JP3902375B2 - アクスルモジュール - Google Patents

アクスルモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP3902375B2
JP3902375B2 JP2000047869A JP2000047869A JP3902375B2 JP 3902375 B2 JP3902375 B2 JP 3902375B2 JP 2000047869 A JP2000047869 A JP 2000047869A JP 2000047869 A JP2000047869 A JP 2000047869A JP 3902375 B2 JP3902375 B2 JP 3902375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
constant velocity
velocity universal
universal joint
type constant
outer ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000047869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001233005A (ja
Inventor
弘二 佐橋
和彦 穂積
啓助 曽根
仁博 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2000047869A priority Critical patent/JP3902375B2/ja
Priority to US09/735,664 priority patent/US6780114B2/en
Publication of JP2001233005A publication Critical patent/JP2001233005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3902375B2 publication Critical patent/JP3902375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Motor Power Transmission Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクスルモジュールに関し、詳しくは、自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達する動力伝達系に使用されるアクスルモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達する動力伝達系は、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要があるため、例えば、図8に示すようにエンジン側と駆動車輪側との間に中間シャフト1(ドライブシャフト)を介装し、その中間シャフト1の一端部を摺動型等速自在継手2を介してディファレンシャルに連結し、他端部を固定型等速自在継手3および軸受ユニット4を介して駆動車輪5に連結している。これら固定型等速自在継手3および摺動型等速自在継手2と中間シャフト1との間には、異物などの侵入やグリースの漏出を防止するためのブーツ6,7が装着されている。
【0003】
摺動型等速自在継手2と固定型等速自在継手3と中間シャフト1とからなるドライブシャフトアッセンブリ8に軸受ユニット4が取り付けられてアクスルモジュールを構成している。前記摺動型等速自在継手2のいわゆるプランジングによって軸方向の変位が吸収される。これに対して固定型等速自在継手3は角度変位のみが可能である。
【0004】
このアクスルモジュールのドライブシャフトアッセンブリ8は、車体に装着された状態で等速自在継手2,3に所定の作動角がついている。この等速自在継手2,3の作動角は逐次変化することから、一般的に、一対の等速自在継手2,3において、アウトボード側に固定型等速自在継手3を、インボード側に摺動型等速自在継手2をそれぞれ使用し、その作動角の変化に対応している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したアクスルモジュールにおいては、等速自在継手用ブーツ6,7は、他の部品と比べて交換頻度が比較的高く、特に、アウトボード側等速自在継手用ブーツ7は、インボード側等速自在継手用ブーツ6に比べ、小石や障害物による亀裂や切損の頻度が高く寿命が短い。
【0006】
