JP3902245B2 - Romカセット及びこれに用いるバックアップ用メモリ - Google Patents

Romカセット及びこれに用いるバックアップ用メモリ Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、CPUを内蔵するビデオゲーム装置等の本体装置に挿抜可能とされるROMカセット及びこれに用いるバックアップ用メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、ROMカセット等の記憶装置にゲームプログラムを記憶し、ビデオゲームをモニタに表示して行う、一般的カセットゲーム装置を説明する図である。
【0003】
図において、50は、ゲーム装置本体であり、中にゲームプログラムを演算処理し、ゲームを実行するCPUを含んでいる。51は、かかるゲーム装置本体にコネクタにより挿抜可能とされる、ゲームプログラムを記憶している固定記憶回路(ROM)を有するROMカセットである。
【0004】
また52は、ROMカセット51に代わりまたは同時に使用される大容量の記憶回路であるCD−ROMである。これら、ROMカセット51または、CD−ROM52に記憶されるゲームプログラムが読み込まれ、本体50のCPUによりゲームプログラムが実行される。
【0005】
53は、複数の制御ボタンを有する入力バッドである。二人で対戦ゲーム等を行う場合は、図示のように一対の入力バッド53がゲーム本体装置50に接続される。54は、TVモニタであり、ゲーム装置本体50から出力されるビデオ信号を表示する。
【0006】
このようなゲーム装置において、ROMカセット51には、上記のようにゲームプログラムが記憶される固定記憶回路であるROMが搭載されるとともに、プレーヤによって入力されるデータを記憶する読出/書込可能のRAMが搭載される場合が多い。
【0007】
そして、このRAMには、ゲーム進行中のデータが記憶されるとともに、更に例えば、特開昭63−24293号公開公報に記載されるように、プレーヤの入力により、ゲームの開始に先立って、予めゲームに登場するキャラクタの特性を定義、修飾するためのデータを登録記憶するためにも用いられる。
【0008】
このプレーヤの入力により定義、修飾されたゲームに登場するキャラクタの特性にしたがって、ゲーム中、キャラクタのパワー、能力が増大、減少したりしてゲームが進行する。
【0009】
図6は、従来のROMカセット51を使用する場合の、使用動作例である。
図において、ゲーム装置に電源が投入されると、タイトル処理画面がモニタ54に表示される。表示された画面の指示にしたがって、プレーヤがゲームの実行方法等の選択、指示を入力する等のタイトル画面処理(ステップS61)を行う。
【0010】
ついで、RAMに記憶されているプレーヤが先にセーブしたゲーム上にキャラクタに関するデータを読みだす(ステップS62)。ついで終了か否かの判断を行い(ステップS63)、終了でなければ対戦ゲーム等の処理が行われる(ゲームが実行される)(ステップS64)。
【0011】
そして、ゲームが終了すると、必要な場合、終了時点のデータをセーブするか否かの判断を行う(ステップS65)。セーブする場合は、セーブ・ロード処理(ステップS62)において、RAMに書き込む
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記のような従来の装置において、プレーヤの入力により、ゲームの開始に先立って、予め登録記憶されるゲームに登場するキャラクタの特性を定義、修飾するためのデータは、ROMカセット51内のRAMに記憶され、あるいは、ゲーム装置本体50内のRAMに記憶される。
【0013】
ここで、対戦ゲーム等においては、同一のゲーム装置本体において、ゲームを実行するのみでなく、自分が特徴付けたゲーム中のキャラクタを他のプレーヤが特徴付けたキャラクタと対戦させることができれば、更に興味のあるゲームが実行できる。
【0014】
しかし従来の装置では、カセットに固定的に搭載されるRAMに記憶されるデータは、それぞれそのゲームカセットを持っている個人のテータでしかない。したがって、RAMに記憶させたデータをデータベースとして他の人と交換が可能となれば、より自由度と応用度の高いゲーム装置が提供できる。
【0015】
また、常にROMカセット内にRAMが搭載される場合は、ROMカセットのコストを大きくすることに繋がる。しかし、従来の装置においては、かかる要望に対応するものではない。
【0016】
したがって、本発明は、上記の従来装置に対する問題及び要望を踏まえ、これらを満たすROMカセット及びこれに用いるバックアップ用メモリを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明にしたがうROMカセットは、CPUを内蔵するゲーム装置本体に挿抜可能とされるための第一のコネクタ部と、少なくとも一の固定記憶回路と、二以上の第一のコネクタ部を有する。
