JP3903734B2 - 車両データアクセス方法および車載端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に関わるデータを送受信しサービスを提供する車載端末および車両データのアクセス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載端末に代表される従来のナビゲーション装置は、CD−ROMやDVD等の記憶手段に記憶された地図データを読み込んでグラフィックス展開した地図をディスプレイに表示し、目的地までの経路を誘導するのが一般的であった。近年、特開2000−142180号公報に開示されているように、ナビゲーション装置により前方のカーブを検知して自動変速機等を制御する方法が検討されている。前記方法は、カーブ直前までに適切な減速を行うことによってドライバの安全を支援することを狙いとしており、今後は、ナビゲーション装置と車両制御装置との連携による様々なサービスが期待されている。さらに、特開2000−268287号公報に開示されているように、自車速度や自車と先行車との車間距離等の車両データを利用して安全運転を評価してドライバに警告することで安全運転を促す方法が検討されている。
【0003】
これまでの車両制御装置ではエンジンや各センサ間で情報を伝達する手段として各メーカ独自の伝達方法が利用されていた。近年、車間距離センサやカメラ等のセンサを新たに搭載し、追突防止のために車間制御を調整するACC(Auto Cruse Control)機能やレーンキープ機能等の様々な機能が車両に搭載され、車両が高度化する傾向にある。従来利用されていた車両制御系のネットワークでは機能高度化に伴って伝達すべき車両の情報量が増大し伝達速度等の性能に限界が生じたため、より高速なネットワークを利用する方法が検討されている。
【0004】
一方、表示パネル制御装置やエンジン制御装置等、車両に搭載された各装置間のデータ通信を容易にするために、各メーカ・車両共通のプロトコルで利用可能な通信機能を前記車両内の各装置に搭載する方法が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記通信機能を各メーカ・車両で統一することによって、同プロトコルで車両データの送受信を行うことができるが、送受信される車両データ、例えば、ドアロック情報,エンジン,冷却水温度,ライト,ギア等は、車両やメーカ,製造年等に依存した独自のデータ形式になっている。前記車両データを利用して、例えばドライバに車両のメンテナンス情報を提示したり、危険行為に対して警告を発する等の各種サービスアプリケーションを提供しようとした場合、前記各種サービスアプリケーションで各車両に対応した車両データ変換処理を持たなければならないという問題がある。仮に、前記各種サービスアプリケーションで前記車両データ変換処理を行う場合は、車両データ形式の変更や更新の都度、前記各種サービスアプリケーションを更新する必要が出てくる。さらに、前記車両データ形式は各自動車メーカで独自に保有する情報であるため、前記自動車メーカ以外のメーカ、例えば前記各種サービスアプリケーションを開発するメーカが、前記自動車メーカ独自の車両データ形式を知り得ることは困難であるという問題もある。
【0006】
一方、本願発明者らは文献「次世代車載プラットフォームの検討」(情報処理学会研究会報告 ITS−6(4)2000年3月)において、インターネットや放送,メール等の外部端末との通信を介してより多くの情報やリアルタイム情報を入手することによって誘導の性能を高めようとする一方で、走行路のカーブや勾配情報等のナビゲーション情報を各車両の制御系ユニットに送信しエンジン制御やブレーキ制御等の高度化を図ろうとする車載端末について提案している。この場合、外部通信を介して第三者が故意に車載システムを停止させることも考えられるため、ドライバの安全性を考慮し、容易にシステムが停止しない信頼性ある車載端末を提供することが望まれる。前記文献では、同一ハードウエアで前記外部通信を実行するオペレーティングシステム(以下、OSと記載)と、ナビゲーション処理や車両の制御系ユニット間との通信を実行するOSとを見かけ上同時に実行することで車載端末の信頼性を考慮している。前記複数のOSを実行する車載端末において、前記車両系ユニット間通信で得た車両データを他方のOSで動作するアプリケーション(例えば、遠隔メンテナンスサービス等)が利用することも考えられるので、前記車両データを複数のOS間で共有する方法が必要になる。
【0007】
以上から本発明の第一の目的は、車両ネットワークから車両データを送受信する車載端末において、安全運転を支援したり車両を診断する等の各種アプリケーションが車種やメーカ,製造年度等に依存しない方法で前記車両データをアクセス可能な車両データアクセス方法および車載端末を提供することにある。
【0008】
