JP6632765B2 - 制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Description
このため、従来例では、新たにセンサ等の補助機器を設置する場合に、この補助機器を使用することができるようにするために、多くの労力が必要となる。
図1は、実施の形態1に係る車両制御システム100の構成の一例を示すブロック図である。
車両制御システム100は、補助機器1と、フロントエンドボード(以下、F/Eボードという)110と、車両の挙動判断等を行うバックエンドボード(以下、B/Eボードという)140と、GPS(Global Positioning System)13からの入力データに基づいて動作するナビボード150とを備える。
そして、F/Eボード110及びB/Eボード140により、車両の制御を行う制御装置105が構成される。制御装置105は、複数の補助機器1を接続し、補助機器1から得られるデータに基づいて車両の制御を行う。
側方ソナー4は、車体の側方から15m程度の遠距離までの間で、他車等の障害物が近づいて来るか否かを判断するため、アナログオーディオ(音波)を用いて計測する。なお、側方ソナー4とF/Eボード110との間には、データのやり取りを行うために必要なアナログデジタル変換器(以下、AD/DAという)8が設けられている。
ミリ波レーダ5は、電波を周囲に向けて発射し障害物からの反射波を測定することで障害物までの距離及び方向を測り、この障害物までの距離及び方向等の情報を取得する。なお、ミリ波レーダ5は、図示してはいないが、データを取得するミリ波レーダ本体と、そのデータをやり取りするミリ波レーダECUとを備える。
ソナー6は、音波を用いて車両周辺の障害物を検知する。なお、ソナー6とCAN(Controller Area Network)101との間には、データのやり取りを行うために必要なAD/DA11が設けられている。
LIDAR7は、レーザー光を用いたリモートセンシング技術の1つで、パルス状に発光するレーザー照射に対する散乱光を測定し、遠距離にある対象物までの距離又はその対象物の性質を分析する。
単眼カメラ2及びステレオカメラ3は、LVDS(Low Voltage Differentian Signaling)で映像データをF/Eボード110のカスタマイザブルミドルウェア(以下、CSMWという)111を介して、センサフュージョン112に伝送する。LVDSは、短距離用のデジタル有線伝送技術で、小振幅及び低消費電力で比較的高速な差動インタフェースである。LVDSは、グラフィックスカードからビデオモニタへの映像データ等のデータの伝送に使用される。
側方ソナー4における計測結果は、AD/DA8でデジタル変調され、CSMW111を介してセンサフュージョン112に伝送される。
なお、CSMW111をミドルウェア部ともいう。
そして、CSMW111は、補助機器1が接続された際に、ドライバ部106からCFGファイルを取得するとともに、ドライバ部106からのシンボル情報を参照して、CFGファイルとシンボル情報との整合性を確認する。例えば、CFGファイルに記載されている変数及びAPIに対応する全てのアドレスがシンボル情報に記載されているか否かを確認する。CFGファイルとシンボル情報との整合性が確認できた場合、言い換えると、CFGファイルに記載されている変数及びAPIに対応する全てのアドレスがシンボル情報に記載されている場合に、CSMW111は、シンボル情報に記載された変数のシンボル及びAPIのシンボルを使用して、補助機器1を動作させる。
さらに、CSMW111は、所望のデータを所望のタイミングで取得する要求を、図4に示す上位アプリ130から受け付けて、シンボル情報に記載された変数及びAPIを使用して補助機器1を動作させることで、所望のタイミングで、所望のデータを要求元に送信する。
ミリ波レーダ5は、障害物までの距離及び方向等の情報を、CAN101及びCSMW111を介して、センサフュージョン112に伝送する。
ソナー6からの情報は、AD/DA11でデジタル変調され、CAN101及びCSMW111を介して、センサフュージョン112に伝送される。
V2Pモジュール9は、路側器情報を、CAN101及びCSMW111を介して、座標変換部113に伝送する。
V2Iモジュール10は、歩行者動向情報を、CAN101及びCSMW111を介して、ダイナミックマップ部114に伝送する。
