JP3903911B2 - 電力供給装置および携帯型電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、腕装着型などの携帯型電子機器に収納可能な、回転錘の運動を用いて身体の運動エネルギーを交流に変換可能なタイプなどの発電装置を備えた電力供給装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
腕時計装置のような小型で携帯に適した電子機器において、発電装置を内蔵することによって電池の交換をなくし、あるいは電池自体を無くすことができる携帯型の電子機器が考案され、実用化されている。図11に、その一例として発電装置1を内蔵した腕時計装置10の概略構成を示してある。この携帯型電子機器(腕時計装置)10においては、腕時計装置のケース内で旋回運動を行う回転錘13と、回転錘13の回転運動を電磁発電機に伝達する輪列機構11と、電磁発電機12を構成するロータ14およびステータ15を備えており、2極磁化されたディスク状のロータ14が回転するとステータ15の出力用コイル16に起電力が発生し、交流出力が取り出せるようになっている。さらに、この携帯型電子機器の電力供給装置20は、発電装置1から出力された交流を整流して大容量コンデンサ5と処理装置9に供給できる整流回路24を備えており、その出力側には、充電装置である大容量コンデンサ5と、処理装置9が接続されている。従って、電力供給装置20に接続された処理装置9は、発電装置1の電力、あるいは、大容量コンデンサ5が放電した電力によって搭載している計時機能7などを稼働することができる。このため、この携帯型の電子機器は、電池がなくても処理装置9を継続して動作させることができ、何時でも何処でも処理装置を使え、さらに、電池の廃棄などに伴う問題も除くことができる電子機器である。
【0003】
図11に示した電子機器においては、内蔵された発電装置1から供給される電力は交流電力なので、電力供給装置20の整流回路24によって整流された後に大容量コンデンサ5に充電され、また、ICなどを備えた処理装置9の作動電力となる。図11に示した電力供給装置20においては、2つのダイオード25および26を用いて半波整流した電力を補助コンデンサ27に一時的に充電して昇圧整流を行える整流回路24を用いている。これらのダイオード25および26としてはシリコンダイオードが用いられており、図12に示すように順方向の電流Ifに対して0.5〜0.6V程度の順方向電圧Vfがある。このため、発電装置1から供給された電力W0を整流回路24によって整流して得られる電力W1は、整流回路24を構成するダイオードの順方向電圧Vfの損失があるので次のようになる。
【0004】
W1 = ηc × W0 ・・・(1)
ηc = V1 /(V1 +2×Vf )・・・(2)
ここでηc は充電時の整流効率、V1は整流回路からの出力電圧であり、図11に示した回路においては大容量コンデンサ5の充電電圧に対応する。
【0005】
腕時計装置などの携帯型の電子機器の処理装置9の作動電圧は、消費電力を低減するためにICなどが低電圧駆動化が進んでおり、例えば、0.9〜1.0V程度でスタートさせることが可能である。従って、大容量コンデンサ5の電圧は1.5〜2V程度に選択されており、これに対し0.5〜0.6V程度の順方向電圧Vfを考慮すると整流効率ηcは、0.6程度の値となってしまう。従って、整流効率ηcを向上するためには順方向電圧Vfは低いことが望ましい。
【0006】
また、携帯型の電子機器に内蔵可能な発電装置としては、回転錘を用いて体などの動きを捉えてロータを回転して交流電力に変換する装置、ゼンマイを用いてエネルギーを蓄積して交流電力に変換する装置、圧電素子を体の動きなどによって振動させて交流電力を得る装置、熱電素子あるいは太陽電池を用いて直流電力を得る装置などがある。これらの内、交流電力が得られる発電装置においては、身体などの動きから発電用に得られる運動エネルギーが小さく、また、携帯型の電子機器に内蔵するために発電装置自体も非常に小型化されているので起電圧は小さく、さらに、身体の動きなどによって大きく変動し、常に電力が得られるものでもない。このため、整流回路の入力電圧は低く、順方向電圧Vfに近い電圧で変動し、最大でも順方向電圧Vfの数倍に達するにすぎない。従って、順方向電圧Vfを下げることにより、給電効率は大幅に改善される。
【0007】
太陽電池など直流電力を発生する発電装置を用いた電力供給装置においても、照度などによって起電圧が大きく変動することは同様である。従って、逆流阻止用のダイオードの順方向電圧Vfを下げることにより、照度が低く起電圧の小さな状態でも、発電された電力を有効に利用することができる。このように、近年開発が進んでいる、携帯型電子機器に内蔵可能な発電装置から電力を有効に利用するためには、その供給回路で使用されている順方向電圧Vfを下げることが重要な課題である。
【0008】
そこで、本発明においては、ダイオードに代わり、順方向電圧Vfを低くできる1方向性ユニットを採用することにより、携帯型電子機器用の電力供給装置の整流効率ηcを大幅に向上し、給電効率の高い電力供給装置を提供することを目的としている。そして、このような高効率の発電装置を処理装置と共に搭載することにより、電池の交換なく、いつでも何処でも使用できる携帯型電子機器を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の開示】
このため、本発明の携帯型電子機器に内蔵可能な電力供給装置においては、携帯型電子機器に内蔵可能な電力供給装置であって、発電装置と、この発電装置からの電力を少なくとも1つの1方向性ユニットを介して充電装置または処理装置に供給する供給部とを有し、
前記1方向性ユニットは、ダイオードと、このダイオードに並列に接続されたバイパススイッチと、前記ダイオードの入力端と出力端の電圧を比較することにより前記ダイオードの順方向電圧を検出し、その検出結果に応じて前記バイパススイッチをオンする制御部とを備え、前記制御部は、前記ダイオードの順方向電圧を定期的にサンプリング検出し、前記前記バイパススイッチがオフのとき前記ダイオードの順方向電圧が検出されたならば前記バイパススイッチをオンすることを特徴とする。
この1方向性ユニットにおいては、ダイオードの順方向に電流が流れて順方向電圧が発生するとバイパススイッチがオンになるので順方向電圧による損失を防止できる。また、電流の流れる方向がダイオードの逆方向となる場合は、順方向電圧とは逆極性の電圧が発生するので、バイパススイッチはオンにならず、ダイオードによって逆流を防止できる。
【0010】
このような1方向性ユニットとして利用し易いものでは、電界効果型トランジスタがあり、バイパススイッチとして電界効果型トランジスタが機能し、ダイオードとしてバイパススイッチの寄生ダイオードが機能する。
【0011】
さらに、腕時計装置に採用される太陽電池あるいは回転錘を有する発電システムのようなユーザの周囲のエネルギーを捉えて発電を行う発電装置を用いている場合は、発電装置が継続して動作することは少ない。このため、充電済の大容量キャパシタから供給された電圧あるいは昇圧回路によって昇圧された発電装置の出力電圧より高い電圧で制御できるようにすることが望ましい。発電装置の出力電圧より高い電圧で制御可能にすることにより、発電初期あるいは末期の出力電圧が低い状態でもスイツチング動作を高速で確実に行うことができるので、整流効率をさらに高めることができる。
【0012】
