JP3675060B2 - 電力供給装置、発電装置および電子機器 - Google Patents

電力供給装置、発電装置および電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池や熱電素子などからの直流電力で計時装置などの処理装置を稼動できる電子機器、発電装置および電力供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽光を電力に変換する太陽電池や、温度差を用いて発電する熱電素子など内蔵し、その電力で計時装置などの処理装置を稼動させる小型で携帯可能な電子機器が考えられている。これらの電子機器においては、発電に用いられるエネルギーが不連続であるため、充放電可能な電池あるいはコンデンサを充電装置として採用し、発電能力が不足する場合であっても継続して処理装置を稼動できるようにしている。
【0003】
図9に、太陽電池1によって計時装置などの処理装置9を動作できる電子機器10の概要を示してある。この電子機器10は、太陽電池1からの直流電力を充電装置である大容量コンデンサ2および処理装置9に供給するための電力供給装置20を備えている。電力供給装置20は、太陽電池1に接続された入力端21と、大容量コンデンサ2に接続された第1の出力端22と、さらに、処理装置9に接続された第2の出力端23とを備えている。また、第2の出力端23には、第1の出力端22、すなわち大容量コンデンサ2に対し、スタートアップ用の抵抗24が直列に接続されている。さらに、スタートアップ用の抵抗24と並列にバイパススイッチSWbが接続されている。従って、太陽電池1が発電した電力は、大容量コンデンサ2と処理装置9に供給され、処理装置9の作動用電力となると共にコンデンサ2の充電にも用いられる。また、大容量コンデンサ2の充電レベルが低いときに大容量コンデンサ2で主に電力が消費されてしまうのを防止するためにスタートアップ用の抵抗24が設けられており、これによって、太陽電池1が発電を開始した後の早いタイミングから処理装置9の作動用電圧を確保できるようになっている。また、大容量コンデンサ2にある程度の電圧が発生すると、スタートアップ用の抵抗24がバイパススイッチSWbによってバイパスされ、効率良く大容量コンデンサ2に充電できる。
【0004】
処理装置9には、作動電圧の安定化などのために補助コンデンサ8が並列に接続されている。また、入力端21と並列に短絡用のスイッチSWsが接続されており、太陽電池1からの入力電圧V1が高くなりすぎて処理装置9や大容量コンデンサ2に悪影響を与えるレベルに達すると太陽電池1からの入力を短絡し、出力電圧V2が高く成りすぎないようにしている。このような制御を行うために電力供給装置20は制御回路25を備えており、この制御回路25によって入力電圧V1および大容量コンデンサ2の出力端23の側の出力電圧V2が監視され、短絡用スイッチSWsおよびバイパス用スイッチSWbが操作されるようになっている。
【0005】
この電力供給装置20においては、不連続な光エネルギーを電力に変換する太陽電池1の出力が低下すると大容量コンデンサ2が放電した電力が出力端22から出力端23に供給され、処理装置9が駆動される。この際、大容量コンデンサ2から太陽電池1に電流が流れると、電力が浪費され、また、太陽電池1が損傷する恐れがある。このため、電力供給装置20に、大容量コンデンサ2から太陽電池1に対する逆流防止用のダイオード26が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
太陽電池や熱電素子などの自然エネルギーを用いた発電装置は継続して一定量の電力を供給できるものではなく、供給されるエネルギーはその密度が大きく変化し易く、不連続になる。例えば、太陽電池の発電能力は照度に大きく依存しており、光がない場合は発電を停止し、さらに、照度が低い場合は太陽電池1から出力される電流が小さいので入力電圧V1が上がらない。一方、逆流防止用のダイオード26としてシリコンダイオードが用いられていると、図10に示すように微弱な順方向の電流IF に対しても0.5〜0.6V程度の順方向電圧VF が発生する。従って、太陽電池に光が照射されても順方向電圧VF 以上の入力電圧V1が確保されないと大容量コンデンサや処理装置に電力を供給することができない。
【0007】
処理装置の作動電圧は、ICなどの低電圧駆動化が進んでいるため、例えば、0.9〜1.0V程度でスタートさせることが可能である。このように、処理装置のスタート可能な電圧が、逆流防止ダイオードの順方向電圧VF とほぼ同程度に低下されているため、順方向電圧VF を低減することにより太陽電池の利用効率を大幅に向上できる。特に、計時装置のように継続的な動作が必要とされる処理装置にとっては、処理装置に対し太陽電池から電力が供給される時間を延ばし、大容量コンデンサに蓄積された電力の消費を低減することが重要である。これにより、太陽電池が発電できない状態でもより長い時間継続して処理装置を動かすことができる。
【0008】
一方、太陽電池が発電を停止したり、起電圧が低下したときに大容量コンデンサからの電力の逆流を阻止するという点では、逆流防止ダイオードは逆リーク電流の小さいものが望ましい。例えば、逆流防止ダイオードとしてショットキーバリアダイオードを用いれば順方向電圧VF を0.3V程度あるいはそれ以下に低減できるが、逆リーク電流は増加してしまう。また、0.3V程度であっても順方向電圧による損失があるので、これを無くすことはできない。
【0009】
