停止部22は上記異常発生信号を受けると、燃焼制御部21に燃焼強制停止信号を出力し、燃焼制御部21によって燃焼を強制的に停止させる。
【0041】
すなわち、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1の上限値Tu1よりも上側に外れているときには、メインダクト通路3へ流入する排気の温度が排気ダクト火災発生の虞がある高温であり、この高温の排気が継続的にメインダクト通路3に排出され続けると、排気ダクト火災が発生する場合があることから、上記の如く燃焼強制停止部22によって燃焼を強制的に停止させることによって、排気フード5からメインダクト通路3への高温排気に起因した排気ダクト火災を防止する。
【0042】
また、給湯器1の燃焼中に排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1の下限値Td1よりも下側に外れているときには、燃焼によってメインダクト通路3への排気温度は室温よりも高めの上記許容排気温度範囲D1の下限値Td1以上であるはずなのに、排気温度検出手段10の検出温度はその下限値Td1よりも低く排気温度に異常がみられることから、排気温度検出手段10が故障しているか、又は、排気温度検出手段10が取り外されていることが考えられ、この状態のままでは排気ダクト火災防止能力を発揮させることができないので、上記の如く燃焼強制停止部22によって燃焼を強制的に停止させることで、安全が図れる。つまり、排気温度検出手段10を修理したり、正しく取り付ける等の措置をとらなければ給湯器1を正常に使用できないこととなり、排気ダクト火災防止能力を発揮させることが可能な状態とするように給湯器の使用者等に促すことができ、安全が図れる。
【0043】
さらに、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2の上限値Tu2よりも上側に外れているときには、給湯器1から排出された排気が給気取り込み口8から室内に漏れ出ており、その排気の高温が排気あふれ温度検出手段11によって検出されたと考えられ、排気が室内へ継続的に流出すると室内の人に一酸化炭素中毒を引き起こす虞があると想定されることから、上記の如く燃焼強制停止部22によって燃焼を強制的に停止させることで、上記一酸化炭素中毒発生を回避することができる。
【0044】
さらに、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2よりも下側に外れているときには、給湯器1の燃焼中であることから給湯器1から高温の排気が排出されており、排気あふれ温度検出手段11の検出温度は室温よりも高めの上記下限値Td2以上であるはずなのに、排気あふれ温度検出手段11の検出温度はその下限値Td2よりも低いことから、排気あふれ温度検出手段11が故障しているか、又は、排気あふれ温度検出手段11が取り外されていることが考えられ、この状態のままでは排気あふれ温度検出手段11の検出温度に基づいた一酸化炭素中毒回避能力を正常に発揮させることができないので、上記の如く燃焼強制停止部22によって燃焼を強制的に停止させることで、安全が図れる。つまり、排気あふれ温度検出手段11を修理したり、正しく取り付ける等の措置をとらなければ給湯器1を正常に使用できないこととなり、一酸化炭素中毒回避能力を発揮させることが可能な状態とするように給湯器の使用者等に促すことができ、安全が図れる。
【0045】
排気温度異常検知部35は上記排気温度検出手段10の検出温度と許容排気温度範囲D1との比較の結果、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1内にあると判断したとき、および、上記排気あふれ温度検出手段11の検出温度と許容排気あふれ温度範囲D2との比較の結果、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2内にあると判断したときには、排気フード5からメインダクト通路3への排気に起因した排気ダクト火災発生の虞、および、排気フード5から室内への排気漏れに起因した一酸化炭素中毒発生の虞はなく、また、各温度検出手段10,11の故障や故意的な取り外しがなく正常に機能していると判断して、給湯器1の燃焼を継続させる。
【0046】
報知制御部24は上記排気温度異常検知部35から異常発生信号を受け取ると、排気温度に異常があることを示す警報を発する。例えば、給湯器1の器具ケースに警報ランプ16を図7の鎖線に示すように設け、報知制御部24は上記異常発生信号を受けると、上記警報ランプ16を点灯又は点滅させて視覚的に異常発生を報知させる。また、警報ブザー17を設け、報知制御部24は上記異常発生信号を受けると、警報ブザー17を鳴らして聴覚的に異常発生を報知させる。
【0047】
この実施形態例によれば、排気フード5に設けられている排気温度検出手段10に対応させた燃焼継続の許容排気温度範囲D1と、排気あふれ温度検出手段11に対応させた燃焼継続の許容排気あふれ温度範囲D2とがそれぞれ与えられ、排気温度検出手段10の検出温度が上記許容排気温度範囲D1から外れたとき、および、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が上記許容排気あふれ温度範囲D2から外れたときには給湯器1の燃焼を強制的に停止させる構成を備えたので、排気フード5からメインダクト通路3への排気熱に起因した排気ダクト火災発生の虞がある場合と、排気フード5から室内への排気漏れがあり一酸化炭素中毒の危険がある場合とは給湯器1の燃焼が停止して排気ダクト火災を防止することと、一酸化炭素中毒を回避することとができるのはもちろんのこと、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11が故障していたり、正常に取り付けられておらず、排気ダクト火災防止能力や一酸化炭素中毒回避能力を発揮できない状態の場合には給湯器1の燃焼を強制的に停止させることができるので、各温度検出手段10,11が正常な状態でないために排気ダクト火災防止機能や一酸化炭素中毒回避機能が生かされず、排気ダクト火災を防止することができなかったという問題や、一酸化炭素中毒を回避することができなかったという問題を確実に回避することができる。
【0048】
特に、上記の如く排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11を正しく取り付けなければ、給湯器1の燃焼を継続させることができないことから、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11の故意的な取り外しを阻止することができ、安全性の高い燃焼機器を提供することができる。
【0049】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この実施形態例において特徴的なことは、前記第1の実施形態例の構成に加えて、給湯器1を取り巻く雰囲気の温度を検出する図1の鎖線に示す外気温検出手段18を設け、また、制御装置20に、図1の鎖線に示すように、下限値可変設定部25を設けたことである。それ以外の構成は前記第1の実施形態例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0050】
下限値可変設定部25は外気温検出手段18により検出される外気温を取り込み、この取り込んだ外気温に応じて許容排気温度範囲D1の下限値Td1と許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2とをそれぞれ可変設定する。
【0051】
具体的には、例えば、外気温が低下するに従って上記許容排気温度範囲D1の下限値Td1が図2の(a)に示すように連続的に又は段階的に低下する外気温と下限値Td1の関係データ、および、外気温が低下するに従って上記許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2が図2の(b)に示すように連続的に又は段階的に低下する外気温と下限値Td2の関係データを、表データやグラフデータや演算式データ等のデータ形式でデータ格納部23に予め与えておき、下限値可変設定部25は外気温検出手段18から取り込んだ検出外気温を上記各関係データにそれぞれ参照して上記検出外気温に対応する下限値Td1,Td2をそれぞれ検出して更新の下限値Td1,Td2として可変設定し、この更新の下限値Td1,Td2をデータ格納部23に上書き格納する。
