JP3908231B2 - 地盤注入工法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤注入工法に関する。詳しくは、固結性および耐久性に優れ、しかも作業性に優れた地盤注入工法に関する。
従来、軟弱地盤の改良には、液体状やスラリー状、あるいは微粒子を含む粉体状の地盤固結剤が一般に利用されてきた。本出願人等においても活性珪酸水溶液を用いる地盤固結工法としていくつかの発明につき先に特許出願を行ってきた。
例えば、特許文献1には、所定の陽イオン交換樹脂による接触処理により水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値に増加せしめてアルカリ活性珪酸とした地盤注入材の製造方法が開示されており、かかる地盤注入材は、浸透性に優れ、高固結強度を呈し、かつ低収縮性で耐久性にも優れていることが示されている。
また、特許文献2には、pHが2〜4の活性珪酸水溶液に苛性ソーダ等のアルカリや重炭酸ソーダ等のアルカリ性を呈する塩を加えてpHを7.2〜8.0に調整することにより、溶液が安定で十分な強度を有するシリカ溶液系の地盤固結剤の製造方法が開示されている。
さらに、特許文献3にも、pH2〜4の、実質的に塩を含まない分子量1000以下の活性珪酸水溶液を主剤とする地盤改良剤が開示されており、かかる地盤改良剤は、公害の心配がなく、強度、耐久性に優れた経済的なものであることが報告されている。
さらにまた、特許文献4および特許文献5には、地盤への浸透性を高める等の理由から、活性珪酸水溶液に酸を加えてpHを2未満にして、炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウム等のアルカリ金属塩を加えてゲル化を調整する方法が提案されている。
特許第2987620号公報 特許第3091178号公報 特公平3−20430号公報 特開2000−1674号公報 特開平11−26958号公報
活性珪酸は、水ガラスを陽イオン交換樹脂に通し、水ガラスのアルカリを除去して生成されるものであって、そのpHは2〜4である。また、シリカ濃度は5%以下であって、それよりも濃くなると陽イオン交換樹脂中でゲル化してしまう。即ち、シリカ濃度はその製造に当って5%以下であることが必要であり、それを工場から現場に搬入する際には、通常、酸を加え、かつ、シリカ濃度を更に薄くしてゲル化時間を長くし、運搬中におけるゲル化を防ぐことが必要である。しかるに工場での製造から現場までの注入時点までの時間は運搬時間や現場作業によって常に異なり、また気温も変化するのが常である。このため工場でゲル化時間をきわめて長く調整して現場に搬入することが必要になる。このように工場製造から現場搬入にいたる作業工程を考慮して製造したシリカ溶液は、そのまま注入するにはゲル化時間が長すぎ、このため苛性ソーダや重炭酸ソーダ等のアルカリ性を呈する塩を加えてゲル化時間を短縮せしめることが考えられる。しかし、これらのpH調整剤は水溶液として加えないと不均質な塊状シリカが形成される。ところが、水溶液として加えると注入液シリカ分が低下するため強度が低下するという問題が生じた。このように活性珪酸水溶液を用いる従来の地盤固結工法は、作業上実用に供しにくいという問題があった。また、例えば、特許文献1に開示された地盤注入材の製造方法は、活性珪酸に水ガラスを加えることによって、アルカリ領域で安定化したシリカ溶液を用いる方法であるが、中性領域を通過する際にその工程でゲル化し易い、或は不均質ゲルを生じ易い。それを防ぐためにはシリカ濃度を薄くしなくてはならず、したがって大きな強度が得られにくいという問題があった。このように工場で製造した活性珪酸水溶液を注入液として現場で実際に使用するためには、注入に当って、所定のゲル化時間と所定の強度に対応するシリカ濃度が注入目的を達する度に必要である。