そこで、本発明においては、電力を供給する際の逆流防止ダイオードによる順方向電圧の損失をなくすことができる電力供給装置を提供することを目的としている。さらに、太陽電池などから供給された電力が順方向電圧以下であっても充電装置や処理装置に供給でき、逆流も防止できる電力供給装置および発電装置を提供することを目的としている。そして、太陽電池などから供給された電力を有効に活用し、長時間継続して動作できる電子機器を提供することも目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の電力供給装置は、直流電力が入力される入力端と、電力を消費する処理装置または充電装置の少なくともいずれかに接続される出力端と、前記入力端と前記出力端との間に接続され、前記出力端側から前記入力端側に電流が流れるのを防止する逆流防止用のダイオードと、前記入力端および前記出力端に対し交互に接続可能であるとともに、前記逆流防止用のダイオードをバイパスして前記入力端から前記出力端に電力を転送する電力転送用の蓄電手段と、前記蓄電手段を前記入力端に接続する第1のスイッチ手段と、前記蓄電手段を前記出力端に接続する第2のスイッチ手段と、前記第1および第2のスイッチ手段を交互にオンオフする制御手段とを有する電力供給装置であって、前記制御手段は、前記入力端の入力電圧が前記出力端の出力電圧より高いときに前記第1および第2のスイッチ手段の操作を行い、前記入力電圧が前記出力電圧と同等または低いときに前記第1および第2のスイッチ手段の少なくとも一方をオフすることを特徴としている。
上記構成によれば、逆流防止用のダイオードが出力端側から入力端側に電流が流れるのを防止する。そして、入力端および出力端に対し交互に接続可能な電力転送用の蓄電手段を用いて電力を供給し、逆流防止用のダイオードをバイパスして入力端から出力端に電力を転送して、逆流防止用のダイオードを通さずに入力端に供給された直流電力を出力端の処理装置または充電装置に供給することが可能である。さらに、制御手段により、入力端の入力電圧および出力端の出力電圧を監視し、入力電圧が出力電圧より高いときに第1および第2のスイッチ手段の操作を行って直流電力を出力端に転送することによりダイオードによる損失なく入力端の直流電力を出力端に供給することができる。そして、入力電圧が出力電圧と同等あるいは低下したときは第1および第2のスイッチ手段の少なくとも一方をオフすることにより、出力端から入力端への逆流を防止することができる。
【0011】
入力端に入力された直流電力を蓄電手段に直に蓄積することも可能であるが、入力端に対し並列に入力補助蓄電手段を接続しておくことにより、転送用の蓄電手段が出力端の側に接続されている間に入力端に入力される直流電力を蓄積しておくことができる。
【0013】
また、蓄電手段に第1の蓄電手段および第2の蓄電手段を設け、第1のスイッチ手段と連動して第1および第2の蓄電手段を入力端に対し並列に接続する手段と、第2のスイッチ手段と連動して第1および第2の蓄電手段を出力端に対し直列に接続する手段とをさらに設けることにより、入力端の直流電力を昇圧して出力端に供給することができる。
【0014】
また、転送用の蓄電手段に代わり、入力端の入力電圧が出力端の出力電圧より高いときに入力端および出力端を短絡するスイッチ手段を設けることによってもダイオードを介さずに入力端の直流電力を出力端に供給できる。また、入力電圧が出力電圧と同等または低くなったときにこのスイッチ手段をオフすることによりスイッチ手段を介して電力が逆流するのを防止できる。入力端に対し並列に入力補助蓄電手段を接続することにより、入力補助蓄電手段に充電中の入力電圧によってスイッチ手段を操作できる。また、入力端に対し並列に接続された入力補助抵抗手段と、この入力補助抵抗手段と直列に接続された補助スイッチ手段とを設け、補助スイッチ手段は短絡用のスイッチ手段と反対にオンオフするようにすることにより、入力補助抵抗手段に電流が流れている状態の入力電圧でスイッチ手段を操作できる。例えば、太陽電池は、照度が弱くとも開放電圧は高いが供給可能な電流は小さい。従って、入力補助抵抗手段や入力補助蓄電手段に電流を流すことにより太陽電池が供給可能な電力をより的確に判断でき、出力端の充電手段に蓄積された電力の損失がないように入力端から出力端に直流電力を供給することができる。
【0015】
このような本発明の電力供給装置の入力端に、太陽電池や熱電素子などの不連続に供給される自然界や人体のエネルギーを直流電力に変換して出力可能な発電手段を接続し、出力端に直流電力を蓄積可能な充電手段を接続した発電装置においては、発電手段から入力された直流電力をダイオードの順方向電圧による損失なく充電手段に供給でき、発電手段の利用効率を向上できる。また、発電手段から入力された直流電力をダイオードの順方向電圧による損失なく出力端を介して処理装置に供給することも可能であり、発電手段の起電力が低い状態から電力を利用できより長い時間、処理装置を稼働させることができる。また、充電装置から入力端に逆流する電流も阻止できるので、充電装置に蓄電された電力も有効に活用できる。従って、本発明の電力供給装置を用いて発電装置から処理装置に対し長時間にわたり安定した電力を供給できるので、何時でも何処でも計時装置などの処理装置の機能を発揮させられる電子機器を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1に、太陽電池1によって計時装置などの処理装置9を動作できる本発明にかかる電子機器10の概要を示してある。この電子機器10は、図9に基づき先に説明した電子機器と同様に、太陽電池1からの直流電力を充電装置である大容量コンデンサ2および処理装置9に供給するための電力供給装置20を備えている。