JP3905920B2 - ポリ塩化ビニル組成物の放射能照射耐性を高めるための化学薬品の使用方法 - Google Patents
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Description
広く知られているように、PVCは様々な従来技術分野において、極めて広く用いられているポリマー材料である。それにもかかわらず、実際に使われる場合には、それ自体が単独で用いられるのではなく、材料の特性や安定性、機械加工性を高める、特に可塑化剤や安定化剤、潤滑剤などといった一連の添加剤と組み合わせて用いられる。
医療分野においては、特に血液およびその誘導体を処理するための装置、ラインおよび容器の製造用に、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート(一般にDOPと表記される)で可塑化したPVCを用いることが知られている。
DOPはOfficial Italian Pharmacopoeiaに規定されている可塑化剤であるが、何度もその使用にかかわる毒性の障害に特有な議論の主題となっていた。医療分野において何らかの材料を用いる場合、その毒性面での可能性(すなわち、生体適合性)の評価を無視はできないことは明らかである。
他の可塑化剤すなわち生体適合性が実験によって証明されているトリ(2-エチルヘキシル)トリメリテート(TOTM)を用いることも知られている。
それにもかかわらず、上述したような生体適合性の材料で作られた物質用の可塑化PVC組成物は、これらの材料で作られた物質に例えばγ線またはβ線での滅菌処理を施す場合などに透過性の光線が照射されると構造が変化するという大きな問題がある。
実際に、可塑化PVCで作製される医療用の製品は、使用前に滅菌が必要なことは知られている。通常用いられる滅菌方法は、エチレン酸化物ベースの工程(以下、ETO滅菌と略す)およびγ線またはβ線などの透過性光線を照射する工程(以下、γ滅菌またはβ滅菌と呼ぶ)である。
γ滅菌およびβ滅菌は、結果として得られる滅菌の度合いという点では極めて効果的であるが、揮発性物質が放出されて、上述した可塑化PVC組成物に構造上の変化を生じさせる可能性がある。これは、一般に材料の黄変などの形で現れてくる。この現象は、DOPを含有している従来の組成物に顕著であり、従って通常これらの材料に対してETO滅菌を用いたのだが、TOTMを含有している材料についても、それほどではないとはいえ、同様のことが指摘される。
献血バッグの製造に用途が限定されている、ジ(2-エチルヘキシル)アジペートで可塑化したPVCの組成物も、米国特許第4,222,379号において周知である。実際に、同特許によれば、ジ(2-エチルヘキシル)アジペートは抽出可能であって、かかる可塑化剤を含有したPVCバッグに血液を保管している間に血漿ヘモグロビンの量をかなり減らしてしまう。したがって、同特許では血液とかかる可塑化剤を含有しているPVC製品との接触を抑えることを推奨している。さらに、可塑化PVCで作成した献血バッグでは(オートクレーブにて)蒸気滅菌を施すことが推奨されている。
従って、本発明の第1の目的は、PVCで作製され、γ線またはβ線などの透過光線を照射して滅菌される医療用製品における上述した問題を解決することにある。
驚くべきことに、少なくとも1種のアジピン酸のアルキルエステル、好ましくは一般にDOAと表されるジ(2-エチルヘキシル)アジペートを組成物に混合することで、血液ライン、コネクションおよび容器などの生体適合性材料で作られる物質の製造に適した可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)組成物をγ線またはβ線などに透過光線を照射することで発生する構造面での変化しやさを大幅に抑えることができることが見いだされた。
それ自体は周知の方法で、アジピン酸のアルキルエステル、特にDOAは、PVC組成物用の可塑化剤としても機能する。
有利なことに、そのPVC組成物はさらに、少なくとも1種の潤滑化−安定化剤と、少なくとも1種の安定化剤と、少なくとも一種の潤滑剤とを含有する。これらはいずれも周知のものである。