【0052】
排気温度異常検知部35は上記の如く可変設定される下限値Td1,Td2によってそれぞれ定められる許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2に基づき前記第1の実施形態例と同様の制御動作を行う。
【0053】
この実施形態例によれば、前記第1の実施形態例と同様に、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度と、許容排気温度範囲D1および許容排気あふれ温度範囲D2とに基づいて排気温度の異常の発生を自動的に検知することができる排気温度異常検知部35が設けられているので前記第1の実施形態例と同様の優れた効果を得ることができる上に、許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2の各下限値Td1,Td2を外気温に応じて可変設定する構成を備えたので、例えば、給湯器1の周りの気温が非常に低いために給気取り込み口8の近傍領域の気体温度が許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2よりも下側の温度となってしまい、排気あふれ温度検出手段11が正常な状態であるのにも拘わらず、排気あふれ温度検出手段11が異常であると誤検知されてしまい、給湯器1の燃焼が停止してしまうというような問題を確実に回避することができる。
【0054】
もちろん、室内設置可能型の給湯器1を取り巻く雰囲気の温度範囲はほぼ想定することができ、その温度範囲の下限値に基づき上記各温度範囲D1,D2の下限値Td1,Td2を固定設定すれば、上記のような誤作動の問題をほぼ回避することができる。上記のような問題が発生するのは非常に特殊な例であるので、下限値可変設定部25を設けなくても大きな支障はないが、下限値可変設定部25を設けることによって、上記のような問題発生をほぼ完璧に回避することができる。
【0055】
以下に、第3の実施形態例を説明する。この実施形態例が前記第2の実施形態例と異なる特徴的なことは、下限値可変設定部25が外気温検出手段18の検出外気温に基づき許容排気温度範囲D1の下限値Td1と許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2をそれぞれ可変設定するのではなく、給湯器1の燃焼熱量によって上記下限値Td1,Td2をそれぞれ可変設定する構成を備えたことである。それ以外の構成は前記各実施形態例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0056】
この実施形態例では、燃焼熱量が低下するに従って許容排気温度範囲D1の下限値Td1が連続的に又は段階的に低下する燃焼熱量と下限値Td1の関係データ、および、燃焼熱量が低下するに従って許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2が連続的に又は段階的に低下する燃焼熱量と下限値Td2の関係データが予め定められ、表データやグラフデータや演算式データ等のデータ形式でデータ格納部23に与えられている。
【0057】
下限値可変設定部25は燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この情報に基づき器具が燃焼を行っていると検知している間に、燃焼熱量情報を燃焼制御部21から取り込み、この取り込んだ燃焼熱量を前記データ格納部23の燃焼熱量と下限値Td1の関係データと、燃焼熱量と下限値Td2の関係データとにそれぞれ照らし合わせて上記燃焼熱量に対応する下限値Td1,Td2を検出し、この検出した下限値Td1,Td2を更新の下限値Td1,Td2として設定し、データ格納部23に上書き格納する。
【0058】
上記のように設定された下限値Td1,Td2によって定まる許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2に基づき排気温度異常検知部35は排気温度の異常検知動作を行う。
【0059】
この実施形態例によれば、前記各実施形態例と同様の優れた効果を奏することができる上に、燃焼熱量に応じて許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2の各下限値Td1,Td2を可変設定する構成を備えたので、次に示すような効果を得ることができる。例えば、燃焼熱量が小さく給湯器1から排出される排気温度が低いために排気フード5からメインダクト通路3へ流れ込む排気温度が上記許容排気温度範囲D1の固定の下限値Td1よりも下回ってしまい、このため、排気温度検出手段10の検出温度が上記下限値Td1よりも下側に外れ、排気温度異常検知部35から異常発生信号が出力されてしまい、排気温度検出手段10が正常な状態であるのにも拘わらず、燃焼強制停止部22の制御動作によって給湯器1の燃焼が強制的に停止してしまうというような誤作動の問題を、この実施形態例に示すように燃焼熱量に応じて下限値Td1,Td2を可変設定することで、確実に防止することができる。
【0060】
もちろん、予め定まる最小燃焼熱量でもって燃焼が行われたときに給湯器1から排出される排気温度はほぼ定まることから、その最小燃焼熱量に対応する排気温度に基づき、各下限値Td1,Td2を固定設定すれば、上記誤作動の問題はほぼ回避することができる。上記誤作動が発生するのは非常に特殊な状態であるので、上記の如く各下限値Td1,Td2を固定設定しても殆ど支障はない。
【0061】
以下に、第4の実施形態例を説明する。
【0062】
ところで、燃焼が開始される前は給湯器1から排気が排出されていないので、排気フード5からメインダクト通路3に流れ込む気体の温度や、給気取り込み口8から排気フード5内に入り込む気体の温度はほぼ室温であり、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11から室温が検出されるのに対して、給湯器1の燃焼が開始されると、給湯器1から排気が排出され始め排気温度は時間の経過と共に上昇変化し、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11から検出される各検出温度は、図3に示すように、上記排気温度の上昇変化に応じて上昇変化することになる。
【0063】
しかしながら、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11が故障していたり、故意に取り外されているときには、燃焼が開始されても上記のような検出温度の上昇変化が見られないことから、本発明者は、上記燃焼開始直後の排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度変化に基づき、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の異常を検知することが可能であることに気付いた。
【0064】
そこで、この実施形態例では、上記燃焼開始直後の排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度変化に基づき各温度検出手段10,11の異常を自動検知して、各温度検出手段10,11の異常を検知した場合には上記各実施形態例と同様に給湯器1の燃焼を強制的に停止させ安全を図ることができる制御構成例を示す。
【0065】
この実施形態例において特徴的なことは、前記各実施形態例の構成に加えて、図1の点線に示すように、温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28とを設けたことである。それ以外の構成は前記各実施形態例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0066】
温度変化監視部26は排気フード5に設けられている排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度を時々刻々と取り込み、それら検出温度の変化を監視する。
