JP3903807B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係わり、より詳細には、前後に離間した逆V字状の熱交換器の上端部を強固に支持できるようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機は、例えば図1で示すように、前面を解放したベースaと、同ベースaの前面に装着される上部前面パネルbおよび下部前面パネルcからなる本体に設けられた吸込口1および吹出口2を結ぶ空気通路に、前部熱交換器3と後部熱交換器4とで逆V字状に形成され、両側部に側板を備えた熱交換器5と、送風ファン7とが設けられ、前記前部熱交換器3の上端部と前記後部熱交換器4の上端部とが少許離間されると共に、同離間部8に遮風板9が設けられてなる構成であった。
【0003】
上記構成でなる空気調和機は、送風効率を高めると共に、高さ寸法を短縮させるため、前記送風ファン7が大径で形成され、且つ前記熱交換器5に前記離間部8が形成されると共に、同離間部8が前記遮風板9により遮風されるようになっていた。
【0004】
しかしながら、前記吸込口1からの吸込空気が前記熱交換器5で熱交換されないまま前記離間部8を通過しないよう、前記遮風板9によって遮風することができる一方、該箇所が運搬時などに受ける衝撃力などによって変形しやすい構造であるため、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部をより強固に支持できるように強度を増強する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、上記の問題点に鑑み、前後に離間した逆V字状の熱交換器の上端部を強固に支持できるようにした空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、吸込口と吹出口を結ぶ空気通路に、前部熱交換器と後部熱交換器とで逆V字状に形成され、両端部に側板を備えた熱交換器と、送風ファンとが設けられ、前記熱交換器の上端部と前記後部熱交換器の上端部が少許離間されると共に、同離間部に遮風板が設けられてなる空気調和機において、前記遮風板の下部に、両端に前記側板に固定される固定部を備え、前後端に前記前部熱交換器および前記後部熱交換器の上端部を支持する支持部を備えた支持部材が設けられており、同支持部材の支持部と前記遮風板とにより、前記前部熱交換器および前記後部熱交換器の上端部を挟持するようにした構成となっている。
【0008】
また、前記遮風板に、ねじ孔を備えた締結部を設ける一方、前記支持部材に、前記ねじ孔に対応する取付孔を備えた取付部を設け、前記取付孔を通したねじを前記ねじ孔に螺着して前記支持部材を前記遮風板に固定するようにした構成となっている。
【0009】
また、前記締結部が、前記遮風板を切り起した第一切起し片からなる一方、前記取付部が、前記支持部材を切り起した第二切起し片からなり、これら第一切起し片と第二切起し片とが接合するようにした構成となっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
図1は本発明による空気調和機の断面図であり、図2は本発明による空気調和機の要部説明図で、(A)および(B)は要部分解斜視図、(C)は要部断面図である。
【0012】
図で示すように、本発明による空気調和機は、前面を解放したベースaと、同ベースaの前面に装着される上部前面パネルbおよび下部前面パネルcとで本体が構成されている。
【0013】
前記本体に設けられた吸込口1と吹出口2とを結ぶ空気通路には、前部熱交換器3と後部熱交換器4とで逆V字状に形成され、両側部に板金製の側板6を備えた熱交換器5と、送風ファン7とが順次設けられている。
【0014】
上記構成でなる空気調和機は、送風効率を高め高さ寸法を短縮させるため、前記送風ファン7が大径で形成され、且つ前記前部熱交換器3の上端部と、前記後部熱交換器4の上端部とが少許離間されている。
【0015】
前記離間部8には、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部を保持し、吸込空気が熱交換されない状態のまま通過してしまわないように遮蔽する遮風板9が設けられている。
【0016】
そして、図2(A)乃至図2(C)で示すように、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部を保持した前記遮風板9が、運搬時などに受ける衝撃力などによって変形しないように補強するため、遮風板9の下部には、両端に前記側板6に固定される固定部10を備え、前後端に前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部を支持する支持部11を備えた支持部材12が設けられている。
【0017】
なお、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部は、図1および図2(C)で示すように、前記遮風板9と、前記支持部材12の支持部11とで夫々挟持されることにより、位置ずれを起さないよう正確に、且つ前記遮風板9および前記支持部材12は多少の外力が作用しても変形しないようになり強固に支持できるようになっている。
【0018】
以上の構成により、次にその動作について詳細に説明する。
前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部は、図1で示す前記離間部8のように前後に離間した状態で、前記遮風板9と前記支持部材12とで挟持されて支持される。前記遮風板9には、図2(A)乃至図2(C)で示すように、ねじ孔9aを備えた締結部9bが設けられる一方、前記支持部材12には、前記ねじ孔9aに対応する取付孔12a を備えた取付部12b が設けられ、前記取付孔12a を通したねじ13が前記ねじ孔9aに螺着されて前記支持部材12が前記遮風板9に固定される。
【0019】
前記支持部材12は、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部を強固に支持できる機能を有すると共に、前記遮風板9によって遮蔽されている前記離間部8を更に効果的に遮蔽できる機能を有している。
【0020】
また、前記締結部9bが、前記遮風板9を切り起した第一切起し片aからなる一方、前記取付部12b が、前記支持部材12を切り起した第二切起し片bからなり、これら第一切起し片aと第二切起し片bとを接合させることにより、前記遮風板9と前記支持部材12とを一体化させることができて、前記前部熱交換器3の上端部および前記後部熱交換器4の上端部を更に強固に支持できることになる。
【0021】
なお、前記締結部9bおよび前記取付部12b は、前記遮風板9および前記支持部材12の長手方向に夫々複数づつ設けられているので、これら遮風板9と支持部材12とを効果的に一体化できるようになって更に強度を増強できる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、前後に離間した逆V字状の熱交換器の上端部を強固に支持できるようにした空気調和機となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の断面図である。
【図2】本発明による空気調和機の要部説明図で、(A)および(B)は要部分解斜視図であり、(C)は要部断面図である。
【図3】従来例による空気調和機の断面図である。
【符号の説明】
1 吸込口
2 吹出口
3 前部熱交換器
4 後部熱交換器
5 熱交換器
6 側板
7 送風ファン
8 離間部
9 遮風板
9a ねじ孔
9b 締結部
10 固定部
11 支持部
12 支持部材
12a 取付孔
12b 取付部
13 ねじ
a 第一切起し片
b 第二切起し片

Claims (3)

  1. 吸込口と吹出口を結ぶ空気通路に、前部熱交換器と後部熱交換器とで逆V字状に形成され、両端部に側板を備えた熱交換器と、送風ファンとが設けられ、前記熱交換器の上端部と前記後部熱交換器の上端部が少許離間されると共に、同離間部に遮風板が設けられてなる空気調和機において、前記遮風板の下部に、両端に前記側板に固定される固定部を備え、前後端に前記前部熱交換器および前記後部熱交換器の上端部を支持する支持部を備えた支持部材が設けられており、同支持部材の支持部と前記遮風板とにより、前記前部熱交換器および前記後部熱交換器の上端部を挟持するようにしたことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記遮風板に、ねじ孔を備えた締結部を設ける一方、前記支持部材に、前記ねじ孔に対応する取付孔を備えた取付部を設け、前記取付孔を通したねじを前記ねじ孔に螺着して、前記支持部材を前記遮風板に固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記締結部が、前記遮風板を切り起こした第一切起し片からなる一方、前記取付部が、前記支持部材を切り起した第二切越し片からなり、これら第一切起し片と第二切起し片とを接合するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
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