LIDAR7からの情報は、イーサネット102及びCSMW111を介して、センサフュージョン112に伝送される。
HMI151は、ユーザからの指示の入力を受け付ける入力部である。
ナビゲーション部152は、GPS13からのシリアル信号と、HMI151からの情報に基づいて動作し、F/Eボード110とデータのやり取りを行っている。
GPS13からの信号は、シリアル通信ケーブル104を介して、ナビボード150上のナビゲーション部152に伝送される。
V2Iモジュール10からCSMW111を介してダイナミックマップ部114に伝送されたデータは、ダイナミックマップ部114から地図情報としてマップ生成部116及びレーンレベルルート生成部117に伝送される。
単眼カメラ2の映像データは、LVDS及びCSMW111を介して、ロケータ部115にも入力され、また、INS12からのデータもロケータ部115に入力される。さらに、マップ生成部116からの道路障害物情報が、ロケータ部115に入力される。ロケータ部115に伝送されたデータは、自車位置情報として、マップ生成部116、レーンレベルルート生成部117及びナビゲーション部152に伝送される。
マップ生成部116からは、3Dマップ情報が、リスクマップ生成部119の死角検出部119a及び移動予測部120に伝送され、また、3Dマップ情報は、イーサネット102を介して、ナビボード150のHMI151に伝送される。
移動予測部120は、マップ生成部116からの3Dマップ情報と運動モデルDB121からの運動モデル情報とから移動予測情報を生成し、これをリスクマップ生成部119のリスク推定部119bに入力する。リスク推定部119bに入力されたリスク情報を用いて、B/Eボード140が車両の制御を行うことによって、リスクを軽減するように自動運転が行われる。
運転操作特性部118は、運転操作特性データベース(以下、運転操作特性DB)124と運転操作特性情報をやり取りし、更新された運転操作特性情報をパス生成部123に入力する。
パス生成部123は、パス情報を、イーサネット102を介して、ナビボード150のHMI151に入力する。また、パス生成部123は、パス情報をSPI通信経路103経由で、B/Eボード140の判断部141に入力する。
HMI151は、CAN101からF/E故障情報及びB/E故障情報を取得すると共に、CAN101に運転モード及び緊急停止情報を送信する。
車両制御判断部142は、CAN101から運転モード及びF/E故障情報を取得すると共に、CAN101からセンシング情報を取得した緊急制御部143から緊急制御情報を取得する。
自動車MOには、車両制御システム100が搭載されている。
単眼カメラ2は、自動車MOの前方中央と後方中央に取り付けられており、夫々前方及び後方の物体を認識する。
ステレオカメラ3は、自動車MOのフロントガラス上部に取り付けられ、前方の物体を認識する。
側方ソナー4は、自動車MOの側方に取り付けられ、夫々右側方及び左側方を認識する。
ミリ波レーダ5は、自動車MOの前方左右に取り付けられ、夫々前方の左右を走査する。
ソナー6は、自動車MOの前方左右に取り付けられ、夫々前方の左右を走査する。
LIDAR7は、自動車MOの屋根中央に取り付けられ、自動車MOの周囲全てを走査する。
図4では、複数の補助機器1の各々が第1センサ1a、第2センサ1b、第3センサ1c及び第4センサ1dからなるものとして示されている。また、第1センサ1a、第2センサ1b、第3センサ1c及び第4センサ1dは、それぞれ、第1ドライバ部106a、第2ドライバ部106b、第3ドライバ部106c及び第4ドライバ部106dにより動作される。
第2インタフェース171も、APIである。例えば、補助機器1は、対応するドライバ部106を介して、CSMW111と通信を行うことができる。
アプリケーション管理部173は、アプリ要求受付部173aと、アプリ要求パース部173bと、コンフィグレーション情報処理部(以下、CFG情報処理部という)173cとを備える。
アプリ要求パース部173bは、アプリ要求受付部173aで受け付けられた要求を分析し、その要求内容を分析結果としてCFG情報処理部173cに与える分析部である。