【0067】
温度検出手段異常検知部27は燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この取り込んだ燃焼情報に基づき、燃焼が開始されたことを検知したときに、時間計測開始信号を時間計測手段28に出力する。時間計測手段28は時計機構を備えおり、上記温度検出手段異常検知部27から時間計測開始信号を受け取ると、上記時計機構の動作を開始して燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する。
【0068】
また、上記温度検出手段異常検知部27は上記の如く燃焼が開始されたことを検知したときには、燃焼が開始されたときの排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度を上記温度変化監視部26から取り込み、この取り込んだ各検出温度をデータ格納部23に格納する。
【0069】
さらに、温度検出手段異常検知部27は時間計測手段28を駆動させた以降には時間計測手段28の計測時間を監視し、時間計測手段28の計測時間が予め定めた時間ts(例えば、30秒)に達したことを検知したときに時間計測手段28を停止・リセットすると共に、このときの排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度を温度変化監視部26から取り込み、この取り込んだ各検出温度から前記データ格納部23に格納しておいた燃焼開始時の各検出温度を差し引いて、燃焼開始時に対する各検出温度の変動幅を算出する。
【0070】
データ格納部23には上記燃焼開始直後の排気温度検出手段10の検出温度変化に基づき排気温度検出手段10の異常を判定することができるしきい値温度幅H1と、燃焼開始直後の排気あふれ温度検出手段11の検出温度変化に基づき排気あふれ温度検出手段11の異常を判定することができるしきい値温度幅H2とがそれぞれ実験や演算等によって求めて格納されている。
【0071】
温度検出手段異常検知部27は前記の如く算出した各温度検出手段10,11に対応する燃焼開始直後の温度変化幅をそれぞれデータ格納部23の対応するしきい値温度幅H1,H2に比較し、排気温度検出手段10に対応する算出温度幅が上記設定のしきい値温度幅H1以上でないときと、排気あふれ温度検出手段11に対応する算出温度幅が上記設定のしきい値温度幅H2以上でないときには、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11が故障しているか、故意に取り外されていることが考えられ、前記排気ダクト火災防止能力や一酸化炭素中毒回避能力を発揮させることができないことから、温度検出手段異常検知部27は安全を図るために燃焼強制停止部22に温度検出手段異常発生信号を出力し、燃焼強制停止部22はこの温度検出手段異常発生信号を受けて、燃焼強制停止信号を燃焼制御部21に出力し、燃焼制御部21によって燃焼を強制的に停止させる。
【0072】
さらに、温度検出手段異常検知部27は上記の如く温度検出手段10,11の異常を検知したときには、上記温度検出異常発生信号を燃焼強制停止部22だけでなく報知制御部24にも出力し、報知制御部24は前記したように警報を発する。
【0073】
この実施形態例によれば、前記各実施形態例の構成に加えて、燃焼開始直後の温度検出手段10,11の各検出温度変化に基づき各温度検出手段の異常を検知することができる構成を備えたので、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11の故障検知機能および故意的な取り外しの検知機能が二重に備えられることとなり、より一層安全性に優れた給湯器1を提供することができる。
【0074】
以下に第5の実施形態例を説明する。この実施形態例に示す給湯器1の制御装置20は、図4の実線に示すように、燃焼制御部21と燃焼強制停止部22とデータ格納部23と報知制御部24と温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28と排気温度異常検知部30とを有して構成されている。上記燃焼制御部21と燃焼強制停止部22と報知制御部24と温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28の各構成はそれぞれ前記第4の実施形態例で述べた燃焼制御部21、燃焼強制停止部22、データ格納部23、報知制御部24、温度変化監視部26、温度検出手段異常検知部27、時間計測手段28の構成と同様であり、それらが設けられていることによって、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化に基づき各温度検出手段10,11の異常を検知することが可能で、各温度検出手段10,11の異常を検知したときには燃焼強制停止部22によって給湯器1の燃焼を強制的に停止させることができる。なお、上記燃焼制御部21と燃焼強制停止部22と報知制御部24と温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28の各構成の説明は前記各実施形態例で述べたので、その重複説明は省略する。
【0075】
排気温度異常検知部30は、燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この取り込んだ燃焼情報に基づき給湯器1が燃焼中であると検知している間に、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度を取り込み、この取り込んだ排気温度検出手段10の検出温度をデータ格納部23に予め格納されているしきい値温度Ts1(例えば、50℃)に、また、排気あふれ温度検出手段11の検出温度をデータ格納部23に予め格納されているしきい値温度Ts2(例えば、48℃)にそれぞれ比較し、排気温度検出手段10の検出温度が上記しきい値温度Ts1以上であるか否か、排気あふれ温度検出手段11の検出温度がしきい値温度Ts2以上であるか否かをそれぞれ判断する。
【0076】
上記しきい値温度Ts1は、排気フード5からメインダクト通路3へ流れ込む排気によって排気ダクト火災が発生する虞がなく安全に燃焼を継続させることができるか否かを排気温度検出手段10の検出温度に基づき判定するためのしきい値温度であり、また、しきい値温度Ts2は給気取り込み口8等から室内への排気漏れがなく安全に燃焼を継続させることができるか否かを排気あふれ温度検出手段11の検出温度に基づき判定するためのしきい値温度であり、予め実験や演算等によって求め与えられている。
【0077】
排気温度異常検知部30は上記各温度検出手段10,11の検出温度と各しきい値温度Ts1,Ts2との比較の結果、排気温度検出手段10の検出温度が上記しきい値温度Ts1以上であると判断した場合と、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が上記しきい値温度Ts2以上であると判断した場合には、排気ダクト火災発生の虞や一酸化炭素中毒発生の虞があり、危険であると考えられることから、排気温度異常検知部30は異常発生信号を燃焼強制停止部22と報知制御部24に出力して、前記同様に燃焼強制停止部22によって燃焼を強制的に停止させると共に、報知制御部24によって異常発生を警報ランプ16や警報ブザー17によって報知する。
【0078】
この実施形態例では、上記のように、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度に基づき、排気ダクト火災発生の虞があることと、一酸化炭素中毒の虞があることとを検知できる排気温度異常検知部30と、該排気温度異常検知部30によって異常が検知されたときに燃焼を強制的に停止させる燃焼強制停止部22との構成を備えたので、前記各実施形態例同様に、排気フード5からメインダクト通路3への排気熱に起因した排気ダクト火災発生と、排気フード5から室内への排気漏れに起因した一酸化炭素中毒発生を共に防止することができる。
【0079】