このような1方向性ユニットは、バイパススイッチをオンすることによって、順方向電圧は低下してしまうのでバイパススイッチをオフするために異なった方法で電流の方向を検出することが望ましい。例えば、制御部がバイパススイッチをオンした後、所定の時間経過後にバイパススイッチをオフすることにより、順方向電圧の有無が検出(サンプリング)でき、電流の方向が判断できる。従って、定期的に順方向電圧の有無を検出し、順方向電圧がある場合は再びバイパススイッチをオンすることにより順方向電圧の損失を低減でき、また、電流の逆流も防止できる。
【0013】
また、制御部にダイオードの両端の電圧を比較する比較手段としてコンパレータを設け、バイパススイッチがオンしている間は、バイパススイッチによる電圧降下を検出して電流の方向を検出することも可能である。また、コンパレータで検出可能な電圧降下を発生させるために、バイパススイッチに直列に微小抵抗を接続しておくことも可能である。このように、ダイオードに順方向電圧が生じたか否かによってバイパススイッチを制御する1方向性ユニットを採用することにより、発電装置とのインタフェースを増やさずに発電装置の発電状態に基づき1方向性ユニットの制御を行うことができる。従って、発電装置自体に起電圧検出用のコイルなどは不要なので、発電装置の構成を複雑にせずに、また、発電装置とのインタフェースを増やすことなく、順方向電圧による損失を除く制御を行うことが可能である。
【0014】
さらに、バイパススイッチを制御する電力が得られない状態において1方向性ユニットとしての性能を発揮させるためには、バイパススイッチとしてはエンハンスメント形の電界効果型トランジスタを採用することが望ましい。エンハンスメント形を採用することにより、ゲート電圧が印加されないときはバイパススイッチがオフとなるのでダイオードを用いて1方向性ユニットとしての逆流を防止する機能を果たすことができる。
【0015】
発電装置から交流電力が供給される場合は、電力供給装置の供給部において、交流電力を整流するためにこのような1方向性ユニットを用いてダイオードの順方向電圧による損失を低減できる。特に、携帯型電子機器に内蔵可能な発電装置の起電圧は低く、ダイオードの順方向電圧に近いので、整流効率を大幅に向上することが可能であり、給電効率の高い電力供給装置を提供できる。
【0016】
供給部において、全波整流を行う場合は、ダイオードに代わり、4つの1方向性ユニットを用いても良いが、発電装置に接続された第1および第2の入力端子と、充電装置または処理装置に接続された第1および第2の出力端子に対し、第1および第2の入力端子と第1の出力端子の間に第1および第2の1方向性ユニットを並列に接続し、第1および第2の入力端子と第2の出力端子の間に第1および第2の電界効果型トランジスタを並列に接続することができる。そして、第1および第2の1方向性ユニットとして、第1導電型の電界効果型トランジスタを採用する。これに対し、第1および第2の電界効果型トランジスタは第2導電型を採用して第1の電界効果型トランジスタのゲート入力には第2の入力端子の電圧を印加し、第2の電界効果型トランジスタのゲート入力には第1の入力端子の電圧を印加する。これにより、第1および第2の入力端子の電圧変化で1方向性ユニットと共に第1および第2の電界効果トランジスタもオンオフするので、順方向電圧による損失がなくし、給電効率を大幅に向上できる。
【0017】
第2導電型の第1および第2の電界効果型トランジスタのゲート入力に、インバータなどの駆動要素を接続することにより、電界効果型トランジスタがオンするタイミングの精度を上げるが可能である。また、第1および第2の1方向性ユニットの制御部として、それぞれの1方向性ユニットに順方向電圧を一括して判断できるように、第1および第2の入力端子の電圧と第1の出力端子の電圧を比較する3入力コンパレータを設けることも可能であり、コンパレータの総数を削減できる。これにより、電力供給回路を実現する半導体装置の消費電力を低減できる。また、回路が簡略化されるので半導体装置の面積が小さくなり、低コスト化される。
【0018】
また、直流電力を供給する発電装置を有する電力供給装置においても、逆流防止のために、上記の1方向性ユニットを採用することによりダイオードの順方向電圧による損失を低減できる。すなわち、上述した1方向性ユニットを採用することにより発電時には、ダイオードの順方向電圧による損失を防止できる。また、発電されていないときは、あるいは起電力が充電装置よりも低くなったときに発電装置への逆流も防止できる。
【0019】
このように、本発明の電力供給装置は、腕装着型の電子機器などの携帯型の電子機器に内蔵可能なものであり、電磁発電機あるいは圧電素子などを用いた交流電力を出力する発電装置や、太陽電池や熱電素子など直流電力を出力する発電装置を有するものであり、これらの発電装置からの電力を損失少なく充電装置や処理装置に供給することができる。これらの発電装置は、ユーザーの体の動きや振動などを捉えて発電を行ったり、太陽光や温度差などの自然界の不連続なエネルギーを電気エネルギーに変換できる携帯可能なものであるが、継続して電力が得られるものではなく、起電力あるいは電流密度が小さい。従って、本発明の電力供給装置は、発電装置の起電力にほぼ匹敵すダイオードの順方向電圧による損失を防いで整流、あるいは、逆流を防止し、充電装置や処理装置に給電できるので、携帯型電子機器の電力供給装置として非常に有用である。従って、本発明の電力供給装置を用いることにより、計時機能などを備えた処理装置を搭載した腕装着型などの本格的な携帯型の電子機器で、何時でも何処でも計時機能などの処理機能を発揮可能な電子機器を提供できる。
【0020】
【発明を実施するための最良の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明に係る発電装置を備えた電子機器の概要を示してある。本例の電子機器10の電力供給装置20は、図11に基づき説明したような腕時計装置などに収納可能で、交流電力を供給可能な発電装置1と、この発電装置1から入力された電力を整流して計時装置などの処理装置9に供給する整流回路24を備えている。本例の電力供給装置20の第1の出力端22および第2の出力端23には、充電装置である大容量コンデンサ5および処理装置9がそれぞれ接続されて、処理装置9は、上述したような計時機能を搭載したものに加え、あるいはラジオ、ページャあるいはパソコンなどの機能を備えているものなどであってももちろん良い。
【0021】
本例の電力供給装置20の整流回路24は、補助コンデンサ27と、2つの1方向性ユニット30および31を備えており、昇圧整流ができるようになっている。なお、本例の腕時計装置10は、高電圧側Vddが接地されて基準電圧となっている。このため、以下においては、出力電圧として低電圧側Vssを参照し、電圧値は簡単のため全て絶対値で示すこととする。
【0022】
本例の整流回路24に用いられている1方向性ユニット30および31は、それぞれpチャンネル型MOSFET32とnチャンネル型MOSFET33を備えており、これらのMOSFET32および33の寄生ダイオード34および35を1方向に電流を流すためのダイオードとして用いている。また、MOSFET32および33のソース(S)およびドレイン(D)の電圧を検出し、ゲート(G )に制御信号を供給する制御回路36 および37 をそれぞれの1方向性ユニット30および31は備えている。
【0023】