CFG情報処理部173cは、アプリ要求パース部173bで分析された要求内容に従って、上位アプリ130からの要求内容、例えば、要求されたデータ(所望のデータ)の形式及び通信方法を記載するメタコンフィギュレーションファイル(以下、MCFGファイルという)を生成して、CFG生成管理部175に与える処理部である。なお、MCFGファイルは、メタコンフィギュレーション情報ともいう。
また、CFG生成管理部175は、CFG情報処理部173cから与えられたMCFGファイルに基づいて、要求されたデータを提供する補助機器を特定するとともに、センサ管理部174に、特定された補助機器1から要求されたデータを取得させる。
なお、センサ管理部174は、メイン部172に組み込まれており、メイン部172からコールされて処理を実行する。
ここでの、CSMW111を介して、という表現は正確にはCSMW111にて第2上位アプリ130bが受け取れるデータに成型して第2上位アプリ130bにデータの組み合わせを渡すことをいう。
なお、補助機器1に含まれている第1センサ1a、第2センサ1b、第3センサ1c及び第4センサ1dの各々には、各々を識別するためのセンサ識別情報であるセンサIDが割り振られているものとする。
センサ管理部174は、要求されたデータの組み合わせをCFG情報処理部173cに送信する。
CFG情報処理部173cは、受信されたデータの組み合わせを、要求されたタイミング(所望のタイミング)で、第1インタフェース170を介して第2上位アプリ130bに送信する。
以上のようにして、第2上位アプリ130bは、第1センサ1aのあるデータと、第2センサ1bのあるデータとの組み合わせを、所望のタイミングで取得することができる。
F/Eボード110に接続する1つの補助機器1に対して1つのCFGファイルが必要である。図5に示されているCFGファイル180は、ミリ波レーダ5を接続する際のものである。
CFGファイル180は、セクションと呼ばれるデータ領域で幾つかのブロックに区切られる。セクションは[]で括られた文字列で定義され、予め名称が規定された機能セクションと、任意の名称を持つデータ内容定義セクションと、データの変換規則を定義するデータ変換定義セクションとがある。
なお、データ変換定義セクションは、[_DATA_SPEC_]である。
「SensorName」は、接続される補助機器1の名称を示す。ここでは、ミリ波レーダ5の名称「MW−Rader」が定義されている。
「SensorId」は、接続される補助機器1の識別情報(センサID)を示す。ここでは、ミリ波レーダ5のID「sens1」が定義されている。
「UpIndMode」は、CSMW111からのデータの通知方式を示す。例えば、データ通知方式は、「0」〜「2」の整数で定義されている。図5の例では、「0」が選択され、データが生成されたら、逐一、CSMW111から通知されることが示されている。なお、「1」の場合には、周期コールバックで通知され、「2」の場合には、ポーリングで通知される。
「DnIfType」は、補助機器1からデータを取得するインタフェースの種別を示す。例えば、インタフェースの種別は、「0」〜「3」の整数で定義されている。「0」はライブラリ、「1」はメモリ、「2」はCAN101、及び、「3」はイーサネット102を示す。図5の例では、インタフェースとして、CAN101が選択されている。
「DnIfParam」は、CAN101を使用する場合のCAN101の系統番号を示す。
「DnCanID」は、データファイリング用のCAN101のメッセージIDであるCAN IDを示す。図5の例では、CAN IDとして「h730」又は「h731」の何れかが用いられることが示されている。
図5では、[_STRUCTURE_]セクションで定義されるデータ構造体のメンバ変数として、「Velocity(速度)」、「CarveRadius(転回半径)」、「RangeDistance(物体距離)」、「RangeRate(物体速度)」及び「Angle(物体角度)」が含まれており、それぞれ、32ビットで構成されている。
図5に示されている例では、[_DATA_SPEC_]セクションは、[_STRUCTURE_]セクションで定義された構造体メンバの各々に対して、変換規則が定義されている。
例えば、[_STRUCTURE_]の構造体メンバである[Velocity]では、「IdF」は、データを取得するインタフェースの種別を示し、図5の例では、CAN101からデータを取得することが示されている。「Id」は、CAN IDを示し、「Ox730」のCAN IDで送られてきたデータが速度を格納していることを示している。「F」は、上述のように変数そのものを示し、「#2」は、データの2バイト目の1バイトが変数の値であることを示している。