この電力供給装置20は、太陽電池1に接続された入力端21と、大容量コンデンサ2に接続された第1の出力端22と、処理装置9に接続された第2の出力端23とを備えており、第1の出力端22に接続された大容量コンデンサ2にはスタートアップ用の抵抗24が直列に接続されている。さらに、スタートアップ用の抵抗24と並列にバイパススイッチSWbが接続されている。従って、本例の電力供給装置20においても、太陽電池1から入力端21に供給された直流電力は、大容量コンデンサ2と処理装置9に供給され処理装置9の作動用電力となると共にコンデンサ2の充電にも用いられる。大容量コンデンサ2の充電レベルが低いときにスタートアップ用の抵抗24によって処理装置9の作動用電圧が確保でき、また、大容量コンデンサ2にある程度の電圧が発生するとバイパススイッチSWbがオンになって効率良く大容量コンデンサ2を充電できる。本例の処理装置9にも補助コンデンサ8が並列に接続されており、また、入力端21と並列に過電圧防止用の短絡スイッチSWsが接続されている。さらに、太陽電池1の出力が低下した際に大容量コンデンサ2から太陽電池1に電流が逆流しないように逆流防止用のダイオード26が設けられている。なお、本例の電子機器10は、高電圧側Vddが接地されて基準電圧となっている。このため、以下においては、出力電圧として低電圧側Vssを参照し、電圧値は簡単のため全て絶対値で示すこととする。
【0017】
本例の電力供給装置20は、さらに、逆流防止用のダイオード26と並列に電力転送回路30が設けられている。本例の電力転送回路30は、太陽電池1が接続された入力端21と処理装置9が接続された出力端23とに対し並列に接続可能な電力転送用のコンデンサ31を備えている。また、この電力転送用のコンデンサ31は、大容量コンデンサ2の接続された出力端22に対しては、スタートアップ抵抗24が出力端22と直列に接続されており、バイパススイッチSWbがオンすると大容量コンデンサ2に電力転送用コンデンサ31が並列に接続されるようになっている。さらに、本例の電力転送回路30は、入力端21に対し並列に接続された入力補助コンデンサ32を備えている。
【0018】
電力転送用のコンデンサ31はスイッチSW10によって入力端21の側、すなわち、入力補助コンデンサ32と並列に接続されるようになっており、また、スイッチSW20によって出力端22および23に並列に接続されるようになっている。これらのスイッチSW10およびスイッチSW20は、入力電圧V1および出力電圧V2を監視している制御回路25から制御信号φ1およびφ2によって交互にオンオフされるようになっており、電力転送用のコンデンサ31とスイッチSW10およびSW20によって入力端21および出力端22および23に交互に接続される電力転送用の蓄電回路33が構成されている。
【0019】
図2に制御回路25から電力転送回路30のスイッチSW10およびSW20を制御する制御信号φ1およびφ2を、バイパス用スイッチSWbおよび短絡用スイッチSWsを制御する制御信号φbおよびφsと共に示してある。図2には、大容量コンデンサ2に若干の電荷が蓄積され電圧Vscとなっている状態で太陽電池1に光が照射されたときの各制御信号φ1、φ2、φbおよびφsを示してある。まず、太陽電池1に光が照射されていない時刻t0においては、制御信号φ1が低レベル、制御信号φ2が高レベルとなっており、スイッチSW10がオフ、スイッチSW20がオンになっている。このため、転送用のコンデンサ31は出力端22および23に接続された状態になっている。また、制御信号φbは低レベルでバイパススイッチSWbはオフとなっており、スタートアップ抵抗24を通って電力が大容量コンデンサ2に供給されるようになっている。さらに、太陽電池1は発電を行っておらず入力電圧V1は低いので、制御信号φsも低レベルであり、短絡スイッチSWsもオフになっている。
【0020】
太陽電池1に光が照射されると発電が開始され入力端21に電力が供給される。これにより入力補助コンデンサ32が充電され入力電圧V1が上昇する。時刻t1に、入力電圧V1が大容量コンデンサ2の電圧Vscおよびスタート用抵抗24による電圧降下を含めた出力電圧V2を越えたと制御回路25が判断すると、転送用コンデンサ31を用いて発電電荷の転送を開始する。まず、時刻t1に制御信号φ2を低レベルにしてスイッチSW20をオフし、転送用コンデンサ31を出力端22および23の側から切り離す。時刻t2に制御信号φ1を高レベルにしてスイッチSW10をオンし、転送用コンデンサ31を入力端21の側に接続する。これにより、太陽電池1によって発電され入力補助コンデンサ32に蓄積された直流電力によって転送用コンデンサ31を充電する。所定の時間が経過した後、あるいは、入力補助コンデンサ32により転送用コンデンサ31の充電がほぼ完了したと判断される時刻t3に制御信号φ1によってスイッチSW10をオフし、時刻t4に制御信号φ2によってスイッチSW20をオンする。これにより、転送用コンデンサ31が出力端22および23に接続されるので、転送用コンデンサ31が出力端22および23に対して放電し、大容量コンデンサ2を充電できる。また、転送用コンデンサ31の電圧によりスタート電圧以上の電力が出力端23に確保されれば処理装置9が稼働を開始する。
【0021】
