JP3905332B2 - 高強度ボルト用鋼 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、1350MPa以上の引張強度を有する耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼に係わり、自動車、産業機械、建築構造物等に使用されるボルトに好適である。
【0002】
【従来の技術】
自動車や産業機械の軽量化、建築構造物の大型化に伴い、高い締め付け力に耐える高強度ボルトの開発の要望が高まっている。
【0003】
従来、一般に使用されている高強度低合金鋼には、例えばJISG4105(1989)に規定されている引張強度1000MPa級のSCM440等がある。しかし、引張強度が1200MPaを超えるとボルトの破壊が発生し易くなることはよく知られている。この破壊は、遅れ破壊と呼ばれており、静荷重下に置かれた鋼が、一定時間経過後に脆性破断する現象であり、腐食により鋼中に侵入した水素による水素脆化の一種とされている。この遅れ破壊が、高強度ボルトの開発の最大の障害となっている。
【0004】
引張強度が1200MPa以上の高強度鋼の耐遅れ破壊性の改善は、これまでに種々検討されてきた。
【0005】
例えば、特許第2670937号公報、特開平7−126799号公報、特開平8−278735号公報、特開平8−225845号公報および特開平8−120408号各公報等には、Cr、MoおよびVを含有させて焼入れ性と焼戻し軟化抵抗を向上させた高強度ボルト用鋼が開示されている。
【0006】
また、特開平5−171356号公報、特開平8−295979号公報および特開平9−111399号公報には、微量のB添加により粒界を清浄化して粒界の結合力を高めて耐遅れ破壊性を改善した高強度ボルト用鋼が開示されている。
【0007】
しかし、これら公報に示されている高強度ボルト用鋼は、耐遅れ破壊性がある程度改善されているが、十分とは言い難く、沿岸地域などの過酷な環境での使用には適していなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、引張り強さが1350MPa以上の高強度鋼であっても十分な耐遅れ破壊性を有し、沿岸地域のような過酷な環境で問題なく使用できる高強度ボルト用鋼を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、耐遅れ破壊性に影響を及ぼす粒界に析出するFe主体の粗大炭化物、M23 および MC(セメンタイト)に着目し、種々実験、検討した結果、下記の知見を得るに至った。ここで、MはFeの他に、CrやMo等の炭化物生成元素等である。
【0010】
a)耐遅れ破壊性に有害な粒界に析出する粗大炭化物M23中のMは主としてCr、Moであり、M23は特に粒界に選択的に析出して粗大化しやすい。
【0011】
b)鋼中のCrおよびMoは、MC(セメンタイト)中にも多量に濃化している。Cr、Moの鋼中の拡散はFeよりも遅いため、Cr、Moが濃化することによりMCの成長を遅らせその球状化を阻害している。また、濃化したCrとMoはMC自身を硬化させる作用があり、耐遅れ破壊性を劣化させている。
【0012】
c)鋼中のCrおよびMoの含有量を低減すれば、M23 の生成を抑制することができ、遅れ破壊性が改善される。
【0013】
d)また、鋼中のCrおよびMoの含有量を低減することにより、MCの球状化が促進されるので、遅れ破壊性が改善される。
e)ただし、CrおよびMo含有量の低減は、下記(1)式を満足する範囲内とする必要がある。
0.2≦2.5Cr+Mo≦1・・・・(1)
f)CrおよびMoを低減すれば、焼入れ性と焼戻し軟化抵抗が低下するので、多量のVを含有させれば耐遅れ破壊性を低下させず焼入れ性と焼戻し軟化抵抗を補完することができる。
g)さらに、従来鋼のようにCrやMoを多く含有する鋼では、Bを含有させれば粗大炭化物M23(C、B)の生成を促進し、耐遅れ破壊性をかえって低下させ望ましくないが、CrおよびMoを上記(1)式を満足するように低減した鋼においては、微量のBを含有させることは、一層の焼入れ性を確保することができ、かつ耐遅れ破壊性を向上させるのに効果的である。
【0014】
g)さらに、Cu、Niを含有させることにより、腐食に伴う水素侵入を抑制することができ、一層耐遅れ破壊性の改善ができる。
【0015】
本発明は上記知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
【0017】
(1)質量%で、C:0.35〜0.5%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.4%以下、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:0.15〜0.55%、Mo:0.2〜0.8%、V:0.2〜0.5%、sol.Al:0.01〜0.05%およびB:0.0003〜0.005%を含み、さらにNb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、Zr:0.005〜0.1%の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ下記(1)式および(2)式を満足していることを特徴とする高強度ボルト用鋼。
