JP3901738B2 - 粉末凝集体の調製 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は広範には凝集体の形成に関する。より詳細には、本発明は薬学的剤形の設計の分野に関し、そして特に薬理学的活性剤を患者に投与するための独特な凝集剤形の製造に関する。本発明による処方は経口および/または経鼻吸入に特に好適である。
発明の序論
上気道および下気道の管ならびに肺の疾患および状態を処置するいくつかの公知の方法がある。これらの状態としては例えば喘息および鼻炎が挙げられる。このような技術の1つは特定の薬理学的活性剤または薬物(例えばフロ酸モメタゾン)を即時に利用できる形態で気道管または肺に局所投与することを伴う。フロ酸モメタゾンは局所的に有効なステロイド系抗炎症剤である。
経口吸入療法はこのような局所的活性薬物の送達の1つの方法である。この薬物送達の形態は、乾燥粉末薬物を罹患領域に即効性の容易に利用可能な形態で直接経口投与することを伴う。
しかし、吸入療法は特に要求の厳しい投薬系であり、そしてそれ自体の独特の設計および性能の問題のセットを伴う。これらの問題のなかでも特に、用量の精度および反復性に関する懸念がある。同量の薬物が毎回投与されることを保証すべく努めなければならない。さらに、丸薬、カプセルおよびクリームとは異なり、経口吸入療法はそれ自体の剤形のみならず、薬物送達装置およびそれらの間の相互作用にも関与しなければならない。この問題を理解するためには処方箋なしの(over-the-counter)スプレー式点鼻薬を考えるだけでよい。従来のスクイーズボトル(squeeze bottle)を圧迫する際に毎回同じ量の力を加えることは困難である。少しでも力に違いがあると、その結果、投与される薬物の量が異なり得る。それよりやや一貫したポンプ式のスプレーアプリケーターを用いる場合でさえも投薬量の変動が生じ得る。このような変動は処方箋なし(OTC)のスプレー式点鼻薬を投与する場合には通常問題とはならないが、喘息のような重篤な状態のための処方薬を投与する場合には可能ならば変動は最小限とされるべきである。過剰投薬または過少投薬の危険ならびにこのような所望されない逸脱の結果は、深甚なものであり得る。この問題は、用量のサイズが経口吸入療法でしばしばそうであるように少量である場合にはさらになお複雑である。
これらの問題の軽減を助長するために、Schering Corporationのような会社が、粉末薬物の投与のための複雑かつ高精度の吸入器系を開発している。例えば、PCT国際公開第WO94/14492号(1994年7月7日公開)に記載されているようなものであり、このテキストは本明細書中に参考として援用される。このような吸入器系は、特定のサイズの投薬穴(dosing hole)を用いて正確な用量の粉末薬物を計量するように設計された。穴は投与前に薬物で完全に満たされ、そして投薬穴の全内容物が次にノズルを通して患者に送達される。投薬穴は次いで再び次の投薬のために満たされる。これらの装置はできる限り人為的誤差を排除し、そして投薬の変動を機械的に低減するように特別に設計されている。
このような装置は経口吸入療法における顕著な進歩を表すが、問題が残り得る状況はいまだ存在する。これらの問題はしばしば薬理学的活性剤の性質および吸入器とのその相互作用を中心とする。例えば、ある種の薬物は「自由流動」せず、そのため薬物がリザーバでの貯蔵から、投薬穴での測定、吸入器からの送達と移動することが困難となり得る。他の薬物は静電的荷電の問題があり得るか、あるいは許容できない程度の凝集力を示し得る。このような薬物は粉末形態でさえも「粘着性(sticky)」であり得る。これらの薬物は吸入器/アプリケーターに詰まることがあり得、意図される投薬量を正確に測定する能力に影響を与える。このような粉末はまたアプリケーターのノズルに付着し得、その結果、実際に送達される投薬量を減少させる。これはしばしば「ハングアップ(hang up)」と呼ばれる。薬物はまた「綿毛状(fluffy)」であり得、そのため、取り扱い、および十分な薬物を投与穴中に充填することは全くの難題となり得る。さらにやっかいなことには、種々の薬理学的活性剤のこれらおよび他の物理的性質は物質の単一バッチ内で変化し得る。これは補償の試みを失敗に帰し得る。
関連の問題はまた、吸入療法で通常用いられる粒子のサイズが小さいことにも起因し得る。吸入療法は一般に10μm以下のオーダーの薬物粒子を必要とする。このことにより、医薬が患者の肺の中に適切に浸透すること、ならびに、良好な局所的適用が確実になる。このような薬物を適切に施与するためには、薬物の粒子サイズに対して厳密な制御が維持されなければならない。しかし、このサイズの粉末は、特に少量の用量が必要とされる場合には、非常に取り扱いが困難であり得る。このような粉末は典型的には自由流動せず、そして通常、軽く、塵状または綿毛状の性質であり、取り扱い、処理、および貯蔵の際に問題を引き起こす。さらに、このような物質を吸入器の投薬穴の中に、繰り返し、正確に充填することは困難であり得る。従って、薬物の性質のみならず、治療用の粒子に必要とされるサイズもまた併せて、取り扱いおよび投薬に関する少なからぬ問題を引き起こし得る。