まず、1方向性ユニット30は、発電装置1に補助コンデンサ27を並列に接続できるようになっており、そのダイオード34によって交流電力を半波整流して補助コンデンサ27 に充電するために用いられる。本例の回路では、pチャンネル型MOSFET32のソース側32Sが接地されているVdd側に接続され、ドレイン側32Dが補助コンデンサ27の側に接続されている。このため、ドレイン32Dからソース32Sに向かって順方向となる寄生ダイオード34を半波整流用に使用することができ、発電装置1のMss側の発生電圧V0が接地電圧Vddより高く(プラス方向に)なったときに補助コンデンサ27を充電できるようになっている。
【0024】
以下に、図2に示したタイミングチャートも参照しながら本例の整流回路24における各1方向性ユニット30および31の構成および動作を説明する。まず、1方向性ユニット30を構成するMOSFET32を制御する制御回路36は、ソース側32Sの電圧V3とドレイン側32Dの電圧V2とを比較するコンパレータ41と、このコンパレータ41の出力を反転してMOSFET32のゲート32Gに印加するインバータ45 を備えている。コンパレータ41の反転入力42にはソース側の電圧V3が入力され、非反転入力43にはドレイン側の電圧V2が入力されている。ダイオード34の順方向となるドレイン側32Dからソース側32Sに電流が流れると、ダイオード34には順方向電圧Vfが発生する。このため、ドレイン側の電圧V2 がソース側の電圧V3より高くなり、コンパレータ41の出力44から高レベルの信号が出力される。この高レベルの信号はインバータ45によって反転して低レベルまたはマイナス電位の信号としてゲート電極32Gに印加される。これにより、pチャンネル型MOSFET32はオンとなり、寄生ダイオード34をバイパスしてMOSFET32に形成されたチャンネルを通して電流が流れる。従って、ダイオード34の順方向電圧Vfによる電圧降下はなくなるので、ソース側の電圧V3はドレイン側の電圧V2近くまで上昇し、順方向電圧Vfによる損失を低減することができる。しかし、MOSFET32に形成されたチャンネルによる電圧降下があるので、ソース側の電圧V3はドレイン側の電圧V2より低く保持される。本例のコンパレータ41はこの程度の電位差を検出できる程度の精度を備えており、MOSFET32にドレイン32Dからソース32Sに電流が流れている間はMOSFET32をオンした状態を保持することができる。
【0025】
あるいは、コンパレータ41に検出電圧ヒステリシスを持たせ、ダイオード34に順方向電流が流れ順方向電圧Vfが発生して非反転入力43と反転入力42に一定レベル以上の電位差が生じたときにコンパレータ41の出力44に高レベル信号が出力され、この一定レベルの電位差よりも小さい所定の電位差あるいは負の電位差が生じたときにコンパレータ41の出力44が低レベルの信号に切り替わるようにコンパレータ41を構成することも可能である。このようにMOSFET32をオン/オフさせる検出電圧に差(ヒステリシス)を持たせることにより、MOSFET32をよりチャンネル電圧降下の小さなスイッチ、さらには、電圧降下の全くない理想的なスイッチで構成することが可能であり、より以上の整流効果の向上を図ることができる。
【0026】
図2のタイミングチャートを参照すると、発電装置1の無負荷時の発生電圧V0’が時刻t11に高レベル、すなわち、接地電位Vddに対しVssの側が高くなると、ダイオード34に電流が流れてダイオードの順方向電圧による電圧降下が生ずる。これによりMOSFET32の両端の電圧(V2−V3)はドレイン側32Dの電圧V2の方が高くなり、時刻t12にコンパレータ41によって検出されるとコンパレータ41の出力44が高レベルになる。従って、pチャンネルMOSFET32がオンになり、1方向性ユニット30の両端の電圧(V2−V3)はダイオードの順方向電圧Vfに達することはなく、図示してあるようにMOSFET32のチャンネルによる数10mV程度の微小な電圧降下が発生する程度となる。1方向性ユニット30に電流が流れるので、補助コンデンサ27は充電され、その両端の電圧(V0−V2)は徐々に上昇する。
【0027】
時刻t13に、発電装置1の交流電力V0’が減少に転ずると、ピーク電圧Vcまで充電された補助コンデンサ27から電荷が放出され始める。補助コンデンサ27からの放電が始まると、ドレイン側32Dの電圧V2がソース側32Sの電圧V3よりも低くなるのでコンパレータ41の出力は低レベルになる。このため、pチャンネル型MOSFETのゲート電極32Gにはインバータ45によって反転された高レベルの信号が供給され、pチャンネル型MOSFET32はオフとなる。また、ソース側の電圧V3がドレイン側の電圧V2よりも高くなるとダイオード34においても逆方向の電圧となる。このため、ダイオード34を通しても電流は流れない。従って、1方向性ユニット30はオフとなり、補助コンデンサ27からの放電は阻止され、時刻t13以降においては、MOSFET32の両端の電圧としては発電装置の発生電圧V0’と電圧Vcとの和(極性が反対となる場合は差)が現れる。
【0028】
時刻t14に交流電力V0’の位相が変わって発生電圧V0が接地電圧Vddよりも低く(マイナス側に)なると、補助コンデンサ27は1方向性ユニット31によって直列に接続されるようになる。本例の整流回路24に用いられている他の1方向性ユニット31は、発電装置1に補助コンデンサ27を直列に接続できるようになっており、そのダイオード35によって交流電力を半波整流し、さらに補助コンデンサ27に充電された電圧を加えて出力端22および23に供給できるようになっている。従って、本例の電力供給装置20によって、発電装置1で発電された交流電力は2倍昇圧された直流電力として出力端22に接続された大容量コンデンサ5および出力端23に接続された処理回路9に供給される。
【0029】
本例の整流回路24においては、第2の1方向性ユニット31はnチャンネル型のMOSFET33が採用されており、MOSFET33のソース側33Sが出力端22および23の側に接続され、ドレイン側33Dが補助コンデンサ27の側に接続されている。このため、ソース33Sからドレイン33Dに向かって順方向となる寄生ダイオード35を半波整流用に使用することができ、発生電圧V0が接地電圧Vddより低くなったときに補助コンデンサ27に充電された電力に加えて発電装置1で発電された電力を出力端22および23に供給することができる。
【0030】
このMOSFET33を制御する制御回路37は、ソース側33Sの電圧V1とドレイン側33Dの電圧V2とを比較するコンパレータ41を備えており、このコンパレータ41の出力44がMOSFET33のゲート33Gに印加されるようになっている。コンパレータ41の反転入力42にはドレイン側の電圧V2が入力され、非反転入力43にはソース側の電圧V1が入力されている。ダイオード35の順方向となるソース側33Sからドレイン側33Dに電流が流れると、ダイオード35には順方向電圧Vfが発生する。このため、ソース側の電圧V1がドレイン側の電圧V2より高くなり、コンパレータ41の出力44から高レベルの信号が出力される。この高レベルの信号がゲート電極33Gに印加されるのでnチャンネル型MOSFET33はオンとなり、寄生ダイオード35をバイパスしてMOSFET33に形成されたチャンネルを通して電流が流れる。従って、ダイオード35の順方向電圧Vfにより電圧降下はなくなるので、ソース側の電圧V1はドレイン側の電圧V2近くまで降下し、順方向電圧Vfによる損失を低減することができる。この1方向性ユニット31においても、MOSFET33に形成されたチャンネルによる電圧降下があるので、ソース側の電圧V1はドレイン側の電圧V2より高く保持され、この電位差が本例のコンパレータ41によって検出され、ソース33Sからドレイン33Dに電流が流れている間はMOSFET33はオンとなる。
【0031】
