JP3902119B2 - 電子部品用ソケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品用ソケットに係わり、特に、CPU、MPU等の電子部品をソケット本体に対して押圧することにより、ソケット本体に設けられた電極部を介して電子部品の電極端子とプリント基板の電極端子とを電気的に接続し得る電子部品用ソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多数の電極端子を有するCPU、MPU等の電子部品として、ピングリッドアレイ型電極端子を有するものや、より製造コストが低いボールグリッドアレイ型電極端子又はランドグリッドアレイ型電極端子を有するものが知られている。このような電極端子を有する電子部品をプリント基板上に取り付け、電子部品の電極端子とプリント基板の回路とを電気的に接続するために電子部品用ソケットが用いられている(U.S. Patent 5,221,209、U.S. Patent 5,518,410)。
【0003】
従来、この種の電子部品用ソケットとして、電子部品をソケット本体に対して押圧することにより、電子部品の電極端子とソケット本体の電極部との接触を保持するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この電子部品用ソケットにおいては、ソケット本体の一端縁部に押圧部材を枢動自在に結合し、当該結合位置を中心として揺動させた押圧部材で電子部品をソケット本体側に押圧し、この状態で押圧部材の他端部に取り付けたフックをソケット本体の掛止部に掛止することにより、電子部品をソケット本体に固定するとともに、電子部品の電極端子とソケット本体の電極部との接触を保持している。
【0005】
この種の電子部品用ソケットを用いることにより、電子部品を簡単に着脱することができ、部品の交換やメンテナンス等が容易になるというメリットがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−176546号公報(段落番号「0009」〜「0022」、図1〜図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子部品の電極端子やソケット本体の電極部の形状には、材質や製造過程等により個体差が生じる。また、複数の電極端子等を有する電子部品及びソケット本体では、複数の電極端子等を保持する面部がある程度の面積を有するため、電子部品のソケット本体に対する押圧荷重が、複数の電極端子等間で不均一になるおそれもある。
【0008】
このような電極端子等自体の個体差及び押圧荷重の不均一に伴う電子部品とソケット本体との接触不良を防止するために、本発明者等は、先に、図11に示すようなソケット本体の電極部を開発し、特許出願を行なっている(特願2001−301568号)。
【0009】
このソケット本体の電極部は、同図に示すように、所定の厚さの板材を打ち抜き加工してプリント基板10の電極端子(不図示)と接触する第1のコンタクト20aおよび第1のコンタクト20aから伸びるU字状アーム20bを有する音叉形状の導電性の第1の可動子20と、U字状アーム20b内に装入された導電性のスプリング30と、スプリング30を介して第1の可動子20に接続され、電子部品50の電極端子(不図示)と接触する第2のコンタクト40aを有する丸棒形状の導電性の第2の可動子40とを備えている。
【0010】
このような構成のソケット本体の電極部によれば、電子部品50の電極端子とソケット本体60の電極部間並びにプリント基板10の電極端子とソケット本体60の電極部間における接触を確実に行なわせることができるというメリットがある。
【0011】