それに対し、実施の形態1では、各種センサ等の補助機器1と、上位アプリ130との間にCSMW111が備えられ、各センサを動作させるのに用いるドライバ部106の処理に必要な構造体及び関数の定義がCFGファイルに記載されている。このため、CSMW111は、CFGファイルにアクセスすることで、対応するドライバ部106からの情報を上位アプリ130に与えることができる。
図6に示されているMCFGファイル181は、第2上位アプリ130b(アプリケーションID:app2)が、センサIDとして「sens1」が割り当てられている補助機器1と、センサIDとして「sens2」が割り当てられている補助機器1とから、それぞれのデータの組み合わせを要求した際に、CFG情報処理部173cで生成されたものである。
図6に示されている例では、[_INTERFACE_]セクション及び[_STRUCTURE_]セクションが、予め名称が規定された機能セクションである。
「AppliId」は、要求元のアプリケーションである上位アプリ130を識別するための識別情報(アプリケーションID)を示す。ここでは、第2上位アプリ130bのアプリケーションID(app2)が示されている。
「SensorId」は、データの要求対象である補助機器1の識別情報(センサID)を示す。ここでは、「sens1」及び「sens2」のセンサIDが示されている。
「UpSndTiming」は、要求されたデータを要求元アプリケーションへ送信する際の送信タイミングを示す。ここでは、データの送信周期([ms]単位)が示されている。
「UpSndWait」は、データの送信が、「UpSndTiming」で示されているタイミングから遅れる場合に、許容される遅延時間を示す値である送信ウェイト間隔を示す。
「UpIfType」は、要求元の上位アプリ130へ送信する際に使用されるインタフェースの種別を示す。
図6では、[_STRUCTURE_]セクションで定義されるデータ構造体のメンバ変数として、「sens1.Velocity」、「sens1.CarveRadius」、「sens1.RangeDistance」、「sens2.RangeRate」及び「sens2.Angle」が含まれており、それぞれ32ビットで構成されている。
「sens1.CarveRadius」は、「sens1」で識別される補助機器1から提供される転回半径のデータを示す。
「sens1.RangeDistance」は、「sens1」で識別される補助機器1から提供される物体距離のデータを示す。
「sens2.RangeRate」は、「sens2」で識別される補助機器1から提供される物体速度のデータを示す。
「sens2.Angle」は、「sens2」で識別される補助機器1から提供される物体角度のデータを示す。
CSMW111は、機能部又はドライバ部106との間でデータの入出力を行う。具体的には、機能部にデータを提供する「データ通知」であり、実施の形態1では同期方式でデータを下位機能部131から上位機能部132へ渡す例を説明する。
CSMW111は、このシンボル情報を取得して(S15)、取得されたシンボル情報とロードされたCFGファイルとを比較して、機器動作に必要なメンバ変数のシンボル及びAPIのシンボルを把握することが可能となる。例えば、CSMW111は、CFGファイルで把握された変数及びAPIと、シンボル情報に含まれている変数のシンボル及びAPIのシンボルとを比較し、これらが一致した場合には、対応するアドレスから変数のシンボル及びAPIのシンボルを呼び出すことができるようになる。