その上に、この実施形態例では、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化に基づき各温度検出手段10,11の異常を検知し、各温度検出手段10,11の異常が検知されたときには燃焼を強制的に停止させる構成を備えたので、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11が故障していたり、故意に取り外されており、上記排気ダクト火災防止能力や一酸化炭素中毒回避能力を発揮させることができない場合には燃焼が強制的に停止され、上記各実施形態例で述べたように安全を図ることができ、安全性の高い給湯器1を提供することができる。
【0080】
特に、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11を故意に取り外そうとしても、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11を取り外すと燃焼を継続させることができないので、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11を取り付けなければならず、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11の故意の取り外しを確実に防止することができる。
【0081】
以下に、第6の実施形態例を説明する。この第6の実施形態例では本発明に係る排気ダクト火災防止機能付き排気フードの一例を説明する。この実施形態例に示す排気フードは、図7の鎖線に示すようにコントロールパネル31が設けられており、このコントロールパネル31には制御装置32が内蔵され、この制御装置32は給湯器1に内蔵されている制御装置20と信号接続することができる構成となっている。なお、上記コントロールパネル31以外の図7に示す排気フードの構造の説明は前述したのでその重複説明は省略する。
【0082】
図5にはこの第6の実施形態例において特徴的な制御装置32の構成が実線により示されている。この制御装置32は、図5の実線に示すように、燃焼強制停止部22とデータ格納部23と報知制御部24と排気温度異常検知部35とを有して構成されている。
【0083】
排気温度異常検知部35は、給湯器1の制御装置20に設けられている燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この燃焼情報に基づき給湯器1が燃焼中であると検知している間に、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11によってそれぞれ検出された温度を取り込み、取り込んだ排気温度検出手段10の検出温度をデータ格納部23に予め格納されている許容排気温度範囲D1に、また、排気あふれ温度検出手段11の検出温度をデータ格納部23に予め格納されている許容排気あふれ温度範囲D2にそれぞれ比較し、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1から外れているか否か、また、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2から外れているか否かをそれぞれ判断する。
【0084】
上記許容排気温度範囲D1を定める上限値Tu1と下限値Td1、および、許容排気あふれ温度範囲D2を定める上限値Tu2と下限値Td2はそれぞれ前記第1の実施形態例で述べたと同様にして定められ、データ格納部23に格納されている。
【0085】
排気温度異常検知部35は上記排気温度検出手段10の検出温度と許容排気温度範囲D1との比較の結果、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1の下限値Td1から上限値Tu1までの温度範囲から外れていると判断したとき、および、上記排気あふれ温度検出手段11の検出温度と許容排気あふれ温度範囲D2との比較の結果、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2から上限値Tu2までの温度範囲から外れていると判断したときには、異常発生信号を燃焼強制停止部22と報知制御部24にそれぞれ出力し、燃焼強制停止部22は上記異常発生信号を受けると、燃焼強制停止信号を燃焼制御部21に出力し、燃焼制御部21は上記燃焼強制停止信号を受けて、燃焼を強制的に停止する。
【0086】
このように、各温度検出手段10,11の検出温度と、許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2とに基づき、燃焼強制停止動作を行うことによって、前記第1の実施形態例で述べたような効果を奏することができる。
【0087】
また、排気温度異常検知部35は上記排気温度検出手段10の検出温度と許容排気温度範囲D1との比較の結果、排気温度検出手段10の検出温度が許容排気温度範囲D1内にあると判断したとき、および、上記排気あふれ温度検出手段11の検出温度と許容排気あふれ温度範囲D2との比較の結果、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が許容排気あふれ温度範囲D2内にあると判断したときには、排気フード5からメインダクト通路3への排気に起因した排気ダクト火災発生の虞、および、排気フード5から室内への排気漏れに起因した一酸化炭素中毒発生の虞はなく、また、各温度検出手段10,11の故障や故意的な取り外しがなく正常に機能していると判断して、給湯器1の燃焼を継続させる。
【0088】
報知制御部24は上記排気温度異常検知部35から異常発生信号を受け取ると、排気温度に異常が発生していることを示す警報を発する。例えば、コントロールパネル31に図7に示すように警報ランプ33を設け、報知制御部24は上記異常発生信号を受けると、上記警報ランプ33を点灯又は点滅させて視覚的に異常発生を報知させる。また、警報ブザー34を設け、報知制御部24は上記異常発生信号を受けると、警報ブザー34を鳴らして聴覚的に異常発生を報知させる。もちろん、警報ランプ33と警報ブザー34を共に設け、異常発生信号を受けて報知制御部24は上記警報ランプ33と警報ブザー34によって視覚的および聴覚的に警報を報知してもよい。
【0089】
この実施形態例によれば、排気温度検出手段10に対応させた燃焼継続の許容排気温度範囲D1と、排気あふれ温度検出手段11に対応させた燃焼継続の許容排気あふれ温度範囲D2とがそれぞれ設定されて与えられ、排気温度検出手段10の検出温度が上記許容排気温度範囲D1から外れたとき、および、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が上記許容排気あふれ温度範囲D2から外れたときには給湯器1の燃焼を強制的に停止させる構成を備えたので、排気フード5からメインダクト通路3への排気熱による排気ダクト火災発生の虞がある場合と、排気フード5から室内への排気漏れがあり一酸化炭素中毒の危険がある場合とは給湯器1の燃焼を自動的に停止させることができ、排気ダクト火災を防止することと、一酸化炭素中毒を回避することとが可能であるのはもちろんのこと、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11が故障していたり、正常に取り付けられておらず、排気ダクト火災防止能力や一酸化炭素中毒回避能力を発揮させることができない状態の場合には給湯器1の燃焼を強制的に停止させることができるので、安全を図ることができる。
【0090】
特に、この実施形態例でも、前記各実施形態例で述べたように、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11を正しく取り付けなければ、給湯器1を燃焼継続させることができないので、排気温度検出手段10や排気あふれ温度検出手段11の故意的な取り外しを阻止することができ、安全性の高い排気フードを提供することができる。
【0091】
以下に、第7の実施形態例を説明する。この実施形態例において特徴的なことは、前記第6の実施形態例の構成に加えて、排気フード5の周りの雰囲気の温度を検出する外気温検出手段18を設け、また、制御装置32に図5の鎖線に示す下限値可変設定部25を設けたことである。それ以外の構成は前記第6の実施形態例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0092】