時刻t4から所定の時間経過した後、あるいは、転送用コンデンサ31が大容量コンデンサ2あるいは処理装置9で利用可能な電力を放電したと判断された後の時刻t5に再び転送用コンデンサ31は出力端22および23から分離され、時刻t6に入力端21に接続される。これにより、上記と同様に転送用コンデンサ31が充電される。このようなステップを繰り返すことにより、入力端21に供給された太陽電池1の直流電力が転送用コンデンサ31を介して大容量コンデンサ2あるいは処理装置9に供給される。転送用コンデンサ31の容量によるが、入力補助コンデンサ32とほぼ同じあるいはそれ以下の容量の転送用コンデンサ31を採用すれば、入力電圧V1が出力電圧V2より高くなって条件で、入力補助コンデンサ32の電荷と太陽電池1から供給される電荷により転送用コンデンサ31の電圧を出力電圧V2より高い電圧まで短時間で充電することができる。従って、スイッチSW10をオフし、スイッチSW20をオンすることにより、大容量コンデンサ2に電圧Vscより高い電圧を印加して充電でき、それと共に処理装置9および補助コンデンサ8に電力を供給することができる。大容量コンデンサ2を充電することだけを目的にするのであれば、バイパススイッチSWsをオンしておくことにより、入力電圧V1が大容量コンデンサ2の電圧Vsc以上になったときから転送用コンデンサ31を用いて大容量コンデンサ2を充電することができる。
【0022】
このように、本例の電力供給装置20においては、入力電圧V1が出力電圧V2よりも若干でも高くなれば、転送用コンデンサ31を用いて入力端21に供給された電力を出力端22および23に転送することができる。例えば、処理装置9のスタート用電圧が0.9V程度であれば、太陽電池1の起電力によって入力端21に1.0V程度の入力電圧V1が確保できれば、その電力を出力端23に供給し、処理装置9をスタートすることができる。これに対し、上述した従来の電力供給装置においては、逆流阻止ダイオード26を通して入力端から出力端に電力を供給することになるのでダイオードの順方向電圧VF がロスとなる。このため、処理装置9のスタート用電圧を確保するために、例えば順方向電圧VF が0.6V程度であるとすれば、太陽電池の起電力により入力端21の入力電圧V1が1.5V程度になるまで待つ必要がある。このように、本例の電力供給装置20においては、従来のほぼ2/3程度の入力電圧V1が太陽電池1により確保できれば太陽電池1の電力を活用して処理装置9を稼働させ、また、大容量コンデンサ2に充電することができる。
【0023】
さらに、本例の電力転送回路30においては、入力端21に入力補助コンデンサ32を並列に接続してある。このため、太陽電池1の出力電力はいったん入力補助コンデンサ32に蓄電される。従って、転送用コンデンサ31が出力端22および23の側に接続されている間も入力端21に入力された太陽電池1の起電力で入力補助コンデンサ32を充電することができる。そして、転送用コンデンサ31が入力端21に接続されたときに、入力補助コンデンサ32に充電された電力を転送用コンデンサ31に再充電することができる。さらに、入力補助コンデンサ32の充電電力が入力電圧V1として制御回路25に検出されるので、太陽電池1の起電力を的確に判断することができる。太陽電池1は、微弱な光によっても所定の起電圧は発生するが電流は非常に小さい。従って、開放電圧を検出するのではなく、入力補助コンデンサ32に充電するときの電圧を検出することにより、太陽電池1の状態をより的確に判断し、出力端22および23に電力を転送できる出力が得られるか否かを決定することができる。
【0024】
また、本例の電力供給装置20においては、入力電圧V1が出力電圧V2と同程度あるいは低い場合は、制御回路25がスイッチSW10およびスイッチSW20の操作を行わず、本例においては、転送用コンデンサ31を出力端22の側に接続したまま入力端21からは分離した状態にしている。従って、転送用コンデンサ31を介して大容量コンデンサ2の電力が太陽電池1に逆流することはない。もちろん、スイッチSW10およびSW20を両方ともオフし、転送用コンデンサ31を入力端21および出力端22および23から分離しておいても良い。
【0025】
このように、本例の電力供給装置20は、太陽電池1の起電力が小さく、入力電圧V1と出力電圧V2との差が殆どないような場合であっても転送用コンデンサ31を入力端21と出力端22および23とに交互に接続しながら太陽電池1の電力を大容量コンデンサ2および処理装置9に供給し、有効に利用することができる。大容量コンデンサ2の充電量が所定のレベルに達し、その電圧Vscが一定の値になると時刻t7に制御信号φbを高レベルにしてスタート用抵抗24のバイパススイッチSWbをオンする。これにより、転送用コンデンサ31の電圧が直に大容量コンデンサ2に印加されるので、大容量コンデンサ2をさらに効率良く充電することができる。この際も、入力電圧V1が大容量コンデンサ2の電圧Vscより若干高い程度に確保できていれば良い。
【0026】
さらに太陽電池1 の起電力が増加して出力電圧V2に対して逆流阻止ダイオード26の順方向電圧VF を加味した値よりも十分に高い入力電圧V1が確保できるようになると、出力端22および23に逆流阻止ダイオード26を介して十分な電力が供給される。従って、本例の電力供給回路20の制御回路25は、時刻t8に制御信号φ1およびφ2を低レベルおよび高レベルに固定し、転送用コンデンサ31による電力の転送を停止し、スイッチSW10およびSW20を操作することによる電力ロスを防止するようにしている。さらに、太陽電池1の起電力が増加して上限を越えると、制御回路25は、制御信号φsを高レベルにして短絡用スイッチSWsをオンする。これにより、入力電圧V1を出力電圧V2より低くできるので、太陽電池1の電圧が大容量コンデンサ2および処理装置9に印加されることはなくなり、大容量コンデンサ2や処理装置9の破損などのトラブルを回避することができる。
【0027】
〔第2の実施の形態〕