さらに本発明の第二の目的は、同一ハードウエアで複数のOSが動作する車載端末において、前記複数のOSで前記車両データを共有し、前記アプリケーションが車種やメーカ,製造年度に依存しない方法で前記車両データをアクセス可能な車両データアクセス方法および車載端末を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第一の目的を解決するために本発明は、車両ネットワークから車両の各制御装置と車両に係わるデータが通信可能な車載端末において、ナビアプリケーション,メンテナンスサービスアプリケーション,安全支援等の様々なアプリケーションが車種やメーカ,製造年度等で異なる車両独自の車両データに依存せずに該車両データをアクセス可能な実用データに変換するデータ変換手段と、前記アプリケーションが該車両データをアクセスするインターフェースを有する。
【0010】
また、上記第一の目的を解決するために本発明は、前記アプリケーションで演算されたデータや入力手段あるいは通信手段を介して得たデータ(実用データ)を、前記データ変換手段によって該車両独自の車両データに変換する。
【0011】
また、上記第一の目的を解決するために本発明は、前記車両データのデータ配列,サイズ,単位,オフセット等を記憶した変換テーブルを有し、前記変換テーブルを参照することによって該車両データを実用データに変換、あるいは実用データを車両データに変換する。
【0012】
さらに、上記第二の目的を解決するために本発明は、複数のOSが動作する車載端末において、前記複数のOSが共有可能な記憶領域に車両データを記憶し、各OSで動作するアプリケーションに対して、前記車両データをアクセスするインターフェースと、前記車両データを実用データあるいは実用データを車両データに変換するためのデータ変換手段を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を本発明を適用したナビゲーション装置を車載端末として利用した場合を例に挙げて図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態のナビゲーション装置の構成例を示す。演算処理部(1)は後述する(8)〜(11)の各種センサから出力される情報を基に現在位置を検出し、得られた現在位置情報に基づき、表示に必要な地図情報を地図データベース(3)から読み込んでグラフィックス展開し、該グラフィックス展開した地図上にセンサ(8)〜(11)から検出した自車の現在位置を現在地マークとして重ねてディスプレイ(2)に表示したり、現在地と入力装置(5)によりユーザが指定した地点(例えば目的地)を結ぶ最適な道路を算出し、音声入出力装置(4)やディスプレイ(2)を介してユーザに通知し経路を誘導する、等といったさまざまな処理を行う中心的なユニットである。ディスプレイ(2)は、演算処理部(1)で生成したグラフィックス情報を表示するユニットで、一般にCRTや液晶ディスプレイ等が用いられる。演算処理部(1)とディスプレイ(2)間の信号S1は、RGB信号やNTSC(National Television System Committee)信号で接続するのが一般的である。
【0015】
地図データベース(3)は、CD−ROMやICカード,DVD(Digital Video Disk)等の大容量記憶媒体に記憶された地図データ、あるいは後述の通信装置(7)により外部端末からダウンロードし記憶媒体に記憶した地図データで、必要とする領域の地図データを読み出し/書き込む処理を行う。
【0016】
また、音声入出力装置(4)は、演算処理部(1)が生成したユーザへのメッセージを音声信号に変換し出力すると共に、ユーザが発した声を認識し演算処理部(1)にその内容を転送する処理を行う。入力装置(5)は、ユーザからの指示を受け付けるユニットで、スクロールキー,縮尺変更キーなどのハンドスイッチ,ジョイスティック,タッチパネル等が一般的に利用されている。
【0017】
本実施形態における移動体ナビゲーションで、位置を検出するセンサは、車両の円周と計測される車輪の回転数の積から距離を測定する車輪速センサ(8)、地球が保持している磁場を検出し移動体が向いている方向を検出する方位センサ(9)、光ファイバジャイロや振動ジャイロといった移動体が回転した角度を検出するジャイロ(10)、GPS衛星からの信号を受信し、移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率を3個以上の衛生に対して測定することで移動体の現在位置,進行方向及び進行方位を測定するGPS受信装置(11)がある。
【0018】
さらに、車両の様々な情報、例えばドアの開閉情報,ライトの点灯状況,エンジン状態や故障診断結果などを車両制御装置から受信したり、演算処理部(1)で演算したカーブ曲率や道路勾配等のナビゲーション情報や入力装置(5)でユーザが入力した車間距離等のパラメータや後述の通信装置(7)で受信した車両制御に係わるデータを送信する車内LAN装置(6)がある。
【0019】
