JP3902734B2 - クーポン管理方法、クーポン管理プログラム及びクーポン管理サーバ - Google Patents
クーポン管理方法、クーポン管理プログラム及びクーポン管理サーバ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品等を購入したユーザに対し、購入時にポイントの付与等の利益を還元するためのクーポンの発行管理に用いるクーポン管理方法、クーポン管理プログラム及びクーポン管理サーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、広告等に添付されたクーポンを用いて値引きを行なう販売促進活動が行われている。最近では、インターネットのホームページにクーポンを表示し、プリントアウトして使用するといったものもある。
【0003】
また、クーポンを提示して商品等を購入することにより、会員に対してポイントを加算し、蓄積されたポイントを用いて商品購入時に割引を行なう方式のクーポンサービスも普及している。特定のチェーン店などで有効ないわゆるハウスクーポンの場合、そのクーポンサービスを提供する加入販売店で会員が商品を購入すると、購入額に応じて予め定められた率によりポイントが加算され、累積されていく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなクーポンは、クーポン発行者から一方的に提供されていた。このため、ユーザ(クーポンの利用者)の意図が考慮されていない場合がある。すなわち、クーポンを使用することにより提供されるポイントやクーポンの有効期限は、クーポン発行元によって一方的に定められていた。また、使用される可能性の低いクーポンが多く提供されると、クーポンを提供する側にとっても、資源の無駄を生じていた。この点は、クーポン発行状況を利用者毎に管理するシステムにおいては顕著となる。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザの意図を考慮したクーポンを効率的に発行することができるクーポン管理方法、クーポン管理プログラム及びクーポン管理サーバを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバを用いて、ユーザに対してクーポンの発行を行なう方法であって、前記管理コンピュータが、前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す段階と、希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する段階と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する段階と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提供可能ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する段階とを有することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクーポン管理方法において、前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、前記管理コンピュータが、前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す段階をさらに有し、前記クーポンを記録する段階は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のクーポン管理方法において、前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のクーポン管理方法において、前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積するユーザデータ記憶手段をさらに有し、前記クーポンを記録する段階は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する段階をさらに有することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバを用いて、ユーザに対してクーポンの発行を行なうクーポン管理プログラムであって、前記管理コンピュータを、前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す手段と、希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する手段と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提
供可能ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段として機能させることを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のクーポン管理プログラムにおいて、前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、クーポン管理プログラムは、前記管理コンピュータを、前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す手段としてさらに機能させ、前記クーポンを記録する手段は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載のクーポン管理プログラムにおいて、前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項に記載のクーポン管理プログラムにおいて、前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積するユーザデータ記憶手段をさらに有し、クーポン管理プログラムは、前記クーポンを記録する手段は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する手段としてさらに機能させることを要旨とする。
【0017】