この1方向性ユニット31においても、コンパレータ41に検出電圧ヒステリシスを持たせ、ダイオード35に順方向電流が流れ順方向電圧Vfが発生して非反転入力43と反転有力42に一定レベル以上の電位差が生じたときにコンパレータ41の出力44に高レベル信号が出力され、この一定レベルの電位差よりも小さい所定の電位差あるいは負の電位差が生じたときにコンパレータ41の出力44が低レベルの信号に切り替わるようにコンパレータ41を構成することも可能である。このようにMOSFET33をオン/オフさせる検出電圧に差(ヒステリシス)を持たせることにより、MOSFET33もチャンネル電圧降下の小さなスイッチ、さらには、電圧降下の全くない理想的なスイッチで構成することが可能であり、より以上の整流効果の向上を図ることができる。
【0032】
図2に示したタイミングチャートを参照して1方向性ユニット33の動きを整理する。時刻t14に発電装置の発生電圧V0’の位相が変わって接地電位Vddよりも低くなり、時刻t15にMOSFET33の両端の電圧(V1−V2)がプラスになる、すなわち、補助コンデンサ27の電圧Vcと発生電圧V0’の和が大容量コンデンサの充電電圧Vsc以上(−側であるので絶対値で)になると、ダイオード35に電流が流れる。従って、MOSFET33の両端に順方向電圧が発生し、時刻t16にコンパレータ41によって検出される。この結果、MOSFET33がオンし、MOSFET33の両端の電圧降下は順方向電圧Vfまでは達せず、チャンネルによる電圧降下程度におさまる。このような1方向性ユニット33による電圧降下が非常に小さな状況で大容量コンデンサ5の充電が行われる。
【0033】
時刻t17に発生電圧V0’がピークを越えて補助コンデンサ27の電圧Vcとの和が大容量コンデンサ5の充電電圧Vsc以下になると(MOSFET33のチャンネルによる電圧降下を含めた値であるが)、大容量コンデンサ5の充電電圧Vscの方が高くなるので大容量コンデンサ5から放電が始まる。
【0034】
大容量コンデンサ5から放電が始まると、上述したように、ソース側33Sの電圧V1がドレイン側33Dの電圧V2よりも低くなるのでコンパレータ41の出力44は低レベルに反転する。従って、nチャンネルMOSFET33はオフとなりダイオード35においても逆方向の電圧のなるので1方向性ユニット33によって大容量コンデンサ5からの放電は阻止される。
【0035】
そして、発電装置1から供給された交流電力の位相が変わって発生電圧V0が接地電圧Vddよりも高くなると、補助コンデンサ27が先に説明した他方の1方向性ユニット30によって発電装置1に対し並列に接続され、補助コンデンサ27の充電が行われる。この間、1方向性ユニット31は、ドレイン側の電圧V2がソース側の電圧V1より小さいとき(電圧としてはV2がV1より高くなる)は電流が流れない。従って、発電装置1からの入力があっても、大容量コンデンサ5 の充電電圧Vscより発生電圧V0が小さい場合は電流が流れず、大容量コンデンサ5に充電された電荷が放電されてしまうのを保護している。また、本例のMOSFET32および33は、エンハンスメント形が採用されており、ゲート32Gおよび33Gに電圧が印加されない場合は、MOSFET32および33はオフ状態となり、ダイオード34および35の機能が活かされるようになっている。大容量コンデンサ5 に電圧がなく、制御回路36および37が動作しない場合であっても、ダイオード34および35によって整流回路24が構成され、発電装置1の電力を整流して大容量コンデンサ5や処理装置9に供給することができる。
【0036】
このように、本例の1方向性ユニット30および31は、逆方向の電流を阻止できると共に、順方向の電流に対しては順方向の電圧損失をMOSFET32および33のオン抵抗による損失程度まで低減することができる。従って、1方向性ユニット30によって補助コンデンサ27を発生電圧V0近くまで充電することができ、また、1方向性ユニット31によって整流後の電圧として補助コンデンサ27に充電された電圧も加えて発生電圧V0のほぼ2倍に近い電圧を出力端22および23に供給することができる。このため、先に式(2)で示した整流効率ηcを大幅に向上することができる。一方、1方向性ユニット30および31の逆方向に電流が流れたときは、MOSFET32および33がオフとなるので、ダイオード34および35によって逆流を阻止することができる。従って、漏れ損失を小さくすることができる。この漏れ損失は、一方向性ユニットを用いることにより、MOSFETの逆リーク電流程度、すなわち、1nA以下というほとんど無視できるようなレベルにすることが可能であり、これは特に腕時計のように消費電流が数100nAというローパワーのシステムでは非常に効果が大きい。このように、本発明の1方向性ユニットによって整流回路24が構成された電力供給装置20においては、発電された電力を損失がほとんど発生しないように出力端22および23に供給することができる。このため、給電効率が高く損失の少ない電力供給装置を提供することができ、回転錘の運動から得られた電気エネルギーを効率良く計時装置などの処理回路9に供給し、その機能を稼働させることができる。また、出力端22に接続された大容量コンデンサ5 に供給して大容量コンデンサ5を充電し、発電装置1が発電できなくなったときでも大容量コンデンサ5の電力によって処理装置9 を継続して稼働できる。このように本発明により、携帯に適した小型の電子機器を提供することができる。
【0037】
〔第2の実施の形態〕
図3に、本発明の異なった例として、直流電源である太陽電池2によって計時装置などの処理装置9を動作できる電子機器10の概要を示してある。この電子機器10は、太陽電池2からの直流電力を充電装置である大容量コンデンサ5および処理装置9に供給する電力供給装置20を備えている。電力供給装置20は、大容量コンデンサ5に接続された第1の出力端22と、処理装置9に接続された第2の出力端23とを備えている。第2の出力端23には、第1の出力端22、すなわち大容量コンデンサ5に対し、スタートアップ用の抵抗28が直列に接続され、この抵抗28と並列にバイパススイッチ51が接続されている。従って、大容量コンデンサ5の充電レベルが低いときは、大容量コンデンサ5で主に電力が消費されてしまうのを防止するためにスタートアップ用の抵抗28によって処理装置9に接続された出力端23に十分な電圧が発生するようになっている。また、大容量コンデンサ5にある程度の電圧が発生すると、スタートアップ用の抵抗28をバイパススイッチ51によってバイパスし、効率良く大容量コンデンサ5を充電できるようになっている。
【0038】
本例の処理装置9には、作動電圧の安定化などのために補助コンデンサ8が並列に接続されている。また、電力供給装置20は太陽電池2と並列に短絡用のスイッチ52が接続されており、太陽電池2の発生電圧V0が高くなりすぎて処理装置9や大容量コンデンサ5に悪影響を与えるレベルに達すると太陽電池2からの入力を短絡し、出力電圧V1が高く成りすぎないようにしている。このような制御を行うために電力供給装置20は制御回路37を備えており、この制御回路37によって発生電圧V0および大容量コンデンサ5の出力端23の側の出力電圧V1が監視され、短絡用スイッチ52およびバイパス用スイッチ51を操作できるようにしている。
【0039】
この電力供給装置20においては、不連続な光エネルギーを電力に変換する太陽電池2の出力が低下すると大容量コンデンサ5が放電した電力が出力端22から出力端23に供給され、処理装置9 が駆動される。この際、大容量コンデンサ5から太陽電池2に電流が流れると、電力が浪費され、また、太陽電池2に損傷を与える恐れがある。このため、電力供給装置20には大容量コンデンサ5から太陽電池2に対する逆流防止用の1方向性ユニット31が設けられている。
