JP3902010B2 - 車両情報多重伝送システム及び車両情報多重伝送方法 - Google Patents

車両情報多重伝送システム及び車両情報多重伝送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエレクトロニクス化に伴い、車両内の電装機器間を接続する配線の肥大化や複雑化が問題となっている。この問題を解決するために、複数の電装機器をネットワークで接続し、ネットワークを構成するバス(BUS)上を、データを時分割多重方式で伝送することが行われてきている。また、このネットワークも集中型ではなく、信頼性の面からいくつかのネットワ−クに分散させて構成する部分多重型が主流になっている。例えば、特開平3―283842号公報(特許公報第2904296号)に開示された技術では、車両系ネットワーク、制御系ネットワーク、車外ネットワークの3種にデータを分散させ、そのネットワーク間にゲートウェイを置いて、必要なデータをネットワーク相互に転送している技術が示されている。この従来の技術では、ゲートウェイに決定手段を設け、その決定手段には伝送情報とネットワークとの対応テーブルを持ち、このテーブルを用いてネットワーク間の転送の可否を決定する構成になっている。
【0003】
また、例えば、特開2001−82967公報に開示された技術においては、基地局から車両内の移動無線機器に交通情報を伝送する場合に、車両の年式、ナビゲーション装置の製造元、車両製造元、記憶されているデータの日付に応じて、評価可能なデータのみを伝送している。
【0004】
また、例えば、特開平10−322265号公報に開示された技術においては、電波を媒体として車外の電話機と双方向通信を行う携帯電話を用いて、車両内の盗難防止ユニット、エアコンユニット、エンジンコントロールユニットを制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術においては、携帯電話やDSRC通信装置(狭域通信装置)などの車外通信機器を介して車外の通信相手と通信することにより、車内の対応機器に対する外部情報を受信した場合に、各対応機器の電源の状態を考慮していないため、対応機器に車外情報を確実に送信できないという課題があった。
車両の電源には、常時稼動するBATT(バッテリー)電源、キーオン状態で稼動するACC電源、及びエンジンの起動によって稼動するIG(イグニッション)電源からなる3系統の電源で構成されている。そして、各対応機器ごとに供給される電源の系統が設定されている。このため、対応する電源が稼動していない対応機器に車外情報を送信しても無効になってしまう。
【0006】
また、その対応機器を収容している車内ネットワークが無効な車外情報によって占有されてしまうので、その無効な車外情報を取り除くとともにネットワークの解放を確認する必要がある。このため、ネットワークシステムの構築が困難であるという課題があった。
例えば、ACC電源で動作するナビゲーション装置に対して、外部の通信相手から地図情報を受信した場合に、ACC電源がオフ状態であるときには、受信した地図情報をナビゲーション装置に取り込むことができない。さらにこの場合には、ナビゲーション装置を収容する情報ネットワークが無効な地図情報によって占有されてしまう。
【0007】
また、上記従来の技術においては、事故情報などの緊急な車外情報を通信相手から受信する場合のシステム構成が不充分であるという課題があった。例えば、カーラジオなどのオーディオ装置によってドライバに事故情報を報知する場合に、オーディオ装置の電源の状態が車外の通信相手に分からないので、事故情報のような緊急な車外情報が確実に伝達できなかった。
【0008】
また、上記従来の技術においては、車外情報を発信する通信相手から見た場合、車両ごとにどんな対応機器が接続されているか分からないので、車外情報を伝送してみても対応する装置が車両内に存在しない場合には、誤った情報が伝送されるという課題があった。
さらに、上記従来の技術においては、有効でない車外情報が多数から伝送されてくる場合には、無線通信回線が携帯電話の場合では不当な通信費用がかかるという課題があった。
さらに、上記従来の技術においては、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手に分からないので、送信した車外情報が消失してしまうという課題があった。例えば、車内ネットワークに接続されていた対応機器が故意に外されるか又は偶然に外れた場合には、その対応機器に対して送信された車外情報が消失してしまうことになる。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、車外通信機器を介して車外の通信相手と通信することにより、車内の対応機器に対する外部情報を受信した場合に、各対応機器の電源の状態を考慮して対応機器に車外情報を確実に送信できるとともに、車内ネットワークシステムの構築が容易にできる車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法を得ることを目的とする。
また、この発明は、事故情報などの緊急な車外情報を通信相手から受信する場合の十分なシステム構成が可能な車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、車外情報を発信する通信相手から見た場合、車両ごとにどんな機器が接続されているかが分かるような車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、有効でない車外情報の受信によって不当な通信費用が発生するのを防止できる車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手に分かるような車両情報多重伝送装置及び車両情報多重伝送方法を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両情報多重伝送システムは、車外の通信相手から受信された車外情報を記憶する第1の記憶手段と、複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器に関する情報分類表のデータを記憶している第2の記憶手段と、各対応機器に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する電源検知手段と、第2の記憶手段に記憶された情報分類表及び電源検知手段によって検知された車両の電源の状態に応じて第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して上記車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する制御手段とを備えたものである。