微粉末の薬物を投与する能力を高める1つの方法は、例えば乾燥乳糖のような乾燥賦形剤を配合することによる。しかし、特に少用量の投薬(例えば、約100〜200μg未満の薬物)が必要とされる場合には、従来の賦形剤の配合は微細な薬物粒子の使用に関連する問題を適切に補償し得ないことが確定している。さらに、通常使用される乾燥賦形剤は一般に薬物の粒子サイズよりもかなり大きい粒子サイズを有する。あいにく、このような大きい粒子の使用は、投薬毎に送達される薬物の量に重大な影響を与え得る。さらに、このような賦形剤の使用によって意図される利益は、用量のサイズが減少するにつれて減少しはじめる。従って、計量装置または吸入ノズル内の薬物のハングアップまたは保持、ならびに他の取り扱い点が、大きな問題となり始め得る。
あるいは、薬物製品は凝集体またはペレットを形成するように処理され得、これらは通常、より自由流動性であり、かつ嵩高い。薬物を凝集させる1つの方法はPCT国際公開第WO 95/09616号(1995年4月13日公開)に記載されている。ここに記載されているように、微細化(micronize)粉末のような10μm未満の粒子サイズの微細に分割された粉末薬物の凝集体が、バインダーを必要とすることなく製造され得る。しかし、これは賦形剤を用いて形成され得る。これらの凝集体は次に粉末薬物のための吸入器を通じて投与され得る。
バインダーなしで粒子を作製する能力は吸入療法にとって重大であり、そして凝集体の形成において水または他の伝統的なバインダーを用いる他の技術に比して大きな利点を提供し得る。純粋な薬物の凝集体は、粉末の処方および取り扱いに際して大きな利点を提供し得る。しかし、フロ酸モメタゾンのような薬物の約100〜200μgおよび以下の用量では、純粋な薬物の凝集体はハングアップを起こし得、そして投薬量の変動が真に懸念され得ることが見出されている。比較的多量の用量(例えば約400μg以上)の薬理学的活性剤を提供すべく設計された投薬系でさえも、得られる純粋薬物の凝集体はなお一体性(integrity)の問題があり得る。これらの凝集体はなお比較的軟質であり、計量の間に粉砕され得、そのため投薬量に変動が生じる。この物質はまたかなり簡単に、例えば吸入器を約4フィートの高さから落としても破壊され得る。この結果、取り扱いがより困難である、より小さな粒子が早まって形成される。実際、そもそも凝集を必要としたのは微細な薬物粒子の取り扱いの困難性のためである。
バインダー含有凝集体が使用される場合、このような凝集体は例えば米国特許第4,161,516号および英国特許第1,520,247号に記載の方法によって作製され得る。これらは、経口吸入のための凝集体の製造のために水を包含する特定のバインダー材料を使用することを開示する。ここで開示されるプロセスによれば、凝集の前に特定の「自己凝集性」または吸湿性の微細化薬物の水分含量を上昇させる。微細化粉末は所望の水分含量レベルまで高められた後に凝集する。非吸湿性の物質は、ここでの記載によれば、より伝統的なバインダーで結合されなければならない。同様に、WO 95/05805号は凝集体の形成のためのプロセスを開示し、ここでは均一な微細化物質の混合物が水蒸気で処理されて、後の時点で不安定化し得る転化可能な無定形含量が除去される。水蒸気による処理の後、いまや結晶質である物質を凝集する。しかし、この出願は、蒸気への曝露が凝集後に行われるとその生成物は「吸入装置では使用できない」と警告している。
無水乳糖の製錠特性に対する水分の影響はSebhatu、ElaminおよびAhlneck、「製錠特性および噴霧乾燥(15%無定形)乳糖に対する水分収着の影響」、Pharmaceutical Research,第11巻、第9号、1233-1238頁(1994)において論じられている。しかしこの論文は、凝集体の形成について、あるいは経口吸入療法の一部として投与された場合に許容可能な「微細粒子画分」(また「呼吸可能画分(respirable fraction)」としても知られる)を生じ得る凝集体の製造について論じていない。
Sebhatuらの論文は無定形含量の測定方法を用いており、これはより詳細に、T. Sebhatu、M. AngbergおよびC. Ahlneck、「等温ミクロ熱量計による結晶質固体中の無秩序度の評価」、International Journal of Pharmaceutics,第104巻、135-144頁(1994)に記載されている。等温ミクロ熱量計を用いて完全な無定形乳糖の結晶化の比熱を測定し、そして次に部分無定形サンプルについての結晶化の比熱を完全無定形物質について予め得た値で割り、次に100をかけて、「無秩序パーセント(percent disorder)」(ここでは、本発明の目的のために「転化可能な無定形含量のパーセント」で表わす)を決定する。これらの測定を行うために記載された装置は本発明での使用に十分である。
発明の要旨