この等速自在継手用ブーツ6,7はゴム製のものが一般的であるが、そのゴム製ブーツに比べ表面硬さが高く、亀裂や切損による損傷を受け難く、また、耐久性を向上させた樹脂製ブーツが最近使用されている。しかしながら、この種のブーツであっても、損傷の危険度を全くなくすことは困難であり、改善の余地はある。こうした状況において、ブーツ交換の際の作業性を向上させることが望まれているのが現状である。
【0007】
従来、アウトボード側等速自在継手用ブーツ7を交換するに際して、ドライブシャフトアッセンブリ8を車体から一旦取り外した上で、インボード側等速自在継手2を一旦分解し、インボード側から前記ブーツ7を交換していた。このインボード側等速自在継手を分解する手間を省くため、例えば、特開平10−325420号公報には、インボード側等速自在継手を装着した状態のままでアウトボード側等速自在継手用ブーツを交換できるように、アウトボード側ブーツの小径側の開口端の径を、インボード側ブーツの大径側の固定部径以上にし、アウトボード側ブーツをインボード側ブーツの外周を通過可能にしたものが開示されている。
【0008】
しかしながら、特開平10−325420号公報に開示されたものは、以下の点で問題があった。すなわち、ブーツ内部の空間容積が増大し、グリース封入量がそれに伴って増量せざるを得なくなる。これによって、回転による遠心力が大きくなり、ブーツの膨張量の増大を招来して、特に高速耐久性に課題を残すことになる。また、中間シャフトに間座を付加するため、中間シャフトの重量が増大して燃費などの増加を招来し、軽量化を図ることが困難となる。さらに、ブーツ外径のスペースが増大し、周辺部品との干渉の問題が発生する可能性もある。
【0009】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、アウトボード側等速自在継手用ブーツの交換において、ブーツの耐久性を維持し、交換の作業性を向上させ得るアクスルモジュールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、車輪用軸受ユニットに連結された固定型等速自在継手を中間シャフトの一端部に装着すると共に、ディファレンシャルに連結された摺動型等速自在継手を前記中間シャフトの他端部に装着したアクスルモジュールにおいて、大径端部が前記固定型等速自在継手の外輪外径に装着され、かつ、小径端部が前記中間シャフト外径に装着された蛇腹状のブーツを備え、前記摺動型等速自在継手のスライド部が外輪底部に最も接近する時に前記スライド部が外輪底部に干渉するまでの余裕プランジング量が、前記固定型等速自在継手の内輪幅寸法に中間シャフトの内輪端面からの突出量を加えた寸法に設定されていることを特徴とする(請求項1)。
【0011】
請求項1の発明では、摺動型等速自在継手のスライド部が外輪底部に最も接近する時に前記スライド部が外輪底部に干渉するまでの余裕プランジング量が、前記固定型等速自在継手の内輪幅寸法に中間シャフトの内輪端面からの突出量を加えた寸法に設定されていることにより、摺動型等速自在継手のスライド部が外輪の底部側へスライドさせるだけで、前記スライド部が外輪の底部に干渉することなく、中間シャフトを固定型等速自在継手の内輪から外すことができるので、ドライブシャフトアッセンブリを車体から取り外す必要がない。
【0012】
前記前記固定型等速自在継手の外輪ステム部を中空状とし、その中空部を外輪マウス部と連通させることが望ましい(請求項2)。このような構造とすれば、前記軸受ユニットの中空部から、固定型等速自在継手の外輪マウス部に位置する中間シャフトを押し出すことができ、中間シャフトの取り外しが容易となる。また、軸受ユニットおよび固定型等速自在継手の外輪マウス部が共通して中空であり、大気と連通しているため、運転による昇温を抑制することができる。さらに、アクスルモジュールの軽量化が図れる。
【0013】
また、前記ステム部の中空部とマウス部との連通部位にエンドキャップを装着した構造の場合、このエンドキャップのほぼ中心部に連通部を形成することが望ましい(請求項3)。このようにすれば、固定型等速自在継手の内部温度の変化により、ブーツが膨張または収縮することを抑制することができる。
【0014】
請求項1乃至3に記載された本発明は、前記固定型等速自在継手の外輪外径に、前記車輪用軸受ユニットにおける複列の軌道面のうちの一方の軌道面を一体形成した構造のものに適用可能である(請求項4)。また、前記車輪用軸受ユニットにおける複列の軌道面のうち、一方の軌道面をハブ輪の外径に形成し、他方の軌道面を、前記ハブ輪または前記固定型等速自在継手の外輪に嵌合された別体の内輪の外径に形成した構造のものに適用可能である(請求項5)。