(1)実施の形態1では、車両制御システム100は、自動車MOに搭載された単眼カメラ2、ステレオカメラ3、ミリ波レーダ5、ソナー6又はLIDAR7といった各種補助機器1、これら各種補助機器1を動作させる機能部、及び、下位機能部131から上位機能部132へデータを受け渡すCSMW111から構成される。各種補助機器1は、自動車MOに搭載されているが、常に同じ機器に置換されるとは限らず、異なるバージョンの機器又は仕様の異なる他社の機器に置換されることもある。例えば、ミリ波レーダ5が他社製のミリ波レーダに置き換えられることもある。この場合、この補助機器1のCFGファイルに、この補助機器1を動作させるための構造体及びAPIを定義すれば、CSMW111は、起動時にそのCFGファイルを読み込むだけで、CSMW111及びその上位機能部132を変更することなく、上位機能部132は下位機能部131からのデータを、同期方式で取得することができる。なお、この場合、この補助機器1のドライバ部106に相当する下位機能部131のみを改修するだけで、補助機器1の置換ができ、CSMW111の上位アプリ130は変える必要がないため、様々な開発現場でドライバ部106に相当する機能部のみを開発するだけで済む。このため、車両制御システム100は、アプリケーションサポートパッケージとして製品化することが可能である。
以下、実施の形態2を示す。
図1に示されているように、実施の形態2に係る車両制御システム200は、補助機器1と、F/Eボード210と、B/Eボード140と、ナビボード150とを備える。
そして、F/Eボード210及びB/Eボード140により、車両の制御を行う制御装置205が構成される。制御装置205は、補助機器1を接続し、補助機器1から得られる情報に基づいて制御を行う。
実施の形態2に係る車両制御システム200は、F/Eボード210を除いて、実施の形態1に係る車両制御システム100と同様に構成されている。
図9では、複数の補助機器1の各々が第1センサ1a、第2センサ1b、第3センサ1c及び第4センサ1dからなるものとして示されている。また、第1センサ1a、第2センサ1b、第3センサ1c及び第4センサ1dは、それぞれ、第1ドライバ部106a、第2ドライバ部106b、第3ドライバ部106c及び第4ドライバ部106dにより動作される。
実施の形態2におけるCSMW211の第1インタフェース170、第2インタフェース171、メイン部172及びCFGファイル記憶部176は、実施の形態1におけるCSMW111の第1インタフェース170、第2インタフェース171、メイン部172及びCFGファイル記憶部176と同様である。
アプリケーション管理部273は、アプリ要求受付部273aと、アプリ要求パース部273bと、アプリ要求整合管理部273cと、変換部273dと、メタコンフィギュレーション情報生成部(以下、MCFG情報生成部という)273gと、アプリ要求情報伝達部273hとを備える。
アプリ要求パース部273bは、アプリ要求受付部173aで受け付けられた要求を分析し、その要求内容を分析結果としてアプリ要求整合管理部273cに与える分析部である。
変換部273dは、単位変換部273eと、式変換部273fとを備える。
単位変換テーブル136は、単位を変更する際の変換規則を示す。
例えば、図11に示されている「速度」の項目の「1km/h」及び「1000/3600m/s」は、速度の単位である「km/h」と「m/s」との変換規則を示している。補助機器1から提供される速度のデータが、従来km/h単位であったが、補助機器1の置換等により、m/s単位になった場合には、補助機器1から提供されるm/s単位のデータに、(3600/1000)を掛ける必要がある。一方、補助機器1から提供される速度のデータが、従来m/sであったが、補助機器1の置換等により、km/hになった場合には、補助機器1から提供されるkm/h単位のデータに、(1000/3600)を掛ける必要がある。
その他にも、図11では、「緯度、経度」、「高度」及び「角度」の単位の変換規則を示しているが、実施の形態2においては、その他考えられる単位の変換規則を網羅して単位変換テーブルに格納しておく必要がある。
式変換テーブル137は、複数の特定のデータを用いて別のデータを算出する算出式を示す。
例えば、図12に示されている「絶対速度」の項目の「absltVelocity」及び「relativeVelocity+ownVelocity」は、絶対速度を相対速度から算出する算出式を示している。補助機器1から提供される速度のデータが、従来絶対速度であったが、補助機器1の置換等により、相対速度になった場合には、補助機器1から提供される相対速度(relativeVelocity)に自車速度(ownVelocity)を加える必要がある。
また、図12に示されている「1trip平均速度」の項目の「avrgVelocity」及び「1tripDistance/1tripTime」は、1回の走行における平均速度を、1回の走行における走行距離及び走行時間から算出する算出式を示している。