本発明は改良された凝集体ならびにその製造のためのプロセスを提供する。設計により、本発明は、固体バインダーを微細な薬物粒子と組み合わせて使用すること、ならびに固体バインダーおよび/または薬物に付与され得る無定形特性を利用する。これは、他の人達がこのような特性の除去を求めるちょうどそのときに生じる。本発明はまた、第1の物質および固体バインダーの独特の結晶質凝集体を結果として与え、これは自由流動性であり、非常に少ない用量でさえも、取り扱い、計量および送達に十分、嵩高く、かつ十分、安定性である。同時に、この凝集体の粒子間結合強度は十分脆弱であり、吸入器を通じて投与される間に凝集体が分解して(break apart)受容可能な微細粒子画分が提供される。この全ては、さらなる、より従来的なバインダーを実質的に使用することなしに達成される。
特に、本発明は凝集体の製造プロセスを提供する。このプロセスは少なくとも1つの第1の物質(一般に薬理学的活性剤)の粒子を提供すること、および少なくとも1つの固体バインダーの粒子を提供することを包含する。これらの2つの粒子、薬物または固体バインダーの少なくとも1つは、その一部として所定量の転化可能な無定形含量を含み、これはその結晶化の際に概して結晶性の凝集体の形成を可能とするに十分である。バインダーおよび/または薬物の所定の転化可能な無定形含量は、予め選択された刺激(これはとりわけ、湿度を包含する)に曝されると結晶質形態に転化し得る。
次に粒子を凝集し、その間、転化可能な無定形含量の予め選択されたまたは所定の量が維持される。凝集が完了した後、凝集体中の転化可能な無定形含量は所定の刺激に曝露され、そして結晶質形態に転化される。「結晶質」でも、本発明の凝集体はなおある程度の無定形含量を含み得ることが理解され、これは主として非転化可能な無定形相であり、ある程度の量の未転化の転化可能な無定形含有量を含むか、あるいは含まない。後者は最小限とされるべきである。いかなる特定の科学的理論にも拘束されることも望むものではないが、転化可能な無定形含量の転化によって粒子間に結晶性結合が生じると考えられる。これらの結合は、取り扱い、貯蔵および計量の間、凝集体の一体性を保つには十分強力である。しかし、これらの結合は、市販の吸入器によって克服されるには十分柔らかく、投薬の際に受容可能な微細粒子画分を提供する。
本発明の重要な局面は、形成の間、凝集体が特定の含量の転化可能な無定形含量を含むことである、「転化可能な」とは、無定形含量が特定の所定または予め選択された刺激に曝露されると無定形から結晶質形態に転化することを意味する。この転化可能な無定形含量は、薬物の一部として存在し得、固体バインダーの一部として存在し得、あるいは両方で存在し得る。粒子上での無定形含量の分布は、十分な転化可能な無定形含量が存在する限り一般に重要ではなく、好ましくは系全体にわたって実質的に均一である。
固体バインダーが転化可能な無定形含量を含み得るか含み得ないかという事実はそれ自体、かつ自ずから重要ではない。このような場合でも、固体バインダーは、自由に流動するその能力、その嵩密度、その強度、ならびにハングアップを遅延させる能力という点で、得られる凝集体に対して特定の有利な特性をなお与える。
より好ましい実施態様では、本発明は薬理学的活性剤の凝集体の製造方法を提供し、この方法は、約10μm未満の平均粒子サイズを有する少なくとも1つの薬理学的活性剤および少なくとも1つの固体バインダーを提供する工程を包含する。好ましくは、固体バインダーの大部分もまた約10μm未満の粒子として存在する。通常、バインダーは予め選択された量の転化可能な無定形含量を有し、これは雰囲気湿度のような予め選択された刺激に曝露することで結晶化されると、薬理学的活性剤を有する凝集体の形成を可能にするに十分な量である。次の工程は、実質的に均一な粒子の混合物を形成しながら、転化可能な無定形含量の予め選択された量を維持することを包含する。この混合物を次に凝集し、この間もなお、無定形含量の予め選択された量を維持する。最後に、凝集体中の固体バインダーおよび/または薬物の転化可能な無定形含量を予め選択された刺激に曝露することによって、結晶質形態に転化する。得られる凝集体は自由流動し、そして粒子間(例えば、薬理学的活性剤と固体バインダーとの間(あるいは固体バインダー自体の粒子の間でさえ))の架橋または結合によって特徴づけられ、これは取り扱いに耐えるに十分に強力であるが、薬理学的活性剤の自由粒子の受容可能な微細粒子画分の送達を可能とするに十分、脆弱である。
本発明のこの好ましい局面の結果として、経口および/または経鼻吸入療法の両方の一部として有用な薬理学的活性剤の剤形が創製される。この剤形は薬理学的活性剤の凝集粒子および結晶質固体バインダーの粒子を含む。粒子は好ましくは10μm以下の平均粒子サイズを有する。
凝集体中の薬物対バインダーの比は、投与される薬物の量、所望の微細粒子画分、ならびに薬物および/またはバインダーの一部として存在する転化可能な無定形含量の量および相対分布に応じて非常に広範囲に変化し得る。実際、薬物対バインダーの比は約1000:1から1:1000(薬物:バインダー)の間の範囲であり得る。しかし、好ましくは薬物およびバインダーは100:1から1:500の間、そしてさらになお好ましくは100:1から1:300の間の比で存在する。