【0015】
前記車輪用軸受ユニットは、前記固定型等速自在継手の外輪と塑性結合されていることが望ましい(請求項6)。このように車輪用軸受ユニットと固定型等速自在継手の外輪とを塑性結合により連結したことにより、軽量化を図ることができる。また、前記固定型等速自在継手用ブーツを樹脂製とすることが望ましい(請求項7)。樹脂製ブーツを使用すれば、亀裂や切損による損傷で寿命が低下することを抑制して耐久性の向上が図れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係るアクスルモジュールの実施形態を以下に詳述する。
【0017】
図1に示す実施形態のアクスルモジュールは、車輪用軸受ユニット14に連結された固定型等速自在継手13を中間シャフト11の一端部に装着すると共に、ディファレンシャルに連結された摺動型等速自在継手12を前記中間シャフト11の他端部に装着したユニット構造を具備する。これら固定型等速自在継手13と摺動型等速自在継手12と両者を連結する中間シャフト11とからなるドライブシャフトアッセンブリ18に軸受ユニット14を取り付けてアクスルモジュールを構成する。前記摺動型等速自在継手12のいわゆるプランジングによって軸方向の変位が吸収される。これに対して固定型等速自在継手13は角度変位のみが可能である。
【0018】
前記固定型等速自在継手13は、中間シャフト11の一端に取り付けられて外周部にトラック溝が形成された内輪20(以下、継手内輪と称す)と、内周部にトラック溝が形成された外輪21(以下、継手外輪と称す)と、継手内輪20および継手外輪21のトラック溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボール22と、継手内輪20および継手外輪21間に介在してトルク伝達ボール22を支持する保持器23とで構成されている。継手外輪21は、概ね椀状のマウス部24と、そのマウス部24と一体的に形成されたステム部25とを有する。なお、固定型等速自在継手13としては、アンダーカットフリー形のものも適用可能である。
【0019】
継手外輪21と中間シャフト11との間には、等速自在継手13の内部への異物の侵入や内部のグリースの漏出を防止するためのブーツ17が気密的に装着されている。ブーツ17は蛇腹状で、大径端部を継手外輪21のマウス部外径に装着し、小径端部を中間シャフト11に装着して、それぞれブーツバンド26,27で締め付けて固定される。このブーツ17はゴム製のもの以外に、樹脂製のものがよい。樹脂製ブーツであれば、ゴム製ブーツに比べ表面硬さが高く、亀裂や切損による損傷で寿命が低下することを抑制して耐久性を向上させることができる点で好ましい。
【0020】
軸受ユニット14は、車輪ホイール(図示せず)を固定するためのハブボルト28が円周方向等間隔位置に取り付けられた車輪取付けフランジ29を有するハブ輪30と、前記継手外輪21の肩部に嵌め込まれたハブ輪30と別体の内輪31と、車体に固定するためのナックル(図示せず)がボルトにより取り付けられた車体取付けフランジ32を外周に有する外輪33とを備えている。
【0021】
これらハブ輪30および内輪31と外輪33とで複列アンギュラ玉軸受構造を構成し、外輪33の内径面に複列の軌道面34,35が形成され、ハブ輪30の外周面に形成された一方の軌道面36と内輪31の外周面に形成された他方の軌道面37とで、前記外輪33の軌道面34,35と対向する複列の軌道面36,37が形成され、外輪33とハブ輪30及び内輪31の軌道面間に複列の転動体38,39を介在させ、各列の転動体38,39を保持器40,41により円周方向等間隔に支持した構造を具備する。なお、外部からの異物の侵入や内部に充填したグリースの漏出を防止するため、シール42,43がハブ輪30および内輪31と外輪33との間に設けられている。
【0022】
この軸受ユニット14は、継手外輪21のステム部25をハブ輪30の貫通孔に挿通し、そのステム部25の外径及びハブ輪30の内径に形成されたセレーション44,45(又はスプライン)によりハブ輪30とトルク伝達可能なように結合され、ボルト46により等速自在継手13と連結されている。
【0023】
また、摺動型等速自在継手12はダブルオフセット形のものであり、このダブルオフセット形等速自在継手12は、中間シャフト11の一端に取り付けられて外周部にトラック溝が形成された内輪47(以下、継手内輪と称す)と、内周部にトラック溝が形成された外輪48(以下、継手外輪と称す)と、継手内輪47および継手外輪48のトラック溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボール49と、継手内輪47および継手外輪48間に介在してトルク伝達ボール49を支持する保持器50とで構成されている。