【0040】
本例の1方向性ユニット31は、太陽電池2の起電圧V0が大容量コンデンサ5に接続された出力端22の電圧V1よりも絶対値で大きいときに電流が流れるように接続されたダイオード35と、このダイオード35と並列に接続されたスイッチ38とを備えており、このスイッチ38が制御回路37からの制御信号φ1によって操作されるようになっている。図4に、制御信号φ1の例を示してある。制御回路37には、発生電圧V0と、出力端22の出力電圧V1が導入されており、これらの電圧V0およびV1はダイオード35の両端の電圧に相当する。まず、時刻t1に、太陽電池2 が発電しておらず、また、大容量コンデンサ5に電荷が蓄積されていないときは発生電圧V0および出力電圧V1は0であり、その差も0となる。このため、制御信号φ1は低レベルに保持されておりスイッチ38はオフとなっている。制御用の電源が確保できないときにオフとするためには、例えば、エンハンスメント形のMOSFETなどの電界効果型トランジスタスイッチを用いることができる。
【0041】
次に、時刻t2に太陽電池2が発電を開始すると発生電圧V0が増加(マイナス側に)する。従って、ダイオード35に電流が流れ、順方向電圧Vfが発生する。このため、ダイオード35の他方の端の電圧V1は発生電圧V0よりもプラス側に小さくなる。制御回路37は、この電位差を検出して時刻t3に制御信号φ1を高レベルにしてスイッチ38をオンする。この結果、太陽電池2からの電力はダイオード35をバイパスして流れ、順方向電圧Vfの損失なしに大容量コンデンサ5および処理回路9に供給される。
【0042】
バイパススイッチ38をオンするとダイオード35により順方向電圧Vfの影響がなくなるので、電圧V1とV0との差はほとんどなくなる。もちろん、スイッチ38による電圧降下があるので、上記の例のようにこの電圧降下を検出してバイパススイッチ38を制御しても良い。本例においては、バイパススイッチ38をオンしてから所定の時間経過した時刻t4にいったんバイパススイッチ38をオフする。バイパススイッチ38をオフしたときにダイオード35 による順方向電圧Vfが検出されると、時刻t5に再びバイパススイッチ38 をオンする。このように、本例の1方向性ユニット31においては、定期的にバイパススイッチ38をオフして順方向電圧Vfをサンプリングすることによりダイオード35に流れる電流の方向を検出できるようにしている。従って、定期的にダイオード35の順方向電圧Vfが太陽電池2と大容量コンデンサ5の間に発生するので充電効率は損なわれる。しかしながら、スイッチ38をオンしている間は、順方向電圧Vfの影響を除くことができる。このため、従来の電圧供給装置においては、常に順方向電圧Vfの損失が発生していたのに比較すると電圧供給装置20の給電効率を大幅に高めることができる。
【0043】
時刻t9に太陽電池2が発電を停止すると、電圧V1とV0の差は逆転し、電圧V0の絶対値が小さくなる。これによって制御信号φ1は低レベルになりスイッチ38はオフとなる。電圧V1からV0を差し引いた値がマイナスになるとダイオード35にも逆方向になるので電流は流れない。従って、本例の1方向性ユニット31を通しては電流が流れず、大容量コンデンサ5から太陽電池2の側に電力は逆流せず、出力端23を介して処理装置9に大容量コンデンサ5の電力が供給され、処理装置9が継続して稼働する。
【0044】
このように、本例の電力供給装置20においても、本発明の1方向性ユニット31を逆流阻止のために用いることにより、ダイオードの順方向電圧Vfによる損失を防止でき効率良く電力を転送できる。また、電力を大容量コンデンサ5は処理装置9に供給する際に順方向電圧Vfによる損失を除くことができるので、順方向電圧Vfの大きな素子を採用することが可能であり、逆リーク電流が小さく漏れ損失を低減できるシリコンダイオードを逆流防止用素子35として採用することができる。
【0045】
また、本例においては抵抗28、スイッチ51、コンデンサ8およびスイッチ52の作用および効果を中心に説明したが、これらの構成を上述した第1の実施の形態に適用し、同等の作用および効果を得ることももちろん可能である。さらに、本例において1方向性ユニット31のバイパススイッチ38を定期的にオフすることによりダイオードに流れる電流の方向を検出しているが、第1 の実施の形態のMOSFET32および33においても同等のことが可能である。そして、このような方法によりサンプリング的にダイオード34および35に流れる電流の方向を検出することにより、チャンネルによる電圧降下のない理想的なMOSFETを用いて整流回路を構成することができ、さらに効率よく電力を供給することができる。また、サンプリング的に電流方向あるいは電圧方向を検出することによりコンパレータ41の動作もサンプリング的(離散的)で良いので、制御回路の消費電力を低減することができ、このような点も含めてさらに給電効率を高めることができる。
【0046】
以上に説明したように、本発明にかかる電力供給装置は、ダイオードに発生する順方向電圧を検出してダイオードをバイパスするスイッチをオンし順方向電圧の損失の発生を防止できる。従って、交流電力を整流する整流回路における損失や、逆流防止素子における損失を大幅に低減することが可能であり、順方向電圧による損失なく入力端から出力端に電力を転送できる。また、本発明の1方向性ユニットは、逆方向に電圧がかかるとスイッチがオフし、ダイオードによって逆流を防止できるようになっているので、従来と同様に出力端から入力端への逆流も阻止することができ、大容量コンデンサや処理装置の補助コンデンサにいったん蓄積された電力が浪費されるのを防止できる。
【0047】
従って、本発明の電力供給装置の入力端に、太陽電池あるいは熱電素子などの直流を出力する発電装置、あるいは電磁発電機や振動タイプの熱電素子を用いた交流を出力する発電装置を接続することにより、ダイオードの順方向電圧による損失がなく、また、漏れ損失も少ない給電効率の高い発電装置を提供することができる。このため、本発明の発電装置によって、エネルギー密度の小さな太陽電池や熱電素子、あるいはユーザーの動きを捉えて発電を行う回転錘を用いた発電機などからの電力を処理装置や充電装置に効率良く供給でき、携帯に適した発電装置を提供できる。さらに、本発明の1方向性ユニットは、ダイオードとスイッチの組み合わせ、あるいはMOSFETなどの電界効果型トランジスタスイッチとその寄生ダイオードといった非常に簡易で小型化可能なユニットであり、この点でも携帯型の発電装置に適している。また、計時機能などを備えた処理装置と共に本発明の電力供給装置あるいは発電装置を搭載することにより、携帯型で自己発電型の電子機器を提供することが可能であり、大容量コンデンサなどの充電装置を併用することにより、様々な環境下において長時間、維続して処理装置を稼働させることが可能な電子機器を提供することができる。本発明の電子機器は、腕時計やその他の携帯型、あるいは車両搭載型などとして実現することが可能であり、上記の例で説明した時計機能を備えた電子機器に限定されるものではなく、ページャー、電話機、無線機、補聴器、万歩計(登録商標)、電卓、電子手帳などの情報端末、ICカード、ラジオ受信機などの電力を消費して動作する様々な処理装置を組み込むことができることはもちろんである。
【0048】
