JP3908130B2 - 引き戸用のガイドレールの組み合わせ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は引き戸用のガイドレールの組み合わせに関する。
【0002】
【従来の技術】
施工現場にて収納庫に引き戸を取り付ける場合、例えば、既に建物に造り付けの、引き戸を有しない収納庫に引き戸を取り付ける場合、たとえ収納庫の左右幅が長くてもガイドレールを分割することなく収納庫の左右幅に等しい長さの上下2本のガイドレールや引き戸等を現場に持ち込んだ後、所定の作業を行って引き戸の取り付けを完了していた。このようにするのは、分割された2本以上のガイドレールを上下・前後のずれなく一直線状態にすることが困難であったからである(参考文献 特許第3,170,609号公報)。
【0003】
【従来技術の欠点】
前記従来のガイドレールの組み合わせには以下の如き欠点があった。
ガイドレールが長い場合、ガイドレールの運搬(工場から現場までの運搬)の最中にガイドレールが損傷しないように梱包・保護するのが大変であり、また、現場へのガイドレールの搬入も行いにくいという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。
請求項1の発明は、一端部に外方突出状の連結片を有する、引き戸用の案内溝を有する第1ガイドレールと、一端部に前記連結片が嵌まる嵌合凹所を有する、引き戸用の案内溝を有する第2ガイドレールとを有し、前記連結片を嵌合凹所に嵌めることにより第1ガイドレールと第2ガイドレールとが一直線状に連結されるようになされているものであって、前記両ガイドレールは、収納庫の天板又は底板の前端面に当てられる基部と、基部の下部に連設された、長手方向を左右方向に向けた上向きに開放した、引き戸車輪用の案内溝を有する下部とを有し、前記基部の前部に長手方向を左右方向に向けた溝が形成され、この溝の奥部に前後方向に貫通するねじ挿通孔が形成され、前記溝が閉塞部材により閉塞されるようになされているものである。
請求項2の発明は、前記第1ガイドレールに連結片が嵌まる嵌合凹所が形成され、この嵌合凹所に連結片が、外方端部が突出するようにして嵌められている請求項1記載のものである。
【0005】
【発明の効果】
本発明は前記した如き構成によって以下の如き効果を奏する。
請求項1の発明によれば、連結片を嵌合凹所に嵌めることにより第1ガイドレールと第2ガイドレールとを上下・前後のずれなく一直線状に簡単に連結することが出来る。その結果、ガイドレールが長い場合、ガイドレールを分割して施工現場に搬入することが出来るので、運搬のための梱包が楽になり、また、現場へのガイドレールの搬入も行いやすい。
そして、閉塞部材によってガイドレールの取り付けねじを隠蔽することが出来るので、見栄えをよくすることが出来る。
請求項2の発明によれば、第1ガイドレールへの連結片の取り付けを簡単に行うことが出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
なお、この説明において、前とは図1紙面表側を、後とは同裏側をいい、左とは図1左側を、右とは同図右側をいう。
【0007】
前部に出し入れ口2を有する収納庫1は、天板4、底板5、左右の側板6及び背板7を有している。
【0008】
前記天板4の前端面に、長手方向を左右方向に向けた左側のガイドレール9(請求の範囲でいう第1ガイドレール)(長さ「L」)と右側のガイドレール9(請求の範囲でいう第2ガイドレール)(長さ「L」)とが、一直線状に並ぶようにして後で詳述する手段により取り付けられている。
【0009】
前記左右のガイドレール9は、収納庫1の天板4の前端面に当てられる基部12と、この基部12の下部に連設された、長手方向を左右方向に向けた上向きに開放した、後述の車輪35用の案内溝13を有する下部14と、基部12の上部に連設された断面倒L字状の上部15とを有している。
前記基部12の後部上下部に長手方向を左右方向に向けた溝16が形成され、また、下部14の下部に長手方向を左右方向に向けた孔17が形成されている。左側のガイドレール9と右側のガイドレール9とが突き合う部分の、溝16及び孔17が嵌合凹所19となされている。
左側のガイドレール9の嵌合凹所19に連結片20が外方端部(右側端部)が突出するようにして嵌め止められ、これら連結片20の右側突出部が右側のガイドレール9の嵌合凹所19に嵌め止められている。
【0010】