請求項9に記載の発明は、ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバであって、前記管理コンピュータが、前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す手段と、希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する手段と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段と、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提供可能ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段とを有することを要旨とする。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のクーポン管理サーバにおいて、前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す手段をさらに有し、前記クーポンを記録する手段は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを要旨とする。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載のクーポン管理サーバにおいて、前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを要旨とする。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれか1項に記載のクーポン管理サーバにおいて、前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積するユーザデータ記憶手段をさらに有し、前記クーポンを記録する手段は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する手段をさらに有することを要旨とする。
【0021】
(作用)
請求項1、5又は9に記載の発明によれば、管理コンピュータは、ユーザに対して、商品購入時に提供される希望ポイントの入力を促し、入力された希望ポイントの提供可否を判断し、前記希望ポイントを提供可能な場合は、商品購入時に前記希望ポイントをユーザに提供するためのクーポンを、前記ユーザに発行する。このため、商品購入時には、ユーザの意向に沿ったポイントを提供することができる。このポイントは、ユーザの意思に基づくものであり、商品購買意欲を促進することができる。
【0022】
また、希望ポイントの提供可否の判断を行なうため、ユーザにポイント(利益)を提供しながら、クーポン提供者(クーポン発行元)の利益も確保できる。さらに、このクーポンはユーザの要求に基づいて発行されるため、クーポンの発行を希望していないユーザに対して発行する必要が無い。クーポンの発行を希望していないユーザに対して発行されたクーポンは使用可能性が低いため、このようなクーポンを発行する必要が無く、発行されたクーポンを管理するためのコンピュータ資源の無駄遣いを抑制することができる。
【0023】
請求項1、5又は9に記載の発明によれば、管理コンピュータは、リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された提供可能ポイントと、ユーザが設定した希望ポイントとを比較し、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する。このため、商品購入時には、ユーザの意向に沿ったポイントを提供することができる。このポイントは、ユーザの意思に基づくものであり、商品購買意欲を促進することができる。
【0024】
また、前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促す。このため、ユーザに利益を提供しながら、クーポン提供者の利益も確保できる。
【0025】
さらに、このクーポンはユーザの要求に基づいて記録されるため、ユーザに一律にクーポンを発行する場合に比べて、発行されたクーポンが使用される可能性が高くなる。すなわち、使用可能性の低いクーポンを記録する必要が無く、各ユーザに発行されているクーポンを管理するための記憶容量を抑制することができる。特に、個々のユーザ毎にクーポンの発行内容等を管理しているシステムにおいては、記憶容量低減の効果が大きい。
【0026】
請求項2、6又は10に記載の発明によれば、発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、ユーザの設定した商品購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を記録する。このため、ユーザの意向に沿った有効期限を設定することができる。従来のように、一律に有効期間を定めたクーポンでは、クーポン発行元が有効期限を定めるため、有効期間を短くすると有効期間内に使用できないユーザが増加する。一方、有効期間を長く設定すると、クーポンの管理効率が低下するとともに、いつでも使用できるという思いからクーポン利用(商品購入)の意欲の低下を招いていた。本発明によれば、ユーザは自らの予定を考慮してクーポン使用時期設定できるため、このような従来の課題を解決でき、クーポン使用の意欲を高めることができる。
【0027】
請求項3、7又は11に記載の発明によれば、発行クーポン記憶手段には、クーポンの使用の有無を記録する。このため、クーポン提供者はクーポンの使用の有無を把握でき、クーポンが使用されていない場合には、ユーザにペナルティ等を課すことができる。
【0028】
請求項4、8又は12に記載の発明によれば、前記クーポンを記録する場合には、ユーザの蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、前記クーポンが使用された場合には、前記所定ポイントが返還される。これにより、ユーザに対して、クーポンの使用をより促進させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図14に従って説明する。本実施形態では、商品購入時に使用するクーポンを会員(ユーザ)に提供する場合に用いるクーポン管理方法、クーポン管理プログラム及びクーポン管理サーバとして説明する。
【0030】
本実施形態では、図1に示すように、ユーザ端末10、クーポン管理サーバ20、販売店端末30(例えば、POS端末等)及びクーポン発行元端末40が、ネットワークとしてのインターネットIを介して、それぞれ接続されている。会員に対して提供されるクーポンは、クーポン発行元がクーポン発行元端末40を用いて設定する。
【0031】
本実施形態で用いられるクーポンには、通常クーポンとリクエストクーポンとがある。通常クーポンは、クーポン発行元が設定したクーポン発行条件(会員条件)に基づいて、自動的に会員に提供される。一方、リクエストクーポンは、本システムに登録された会員からのクーポン発行要求に応じて提供される。本実施形態では、会員が、商品購入時に提供を希望するポイント数に関して要求を行ない、その要求結果に応じて、リクエストクーポンが発行される。
【0032】
会員がリクエストクーポンの発行要求(リクエスト)を行なう場合には、インターネットIに接続可能なユーザ端末10を利用する。
このユーザ端末10は、サーバとの間で行なうデータ通信を行なうためのデータ通信機能を有するコンピュータ端末である。このユーザ端末10は、データの送受信機能、表示機能等を実行するための各種プログラムを内蔵しており、これらのプログラムを実行することにより通信手段、表示手段としての機能が実現される。このため、ユーザ端末10は、図示しない制御手段(CPU)、メモリ手段(RAM、ROM、ハードディスク等)、表示部、データ送受信手段等を備える。