しかしながら、このような構成のソケット本体の電極部においては、ソケット本体60内で、第1の可動子20をスプリング30を介して第2の可動子40と共に相互に可動に組立てなければならないので、電極部の組立特性が悪く、また、ソケット本体の電極部が第1、第2の可動子20、40およびスプリング30で構成され、かつこれらの第1、第2の可動子20、40およびスプリング30における接触部分が移動若しくは摺動するため、電極部の接点部の状態により接触抵抗値が不安定になるおそれがあった。さらに、第1の可動子20を構成するU字状アーム20b内に導電性のスプリング30を装入しなければならないため、スプリング30としてU字状アーム20b内に装入可能な長さのものを使用しなければならず、ひいては、大きなストロークを確保することができないという難点があった。
【0012】
本発明は、このような難点を解消するためになされたもので、組立特性が良好で、安定した接触抵抗値が得られ、また、大きなストロークを確保し得る電子部品用ソケットを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の電子部品用ソケットは、ソケット本体の貫通孔内に装着され、電子部品の電極端子とプリント基板の電極端子とに接続される電極部を備える電子部品用ソケットにおいて、電極部は、筒状に形成され、電子部品の電極端子またはプリント基板の電極端子と接触する第1のコンタクトを有する第1の可動子と、第1の可動子内に弾性部材を介して可摺動に挿入され、上端部が第1の可動子の内面に接触し、下端部がプリント基板の電極端子または電子部品の電極端子と接触する第2のコンタクトを有する第2の可動子とを備え、第2の可動子は、板材の折曲げ加工により略U字状に形成されたもので構成され、それ自体の上端部には第1の可動子の内面に接触する二股端部を有し、下端部にはプリント基板の電極端子または電子部品の電極端子と接触する折曲部を備え、二股端部の両端部は、常態では離間した間隙を有しており、第1の可動子の内面に接触した状態では自身のもつ弾性により第1の可動子の内面に弾性接触しているものである。
【0014】
また、本発明の電子部品用ソケットにおける二股端部は、板材を折曲げ加工した状態では両端部の長さが異なっているものである。
【0015】
さらに、本発明の電子部品用ソケットにおける二股端部は、第1の可動子の内面に接触する側にディンプルを備えるものである。
【0016】
さらにまた、本発明の電子部品用ソケットにおける第1の可動子は、それ自体の上端縁側に幅方向に沿って所定の間隔をおいて複数個のコンタクト片が突設された板材の折り曲げ加工により形成された筒状体を備え、各コンタクト片の先端部はそれぞれ筒状体の上端部の開口部を閉塞する方向に折り曲げ加工されているものである。
【0017】
本発明の電子部品用ソケットによれば、電極部を構成する第1、第2の可動子を一体化した状態でソケット本体の貫通孔内に装着することができることから、電極部の組立特性が良好であり、また、電極部を構成する第2の可動子を第1の可動子の内面に確実に接触させることができることから、安定した接触抵抗値を得ることができ、さらに、電極部を構成する第1の可動子内に所定長の弾性部材を収納することができることから、大きなストロークを確保することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子部品用ソケットの好ましい実施の形態例について、図面を参照して詳述する。ここで、図1は電子部品の一実施例を示す側面図、図2は本発明の一実施例を示す電子部品用ソケットの斜視図、図3は本発明の一実施例におけるソケット本体の貫通孔の断面図、図4は本発明の一実施例における電極部の説明図、図5は本発明の一実施例における第1の可動子の説明図、図6は本発明の一実施例における第2の可動子の説明図、図7は本発明の一実施例における電極部の組立手順を示す説明図、図8は本発明の一実施例におけるソケット本体の貫通孔に対する電極部の装着手順を示す説明図、図9は本発明の一実施例における電極部と電子部品の電極端子並びにプリント基板の電極端子との関係を示す説明図、図10は本発明の一実施例におけるソケット本体への電子部品の装着手順を示す説明図を示している。なお、図1〜図10において、共通する部分には同一の符号が付されている。
【0019】