これに対して特許文献2および特許文献3に開示された方法により製造された地盤固結剤や地盤改良剤は、工場でpHが2〜4の活性珪酸を作って現場に搬入するまでの貯蔵、運輸、現場作業の間にゲル化してしまうおそれがあり、また液温がローリー等で運搬中に上がってしまいゲル化時間が短縮する夏期には、実用上実施が困難であった。
さらに、特許文献4および特許文献5に開示された地盤固結剤のゲル化調整方法は現場にて活性珪酸水溶液に酸を加えてpHを2以下に調整した酸性活性珪酸水溶液を用いるものであるが、工場で製造した活性珪酸水溶液をそのまま現場に搬入して用いた場合、ゲル化時間が長すぎて注入液がどこに逸脱するかわからず、そのためにアルカリ金属塩を加えるものであるが、アルカリ金属塩をそのまま加えるとシリカが析出してしまうため、水溶液を加えることになる。しかしこの場合、シリカ濃度が薄まって所定の強度が得られない。
よって、従来の活性珪酸を注入の手段と目的に際しての実用上の欠点を除き、作業性に優れ、強度と浸透性を高め、耐久性の向上を可能にし、液状化防止に極めて優れた地盤注入工法が望まれているのが現状である。
そこで本発明の目的は、上記問題点を解消し、工場で製造して現場に運搬、貯蔵するに十分な可使時間を有し、かつ現場の作業性や地盤状況に応じて自由にゲル化時間を短縮して地盤に注入することができ、また注入目的に十分な必要強度を保持でき、さらにシリカの逸脱や溶出が殆どない耐久性に優れた地盤注入工法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の地盤注入工法は、活性珪酸水溶液に酸を添加してpHを2.0未満に調整した酸性活性珪酸水溶液を工場で製造した後、1日以上熟成後、現場で水ガラスを添加してpHを酸性領域の範囲内で高めた地盤注入用活性珪酸水溶液を地盤に注入する地盤注入工法であって、SiO2を1〜5重量%含有する前記酸性活性珪酸水溶液に水ガラスを加えてSiO2含有量を1〜10重量%に増加せしめた地盤注入用活性珪酸水溶液を用いることを特徴とするものである。
本発明研究者等は、工場で活性珪酸すなわち、珪酸の単分子に酸を加えて、好ましくはほぼ1日熟成することで、pHが2未満の環境下で緩やかに珪酸分子の重合を進行させてコロイド化せしめることができ、現場においてそのコロイド化した酸性活性珪酸に水ガラスを添加して、pHが7より酸性側の領域でシリカ濃度を増加せしめることにより、シリカの増粒が緩やかに行われ、中性に近い酸性領域においてもゲル化の反応が急激に行われることなく、充分ゲル化時間が得られることを見出し、本発明を完成した。これによって本発明では現場においてゲル化時間を数分乃至十数時間に調整することができるので、ゲル化物から生成する反応性生成物が極めて少なく、環境保全性、水質保全性に優れている。即ち、pH2〜4の活性珪酸水溶液は僅かな量の酸を加えるだけでpHが2未満となり、また現場においてもpHが2未満の活性珪酸水溶液に水ガラスを加えて酸性領域の範囲内でpHを上げるだけであるため、その結果、反応性生成物は極めて少なくて済むことになる。
また、本発明の地盤注入工法によれば、地盤固結剤のシリカ(SiO2)濃度を高めて強度を大きくするには、たとえ工場で製造して搬入される酸性活性珪酸水溶液の濃度が低くても、現場で加える水ガラスの量を多くするに先立って酸を充分添加すれば、酸性領域の範囲でシリカ濃度が高くなり、長いゲル化時間で大きな強度が得られることになる。即ち、活性珪酸に工場で加える酸の量と現場で加える水ガラスの量を調整して、或はさらに現場で酸を適量添加することにより、注入目的、地盤条件に応じた酸性領域で長いゲル化時間で高強度の注入用活性珪酸水溶液を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態につき具体的に説明する。
本発明の地盤固結剤の地盤注入工法に用いられる活性珪酸水溶液は、例えば、水溶性珪酸塩(水ガラス)、即ち、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸アンモニウムなどをイオン交換法、電気泳動法、電気透析法などにより脱アルカリして得られる。