【0033】
クーポン管理サーバ20は、クーポンの発行や、発行されたクーポンの管理を行なうコンピュータシステムである。クーポン管理サーバ20は、図1に示すように、管理コンピュータ21を備えている。この管理コンピュータ21は、会員やクーポンに関するデータを管理する。管理コンピュータ21は、図示しない制御手段(CPU)、記憶手段(RAM、ROM、ハードディスク等)、データ送受信手段等を有するコンピュータシステムであり、クーポン管理プログラムを実行することにより、後述するデータの処理を行なう各手段として機能する。
【0034】
管理コンピュータ21には、ユーザデータ記憶手段としての会員データ記憶部22、リクエストクーポンデータ記憶手段としてのリクエストクーポンデータ記憶部23、発行クーポン記憶手段としてのクーポンデータ記憶部24や発行クーポンデータ記憶部25、及び販売店データ記憶部26が、それぞれ接続されている。
【0035】
本実施形態において、会員データ記憶部22には、図2に示すように、会員毎に、会員を特定するための情報や、会員の氏名、住所、年齢、趣味等の属性、クーポンが発行されている商品を購入する等により発生したポイント数(会員がクーポン発行元に対して有する債権情報)に関する会員データ220が記録されている。この会員データ220は、本サービスの会員になった場合に設定される。本実施形態では、会員データ220は、会員ID、会員基本属性、パスワード、会員属性及び蓄積ポイント数の各項目に関するデータを含む。
【0036】
会員IDデータ領域には、会員毎に付与された識別子である会員番号が記録されている。会員基本属性データ領域には、会員名、会員への連絡手段(電話番号、電子メールアドレス、住所等)が記録されている。パスワードデータ領域には、会員がクーポン管理サーバ20の提供するサービスを享受する際の認証用の暗証番号に関するデータが記録されている。会員属性データ領域には、性別、年齢、趣味、会員の活動地域に関する情報、購買履歴等、この会員がクーポン発行適用対象者か否かを判定するための会員の属性に関するデータが記録されている。
【0037】
蓄積ポイント数データ領域には、会員が獲得したポイント数の累積値、すなわち、会員が行使できるポイント数に関するデータが記録される。このデータは、ポイント発生時や利用還元時毎に更新され、記録される。
【0038】
リクエストクーポンデータ記憶部23には、図3に示すように、会員からのリクエストに応じることが可能なクーポン(リクエストクーポン)に関するリクエストクーポンデータ230が記録されている。このリクエストクーポンデータ230は、クーポン発行元が、クーポン発行元端末40を用いてリクエストクーポンを設定した場合に記録される。本実施形態では、リクエストクーポンデータ230は、クーポン発行元ID、商品コード、通常価格(ここでは、商品の店頭価格)、クーポン発行条件、提供可能ポイント数の各項目に関するデータを含む。
【0039】
クーポン発行元IDデータ領域には、クーポンの発行元(商品のメーカ、小売店、小売店団体(商店組合、チェーン店等)等)を特定するための識別子(例えば、メーカ名称)に関するデータが記録される。
【0040】
商品コードデータ領域には、クーポンの対象になる商品を識別するためのコードが記録される。本実施形態では、JANコード(「Japanese Article Number」コード)を用いる。JANコードは、標準化された共通商品コードとして、バーコード等により商品などに表示され、流通情報システムの中で使用されているものである。
【0041】
通常価格データ領域には、この商品の店頭価格に関するデータが記録される。
クーポン発行条件データ領域には、どの会員に対してクーポンを発行するか(会員属性依存性)を規定する条件に関するデータが記録される。例えば、対象年齢、居住地、性別、趣味、過去の購買特性等から構成される。
【0042】
提供可能ポイント数データ領域には、クーポン発行条件に対応し、商品購入時に提供可能なポイント数の最大値に関するデータが記録されている。例えば、「クーポン発行条件」が「蓄積ポイント数が1000以下」に対しては提供可能ポイント数として「50ポイント」が記録され、「蓄積ポイント数が1000以上」に対しては提供可能ポイント数として「100ポイント」のように記録される。また、クーポンに会員属性依存性が無い場合は、「クーポン発行条件」は空欄とする。
【0043】
クーポンデータ記憶部24には、図4に示すように、会員に提供されるクーポンに関するクーポンデータ240が記録されている。このクーポンデータ240は、クーポンが発行された場合に記録される。このクーポンデータ240には、図4に示すように、クーポンID、クーポン基本属性、ポイント発行条件、提供ポイント数、発行済ポイント数、支払済ポイント数、発行元への請求のための発行元請求情報、無効フラグの情報項目に関するデータを含む。
【0044】
クーポンIDデータ領域には、クーポンを識別するためにクーポン毎に付与された識別子が記録される。
クーポン基本属性データ領域は、図5に示すクーポン基本属性データ241が記録される。このクーポン基本属性データ241は、クーポン発行元を特定するための発行元ID、クーポン発行対象商品を特定するための商品コード(本実施形態ではJANコード)、有効期間(開始日、終了日)等に関するデータを含む。
【0045】
ポイント発行条件データ領域には、図6に示すポイント発行条件データ242が記録される。ポイント発行条件とは、対象商品の購買状況に応じて、ポイント発行の可否や発行されるポイント値を規定するための条件であり、例えば、購入個数、購入店舗、同時購入商品、購入の曜日、過去の購入履歴等から構成される。
【0046】
なお、上記クーポン発行対象については、対象商品、対象店舗の両方を指定できるだけでなく、いずれか一方のみを指定することができる。対象商品のみの指定(この場合を商品クーポンという)は、主に商品メーカによりなされ、販売店も条件としたい場合は、ポイント発行条件として設定される。また、対象店舗のみの指定(この場合を店舗クーポンという)は、主に小売店、商店会によりなされる。
【0047】
クーポンデータ240の提供ポイント数データ領域には、上記ポイント発行条件と対応しており、商品購入時に提供されるポイント数に関するデータが記録される。例えば、ポイント発行条件として「購入個数が10個以上」に対応して提供ポイントとして「100ポイント」、ポイント発行条件として「特定の同時購入商品」に対して提供ポイントとして「ポイント倍増」といったように種々の設定を行なう。
【0048】
発行済ポイント数データ領域には、このクーポンについて各会員に提供されたポイント数の累積値に関するデータ記録される。支払済ポイント数データ領域には、発行元から支払いのあったポイント数の累積値に関するデータが記録される。
【0049】
発行元請求情報データ領域には、発行済みポイント数からの支払済みポイント数を差し引いたポイント数(差分ポイント数)が記録される。この差分ポイント数相当の金額が発行元へ請求されることになる。
【0050】