0.2≦2.5Cr2+Mo4≦1 ・・・・(1)
Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素) ・・・・(2)
ここで、元素記号は、各元素の含有量(質量%)を示す
【0019】
(2)質量%で、C:0.35〜0.5%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.4%以下、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:0.15〜0.55%、Mo:0.2〜0.8%、V:0.2〜0.5%、sol.Al:0.01〜0.05%およびB:0.0003〜0.005%を含み、さらにNb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、Zr:0.005〜0.1%の1種または2種以上およびCu:0.1〜1%、Ni:0.05〜1%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ下記(1)式および(2)式を満足していることを特徴とする高強度ボルト用鋼。
0.2≦2.5Cr2+Mo4≦1 ・・・・(1)
Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素) ・・・・(2)
ここで、元素記号は、各元素の含有量(質量%)を示す
【0020】
5)Feの一部に替えて、質量%でBを0.0003〜0.005%含有し、下記の(2)式を満足している上記2)または4)に記載の高強度ボルト用鋼。
【0021】
Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素) ・・・・・(2)
ここで、元素記号は、各元素の含有量(質量%)を示す
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、高強度ボルト用鋼の化学組成を規定した理由について詳細に説明する。なお、以下の%表示は全て質量%を示す。
【0023】
C:0.35〜0.5%
Cは鋼の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後の強度を向上させる作用を有する。その量が0.35%未満では十分な焼入れ性が得られない。一方、0.5%を超えると冷間鍛造性が著しく低下し、ボルト成形に支障をきたす。したがって、C含有量の上限は0.5%とした。好ましくは0.38〜0.42%である。
【0024】
Si:0.05〜0.3%
Siは脱酸剤として有効で、また焼入れ性および強度の向上にも有効な元素である。これらの効果を得るためには、0.05%以上含有させる必要がある。一方、0.3%を超えると冷間鍛造性が著しく低下し、ボルト成形に支障をきたす。したがって、Si含有量の上限は0.3%とした。
【0025】
Mn:0.4%以下
Mnは不純物で、粒界に偏析し、またS等の他の不純物元素の粒界偏析を助長することにより耐遅れ破壊性を低下させる。そのため、その含有量は極力少ない方が望ましい。特に0.4%を超えると耐遅れ破壊性の低下が顕著となるため、Mn含有量の上限は0.4%とした。
【0026】
P:0.03%以下、S:0.03%以下
不純物のP、Sは粒界偏析元素であり、耐遅れ破壊性を著しく低下させる。このためそれらの含有量は極力少ない方が望ましい。PもSも含有量が0.03%を超えると耐遅れ破壊性の低下が顕著となることから、それらの上限を0.03%とした。好ましくは、P:0.015%以下、S:0.015%以下である。
【0027】
Cr:0.15〜0.55%およびMo:0.2〜0.8%
0.2≦2.5Cr+Mo≦1:
従来の知見では、CrおよびMoは高強度ボルト用鋼においては、焼入れ性の向上および焼戻し温度の高温化による耐遅れ破壊性改善の観点から多量に含有させるのが望ましいとされてきたが、V、もしくはVおよびBの両方を含有する鋼においては耐遅れ破壊性に対してはむしろ有害な元素である。特にCrの含有量が0.55%を超えると、またMoは0.8%を超えると、それらの影響が大きくなるため、CrおよびMoの上限はそれぞれ0.55%、0.8%とした。一方、Bおよび/またはVを含有させても焼入れ性の確保には最低限のCrとMo量が必要であるため、CrおよびMoの下限値はそれぞれ0.15%、0.2%とした。好ましくはCrは0.2〜0.5%、Moは0.3〜0.7%である。
【0028】
しかし、CrとMoは双方の含有量の合計が耐遅れ破壊性に影響を及ぼすので各元素単独の含有量のみの調整では効果がなく、0.2≦2.5Cr+Mo≦1なる式を満足するように調整しなければならない。この式で0.2%未満の場合は焼入れ性が確保できなくなり、また1を超えると耐遅れ破壊性が劣化する。