上記水溶性珪酸塩としては、モル比が2.0〜5.0の水ガラスを水で希釈して用いるのが好ましい。
かかる酸性活性珪酸水溶液は、好ましくはSiO2濃度が1〜5重量%である。地盤注入用活性珪酸水溶液のSiO2濃度を1〜10重量%とするために用いる酸性活性珪酸水溶液のSiO2の量が1重量%より少ないと、地盤改良のための強度や耐久性が不足し、一方、酸性活性珪酸水溶液のSiO2濃度が5重量%より多いと、イオン交換樹脂やイオン交換膜にシリカが詰まってしまう。なお、地盤注入用活性珪酸水溶液のシリカ濃度を高めてゲル化時間を長くするとともに高耐久かつ高強度を得るには、pHが中性よりも酸性領域の範囲で活性珪酸水溶液に添加する酸の量を増やし、その分、現場で加える水ガラスの量を多くすればよい。
本発明においては、pH2〜4の上記活性珪酸水溶液に酸を加えてpHが2未満の酸性活性珪酸水溶液にする。ここで、添加する酸は、無機酸でも有機酸でも使用できる。例えばHCl、H2SO4、HNO3、H3PO4などやクエン酸、グルコン酸、酢酸のような有機酸を好適に使用することができるが、好ましくは無機酸を使用し、特にリン酸が優れている。勿論、酸として各種塩を使用してもよい。また、現場で加えるゲル化調整剤として各種無機酸、有機酸のほかにアルカリ金属、アルカリ土類金属、その他各種塩、例えば炭酸塩、重炭酸塩、アルミニウム塩、塩化物、アルミン酸塩等任意の塩を用いることができる。
pH2未満の酸性活性珪酸水溶液は工場で製造し、熟成した後、これを現場に搬入する。熟成期間としては、好ましくは1日以上とする。このような酸性活性珪酸水溶液は単分子の活性珪酸がpH2未満の酸性領域において重合反応によってコロイド化して安定化し、100時間以上、通常400時間以上のゲル化時間という極めて長いゲル化時間を保持している。このため、工場生産してから現場に搬入するまで、たとえ気温が上がっても現場における可使時間がなくなる心配はない。
本発明者の研究によれば、活性珪酸水溶液は製造時点では、その大きさは単分子程度の大きさでそれが重合反応により増粒してもせいぜい平均粒径が5nm程度である。ところでそれに酸を加えてpHを2よりも低くすると平均粒径が1nm以下であるが、それを1日以上熟成することによって平均粒径が5〜10nmまで大きくなることが判った。このような安定化した酸性活性珪酸水溶液に水ガラスを酸性領域の範囲で加えてシリカ濃度を大きくすると、コロイドが10〜20nmの大きさに常温で増粒して長いゲル化時間を保持することがわかった。本発明者の研究によれば、シリカが長期耐久性を得るには、シリカがコロイド状に成長して、その比表面積が小さくなり、かつ、非アルカリ領域であることが好ましく、これによりシリカの溶解が少なくなり、耐久性に優れたものとすることができることが判っている。本発明者は、この粒径の小さい酸性活性シリカを、pH2以下で、好ましくは1日以上熟成して粒径を大きくし、さらに現場で酸性領域内で水ガラスを加えることによって、酸性活性珪酸コロイドと水ガラスとの反応によりシリカの重合反応が生じて増粒される結果、10nm以上の大きな粒径のシリカに成長して、長期耐久性に優れたシリカコロイドが得られることを見出し、これにより、ゲル化時間が長く、現場条件に適合した任意のゲル化時間と強度が得られ、かつ、工場製造から現場に至るまでの作業性に優れた地盤注入工法を可能にすることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明に係る地盤注入用活性珪酸水溶液には、目的に応じて通常知られているゲル化調整剤や硬化剤を添加してよい。例えば、セメント、石灰、スラグ、石膏等の懸濁性硬化剤を用いたりすることもできる。また粘土等の懸濁分を加えることができるのはもちろんである。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に詳述するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、文中、%は重量%を示す。