無効フラグデータ領域には、クーポンの有効性を識別するためのフラグが記録される。クーポンの有効期限の経過等、クーポン終了条件を満たし、クーポンの効力がなくなる場合に記録される。本フラグがオンの場合には、会員にクーポンの提供を行なわず、また、会員毎に発行されているクーポンは効力を失う。無効フラグがオンになり、かつ上記差分ポイント数が「0」になった場合、このクーポンIDに関するデータは、クーポンデータ記憶部24から削除される。
【0051】
発行クーポンデータ記憶部25には、図7に示すように、会員に発行されたクーポンに関する発行クーポンデータ250が記録されている。この発行クーポンデータ250は、クーポンが発行された場合に、対象会員のデータに関連づけて追加、記録される。本実施形態では、発行クーポンデータ250には、会員IDにクーポンIDが関連づけられて記録される。
【0052】
なお、クーポンデータ記憶部24に記録されたクーポンデータ240の無効フラグがオンされた場合、会員IDに関連づけられたクーポンIDの内、削除対象のクーポンIDのクーポンは発行クーポンデータ記憶部25から削除される。また、1人の会員に対して、複数のクーポンが発行されている場合には、図7に示すように、1つの会員IDに対して複数のクーポンIDが関連づけられて記録される。
【0053】
販売店データ記憶部26には、図8に示すように、商品の販売店に関する販売店データ260が記録されている。この販売店データ260は、会員がクーポンを利用できる販売店について設定される。この販売店データ260は、販売店ID、販売店名、還元利用ポイント数、支払済ポイント数の各項目に関するデータを含む。
【0054】
還元利用ポイント数データ領域には、会員が商品等を購入する際、蓄積されているポイントを支払いに充当することにより、利用還元されたポイント数に関するデータが記録される。支払済ポイント数データ領域には、ポイントの還元利用に関して、クーポンサービス運営者又はクーポン発行元から販売店に支払われた金額のポイント相当累積値に関するデータが記録される。
【0055】
(会員登録)
本クーポンシステムのサービスを利用するために会員登録を行なうことが必要である。まず、上記のように構成されたシステムにおいて、会員の登録を行なう場合の処理について説明する。
【0056】
この場合、希望者は、クーポンサービス運営者に対して、自身の属性(氏名、電話番号、電子メールアドレス、住所等の連絡先、使用するパスワード、性別、年齢、趣味等)を提示して登録申込を行なう。クーポンサービス運営者は、この希望者の会員IDを決定し、会員データ記憶部22に記録する。会員に対しては会員IDが通知され、クーポンサービス運営者から会員IDを記録したカードが発行される。会員は、加盟店舗での商品購入等の際に、このカードを提示することによりクーポンサービスを受けることが可能となる。
【0057】
(通常クーポンの登録処理)
次に、上記のように構成されたシステムにおいて、まず、通常のクーポン発行処理を実行する場合の処理手順を説明する。ここでは、従来と同様に、所定のクーポン発行条件を満たす会員に対して一律にクーポンを提供する場合を例に説明する。
【0058】
通常クーポンに関しては、クーポン発行元がクーポン発行元端末40を用いて設定したクーポン発行条件(会員条件)に基づいて付与される。この会員条件とは、どの会員に対してクーポンを発行するかを規定する条件であり、例えば、対象年齢、居住地、性別、趣味、過去の購買特性等から構成される。
【0059】
クーポン発行元端末40からクーポン管理サーバ20に、クーポン基本属性、ポイント発行条件、提供ポイント数及び会員条件に関するデータが提供された場合、管理コンピュータ21は、まず、クーポンIDを付与する。そして、クーポン基本属性等の各データをクーポンデータ記憶部24に記録する。次に、会員条件を満たす会員を、会員データ記憶部22を検索して特定する。特定された各会員の会員IDに対して、クーポンIDを関連づけて発行クーポンデータ記憶部25に、新たに追加し、記録する。
【0060】
(リクエストクーポンの登録処理)
まず、クーポン発行元が、会員に提供可能なリクエストクーポンの設定を行なう。ここでは、クーポン発行元が、クーポン発行元端末40を用いて、発行したいリクエストクーポンに関するデータをクーポン管理サーバ20に送信する。
【0061】
このデータを受信した管理コンピュータ21は、受信したデータをリクエストクーポンデータ230としてリクエストクーポンデータ記憶部23に追加し、記録する。
【0062】
次に、上記のようにして、リクエストクーポンデータ記憶部23に記録されたクーポンについて、会員に対して会員所望のリクエストクーポンの発行を実行する場合の処理手順を、図9に従って説明する。
【0063】
まず、リクエストクーポンを希望する会員は、ユーザ端末10を用いてクーポン管理サーバ20にアクセスを行なう。このアクセスは、インターネットIを介して行なわれる。
【0064】
リクエストクーポンに関するアクセスがあった場合、管理コンピュータ21は、会員を認証するためのトップページをユーザ端末10に送信する(S1−1)。
【0065】
このデータを受信したユーザ端末10の表示部には、図11に示す表示画面300が出力される。この表示画面300には、会員を認証するための会員番号(会員ID)やパスワードを入力するための入力欄301と送信ボタン302とが含まれる。そこで、会員は、自身の会員ID及びパスワードを入力する。次に、会員が送信ボタン302をクリックした場合、ユーザ端末10は、入力された会員ID及びパスワードに関するデータを、クーポン管理サーバ20に送信する。
【0066】
このデータを受信した管理コンピュータ21は、受信したデータに基づいて、ユーザ認証を行なう(S1−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、受信した会員IDやパスワードが、会員データ記憶部22に記録されているデータに一致するかどうかを検証する。ユーザ認証ができなかった場合には、その旨をユーザ端末10に返信し、処理を中止する。
【0067】
ユーザ認証ができた場合には、リクエストクーポンの提供可能な商品リストを送信する(S1−3)。具体的には、管理コンピュータ21は、リクエストクーポンデータ記憶部23から提供可能なクーポンを抽出し、編集した商品リストを作成する。会員に対して提供可能なクーポンの抽出においては、リクエストクーポンに会員属性に関する条件が付与されている場合には、この会員に提供可能なクーポンが抽出される。
【0068】
そして、管理コンピュータ21は、インターネットIを介して、この商品リストをユーザ端末10に送信する。この商品リストには、商品名や通常価格(ここでは店頭価格)に関するデータが含まれる。
【0069】
このデータを受信したユーザ端末10の表示部には、図12に示す表示画面310が出力される。この表示画面310には、商品毎に、商品を選択するための選択ボタン311が含まれる。さらに、表示画面310には、他の商品を表示させるための表示ボタン312や、選択を決定するための決定ボタン313が含まれる。ここでは、会員が「XYZ目薬」を選択する場合を想定する。そこで、「XYZ目薬」の選択ボタン311をクリックし、決定ボタン313をクリックする。