凝集体は通常約100μmから約1500μmの間のサイズの範囲であり、そして平均サイズは300μmと1000μmとの間である。得られる凝集体の嵩密度は約0.2g/cm3と約0.4g/cm3との間である。好ましくは薬物対固体バインダーの比は約20:1から約1:20の間の範囲であり、そして最も好ましくは1:3から1:10である。凝集体はまた好ましくは平均サイズが約300μmと約800μmとの間であり、そしてより好ましくは約400μmと約700μmとの間である。
本発明の他の局面においては、薬理学的活性剤の自由流動性結晶質凝集体剤形を製造するために有用な中間体凝集体が提供される。中間体凝集体は薬理学的活性剤の粒子および固体バインダーの粒子(好ましくは無水乳糖)を含む。バインダーおよび/または薬物粒子は予め選択された量の転化可能な無定形含量を含み、これは予め選択された刺激に曝露すると結晶質凝集体の形成を可能にするのに十分である。薬理学的活性剤粒子およびバインダー粒子は平均粒子サイズが約10μm以下であり、そして各々は約100:1と約1:500との間、そしてさらになお好ましくは約100:1と約1:300との間の比で提供される。得られる凝集体はサイズが約100μmと約1500μmとの間の範囲であり、そして平均サイズが300μmと1000μmとの間である。その嵩密度は通常約0.2g/cm3と0.4g/cm3との間の範囲である。
これらの中間体凝集体は脆弱過ぎて通常の取り扱いに耐えられないので、剤形としては適さない。これらはまた吸入器のノズルで比較的高率でハングアップする。このような凝集体もまた適切ではない。時間が経つと、これらは制御されない様式で結晶質形態に転化する。これは結合強度および投薬の均一性の点でより高レベルの変動を生じる。しかし、これらの無定形凝集体は結晶質剤形の形成において非常に有用であり、ここで少なくとも実質的に全ての転化可能な無定形含量が予め選択された刺激に曝露することによって結晶質形態に転化される。
本発明の特に好ましい局面は、非常に少用量の経口吸入用薬理学的活性剤または薬物(約400μg以下の薬物)に関して、より高レベルの投薬の均一性を確実にする方法を提供することにある。この方法は、先に記載のように、凝集した薬理学的活性剤の用量を計量する工程、および凝集した薬理学的活性剤の用量をそれを必要とする患者に投与する工程を包含する。
本発明はまた、経口吸入療法での投与に有用な薬理学的活性剤の計量された用量を提供する。計量された用量は広範囲なサイズで変化し得、1吸入当たり約50,000μgの薬理学的活性剤までを含有する。このような広範囲の投薬レベルに適応する能力は、本発明を使用して凝集体を製造することに役立つ利点の直接の結果である。しかし本発明は、約400μgまでの微粒子状薬理学的活性剤を含み、残りが乳糖バインダーである非常に少用量の状況で最も有用である。より詳細には、用量は約100μg以下の薬理学的活性剤を含む。剤形に最も要求するのはこれらのより少量の投薬レベルである。
薬理学的活性剤の経口吸入は以前に述べられているように、投薬装置のみならず、処方にも要求され得る。剤形は同時に多くの基準を満たす必要があると思われ、これらの基準の多くは互いに相容れないと考えられた。例えば、凝集体は、反復性の高い一貫した様式で、サイズ、薬物含量および粒子間結合強度の点で変動が非常に少ないように形成されることが非常に重要である。凝集体はまた、作業、篩過、球体化および他の操作が崩壊することなくできるように、十分頑丈でなければならない。同時に、凝集体は、吸入の間に分解して可能な限り小さい薬物の自由粒子を治療に効果的な様式の範囲で生じることができるように、十分脆弱でなければならない。他の例に関して、凝集体は吸入器中に充填され、そして吸入器を通じで計量され、そしてできる限り少ししか残留物が残らないように送達されることができるように、十分自由流動性でなければならない。しかし、本質的に自由流動性の物質の凝集体を形成することは困難であり得る。
本発明の最も興味深い局面の1つは、これらのしばしば競合する性能基準のバランスをとる試みが可能でも必要でもないという理解である。そのかわり、本発明は、特定の特性をそれらの特性が有利な場合に使用する。次に、それらの同様の属性が障害となったそのときに、凝集体を根本的に変化させてこれらの特性を完全に排除する。その適所で、新しい結晶質凝集体が実現する。この新しい凝集体は、凝集体の形成のためには有用であるが、取り扱い、測定および投与には有害な、以前の凝集体の特性を全く保持しない。
代わりに、新しい凝集体は、固体バインダーおよび/または薬物の転化可能な無定形含量の転化の後は、自由に流動し、そして凝集体サイズおよびサイズ分布の点で非常に一貫している。さらに、凝集体は、取り扱い、計量が可能となり、そして吸入器のなかにあるときに落下した場合でさえも、従来技術で見いだされるような不都合な結果に陥ることのないように、十分に頑丈である。同時に、十分な力を発生し得る吸入器と共に用いられる場合、これらの頑丈な凝集体の構造的一体性は、受容可能な微細粒子分率を提供することができるように十分、中断され得る。