製造例1(配合例1)
(活性珪酸水溶液並びに酸性活性珪酸水溶液の調製)
珪酸ソーダJIS3号品(SiO2:29.0%、Na2O:9.0%)を水で希釈し、希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この水溶液を予め10%塩酸を用いて通常の方法で調整された水素型陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アーバンライトIR−120B)塔に通して、pH2.5の活性珪酸水溶液Aを得た後、この活性珪酸水溶液A1000mLに75%H3PO410mLを添加してpHを1.41に調整し、酸性活性珪酸水溶液を得た。
配合例2〜6
(地盤注入用活性珪酸水溶液の調製)
製造例1で得られた酸性活性珪酸水溶液を1日熟成してのち、上記珪酸ソーダJIS3号品の水ガラスを配合量を変動させて添加し、配合例2〜6の地盤注入用活性珪酸水溶液を得た。
このようにして得られた配合例1〜6の地盤注入用活性珪酸水溶液の調製条件および物性値を下記の表1に示す。
Figure 0003908231
上記表1に示す結果に基づき、JIS3号品の水ガラスの添加量とpHとの関係、JIS3号品の水ガラスの添加量とSiO2濃度との関係、およびpHとゲル化時間(ゲルタイム、G.T.)との関係を夫々図1〜図3に示す。
使用材料
(1)活性珪酸水溶液B
珪酸ソーダJIS3号品(SiO2=29.0%、Na2O=9.0%)を水で希釈し、陽イオン交換樹脂に通過させ、pH2.5 の活性珪酸水溶液を得た。
(2)水ガラス
比重1.28、SiO2=23.37%、Na2O=6.28%、モル比3.84の水ガラス
(3)酸
75%燐酸(比重1.58)試薬
ゲルタイム測定法
ゲルタイム(気中ゲルタイム)と土中ゲルタイムを測定した。土中ゲルタイムは薬液と砂の割合によって異なるので、相対密度が60%になるように、容器に測定すべき試料28gと豊浦標準砂100gを量り取り、そのときの土中ゲルタイムを測定した。
製造例2〜4(配合例7〜9)
(酸性活性珪酸水溶液の調製)
表2に、活性珪酸水溶液Bに75%燐酸を添加し、pHを2.0未満に調製して得られる酸性活性珪酸水溶液の配合例およびゲルタイムを示す。
Figure 0003908231
表2に示す結果より、水ガラスを添加しない状態において、現場に搬入、貯蔵するに十分な可使時間を有することが判る。
配合例10〜27
(地盤注入用活性珪酸水溶液の調製)
表3、4および5に示すように、配合例7〜9で調製した酸性活性珪酸水溶液を1日熟成したのち、水ガラスの配合量を変動させて添加して地盤注入用活性珪酸水溶液を配合した。各配合において、SiO2濃度、ゲルタイム、土中ゲルタイムをそれぞれ算出または測定した。
Figure 0003908231
※1:シリカ濃度(%)は(重量/質量)を示す。
Figure 0003908231
※2:シリカ濃度(%)は(重量/質量)を示す。
Figure 0003908231
※3:シリカ濃度(%)は(重量/質量)を示す。
配合例10〜17より、現場にて水ガラスを添加することによって酸性領域の範囲内でpHを中性側に移行させて、ゲルタイムを数分から数十日に調整することができることがわかる。
上記表3、4、5の結果に基づき、水ガラスの添加量とpHとゲル化時間の関係をそれぞれ図4、5および6に示す。図4、5、6中、活性珪酸水溶液を製造後、燐酸を加えて直ちに水ガラスを加えた場合のゲルタイムを点線で示す。これより、1日以上熟成期間をおいてのち水ガラスを添加した場合は同一pHでも長いゲル化時間を得ることが判る。