【0024】
なお、摺動型等速自在継手12としては、前記ダブルオフセット形以外に、半径方向に突出した三本の脚軸を有するトリポード部材と、内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する継手外輪と、前記トリポード部材の脚軸と継手外輪間に介装されて回転トルクを伝達する転動部材とで構成されたトリポード形のものでも適用可能である。
【0025】
継手外輪48と中間シャフト11との間には、等速自在継手12の内部への異物の侵入や内部のグリースの漏出を防止するためのブーツ16が気密的に装着されている。ブーツ16は蛇腹状で、大径端部を継手外輪48のマウス部外径に装着し、小径端部を中間シャフト11に装着して、それぞれブーツバンド51,52で締め付けて固定される。このブーツ16も、固定型等速自在継手13の場合と同様、ゴム製のもの以外に、樹脂製のものがよい。
【0026】
このアクスルモジュールのドライブシャフトアッセンブリ18は、車体に装着された状態で等速自在継手12,13に所定の作動角がついている。車両が空車時から満車時へ移行すると、等速自在継手12,13の作動角が変化し、また、凹凸路面の走行により車両がバウンドした時や、路肩に乗り上げた時、車両をジャッキアップした時など、等速自在継手12,13の作動角は様々に変化する。さらに、車両の急加減速時にも、車両の重心移動によって等速自在継手12,13の作動角は逐次変化する。このような状況を加味し、一般的に一対の等速自在継手12,13において、アウトボード側に固定型等速自在継手13を、インボード側に摺動型等速自在継手12をそれぞれ使用し、その作動角の変化に対応している。
【0027】
インボード側に位置する摺動型等速自在継手12において、通常、最小作動角の時、例えばバウンド時には、継手外輪48の底部とスライド部(ダブルオフセット形の場合は保持器50、トリポード形の場合は転動部材)とが干渉せず、一方、最大作動角の時、例えばジャッキアップ時には、前記スライド部が継手外輪48のトラック溝から脱落しないようにプランジング量が設定されている。このプランジング量を大きくすれば、その分、重量アップするだけでなく、許容作動角も低下して機能を低下させるため、組み立て誤差などを加味して最小限に抑えられている。
【0028】
この実施形態のアクスルモジュールでは、前記摺動型等速自在継手12の継手外輪48の底部までの余裕プランジング量H1が、この摺動型等速自在継手12の最小作動角時での少なくとも前記固定型等速自在継手13の継手内輪20の幅寸法K1に設定されていることが必要である。
【0029】
前記余裕プランジング量H1とは、図1に示すように摺動型等速自在継手12の最小作動角時、すなわち、その摺動型等速自在継手12のスライド部(トルク伝達ボール49および保持器50)が継手外輪48の底部に最も接近する条件の時に、前記スライド部が継手外輪48の底部に干渉するまでの寸法である。この実施形態では、余裕プランジング量H1が、固定型等速自在継手13の継手内輪20の幅寸法K1に中間シャフト11の前記継手内輪20の端面からの突出量L1を加えた寸法(K1+L1)に設定されている。
【0030】
これにより、アクスルモジュールのドライブシャフトアッセンブリ18を車体から取り外すことなく、摺動型等速自在継手12のスライド部をインボード側へ余裕プランジング量H1の分だけスライドさせることにより、中間シャフト11を固定型等速自在継手13の継手内輪20から外すことができる。
【0031】
なお、余裕プランジング量H1は、この実施形態のように中間シャフト11が継手内輪20の端部から突出したタイプ以外に、中間シャフト11が継手内輪20の端部から突出していないタイプ、すなわち、継手内輪20のセレーション途中で中間シャフト11をワンクリップで継手内輪20に結合させたタイプもあり、また、余裕プランジング量H1は、通常少し余裕をもって設けているため、前述したように最小作動角時での少なくとも継手内輪20の幅寸法K1があれば、中間シャフト11が取り外し可能である。
【0032】
一方、摺動型等速自在継手12の最大作動角の時、トルク伝達ボール49の中心が継手外輪48の開口端部のトラック溝から脱落するまでの余裕プランジング量H2が設定されている。これにより、ジャッキアップ時などの最大作動角時に摺動型等速自在継手12のスライド部が継手外輪48から脱落することはない。
【0033】