【0070】
この場合、ユーザ端末10の表示部には、図13に示す表示画面320が出力される。この表示画面320は、会員のリクエスト(購入希望日、ポイント数)を入力するための画面である。表示画面320には、会員が選択した商品(ここでは、「XYZ目薬」)の購入希望日と、商品購入時に発生するポイント数(希望ポイント数)を入力するための入力欄321とが含まれる。さらに、表示画面320には、データを送信するための送信ボタン322が含まれる。ここでは、会員は、購入希望日として「9月18日」、希望ポイント数として「50」ポイントを希望する場合を想定する。
【0071】
会員はこれらの希望値を入力し、送信ボタン322をクリックする。この場合、ユーザ端末10は、インターネットIを介して入力されたデータをクーポン管理サーバ20に送信する。このデータには、会員が入力した購入希望日、希望ポイント数及び商品コードが含まれる。
【0072】
このデータを受信した管理コンピュータ21は、商品コードに基づき対象商品のクーポン発行条件を抽出する(S1−4)。このクーポンに会員属性依存性がある場合(ステップ(S1−5)において「Yes」の場合)、管理コンピュータ21は会員データ記憶部22からこの会員の会員属性を抽出する(S1−6)。例えば、この商品について、クーポンが、会員の過去の購買実績によりランク分けされている場合、そのランクに応じて提供可能ポイント数が設定される。なお、このクーポンに会員属性依存性がない場合(「No」の場合)、管理コンピュータ21はこの処理をスキップする。
【0073】
次に、管理コンピュータ21は、リクエストクーポンデータ記憶部23に記録されたリクエストクーポンデータ230を用いて提供可能ポイント数を算出する(S1−7)。この場合、クーポンに会員属性依存性がある場合には、会員属性に基づいて提供可能ポイント数を算出する。
【0074】
次に、管理コンピュータ21は、希望ポイント数と提供可能ポイント数とを比較する(S1−8)。会員が設定した希望ポイント数が提供可能ポイント数より大きい場合(ステップ(S1−8)において「Yes」の場合)には、管理コンピュータ21は、提供可能なポイント数に関するデータを、インターネットIを介してユーザ端末10に送信する(S1−9)。
【0075】
このデータを受信したユーザ端末10の表示部には、図14に示す表示画面330が出力される。この表示画面330には、提供可能なポイント数に関する情報と、クーポン発行希望ボタン331とが含まれる。会員がこの条件でクーポンの発行を承諾する場合は、クーポン発行希望ボタン331をクリックする。このクーポン発行希望ボタン331がクリックされた場合、ユーザ端末10は承諾する旨をクーポン管理サーバ20に送信する。
【0076】
管理コンピュータ21が承諾を受けた場合(ステップ(S1−10)において「Yes」の場合)、又は会員が設定した希望ポイント数が、提供可能ポイント数以下の場合(ステップ(S1−8)において「No」の場合)、このクーポンの登録を行なう(S1−11)。まず、管理コンピュータ21は、同一のクーポン(クーポン発行元、対象商品、提供可能ポイント数、有効期間等のすべて条件が一致しているクーポン)が既に発行されていないかどうかを、クーポンデータ記憶部24を用いて検索する。検索の結果、同一のクーポンが記録されていない場合、このクーポンに、新たなクーポンIDを付与し、クーポンデータ記憶部24に記録する。そして、このクーポンIDと関連づけて、提供ポイント数(承諾を受けた提供可能ポイント数)、有効期間、クーポン発行元ID等のクーポン情報を、通常のクーポンと同様にクーポンデータ記憶部24に新たに発行されたクーポンとして追加記録する。
【0077】
本実施形態では、クーポンの有効期間は、購入希望日の前後1日を含めた3日間とする。ここでは、購入希望日が「9月18日」であるため、有効期間開始日を「9月17日」、有効期間終了日を「9月19日」に設定する。
【0078】
さらに、管理コンピュータ21は、この会員の会員IDに関連づけて発行されたクーポンとして、新たに記録されたクーポンID又は検索の結果、抽出されたクーポンのクーポンIDを、発行クーポンデータ記憶部25に追加し、記録する。そして、管理コンピュータ21は、ユーザ端末10に対して、会員にクーポンが発行されたことを通知する。
【0079】
なお、会員からの承諾が無い場合(ステップ(S1−10)において「No」の場合)は、クーポンデータ記憶部24への記録等を行なわずに処理を終了する。
【0080】
(ポイントの発生処理)
次に、会員が販売店で商品等を購入した際に、クーポン管理サーバ20がこの会員にポイントを発行する処理について、図10のフローを用いて説明する。この処理は、通常クーポン、リクエストクーポン共に同じ処理である。
【0081】
会員が販売店でカードを提示し、商品等を購入した場合、販売店端末30からクーポン管理サーバ20に購入POSデータが送信される(S2−1)。この購入POSデータは、販売店ID(又は販売店名)、会員ID、商品コード、購入年月日、時刻等から構成される。
【0082】
次に、管理コンピュータ21は、この会員IDに基づいて、発行クーポンデータ記憶部25からクーポンIDを抽出する(S2−2)。次に、抽出されたクーポンIDに関連づけられた商品コードをクーポンデータ記憶部24から抽出する(S2−3)。
【0083】
次に、抽出された商品コードに、購入POSデータに含まれる商品コードがある場合には、管理コンピュータ21はポイント発生の要件を照合する(S2−4)。この照合は、クーポンデータ240に記録された有効期間やポイント発行条件を満たしているかを判定することにより行なわれる。ここで、ポイント発生の要件を満たさない場合(ステップ(S2−4)において「No」の場合)、ポイント発行処理を終了する。
【0084】
ポイント発生の要件を満たす場合(「Yes」の場合)、ポイント数を計算する(S2−5)。具体的には、管理コンピュータ21は、購入POSデータに含まれるデータ(例えば、販売店名、商品コード、購入数、販売日時)と、発行クーポンデータ記憶部25に記録されたポイント発行条件とを参照し、対応する提供ポイント数を算出する。
【0085】
そして、管理コンピュータ21は、会員データ記憶部22に記録された蓄積ポイント数及びクーポンデータ記憶部24に記録された発行済みポイント数を更新する(S2−6)。具体的には、会員データ記憶部22の更新にあたっては、この会員の「蓄積ポイント数」に提供ポイント数を加え、この会員の蓄積ポイント数として更新する。
【0086】
クーポンデータ記憶部24の更新にあたっては、クーポンの「発行済ポイント数」に提供ポイント数を加え、クーポンの発行済ポイント数として更新する。
なお、本実施形態では、一つの商品に複数のクーポン(例えば、通常クーポンとリクエストクーポン)が付与されている場合には、両方のポイント数を会員に提供する。
【0087】