データ格納部23には許容排気温度範囲D1の下限値Td1と外気温の関係データ、および、許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2と外気温の関係データが予め定め格納されている。上記各関係データは、外気温が低下するに従って下限値Td1,Td2が低下するように定められた外気温と下限値Td1,Td2の関係データであり、予め実験や演算等によって求め与えられている。
【0093】
上記下限値可変設定部25は前記第2の実施形態例で述べた下限値可変設定部25と同様な構成を有し、外気温検出手段18によって検出される外気温と、上記データ格納部23に格納されている許容排気温度範囲D1の下限値Td1と外気温の関係データ、および、許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2と外気温の関係データとに基づき、上記下限値Td1,Td2を可変設定し、この更新の下限値Td1,Td2をデータ格納部23に上書き格納する。
【0094】
排気温度異常検知部35は、上記の如く可変設定される下限値Td1,Td2によってそれぞれ定まる許容排気温度範囲D1,許容排気あふれ温度範囲D2に基づき前記第6の実施形態例で述べたような排気温度異常検知動作を行う。
【0095】
この実施形態例によれば、予め定めた許容排気温度範囲D1と許容排気あふれ温度範囲D2,および、各温度検出手段10,11の検出温度に基づき、排気温度の異常を検知し、異常が検知されたときには給湯器1の燃焼を強制的に停止する構成を設けたので前記第6の実施形態例と同様な優れた効果を奏することができる上に、許容排気温度範囲D1,許容排気あふれ温度範囲D2の各下限値Td1,Td2を外気温検出手段18の検出外気温に基づき可変設定する構成を備えたので、排気フード5の周りの気温に追従させて各下限値Td1,Td2を可変設定することができ、前記したような外気温変動に起因した燃焼強制停止動作の誤動作を確実に防止することができる。
【0096】
以下に第8の実施形態例を説明する。この実施形態例が前記第7の実施形態例と異なる特徴的なことは、下限値可変設定部25が外気温に応じて許容排気温度範囲D1,許容排気あふれ温度範囲D2の各下限値Td1,Td2を可変設定するのではなく、給湯器1の燃焼熱量に応じて各下限値Td1,Td2を可変設定する構成を備えたことである。それ以外の構成は前記第7の実施形態例と同様であり、共通部分の重複説明は省略する。
【0097】
データ格納部23には給湯器1の燃焼熱量と許容排気温度範囲D1の下限値Td1との関係データ、および、給湯器1の燃焼熱量と許容排気あふれ温度範囲D2の下限値Td2との関係データが予め定め与えられている。上記各関係データは、燃焼熱量が低下するに従って各下限値Td1,Td2が低下するように燃焼熱量と各下限値Td1,Td2の関係が示されたものであり、前記第3の実施形態例で述べた燃焼熱量と下限値Td1,Td2の各関係データと同様にして求め定められて、データ格納部23に格納されている。
【0098】
この実施形態例では、下限値可変設定部25は前記第3の実施形態例に述べた下限値可変設定部25と同様な構成を有しており、この下限値可変設定部25は、給湯器1の燃焼制御部21の燃焼情報を時々刻々と取り込み、この取り込んだ情報に基づき給湯器1が燃焼中であることを検知している間に燃焼制御部21から燃焼熱量情報を取り込み、この燃焼熱量と、前記データ格納部23の燃焼熱量と下限値Td1,Td2の各関係データとに基づき、前記第3の実施形態例で述べたと同様にして、各下限値Td1,Td2を可変設定し、この更新の各下限値Td1,Td2をデータ格納部23に上書き格納する。
【0099】
この実施形態例によれば、前記各実施形態例と同様な効果を奏することができる上に、上記の如く給湯器1の燃焼熱量に応じて各下限値Td1,Td2を可変設定するので、燃焼熱量に応じて可変設定される各下限値Td1,Td2に基づき排気温度異常検知部35による排気温度異常検知動作が行われ、燃焼熱量の変動に起因した排気温度異常検知の誤動作を確実に回避することができる。
【0100】
以下に、第9の実施形態例を説明する。この実施形態例では、前記第4の実施形態例で述べたように、給湯器1の燃焼が開始された直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化に基づき、各温度検出手段10,11が正常な状態であるか否かを判断することができることを利用して、各温度検出手段10,11の異常を自動的に検知し、異常が認められたときには給湯器1の燃焼を強制的に停止する構成を設けたことを特徴としており、制御装置32には、前記第6〜第8の各実施形態例の構成に加えて、図5の点線に示すように、温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28が設けられている。それ以外の構成は前記第6〜第8の各実施形態例の構成と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0101】
上記温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28は前記第4の実施形態例に述べた温度変化監視部26、温度検出手段異常検知部27、時間計測手段28とそれぞれ同様な構成を有している。つまり、温度変化監視部26は排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の各検出温度を時々刻々と取り込んで、各温度検出手段10,11の検出温度の変化を監視し、時間計測手段28は時計機能を備えており、温度検出手段異常検知部27の指令に従って駆動制御される構成を有している。
【0102】
温度検出手段異常検知部27は、上記温度変化監視部26の温度監視情報と、時間計測手段28の計測時間に基づき、前記同様に、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度の変動幅をそれぞれ求める。
【0103】
そして、温度検出手段異常検知部27は上記求めた各温度幅をデータ格納部23に予め格納されているしきい値温度幅H1,H2にそれぞれ比較し、上記求めた各温度幅がそれぞれ設定のしきい値温度幅H1,H2以上でないときには、燃焼が開始されて排気温度が上昇しているのにも拘わらず、各温度検出手段10,11の検出温度が上昇しないのは異常であり、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11が故障していたり、取り外されている虞があることが考えられるので、安全を図るために、燃焼強制停止部22に温度検出手段異常発生信号を出力し、燃焼強制停止部22が給湯器1の燃焼制御部21に燃焼強制停止信号を出力し、燃焼制御部21によって燃焼を強制的に停止させる。また、温度検出手段異常検知部27は温度検出手段異常発生信号を報知制御部24に出力して報知制御部24によって異常発生を報知させる。
【0104】
この実施形態例によれば、前記第6〜第8の各実施形態例に示した各温度検出手段10,11の取り外し防止機能を備えた構成に加えて、さらに、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化に基づいて各温度検出手段10,11が正常な状態でないことを自動的に検知し、正常でないことが検知されたときには、給湯器1の燃焼を停止させる構成を備えたので、各温度検出手段10,11の取り外し機能が二重に設けられることとなり、より確実に、各温度検出手段10,11の取り外しを防止することができる。
【0105】
以下に、第10の実施形態例を説明する。図6にはこの第10の実施形態例において特徴的な制御装置32の構成が実線により示されている。同図の実線に示すように、この第10の実施形態例に示す制御装置32は、燃焼強制停止部22とデータ格納部23と報知制御部24と温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28と排気温度異常検知部30とを有して構成されている。
【0106】