このように、優れた可塑効果が同時に得られ、これによって組成物の優れた機械加工性と特に血液ラインなどの製造された製品の優れた機械特性が可能となり、材料が光線照射の影響で変化する傾向は低くなる。例えば、本発明による組成物で製造される血液ラインの外観は結果的に、既存のラインの外観と比較してかなり改善され、光線照射後の黄色がかった色は認められず、時間が経過しても色は安定し、ラインを保管してあるブリスターを開封直後に感じられる臭いも、既存のラインよりも、少なくて弱い。これは、光線照射によって発生する揮発性物質が少ないためであると思われる。さらに、本発明の可塑化PVC組成物は、生体適合性の面からみても、既存の組成物よりも優れている。
また、本発明の目的は、生体適合性を損なうことなく可塑化PVC組成物を主成分とする生体適合性材料で作られた物質にγ線またはβ線などの透過光線を照射した場合の耐性を実質的に高めるための方法であって、アジピン酸のアルキルエステルを少なくとも1種PVC組成物に混合することを特徴とする方法にもある。
好ましくは、この方法は主に、
a) 可塑化PVC組成物にアジピン酸のアルキルエステルを少なくとも1種、好ましくはジ(2-エチルヘキシル)アジペート(DOA)を混合するステップを含む。このPVC組成物はさらに、少なくとも1種の潤滑化−安定化剤と、少なくとも1種の安定化剤と、少なくとも1種の潤滑剤とを有利に含む。
b) 必要であれば、可塑化PVCをさらに押し出して還元し、粒子状にするステップと、
c) PVC組成物から、一般には押出および/または成形によって、生体適合性の材料で作られる物質、特に例えば輸血や透析に利用される血液ラインあるいはコネクションおよび容器を製造するステップと、
d) 生体適合性の材料で作られた物質を、好ましくは透過光線の照射によって滅菌するステップと、
を含む。
本発明によるPVC組成物は、可塑化剤としてPharmacopoeiaに規定されるDOPの代わりにDOAを含有しているという事実以外は、Italian and European Pharmacopoeiaによってヒトの血液およびその画分用の容器の製造用として推奨されているものに適合している。しかしこのDOAも1993年4月26日付Directive220号(1973年3月21日付Directiveの改正およびEEC Directiveの公的承認(definite acceptance)による)、Bの第1節の添付資料IIにおいて記載されているものであるため、食品と接触するプラスチック材料に関するイタリアおよび欧州の標準として要求される要件は満たしていることは明らかである。
本発明による組成物を同様の用途を想定した他の市販PVC組成物と比較して試験しただけでなく、その生体適合性を確認するために一連の化学試験および生物学的試験を施した。広く知られているように、プラスチック材料(または、例えば、かかる材料で作製された血液ラインなどの医療機器)の生体適合性は、材料および/またはその可溶性成分(化学分析)から放出される物質およびこれらの物質に考えられる毒性(生物学的分析)を評価及び測定する化学的及び生物学的分析によって評価される。
DOAで可塑化されたPVCで作製された材料およびその製品、特にこれらの材料で作製された血液ラインの分析を、国内および/または国際公式標準によって推奨されている手順に基づいて実施した。
本発明の概要において、PVC組成物は、総重量に対する比率として、
-PVC樹脂50〜75%と、
-アジピン酸のアルキルエステルから選択される少なくとも1種の可塑化剤20〜45%と、
-エポキシ化トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種の潤滑化−安定化剤2.5〜4.5%と、
-カルシウム塩および亜鉛塩からなる群から選択される1種又は2種以上の安定化剤0.6〜1.5%と、
-ポリオレフィンワックス0〜0.1%と、
-ペンタエリトリトールエステル0.05〜0.5%と、
を有利に含む。
本発明の好ましい実施例によれば、上記組成物は、総重量に対する比率として、
-PVC樹脂50〜75%と、
-ジ(2-エチルヘキシル)アジペート(DOA)20〜45%と、
-エポキシ化ダイズ油2.5〜4.5%と、
-カルシウム-亜鉛含有安定化剤0.6〜1.5%と、
-ポリオレフィンワックス0〜0.1%と、
-ペンタエリトリトールアジペートオレエート0.05〜0.5%と、
を含む。
PVC組成物の例としては、
総重量に対する比率として、
-E.V.C.社によって製造されるPVC組成物(PVC K70)63.34%と、
-ジ(2-エチルヘキシル)アジペート(DOA)32.62%と、