【0011】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶するものである。
【0012】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、制御手段は、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して、受信した車外情報を対応機器に送信するものである。
【0013】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信するものである。
【0014】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信するものである。
【0015】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信するものである。
【0016】
この発明に係る車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新するものである。
【0020】
この発明に係る車両情報多重伝送方法は、車外の通信相手から受信された車外情報を第1の記憶手段に記憶する第1のステップと、複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器の各々に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する第2のステップと、複数の対応機器が接続された車内ネットワークとの間で車外情報を中継する際に、第2の記憶手段に記憶された複数の対応機器に関する情報分類表のデータ及び第2のステップによって検知された複数系統の電源の状態に応じて、第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する第3のステップとを有するものである。
【0021】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶するものである。
【0022】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、第3のステップは、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、上記緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して受信した車外情報を対応機器に送信するものである。
【0023】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信するものである。
【0024】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信するものである。
【0025】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信するものである。
【0026】
この発明に係る車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1における車両情報伝送システムを示す構成図である。
図において、1は車外と通信する携帯電話、DSRC通信機器、Bluetooth(登録商標)通信装置、「IEEE802.11」規格の無線LAN通信装置などからなる車外通信機器、2は車外通信機器1のアンテナ、3は車外の通信相手、4は通信相手3のアンテナ、10は車外通信機器1との間で車外情報を授受するゲートウェイである。ゲートウェイ10内において、11は車外通信機器1のインタフェースに対応したドライバ用ICなどで構成され車外通信機器1と接続される第1のインタフェース手段、12はRAMやその駆動回路などで構成され第1のインタフェース手段11から送られる車外情報を一時的に記憶する第1の記憶手段、13はCAN(コントロールエリアネットワーク)などの複数の車内ネットワークとの間で車外情報を授受する第2のインタフェース手段、14はFLASH−ROMやその駆動回路などで構成され複数の対応機器に関する情報分類表(これについては後述する)のデータを記憶する第2の記憶手段、15は複数系統の電源すなわちバッテリー(BATT)電源、ACC電源、IG電源を検知する電源検知手段、16はゲートウェイ10を制御する制御手段である。
20は第2のインタフェース手段13に接続された情報系ネットワーク、21,22はそれぞれ情報系ネットワーク20に接続されるナビゲーション装置、及びオーディオ装置、30は第2のインタフェース手段13に接続されたボディー系ネットワーク、31,32,33はそれぞれボディー系ネットワーク30に接続されるドア制御装置、エアコン制御装置、盗難防止装置、40は第2のインタフェース手段13に接続された制御系ネットワーク、41は制御系ネットワーク40に接続されるエンジン制御装置である。
【0031】
図1に示すように、ナビゲーション装置21、オーディオ装置22、及びエアコン制御装置32の動作電源はACC電源である。また、ドア制御装置31及び盗難防止装置33の動作電源はバッテリー電源である。また、エンジン制御装置41の動作電源はIG電源である。
【0032】
図2は、ゲートウェイ10内の第2の記憶手段に記憶された情報分類表を示している。この図に示すように、車外情報名、対応機器、対応機器が接続されるネットワーク、対応機器の動作電源、車外情報の優先度、受信及び送信の通信方向などが記憶される。例えば、ドアロック/アンロックの車外情報名に対しては、ドア制御装置31の対応機器、ボディー系ネットワーク30、BATT電源からなる動作電源、「高い」優先度、受信の通信方向が対応して記憶される。
【0033】
次に動作について説明する。
図3は制御手段16の受信処理の動作を示すフローチャートである。制御手段16は、車外情報が受信されたかどうかを常に監視しており(ステップST1)、車外情報が受信されたことが車外通信機器1から第1のインタフェース手段11を通じて知らされた時、この車外情報を第1の記憶手段12に一時記憶させる(ステップST2)。次に、第2の記憶手段の情報分類表を参照して、この車外情報に対応機器とその装置の動作電源を調べる(ステップST3)。次に、動作電源がACC電源であるかどうかを判定する(ステップST4)。動作電源がACC電源であればACC電源フラグを“1”にセットする(ステップST5)。ステップST4で動作電源がACC電源でない場合には、動作電源がIG電源であるかどうかを判定する(ステップST6)。動作電源がIG電源であればIG電源フラグを“1”にセットする(ステップST7)。ステップST6で動作電源がIG電源でない場合には、動作電源はバッテリー電源とみなしてバッテリー電源フラグを“1”にセットする(ステップST8)。ステップST5、ステップST7、ステップST8の処理の後はステップST1に戻り、車外情報の受信監視を続ける。この時、前回受信した車外情報がまだ第1の記憶手段12に残っており、フラグが元々“1”にセットされていればそのまま“1”の値を維持する。なお、以上の動作は割り込み的な処理となることが多いがこれに限るものではない。例えば、定期的なルーチンワークで受信処理を実行してもよい。