排気温度異常検知部30は排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の検出温度を取り込み、この取り込んだ排気温度検出手段10の検出温度がデータ格納部23に予め格納されているしきい値温度Ts1(例えば、50℃)以上であると判断したとき、および、排気あふれ温度検出手段11の検出温度が予めデータ格納部23に格納されているしきい値温度Ts2(例えば、48℃)以上であると判断したときには、異常発生信号を燃焼強制停止部22と報知制御部24に出力して、前記各実施形態例同様に、燃焼強制停止部22によって給湯器1の燃焼を強制的に停止させると共に、報知制御部24によって異常発生を報知させ、排気ダクト火災発生と一酸化炭素中毒発生とを防止する構成を備えている。
【0107】
温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28は前記第9の実施形態例に示した温度変化監視部26と温度検出手段異常検知部27と時間計測手段28と同様な構成を備え、これらの制御構成を備えることで、給湯器1の燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化に基づき、各温度検出手段10,11が正常な状態であるか否かを自動的に検知し、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11に異常が認められたときには、燃焼強制停止部22により給湯器1の燃焼を強制的に停止させると共に、報知制御部24によって異常発生を報知させることができるようになっている。
【0108】
この実施形態例によれば、各温度検出手段10,11が正常な状態であるか否かを自動的に検知し、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11に異常が認められたときには、給湯器1の燃焼を強制的に停止させる構成を備えたので、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の故意的な取り外しを防止することができ、また、排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11の異常によって排気ダクト火災防止能力又は一酸化炭素中毒回避能力が発揮できない状態のときには、給湯器1の燃焼が停止されることから、安全を図ることができ、安全性の高い排気フード5を提供することができる。
【0109】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、排気あふれ温度検出手段11は給気取り込み口8の近傍領域に設けられていたが、例えば、排気フード5からの排気漏れを気体温度に基づき検知することができる場所であれば、排気あふれ温度検出手段11は給気取り込み口8の近傍領域以外の場所に設けてもよく、例えば、枠体6の底面開口部6bの端縁部に設けてもよい。
【0110】
また、上記各実施形態例では、給湯器1の燃焼を強制的に停止させるときには、燃焼制御部21に燃焼を強制的に停止させるための信号を送り、該燃焼制御部21よって燃焼を停止させていたが、例えば、燃焼に燃料を供給する燃料供給通路に設けられている開閉弁を直接的に閉弁させて燃焼を強制的に終了させるようにしてもよい。
【0111】
さらに、上記第2と第7の各実施形態例では、外気温検出手段18の検出外気温のみに応じて許容排気温度範囲D1、許容排気あふれ温度範囲D2の各下限値Td1,Td2をそれぞれ可変設定し、また、第3と第8の各実施形態例では、給湯器1の燃焼熱量のみに応じて各下限値Td1,Td2をそれぞれ可変設定していたが、例えば、外気温検出手段18の検出外気温と給湯器1の燃焼熱量との組み合わせによって、上記各下限値Td1,Td2をそれぞれ可変設定するためのデータを予め実験や演算等によって求めてデータ格納部23に格納しておき、外気温検出手段18の検出外気温と給湯器1の燃焼熱量と上記データ格納部23のデータとに基づき、各下限値Td1,Td2を可変設定するようにしてもよい。
【0112】
さらに、上記第5と第6と第9と第10の各実施形態例では、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度変化幅に基づき、各温度検出手段10,11の異常が認められる場合には給湯器1の燃焼を強制的に停止させていたが、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度の時間的な変化の傾きに基づき、各温度検出手段10,11が正常であるか否かを判断し、異常が認められる場合には給湯器1の燃焼を強制的に停止させてもよい。つまり、燃焼開始直後の各温度検出手段10,11の検出温度の時間的な変化の傾きを求め、この求めた検出温度の時間的な変化の傾きが各温度検出手段10,11の異常の有無を判定するための予め定めたしきい値よりも小さいときには、燃焼が開始され排気温度が上昇して各温度検出手段10,11の検出温度が上昇変化しなければならないのにも拘わらず上昇変化が検出されないのは排気温度検出手段10又は排気あふれ温度検出手段11に異常があると考えられることから、給湯器1の燃焼を強制的に停止させるようにしてもよい。
【0113】
さらに、上記第5と第6と第9と第10の各実施形態例では、各温度検出手段10,11に異常があるか否かを判断するためのしきい値温度幅H1,H2は予め定めた固定値であったが、図1と図4と図5と図6の線に示すような温度幅可変設定部36を設けて上記しきい値温度幅H1,H2を外気温検出手段18の検出外気温や燃焼熱量に応じてそれぞれ可変設定してもよい。
【0114】
具体的には、例えば、外気温検出手段18の検出外気温が低くなるに従って、また、燃焼熱量が大きくなるに従って、上記各しきい値温度幅H1,H2が大きくなるように、外気温と燃焼熱量の組み合わせによって上記各しきい値温度幅H1,H2を求めるための温度幅検出データを予めデータ格納部23に格納しておき、温度幅可変設定部36は外気温検出手段18の検出温度と燃焼制御部21の燃焼熱量情報とを取り込み、これら取り込んだ情報と上記データ格納部23の温度幅検出データとに基づき各しきい値温度幅H1,H2をそれぞれ求めて各しきい値温度幅H1,H2を可変設定し、この設定された各しきい値温度幅H1,H2をデータ格納部23に上書き格納する。
【0115】
また、上記温度幅可変設定部36は、外気温検出手段18の検出外気温と燃焼熱量との一方の情報に基づいて各しきい値温度幅H1,H2を可変設定するように構成してもよい。
【0116】
さらに、上記各実施形態例では、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11が共に設けられている排気フード5を例にして説明したが、給気取り込み口8が設けられておらず室内への排気漏れが生じ難い排気フードの場合には排気あふれ温度検出手段11が設けられていないことがあり、この発明は、そのような排気あふれ温度検出手段11が設けられていない排気フードにも適用することができるものである。
【0117】
その場合には、上記各実施形態例に示した排気温度異常検知部30,35は排気温度検出手段10の検出温度のみに基づき排気温度異常検知動作を行う構成を有することとなり、また、温度検出手段異常検知部27は排気温度検出手段10の検出温度のみに基づき温度検出手段異常検知動作を行う構成を有することになる。
【0118】
さらに、上記第1〜第5の各実施形態例の構成に加えて、給湯器1に、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11が共に設けられている排気フード5に接続しているときのモードと、排気温度検出手段10のみが設けられている排気フード5に接続しているときのモードとを切り換え設定するためのモード切り換え手段を設け、このモード切り換え設定手段の設定情報に基づき、上記燃焼強制停止部22や燃焼強制停止部30や温度検出手段異常検知部27等は、排気温度検出手段10と排気あふれ温度検出手段11の両方の検出温度に基づいて制御動作を行うモードと、排気温度検出手段10の検出温度のみに基づいて制御動作を行うモードとを切り換える構成を備えてもよい。
【0119】