-チバガイギーによって製造されるエポキシ化ダイズ油3.18%と、
-安定化剤としてカルシウム塩および亜鉛塩0.76%と、
-ペンタエリトリトールアジペートオレエート0.1%と、
を含有する第1のPVC組成物と、
総重量に対する比率として、
-E.V.C.社によって製造されるPVC組成物(PVC K80)55.14%と、
-ジ(2-エチルヘキシル)アジペート(DOA)41.35%と、
-チバガイギーによって製造されるエポキシ化ダイズ油2.76%と、
-安定化剤としてカルシウム塩および亜鉛塩0.66%と、
-ペンタエリトリトールアジペートオレエート0.09%と、
を含有する第2のPVC組成物などが挙げられる。
カルシウム塩および亜鉛塩は、ステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛との混合物またはステアリン酸カルシウムとオクタン酸亜鉛との混合物であってもよい。
この組成物は一般に、上記の比率で混合した成分を連続的に押し出して、還元し、造粒することによって得られる。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照した非限定的な実施例についての以下の説明から明らかになろう。
-図1は、総重量に対する比率で示された本発明による組成物を示す表1である。
-図2は、総重量に対する比率で示された、好ましい実施例を構成する成分の最小および最大価を示す表2である。
-図3は、Official European Pharmacopoeiaに規定される化学試験を、可塑化剤含量が異なり、一部酸化エチレンで滅菌され、一部γ線で滅菌された表2の範囲内の4種類のPVC組成物サンプルに対して実施した結果を示す表3である。
-図4は、生物学的分析を、可塑化剤含量が異なり、γ線で滅菌された表2の範囲内の4種類のPVC組成物サンプルに対して実施した結果を示す表4である。
-図5は、本発明による可塑化PVC組成物サンプルおよび同様の市販の組成物のサンプルをいずれもγ線で滅菌したものに対して実施した生物学的比較分析の最も有意な結果を示す表5である。
-図6は、Official Italian PharmacopoeiaおよびISO-10993-1標準による化学的および生物学的分析を、一部酸化エチレンで滅菌され、一部γ線で滅菌された本発明によるPVC組成物で作製した血液ライン構成要素に対して施した場合の結果を示す表6である。
-図7は、本発明による可塑化PVC組成物をベースにして製造された血液ライン構成要素および市販の組成物をベースにした同様の構成要素でいずれもγ線で滅菌したものに対して実施した化学的および生物学的比較分析の最も有意な結果を示す表7である。
実施例1
PVCを機械加工(混合、押出および粒子への還元)するための技術的な記載に従ってすすめる形で、表1に示す組成物を主成分とし、特に可塑化剤(DOA)含量が総量に対して31重量%の第1の可塑化PVC組成物を調製した。次に、上記のものとは可塑化剤含有比率(よって他の成分の含有比率も)を変えることで他に3種類の組成物を調製した。最終的に、4種類の組成物が、異なる可塑化剤含量(正確には、総量に対して21重量%、26重量%、31重量%および40重量%)によって本質的に特徴付けられ、表2に示す範囲をカバーしている。
各材料のサンプルを、通常用いられる手順で、酸化エチレンを用いた滅菌サイクルにかけた。各材料の他のサンプルを、最小照射量25kGyでγ線滅菌サイクルにかけた。次に、これらのサンプルを国際手順に従って化学的および生物学的に分析した。とりわけ、全サンプル(ETO滅菌したものとγ線滅菌したものの両方を含む)に対して、Official European Pharmacopoeia(第VI章、第1.2.1.2パラグラフ:「Materials based on plasticised polyvinyl chloride for tubing used in set for transfusion of blood and blood components」)に準じた化学試験を実施し、これと平行して最も厳格な試験標準であるDIN58352(パート3:「Extracorporeal circuit, hemodialysis, dialyzers and blood line systems made of plastics; requirements and testing」)に準じた化学試験を実施した。さらに、γ滅菌したサンプルについてのみ生物学的試験を実施した(これは、毒性の観点からすれば最も過酷な処理である)。