【0034】
図4及び図5は、制御手段16の電源の状態を検知する電源検知処理の動作を示すフローチャートである。制御手段16は、電源検知手段15の検知結果を調べることでバッテリー電源、ACC電源、IG電源の各電源状態とエンジン始動中であるかどうかを監視する(ステップST10)。次に、エンジンが始動中であるかどうかを判定する(ステップST11)。エンジンが始動中であれば、電源が不安定であるので処理をせずにステップST10に戻る。エンジンが始動中でなければ、バッテリー電源フラグが“1”にセットされているかどうかを判定する(ステップST12)。
バッテリー電源フラグが“1”にセットされていれば第1の記憶手段12から一時記憶された車外情報を1つ読み出す(ステップST13)。次に、第2の記憶手段14の情報分類表を参照して、この車外情報に対応機器とその装置の動作電源を調べる(ステップST14)。次に、その動作電源がバッテリー電源かどうかを判定する(ステップST15)。バッテリー電源動作であれば、その対応機器は常に動作しているはずであるので、第2の記憶手段14の情報分類表を参照して、第1の記憶手段12に記憶されている車外情報を第2のインタフェース手段13を通じて、その対応機器が接続されている車外情報をネットワークの対応機器に伝送する(ステップST16)。
車外情報の伝送完了後は、第1の記憶手段12に記憶されていた車外情報を消去する(ステップST17)。ステップST15において、車外情報に対応機器の電源がバッテリー動作ではないと判定された場合、およびステップST17の消去処理の後は、第1の記憶手段12に一時記憶されている車外情報はすべて読み出したかどうか判定する(ステップST18)。すべての車外情報が読み出されていない場合には、ステップST13に戻り新たな車外情報を読み出す。
車外情報をすべて読み出していればバッテリー電源フラグを“0”にリセットする(ステップST19)。ステップST12において、バッテリー電源フラグが“1”にセットされていない場合、及びステップST19の処理後は、次のステップに進む。この場合、車外情報を読み出していた場合でも、対応機器がバッテリー動作ではなかった場合には、その車外情報は第1の記憶手段12に残っている。
【0035】
次に、ACC電源が入っているか(オン状態であるか)どうかを判定する(ステップST20)。ACC電源が入っていれば、ACC電源フラグが“1”にセットされているかどうかを判定する(ステップST21)。ACC電源フラグが“1”にセットされていれば、第1の記憶手段12に一時記憶された車外情報を1つ読み出す(ステップST22)。この後のステップST23〜ステップST28における動作は、ステップST13〜ステップST19における動作と類似しているので説明を省略する。ただし、ステップST15においてはバッテリー電源動作かどうか判定しているが、ステップST24ではACC電源動作かどうかを判定しているところが異なる。また、ステップST19ではバッテリー電源フラグを“0”にリセットしているが、ステップST28ではACC電源フラグを“0”にリセットしているところが異なる。
ステップST20においてACC電源がはいっていない場合、又はステップST21でACC電源フラグが“1”にセットされていない場合、又はステップST28の処理後は、次のステップに進む。この場合において、対応機器がバッテリー動作ではなく、かつ、ACC電源動作でもなかった場合には、その対応機器に送信すべき車外情報は第1の記憶手段12に残っている。
【0036】
次に、IG電源が入っているか(オン状態であるか)どうかを判定する(ステップST30)。IG電源が入っていれば、IG電源フラグが“1”にセットされているかどうかを判定する(ステップST31)。IG電源フラグが“1”にセットされていれば、図5のフローチャートに移行して、第1の記憶手段12に一時記憶された車外情報を1つ読み出す(ステップST32)。この後のステップST33〜ステップST38の動作は、ステップST13〜ステップST19動作と類似しているので説明を省略する。ただし、ステップST15においてはバッテリー電源動作かどうか判定しているが、ステップST34ではIG電源動作かどうかを判定いるところが異なる。また、ステップST19ではバッテリー電源フラグを“0”にリセットしているが、ステップST38ではIG電源フラグを“0”にリセットしているところが異なる。ステップST32〜ステップST37の処理を完了すると、第1の記憶手段12に一時記憶された車外情報はすべて対応機器に伝送されることになる。
ステップST30でIG電源が入っていない場合、又はステップST31でIG電源フラグが“1”にセットされていない場合、又はステップST38の処理後は、ステップST10に戻る。
【0037】
実際の動作としては、車外情報が受信されて第1の記憶手段12に一時記憶された瞬間、エンジン始動中でなければその受信された車外情報はバッテリー電源動作の機器に対しては即座に伝送される。ACC電源やIG電源が入っていなければ、受信された車外情報は第1の記憶手段12に追加されて記憶されていくが、ACC電源やIG電源が入った瞬間、記憶されていた多数の車外情報がその電源に対応機器に伝送される。
【0038】
このように、上記実施の形態1によれば、第2の記憶手段14に記憶された情報分類表、及び電源検知手段15によって検知された車両の電源の状態に応じて、第1の記憶手段12に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して、第2のインタフェース手段13を通じてネットワーク20,30,40に接続された各対応機器に送信するので、車外通信機器1を介して車外の通信相手3と通信することにより、車内の対応機器に対する外部情報を受信した場合に、各対応機器の電源の状態を考慮して対応機器に車外情報を確実に送信できるとともに、車内ネットワークシステムの構築が容易にできるという効果が得られる。
【0039】
実施の形態2.