また、本発明が上述した各電子装置10の回路例に限定されないことはもちろんである。例えば、図1に示した交流電源の整流回路の1方向性ユニットとして図3に示した逆流阻止用の1方向性ユニットを用いることも可能であり、その逆ももちろん可能である。また、整流回路は上述した昇圧整流回路の他に、ブリッジ型に1方向性ユニットを組み合わせて全波整流を行う回路や、1方向性ユニットを用いて半波整流を行う回路などであっても良いことは勿論である。また、昇圧整流においても、上記の2倍昇圧に限らず、3倍以上の昇圧回路を用いることももちろん可能である。また、ダイオードをバイパスするスイッチとして電界効果型トランジスタといったユニポーラトランジスタの他にバイポーラトランジスタスイッチを用いることも可能であり、電力供給装置をIC化して提供したり、あるいは処理装置と共に同一の半導体基板に搭載するなど様々なバリエーションが可能である。
【0049】
〔第3の実施の形態〕
図5に、発電装置1からの交流電力を1方向性ユニット30を用いて全波整流して処理装置9および充電装置5に供給可能な電力供給装置20の例を示してある。上述したように、4つの1方向性ユニットをブリッジに組み立て全波整流することも可能であるが、本例の電力供給装置20においては、コンパレータ41を備えた1方向性ユニット30aおよび30bと、MOSFET60aおよび60bとでブリッジを構成して全波整流を行うようにしている。従って、本例の整流回路24においては、1方向性ユニット30は2つで良く、コンパレータ41を2つ設ければ良いので、回路が簡略化され、整流回路24を搭載した半導体装置(ASIC)を小型にでき、いっそう低コストで携帯型の電子機器に搭載しやすい電力供給装置20を実現できる。
【0050】
本例の整流回路24においては、ブリッジを形成するために、発電装置1に接続された入力端子AG1およびAG2と、充電装置5および処理装置9に接続される一方の出力端子O1との間に2つの1方向性ユニット30aおよび30bが並列に接続されており、入力端子AG1およびAG2と他方の出力端子O2との間に整流用のMOSFET60aおよび60bが並列に接続されている。1方向性ユニット30aおよび30bは、pチャンネル型のMOSFET32および制御用のコンパレータ41をそれぞれ備えており、これらの詳しい構成は上述した1方向性ユニットと同じであるので以下では説明は省略する。これに対し、出力端子O2との間に並列に接続されたMOSFET60aおよび60bは、nチャンネル型であり、ドレイン側60Dが発電装置側の入力端子AG1およびAG2にそれぞれ接続され、ソース側60Sが出力端子O2に接続されている。さらに、MOSFET60aのゲート端子60Gは入力端子AG2に接続され、MOSFET60bのゲート端子60Gは入力端子AG1に接続されている。さらに、MOSFET60aおよび60bのゲート側60Gは、インバータ61と、これを駆動するMOSFET62およびプルアップ用の抵抗63とからなる駆動要素を介してそれぞれの入力端子AG2およびAG1に接続されている。これらの駆動要素を発電装置側AG1およびAG2の電圧で駆動し、さらに、整流用のMOSFET60aおよび60bを制御できるので、MOSFET60aおよび60bに影響を与えずにオンオフのタイミング調整が可能である。すなわち、駆動要素であるMOSFET62の閾値を任意に変えることにより、整流用のMOSFET60aおよび60bが動くタイミングを任意に選択することができる。整流用のMOSFET60aおよび60bのゲート側60Gに発電装置側の電圧を直に供給しても良いが、タイミングを調整するために閾値を変えると、ドライブ能力が低下し、あるいは、リーク電流が増えるなどパフォーマンスが低下する。これに対し、駆動要素を設けると、MOSFET60aおよび60bのパフォーマンスに影響を与えずにタイミング調整が可能である。
【0051】
図6に示したタイミングチャートに基づき、本例の電力供給装置20の整流回路24の動作を説明する。発電装置1 において発電が開始され、入力端子AG1の電位が低電位Vscから高電位Vddに上昇し、時刻t21に駆動要素のMOSFET62の閾値に達すると、MOSFET62がオンする。このため、インバータ61の出力が低電位から高電位に変わり、整流用のMOSFET60bがオンする。さらに入力端子AG1の電圧が上昇し、充電装置5の充電電圧Vdd以上になると1方向性ユニット30aで順方向電圧が発生する。これによって、時刻t22に1方向性ユニット30aのMOSFET32の両端の電圧が所定の値になると、コンパレータ41の出力が低電位に変わりMOSFET32がオンし、1方向性ユニット30aが順方向電圧による損失なく導通する。従って、発電装置1からの電力が充電装置5 または処理装置9に供給される。発電装置1の起電圧が反転しはじめると、時刻t23に1方向性ユニット30aのMOSFET32の両端の電圧が低下し、コンパレータ41の出力が高レベルに変わってMOSFET32がオフする。さらに、入力端子AG1の電圧が低下すると、駆動要素であるMOSFET62の閾値以下となり、時刻t24に整流用のMOSFET60bもオフになる。このため、1方向性ユニット30aの寄生ダイオード34およびMOSFET60bの寄生ダイオード65により逆方向の電流は流れなくなる。
【0052】
発電装置1の起電圧が反転した場合も同様であり、入力端子AG2の電圧が上昇して時刻t25に整流用のMOSFET60aがオンになり、時刻t26に1方向性ユニット30bが順方向電圧の損失なく導通する。従って、発電装置1から高効率で充電装置5および処理装置9に電力が供給される。一方、入力端子AG2の電圧が降下して時刻t27に1方向性ユニット30bがオフになり、時刻t28に整流用のMOSFET60aがオフになる。これにより、1方向性ユニット30bおよびMOSFET60aに逆方向の電流は流れなくなる。このようにして全波整流が行われ、本例のブリッジを用いて全波整流を行う際も1方向性ユニット30aおよび30b、さらにMOSFET60aおよび60bが導通したときのダイオードの順方向電圧による損失を阻止できる。携帯型の電子機器に収納可能な発電装置1の起電圧はシリコンダイオードの順方向電圧以下から数倍程度であるので、上記の実施の形態と同様に、シリコンダイオードの順方向電圧による損失を除くことにより非常に整流効率が高く給電効率の高い電力供給装置を提供できる。
【0053】
なお、プルアップ抵抗63に代わり、適当な定電流発生回路を高電圧側VddとN チャンネルMOSFET62のドレイン側との間に接続しても良い。また、NチャンネルMOSFET62は、定常状態で非発電時はオフであり、抵抗63およびMOSFET62を介して電流は流れないようになっている。これは定電流発生回路を用いた場合でも同様である。また、NチャンネルMOSFET62とプルアップ抵抗63という駆動要素のかわりに、NチャンネルMOSFETとPチャンネルMOSFETからなるCMOSインバータ回路を使用しても良い。この場合においても安定状態で非発電時はオフであり、電流は流れない。さらに、入力端子AG1と電源電圧Vsc、および入力端子AG2と電源電圧Vscとの間にプルダウン抵抗を入れることにより、非発電時の定常状態での入力端子AG1およびAG2の電位の安定化を図ることも可能である。
【0054】
図7に、1方向性ユニット30aおよび30bと、整流用のMOSFET60aおよび60bを用いて全波整流を行う整流回路24を備えた電力供給装置20の異なった例を示してある。本例の腕時計装置10は、キャパシタ5から放電される電圧Vscを昇圧し、電源電圧Vssとして処理装置9を動作できる昇圧回路70を備えている。このような昇圧回路70は、複数のコンデンサを切り換えて2段、3段あるいはそれ以上の昇圧が可能な回路などを用いて実現することができる。もちろん、この昇圧回路70はキャパシタ5の電圧Vscを昇圧せずに電源電圧Vssとして供給することも可能である。