通信装置(7)は、携帯電話やPHS等の外部通信手段により、車外の情報センタから任意地点のレストランやホテル,交通情報等の情報を受信する装置である。また、遠隔メンテナンスサービスを受けるために所定のディーラに該車両データを送信したり、保険サービスや交通情報提供サービス等、所定のサービスを提供するセンタに対して該車両データあるいは該車両データに基づいて算出した急ブレーキや急旋回等の運転診断データを送信したりする。GPS受信装置(11)で検出した自車位置や車輪速センサ(8)ないし前記車内LAN装置(6)で受信した車速データを送信することもある。前記任意地点や交通情報を受信する装置として、衛星や地上波ディジタル放送受信装置を用いることも当然可能である。交通情報受信装置(12)は、光や電波ビーコン等の近距離通信を介して交通情報を受信する装置である。
【0020】
図2は、演算処理部(1)の機能構成例について説明した図である。以下、構成要素について説明する。オペレーティングシステム(201)は、システム全体の動作管理や、リモコンや画面表示等の入出力,メモリの管理等をアプリケーションソフトから利用可能な機能を提供し、システム全体を管理する。車両データ通信部(202)は車内LAN装置(6)を介して該車両の操舵角,エンジン回転数や水温等の様々な車両データを受信する。また、アプリケーション(204)においてGPS受信装置(11)で得た自車位置に基づいて地図データベース(3)から読み込んだカーブや勾配等の道路情報や外気温等の走行環境情報を検出し、車内LAN装置(6)を介して車両内の制御系ユニットに送信する。記憶部(203)は、演算処理部(1)で演算した結果を一時的に記憶する。
【0021】
本例では、車両データ通信部(202)で送受信する車両データ(211)を一時的に記憶部(203)に記憶する。車両データ(211)は、各自動車メーカや車種,製造年度等に依存する車両独自のデータ形式である。変換テーブル(212)は車両データを実用データに変換するために必要な情報を記憶したテーブルである。アプリケーション(204)は、ナビアプリケーションや安全支援,車両診断等の様々なサービスをドライバに提供するためのアプリケーションである。車両データ変換部(210)は、変換テーブル(212)に記憶された情報に基づいて車両データ(211)を前記アプリケーション(204)で利用可能なデータに変換する。また、前記複数のアプリケーション(204)で算出したデータを変換テーブル(212)に指定された方法に基づいて車両データ(211)に変換する。車両情報API(213)は、前記アプリケーション(204)が車両データ(211)をアクセスするインタフェースである。
(220)および(221)は、車両データのデータフローを示す。
【0022】
図3および図4は、データフロー(220),(221)を補足説明するためのフローチャートである。車両データ通信部(202)は、車内LAN装置(6)経由で車両の操舵角や車速,ドア状態等の様々な車両データを受信(300)し、前記車両データを記憶部(203)に一時記憶する(301)。車両データ(211)は受信データと同一のデータで該車両独自のデータ形式である。前記アプリケーション(204)において車両情報API(213)がコールされると(310)、車両データ変換部(210)が記憶部(203)に記憶された車両データ(211)を読み込み(311)、記憶部(203)に記憶されている変換テーブル(212)を参照し(222)、車両データ(211)を実用データに変換する(312)。前記変換処理したデータを前記アプリケーション(204)に出力して処理を終える(313)。図3および図4は車内LAN装置で車両データを受信した時の処理フローの一例であるが、前記複数のアプリケーションで算出されたデータを車内LAN装置(6)に送信する場合は、前記フローとは逆のフローとなる。
【0023】
表1および表2は、車両情報API(213)の一例である。
【0024】
【表1】
【0025】
表1は、アプリケーション(204)において、車両データ通信部(208)で受信した車両データ(211)を参照するインタフェースを列挙したものである。ReadACCInfo(1100)は、車間を所定距離に維持しながら車両の速度を制御するACC機能に関する情報を参照する関数である。例えば、ACC機能に関して参照したい車両データがあれば、参照したいデータの種別を引数(例えばsetdistance)としてret=ReadACCInfo(setdistance)なる関数をコールすると、前記引数に応じた車間距離を実用データ(例えばメートル単位)形式で返値retに出力する。
【0026】
出力先のバッファを引数*outdataで指定し、ReadACCInfo(setdistance,*outdata)なる関数をコールすることも可能である。また、予めデータの出力先であるバッファを指定しておく関数、例えばSetOutputBuf(*outdata)なる関数を設けて出力先を指定しても構わない。ReadDiagnostics(1101)は車載カメラの汚れやヘッドライト等交換等の車両診断情報を参照する関数である。