図1において、例えばBGA(Ball Grid Array)等から成る電子部品1は、パッケージ1aと、パッケージ1aの裏面に格子状に配列された多数個の接続端子1bとを備えており、この接続端子1bは球形のハンダボール等で構成されている。
【0020】
次に、本発明の電子部品用ソケットは、図2に示すように、主面の略中央部に、電子部品1の電極端子1bと接続するための電極部2aを備えるソケット本体2と、このソケット本体2の一端縁部側に枢着されるソケットカバー3と、ソケット本体2の他端縁部側に枢着される操作レバー4とを備えている。
【0021】
ソケット本体2は、図3に示すように、樹脂製でかつ矩形状の平板部材5を備えており、この平板部材5には、平板部材5の片面(上面)から他面(下面)に向かって貫通孔51が設けられている。かかる貫通孔51は、後述する第1の可動子6(図4参照)を挿通させるための第1の挿通孔51aと、この第1の挿通孔51aと連通し、後述する第2の可動子8(図4参照)を挿通させるための第2の挿通孔51bとを備えている。ここで、第1、第2の挿通孔51a、51bは上面視で略四角形状を呈しており、第1の挿通孔51aの口径は、第2の挿通孔51bの口径よりも小径とされ、また、第1の挿通孔51aと第2の挿通孔51bとの連設部分51cは後述するように電極部2aを貫通孔51内の所定位置に位置決めするためのストッパとしての機能を備えている。
【0022】
電極部2aは、図4に示すように、筒状に形成される導電性の第1の可動子6と、第1の可動子6内に弾性部材7を介して可摺動に装着される導電性の第2の可動子8とを備えており、第1の可動子6の上端部には電子部品1の電極端子1bと接触する第1のコンタクト6aが設けられ、第2の可動子8の下端部にはプリント基板9の電極端子9aと接触する第2のコンタクト8aが設けられている。
【0023】
第1の可動子6は、図5に示すように、導電性の板材(以下「第1の板材」という。)11を四角形の筒状体を呈するように折曲げ加工したもので構成されている。
【0024】
同図において、第1の板材11は、例えばリン青銅から成る長方形状の主板材(板厚:約0.05mm、縦:約4.15mm、横:約0.19mm)12を備えており、当該主板材12の一方(図中右側)の側縁には長方形状の第1〜第4の短冊部材13a〜13dが長手方向に沿ってかつ所定の間隔をおいて連設され、他方(図中左側)の側縁には長方形状の第5〜第8の短冊部材13e〜13hが長手方向に沿ってかつ所定の間隔をおいて連設されている。ここで、主板材12を縦方向に三等分するものとすると(以下、三等分された主板材12の中央部を「第1の主板材12a」、図中左側を「第2の主板材12b」、図中右側を「第3の主板材12c」という。)、第1、第2の短冊部材13a、13b並びに第5、第6の短冊部材13e、13fの横幅寸法は、第1の主板材12aの横幅寸法と同等とされ、第4、第8の短冊部材13d、13hの横幅寸法は、第1の主板材12aの横幅寸法の2分の一とされ、第3、第7の短冊部材13c、13gの横幅寸法は、第1の主板材12aの横幅寸法の2分の一よりも若干短くされている。また、第1の短冊部材13aは、その上端縁が主板材12の上端縁と一致するように、第2の短冊部材13bは、第1の短冊部材13aから所定の間隔(第5の短冊部材13eの長尺寸法より若干長い間隔)をおいて、第3の短冊部材13cは、第2の短冊部材13bから所定の間隔(第6の短冊部材13fの長尺寸法より若干長い間隔)をおいて、第4の短冊部材13dは、第3の短冊部材13cから微少の間隔(0.04mm程度)をおいて配置されている。これにより、第1の短冊部材13aと第2の短冊部材13b間には長方形状の第1の切欠部14aが、第2の短冊部材13bと第3の短冊部材13c間には長方形状の第2の切欠部14bがそれぞれ形成されることになる。
【0025】
一方、第2の主板材12bの側縁には、第1の切欠部14aに対応する位置に第5の短冊部材13eが、第2の切欠部14bに対応する位置に第6の短冊部材13fが、第3の短冊部材13cに対応する位置に第7の短冊部材13gが、第4の短冊部材13dに対応する位置に第8の短冊部材13hがそれぞれ配置されている。