従って、本発明の他の局面によれば、平均粒子サイズ10μm以下の薬物の結晶質凝集体および固体バインダーの粒子が提供される。これらの粒子は、薬物、バインダーのいずれかまたは両方の転化可能な無定形領域の一部の転化の結果として、共に結合する。追加のバインダーは必要ない。これらの凝集体は、少なくとも10%の薬物粒子の微細粒子分率を提供するように構成された経鼻または経口吸入器との組み合わせで提供される。一般に、結果として得られる凝集体は約50mgと約5,000mgとの間の破砕強度を有する。より好ましくは、本発明による結晶質凝集体は約200mgと約1500mgとの間の破砕強度を有する。従って、これらの凝集体を投薬するために使用される吸入器は、最少でも、凝集体の固有の強度に打ち勝って、少なくとも約10%以上の微細粒子分率が得られるに十分な力を提供しなければならない。これは、薬物の少なくとも10%が6.8μm以下のサイズを有する粒子の微細粒子分率まで小さくなることを意味する。凝集強度が5,000mgの場合に、薬物の少なくとも10%の微細粒子分率を提供するよう吸入器が構成されるならば、同じ吸入器が例えば500mgの強度を有する本発明による凝集体と組み合わせて使用される場合にさらにより多くの微細粒子分率を提供することは驚くべきことではない。
薬物粒子の粒子サイズと比べた場合に同様の範囲の粒子サイズを有する固体バインダーを提供することによってもまた、計量される薬物の用量が約400μg以下と少量である場合でさえも、各計量用量の薬物の実質的に均一な分布を得ることが可能であることが見いだされた。
要するに、予備形成された凝集体中のバインダーまたは薬物の無定形含量を結晶質形態に転化することによって、一旦凝集が完了したら、所望の特性を与え得ることが見いだされた。凝集体の無定形含量が結晶質形態に転化されるとき、凝集体は安定になる。これらは実際、湿度および温度のような因子に対して感受性が低くなる。結晶質物質はまた自由流動性であり、そして転化前の同じ凝集体と比べてハングアップの減少を示す。これは投薬穴への充填および投薬穴を空にすることが容易であり、そのため、一貫した計量を提供する。これが高度の安定性および均一性と組み合わされて、非常に少用量の一貫した投薬が可能となる。
従って、本発明を通じて、凝集に理想的に適した物質をこのような物質の凝集が必要となるまさにそのときに提供することが可能であること、ならびに経口吸入系を通じた薬理学的活性物質の投与に理想的に適した凝集体を製造することもまた可能であることが見いだされた。
本発明の別の重要な局面は、粒子の無定形含量に関する従来の認識の変化である。微細化、噴霧乾燥、凍結乾燥およびボールミリングのようなプロセスによって特定の物質に無定形の性質が付与されることが工業において以前から公知であった。このような技術を用いて粒子サイズを小さくすると、ある程度の無定形性質が物質に付与されることは避けがたい。しかし、このような無定形物質に起因し得る変動のため、微粒子形成の間に無定形含量が生じるのを最小化または排除する方法が工業においてずっと探求されてきた。
実際、これがWO 95/05805の正に論点である。このPCT出願は、より厳密に制御されたサイズを有する凝集体の製造を確実にするように、可能な限り均一な性質の粒子の均一な混合物をできる限り形成しようと努めている。その理論は、粒子サイズ、粒子の混合物および結晶性の点で均一性を保証し得るならば、得られる凝集体のサイズおよび組成の制御はより容易であるということのように思われる。従って、転化可能な無定形含量の全てが結晶質形態に転化することを確実にするために凝集の前に粒子に水分が加えられる。
しかし本発明によれば、薬物および/またはバインダーの無定形の性質を処方者に有利に利用し得ることが見いだされた。混合物の無定形含量をバインダーとして用いることにより、さらなるバインダーの必要性を排除し得る。しかしこれは有意な量の大気水分に曝露される前に凝集が起こる場合にのみ達成され得る。一旦微粒子が水分に曝露されると、転化可能な無定形含量の転化により固体状態の凝集ならびに直接の結晶間結合の形成が妨げられる。
さらに、単にこのような無定形含量を粒子において与えるだけでは十分ではないことが見いだされた。確かに、薬物を微細化することは以前から公知であった。しかし、多くの薬物の生来の安定性のため、これらは本明細書で論じているように容易に変換して結晶質凝集体になることはできない。むしろ、特定の量の無定形性質を固体バインダー(容易に結晶質形態に再転化し得るバインダー)に与えることによって、本発明の利点が実現し得ることが発見された。固体の準安定物質をバインダーとして使用すると、種々の形態が意図的に正しいときに使用される限りは、バインダーがその無定形形態にある場合、および再びその結晶質形態にある場合の両方で、利点が提供されることが発見された。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の凝集体を、転化させる前または後に湿度に曝露した場合の、水の取り込みを例示するグラフである。