ReadSteeringInfo(1102)は、操舵角などのステアリング情報を参照する関数である。ReadCameraInfo(1103)は、カメラの設置数や場所,型式やメーカ等の車載カメラに関する情報を参照する関数である。ReadLaderInfo(1104)は、レーダ性能(距離)やレーダ検知結果等のレーダ関連情報を参照する関数である。ReadFuelInfo(1105)は、車両の燃費やガソリンや電気等の残量等の燃料に関する情報を参照する関数である。ReadMoterInfo(1106)は、電気自動車やハイブリッドカーに搭載されたモータの数やトルクの回転数等の電気モータに関する情報を参照する関数である。ReadDriverSkill(1107)は、ドライバの挙動あるいは運転技術に関するデータを参照する関数である。前記運転挙動・運転技術に関するデータは、例えば車両データ変換部(210)で車両データ(211)に基づいて算出した急ブレーキや急ハンドルの頻度,シートベルトやチャイルドシートの着脱状況等の情報である。表1に列挙したインターフェース以外に、ドアやウインドウの開閉状態やライトの点灯状態,ギア位置などの様々な車両情報を参照するためのインターフェースが存在する。
【0027】
【表2】
【0028】
表2は、複数のアプリケーション(204)〜(207)で算出されたデータ、あるいは入力装置(5),音声入出力装置(4)で入力されたデータを車両データ(211)に書き込むインターフェースの一例を列挙したものである。
WriteACCInfo(2100)は、
ACCで制御する車間距離を設定する等のACC関連情報を車両データ(211)に設定する関数である。WriteDiagostics(2101)は、車両診断の判定レベルを変更したり等の車両診断に関する情報を設定する関数である。WriteSteeringInfo(2102)は、地図データベース(3)から読み込んだ地図情報や通信装置(7)等から得た情報に基づいて例えばステアリングを自動的に制御する場合に操舵角を設定する等ステアリングに関する情報を設定するための関数である。WriteCameraInfo(2103)は、複数の車載カメラが搭載されている場合にディスプレイ(2)に表示する映像を前記複数の車載カメラのいずれかに切替えたり、レーン等の認識に関するパラメータを変更したりする等、車載カメラに関する情報を設定するための関数である。WriteLaderInfo(2104)は、レーダの方向を変更したりレーダ検出する先行物体の検出パラメータ等を変更する等レーダに関する情報を設定するための関数である。WriteFuelInfo(2105)は、燃料噴射時間と時間あたりの噴射料といった燃費算出パラメータを設定したり、前記燃料算出パラメータを直接設定する以外に車種や車両の型式等を設定することで前記燃料算出パラメータを変更したりする等の燃費に関わる情報を設定する関数である。WriteMoterInfo(2106)は、モータトルクの回転数指令値や動作モードを指定したりする等の電気モータに関する情報を設定する関数である。
WriteDriversSkill(2107)は、急ハンドル判定に必要な操舵角の変化幅等、運転挙動・運転技術の判定処理に必要な情報を設定するための関数である。
【0029】
表2に列挙したインターフェースで設定された車両データ(211)は、車両データ通信部(202)において前記車両データが設定されたタイミングあるいは所定時間周期で車内LAN装置(6)を介して各制御系ユニットに送信される。表2に列挙したインターフェース以外に、ライト点灯やドアロック,ウインドウ開閉等を他の制御ユニットに指令する様々なインターフェースが考えられる。
【0030】
図5は、変換テーブル(212)の一例である。変換テーブル(212)は、車内LAN装置(6)で送受信する全車両データにおいて、例えば操舵角(500)や燃料残量(510),エンジン回転数(520)等のそれぞれの車両データに(501)〜(505)の項目別にデータを定義する。管理番号(501),(511),(521)は、車両データ変換部(210)が車両データの種別を識別するための管理番号である。通信ID(502)は、車内LAN装置(6)で送受信されているメッセージセットに付加されるインデックスで、これにより車両データ変換部(210)において該車両データがどのメッセージセットに登録されているかを識別する。アドレス(503)は、車両データ(211)における該管理番号の車両情報の登録アドレスである。オフセット(504)は、アドレス(503)からのオフセットビットあるいはオフセットバイト数である。データ長(505)は、オフセット(504)からの有効ビット長あるいは有効バイト長である。データ更新周期(506)は、該車両データの更新周期である。
【0031】