【0029】
この関係式は、実験を重ねた結果導かれたもので、極めて重要な式である。従来から実用化されている高強度ボルト用鋼においては、この式を満足する鋼は見当たらない。
V:0.2〜0.5%
Vは本発明では重要な元素であり、焼入れ性を高めることにより、かつ焼戻し時に微細な炭化物を形成し二次析出効果により焼戻し軟化抵抗を高めることにより、CrおよびMo含有量の低減が可能となる。CrおよびMoを前記式を満足する範囲で低減した場合において、これらの効果を得るためには、0.2%以上の含有量が必要となる。一方、0.5%を超えて含有させても上記の高強度化の効果が飽和することから、その上限を0.5%とした。好ましくは0.2〜0.35%である。
【0030】
sol.Al:0.01〜0.05%
Alは鋼の脱酸に有効な元素であり、この効果を得るためには0.01%以上含有させる必要がある。一方、0.05%を超えると上記の効果が飽和するため、その含有量の上限は0.05%とした。
【0031】
Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、Zr:0.00
5〜0.1%の1種または2種以上、および
Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素)
Nb、TiおよびZrは必要により含有させる元素で、これらの1種または2種以上を含有させると炭化物を生成して組織を微細化し、耐遅れ破壊性の向上に有効である。この効果を得るには、それぞれ0.005%以上含有させる必要がある。一方、いずれも0.1%を超えるとその効果が飽和するため、その上限を各0.1%とした。Nbの好ましい範囲は0.01〜0.04%である。
【0032】
また、Bを含有させた鋼の場合は、Ti、Zrは鋼中の不純物元素であるN(窒素)をTiN、ZrNとして固定する作用があり、BNの生成を抑制しBによる焼入れ性の向上効果を十分に発揮させることができる。この観点から、Bと複合で含有させる場合のTiおよびNbは、Nを固定するのに十分な量、すなわちTi+0.5Zr≧3.4Nを満足する量で含有させる必要がある。
【0033】
Cu:0.1〜1%、Ni:0.05〜1%
Cu、Niは必要により含有させる元素で、一方または双方を含有させれば鋼表面の酸化皮膜中に濃化し、腐食による水素侵入を防止して耐遅れ破壊性を向上させることができる。この効果を得るためには、Cuは0.1%以上、Niは0.05%以上含有させる必要がある。一方、両元素とも1%を超えて含有させても上記の効果は飽和するため、上限はそれぞれ1%とした。
【0034】
B:0.0003〜0.005%
は、0.0003%以上の量で含有させると耐遅れ破壊性を低下させずに焼入れ性を向上させることができる。特にTiやZrと複合で含有させた場合に効果が顕著となる。一方、0.005%を超えて含有させると、粗大炭化物のM23(C、B)6が生成し、耐遅れ破壊性を低下させるのでその上限を0.005%とした。
【0035】
本発明の高強度ボルト用鋼は、通常の方法により溶製し、造塊(CC鋳片を含む)、熱間加工して得られる。ボルトを製造する方法も通常の方法でよく、鋼塊やCCスラブを分塊圧延して得られた丸ビレットや角ビレットを連続圧延機等で熱間圧延し、焼鈍、伸線工程を経て線材とした後、転造によりボルトに成形すればよい。ボルトに成形後、均一なマルテンサイト組織を得るため焼入れ焼戻しの熱処理が必要である。焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高めるMo、Vを十分に固溶させるため、焼入れ温度は900℃以上とするのがよい。冷却方法は水冷または油冷とすればよい。また、Vによる焼戻し軟化抵抗向上効果を十分に得るため、500℃以上の焼戻しが望ましい。
【0036】
【実施例】
ボルトの実生産工程では、上記のように熱間圧延後に成形加工してボルトにした後で焼入れ、焼戻しの熱処理を施す。したがって、特性の評価は熱間圧延後成形加工し、焼入れ、焼戻し熱処理を施した鋼でおこなう必要がある。しかし、熱間圧延後に成形加工を施すことなく焼入れ、焼戻し熱処理を施した鋼の特性は、成形加工後に焼入れ、焼戻し熱処理を施した鋼の特性とほぼ同じであるので、本実施例では、以下に示すように熱間圧延後に焼入れ、焼戻し熱処理を施した鋼板により特性を評価した。
【0037】
表1および表2に示す化学組成の鋼を180kg真空溶解炉にて溶製した。その後1250℃に加熱し、分塊圧延および熱間圧延して厚さ15mmの鋼板とした。
【0038】
【表1】
Figure 0003905332
【0039】
【表2】
Figure 0003905332
【0040】
各鋼板を、890〜940℃に加熱して45分保持後に攪拌油冷して焼入れした後、300〜700℃で60分保持後に油冷して焼戻し処理を施した。このように焼入れ、焼戻しの温度を変化させ種々の強度を備えた鋼板とした。
【0041】