また、表3、4、5に土中ゲルタイムを示した。同一配合で活性珪酸水溶液を製造後1日の熟成期間をおくことなく燐酸を加え、つづいて水ガラスを加えた場合の土中ゲルタイムは表中のゲルタイムのほぼ1/2以下を示した。また、活性珪酸水溶液に燐酸を加えて酸性活性珪酸水溶液を調製し、1日の熟成期間をおくことなく水ガラスを加えた場合のゲルタイムは表中のゲルタイムのほぼ2/3を示した。
これより活性珪酸水溶液に燐酸を加えて酸性活性珪酸水溶液を調製し、1日以上熟成期間をおくことにより、土中ゲル化時間の大幅な短縮を抑制して、浸透性の保持が出来ることが判る。
配合例18〜27の結果からは、配合例10〜17で用いた酸性活性珪酸水溶液(配合例7)にさらに酸を加えることによって、酸性範囲内での水ガラスの添加量を増やし、シリカ濃度を高めてゲルタイムを調整することができることがわかる。
以上をまとめると、ゲル化時間はpHによってほぼ決定する。この結果を図7に示す。
表3〜5より、同じpH(ゲルタイム)でも、酸性活性珪酸水溶液の調製時に酸をより多く加えてpHを下げることによって、添加する水ガラスの量を増やすことができ、シリカ濃度を高め、更にゲル化時間を保持しながらより高い強度を得ることができることがわかる(表6中の固結標準砂の一軸圧縮強度測定結果および図8を参照)。
また、添加している水ガラスは同量でも、酸を加えることによって数分から数日にゲルタイムを長くすることができる(図9参照)。また、活性珪酸水溶液に酸を加えて1日以上の熟成期間をおくことによる効果は活性珪酸の単分子をゆるやかに高分子化し、均一なコロイドに増粒せしめ、その上で水ガラスを加えることによって水ガラスのシリカ分をコロイドに吸着させて、充分なゲル化時間を保持しながら強度を増加せしめることができるためと思われる。
Figure 0003908231
本発明の地盤注入工法によれば、工場で活性珪酸水溶液に酸を加えて酸性活性珪酸水溶液を製造して、注入にいたるまでに好ましくは1日以上の熟成期間をおいた上で、現場で水ガラスを加えて地盤に注入することにより、現場に運搬、貯蔵するに十分な可使時間を有し、かつ現場で自由にゲル化時間を調整して長いゲル化時間を保持して地盤に注入することが可能となる。また、得られた地盤注入用活性珪酸水溶液は、十分に強度を保持でき、さらに酸性領域でゲル化するため、シリカの溶出が殆どなく、耐久性にも優れている。加えて環境保全にも優れていることから、軟弱地盤の改良に広範囲に用いることができる。
JIS3号品の水ガラスの添加量とpHとの関係を示すグラフである。 JIS3号品の水ガラスの添加量とSiO2濃度との関係を示すグラフである。 pHとゲル化時間との関係を示すグラフである。 水ガラス添加量とpHとゲル化時間の関係(配合例10〜17)を示すグラフである。 水ガラス添加量とpHとゲル化時間の関係(配合例18〜22)を示すグラフである。 水ガラス添加量とpHとゲル化時間の関係(配合例23〜27)を示すグラフである。 pHとゲル化時間との関係(配合例10〜27)を示すグラフである。 水ガラスの添加量とpHとの関係(配合例10〜27)を示すグラフである。 水ガラスの添加量とゲル化時間との関係(配合例10〜27)を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 活性珪酸水溶液に酸を添加してpHを2.0未満に調整した酸性活性珪酸水溶液を工場で製造した後、1日以上熟成後、現場で水ガラスを添加してpHを酸性領域の範囲内で高めた地盤注入用活性珪酸水溶液を地盤に注入する地盤注入工法であって、SiO2を1〜5重量%含有する前記酸性活性珪酸水溶液に水ガラスを加えてSiO2含有量を1〜10重量%に増加せしめた地盤注入用活性珪酸水溶液を用いることを特徴とする地盤注入工法。
  2. 前記請求項1において、さらにゲル化調整剤を添加した地盤注入用活性珪酸水溶液を用いることを特徴とする地盤注入工法。
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