図3に本発明にかかる電子機器10の異なった例を示してある。本例の電子機器10は、上記の電子機器と同様に太陽電池1からの直流電力を充電装置である大容量コンデンサ2および処理装置9に供給するための電力供給装置20を備えている。このため、上記の例と共通する部分には同じ符号を付して説明を省略し、本明細書の以下の説明においても同様とする。本例の電力供給装置20も逆流防止用のダイオード26と並列に電力転送回路30が設けられている。本例の電力転送回路30は、入力端21と出力端22および23とに対し交互に接続される電力転送用のコンデンサ31と、接続を切り替えるスイッチSW10およびSW20とによって構成されており、補助入力コンデンサは備えていない。このため、図4に制御信号φ1およびφ2によって示すように、太陽電池1が発電を開始する時刻t10にはスイッチSW10をオンし、スイッチSW20をオフすることにより転送用コンデンサ31を入力端21に接続するようにしている。これにより、太陽電池1から供給された直流電力は転送用コンデンサ31に供給され、入力電圧V1として転送用コンデンサ31の充電電圧を得ることができる。そして、時刻t11に入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなると、制御回路25によってスイッチSW10がオフされる。さらに、時刻t12にスイッチSW20がオンし、これによって転送用コンデンサ31が出力端22および23に接続され、太陽電池1から供給された電力が出力端22および23に転送される。電力の転送が終了すると時刻t13にスイッチSW20がオフし、時刻t14にスイッチ10がオンすることにより転送用コンデンサ31が再び入力端21に接続される。従って、上述した電力供給回路と同様に出力電圧V2よりも若干高い入力電圧V1が得られる状態で太陽電池1の電力を利用することができ、逆流阻止ダイオード26の順方向電圧VF による損失を防止することができる。
【0028】
また、本例の電力転送回路30は、転送用コンデンサ31が直に入力端21に接続されるので、出力電圧V2よりも高い入力電圧V1が得られたときは必ず大容量コンデンサ2に充電できる。従って、転送用コンデンサ31の容量を大きく設定することが可能であり、転送用コンデンサ31を入力端および出力端に交互に接続する間隔を長くすることができる。このため、転送用コンデンサ31の接続を切り替えるためのスイッチングロスを小さくすることができる。また、入力補助コンデンサが不要なので、部品点数が少なく、機器の小型化および薄型化に有利である。
【0029】
〔第3の実施の形態〕
図5に本発明にかかる電子機器10の異なった例を示してある。本例の電子機器10は、上記の電子機器と同様に、太陽電池1からの直流電力を大容量コンデンサ2および処理装置9に供給するための電力供給装置20を備えており、さらに、本例の電力供給装置20も逆流防止用のダイオード26と並列に電力転送回路30を備えている。本例の電力転送回路30は、入力端21と出力端22および23とを短絡できるスイッチSW30と、入力端21に並列に接続された入力補助コンデンサ32を備えており、制御回路25によって入力電圧V1が出力電圧V2より大きいときにのみスイッチSW30がオンするようになっている。
【0030】
図6に制御回路25がスイッチSW30を制御するための制御信号φ3の例を示してある。太陽電池1の起電力が小さく、入力電圧V1が出力電圧V2よりも低い時刻t20においては、制御信号φ3は低レベルでスイッチSW30はオフとなっている。そして、太陽電池1が発電を開始し、入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなった時刻t21に制御信号φ3が高レベルになりスイッチSW30がオンする。この結果、入力補助コンデンサ32に蓄えられていた電荷がスイッチSW30を通って出力端22および23に供給され、大容量コンデンサ2が充電される。また、スイッチSW30がオンしたことによって出力電圧V2が十分に高くなる場合は処理装置9がスタートする。時刻t21からプリセットされた時間が経過した時刻t22にスイッチSW30がオフとなり、入力補助コンデンサ32は出力端22および23から切り離される。さらに、時刻t23に入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなるとプリセットされた時間だけスイッチSW30がオンし、時刻t24に再びスイッチSW30はオフになる。また、時刻t25に入力電圧V1が出力電圧V2より高くなると同様のステップを繰り返し時刻t26に再びスイッチSW30がオフになる。
【0031】
このように、本例の電力転送回路30においては、転送用の短絡スイッチSW30は入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなった後にプリセットされた所定の時間だけオンし、そのすぐにオフとなり入力端21と出力端22および23を分離するようにしている。従って、上述した電力供給回路と同様に、出力電圧V2よりも若干高い入力電圧V1が得られると出力端に電力を供給することが可能であり、逆流阻止ダイオード26の順方向電圧VF による損失を防止することができる。また、入力補助コンデンサ32が放電する程度の短時間だけスイッチSW30をオンし、その後すぐにオフするようにしている。これにより、急激に太陽電池1の出力が低下することがあっても、大容量コンデンサ2の電力がスイッチSW30を通って太陽電池1の側に逆流するのを防止できるようにしている。
【0032】
また、上述したように、入力端21に入力補助コンデンサ32を接続してあるので、スイッチSW30がオフの間に入力された電力を有効に利用することができる。また、入力補助コンデンサ32の充電電圧を入力電圧V1として判断できるので太陽電池1の起電力を的確に判断することができ、スイッチSW30がオンの間に入力電圧V1が急激に減少して出力端22あるいは23から逆流することを防止することができる。