【0026】
また、第1〜第3の主板材12a〜12cの上端縁側並びに第1の短冊部材13aの上端縁側には半円状の第1〜第4のコンタクト片15a〜15dが突設され、第2、第3の主板材12b、12cの下端縁側には矩形状の第1、第2の係止片16a、16bがそれぞれ突設されている。
【0027】
このように構成された第1の板材11を次のように折り曲げ加工することによって、図5(b)〜(d)に示すように、上面視で四角形の筒状の第1の可動子6を形成することができる。すなわち、先ず、第1の主板材12aを四角形の一辺とし、第2、第3の主板材12b、12cを隣接する辺として垂直(図中の紙面と直角)に折り曲げ加工する。これにより、四角形の一辺が開放された樋状体が得られる。
【0028】
次いで、第1〜第8の短冊部材13a〜13hをそれぞれ第1〜第8の短冊部材13a〜13hに対応する樋状体の開放部を閉塞する方向に折り曲げ加工する。これにより、図5(b)に示すように、第1の短冊部材13aの下端部と第5の短冊部材13eの上端部間、第5の短冊部材13eの下端部と第2の短冊部材13bの上端部間、第2の短冊部材13bの下端部と第6の短冊部材13fの上端部間、第6の短冊部材13fの下端部と第3、第7の短冊部材13c、13gの上端部間、第3、第7の短冊部材13c、13gの下端部と第4、第8の短冊部材13d、13hの上端部間に微少の間隙(0.04mm程度)Gを有し、また、第3の短冊部材13cの先端部と第7の短冊部材13gの先端部間にスリット(0.12mm程度)Sを有する四角形の筒状体が得られる。ここで、上記のスリットSは、少なくとも第2の可動子8(図6参照)を構成する第2の板材17(図6参照)の厚さよりも若干大きい寸法とされている。
【0029】
次に、第1〜第4のコンタクト片15a〜15dの各先端部をそれぞれ四角形の筒状体の上端部の開口部を閉塞する方向に折り曲げ加工する。これにより、第1〜第4のコンタクト片15a〜15dに弾性が付与されることになる。なお、第1〜第4のコンタクト片15a〜15dは四角筒状体の上端部の開口部を閉塞するように折り曲げ加工されることから、後述する弾性部材7(図4参照)の抜け出しを防止するストッパとしての機能も併有することになる。
【0030】
次いで、第1、第2の係止片16a、16bをその先端部が四角形の筒状体の外方に向けて反り返るように折り曲げ加工する。これにより、折り曲げ加工された第1、第2の反り返り部は、後述するように、貫通孔51の連設部分51cに係止されることになる。
【0031】
一方、第2の可動子8は、図6に示すように、導電性の板材(以下「第2の板材」という。)17を略U字状に折り曲げ加工したもので構成されている。
【0032】
同図において、第2の板材17は、例えばベリリウム銅等から成る導電性の帯状の主板材(幅:約0.18mm、厚さ:約0.1mm、長さ:約4.1mm)18を備えており、当該主板材18の上端部側には、平面視で台形状の板状のガイド部材19が連設されている。ここで、ガイド部材19の横幅寸法は主板材18の横幅寸法よりも大きくされ、ガイド部材19の上部の両角部には第1、第2のテーパ部19a、19bが設けられている。これにより、主板材18とガイド部材19との連設部分には段差部19cが形成されることになる。また、主板材18の片面の上下端部近傍には、四角筒状に形成された第1の可動子6(図5(b)〜(d)参照)の内面に接触する導電性の第1、第2のディンプル20a、20bが連設されている。
【0033】