その他にも、図12では、「1trip後累積距離」を算出する算出式を示しているが、実施の形態2においては、その他考えられる内容の算出式を網羅して式変換テーブルに格納しておく必要がある。
ここで、MCFG情報生成部273gは、アプリ要求整合管理部273cからの指示に応じて、上位アプリ130から要求されたデータが補助機器1から提供されるデータにある場合には、実施の形態1と同様のMCFGファイルを生成する。
一方、MCFG情報生成部273gは、アプリ要求整合管理部273cからの指示に応じて、上位アプリ130から要求されたデータが補助機器1から提供されるデータにない場合には、MCFGファイルに変換部273dから通知される変換方法を含める。
さらに、MCFG情報生成部273gは、複数のデータを用いて、算出式により算出されたデータの単位を変更する必要がある場合等、単位変換部273eから通知される変換規則と、式変換部273fから通知される算出式とを組み合わせる必要がある場合には、これらを組み合わせた変換方法をMCFGファイルに示す。
図13に示されているMCFGファイル281は、第1上位アプリ130a(アプリケーションID:app1)及び第2上位アプリ130b(アプリケーションID:app2)が、センサIDとして「sens1」が割り当てられている補助機器1と、センサIDとして「sens3」が割り当てられている補助機器1と、センサIDとして「sens4」が割り当てられている補助機器1とから、それぞれのデータの組み合わせを要求した際に、MCFG情報生成部273gで生成されたものである。
また、図13に示されているMCFGファイル281は、上位アプリ130から要求されたデータと一致するデータが補助機器1から提供されるデータにない場合に生成されるファイルである。
図13に示されている例では、[_INTERFACE_]セクション、[_STRUCTURE_]セクション及び[_DATA_SPEC_]セクションが、予め名称が規定された機能セクションであり、[absltVelocity]セクション及び[avrgVelocity]セクションが、任意の名前を持つデータ内容定義セクションであり、[_DATA_SPEC_]セクションが、データの変換方法を定義するデータ変換定義セクションである。
「AppliId」は、要求元のアプリケーションである上位アプリ130を識別するための識別情報(アプリケーションID)を示す。ここでは、第1上位アプリ130aのアプリケーションID(app1)及び第2上位アプリ130bのアプリケーションID(app2)が示されている。
「SensorId」は、データの要求対象である補助機器1の識別情報(センサID)を示す。ここでは、「sens1」、「sens3」及び「sens4」のセンサIDが示されている。
「UpSndTiming」は、要求されたデータを要求元アプリケーションへ送信する際の送信タイミングを示す。ここでは、データの送信周期([ms]単位)が示されている。
「UpSndWait」は、データの送信が、「UpSndTiming」で示されているタイミングから遅れる場合に、許容される遅延時間を示す値である送信ウェイト間隔を示す。
「UpIfType」は、要求元の上位アプリ130へ送信する際に使用されるインタフェースの種別を示す。
図13では、[_STRUCTURE_]セクションで定義されるデータ構造体のメンバ変数として、「absltVelocity」、「avrgVelocity」、「sens1.RangeDistance」、「sens4.sheetPosition」及び「sens4.sheetTemp」が含まれている。
「absltVelocity」、「avrgVelocity」及び「sens1.RangeDistance」は、それぞれ32ビットで構成されており、「sens4.sheetPosition」及び「sens4.sheetTemp」は、それぞれ16ビットで構成されている。
「avrgVelocity」は、対象となる補助機器1から提供される、1tripにおける平均速度のデータを示す。1tripは、1回の走行を示し、例えば、自動車MOのエンジンをかけてから、それを停止するまでの間を示す。
「sens1.RangeDistance」は、「sens1」で識別される補助機器1から提供される物体距離のデータを示す。