さらに、上記第1〜第4、第6〜第9の各実施形態例では、排気あふれ温度検出手段11の検出温度に対応する許容排気あふれ温度範囲D2が与えられていたが、許容排気あふれ温度範囲D2の上限値Tu2のみを予め与えておいてもよく、この場合には、排気温度異常検知部35は排気あふれ温度検出手段11の検出温度が上記上限値Tu2よりも上側に外れていたときには、上記同様にして、異常発生信号を出力することとなる。
【0120】
さらに、上記各実施形態例では、給湯器を例にして説明したが、本発明は給湯器以外の例えばスチーム発生機器や暖房機等の燃焼機器にも適用することができるものであり、上記各実施形態例と同様の構成を備えることによって上記各実施形態例に述べたような優れた効果を奏することができるものである。
【0121】
【発明の効果】
燃焼機器の燃焼中に、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段のうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度が予め定めた許容排気温度範囲から外れている場合に、排気温度に異常が発生していることを示す異常発生信号を出力する構成を備えたものにあっては、排気温度が排気ダクト火災発生の虞がある高温であり排気温度に異常がみられることと、排気温度は燃焼に応じた許容排気温度範囲内の温度を示さなければならないのにも拘わらず温度検出手段が取り外されている又は故障していることによって許容排気温度範囲よりも下側の低い温度であり排気温度に異常が見られることとを自動的に検知することができ、排気温度に異常がみられる場合にはその異常を自動的に報知させることが可能となり、燃焼機器の利用者に燃焼動作を終了させて排気ダクト火災を防止するための予防動作を促すことができる。
【0122】
許容排気温度範囲の下限値を外気温検出手段の検出外気温に応じて可変設定する構成を備えたものにあっては、外気温変動の悪影響による排気温度異常検知動作の誤動作等の問題を確実に防止することができる。また、許容排気温度範囲の下限値を燃焼機器の燃焼熱量に応じて可変設定する構成を備えたものにあっては、燃焼熱量の変動による排気温度異常検知動作の誤動作等の問題を確実に防止することができる。
【0123】
燃焼開始直後の温度検出手段の検出温度変化幅が予め定めた温度幅以上でないときには温度検出手段に異常があることを示す温度検出手段異常検知信号を出力する構成を備えたものにあっては、燃焼開始直後の温度検出手段の検出温度変化に基づき、温度検出手段の異常を自動的に検知することができ、異常が検知されたときに該異常発生を自動的に報知させることが可能であり、この報知によって燃焼機器の利用者に温度検出手段を修理したり、正しく取り付ける措置をとる必要があることを知らせることができるので、温度検出手段の故意的な取り外しを防止することが可能となる。
【0124】
特に、燃焼機器の燃焼中に、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段のうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度が予め定めた許容排気温度範囲から外れている場合には異常発生信号を出力する構成と、上記燃焼開始直後の温度検出手段の検出温度変化幅が予め定めた温度幅以上でないときには温度検出手段異常発生信号を出力する構成とが共に備えられている場合には、上記温度検出手段の故障検知および故意的な取り外し検知の機能が二重に設けられることになり、より一層確実に温度検出手段の取り外しを防止することができる。
【0125】
しきい値温度幅を外気温又は燃焼熱量に応じて可変設定する構成を備えたものにあっては、外気温又は燃焼熱量の変動に起因した温度検出手段の異常検知の誤動作を確実に回避することができる。
【0126】
異常発生信号又は温度検出手段異常発生信号が出力されたときに燃焼機器の燃焼を強制的に停止させる構成を備えているものにあっては、排気フードからメインダクト通路に排出される排気熱に起因した排気ダクト火災発生の虞がある場合に、燃焼機器の燃焼が強制停止されて排気ダクト火災を防止することができるのはもちろんのこと、上記の如く温度検出手段が故障していたり、正常に取り付けられておらず、排気ダクト火災防止能力を発揮できない状態の場合には上記の如く燃焼機器の燃焼を強制的に停止させることができるので、温度検出手段が正常な状態でないために排気ダクト火災防止機能が生かされず、排気ダクト火災を防止することができなかったという問題を確実に回避することができる。
【0127】
特に、温度検出手段を正しく取り付けなければ、燃焼機器の燃焼を継続させることができないことから、燃焼機器を正常に燃焼継続させるためには温度検出手段を正しく取り付けざるおえず、このことから、温度検出手段の故意的な取り外しを阻止することができ、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器の実施形態例を示すブロック構成図である。
【図2】外気温に基づき許容排気温度範囲と許容排気あふれ温度範囲の各下限値を可変設定するための外気温と下限値の関係データの一例を示すグラフである。
【図3】燃焼開始直後の温度検出手段の検出温度の時間的な変化の一例を示すグラフである。
【図4】第5の実施形態例を示すブロック構成図である。
【図5】本発明に係る排気ダクト火災防止機能付き排気フードの実施形態例を示すブロック構成図である。
【図6】第10の実施形態例を示すブロック構成図である。
【図7】排気フードの一例を給湯器と共に示す斜視図である。
【図8】給湯器と排気フードのメインダクト通路への接続形態例を示すモデル図である。
【図9】排気フードにおける排気温度低下機能と、排気温度検出手段を用いた排気ダクト火災防止機能と、排気あふれ温度検出手段を用いた一酸化炭素中毒回避機能とを示すための説明図である。
【符号の説明】
1 給湯器
3 メインダクト通路
5 排気フード
8 給気取り込み口
10 排気温度検出手段
11 排気あふれ温度検出手段
18 外気温検出手段
22 燃焼強制停止部
23 データ格納部
25 下限値可変設定部
26 温度変化監視部
27 温度検出手段異常検知部
28 時間計測手段

Claims (18)

  1. 燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられており、上記許容排気温度範囲の下限値は、排気温度検出手段が取り外されていることと排気温度検出手段が故障していることが共に考えられる温度として燃焼機器が設置されている室内の温度よりも高めであって排気温度よりも低い予め定められた温度で与えられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  2. 燃焼機器を取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、この外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  3. 燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼熱量の情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  4. 排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  5. 燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段のうちの少なくとも排気温度検出手段の温度情報に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定まるしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられるとともに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  6. 燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  7. 燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられるとともに、燃焼機器を取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、この外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  8. 