表3は、Official European Pharmacopoeiaに準じてETO滅菌サンプルとγ滅菌サンプルの両方に対して実施した化学的分析の結果を示している。
本願明細書において記載されているように、材料はいずれもOfficial European Pharmacopoeiaに適合していることは明らかである。
さらに、これらの材料はいずれも生物学的な試験に合格したものである。かかる試験の結果については表4に示してある。
実施例2
機能面での特徴が同じになるような量で、可塑化剤としてDOA、DOPおよびTOTMを含有していること以外は同様のPVC組成物について化学的および生物学的な比較分析を実施した。実施例1において説明した方法で得られ、可塑化剤含量が最も多い(DOAを40%)ものをγ滅菌した材料サンプルについて検討した。これらの有意度はより高いと判断したためである。実施例1において示した手順に従って分析を行い、結果を表5に示す。
本願明細書において記載されているように、DOAで可塑化したPVCは、実施した化学的および生物学的試験に関して周知の組成物と全く等価な挙動を呈した。
実施例3
実施例1で説明した方法に従って得られる可塑化剤含量の最も多い材料で、いくつかの血液ラインを作製したが、技術的障害は確認されなかった。そのため各組成をベースにして作製された血液ラインの一部を、通常用いられている手順に従って酸化エチレンでの滅菌サイクルにかけ、一部を最小照射量25kGyでγ線滅菌にかけた。これらの血液ラインに対して、Official Italian Pharmacopoeia(第9版、第1巻:「Linee ematiche」)およびISO 10993-1標準(「Biological evaluation of medical devices, part 1: guidance on selection of tests」)に準じて化学的分析および生物学的分析を実施した。結果を表6の示す。全ての血液ラインはOfficial Italian Pharmacopoeia第9版およびISO 10993標準に適合することが判明した。
実施例4
実施例3に示されるようにして作製された血液ラインと、周知の組成物を主成分として作製された血液ラインとについて、化学的および生物学的な比較分析を行った。上述したように、DOPで可塑化したPVCで作製した血液ラインは現在、酸化エチレンで滅菌されているが、TOTMで可塑化したPVCで作製されたものについてはγ線で滅菌されている。したがって、DOPで可塑化されたPVCで作製され、ETO滅菌された血液ラインと、TOTMで可塑化されたPVCで作製され、γ滅菌された血液ラインとを、考慮の対象とした。比較は、本発明によるPVCで作製して同じように滅菌した血液ラインとの間で行った。結果を表7に示す。
既存の血液ラインとの比較では、考慮した毒化学性に有意な差異は認められなかった。本発明のPVC組成物をベースにして作製され、γ滅菌を施した血液ラインの外観は、現在TOTMを用いて同じように滅菌を施し作製されている血液ラインよりも極めてよく、実際に光線照射後の色は本発明の場合の方が極めて薄く、時間が経過してもより安定している。さらに、TOTMを用いた既存のラインのブリスターを開封した直後に感じられる臭いも、DOAを用いたラインのブリスターの場合にはそれ程強く感じられない。これは、何人かの患者に認められる皮膚や粘膜への刺激作用の他、一般に悪臭の原因となっている揮発性物質があまり形成されたり増加することが少ないことと関係がある。
結論として、本発明の組成物をベースにして作製された血液ラインは、現在市場で得られるものと比べると、技術的な観点および生体適合性の面の両方から優れていることが明らかである。さらに、周知の組成物と比較してγ線を用いた滅菌工程が原因の変化が起こりにくいこともわかる。
最後に、上述した組成物に対して変更および改善を施し得ることは明らかであり、それは本発明の範囲を逸脱するものではない。
Claims (13)
- 総重量に対する比率として、
−PVC樹脂50〜75%と、
−アジピン酸の少なくとも1種のアルキルエステル20〜45%と、
−エポキシ化トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種の潤滑化−安定化剤2.5〜4.5%と、