なお、図1の実施形態では、前記軸受ユニット14は、ハブ輪30と別体の内輪31を継手外輪21の肩部に嵌め込んだ構造のものであるが、この構造以外にも、例えば、ハブ輪と別体の内輪をそのハブ輪の端部外径に圧入により嵌め込んだ構造のものでもよく、また、図2および図3に示すように複列の軌道面36,37のうち、インボード側の軌道面37を継手外輪21の肩部に直接形成した構造のものでも可能である。
【0034】
また、軸受ユニット14のハブ輪30と継手外輪21とは、前記ボルト結合以外にも、例えばナット結合構造でも可能である。図2および図3に示すように継手外輪21のステム部25をマウス部24と連通するように中空状とし、ハブ輪30の貫通孔に挿通された継手外輪21のステム部25の端部を加締めることによって結合された構造とすることも可能である。なお、ステム部25の中空部は、軸孔53をマウス部24の底部と連通させている。
【0035】
図2に示す加締めは、継手外輪21のステム部25の端部を半径方向外側に塑性変形させる場合であり、また、図3に示す加締めは、ステム部25の端部外周面に、例えばねじ、セレーション又はローレット加工などによる凹凸部54を形成し、その凹凸部54を形成した部位を例えば内径側から外径側に拡径させて塑性変形させる場合である。このように継手外輪21のステム部25を中空状とすれば、装置の軽量化による燃費向上、運転による昇温を抑制する放熱条件の向上といった利点が得られる。
【0036】
継手外輪21のステム部25を中空状とし、その中空部(軸孔53)をマウス部24の内部と連通させた場合、ステム部25の中空部とマウス部24との連通部位にエンドキャップ55を装着してマウス部24に充填したグリースの漏出を防止するようにしている。このエンドキャップ55はステム部25の中空部を通して取付け、取外しができるようになっている。すなわち、エンドキャップ55はステム部側に開口した内フランジ56を有し、この内フランジ56に、中空部に挿入した工具のフックを引っ掛けて取り外すことができる。
【0037】
前記エンドキャップ55のほぼ中心部に連通部を設けることが望ましい。この連通部は、例えば図4(a)(b)に示すように金属製の円板状部材57の中央部に孔を形成し、その孔を閉塞するゴム等の弾性体58を取り付けてその弾性体58のほぼ中心部に十字状の切欠き59を形成することにより実現可能である。また、他の構造としては、図5(a)(b)に示すように中央孔を有する円環状部材からなる芯金60にゴム等の弾性体61を被覆し、そのほぼ中心部に十字状の切欠き62を形成することによっても実現可能である。
【0038】
このようにエンドキャップ55に連通部(切欠き59,61)を設けたことにより、継手外輪21のマウス部24の内部とステム部25の中空部を介して大気と連通することになるため、固定型等速自在継手13の内部温度の変化によりブーツ17が膨張、収縮することを抑制することができてブーツ17の寿命向上が図れる。
【0039】
中間シャフト11と継手内輪20とはセレーション63,64(またはスプライン)により結合されており、中間シャフト11の端部に形成された環状溝65にC型止め輪66を嵌合させたことにより、中間シャフト11が継手内輪20から抜脱することを防止している(図2および図3参照)。継手外輪21のステム部25をマウス部24と連通するように中空状とした場合、C型止め輪66の外径d1よりも継手外輪21のステム部25の軸孔内径d2を大きくする必要がある。このようにしておけば、ステム部25の軸孔53からスナップリングプライヤー等の工具で前記止め輪66を脱着することが可能となる。なお、C型止め輪以外の他の脱着可能な抜け止め部材を使用することも可能である。
【0040】
中間シャフト11を継手内輪20から取り外すに際しては、以下の要領でもって行えばよく、図6を参照しながら説明する。
【0041】
まず、継手外輪21のステム部25の中空部(軸孔53)に挿入し得る直径で、外周面に雄ねじを形成した棒状の工具67を準備するとともに、この工具67と中間シャフト11とを連結するためのカップリング装置を設ける。カップリング装置の一例としては、例えばねじ孔とねじ軸の組合せなどがある。すなわち、中間シャフト11の端部にねじ孔68を形成し、このねじ孔68に適合するねじ部69を工具67の一端に形成している。
【0042】