このように構成された第2の板材17を次のように折り曲げ加工することによって、図6(b)〜(d)に示すように、略U字状の第2の可動子8を形成することができる。すなわち、先ず、図6(a)に示すように、主板材18をその略中央部を境にして、かつ第1、第2のディンプル20a、20bを外側に向けて略U字状に折り曲げ加工する。この場合、主板材18の上半部18aを略垂直に、下半部18bのうち上半部18a側に近接する部分18cを上半部18aと平行に折り曲げ、下半部18bのうち上記部分18cを除く残部18dを上半部18aから遠ざかるように折り曲げ、さらに、ガイド部材19を折り曲げられた下半部18d側(図中右側)に向けてかつ上半部18aと平行に折り曲げる。これにより、図6(b)に示すように、折曲げ加工した状態では上半部18a(ガイド部材19を含む)の長手方向の長さと残部18dの長手方向の長さ(以下「二股端部の長さ」という。)が異なっており、常態では、二股端部の両端部は離間した間隙Lを有しており、第1の可動子6内に装着された状態では、後述するように、第1、第2のディンプル20a、20bは、自身のもつ弾性によりそれぞれ四角筒状に形成された第1の可動子6の内面に弾性接触することになる。また、このようにして形成された主板材18の折曲部18eは、プリント基板9の電極端子9aと接触する第2のコンタクト8aとして機能することになる。
【0034】
次に、図7に基づいて、第1の可動子6に第2の可動子8を装着する方法について説明する。同図において、先ず、第1の可動子6内にその下方部から例えばコイル状の弾性部材7を装着する。次いで、第2の可動子8の両端部を押圧した状態(図6(c)参照)でこれを第1の可動子6内に装入し、その押圧力を解放する。この場合、ガイド部材19の正面部分(第1のテーパ部19aが設けられた側)19dを第1の可動子のスリットSから突出するように、かつ段差部19cを第4、第8の短冊部材13d、13hの上端縁に係止するように配置する。そして、図5(c)に示すように、第4、第8の短冊部材13d、13hを四角筒状に形成された第2の可動子8の内部空間に向けてかしめる。ここで、ガイド部材19の横幅寸法は、第1の可動子である四角形の筒状体の一辺の長さよりも長くされていることから、第2の可動子8をスリットSに沿って上方に押し上げると、ガイド部材19の正面部分19dが第1の可動子6の第6の短冊部材13fの下端縁でストップし、反対に、下方に押し下げるとガイド部材19の段差部19cがかしめられた第4、第8の短冊部材13d、13hの上端縁でストップすることになる。すなわち、第2の可動子8は、第1の可動子6に設けられたスリットSの長手方向の範囲内において自由に移動し得ることになる。
【0035】
これにより、第1の可動子6、弾性部材7および第2の可動子8を一体化して成る電極部2aを得ることができる。
【0036】
このようにして一体化された電極部2aは、図8に示すように、ソケット本体2の貫通孔51内に装着される。すなわち、図8(a)において、電極部2aをソケット本体2の貫通孔51にその下方部から挿入し、第1、第2の係止片(反り返り部)16a、16bが連設部分51cに当接する位置まで押し込む。これにより、第1の可動子6を構成する第1のコンタクト6aがソケット本体2の片面(図中上面)から0.5mm程度突出するとともに、第2の可動子8を構成する第2のコンタクト8aがソケット本体2の他面(図中下面)から0.3mm程度突出することになる。
【0037】
次に、図9に基づいて、ソケット本体2の貫通孔51内に配設された電極部2aを介して電子部品1の電極端子1bとプリント基板9の電極端子9aを電気的に接続する方法について説明する。なお、同図においては、説明を簡単にするため、格子状に配設された多数個の電極部2aのうち1個の電極部2aと、この電極部2aに対応する電子部品1の電極端子9b及びプリント基板9の電極端子9aが図示されている。
【0038】
先ず、図9(a)に示すように、プリント基板9上にソケット本体2を電極部2aの第2の可動子8を構成する第2のコンタクト8aがプリント基板9の電極端子9aに接触するようにして載置すると共に、当該ソケット本体2をプリント基板9側に向けて押圧する。これにより、第2の可動子8の第1、第2のデンプル20a、20bが四角筒状に形成された第1の可動子6の内面に弾性接触しつつ上方に押上げられ、これに伴って、弾性部材7が圧縮され当該弾性部材7に貫通孔51の長手方向に沿うバネ力が付勢される。