図2は、乳糖単独またはフロ酸モメタゾンおよび乳糖のいずれかの凝集体についての製造スキームを例示するブロックダイアグラムである。
図3は、122cm(48インチ)落下試験の結果を例示するグラフであり、ここで○は吸入器1、●は吸入器2、▽は吸入器3、▼は吸入器4、□は吸入器5、■は吸入器6、△は吸入器7、▲は吸入器8、◇は吸入器9、および◆は吸入器10である。
図4は、122cm(48インチ)落下試験のコントロールの結果を例示するグラフであり、ここで○は吸入器1、●は吸入器2、▽は吸入器3、▼は吸入器4、□は吸入器5、■は吸入器6、△は吸入器7、▲は吸入器8、◇は吸入器9、および◆は吸入器10である。
発明の詳細な説明
本発明による凝集体は小さい微粒子の結合した塊である。凝集体は少なくとも1つの第1物質および少なくとも1つの固体バインダーを含む。第1物質は本発明によればいかなるものであってもよく、実際、本発明は、医薬、化粧品、食品および香料などを包含する任意の用途のための自由流動性凝集体を作製するために広く使用され得る。しかし、好ましくは第1物質は、ある処置過程を必要とする患者に投与されるべき薬理学的活性剤または薬物である。薬理学的活性剤は予防薬として予防的に投与され得るか、あるいは治療薬(treatmentまたはcure)として医学的状態の過程の間に投与され得る。
最も好ましくは、本発明によれば、薬理学的活性剤または薬物は乾燥粉末形態で呼吸器系(肺を包含する)に投与され得る物質である。例えば、本発明による薬物は肺を通じて血流中に吸収されるように投与され得る。しかしより好ましくは、薬理学的活性剤は肺または呼吸器系のある状態を直接および/または局所的に処置するのに有効な粉末薬物である。本発明に従う特に好ましい薬理学的活性剤は、フロ酸モメタゾン;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;ブデソニド;フルチカゾン(fluticasone);デキサメタゾン;フルニソリド;トリアムシノロン;(22R)-6α,9α-ジフルオロ-11β,21-ジヒドロキシ-16α,17α-プロピルメチレンジオキシ-4-プレグネン-3,20-ジオン;チプレダン(tipredane)などのようなコルチコステロイドを包含するがこれらに限定されない。サルブタモール(アルブテロール)、テルブタリン、サルメテロール(salmeterol)、およびビトルテロールを含むがこれに限定されないようなβ-アゴニスト(β1およびβ2-アゴニストを含む)もまた投与され得る。フォルモテロール(エフォルモテロール(eformoterol)としてもまた知られる)(例えばフマル酸塩または酒石酸塩として)は高選択的な持続性β2-アドレナリンアゴニストであり気管支拡張性効果を有し、これは種々の起源、特に喘息状態の可逆的閉塞性肺疾患(reversible obstructive lung ailments)の処置に有効である。本発明に従って投与され得る別の持続性β-アゴニストはTA-2005として公知であり、2(1H)-キノリノン、8-ヒドロキシ-5-[1-ヒドロキシ-2-[[2-(4-(メトキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ]エチル]モノヒドロクロリド、[R-(R*,R*)]-として化学的に同定され、またケミカルアブストラクトサービス登録番号137888-11-0で同定され、そして米国特許第4,579,854号に開示され、この本文は本明細書中に参考として援用される。臭化イプラトロピウムおよび臭化オキシトロピウムのような抗コリン作用薬も使用され得る。それゆえ、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミル(nedocromil)ナトリウム、ならびにザフィルルーカスト(zafirlukast)およびプランルーカスト(pranlukast)のようなロイコトリエンアンタゴニストもまた使用され得る。バンブテロール(bambuterol)(例えば塩酸塩として)、フェノテロール(例えば臭化水素酸塩)、クレンブテロール(例えば塩酸塩として)、プロカテロール(例えば、塩酸塩として)、およびブロキサテロール(broxaterol)は投与され得る高選択的なβ2-アドレナリンアゴニストである。これらの化合物のうちのいくつかは、存在するならば、薬理学的に受容可能なエステル、塩、溶媒和物、例えば水和物、またはこのようなエステルまたは塩の溶媒和物の形態で投与され得る。この用語はまたラセミ混合物ならびに一種以上の光学異性体の両方をカバーすることを意味する。本発明に従う薬物はまた、吸入可能なタンパク質またはペプチド、例えば、インスリン、インターフェロン、カルシトニン、副甲状腺ホルモン、顆粒球コロニー刺激因子などであり得る。「薬物」は本明細書で使用される限り、単一の薬理学的活性物質、あるいは任意の2種以上の組み合わせを意味し得、有用な組み合わせの例はコルチコステロイドおよびβ-アゴニストの両方を含む剤形である。本発明に従う使用のための好ましい薬理学的活性剤はフロ酸モメタゾンである。