「sens4.sheetPosition」は、「sens4」で識別される補助機器1から提供されるシート位置のデータを示す。
「sens4.sheetTemp」は、「sens4」で識別される補助機器1から提供されるシート温度のデータを示す。
「avrgVelocity」には、「sens1」で識別される補助機器1から提供される「1tripDistance」の値と、「sens1」で識別される補助機器1から提供される「1tripTime」の値とを用いて、平均速度を算出する算出式が変換方法として示されている。
F/Eボード210に接続する1つの補助機器1に対して1つのCFGファイルが必要である。図14に示されているCFGファイル280は、ミリ波レーダ5を接続する際のものである。
CFGファイル280は、セクションと呼ばれるデータ領域で幾つかのブロックに区切られる。セクションは[]で括られた文字列で定義され、予め名称が規定された機能セクションと、任意の名称を持つデータ内容定義セクションと、データの変換規則を定義するデータ変換定義セクションとがある。
なお、データ変換定義セクションは、[_DATA_SPEC_]である。
図14では、[_STRUCTURE_]セクションで定義されるデータ構造体のメンバ変数として、「absltVelocity(絶対速度)」、「CarveRadius(転回半径)」、「RangeDistance(物体距離)」、「RangeRate(物体速度)」及び「Angle(物体角度)」が含まれており、それぞれ、32ビットで構成されている。
図14に示されている例では、[_DATA_SPEC_]セクションは、[_STRUCTURE_]セクションで定義された構造体メンバの各々に対して、変換規則が定義されている。
例えば、[_STRUCTURE_]の構造体メンバである[absltVelocity]では、「IdF」は、データを取得するインタフェースの種別を示し、図14の例では、CAN101からデータを取得することが示されている。「Id」は、CAN IDを示し、「Ox730」のCAN IDで送られてきたデータが絶対速度を格納していることを示している。「F」は、上述のように変数そのものを示し、「#2」は、データの2バイト目の1バイトが変数の値であることを示している。
そして、センサ管理部274は、CFG生成管理部275から要求されたデータの組み合わせをアプリ要求情報伝達部273hに送信する。
従来のソナーAのドライバ部106は、ソナーAでセンシングした対象物の絶対速度を「absltVelocity=〜km/h」なる時速情報で、また、自車の1トリップ平均速度を「avrgVelocity=〜km/h」なる時速情報で上位アプリ130に提供していたものとする。
一方、新たなソナーBのドライバ部106は、ソナーBでセンシングした対象物の速度を絶対速度では無く相対速度「relativeVelocity=〜m/s」なる秒速情報で、また、自車の平均速度の代わりに、1トリップの走行距離「1tripDistance=〜m」及び1トリップの所要時間「1tripTime=〜s」を上位アプリ130に提供するものとする。
また、新たに置換された訳ではないが、ミリ波レーダ5は、その時その時の自車速度を、「ownVelocity=〜km/h」なる時速情報で、上位アプリ130に提供しているものとする。
Claims (5)
- 複数の補助機器を接続する制御装置であって、
前記複数の補助機器の中の対応する補助機器を動作させるための変数及びAPIを記載するコンフィギュレーションファイルを有するとともに、前記対応する補助機器を動作させるために必要な前記変数のシンボル及び前記APIのシンボルが記載されたシンボル情報を生成する複数のドライバ部と、
前記複数の補助機器の各々が前記制御装置に接続された際に、前記複数の補助機器の各々に対応する前記複数のドライバ部の各々から前記コンフィギュレーションファイルを取得するとともに、前記複数のドライバ部の各々からの前記シンボル情報を参照して、前記コンフィギュレーションファイルと前記シンボル情報との整合性を確認し、前記コンフィギュレーションファイルと前記シンボル情報との整合性が確認できた場合に、前記シンボル情報を使用して前記複数の補助機器の各々を動作させるミドルウェア部と、
前記複数の補助機器から提供されるデータに基づいて、予め定められた制御を行う上位機能部と、を備え、