【0039】
次いで、電子部品1を図10(a)に示すように、ソケット本体2の凹部2b(図2参照)に収納し、図10(b)に示すように、ソケットカバー3の自由端をソケット本体2の一端縁部側(図中右側)に向けて回動する。これにより、図9(a)に示すように、電子部品1の電極端子1bと電極部2aを構成する第1の可動子6の第1のコンタクト6aとが接触すると共に、電子部品1がソケットカバー3に設けられた第1の爪部3a(図2参照)で軽く押圧される。次いで、ソケットカバー3の自由端をソケット本体2の一端縁部(図中右側)に向けて押圧すると共に操作レバー4の把持部材4aを点線で示すようにソケット本体3の他端縁部側(図中左側)に向けて一部回動し、操作レバー4に設けられた回動押圧部4bをソケットカバー3の自由端側に設けられた凹陥部3eに係合する。これにより、電子部品1の電極端子1bと第1の可動子6を構成する第1のコンタクト6aとの接触が保持された状態(図9参照)で、電子部品1がソケットカバー3に設けられた第1〜第4の爪部3a〜3dで固定される。そして、図10(c)に示すように、さらに操作レバー4の把持部材4aをソケット本体2の他端縁部側に向けて回動し、操作レバー4のアーム部4cがソケット本体2の側縁部に設けられたフック部2cの上部に到達した時点で、アーム部4cを幅方向に若干ずらし、図10(d)に示すように、さらに下方に押し下げて当該アーム部4cをフック部2cに係止する。図10(e)は、このようにして電子部品1がソケット本体2へ収納・固定された状態の斜視図を示している。
【0040】
これにより、図9(b)に示すように、第1の可動子6がソケット本体2の貫通孔51内に押し込まれると共に、弾性部材7がさらに圧縮され、当該弾性部材7にさらに長手方向に沿うバネ力が付勢される。なお、電子部品用ソケット1から電子部品1を取外すと、弾性部材7のバネ力により、第1の可動子6の第1のコンタクト6aがソケット本体2の上面から突出し、さらに、プリント基板9から電子部品用ソケット1を取外すと、第2の可動子8の第2のコンタクト8aがソケット本体2の下面から突出することになる。
【0041】
以上のように、本発明の電子部品用ソケットによれば、電子部品1をソケット本体2に対して押圧することにより、電子部品1の電極端子1bとソケット本体2の電極部2aとの接触を保持し、ソケット本体2の電極部2aをプリント基板9の電極端子9aに電気的に接続することができる。
【0042】
なお、前述の実施例においては、電子部品1の電極端子1bを電極部2aの第1のコンタクト6aに接触させ、電極部2aの第2のコンタクト8aをプリント基板9の電極端子9aに接触させているが、プリント基板9の電極端子9aを電極部2aの第1のコンタクト6aに接触させ、電極部2aの第2のコンタクト8aを電子部品1の電極端子1bに接触させてもよく、また、第1の可動子は四角形の筒状体に限定されず、円筒状でもよい。さらに、電子部品はBGAに限定されず、LGA(Land Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、PGA(Pin Grid Array)若しくはマイクロPGAでもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の電子部品用ソケットによれば、電極部を構成する第1、第2の可動子を一体化した状態でソケット本体の貫通孔内に装着することができることから、電極部の組立特性が良好であり、また、電極部を構成する第2の可動子を第1の可動子の内面に確実に接触させることができることから、安定した接触抵抗値を得ることができ、さらに、電極部を構成する第1の可動子内に所定長の弾性部材7を収納することができることから、大きなストロークを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子部品の一実施例を示す側面図。
【図2】 本発明の一実施例を示す電子部品用ソケットの斜視図。
【図3】 本発明の一実施例におけるソケット本体の貫通孔の断面図。