本実施例では、演算処理部(1)のメモリ空間に変換テーブル(212)を記憶しているが、ハードディスク・DVD・CD−ROM・コンパクトフラッシュ・メモリカード等の着脱可能な媒体に記憶することも当然可能である。前記媒体を入れ替えたり、前記媒体に記憶された変換テーブル(212)を書き換えることでデータ変換部(210)は様々な車種に対応することが可能である。また、通信装置(7)から変換テーブル(212)を受信し、前記受信した変換テーブル(212)を記憶部(203)あるいは前記着脱可能な記憶媒体に記憶する方法で様々な車種に対応することが可能である。
【0032】
図6は、通信装置(7)により変換テーブル(212)を更新する場合を想定した該車載端末の表示の一例を示している。該車載端末を車両に設置した直後に画面(601)を表示することによって、該車両用の変換テーブル(212)のダウンロードをドライバに促す。画面(601)を表示中にドライバが入力装置(5)あるいは音声入出力装置(4)により「する」を選択すると、画面(602)に遷移し該車両のメーカや型式等の入力を促す。車両のメーカや型式等の入力を終えると画面(603)を表示し、変換テーブル(212)をダウンロードする。ダウンロードするための接続先は予め定められた情報センタ,ディーラで、あるいは前記入力された車両のメーカや型式に応じて決定する方法が考えられる。ダウンロードが完了すると画面(604)を表示することによりダウンロードの完了をドライバに通知し、ダウンロードした変換テーブル(212)により車両データ(212)に正しくアクセスできるかどうかを確認するために、画面(605)を表示する。画面(605)では、確認用データとしてドアの開閉情報を利用しているが、ライトの点灯やワイパー動作等の車両データをアクセスし表示することも当然可能である。但し、ドライバ自身が目視等で確認できる車両データが望ましい。画面(605)において、「OK」が選択されると画面(606)を表示し変換テーブル(212)の取得処理を終える。「NG」の場合は画面(602)を表示し再度メーカや車種,型式等の指定を促す。通信装置(7)を介して所定の情報センタやディーラ,自動車メーカ,車載端末メーカに問い合わせることも可能である。
【0033】
本実施例では、車載端末において変換テーブル(212)をダウンロードする方法を説明したが、ディーラや情報センタ,自動車メーカ,車載端末メーカ等の前記変換テーブル(212)を所有する側から該車載端末に接続して変換テーブル(212)を車載端末にダウンロードすることも考えられる。また、ディーラや情報センタ,自動車メーカ,車載端末メーカ等の変換テーブル(212)を所有する側がメモリカード等の着脱可能な記憶媒体に変換テーブル(212)を記憶させ、ドライバに渡す方法も考えられる。
【0034】
図7は、前記着脱可能な媒体を介して変換テーブル(212)を更新する場合を想定した車載端末の表示例である。車載端末の設置時に画面(701)を表示し前記変換テーブル(212)が記憶された記憶媒体のセットを促す。「次へ」を選択すると、変換テーブル(212)を更新するための暗証コードの入力を促す画面を表示する(702)。暗証コードが入力されると画面(703)を表示し、変換テーブル(212)を更新していることをドライバに知らせる。変換テーブル(212)の更新が終了すると画面(605)を表示し、アップデートした変換テーブル(212)に基づいて該車両データがアクセスできることを確認する。本実施例では、変換テーブル(212)を更新する際に画面(702)を表示し暗証コードの入力を促しているが、この方法は図6で説明した通信装置(7)によるテーブル更新にも同様に可能である。また、暗証コード以外の方法で、前記着脱可能な記憶媒体と該車載端末との接続部に前記記憶媒体を書き換えるための信号線を設け、車載端末にはさらに前記信号線の信号レベルを切替える手段を設け、前記信号レベルの切替えにより変換テーブル(212)を更新する方法も考えられる。前記暗証コードや信号線により変換テーブル(212)が第三者あるいは操作ミス等で容易に書きかえられないように保護する。
【0035】
図8は、同一ハードウエア上で複数OSが動作する車載端末において、本発明の車両データアクセス方法により前記複数のOS間で車両データを共有しアクセス可能なシステム構成を示している。ハードウエアプラットフォーム(801)は、本車載端末をコントロールするプロセッサー,入出力デバイス等の周辺機器と接続するI/Oといったハードウエアで構成される。複数OS調停機能(802)は所定時間周期あるいはタスクの切替えタイミング等に応じてOS(803)および(804)のいずれかに、前記ハードウエア資源を割り当てる処理を実行する。ハードウエア資源を割り当てられた前記いずれかのOSは、前記プロセッサのタイマ管理やメモリ管理等を行う。共有メモリ(810)はオペレーティングシステム(803)および(804)が共有できるメモリ空間である。
【0036】