【0018】
そしてこの第二のコネクタ部には、バックアップ用のメモリが挿抜可能とされるように構成される。
【0019】
更に本発明にしたがうバックアップ用メモリは、CPUを内蔵するゲーム装置本体に挿抜可能とされる上記のROMカセットに挿抜可能とされるための第一のコネクタ部と、バッテリと、このバッテリにより記憶保持用の電源が供給される書込/読出可能のRAMを有して構成される。
【0020】
更に本発明の一態様においては、上記のバックアップ用メモリが前記第二のコネクタ部に二個挿入され、更に、DSPを有し、このDSPの制御により前記挿入されたバックアップ用メモリ間でデータの交換を行うことを特徴とする。
【0021】
更に別の態様では、バックアップ用メモリが前記第二のコネクタ部に二個挿入され、更に前記少なくとも一の固定記憶回路にゲームプログラムを記憶し、前記挿入されたバックアップ用メモリのデータを取り込み、該ゲームプログラムを実行可能とするように該バックアップ用メモリのデータを処理するように構成される。
【0022】
【作用】
本発明にしたがうROMカセットは、CPUを内蔵するゲーム装置本体に挿抜可能とされるための第一のコネクタ部の他に第二のコネクタ部を有している。
【0023】
この第二のコネクタ部に、バックアップ用のメモリが挿抜される。したがって、このバックアップ用のメモリを他のROMカセットと組合わせることが可能である。
【0024】
同時に、ROMカセットは、外部にバックアップ用のメモリが挿抜されるように構成されるから、それ自体のコストを低く抑えることが可能である。更にROMカセットは、二以上の第二のコネクタ部を有する場合は、複数のRAMデータを同時に使用が可能であり、かかる場合は、それぞれの遊戯者が特徴付けたキャラクタを対戦させることが可能である。
【0025】
【実施例】
図1は、本発明の実施例である。図において、1は、本発明にしたがうROMカセット概念図である。更に10は、本発明にしたがうバックアップ用メモリである。
【0026】
ROMカセット1は、ゲーム装置本体、例えば図5に示すゲーム装置のゲーム装置本体50に挿抜可能とするためのコネクタ部14を有している。コネクタ部14は、ゲーム装置本体10のコネクタに挿入され電気的に接続される。したがって、コネクタ部14には、複数の接続リードが基板に設けられ、内部の回路に接続されている。
【0027】
内部の回路として、ROM12、更にDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)13が搭載されている。これらは、カセット1の外殻により、通常は見ることはできないが、説明の理解のために図では透視した形で図示している。
【0028】
ROM12には,主としてゲームプログラムが記憶されている。したがって、そのゲームプログラム内容は、ゲームカセット種類毎に異なるものである。
【0029】
DSP13は、ゲーム装置本体50がゲームプログラムを実行する過程において、必要なデータに対し、補助演算を行うものである。これらROM12及びDSP13は、バス及び個別導線によりコネクタ部14の接続リードと接続されている。
【0030】
11は、本発明にしたがうバックアップ用メモリ10が挿抜されるコネクタ部であり、後に説明するバックアップ用メモリの外部接続リードを挟み込んで、収容する複数のリードピン(図示省略)を有する。
【0031】
更に、図1では、コネクタ部11が二つ存在するような実施例構成であるが、これに限定されるものではない。
【0032】
バックアップ用メモリ10は、その構造が図1の上部に一例として拡大して示されている。102は、カセット1のコネクタ部14と同様であり、カセット1のコネクタ部11の複数のリードピンに挟まれ、カセット1の内部回路とメモリチップの内部回路を接続するバックアップ用メモリ10のコネクタ部である。
【0033】
バックアップ用メモリ10は、その内部に読出/書込可能のRAM100を有し、更にこのRAM100の記憶を保持する電源を供給するバッテリとしてボタン電池101を有する。
【0034】
これらRAM100及び電池101は、電池101の交換機構を設け、他のRAM100等の個別部品は、プリント基板上に搭載され、これを樹脂等で封止して一体に構成されている。
【0035】
したがって、バックアップ用メモリ10がカセット1から取り外された状態においても、記憶内容は保持される。
【0036】
図2は、本発明にしたがうROMカセット1に二つのバックアップ用メモリ10のコネクタ部11を設けた構成に対応する本発明の使用例を、説明するフローチャートである。
【0037】
図において、図6で説明したと同様に、ゲーム装置に先ず電源が投入されると、タイトル処理画面がモニタ54に表示される。表示された画面の指示にしたがって、プレーヤがゲームの実行方法等の選択、指示を入力する等のタイトル画面処理(ステップS1)を行う。