【0033】
〔第4の実施の形態〕
図7に本発明にかかる電子機器10の異なった例を示してある。本例の電子機器10は、上記の電子機器と同様に、太陽電池1からの直流電力を大容量コンデンサ2および処理装置9に供給できる電力供給装置20を備えており、逆流防止用のダイオード26と並列に電力転送回路30を備えている。さらに、本例の電力転送回路30も、入力端21と出力端22および23とを短絡できるスイッチSW30を備えており、このスイッチSW30を介してダイオード26の順方向電圧の影響を受けずに入力された電力を出力端22および23に供給できるようになっている。
【0034】
本例の電力転送回路30は、入力補助コンデンサに代わり、入力抵抗35と、この入力抵抗35を入力端21に並列に接続するためのスイッチSW31を備えている。スイッチSW31は、入力端21と出力端22および23を短絡するスイッチSW30の制御信号φ3の反転信号で制御されるようになっており、スイッチSW30がオフの時はスイッチSW31がオンとなり、入力抵抗35が入力端21に並列に接続されるようになっている。従って、本例の電力転送回路30においては、入力抵抗35の電圧降下を入力電圧V1として検出することが可能であり、入力抵抗35の抵抗値を適当に選択することにより、太陽電池1の起電力の状態を的確に判断することができる。
【0035】
そして、上記の実施例と同様に、入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなると、スイッチSW30をオンし所定の時間だけ入力端21と出力端22および23と直に接続し、入力端21に供給された電力を逆流阻止ダイオード26の順方向電圧を影響を受けずに出力端22および23に供給することができる。スイッチSW30がオンとなっている間は、スイッチSW31はオフになるので入力抵抗35は入力端21から切り離され、太陽電池1の全出力を出力端22および23に供給することができる。また、所定の時間が経過すると、上記の例と同様にスイッチSW30はオフとなり、入力端21が出力端22および23から切り離される。そして、再び、入力端21、すなわち、太陽電池1の起電力の状態が確認された後、十分な起電力があると判断されれば、再び、プリセットされた時間だけスイッチSW30がオンし、太陽電池1の電力が出力端22および23に供給される。
【0036】
このように、本例の電力転送回路30においても、入力電圧V1が出力電圧V2よりも高くなれば、入力された電力を有効に活用することができる。また、所定の時間が経過するとスイッチSW30が遮断され、入力端21の条件が確認されるようになっているので、出力端22および23の側からの逆流も防止できる。
【0037】
なお、本例および上記の電力転送回路30においては、入力抵抗35および入力補助コンデンサ32を入力端21に接続して太陽電池1の起電力を判断しているが、短時間だけサンプリング的にスイッチSW30をオンし、その時の入力電圧V1によって太陽電池1の起電力を判断することも可能である。スイッチSW30をオンすることにより、大容量コンデンサ2あるいは処理装置の補助コンデンサ8と短時間だけ太陽電池1が接続されるので、十分な起電力が確保されていれば出力電圧V2よりも高い入力電圧V1が計測される。この場合は、スイッチSW30を再び電力転送できる時間だけオンすることにより、太陽電池1からの電力を逆流阻止ダイオード26をバイパスして出力端22および23に供給することができる。一方、開放電圧が高くともサンプリング的にスイッチSW30をオンすることにより入力電圧V1が急激に低下する場合は、太陽電池1の起電力が大容量コンデンサ2および処理装置9に電力供給を開始するには不十分であることを示している。従って、電力を転送できないのでスイッチSW30はオンしない。この場合は、適当な時間が経過した後、再びサンプリング的に短時間だけスイッチSW30をオンして太陽電池1の起電力の状態を確認する。
【0038】
〔第5の実施の形態〕
図8に本発明にかかる電子機器10の異なった例を示してある。本例の電子機器10は、太陽電池1に代わり発電手段として熱電素子3を備えており、ユーザの体温と室温との温度差、あるいは太陽光に照射された面と影の面との温度差などによって発電が行われ、その電力を処理装置9に供給して稼働できるようになっている。本例の電子装置10においても、上記の電子機器と同様に入力された直流電力を大容量コンデンサ2および処理装置9に供給できる電力供給装置20を備えており、逆流防止用のダイオード26と並列に電力転送回路30が設けられている。また、温度差が逆転したときに熱電素子3から逆極性の電力が入力端21に供給されても、出力端22および23には供給されないように、逆極性の電流を短絡するためのダイオード27が入力端21に並列に接続されている。
【0039】
本例の電力転送回路30は、2つの転送用コンデンサ36および37を備えており、スイッチSW10、SW11およびSW12によってこれら第1の転送用コンデンサ36および第2の転送用コンデンサ37が入力端21に対しそれぞれ並列に接続されるようになっている。また、第1の転送用コンデンサ36および第2の転送用コンデンサ37は、スイッチSW20およびSW21によって出力端22および23に対して転送用コンデンサ36および37が直列な状態となって接続されるようになっている。スイッチSW10、SW11およびSW12は、図4に示したような制御信号φ1によって制御回路25から制御され、また、スイッチSW20およびSW21は制御信号φ2によって制御回路25から制御される。従って、第1および第2の転送用コンデンサ36および37は並列な状態で入力端21に接続されて熱電素子3によって充電され、直列な状態で出力端22および23に接続され充電された電力を放電する。このように、本例の電力転送回路30は入力電圧を2倍昇圧する機能も備えている。このため、入力電圧V1が出力電圧V2の半分以上であれば、入力端21に供給された電力を大容量コンデンサ2に供給し、あるいは、処理装置9に提供することができる。従って、上記の電力転送回路よりもさらに起電圧が低い状態から熱電素子3の電力を活用することができる。