【図4】 本発明の一実施例における電極部のソケット本体への装着状況を示す説明図。
【図5】 本発明の一実施例における第1の可動子の説明図で、(a)は第1の板材の正面図、(b)は第1の可動子の正面図、(c)は第1の可動子の底面図、(d)は第1の可動子の側面図。
【図6】 本発明の一実施例における第2の可動子の説明図で、(a)は第2の板材の正面図、(b)は第2の可動子の正面図、(c)は第2の可動子を押圧した状態を示す説明図、(d)は第2の可動子の側面図。
【図7】 本発明の一実施例における電極部の組立手順を示す説明図で、(a)は第2の可動子の装着前の状態を示す説明図、(b)は第2の可動子の装着後の状態を示す説明図。
【図8】 本発明の一実施例におけるソケット本体の貫通孔に対する電極部の装着手順を示す説明図で、(a)は電極部の装着前の状態を示す説明図、(b)は電極部の装着後の状態を示す説明図。
【図9】 本発明の一実施例における電極部と電子部品の電極端子並びにプリント基板の電極端子との関係を示す説明図で、(a)はプリント基板の電極端子と第2の可動子の第2のコンタクトとの接触状態を示す説明図、図(b)は電子部品の電極端子と第1の可動子の第1のコンタクトとの接触状態を示す説明図。
【図10】 本発明の一実施例におけるソケット本体への電子部品の装着状況を示す説明図で、(a)は電子部品と電子部品用ソケットとの関係を示す説明図、(b)はソケットカバーの回動状態を示す説明図、(c)は操作レバーの回動状態を示す説明図、(d)は電子部品をソケットベースに収納・固定した状態を示す正面図、(e)は電子部品をソケットベースに収納・固定した状態を示す斜視図。
【図11】 従来の電子部品用ソケットの電極部を示す一部断面図
【符号の説明】
1…電子部品
1b…電極端子
2…ソケット本体
2a…電極部
51…貫通孔
6…第1の可動子
6a…第1のコンタクト
7…弾性部材
8…第2の可動子
8a…第2のコンタクト
20a…第1のディンプル
20b…第2のディンプル
9…プリント基板
9a…電極端子
Claims (4)
- ソケット本体の貫通孔内に装着され、電子部品の電極端子とプリント基板の電極端子とに接続される電極部を備える電子部品用ソケットにおいて、
前記電極部は、筒状に形成され、前記電子部品の電極端子または前記プリント基板の電極端子と接触する第1のコンタクトを有する第1の可動子と、前記第1の可動子内に弾性部材を介して可摺動に挿入され、上端部が前記第1の可動子の内面に接触し、下端部が前記プリント基板の電極端子または前記電子部品の電極端子と接触する第2のコンタクトを有する第2の可動子とを備え、
前記第2の可動子は、板材の折曲げ加工により略U字状に形成されたもので構成され、それ自体の上端部には前記第1の可動子の内面に接触する二股端部を有し、下端部には前記プリント基板の電極端子または前記電子部品の電極端子と接触する折曲部を備え、
前記二股端部の両端部は、常態では離間した間隙を有しており、前記第1の可動子の内面に接触した状態では自身のもつ弾性により前記第1の可動子の内面に弾性接触していることを特徴とする電子部品用ソケット。 - 前記二股端部は、前記板材を折曲げ加工した状態では両端部の長さが異なっていることを特徴とする請求項1記載の電子部品用ソケット。
- 前記二股端部は、前記第1の可動子の内面に接触する側にディンプルを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子部品用ソケット。
- 前記第1の可動子は、それ自体の上端縁側に幅方向に沿って所定の間隔をおいて複数個のコンタクト片が突設された板材の折り曲げ加工により形成された筒状体を備え、
前記各コンタクト片の先端部はそれぞれ前記筒状体の上端部の開口部を閉塞する方向に折り曲げ加工されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載の電子部品用ソケット。
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