【0055】
さらに、本例の電力供給装置20は、昇圧回路70で昇圧可能になった電源電圧Vssの供給をうける電源端子29を備えており、電源電圧Vssが1方向性ユニット30aおよび30b、整流用のMOSFET60aおよび60bの制御回路、すなわち、コンパレータ41とインバータ61の動作電源として使用されるようになっている。従って、キャパシタ(大容量コンデンサ)5が充電途中のとき、あるいはキャパシタ5が放電して電圧Vscが降下している状態でも、電圧Vscを数倍に昇圧した電源電圧Vssによって1方向性ユニット30aおよび30b、整流用のMOSFET60aおよび60bを制御することができる。従って、充電初期あるいは放電末期などのキャパシタ5の電圧Vscが低い状態でも、スイッチを構成するこれらのMOSFETを駆動するのに十分な電圧を確保できるので、スイッチング動作を高速で確実に行うことができ、効率良く整流することが可能となる。このため、充電初期あるいは放電末期の整流損失を低減することができる。例えば、高電位Vddに対し電圧Vscが−0.5V程度と小さいときに、例えば、3倍昇圧した−1.5V程度の電源電圧Vssを確保することができ、この電源電圧Vssによって1方向性ユニット30aのPチャンネルMOSFET32を駆動することができる。PチャンネルMOSFETのドライブ能力はゲート電圧の2乗で増加するので、昇圧された電力を用いて制御することにより、ほぼ9倍のドライブ能力を発揮させ、効率良く整流を行うことができる。
【0056】
図8に、さらに上記と異なった電力供給装置20の例を示してある。本例の電力供給装置20は、全波整流を行う整流回路24の低電位側(Vsc側)にNチャンネルMOSFET33を用いた1方向性ユニット31aおよび31bが接続され、高電位側(Vdd側)に整流用MOSFETとしてPチャンネル型のMOSFET80aおよび80bが接続されている。そして、MOSFET80aのゲート端子80Gは入力端子AG2の電圧によって動作し、MOSFET80bのゲート端子は反対側の入力端子AG1の電圧によって動作するようになっている。MOSFET80aおよび80bのゲート側80Gは、インバータ81と、これを駆動するMOSFET82およびプルダウン用の抵抗83とからなる駆動要素が設けられている。さらに、電源電圧Vssの受入れ端子29が設けられており、電源電圧Vssで1方向性ユニット31aおよび31b、整流用のMOSFET80aおよび80bを制御できるようになっている。これらの駆動要素の動作は、極性の相違を考慮すると、先に図7に基づき説明した回路と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0057】
このように、1方向性ユニットおよびスイッチを構成するMOSFETの極性を反転させて電力供給回路20を構成することも可能である。また、本例ではPチャンネルMOSFETよりもドライブ能力の大きなNチャンネルMOSFETを用いた1方向性ユニット31aおよび31bを採用しているので、1方向性ユニットを制御するコンパレータ41の出力をNチャンネルMOSFETに合わせて小さくすることができる。従って、同じドライブ能力を達成するための1方向性ユニットを実現するためにチップ上に占める面積を小さくすることができ、消費電力も上記と比較し低減することが可能になる。
【0058】
〔第4の実施の形態〕
図9に、1方向性ユニット30aおよび30bと、整流用のMOSFET60aおよび60bを用いて全波整流を行う整流回路24を備えた電力供給装置20の異なった例を示してある。本例においては、1方向性ユニット30aおよび30bは、pチャンネル型のMOSFET32の制御部としてオア回路48をそれぞれ備えており、さらに、1方向性ユニット30aおよび30bの共通の制御部として3入力のコンパレータ47を備えている。
【0059】
2つの1方向性ユニットに共通するコンパレータ47の非反転入力47aは高電位Vddに接続されており、2つの反転入力47bおよび47cは発電装置1に繋がった入力端子AG1およびAG2にそれぞれ接続されている。従って、コンパレータ47の出力は入力端子AG1およびAG2のいずれか一方の電位が高電位Vddより高くなると高電位から低電位に変化する。そして、各1方向性ユニット30aおよび30bにおいては、対応する整流用のMOSFET60bおよび60aの駆動用のインバータ61の入力信号と3入力コンパレータ47の出力信号をオア回路48に入力し、両方の信号が低電位になったときにpチャンネルMOSFET32をオンしてダイオードの順方向電圧による損失なく電力が供給できるようにしている。このように、1方向性ユニット30aおよび30bを制御するコンパレータを共通化することにより、コンパレータの総数を削減できるので電力供給装置20を構成する半導体装置(ASIC)をコンパクトにすることができ、携帯型の電子機器に収納し易くすると共に製造コストを下げることができる。さらに、コンパレータを削減できるのでコンパレータで消費される電力も削減することができる。コンパレータ1組当たりの消費電力は50nA程度であるので、本例でコンパレータを2組から1組に削減することにより、50nA程度の消費電力の改善を図ることができる。先にも説明したように、腕時計のような消費電力が数100nA程度のローパワーのシステムにおいては、コンパレータを削減することによる消費電力の低減効果は非常に大きい。
【0060】
なお、その他の構成について、図5に基づき説明した電力供給装置20と共通するので説明を省略する。
【0061】
図10に示したタイミングチャートに基づき、本例の電力供給装置20の整流回路24の動作を説明する。発電装置1において発電が開始され、入力端子AG1の電位が低電位Vscから高電位Vddに上昇し、時刻t31に駆動要素のMOSFET62の閾値に達すると、MOSFET62がオンする。このため、インバータ61の入力側が高電位から低電位に変わり、出力側が低電位から高電位に変わって整流用のMOSFET60bがオンする。さらに入力端子AG1の電圧が上昇し、充電装置5の充電電圧Vdd以上になると1方向性ユニット30aで順方向電圧が発生する。従って、時刻t32に3入力コンパレータ47の出力が低電位になり、1方向性ユニット30aのオア回路48に入力されている両方の信号が低電位になるので、pチャンネルMOSFET32がオンする。これにより、1方向性ユニット30aがダイオードの順方向電圧による損失なく導通し、発電装置1からの電力が充電装置5または処理装置9に供給される。発電装置1の起電圧が反転しはじめると、時刻t33に1方向性ユニット30aのMOSFET32の両端の電圧が低下し、共通のコンパレータ47の出力が高レベルに変わってMOSFET32がオフする。さらに、入力端子AG1の電圧が低下すると、駆動要素であるMOSFET62の閾値以下となり、時刻t34に整流用のMOSFET60bもオフになる。従って、1方向性ユニット30aの寄生ダイオード34およびMOSFET60bの寄生ダイオード65により逆方向に電流は流れなくなる。
【0062】
発電装置1の起電圧が反転すると、入力端子AG2の電圧が上昇して時刻t35に整流用のMOSFET60aがオンになる。時刻t36に共通の3入力コンパレータ47の出力が低電位となり、MOSFET60aの側のインバータ61の入力電圧が低電位となっているので、1方向性ユニット30bのオア回路38の出力が低電位となってMOSFET32がオンする。このため、1方向性ユニット30bおよびMOSFET60aが順方向電圧の損失なく導通し、発電装置1から高効率で充電装置5および処理装置9に電力が供給される。入力端子AG2の電圧が降下すると時刻t37に1方向性ユニット30bがオフになり、さらに、時刻t38に整流用のMOSFET60aがオフになる。これにより、1方向性ユニット30bおよびMOSFET60aに逆方向の電流は流れなくなる。このようにして全波整流が行われ、ダイオードによる順方向電圧の損失がほぼない状態で電力供給が行われる。