【0040】
また、本例においても、電力転送回路30によって逆流阻止ダイオードをバイパスして電力を出力端に転送することができ、逆流阻止ダイオードの順方向電圧の影響を受けずに、小さな入力電圧が発生した状態で熱電素子3から供給された電力を活かすことができる。さらに、転送用コンデンサ36および37は、入力端21また出力端22および23のいずれか一方にだけ接続されるので、転送用コンデンサ36および37を介して電力が入力端の側に逆流するとはなく、大容量コンデンサ2や補助コンデンサ8に充電された電力が浪費されることはない。もちろん、スイッチSW10およびSW20をオフして入力端21あるいは出力端22および23のいずれにも転送用コンデンサ36および37が接続されていない状態にして逆流を防止しても良い。
【0041】
以上に説明したように、本発明にかかる電力供給装置においては、転送用のコンデンサや、入力電圧と出力電圧を監視しながらオンオフする短絡スイッチによって、逆流阻止ダイオードを介さずに入力端に入力された電力を出力端に供給することができる。従って、逆流阻止ダイオードの順方向電圧による損失が発生しない状態で入力端から出力端に電力を転送できる。さらに、転送用コンデンサは入力端あるいは出力端の一方にしか接続されず、また、短絡スイッチも入力電圧が出力電圧より高いときにのみ接続されるようになっている。このため、本発明の電力供給装置を用いることにより、出力端から入力端への逆流も阻止することができ、大容量コンデンサや処理装置の補助コンデンサにいったん蓄積された電力が浪費されるのを防止できる。
【0042】
従って、本発明の電力供給装置の入力端に、太陽電池あるいは熱電素子などの直流発電手段を接続することにより、発電手段の起電力が逆流素子ダイオードの順方向電圧以下であっても、その電力を出力端の側に出力して活用できる発電装置を実現することができる。また、発電側の起電力が低下したときも、転送用コンデンサやオフ状態となった短絡スイッチによって入力端は出力端から完全に分離されている。このため、本発明の電力供給装置の逆流阻止能力は非常に高くなり、逆リーク電流は殆ど発生せず、出力側の損失を防止できると共に起電力と逆極性の電圧が発電側へ印加されるのも確実に防止できる。
【0043】
このように、本発明の電力供給装置は太陽電池や熱電素子の起電力の小さな状態からその電力を有効に利用できる。このため、処理装置と共に本発明の電力供給装置あるいは発電装置を搭載することにより、低照度、あるいは、温度差が小さいなどの発電にそれほど適していない環境下においても発電手段から供給された電力により処理装置を稼働させることができ、また、大容量コンデンサなどの充電装置を充電することができる。従って、様々な環境下において長時間、継続して処理装置を稼働させることが可能な電子機器を提供することができる。このような発電装置および電子機器は、太陽光や室温差などの不連続に供給される自然界やユーザーの生活環境におけるエネルギーを電気エネルギーに変換して利用するのに適している。このため、本発明の電子機器は、腕時計やその他の携帯型、あるいは車両搭載型などの電子機器として利用でき、何時でも何処でも処理装置の機能を発揮できる電子機器を実現することができる。従って、本発明は上記の例で説明した時計機能を備えた電子機器に限定されるものではなく、ページャー、電話機、無線機、補聴器、万歩計、電卓、電子手帳などの情報端末、ICカード、ラジオ受信機などの電力を消費して動作する様々な処理装置を組み込むことができることはもちろんである。
【0044】
また、本発明が上述した各電子装置10の回路例に限定されないことはもちろんである。例えば、スタート用抵抗はスタート用のダイオードやコンデンサに代えることも可能であり、処理装置の特性によってはスタート用抵抗を設ける必要がない機器もある。さらに、昇圧機能を備える場合は、上記の2倍昇圧に限らず、3倍以上の昇圧回路を用いることももちろん可能である。また、各スイッチとしてバイポーラあるいはユニポーラのトランジスタスイッチを用いることも可能であり、電力供給装置をIC化して提供したり、あるいは処理装置と共に同一の半導体基板に搭載するなど様々なバリエーションが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の電力供給装置は、転送用のコンデンサあるいは入力電圧が出力電圧より高いときにのみオンとなる短絡スイッチを用いて入力端から出力端に電力を転送できるようにしている。従って、入力端から出力端に電力を供給する際に逆流防止用のダイオードの順方向電圧の影響を受けずに済むので、太陽電池などから供給された電力が順方向電圧以下であっても出力端に接続された大容量コンデンサなどの充電装置、および、計時装置などの処理装置に電力を供給することができる。このため、本発明により、環境条件に発電能力が大きく変動する太陽電池や熱電素子などを用いた発電装置の電力供給能力を大幅に向上でき、照度や温度が小さいといった発電に適していない条件下でも充電装置を充電でき、処理装置を稼働できる発電装置を提供することができる。従って、本発明の発電装置を処理装置や充電装置と共に搭載することにより、様々な環境下で継続して処理装置を稼働できる携帯型に適した電子機器を提供することができ、電池の有無などに係わらず、何時でもどこでも処理装置の機能を十分に発揮させられる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電力供給装置を備えた電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す電子機器の各スイッチを操作する制御信号を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の電子機器の異なった例を示すブロック図である。