【0038】
ついで、メガチップが二つ有るか否か、即ち、本発明にしたがうROMカセット1の二つのコネクタ部11に共にバックアップ用メモリ10が二つ挿入されているか否かを判断する。
【0039】
バックアップ用メモリ10が挿入されているか否かの判断は、例えばコネクタ部11の特定のリード端子の電位を検知することにより容易であり、ゲーム装置本体1または、ROMカセット10のDSP13によりかかる挿入の状態が検知される(ステップS2)。
【0040】
いずれか一つのみのバックアップ用メモリ10が挿入されていることが検知される場合は、それ以後の動作フローは、図6の従来の実施例動作フローと同様である。
【0041】
即ち、データのセーブ・ロード処理を行い(ステップS3)、終了するか否かの判断がおこなわれる(ステップS5)。終了しない場合は、バックアップ用メモリ10のRAM100に記憶されている、遊戯者によって先にセーブされたゲーム上のキャラクタに関するデータを読みだし、このデータに基づき対戦ゲーム等の処理が行われる(ゲームが実行される)(ステップS6)。
【0042】
そして、ゲームが終了すると、必要な場合、終了時点のデータをRAM100に書き込むか否かの判断がおこなわれ(ステップS7)、セーブ処理を行う場合は、更にステップS2にもどる。セーブ処理をを行わない場合は、そのまま終了となる。
【0043】
次いで、ゲームが終了する場合は、終了処理が行われる(ステップS7)。
一方、本発明の使用例において、二つのバックアップ用メモリ(以後必要に応じてメガチップと言う)10が挿入されていることが検知されるとメガチップが二つある場合のセーブ・ロード処理が行われる(ステップS4)。
【0044】
一方、ステップS2において、メガチップ10が二つ挿入されていることを検出すると、メガチップが二つある場合のセーブ・ロード処理が行われる(ステップS4)。
【0045】
ここでメガチップが二つある場合のセーブ・ロード処理とは、例えば、対戦ゲームの開始の場合には、後に詳述するようにゲームプログラム中の一のキャラクタを二種のキャラクタに割当て対戦が行えるように処理することをいう。この処理を行うプログラムも、ゲームプログラム中に付加さている。
【0046】
更に、ゲーム終了時では、ゲームの過程で特徴付けられたキャラクタのデータをメガチップ10のRAM100に記憶することを意味する。
【0047】
また、データ交換を行う場合は、挿入されたメガチップ10のRAM100のデータを読みだし、例えばROMカセット1のDSP13等によりデータを入替えて再書き込みを行う。
【0048】
図3、図4を参照して、更に本発明にしたがうROMカセット及びバックアップメモリ10を対戦ゲームに使用した場合について説明する。
【0049】
図3は、本発明のROMカセット使用例を説明する図である。図3(1)は、A君のゲームカセット1Aを示し、バックアップ用メモリ10が挿入されるコネクタを二つ有している。
【0050】
図3(1)は、バックアップ用メモリ10Aが、二つのコネクタの一つに挿入され、ゲーム中A君のゲームデータを記憶する。
【0051】
そして、A君の過去のゲームにしたがって形成される、バックアップ用メモリ10A(A君のメガチップ)に記憶されるデータによりA君のロボットの特徴付けが行われる。
【0052】
ここで、対戦ゲームの実際を考えると、A君のロボットは、通常タイトル画面処理(ステップS1)において、提示される複数のロボットのうちの一のロボットを特定し、ゲームを継続する過程で自己のロボットとして育てられるものである。
【0053】
対戦ゲームにより得点を上げると、特徴が付加され、強化されそのロボットの特徴がバックアップ用メモリ10のRAM100にセーブされ、記憶されている。そして、このA君の育てたロボットをB君のロボットと対戦させようとする場合、A君のバックアップ用メモリ10Aを取り外し、図3(2)のようにB君のゲームカセット1Bに挿入する。
【0054】
B君のゲームカセット1Bにも同様にバックアップ用メモリ10が挿入されるコネクタを二つ有している。したがって、図3(2)に示すようにB君のゲームカセット1BにB君のバックアップ用メモリ10B(B君のメガチップ)とともにA君のバックアップ用メモリ10Aを挿入することが可能である。
【0055】
このように、一のゲームカセットに二つのバックアップ用メモリを存在させることが可能であり、先に説明したようにこれらのバックアップ用メモリ間でデータの交換あるいは、対戦ゲームにおいては、それぞれのバックアップ用メモリに記憶されるデータにより特徴付けられるロボット(対戦するゲーム中のプレーヤ)間で対戦ゲームを実行させることができる。
【0056】
図4は、かかるバックアップ用メモリに記憶されたデータで対戦するゲーム中のプレーヤを特徴付けを説明する図である。
【0057】