さらに、管理コンピュータ21は、過去の購入実績として受信した購入POSデータを、会員データ記憶部22に記録しておく(S2−7)。これにより会員の購入特性を分析し、クーポンの発行条件設定等に利用することが可能となる。
【0088】
会員は、このように蓄積されたポイントを用い、ポイント還元を受けることができる。本実施形態におけるクーポンサービスでは、会員は蓄積したポイント数に応じて景品、買物券、商品券等への交換、商品の購入代金への充当等のサービスの提供を受けることができる。この場合、会員データ記憶部22に記録された蓄積ポイント数、クーポンデータ記憶部24に記録された発行済ポイント数及び販売店データ記憶部26に記録された還元利用ポイント数が更新される。
【0089】
なお、クーポンサービス運営者は、本システムの運用により使用されたポイント数(クーポンデータ記憶部24に記録された発行済ポイント数)に見合った額をクーポン発行元に請求する。この場合、クーポンデータ記憶部24に蓄積されている各クーポン発行元IDに基づいて、「発行済ポイント数」、「支払済ポイント数」を読み出し、クーポン発行元に対して、「発行済ポイント数」と「支払済ポイント数」の差分ポイント数相当の金額を請求する。そして、上記請求に対して、クーポン発行元から支払いを受けた場合、「支払済ポイント数」を更新する。
【0090】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、クーポン発行元が設定したクーポン発行条件(会員条件)に基づいて、自動的に会員に提供される。具体的には、管理コンピュータ21は、会員条件を満たす会員を会員データ記憶部22から抽出し、この会員IDに対してクーポンIDを関連づけて発行クーポンデータ記憶部25に記録する。このため、手間をかけることなく、会員はクーポンの利益を享受できる。
【0091】
・ 上記実施形態では、会員は所定の商品についてクーポン(リクエストクーポン)を要求することができる。このため、購入予定の決まっている商品については、より大きな利益を享受することができる。この場合、ユーザ端末10を用いて会員自身がリクエストを行なうので、商品購買意欲を維持することができる。すなわち、会員自らが要求したクーポンは利用される機会が多く、販売店の集客力を向上させることができる。また、会員が希望するクーポンのみを発行するため、利用されないクーポンの管理負荷を低減できる。特に、通常クーポンに比べ、会員に対して発行されるクーポンの数を抑制し、クーポンの管理データを減らすことができる。
【0092】
・ 上記実施形態では、クーポンの発行に際しては、対象商品、希望ポイント数と共に、会員が購入予定日を指定する。これを参照することにより、販売店は販売予測を行なうことができる。すなわち、購入予定日を会員に指定させることにより、販売店(又はクーポン発行元)は会員の来店予定日を把握できる。従って、顧客である会員に合わせたより緻密な提案(来店予定日の関連イベントや割引情報の案内等)を行なうことができる。
【0093】
・ 上記実施形態では、会員に提供されたクーポンは、クーポンデータ記憶部24、発行クーポンデータ記憶部25に記録される。そして、商品購入時には、管理コンピュータ21は会員データ記憶部22、クーポンデータ記憶部24、発行クーポンデータ記憶部25に記録されたデータに基づいて、会員にポイントを付与する。このため、管理コンピュータ21は、通常クーポンとリクエストクーポンとを区別することなく処理を行なうことができる。
【0094】
・ 上記実施形態では、リクエストクーポンデータ230は、クーポン発行元ID、商品コード、通常価格、クーポン発行条件、提供可能ポイント数の各項目に関するデータを含む。そして、会員からポイント数のリクエストがあった場合には、希望ポイント数と提供可能ポイント数とを照合する。このため、会員のリクエストとクーポン発行元との利益均衡を図ることができる。すなわち、会員に提供されたクーポンは、クーポンデータ記憶部24、発行クーポンデータ記憶部25に記録される。そして、商品購入時には、希望ポイント数が提供可能ポイント数以下である場合には、会員は満足のいくポイント数を得ることができる。また、希望ポイント数が提供可能ポイント数より大きい場合にも、提供可能なポイント数が提供されるので、クーポンの利益を享受できる。このように、会員の意思が直接反映されたクーポンを提供することができる。
【0095】
・ 上記実施形態では、会員の設定した購入希望日に基づいて、有効期限が設定される。このため、会員にこの有効期間を意識させることにより、購買を促進させることができる。
【0096】
・ 上記実施形態では、会員データ記憶部22に会員データ220が記録されているので、クーポン発行者は個別の商品、特定商品と販売店あるいは会員属性の組み合わせ等、きめ細かに条件を設定してクーポンを無駄なく発行できる。特に、会員の利用動向などの情報を収集することにより個人対応での販売促進活動を効率的に実現できる。
【0097】
・ 上記実施形態では、クーポンデータ記憶部24に記録されたクーポンデータ240には、クーポンID、クーポン基本属性の他にポイント発行条件に関するデータを含む。このため、クーポン発行元がクーポン発行条件を指定し、この条件を満足している会員を指定してクーポンを発行できる。従って、クーポン発行者が狙いとする会員にクーポンを提供できる。これにより、無駄なクーポンの発行を低減でき、クーポン発行コストを低減できる。
【0098】
・ 上記実施形態では、会員データ記憶部22には会員データ220が記録されている。このため、会員は、利用販売店毎に個人情報を登録する必要がない。従って、利用販売店毎に自己の情報を提供せずにクーポンを利用できる。さらに、会員は会員データ記憶部22に記録された会員データ220を参照することにより、自身が利用可能なクーポンを把握でき、クーポン利用の機会損失が少ない。
【0099】
・ 上記実施形態では、発行クーポンデータ記憶部25には会員に対して付与されたクーポンに関する発行クーポンデータ250が記録されている。このため、会員は、自分に対して発行されているクーポン券の紛失、持参忘れの心配がない。
【0100】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、クーポンが付与された商品を購入した場合、ポイントを会員に提供する。このポイントは会員に提供される利益であれば、割引等を行なうためのクーポンを提供してもよい。
【0101】
・ 上記実施形態では、会員が設定した希望ポイント数が、提供可能ポイント数より大きい場合、管理コンピュータ21は、提供可能なポイント数に関するデータを、インターネットIを介してユーザ端末10に送信する。これに代えて、管理コンピュータ21が、希望ポイント数と提供可能ポイント数との差分に基づいて、所定の利益を会員に付与してもよい。これにより、希望ポイント数が提供可能ポイント数より大きい場合にも、会員は利益を受けることができる。
【0102】