肺または上部および/または下部気道管で局所的に有効であるためには、薬理学的活性剤は約10μm以下の粒子として送達されることが重要である。肺の動力学の作業グループ(task group)、ヒト気道の内部線量測定のための堆積および保持モデル、Health Phys., 12, 173, 1966を参照のこと。これらの治療的に有効なサイズの粒子の自由粒子を実際に投与するための剤形の能力が、微細粒子分率である。従って微細粒子分率は、投与の間にある閾値未満の粒子サイズを有する薬物の自由粒子として放出される結合薬物粒子のパーセンテージの測定値である。微細粒子分率は、Copley Instruments(Nottingham)LTD製の多段式液体インピンジャーを用いて、製造者のプロトコルを用いて測定され得る。本発明によれば、受容可能な微細粒子分率は、薬物の少なくとも10重量%が流速60リットル毎分で測定した空気力学的粒子サイズが6.8μm以下である自由粒子として利用可能となることである。
投与される薬物の量は多くの因子によって変化し、この因子としては患者の年齢、性別、体重、状態、薬物、治療の過程、一日当たりの投薬回数などが挙げられるがこれらに限定されない。フロ酸モメタゾンの場合、一用量当たり(すなわち吸入1回当たり)に送達される薬物の量は通常約10.0μgから約10,000μgまでの範囲である。25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、250μg、300μg、400μg、および/または500μgの用量が好ましい。
薬物は、本明細書で論述されているように凝集体の転化可能な無定形含量のうちのいくらかまたは全てを含み得る。
本発明に従う固体バインダーは、上述のような薬理学的活性剤の粒子のサイズとおおよそ一致する粒子サイズで提供され得るか、あるいはこのサイズまで小さくなり得る任意の物質であり得る。例えば、フロ酸モメタゾン無水物USPの凝集体は好ましくは、少なくとも80%≦5μmおよび少なくとも95%≦10μm(容積分布で測定)の粒子を有するように提供される。無水ラクトースのような固体バインダーNFは少なくとも60%≦5μm、少なくとも90%が10μm未満、そして少なくとも95%≦20μmの粒子を有するように提供される。平均粒子サイズは両者でおおよそ等しく、そして10μm未満である。
結晶質形態である場合、すなわち固体バインダーの転化可能な無定形含量の全てまたはほとんど全てが結晶質形態に転化した場合、バインダーは安定でなければならず、凝集体を支持し維持できなければならず、そして治療的活性剤の粒子が粒子の微細粒子分率として放出され得るようにこれを結合できなければならない。バインダーはまた結晶質凝集体に所望の範囲の特定(嵩密度、強度、自由流動特性、および貯蔵安定性を包含する)を与えなければならない。
好ましくは、固体バインダーの転化可能な無定形含量は、実際の場合、凝集体の転化可能な無定形含量のいくらかまたは全てを含み、これは予め選択されたまたは所定の刺激、例えば湿度の形態の大気水分に曝露されると、その無定形形態から結晶質形態に転化する。しかし、上記の基準の全てを満たし、そして他の予め選択された刺激、例えば、湿度、放射、溶媒蒸気などに応答して転化する物質もまた使用され得る。好ましい固体バインダーはポリヒドロキシアルデヒド、ポリヒドロキシケトン、およびアミノ酸を包含する。好ましいポリヒドロキシアルデヒドおよびポリヒドロキシケトンは、水和物および無水の糖類であり、これには乳糖、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、トレハロース、ショ糖、麦芽糖、ラフィノース、マンニトール、メレチトース、デンプン、キシリトール、マンニトール、ミオイノシトール、それらの誘導体などが挙げられるがこれらに限定されない。
特に好ましいアミノ酸は、グリシン、アラニン、ベタインおよびリジンを包含する。
薬物が完全に結晶質である場合、あるいは薬物が非転化可能な無定形含量のみを含む場合、固体バインダーは凝集体系の無定形含量の全てを提供しなければならず、逆もまた同じである。固体バインダー物質も薬物も、このような無定形含量がそれに可逆的に付与され得る限りは、そのような無定形含量を生来的に有している必要はない。
薬物、バインダーまたはその両方とも、使用および貯蔵の条件下で、ならびに予め選択された刺激が与えられた場合に、非転化可能または安定である無定形含量を特定のパーセンテージで含むことが可能である。この安定な無定形含量は上述の転化可能な無定形含量の一部ではない。この場合一般に、この安定な無定形含量は粒子間結合に何らかの役割を果たす。しかし、これは、本発明に従う無定形物質と結晶質物質との間の転化に起因する粒子間結合には寄与しない。