実施の形態2におけるシステム構成及び情報分類表のデータは、実施の形態1とほぼ同じであるので説明は省略する。ただし、第1の記憶手段12には、各系統の電源に対する記憶エリアが設けられている。すなわち、ACC電源記憶エリア、IG電源記憶エリア、及びバッテリー電源記憶エリアが設けられている。
次に動作について説明する。
図6は、実施の形態2における制御手段16の受信処理の動作を示すフローチャートである。図6において、ステップST1〜ステップST8の動作は、実施の形態1における図3の動作と同じであるので説明を省略し、図3の動作と異なる部分について説明する。実施の形態2では、ステップST51、ステップST52、及びステップST53の処理が加わっている。ステップST5においてACC電源フラグを“1”にセットした後に、車外情報をACC電源記憶エリアに移す(ステップST51)。また、ステップST7においてIG電源フラグを“1”にセットした後に、車外情報をIG電源記憶エリアに移す(ステップST52)。また、ステップST8におけるバッテリー電源フラグを“1”にセットした後に、車外情報をバッテリー電源記憶エリアに移す(ステップST53)。
【0040】
図7は、実施の形態2における制御手段16の電源状態検知処理の動作を示すフローチャートである。図7においては、情報分類表を参照して車外情報の対応機器の動作電源を調べて、その動作電源の種別を判定する処理を行わない。すなわち、図4のフローチャートにおけるステップST14、ステップST15、ステップST23、ステップST24、ステップST33、ステップST34の処理が省略されている。他のステップは図4と同じであるので説明を省略する。
【0041】
このように、上記実施の形態2においては、予め対応機器の動作電源毎に別の記憶エリアを設け、受信した外部情報をその記憶エリアに移しておくことにより、無駄な読み出しがなくなり、より速く対応機器に車外情報を伝送できるという効果が得られる。
【0042】
実施の形態3.
図8は、実施の形態3におけるシステム構成である。このシステムの各部は図1に示した実施の形態1とほぼ同じであるが、対応機器の動作電源が異なっている。図8に示すように、オーディオ装置22及びエアコン制御装置32の動作電源はACC電源及びバッテリー電源であり、エンジン制御装置41の動作電源はIG電源及びバッテリー電源である。すなわち、これらは2系統の電源で動作する構成になっている。図9は、実施の形態3における第2の記憶手段14に記憶されている情報分類表のデータを示している。上記したように、この情報分類表ではオーディオ装置22、エアコン制御装置32、及びエンジン制御装置41の動作電源が2系統になっている。また、この情報分類表には、緊急命令に対応する緊急命令可否情報が含まれている。例えば、エアコン制御装置に対するエアコン起動/停止の情報については緊急対応が「可」であり、ナビゲーション装置に対する地図情報については緊急対応が「不可」である。
なお、緊急命令は、車外情報に含まれる緊急フラグを“1”にセットすることによりゲートウェイ10に通知される。
【0043】
次に動作について説明する。
図10は実施の形態3における制御手段16の受信動作を示すフローチャートである。図10において、ステップST1〜ステップST8は、実施の形態1における図3のフローチャートと同じであるので説明を省略する。実施の形態3においては、図3のフローチャートに加えて、ステップST80〜ステップST83の処理が追加されている。まず 第1の記憶手段12に一時記憶された車外情報を読み出す(ステップST80)。次に、この車外情報にネットワーク起動命令を含むかどうかを判断する(ステップST81)。車外情報にネットワーク起動命令を含む場合には、緊急フラグを“1”にセットする(ステップST82)。次に、車外情報からネットワーク起動命令を取り除き、その取り除いたあとの車外情報を緊急記憶エリアに移す(ステップST83)。
【0044】
図11は実施の形態3における制御手段16の電源の状態を検知する電源検知処理の動作を示すフローチャートである。図11において、ステップST10〜ステップST38は、実施の形態1における図4及び図5のフローチャートと同じであるので説明を省略する。実施の形態3においては、図4のフローチャートに加えて、ステップST90〜ステップST97の処理が追加されている。ステップST30でIG電源が入っていなかった場合、又はステップST38の処理の後、ステップST90に移行して緊急フラグが“1”にセットされているかどうかを判定する。セットされていなければステップST10に戻る。セットされていれば第1の記憶手段12の緊急記憶エリアに一時記憶された車外情報を1つ読み出す(ステップST91)。
【0045】