中間シャフト11を継手内輪20から取り外すに際しては、まず、ブーツバンド26,27(図1参照)を外し、ブーツ17を軸方向に逃がしておく。そして、エンドキャップ55を外す。続いて工具67のねじ部69を中間シャフト11のねじ孔68に端部が当たるまでねじ込む。次に、継手外輪21または継手内輪20を軸方向(たたく方向)に固定し、白抜き矢印で示すように工具67をたたいて継手内輪20から中間シャフト11を抜く。このとき、継手内部に衝撃力が加わらないように継手内輪20を例えば治具70により固定しておくのが望ましい。この実施形態では、中間シャフト11を継手内輪20にサークリップ71により位置決め固定している。このサークリップ71は所定値を越える軸方向力が加わると縮径して環状溝内に埋没し、中間シャフト11が継手内輪20から抜け出すのを許容する。従って、サークリップ71をステム部25の軸孔53から取り外す必要がないので、その軸孔53の内径をサークリップ71の外径よりも小さくてもよい。
【0043】
この実施形態のアクスルモジュールでは、前記摺動型等速自在継手12の継手外輪48の底部に干渉するまでの余裕プランジング量H1が、摺動型等速自在継手12の最小作動角時、すなわち、その摺動型等速自在継手12のスライド部(トルク伝達ボール49および保持器50)が継手外輪48の底部に最も接近する条件の時に、固定型等速自在継手13の継手内輪20の幅寸法K1に中間シャフト11の前記継手内輪20の端面からの突出量L1を加えた寸法(K1+L1)に設定されているため、ドライブシャフトアッセンブリ18を車体から取り外すことなく、摺動型等速自在継手12のスライド部をインボード側へ余裕プランジング量H1の分だけスライドさせるだけで、中間シャフト11を固定型等速自在継手13の継手内輪20から外すことができる。これにより、ブーツ交換が可能となる。
【0044】
そのブーツ17の交換後、中間シャフト11を継手内輪20に取り付けるに際しては、まず、図7に示すようにブーツ17およびブーツバンド26,27を中間シャフト11に組み込んだ状態で、継手内輪20に中間シャフト11のセレーションを噛み合わせる。次に、工具67をステム部25の中空部(軸孔53)にハブ輪30側から挿入し、先端のねじ部69を中間シャフト11のねじ孔68にねじ込む。続いて、ナット72を継手外輪21のステム部25の端までねじ込む。白抜き矢印Aで示すように工具67をスパナ73等で回転方向に止めておき、ナット72をさらにねじ込んでゆくと、工具67と共に中間シャフト11が白抜き矢印Bで示すようにナット72側に引っ張られる。このようにして中間シャフト11のセレーション部分が継手内輪20に挿入され、中間シャフト11の環状溝内に保持されていたサークリップ71が拡径して継手内輪20の位置決めをする。継手内にグリースを封入し、エンドキャップ55をはめる。ブーツ17を移動させてブーツバンド26,27を締め付けることにより組立てが完了する。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、摺動型等速自在継手のスライド部が外輪底部に最も接近する時に前記スライド部が外輪底部に干渉するまでの余裕プランジング量が、前記固定型等速自在継手の内輪幅寸法に中間シャフトの内輪端面からの突出量を加えた寸法に設定されていることにより、摺動型等速自在継手のスライド部が外輪の底部側へスライドさせるだけで、前記スライド部が外輪の底部に干渉することなく、また、ストラットやサスペンションボールジョイントを外すことなく、車体にドライブシャフトアッセンブリを装着したままで、中間シャフトを固定型等速自在継手の内輪から外すことができるので、ブーツ等の交換による作業性を向上させることができる。
【0046】
前記車輪用軸受ユニットが中空構造で、前記固定型等速自在継手の外輪マウス部と連通した構造であれば、前記軸受ユニットの中空部から、固定型等速自在継手の外輪マウス部に位置する中間シャフトを工具などを利用して押し出すことができ、中間シャフトの取り外しが容易となる。また、軸受ユニットおよび固定型等速自在継手の外輪マウス部が共通して中空であり、大気と連通しているため、運転による昇温を抑制することができる。さらに、アクスルモジュールの軽量化が図れる。
【0047】
また、前記中空部にエンドキャップを装着した構造の場合、このエンドキャップのほぼ中心部に連通部を形成した構造とすれば、固定型等速自在継手の内部温度の変化により、ブーツが膨張または収縮することを抑制することができてブーツの寿命を向上させ得る。
【0048】
前記車輪用軸受ユニットが、前記固定型等速自在継手の外輪と塑性結合された構造であれば、軽量化を図ることができる。また、前記固定型等速自在継手用ブーツを樹脂製とすれば、亀裂や切損による損傷で寿命が低下することを抑制してより一層の耐久性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクスルモジュールの実施形態を示す断面図である。
【図2】固定型等速自在継手のステム部を中空状とし、加締めによりハブ輪に結合させた一形態を示す断面図である。