燃焼機器の排気側に接続される排気フードから排気外部排出用のメインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温 度検出手段とのうちの少なくとも上記排気温度検出手段が設けられ、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度に基づいて排気ダクト火災防止用の安全動作を行う排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器であって、燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部と;燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部と;が設けられるとともに、燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼熱量の情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気フードに設けられている温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、排気フードの温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けら、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  9. 異常発生信号又は温度検出手段異常発生信号が出力されたときに、燃焼機器の燃焼を強制的に停止させる燃焼強制停止部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の排気ダクト火災防止機能付き燃焼機器。
  10. 燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられており、上記許容排気温度範囲の下限値は、排気温度検出手段が取り外されていることと排気温度検出手段が故障していることが共に考えられる温度として燃焼機器が設置されている室内の温度よりも高めであって排気温度よりも低い予め定められた温度で与えられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  11. 排気フードを取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、該外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられていることを特徴とする請求項10記載の排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  12. 燃焼機器の燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼機器の燃焼熱量情報を取り込み該燃焼熱量情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられていることを特徴とする請求項10記載の排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  13. 排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11又は請求項12記載の排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  14. 燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度の変化を監視する温度変化監視部と、燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と、上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めた温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部とが設けられるとともに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  15. 燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられとともに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、さらに、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  16. 燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により 検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられるとともに、排気フードを取り巻く雰囲気の温度を検出する外気温検出手段が設けられ、該外気温検出手段により検出される外気温と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ上記外気温検出手段の検出外気温と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、前記外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  17. 燃焼機器の燃焼により発生した排気を排気外部排出用のメインダクト通路に導く排気ダクト火災防止機能付き排気フードにおいて、排気フードから上記メインダクト通路へ導出される排気の温度を検出する排気温度検出手段と、上記排気フード内に空気を取り込むための給気取り込み口を出入りする気体の温度を検出する排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段が設けられており、燃焼機器の燃焼継続の許容排気温度範囲を格納するデータ格納部が設けられ、燃焼機器の燃焼中に、上記排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段により検出される温度が上記データ格納部に格納されている許容排気温度範囲から外れている場合には、排気温度に異常がみられることを示す異常発生信号を出力する排気温度異常検知部が設けられるとともに、燃焼機器の燃焼熱量と許容排気温度範囲の下限値との関係データが予め与えられ、燃焼機器の燃焼熱量情報を取り込み該燃焼熱量情報と上記関係データとに基づき上記下限値を可変設定する下限値可変設定部が設けられ、さらに、排気温度検出手段と排気あふれ温度検出手段とのうちの少なくとも排気温度検出手段の検出温度の変化を監視する温度変化監視部と;燃焼機器の燃焼情報に基づき燃焼が開始されてからの時間の経過を計測する時間計測手段と;上記温度変化監視部の監視情報と上記時間計測手段の計測時間情報とに基づき、燃焼が開始されてから予め定めた時間が経過したときに燃焼開始時の検出温度に対する検出温度の変動幅が予め定めたしきい値温度幅以上変動していないときには、上記温度検出手段に異常が発生したことを示す温度検出手段異常発生信号を出力する温度検出手段異常検知部と;が設けられ、外気温検出手段により検出される外気温の情報と燃焼機器の燃焼熱量情報との少なくとも一方の情報に基づいてしきい値温度幅を可変設定する温度幅検出データが予め与えられ、該データを構成する外気温又は燃焼熱量の情報と上記温度幅検出データとに基づきしきい値温度幅を可変設定する温度幅可変設定部が設けられていることを特徴とする排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
  18. 異常発生信号又は温度検出手段異常発生信号が出力されたときに、燃焼機器の燃焼を強制的に停止させる燃焼強制停止部が設けられていることを特徴とする請求項10乃至請求項17のいずれか1つに記載の排気ダクト火災防止機能付き排気フード。
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