これらの鋼板から、耐遅れ破壊性を評価するため切欠付丸棒引張試験片を、その平行部が鋼板の圧延方向となるようにして採取した。
【0042】
図2は、耐遅れ破壊性の評価に使用した切欠付丸棒引張試験片を示す図で、図2(a)は側面図、図2(b)はノッチ(切り欠き)部の拡大図である。
【0043】
耐遅れ破壊性の評価試験は、鉄と鋼Vol.82,No.4(1996),p297に記載されている方法に従って評価した。
【0044】
図1は試験状態を示す図である。図1に示すように引張り試験機のチャック2により引張り試験片1を固定し、試験槽3内には3%食塩水溶液を満たし、対極4に銀塩化銀電極を用いて−1.2(V)の定電位に保ち、試験片に水素チャージをおこなった。なお、試験槽内の食塩水溶液は、ヒータ5により室温(25℃)になるように調整した。このようにして、SSRT(Slow Strain Rate Testing)法により10の−6乗/秒の速度で歪みを付与し、破断荷重を求めた。その破断荷重を、大気中で同様のSSRT試験を実施して求めた破断荷重で除した値を遅れ破壊強度比とし、耐遅れ破壊性を評価した。
【0045】
表3に遅れ破壊試験結果を示す。
【0046】
【表3】
Figure 0003905332
【0047】
図3は、表3の試験結果の一部を、縦軸を耐遅れ破壊強度比、横軸を引張強度として整理した図である。白抜きの各記号は本発明例のE、F鋼、黒で塗りつぶした記号は、従来鋼であるQ〜U鋼である。図中の右下がりの線は、−(引張強度/1500)+1.4を示し、遅れ破壊強度比がこの線より上にある場合、優れた耐遅れ破壊性を有することを示す。表3中のB値はB=−(引張強度/1500)+1.4を示す。
【0048】
表3および図3から明らかなように、本発明例では全て引張強度1350MPa以上の高強度でありながら、遅れ破壊強度比はB値より高く十分な耐遅れ破壊性を有することが分かる。一方、合金元素が本発明範囲外の比較例では、遅れ破壊強度比がB値よりも低くなっている。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、引張強度が1350MPa以上と高強度でありながら、十分な耐遅れ破壊性を有する高強度鋼を得ることができ、沿岸地域のような環境で用いて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】SSRT法による耐遅れ破壊性の試験方法を説明するための図である。
【図2】耐遅れ破壊性試験用の切欠付丸棒引張試験片の側面図である。
【図3】引張強度と遅れ破壊強度比の相関を示す図である。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.35〜0.5%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.4%以下、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:0.15〜0.55%、Mo:0.2〜0.8%、V:0.2〜0.5%、sol.Al:0.01〜0.05%およびB:0.0003〜0.005%を含み、さらにNb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、Zr:0.005〜0.1%の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ下記(1)式および(2)式を満足していることを特徴とする高強度ボルト用鋼。
    0.2≦2.5Cr2+Mo4≦1 ・・・・(1)
    Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素) ・・・・(2)
    ここで、元素記号は、各元素の含有量(質量%)を示す
  2. 質量%で、C:0.35〜0.5%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.4%以下、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:0.15〜0.55%、Mo:0.2〜0.8%、V:0.2〜0.5%、sol.Al:0.01〜0.05%およびB:0.0003〜0.005%を含み、さらにNb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、Zr:0.005〜0.1%の1種または2種以上およびCu:0.1〜1%、Ni:0.05〜1%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ下記(1)式および(2)式を満足していることを特徴とする高強度ボルト用鋼。
    0.2≦2.5Cr2+Mo4≦1 ・・・・(1)
    Ti+0.5Zr≧3.4N(窒素) ・・・・(2)
    ここで、元素記号は、各元素の含有量(質量%)を示す
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