前記上位機能部は、前記複数の補助機器から提供されるデータの中の所望のデータを所望のタイミングで取得する要求を、前記ミドルウェア部に送り、
前記ミドルウェア部は、前記シンボル情報を使用して前記複数の補助機器の各々を動作させることで、前記要求に応じて、前記所望のタイミングで、前記所望のデータを前記上位機能部に送ること
を特徴とする制御装置。 - 前記コンフィギュレーションファイルは、前記対応する補助機器が提供するデータをさらに記載しており、
前記ミドルウェア部は、
前記要求を受け付ける受付部と、
前記要求を分析して要求内容を特定する分析部と、
前記要求内容を示すメタコンフィギュレーション情報を生成する処理部と、
前記コンフィギュレーションファイル及び前記メタコンフィギュレーション情報を参照することで、前記複数の補助機器の中から、前記所望のデータを提供する補助機器を特定するファイル管理部と、
前記シンボル情報を使用して、前記特定された補助機器を動作させることで、前記特定された補助機器から前記所望のデータの提供を受ける補助機器管理部と、を備え、
前記処理部は、前記補助機器管理部が提供を受けた前記所望のデータを前記上位機能部に送ること
を特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記コンフィギュレーションファイルは、前記対応する補助機器が提供するデータをさらに記載しており、
前記ミドルウェア部は、
前記要求を受け付ける受付部と、
前記要求を分析して要求内容を特定する分析部と、
前記コンフィギュレーションファイル及び前記要求内容を参照して、前記所望のデータに一致するデータが、前記複数の補助機器が提供するデータである提供データにあるか否かを判断する整合管理部と、
前記整合管理部が前記所望のデータに一致するデータが前記提供データにないと判断した場合に、前記提供データの中の特定のデータを前記所望のデータに変換するための変換方法を特定する変換部と、
前記要求内容及び前記変換方法を示すメタコンフィギュレーション情報を生成する処理部と、
前記コンフィギュレーションファイル及び前記メタコンフィギュレーション情報を参照することで、前記複数の補助機器の中から、前記所望のデータに変換する特定のデータを提供する補助機器を特定するファイル管理部と、
前記シンボル情報を使用して前記特定された補助機器を動作させることで、前記特定された補助機器から前記特定のデータの提供を受けて、前記変換方法に従って、前記特定のデータを前記所望のデータに変換する補助機器管理部と、
前記補助機器管理部で変換された前記所望のデータを前記上位機能部に送る伝送部と、を備えること
を特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記変換部は、
前記所望のデータの単位と、前記提供データの単位とが異なる場合に、前記特定のデータの単位を、前記所望のデータの単位に変換するための変換規則を前記変換方法として特定する単位変換部と、
前記特定のデータから前記所望のデータを算出する必要がある場合に、前記特定のデータから前記所望のデータを算出するための算出式を前記変換方法として特定する式変換部と、を備えること
を特徴とする請求項3に記載の制御装置。 - 制御装置に接続される複数の補助機器を制御する制御方法であって、
前記制御装置の複数のドライバ部が、前記複数の補助機器の中の対応する補助機器を動作させるために必要な変数のシンボル及びAPIのシンボルが記載されたシンボル情報を生成し、
前記制御装置のミドルウェア部が、前記対応する補助機器が前記制御装置に接続された際に、前記複数の補助機器の中の対応する補助機器を動作させるための変数及びAPIを記載するコンフィギュレーションファイルと、前記シンボル情報との整合性を確認し、
前記ミドルウェア部が、前記コンフィギュレーションファイルと前記シンボル情報との整合性が確認できた場合に、前記シンボル情報を使用して前記対応する補助機器を動作させるとともに、前記複数の補助機器から提供されるデータの中の所望のデータを所望のタイミングで取得する要求を受け付けて、当該要求に応じて、前記シンボル情報を使用して前記複数の補助機器から特定された補助機器を動作させることで、当該所望のタイミングで、当該所望のデータを前記要求の要求元に送ること
を特徴とする制御方法。
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