【0063】
発電装置1に回転錘を用いた腕装着型の電子機器において、上記のように1方向性ユニットを用いて整流回路を構成した電力供給装置と、シリコンダイオードよりVfの小さなショットキーダイオードを用いて整流回路を構成した電力供給装置の充電電荷量の比較が行われている。その結果、1方向性ユニットを採用した電力供給装置の方が、回転錘の動きが大きい場合、すなわち、回転錘を垂直に立てて180度旋回させたときで1.32倍、回転錘の動きの小さな場合、すなわち、回転錘を30度に立てて90度旋回させたときで1.71倍の充電電荷量が得られている。この結果から、1方向性ユニットを採用することにより、整流効率が大幅に向上していることが判り、さらに、起電圧が小さいとき、すなわち、回転錘の動きが小さなときほど整流効率の改善率が高いことが判る。従って、本例の1方向性ユニットを用いた電力供給装置を採用した携帯型電子機器では、腕の小さな動きでも効率良く給電が行われ、充電能力の高い携帯型電子機器を提供できる。
【0064】
なお、上記の例では、1方向性ユニットをpチャンネル型のMOSFETで構成し整流用のMOSFETをnチャンネル型にしているが、これらと異なる導電型を用いて電力供給装置を構成することももちろん可能である。
【0065】
以上に説明したように、本発明においては、携帯型の電子機器に収納可能な発電装置を備えた電力供給装置において、1方向性ユニットを用いて整流機能あるいは逆流阻止機能を実現し、給電効率の高い電力供給装置を実現している。特に、携帯型電子機器に収納可能な発電装置の起電力はダイオードの順方向電圧に近く、さらに、起電力が変動するのでダイオードの順方向電圧による損失を除いて電力を供給可能にするにより、携帯型電子機器の充電能力を飛躍的に高めることができる。従って、本発明の1方向性ユニットを採用した電力供給装置によって、環境条件によって発電能力が大きく変動する太陽電池や熱電素子、あるいはユーザの動きを回転錘などを用いて捉えて交流発電を行う電磁発電機あるいは熱電素子などを用いた発電装置の電力供給能力を大幅に向上でき、携帯型電子機器の充電装置を充電し、また、処理装置を稼働するために十分な電力を供給することができる。このため、本発明により、様々な環境下で継続して処理装置を稼働できる携帯型に適した電子機器を提供することができ、電池の有無などに係わらず、何時でもどこでも処理装置の機能を十分に発揮させられる電子機器を提供することができる。
【0066】
本発明の電力供給装置は、携帯型電子機器用に適したものであり、腕装着型などの身体に装着し、その動きなどを捉えて自動的に発電を行い、電池を用いずに、あるいは電池の補助電源として電子機器を稼働させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1方向性ユニットを採用した、本発明に係る電力供給装置および電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す整流回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】 1方向性ユニットを備えた、上記と異なる本発明に係る電力供給装置および電子機器の概略を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す1方向性ユニットのスイッチを操作する制御信号を示すタイミングチャートである。
【図5】 1方向性ユニットを用いて全波整流を行う電力供給装置および電子機器の概略を示すブロック図である。
【図6】 図5に示す電力供給装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 1方向性ユニットを用いて全波整流を行う電力供給装置および電子機器の異なる例を示すブロック図である。
【図8】 1方向性ユニットを用いて全波整流を行う電力供給装置および電子機器の異なる例を示すブロック図である。
【図9】 1方向性ユニットを用いて全波整流を行う電力供給装置および電子機器のさらに異なる例を示すブロック図である。
【図10】 図9に示す電力供給装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】 従来の電子機器の例を示すブロック図である。
【図12】 ダイオードの順方向電圧の特性を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 携帯型電子機器に内蔵可能な電力供給装置であって、直流電力を発生する発電装置と、
    この発電装置からの電力を少なくとも1つの1方向性ユニットを介して、充電装置または処理
    装置に供給すると共に、前記充電装置または前記処理装置から前記発電装置への電流の逆流を防止する供給部とを有し、
    前記1方向性ユニットは、ダイオードと、このダイオードに並列に接続されたバイパススイッチと、前記ダイオードの入力端と出力端の電圧を比較することにより前記ダイオードの順方向電圧を検出し、その検出結果に応じて前記バイパススイッチをオンする制御部とを備え、
    前記制御部は、充電装置の充電電圧が低く制御用の電源が確保できない場合は、前記バイパススイッチをオフするよう制御して前記発電装置への電流の逆流を防止し、
    さらに、前記制御部は、前記ダイオードの順方向電圧を定期的にサンプリング検出し、前記バイパススイッチがオフのとき前記ダイオードの順方向電圧が検出されたならば前記バイパススイッチをオンすることを特徴とする電力供給装置。
  2. 請求項1において、前記制御部は、前記バイパススイッチがオンのときに前記ダイオードの順方向電圧が検出されなければ前記バイパススイッチをオフさせることを特徴とする。
  3. 請求項1または2において、前記制御部は前記バイパススイッチをオンさせた後、前記ダイオードの順方向電圧が検出されていれば、所定時間経過後に前記バイパススイッチをオフさせることを特徴とする。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、バイパススイッチは電界効果型トランジスタであり、前記ダイオードは前記トランジスタの寄生ダイオードであることを特徴とする。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記制御部は前記ダイオードの両端の電圧を比較するコンパレータを備えていることを特徴とする。
  6. 請求項1において、前記発電装置は光エネルギーを電気エネルギーに変
    換するソーラー発電装置であることを特徴とする。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の電力供給装置と、前記電力供給装置から供給された電力によって動作する処理装置とを有していることを特徴とする携帯型電子機器。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の電力供給装置と、前記電力供給装置から供給された電力によって動作する計時装置とを有していることを特徴とする電子時計。
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