前記基部12の前部に長手方向を左右方向に向けた溝22が形成され、この溝22の奥部に前後方向に貫通する所要個のねじ挿通孔23が形成され、これらねじ挿通孔23を通じてねじ24(この明細書ではねじには釘も含まれる。)を、天板4にねじ嵌めることにより、ガイドレール9は天板4に固定されている。
【0011】
前記溝22は可撓性を有する又は有しない閉塞部材25により閉塞されている。
【0012】
左側のガイドレール9の左端及び右側のガイドレール9の右端にはエンドキャップ(図示略)が嵌め止められている。
【0013】
前記底板5の前端面にも、天板4の前端面と同様にガイドレール9が取り付けられている。
【0014】
出し入れ口2の半分(左右方向の半分)を覆うことが出来る引き戸27の上部の左右部及び下部の左右部に以下に詳述する車輪ユニット28が取り付けられている。
車輪ユニット28は、後面に長手方向を左右方向に向けた複数の小さな突条29を上下方向に所定間隔で有する基板30と、この基板30に対して上下位置調節可能となされた、突条29の間に入り込む複数の小さな突条32を前面に有するブラケット33と、このブラケット33に軸心を前後方向に向けた支軸34を介して回転自在に嵌められた車輪35とを有している。なお、下側の車輪ユニット28は、上側の車輪ユニット28を上下逆転させた状態で引き戸27に取り付けられている。
【0015】
前記ブラケット33に形成された上下方向に長い長孔37、基板30に形成された前後方向に貫通する孔38を通じて、ねじ39を引き戸27にねじ嵌めることにより、基板30とブラケット33とが一挙に引き戸27に固定されている。
前記車輪35は下部14と上部15との間に位置させられ、車輪35の下部が案内溝13に嵌められている。
【0016】
以下、ガイドレール9及び引き戸27の取り付け方法の1例について説明する。
まず、ガイドレール9を一直線状に連結し、ブラケット33のみが付随した車輪35を下部14と上部15との間に入れる。
その後、ガイドレール9にエンドキャップ(図示略)を嵌める。
その後、上側のガイドレール9を天板4に、下側のガイドレール9を底板5に固定する。
その後、閉塞部材25により溝22を閉塞する。
その後、車輪35と引き戸27との位置調節を行って、基板30及びブラケット33を引き戸27にねじ39により固定する。
【0017】
【変形例等】
以下に変形例等について説明を加える。
(1)2本以上のガイドレール9を一直線状に連結するようにしてもよい。相互に隣接するガイドレール9の一方が第1ガイドレールで、他方が第2ガイドレールとなる。
(2)連結片20は少なくとも1つあればよい。
(3)閉塞部材25は基部12の前面全体を覆うものであってもよい。
(4)車輪ユニット28の構造は任意である。
(5)突条29、32は滑り止め機構の一例であり、基板30とブラケット33との当接面に突条29、32以外の滑り止め機構を設けるようにしてもよい。
(6)案内溝は、引き戸を直接にガイドするものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す簡略正面図である。
【図2】図1のA部分の、引き戸を削除した拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【符号の説明】
9 ガイドレール
12 基部
13 案内溝
14 下部
15 上部
19 嵌合凹所
20 連結片
22 溝
23 ねじ挿通孔
24 ねじ
25 閉塞部材

Claims (2)

  1. 一端部に外方突出状の連結片を有する、引き戸用の案内溝を有する第1ガイドレールと、一端部に前記連結片が嵌まる嵌合凹所を有する、引き戸用の案内溝を有する第2ガイドレールとを有し、前記連結片を嵌合凹所に嵌めることにより第1ガイドレールと第2ガイドレールとが一直線状に連結されるようになされている引き戸用のガイドレールの組み合わせであって、
    前記両ガイドレール、収納庫の天板又は底板の前端面に当てられる基部と、基部の下部に連設された、長手方向を左右方向に向けた上向きに開放した、引き戸車輪用の案内溝を有する下部とを有し、前記基部の前部に長手方向を左右方向に向けた溝が形成され、この溝の奥部に前後方向に貫通するねじ挿通孔が形成され、前記溝が閉塞部材により閉塞されるようになされているガイドレールの組み合わせ。
  2. 前記第1ガイドレールに連結片が嵌まる嵌合凹所が形成され、この嵌合凹所に連結片が、外方端部が突出するようにして嵌められている請求項1記載の引き戸用のガイドレールの組み合わせ。
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