次に、第2の記憶手段14の情報分類表を参照してその車外情報の対応機器を調べ、その対応機器に緊急動作するように指示を出す(ステップST92)。その対応機器が動作したことを確認して、情報分類表を参照してその対応機器の接続されているネットワークへ第2のインタフェース手段13を通じて、記憶されていた車外情報を対応機器に伝送する(ステップST93)。車外情報の伝送完了後は、第1の記憶手段12に記憶されていたその車外情報を消去する(ステップST94)。
【0046】
次に、第1の記憶手段12の緊急記憶エリアに一時記憶されている車外情報をすべて読み出したかどうか判定する(ステップST95)。すべて読み出されていなければステップST91に戻り新たな車外情報を読み出す。車外情報をすべて読み出していれば緊急フラグを“0”にリセットする(ステップST96)。次に、ステップST92で緊急動作を指示した対応機器に緊急対応不要を伝える。その結果、その対応機器はスリープモードに自発的に移行する。ステップST97の処理後はステップST10に戻る。
【0047】
このように、上記実施の形態3によれば、第2の記憶手段14の情報分類表に緊急命令対応可否情報を記録し、通信情報にネットワーク起動命令を備え、緊急対応可能な対応機器はACC電源またはIG電源で動作するだけでなく、これらの電源がオフ状態の場合にはバッテリー電源で動作する構成になっている。したがって、緊急な車外情報が受信された場合には、ACC電源やIG電源が停止して対応機器がスリープ状態になっていても、バッテリー電源によってその対応機器を起動させて、ネットワーク起動命令を含む情報をその対応機器に送出する。そして、対応機器に緊急時対応を指示し、ネットワーク起動命令を除いた車外情報を対応機器に伝送する。このことにより、事故情報などの緊急な車外情報を通信相手から受信する場合の十分なシステム構成が可能になるという効果が得られる。
【0048】
実施の形態4.
実施の形態4におけるシステム構成は、図1に示した実施の形態1及び実施の形態2又は図8に示した実施の形態3のシステム構成と同じであるので、説明は省略する。この実施の形態4においては、制御手段16の受信処理が他の実施の形態と異なっている。
次に、動作について説明する。
図12は実施の形態4における制御手段16の受信処理の動作を示すフローチャートである。図12において、ステップST1〜ステップST8は、図3のフローチャートと同じであるので説明を省略する。図3のフローチャートに加えて、ステップST3とステップST4の間にステップST100〜ステップST102の処理が追加されている。
【0049】
すなわち、ステップST1において受信した車外情報をステップST2において第1の記憶手段12に一時記憶して、ステップST3において情報分類表を参照して、その車外情報の対応機器の動作電源を調べた後に、車外情報の対応機器が情報分類表にあるかどうかを判定する(ステップST100)。車外情報の対応機器が情報分類表にあった場合は、他の実施の形態と同様にステップST4に移行する。一方、車外情報の対応機器が情報分類表になかった場合には、車外通信機器1を介してその対応機器が存在しないことを通信相手3に回答する(ステップST101)。次に、第1の記憶手段12に記憶されていた車外情報を消去する(ステップST102)。ステップST102の処理後は、ステップST1に戻る。
【0050】
このように、上記実施の形態4によれば、通信相手3から車外情報を受信した後に、情報分類表のデータを通信相手3に送信することにより、存在しない対応機器の情報を通知する。したがって、通知後は、車外情報を発信する通信相手3から見た場合、車両ごとにどんな機器が接続されているかが分かるので、存在しない対応機器に対する無駄な車外情報の送受信がなくなるという効果が得られる。さらにこの結果、有効でない車外情報の受信によって不当な通信費用が発生するのを防止できるという効果が得られる。
【0051】
実施の形態5.
実施の形態5は実施の形態4の変形例である。
次に動作について説明する。
図13は、実施の形態5における制御手段16の初期通信処理のフローチャートである。制御手段16は、受信処理に入る前に、第2の記憶手段14に記憶されている情報分類表のデータを調べる(ステップST111)。次に、車外通信機器1を介して通信相手3に発呼する(ステップST112)。そして、通信回線が確立したかどうかを判定する(ステップST113)。通信回線が確立した場合には、調査した情報分類表に基づいて存在する対応機器の情報を予め通信相手3に送信する(ステップST114)。この後、回線を切断する(ステップST115)。そして、通常の受信処理のフローチャートに移行する。
【0052】
このように、上記実施の形態5によれば、ゲートウェイ10の制御手段16は予め存在する対応機器を通信相手3に送信するので、通信相手3はその情報分類表に存在する対応機器に関する車外情報のみを伝送する。したがって、余分な情報を送らずに済み、通信費用も安くできるという効果が得られる。
【0053】
実施の形態6.