−カルシウム塩および亜鉛塩からなる群から選択される1種又は2種以上の安定化剤0.6〜1.5%と、
−ポリオレフィンワックスからなる群から選択される少なくとも1種の潤滑剤0〜0.1%と、
を含むポリ塩化ビニル(PVC)組成物を、作製される製品の透過光線照射に対する耐性を高めることを目的として、生体適合性材料で作られる物質の製造のために使用する方法。 - 生体適合性材料で作られる物質が血液ラインであることを特徴とする、請求項1に記載の使用方法。
- 請求項1または2に記載の方法で、そのPVC組成物が、総重量に対する比率として、
−PVC樹脂50〜75%と、
−ジ(2−エチルヘキシル)アジペート(DOA)20〜45%と、
−エポキシ化ダイズ油2.5〜4.5%と、
−カルシウム塩および亜鉛塩からなる群から選択される1種又は2種以上の安定化剤0.6〜1.5%と、
−ポリオレフィンワックス0〜0.1%と、
を含むことを特徴とする使用方法。 - PVC組成物がペンタエリトリトールエステル0.05〜0.5%も含むことを特徴とする、請求項1に記載の使用方法。
- 安定化剤がステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛との混合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載の使用方法。
- 安定化剤がステアリン酸カルシウムとオクタン酸亜鉛との混合物であることを特徴とする、請求項4に記載の使用方法。
- 可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)組成物から、透過光線の照射に対する耐性が改善された生体適合性材料で作られる物質を製造するための方法であって、
a) 組成物全体の総重量に対して重量比で、
−PVC樹脂50〜75%と、
−アジピン酸の少なくとも1種のアルキルエステル20〜45%と、
−エポキシ化トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種の潤滑化−安定化剤2.5〜4.5%と、
−カルシウム塩および亜鉛塩からなる群から選択される1種又は2種以上の安定化剤0.6〜1.5%と、
−ポリオレフィンワックスからなる群から選択される少なくとも1種の潤滑剤0〜0.1%と、
を含む可塑化PVC組成物を調製するステップと、
b) その可塑化PVC組成物から生体適合性材料で作られる物質を製造するステップと、
c) 得られた物質を滅菌するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - PVC組成物がペンタエリトリトールエステル0.05〜0.5%も含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)組成物から、透過光線の照射に対する耐性が改善された生体適合性材料で作られる物質を製造するための方法であって、
a) 組成物全体の総重量に対して重量比で、
−PVC樹脂50〜75%と、
−ジ(2−エチルヘキシル)アジペート(DOA)20〜45%と、
−エポキシ化ダイズ油2.5〜4.5%と、
−カルシウム塩および亜鉛塩からなる群から選択される1種又は2種以上の安定化剤0.6〜1.5%と、
−ポリオレフィンワックス0〜0.1%と、
−ペンタエリトリトールアジペートオレエート0.05〜0.5%と、
を含む可塑化PVC組成物を調製するステップと、
b) その可塑化PVC組成物から生体適合性材料で作られる物質を製造するステップと、
c) 得られた物質を滅菌するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 物質の滅菌c)が透過光線の照射によって行われることを特徴とする、請求項7または9に記載の方法。
- 安定化剤がステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛との混合物であることを特徴とする請求項7または9に記載の方法。
- 安定化剤がステアリン酸カルシウムとオクタン酸亜鉛との混合物であることを特徴とする請求項7または9に記載の方法。
- 生体適合性材料で作られる物質が血液ラインであることを特徴とする、請求項7または9に記載の方法。
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