・ 上記実施形態では、クーポンデータ記憶部24、発行クーポンデータ記憶部25には、会員が要求したリクエストクーポンに関するデータが記録される。そして、商品を購入した場合には、会員にポイントを提供する。これに加え、リクエストクーポンを提供する場合には、会員に履行義務や履行責任を課してもよい。例えば、リクエストクーポンを付与する場合には、会員の蓄積ポイント数の中から所定ポイント数を減らす。そして、クーポンが使用された場合には、この所定ポイント数と提供ポイント数とを合計したポイント数を提供する。このクーポンが使用されなかった場合は、蓄積ポイント数は減らされたままとする。これにより、会員にクーポンの使用意欲を増し、商品購入を確実にすることができる。
【0103】
また、履行義務や履行責任は、ペナルティ発生であってもよい。例えば、同一商品に対してのクーポン発生を一定期間抑制したり、提供ポイント数を減らしたりしてもよい。この場合、クーポンデータ記憶部24には、発行済ポイント数に関するデータが記録されているので、このデータに基づいてクーポンの使用の有無を把握でき、会員にペナルティを課すことができる。
【0104】
・ 上記実施形態では、リクエストクーポンデータ230は、クーポン発行元ID、商品コード、通常価格、クーポン発行条件、提供可能ポイント数の各項目に関するデータを含む。このクーポン発行条件データ領域には、どの会員に対してクーポンを発行するか(会員属性依存性)を規定する条件に関するデータが記録される。これに加え、会員IDとともにリクエストクーポンの利用履歴を記録してもよい。これにより、使用実績の悪い会員には、リクエストクーポンの拒否できる。
【0105】
・ 上記実施形態では、クーポンのリクエスト時、表示画面320には、購入希望日と希望ポイント数を入力する。これに加え、購入予定店名を入力させてもよい。この購入予定店舗名は、クーポンデータ記憶部24のポイント発行条件に加えられる。これにより、会員がどの販売店で購入するかを容易に把握することができる。
【0106】
・ 上記実施形態では、クーポンのリクエスト時、表示画面320には、購入希望日として「9月18日」を入力する。これに代えて、購入希望日に幅を持たせるようにしてもよい。この場合、管理コンピュータ21は、この幅を含めて有効期間を設定する。これにより、購入希望日の自由度を確保できる。
【0107】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、購入希望日(ここでは、「9月18日」)に基づいて有効期間(「9月17日」〜「9月19日」)を設定する。これに代えて、有効期間は購入希望日(「9月18日」)の1日のみとしたり、さらに広い幅を持たせてもよい。
【0108】
・ 上記実施形態では、クーポンに会員属性依存性がある場合には、会員属性に基づいて提供可能ポイント数を算出する。これに代えて、会員の入力した購入希望日に基づいて提供可能ポイント数を算出してもよい。この場合、リクエストクーポンデータ記憶部23には、提供可能ポイント数を算出するための関数等を記録しておく。例えば、リクエストクーポンの依頼日と購入希望日との差分を算出し、その差分に応じて提供可能ポイント数を算出する。これにより、会員に対して、クーポン発行元の都合のよい時期に、商品の購入を促すことができる。
【0109】
・ 上記実施形態では、クーポンのリクエスト時、表示画面320に入力された購入希望日に基づいて有効期間(開始日、終了日)を設定する。これに代えて、有効期間外であっても、希望ポイント数の一部を提供してもよい。これにより、会員の自由度を確保できる。
【0110】
・ 上記実施形態では、クーポンのリクエスト時、表示画面320に入力された購入希望日に基づいて有効期間(開始日、終了日)を設定する。これに代えて、購入希望日に基づいて有効期間の終了日のみを設定してもよい。これにより、購買意欲を維持しながら、購入日の自由度を確保できる。
【0111】
・ 上記実施形態では、一つの商品に複数のクーポン(例えば、通常クーポンとリクエストクーポン)が付与されている場合には、両方のポイントを会員に提供する。これに代えて、ポイント数の大きい方のみを提供してもよい。
【0112】
・ 上記実施形態では、クーポン管理サーバ20は、通常クーポンとリクエストクーポンとを同時に管理したが、分けて管理してもよい。特に、リクエストクーポンの管理サーバは、通常クーポンの管理サーバに比べ、会員に対して発行されるクーポンの数を抑制し、クーポンの管理データを減らすことができる。
【0113】
・ 上記実施形態では、クーポン管理サーバ20に、会員データ記憶部22〜販売店データ記憶部26を設けたが、分散して設けてもよい。
・ 上記実施形態では、ユーザ端末10、クーポン管理サーバ20、販売店端末30、クーポン発行元端末40をインターネットIで接続したが、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を用いて接続してもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ユーザの意思に沿ったクーポンを効率的に提供することができる。さらに、使用される可能性の低いクーポンの発行を防止し、資源を効率的に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】 会員データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】 リクエストクーポンデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】 クーポンデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】 クーポン基本属性データの説明図。
【図6】 ポイント発行条件データの説明図。
【図7】 発行クーポンデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図8】 販売店データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図9】 本実施形態の処理手順の説明図。
【図10】 本実施形態の処理手順の説明図。
【図11】 ユーザ端末の表示部に出力された表示画面の説明図。
【図12】 ユーザ端末の表示部に出力された表示画面の説明図。
【図13】 ユーザ端末の表示部に出力された表示画面の説明図。
【図14】 ユーザ端末の表示部に出力された表示画面の説明図。
【符号の説明】
10…ユーザ端末、20…クーポン管理サーバ、30…販売店端末、23…リクエストクーポンデータ記憶手段としてのリクエストクーポンデータ記憶部、24…発行クーポン記憶手段としてのクーポンデータ記憶部、25…発行クーポン記憶手段としての発行クーポンデータ記憶部。
Claims (12)
- ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、
商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、
クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバを用いて、ユーザに対してクーポンの発行を行なう方法であって、