実施の形態6は実施の形態5の変形例である。
次に動作について説明する。
図14は、実施の形態6における制御手段16の初期通信処理のフローチャートである。図14において、ステップST111〜ステップST115は、図13のフローチャートと同じであるので説明は省略する。図13のフローチャートに加えて、ステップST111の前にステップST121及びステップST122の処理が追加されている。制御手段16は、受信処理に入る前に、前回の対応機器の調査から一定期間が経過したかどうかを判定する(ステップST121)。まだ一定期間が経過していない場合には、対応機器の接続に変化があったかどうかを判定する(ステップST122)。対応機器の接続に変化がない場合には通常の受信処理のフローチャートに戻る。
一方、ステップST121において一定期間が経過した場合、又はステップST122において対応機器の接続に変化があった場合には、実施の形態5と同様に、ステップST111〜ステップST115の処理を実行する。
【0054】
このように、上記実施の形態6によれば、ゲートウェイ10の制御手段16が定期的にまたは不定期に車内ネットワークに接続される機器の状況を調べる。こうすることによって、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手に分かるという効果が得られる。
なお、図14のフローチャートでは、前回の調査から一定期間が経過した場合、又は対応機器の接続に変化があった場合に、通信相手3に対応機器の情報を送信するようにしたが、前回の調査から一定期間が経過した場合に、対応機器の接続に変化があったどうかを判定する構成にしてもよい。この場合には、一定期間が経過しても対応機器の接続に変化がないときには、通信相手3に対応機器の情報を送信する必要がないので、より合理的である。
【0055】
実施の形態7.
実施の形態7は実施の形態5及び実施の形態6の変形例である。
次に動作について説明する。
図15は、実施の形態7における制御手段16の初期通信処理のフローチャートである。図15において、ステップST112〜ステップST115は、図13のフローチャートと同じであるので説明は省略する。図13のフローチャートに加えて、ステップST112の前にステップST131及びステップST132の処理が追加されている。制御手段16は、受信処理に入る前に、対応機器の接続に変化があったかどうかを判定する(ステップST131)。対応機器の接続に変化がない場合には通常の受信処理のフローチャートに戻る。対応機器に変化があった場合には、第2の記憶手段14の情報分類表のデータを更新する(ステップST132)。この後は、実施の形態5及び実施の形態6の場合と同様に、ステップST112〜ステップST115の処理を実行する。
【0056】
このように、上記実施の形態7によれば、対応機器に変化があった場合には、第2の記憶手段14の情報分類表のデータを更新するので、車内ネットワークに接続される対応機器が突然外されるようなことが起こっても、常に新しい情報分類表を準備しておくことができるという効果が得られる。
【0057】
実施の形態8.
図16は、実施の形態8における通信相手3の内部構成を示すブロック図である。なお、通信相手3のアンテナ4、アンテナ4を介して通信相手3と通信する車外通信機器1及びそのアンテナ2は、図1に示した構成と同じである。図16において、51は車外通信機器1との間で情報を送受信するインタフェース手段、52はインタフェース手段51によって送信される車外情報を記憶する第1の記憶手段、53は通信を行う車両のユーザ情報を記憶する第2の記憶手段、54は通信相手3の送受信制御やその他の制御を行なう制御手段である。
【0058】
図17は、通信相手3の第2の記憶手段53に記憶されたユーザ情報のデータフォーマットである。図に示すように、ユーザを識別するユーザID及びそのユーザの車種ごとに、情報分類データが記憶されている。したがって、ユーザIDが同じでも車種が異なる場合には、異なる情報分類データが記憶される。この情報分類データは、図2及び図9に示した情報分類表のデータとほぼ同じ構成である。すなわち、図2及び図9における情報名、対応機器名、動作電源、通信方向については、図17における情報分類データに同じものが記憶されている。図2及び図9における接続されるネットワーク及び優先度、並びに図9における緊急対応可否情報については、必ずしも図17の情報分類データに記憶する必要はない。
【0059】
次に動作について説明する。
図18は、通信相手3における制御手段54の送信処理のフローチャートである。制御手段54は、メインフローチャート(図示せず)からこの送信処理に入ると、第1の記憶手段52から車両に送信すべき車外情報を読み出す(ステップST141)。次に、第2の記憶手段53のユーザID、車種、情報分類データを参照する(ステップST142)。そして、対応する車両の車外通信機器1に車外情報を送信する(ステップST143)。この後、第1の記憶手段52に未送信の車外情報があるかどうかを判定する(ステップST144)。未送信の車外情報がある場合には、ステップST141に戻る。第1の記憶手段52に未送信の車外情報がない場合には、メインフローチャートに戻る。
【0060】
このように、上記実施の形態8によれば、複数の車両のそれぞれに車外情報を発信する通信相手3内に、ユーザID、車種、情報分類データからなるユーザ情報を記憶するので、通信相手3から見た場合、車両ごとにどんな対応機器が接続されているかが分かるという効果が得られる。また、記憶する情報分類データには、車両ごとの対応機器における電源状態の情報が記憶されているので、各車両の各対応機器の電源の状態を考慮した車外情報を確実に送信できるとともに、車内ネットワークシステムの構築が容易にできるという効果が得られる。
【0061】
実施の形態9.