図4(1)は、ゲームの初期状態におけるロボットの形態40を示している。対戦ゲーム等において、このロボットを遊戯者がうまくゲームを進めて、得点(勝利)を上げると、その都度プライズが与えられる。したがってバックアップ用メモリ10は、例えばこのプライズを幾つ得ているかを記憶する。
【0058】
ゲームプログラムは、このバックアップ用メモリ10に記憶されているプライズの数に応じて、遊戯者がロボットの能力を高める機能(パーツ)を選択取得できるようにゲームを進行する。
【0059】
機能(パーツ)は、例えば図4(2)に示す各種41〜44である。機能(パーツ)を揃えると図4(3)の如く、ロボット45に変身させ強化することが可能である。
【0060】
ここで、先に説明した通常の対戦ゲームにおいて、A君のロボットもB君のロボットもタイトル処理画面で提示される複数のロボットのうち同じロボットである場合は、従来の対戦ゲームプログラムのままでは、対戦を行うことが出来ない。
【0061】
したがって、一のゲームカセットに挿入された二つのバックアップ用メモリ10A、10Bに記憶されるロボットが同じ場合は、メガチップが二つある場合のセーブ・ロード処理(図2ステップS2)において、特定の処理が必要である。
【0062】
即ち、先に説明したように、例えば、二つのバックアップ用メモリ10A、10Bに記憶されるロボットのうち一方のロボットをタイトル画面処理(ステップS1)において、提示される複数のロボットうちの他のロボットに自動的に対応付ける処理をプログラム上で行えばよい。このようにすることにより、以降の対戦プログラムは、なんらの変更を必要としない。
【0063】
尚、以上の実施例説明において、ゲームカセット1に二個のバックアップメモリが挿入可能の例を示したが、本発明は、かかる実施例には限定されない。二以上のバックアップメモリが挿入可能のように複数のコネクタを有する場合も含まれることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、ゲームカセット1に二以上のバックアップ用メモリ10が挿抜可能のコネクタ端子を有する。さらにバックアップ用メモリ10は、書込/読出可能のメモリとメモリ内容の保持のためのバッテリを有している。
【0065】
これにより、バックアップ用メモリ10をゲームカセット1から取り外し、他のゲームカセット1に挿入可能である。したがって、バックアップ用メモリ10間でデータの交換が可能であるとともに、同一のゲームカセット1において複数のバックアップ用メモリ10のデータを利用してゲームを実行することが可能である。
【0066】
したがって、ゲームの内容をより興味あるものとし、融通性のあるプログラムの提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する図である。
【図2】本発明の実用例の動作フローである。
【図3】本発明のROMカセットの使用例を説明する図(その1)である。
【図4】本発明のROMカセットの使用例を説明する図(その2)である。
【図5】ビデオゲーム装置の説明図である。
【図6】従来のROMカセット使用例を説明する動作フローである。
【符号の説明】
1 ROMカセット
11 コネクタ
12 ROM
13 DSP
14、102 コネクタ端子
10 バックアップ用メモリ
100 RAM
101 バッテリー

Claims (1)

  1. CPUを内蔵するゲーム装置本体に,ゲームプログラムを記憶するメモリを有するゲームカートリッジと,2つのバックアップ用メモリが,電気的に接続可能に構成されたゲーム装置における対戦ゲームの制御方法であって,
    遊戯者によって先にセーブされた,ゲームのタイトル処理画面により提示される複数のキャラクタから特定したゲーム上のキャラクタに関するデータであって,前記2つのバックアップ用メモリに記憶されているデータをそれぞれ読みだし,
    前記2つのバックアップ用メモリに記憶されているデータのキャラクタが同じ外形のキャラクタか否かを判別し,
    前記2つのバックアップ用メモリに記憶されているデータのキャラクタが同じ外形のキャラクタである場合,一方のキャラクタを前記タイトル処理画面により提示される複数のキャラクタのうちの前記一方のキャラクタと異なる外形のキャラクタに対応付け,
    読み出した前記キャラクタに関するデータから,対戦で得点したときに付与されたプライズ数を判定し,前記判定されたプライズ数に応じて前記キャラクタの能力パラメータを高める機能の選択取得を可能とし,前記ゲームプログラムに従って,選択取得された前記機能を有する前記一方のキャラクタに対応する前記異なる外形のキャラクタと,他方のキャラクタ間で対戦ゲームを実行させる
    ことを特徴とするゲーム装置における対戦ゲームの制御方法。
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