【図4】図3に示す電子機器の電力供給装置の各スイッチを操作する制御信号を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の電子機器のさらに異なった例を示すブロック図である。
【図6】図5に示す電子機器の電力供給装置のスイッチを操作する制御信号を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の電子機器のさらに異なった例を示すブロック図である。
【図8】本発明の電子機器のさらに異なった例を示すブロック図である。
【図9】従来の電子機器の例を示すブロック図である。
【図10】ダイオードの順方向電圧の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・太陽電池
2・・大容量コンデンサ
3・・熱電素子
8・・補助コンデンサ
9・・処理装置
10・・電子機器
20・・電力供給装置
21・・入力端
22、23・・出力端
24・・スタート用抵抗
25・・制御回路
26・・逆流防止(逆流阻止)ダイオード
30・・電力転送回路
31、36、37・・転送用コンデンサ
32・・入力補助コンデンサ
33・・転送用の蓄電回路
35・・入力抵抗
SW10、SW11、SW12、SW20、SW21・・転送用コンデンサの接続切り替え用スイッチ
SW30・・入力端と出力端の短絡用スイッチ
SWb・・スタート用抵抗のバイパススイッチ
SWs・・入力端の短絡用スイッチ

Claims (8)

  1. 直流電力が入力される入力端と、
    電力を消費する処理装置または充電装置の少なくともいずれかに接続される出力端と、
    前記入力端と前記出力端との間に接続され、前記出力端側から前記入力端側に電流が流れるのを防止する逆流防止用のダイオードと、
    前記入力端および前記出力端に対し交互に接続可能であるとともに、前記逆流防止用のダイオードをバイパスして前記入力端から前記出力端に電力を転送する電力転送用の蓄電手段と、
    前記蓄電手段を前記入力端に接続する第1のスイッチ手段と、
    前記蓄電手段を前記出力端に接続する第2のスイッチ手段と、
    前記第1および第2のスイッチ手段を交互にオンオフする制御手段とを有する電力供給装置であって、
    前記制御手段は、前記入力端の入力電圧が前記出力端の出力電圧より高いときに前記第1および第2のスイッチ手段の操作を行い、前記入力電圧が前記出力電圧と同等または低いときに前記第1および第2のスイッチ手段の少なくとも一方をオフすることを特徴とする電力供給装置。
  2. 請求項1において、前記入力端に対し並列に入力補助蓄電手段が接続されていることを特徴とする電力供給装置。
  3. 請求項1または2において、前記蓄電手段は、第1の蓄電手段および第2の蓄電手段とを備えており、さらに、
    前記第1のスイッチ手段と連動して前記第1および第2の蓄電手段を前記入力端に対し並列に接続する手段と、
    前記第2のスイッチ手段と連動して前記第1および第2の蓄電手段を前記出力端に対し直列に接続する手段とを有することを特徴とする電力供給装置。
  4. 直流電力が入力される入力端と、
    電力消費する処理装置または充電装置の少なくともいずれかに接続される出力端と、
    前記入力端と前記出力端との間に接続され、前記出力端側から前記入力端側に電流が流れるのを防止する逆流防止用のダイオードと、
    前記入力端の入力電圧が前記出力端の出力電圧より高いときに前記入力端および出力端を短絡するスイッチ手段とを有する電力供給装置であって、
    前記短絡により前記逆流防止用のダイオードをバイパスして前記入力端から前記出力端に電力を供給することを特徴とする電力供給装置。
  5. 請求項4において、前記入力端に対し並列に入力補助蓄電手段が接続されていることを特徴とする電力供給装置。
  6. 請求項4において、前記入力端に対し並列に接続された入力補助抵抗手段と、この入力補助抵抗手段と直列に接続された補助スイッチ手段とを有し、前記補助スイッチ手段は前記短絡用のスイッチ手段と反対にオンオフすることを特徴とする電力供給装置。
  7. 請求項1または6のいずれかに記載の電力供給装置と、
    不連続に供給されるエネルギーを直流電力に変換して出力可能な発電手段と、
    前記直流電力を蓄積可能な充電手段とを有し、
    前記この発電手段が前記入力端に接続され、前記充電手段が前記出力端に接続されていることを特徴とする発電装置。
  8. 請求項1または6のいずれかに記載の電力供給装置と、
    不連続に供給されるエネルギーを直流電力に変換して出力可能な発電装置と、
    前記直流電力を蓄積可能な充電装置と、
    前記直流電力によって動作する処理装置とを有し、
    前記発電装置が前記入力端に接続され、前記充電装置および処理装置が前記出力端に接続されていることを特徴とする電子機器。
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