実施の形態9における通信相手3の内部構成は、図16に示した実施の形態8における通信相手3の内部構成と同じであるので説明は省略する。
次に動作について説明する。
図19は、制御手段54の受信処理のフローチャートである。制御手段54は、任意の車両の車外通信機器1から情報分類データが受信されたかどうかを判定する(ステップST151)。任意の車両から情報分類データが受信された場合には、第2の記憶手段53におけるその車両のユーザID、車種に対応する情報分類データを更新する(ステップST152)。そして、メインフローチャートに戻る。
【0062】
このように、上記実施の形態9によれば、通信相手3は、任意の車両の車外通信機器1から情報分類データが受信された場合には、記憶している情報分類データを更新するので、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手3に分かるという効果が得られる。
【0063】
なお、上記各実施の形態において、第1の記憶手段12に記憶された車外情報を対応機器に伝送する場合には、読み出された順に伝送する構成にしたが、これに限るものではなく、車外情報には優先度があるのでその優先度に従って車外情報を伝送する構成にしてもよい。この場合には、まず記憶されている車外情報をすべて先に判定しておき、バッテリー動作と判定された車外情報を優先度に従って順に第2のインタフェース手段13を通じて伝送すればよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、車両情報多重伝送システムを車外の通信相手から受信された車外情報を記憶する第1の記憶手段と、複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器に関する情報分類表のデータを記憶している第2の記憶手段と、各対応機器に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する電源検知手段と、第2の記憶手段に記憶された情報分類表及び電源検知手段によって検知された車両の電源の状態に応じて第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して上記車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する制御手段とを備えるように構成したので、車外の通信相手と通信することにより、車内の対応機器に対する外部情報を受信した場合に、各対応機器の電源の状態を考慮して対応機器に車外情報を確実に送信できるとともに、車内ネットワークシステムの構築が容易にできるという効果がある。
【0065】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶するように構成したので、無駄な読み出しがなくなり、より速く対応機器に車外情報を伝送できるという効果がある。
【0066】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、制御手段は、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、上記緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して、受信した車外情報を対応機器に送信するように構成したので、事故情報などの緊急な車外情報を通信相手から受信する場合の十分なシステム構成が可能になるという効果がある。
【0067】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信するように構成したので、存在しない対応機器に対する無駄な車外情報の送受信がなくなるという効果がある。さらにこの結果、有効でない車外情報の受信によって不当な通信費用が発生するのを防止できるという効果がある。
【0068】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信するように構成したので、余分な情報を送らずに済み、通信費用も安くできるという効果がある。
【0069】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信するように構成したので、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手に分かるという効果がある。
【0070】
この発明によれば、車両情報多重伝送システムにおいて、制御手段は、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新するように構成したので、車内ネットワークに接続される対応機器が突然外されるようなことが起こっても、常に新しい情報分類表を準備しておくことができるという効果がある。
【0074】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法を車外の通信相手から受信された車外情報を第1の記憶手段に記憶する第1のステップと、複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器の各々に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する第2のステップと、複数の対応機器が接続された車内ネットワークとの間で車外情報を中継する際に、第2の記憶手段に記憶された複数の対応機器に関する情報分類表のデータ及び第2のステップによって検知された複数系統の電源の状態に応じて、第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する第3のステップとを有するように構成したので、車外の通信相手と通信することにより、車内の対応機器に対する外部情報を受信した場合に、各対応機器の電源の状態を考慮して対応機器に車外情報を確実に送信できるとともに、車内ネットワークシステムの構築が容易にできるという効果がある。
【0075】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶するように構成したので、無駄な読み出しがなくなり、より速く対応機器に車外情報を伝送できるという効果がある。
【0076】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、第3のステップは、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、上記緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して受信した車外情報を対応機器に送信するように構成したので、事故情報などの緊急な車外情報を通信相手から受信する場合の十分なシステム構成が可能になるという効果がある。
【0077】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信するように構成したので、存在しない対応機器に対する無駄な車外情報の送受信がなくなるという効果がある。さらにこの結果、有効でない車外情報の受信によって不当な通信費用が発生するのを防止できるという効果がある。
【0078】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信するように構成したので、余分な情報を送らずに済み、通信費用も安くできるという効果がある。
【0079】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信するように構成したので、車両ネットワークにおいて対応機器の接続が変化したことが車外情報を発信する通信相手に分かるという効果がある。
【0080】