前記管理コンピュータが、
前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す段階と、
希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する段階と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する段階と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、
前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提供可能ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する段階と
を有することを特徴とするクーポン管理方法。 - 前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、
前記管理コンピュータが、前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す段階をさらに有し、
前記クーポンを記録する段階は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを特徴とする請求項1に記載のクーポン管理方法。 - 前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを特徴とする請求項1又は2に記載のクーポン管理方法。
- 前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積す
るユーザデータ記憶手段をさらに有し、
前記クーポンを記録する段階は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、
前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する段階をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクーポン管理方法。 - ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、
商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、
クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバを用いて、ユーザに対してクーポンの発行を行なうクーポン管理プログラムであって、
前記管理コンピュータを、
前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す手段と、
希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する手段と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、
前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提供可能ポイントを提供ポ イントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段
として機能させることを特徴とするクーポン管理プログラム。 - 前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、
クーポン管理プログラムは、前記管理コンピュータを、前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す手段としてさらに機能させ、
前記クーポンを記録する手段は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを特徴とする請求項5に記載のクーポン管理プログラム。 - 前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを特徴とする請求項5又は6に記載のクーポン管理プログラム。
- 前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積するユーザデータ記憶手段をさらに有し、
クーポン管理プログラムは、
前記クーポンを記録する手段は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、
前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のクーポン管理プログラム。 - ユーザ毎に付与されたクーポンを記録する発行クーポン記憶手段と、
商品識別子と提供可能ポイントとを関連づけて記録したリクエストクーポンデータ記憶手段と、
クーポン管理を行なう管理コンピュータとを有するクーポン管理サーバであって、
前記管理コンピュータが、
前記ユーザに対して、希望の商品識別子と、その商品購入時に提供される希望ポイントとの入力を促す手段と、
希望商品の希望ポイントが入力された場合には、前記リクエストクーポンデータ記憶手段に記録された前記提供可能ポイントと前記希望ポイントとを比較する手段と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより小さい場合には、前記
発行クーポン記憶手段に、前記希望ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段と、
前記比較の結果、前記希望ポイントが前記提供可能ポイントより大きい場合には、前記提供可能ポイントを前記ユーザに提示し、承諾を促し、
前記承諾を受けた場合、前記発行クーポン記憶手段に、前記提供可能ポイントを提供ポイントとするクーポンを前記ユーザに関連づけて記録する手段と
を有することを特徴とするクーポン管理サーバ。 - 前記発行クーポン記憶手段には、クーポン有効期間を記録でき、
前記ユーザに商品購入希望日の入力を促す手段をさらに有し、
前記クーポンを記録する手段は、前記購入希望日に基づいて算出したクーポン有効期限を、前記ユーザに関連づけてさらに記録することを特徴とする請求項9に記載のクーポン管理サーバ。 - 前記発行クーポン記憶手段には、前記クーポンの使用の有無を、さらに記録することを特徴とする請求項9又は10に記載のクーポン管理サーバ。
- 前記クーポン管理サーバは、ユーザ毎に発行されたポイントを蓄積するユーザデータ記憶手段をさらに有し、
前記クーポンを記録する手段は、前記ユーザデータ記憶手段に記録された蓄積ポイントから所定ポイントを減じ、
前記クーポンが使用された場合には、前記提供ポイントに前記所定ポイントを加算して、前記ユーザデータ記憶手段に記録する手段をさらに有することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のクーポン管理サーバ。
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