車両情報共有機能(805)は、車両データ変換部(210)同様の機能を提供する。この場合は共有メモリ(810)に記憶した車両データを各アプリケーション(820),(821),(822)で利用可能なデータ形式に変換して出力したり、前記アプリケーションで算出された車両データを共有メモリ(810)に書き込む処理を実行する機能である。車両情報API(806)は、前記アプリケーションが車両データをアクセスするためのインタフェースで、車両情報API(213)同様のインターフェースを第一のOS(803)および第二のOS(804)で動作する前記アプリケーションに提供する。車両通信機能(823)は、車内LAN(800)を介して制御系ユニット(830)が送出した車両データを受信して共有メモリ(810)に記憶したり、各アプリケーション(820),(821),(822)が算出し車両情報API(806)により共有メモリ(810)に記憶した情報を読み出して車内LAN(800)により各制御系ユニット(830)に送信する。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、車両ネットワークから車両データを送受信する車載端末において、車両診断や運転技術判定等の各種アプリケーションが車種やメーカ,製造年度等に依存しない方法で前記車両データをアクセス可能な車両データアクセス方法および車載端末を提供することができる。
【0038】
本発明によれば、同一ハードウエアで複数のOSが動作する車載端末において、車両ネットワークから送受信した車両データを前記複数のOSで共有し、車両診断や運転技術判定等の各種アプリケーションが車種やメーカ,製造年度等に依存しない方法で前記車両データをアクセス可能な車両データアクセス方法および車載端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のナビゲーション装置の構成例を示す。
【図2】演算処理部(1)の機能構成例について説明した図である。
【図3】車両データ受信時のデータフローを補足説明するフローチャートである。
【図4】車両データアクセス時のデータフローを補足説明するフローチャートである。
【図5】変換テーブル(212)の一例を示した図である。
【図6】変換テーブル(212)更新時の画面表示例を示した図である。
【図7】変換テーブル(212)更新時に認証を行う画面表示例を示した図である。
【図8】複数のOSを同一のハードウエアで動作させる車載端末において本発明の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…演算処理部、2…ディスプレイ、3…地図データベース、4…音声入出力装置、5…入力装置、6…車内LAN装置、7…通信装置、8…車輪速センサ、9…方位センサ、10…ジャイロ、11…GPS受信装置、201…オペレーティングシステム、202…車両データ通信部、203…記憶部、204…アプリケーション、210…車両データ変換部、211…車両データ、212…変換テーブル、213,806…車両情報API、800…車内LAN、801…ハードウエアプラットフォーム、802…複数OS調停機能、803…第一のオペレーティングシステム、804…第二のオペレーティングシステム、805…車両情報共有機能、810…共有メモリ、820…マルチメディアアプリケーション、821…各種アプリケーション、822…ナビアプリケーション、823…車両通信機能、830…制御系ユニット。
Claims (1)
- 同一ハードウェア上で複数のOSが動作し、車内ネットワークに接続され、該車内ネットワークを介して他の制御装置との車両データの送受信を行う車両通信手段を有する車載端末において、
前記車載端末は、
所定時間周期又は各OSで動作するプログラムの切替えタイミングに応じて、前記複数のOSにハードウェア資源を割り当てる複数OS調停部を備え、
前記複数OS調停部は、前記車両通信手段を介して受信された車両データが車両独自のデータ形式で記憶され、該車両データを前記複数のOSで共有するための共有メモリを備え、
更に各OSに対応して、OS上で動作するアプリケーションが、前記共有メモリにアクセスするためのインタフェースと、該インタフェースを介して前記共有メモリに対しデータを読み書きする際に、車種又はメーカに依存しない実用データ形式と車両独自のデータ形式の間でデータ変換を行う車両情報共有機能部とを、それぞれ備え、
前記車両情報共有機能部は、対応するOSで動作するアプリケーションが前記インタフェースを介して前記共有メモリにデータを書き込む際には、該データを実用データ形式から車両独自のデータ形式にデータ変換して前記共有メモリに書き込み、対応するOSで動作するアプリケーションが前記インタフェースを介して前記共有メモリからデータを読み込む際には、前記共有メモリから読み出したデータを車両独自のデータ形式から実用データ形式にデータ変換を行うこと
を特徴とする車載端末。
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