【図3】固定型等速自在継手のステム部を中空状とし、加締めによりハブ輪に結合させた他の形態を示す断面図である。
【図4】(a)はエンドキャップの一形態を示す断面図、(b)はその側面図である。
【図5】(a)はエンドキャップの他の形態を示す断面図、(b)はその側面図である。
【図6】固定型等速自在継手の継手内輪から中間シャフトを抜脱する要領を説明するための断面図である。
【図7】固定型等速自在継手の継手内輪に中間シャフトを装着する要領を説明するための断面図である。
【図8】自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達する動力伝達系を示す断面図である。
【符号の説明】
11 中間シャフト
12 摺動型等速自在継手
13 固定型等速自在継手
14 車輪用軸受ユニット
17 固定型等速自在継手用ブーツ
20 継手内輪
21 継手外輪
24 マウス部
25 ステム部
30 ハブ輪
31 内輪
36,37 複列の軌道面
48 継手外輪
53 中空部(軸孔)
55 エンドキャップ
59 連通部(切欠き)
62 連通部(切欠き)
1 余裕プランジング量
1 継手内輪の幅寸法
1 中間シャフトの突出量

Claims (7)

  1. 車輪用軸受ユニット14に連結された固定型等速自在継手13を中間シャフト11の一端部に装着すると共に、ディファレンシャルに連結された摺動型等速自在継手12を前記中間シャフト11の他端部に装着したアクスルモジュールにおいて、大径端部が前記固定型等速自在継手13の外輪21の外径に装着され、かつ、小径端部が前記中間シャフト11の外径に装着された蛇腹状のブーツ17を備え、前記摺動型等速自在継手12スライド部49,50が外輪48の底部に最も接近する時に前記スライド部49,50が外輪48の底部に干渉するまでの余裕プランジング量 が、前記固定型等速自在継手13の内輪20の幅寸法 中間シャフト11の内輪20の端面からの突出量L を加えた寸法(K +L )に設定されていることを特徴とするアクスルモジュール。
  2. 前記固定型等速自在継手13の外輪ステム部25を中空状とし、その中空部を外輪マウス部24と連通させたことを特徴とする請求項1に記載のアクスルモジュール。
  3. 前記ステム部25の中空部とマウス部24との連通部位にエンドキャップ55を装着すると共に、このエンドキャップ55のほぼ中心部に連通部59,61を形成したことを特徴とする請求項2に記載のアクスルモジュール。
  4. 前記固定型等速自在継手13の外輪外径に、前記車輪用軸受ユニット14の複列の軌道面36,37のうち、少なくとも一方を一体形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアクスルモジュール。
  5. 前記車輪用軸受ユニット14における複列の軌道面36,37のうち、一方の軌道面36をハブ輪30の外径に形成し、他方の軌道面37を、前記ハブ輪30または前記固定型等速自在継手13の外輪21に嵌合された別体の内輪31の外径に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアクスルモジュール。
  6. 前記車輪用軸受ユニット14は、前記固定型等速自在継手13の外輪21と塑性結合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアクスルモジュール。
  7. 前記固定型等速自在継手用ブーツ17を樹脂製としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のアクスルモジュール。
JP2000047869A 1999-12-15 2000-02-24 アクスルモジュール Expired - Lifetime JP3902375B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047869A JP3902375B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 アクスルモジュール
US09/735,664 US6780114B2 (en) 1999-12-15 2000-12-14 Drive wheel bearing assembly

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047869A JP3902375B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 アクスルモジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001233005A JP2001233005A (ja) 2001-08-28