この発明によれば、車両情報多重伝送方法において、第3のステップは、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新するように構成したので、車内ネットワークに接続される対応機器が突然外されるようなことが起こっても、常に新しい情報分類表を準備しておくことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における情報分類表のデータである。
【図3】 本発明の実施の形態1における受信処理のフローチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態1における電源検知処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】 図4に続く電源検知処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態2における受信処理のフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態2における電源検知処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態3におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態3における情報分類表のデータである。
【図10】 本発明の実施の形態3における受信処理のフローチャートである。
【図11】 本発明の実施の形態3における電源検知処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の実施の形態4における受信処理のフローチャートである。
【図13】 本発明の実施の形態5における初期通信処理のフローチャートである。
【図14】 本発明の実施の形態6における初期通信処理のフローチャートである。
【図15】 本発明の実施の形態7における初期通信処理のフローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態8におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図17】 本発明の実施の形態8における情報分類データのフォーマットである。
【図18】 本発明の実施の形態8における送信処理のフローチャートである。
【図19】 本発明の実施の形態9における受信処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 車外通信機器、2 アンテナ、3 通信相手、4 アンテナ、10 ゲートウェイ、11 第1のインタフェース手段、12 第1の記憶手段、13 第2のインタフェース手段、14 第2の記憶手段、15 電源検知手段、16 制御手段、20 情報系ネットワーク、21 ナビゲーション装置、22 オーディオ装置、30 ボディー系ネットワーク、31 ドア制御装置、32 エアコン制御装置、33 盗難防止装置、40 制御系ネットワーク、41 エンジン制御装置、51 インタフェース手段、52 第1の記憶手段、53 第2の記憶手段、54 制御手段。

Claims (14)

  1. 車外の通信相手から受信された車外情報を記憶する第1の記憶手段と、
    複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器に関する情報分類表のデータを記憶している第2の記憶手段と、
    各対応機器に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する電源検知手段と、
    上記第2の記憶手段に記憶された情報分類表及び上記電源検知手段によって検知された車両の電源の状態に応じて上記第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して上記車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する制御手段と
    を備えた車両情報多重伝送システム。
  2. 第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の車両情報多重伝送システム。
  3. 第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、制御手段は、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、上記緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して、受信した車外情報を対応機器に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両情報多重伝送システム。
  4. 制御手段は、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両情報多重伝送システム。
  5. 制御手段は、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両情報多重伝送システム。
  6. 制御手段は、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信することを特徴とする請求項5記載の車両情報多重伝送システム。
  7. 制御手段は、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両情報多重伝送システム。
  8. 車外の通信相手から受信された車外情報を第1の記憶手段に記憶する第1のステップと、
    複数の車内ネットワークの各車内ネットワークに接続された複数の対応機器の各々に対して1系統又は2系統以上の電源によって電力を供給する車両の複数系統の電源の状態を検知する第2のステップと、
    上記複数の対応機器が接続された車内ネットワークとの間で車外情報を中継する際に、第2の記憶手段に記憶された上記複数の対応機器に関する情報分類表のデータ及び上記第2のステップによって検知された上記複数系統の電源の状態に応じて、上記第1の記憶手段に記憶された車外情報の中から必要な車外情報を選択して上記車内ネットワークに接続された各対応機器に送信する第3のステップと
    を有する車両情報多重伝送方法。
  9. 第1の記憶手段には、各系統の電源に対応する記憶エリアが設けられ、制御手段は、受信した車外情報の対応機器の動作電源に対応した記憶エリアにその車外情報を記憶することを特徴とする請求項記載の車両情報多重伝送方法。
  10. 第2の記憶手段の情報分類表には緊急命令に対応するか否かを示す緊急命令可否情報が含まれており、第3のステップは、受信した車外情報の中にネットワーク起動命令の緊急命令が含まれていた場合には、上記緊急命令可否情報に応じて対応する車内ネットワークを強制的に起動して受信した車外情報を対応機器に送信することを特徴とする請求項又は請求項記載の車両情報多重伝送方法。
  11. 第3のステップは、第2の記憶手段の情報分類表に存在しない対応機器に対応する車外情報が第1の記憶手段に記憶されたときは、その対応機器が存在しない旨メッセージを通信相手に送信することを特徴とする請求項又は請求項記載の車両情報多重伝送方法。
  12. 第3のステップは、第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に予め送信することを特徴とする請求項又は請求項記載の車両情報多重伝送方法。
  13. 第3のステップは、定期的にかつ情報分類表の内容に変化が生じた時に第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを通信相手に送信することを特徴とする請求項12記載の車両情報多重伝送方法。
  14. 第3のステップは、車内ネットワークに接続される対応機器の接続状態を調査して第2の記憶手段に記憶されている情報分類表のデータを更新することを特徴とする請求項又は請求項記載の車両情報多重伝送方法。
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