JP3902375B2 true JP3902375B2 (ja) 2007-04-04

Family

ID=18570044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000047869A Expired - Lifetime JP3902375B2 (ja) 1999-12-15 2000-02-24 アクスルモジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3902375B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3958568B2 (ja) * 2001-12-13 2007-08-15 Ntn株式会社 駆動車輪用軸受装置
GB2446863A (en) * 2007-02-21 2008-08-27 Smiths Aerospace Ltd Diaphragm coupling with stops to limit range of movement
JP4920465B2 (ja) * 2007-03-20 2012-04-18 Ntn株式会社 摺動式等速ジョイント
JP2008281097A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toyota Motor Corp ブーツおよび動力伝達軸
JP2016130559A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 Nok株式会社 ダストカバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001233005A (ja) 2001-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6780114B2 (en) Drive wheel bearing assembly
JP5261023B2 (ja) 車輪用軸受装置の加工方法
EP1939471B1 (en) Bearing device for wheel
US8944694B2 (en) Bearing device for driving wheel, and its assembling method
CN110481315B (zh) 与车轮轮毂装置一体的等速万向节组件
US20080093914A1 (en) Wheel Bearing Device
US8047724B2 (en) Bearing device for wheel
KR20020059374A (ko) 포획링을 갖는 허브 어셈블리 및 그것을 조립하기 위한방법
JP2007046703A (ja) 駆動車輪用軸受装置
US20070217727A1 (en) Wheel hub and bearing arrangement, and a method for mounting such an arrangement
JP3902375B2 (ja) アクスルモジュール
JP2001347845A (ja) 自動車用プロペラシャフト
JP4605644B2 (ja) 後輪用アクスルモジュール
JP2001241459A (ja) アクスルモジュール
JP2000185507A (ja) 等速ジョイント
JP2001113906A (ja) 車輪駆動用軸受ユニット
JP2007162828A (ja) 車輪用軸受装置およびこれを備えたアクスルモジュール
JP2012189190A (ja) 摺動式等速自在継手
JP2002339959A (ja) 駆動輪用転がり軸受ユニットの製造方法及び車輪用駆動ユニット
JP2001171306A (ja) 駆動側車輪支持装置
US11420470B2 (en) Wheel bearing
JP2006112516A (ja) 車輪用軸受装置
JP2001246903A (ja) ハブユニット
JP4815712B2 (ja) 車軸用軸受装置
JP2005319889A (ja) 駆動車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3902375

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140112

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term