従って、特定の処方、例えばフロ酸モメタゾンを使用する処方では、全ての転化可能な無定形含量は固体バインダーによって寄与される。それゆえ、凝集体系に十分な転化可能な無定形含量を与えるために、十分な固体バインダーが提供されなければならない。しかし、それ自体が転化可能な無定形含量を含み得る別の薬物、例えば硫酸アルブテロールと共に用いる場合、無定形含量を含まないバインダーを用いること、あるいは特定の低い割合の無定形含量を含む固体バインダーとアルブテロールとの混合物を用いることが可能であり得る。転化可能な無定形含量が多すぎると、所望の微細粒子分率を生じるには結合が緊密すぎる凝集体が生じる結果となり得る。通常、系中の無定形含量の量は約1〜約50重量%の間の範囲であり、そしてより好ましくは約3〜30重量%の間の範囲である。最も好ましくは、系中の転化可能な無定形含量の量は約5〜約25重量%の間の範囲である。もちろん、バインダーまたは薬物のいずれかの無定形含量を、系中の無定形含量のパーセントに関して、個別に特徴づけることも同等に許容できる。従って、バインダーが全ての転化可能な無定形含量を含み、そしてバインダーが20%の無定形含量を含み、そして薬物との重量比が1:1で与えられる場合、系中の全体の転化可能な無定形含量は10重量%である。
任意の転化可能な無定形の性質は、特定の物質に、その粒子サイズを小さくする過程で与えられ得る。従って、例えば、無水乳糖をMICRON-MASTER▲R▼ジェット微粉砕機(Jet Pulverizer)(Jet Pulverizer Co., Palmyra, New Jerseyから入手可能)のような微細化装置で微細化する場合、所望のサイズであるのみならず、特定の量の無定形含量が与えられた粒子を得ることが可能である。これは他の伝統的な微細粒子生成装置、例えば、ミリング、噴霧乾燥、またはボールミリングを用いても達成され得る。Briggner, Buckton, BystromおよびDarcy、「粉体のプロセッシングの際に誘導される結晶度の変化の研究における等温ミクロ熱量測定の使用」International Journal of Pharmaceutics, 105(1994), 125-135頁参照。しかし、他の人々は発生する無定形含量の度合いを最小化するよう努めており、そしてこの無定形含量は不適切ではあるが通常避けることができない粒子サイズの低減の副作用であると考えているが、本発明は特定量の無定形含量を奨励しようと努める。
本発明はまた、固体バインダーおよび/または薬物のこの無定形の性質を凝集プロセスの特定の時点まで制御および維持することもまた探求する。このために、予め選択された量の無定形性質を与えるため、ならびに固体バインダーおよび/または薬物の無定形性質を維持するために特定のステップを採用する。例えば、無水乳糖を上述のようなジェット微粉砕機を用いて微粉化する場合、微粉化はかなりの圧力下、例えば、約50〜約120psig(3.45〜8.27×105ニュートン/m2)の間で行われる。約80〜100psig(5.51〜6.89×105ニュートン/m2)が好ましい。このような高い圧力を用いると、特に激しい粒子形成環境となり、そして一般に無定形含量の量が増加する。さらに、出願人は好ましくは乾燥圧縮窒素ガスを用いて固体バインダーを微粉化する。なぜなら、出願人は、粒子形成の間に無定形含量を湿度に曝露することは、無定形含量を結晶質形態に早まって再転化させる作用をなし得ることを発見したからである。
もちろん、無定形表面を既に正しい粒子サイズである固体バインダーおよび/または薬物の粒子に付与すること、あるいは本来的に無定形の性質でありそして結晶質形態に転化し得る微粒子を使用することもまた可能である。
一旦十分な転化可能な無定形含量が存在したならば、その無定形性質は粒子を完全に結晶質形態に転化することが所望される時点まで維持されなければならない。湿度に敏感な固体バインダーまたは薬物(例えば乳糖)では、これは低湿度条件下でプロセッシングおよび貯蔵することによって達成され得る。
好ましくは、微細化物質は、21℃で相対湿度(「RH」)約30%以下、そしてより好ましくは20%RH未満の条件下で実質的に貯蔵および/またはプロセッシングされる。これは、微細化物質が、21℃で30%RH未満の大気の湿度含量に等しい大気湿度含量でプロセスおよび貯蔵されることを意味する。種々の温度で大気中に存在する湿度の正確な量は、John A. Dean、Lange's Handbook of Chemistry,第14版、McGraw-Hill, Inc., New York(1992)の5.150頁の表5.27、「飽和空気中の水蒸気の質量」から誘導され得る。転化可能な無定形含量を含む任意の物質を、21℃で10%RH未満の湿度条件下、最も好ましくは相対湿度ができる限りゼロに近い湿度条件下で貯蔵することが特に好ましい。全てのプロセッシングは任意の温度で行われ得る。しかし、プロセッシングは通常、より都合よくは0℃と38℃との間で行われる。
一般に、固体バインダーの無定形含量を結晶質形態に早まって転化せずに達成し得、そして追加のバインダーの使用を必要としない、固体バインダーおよび薬理学的活性剤を凝集する任意の方法が本発明に従って実施され得る。この理由のため、上記の米国特許第4,161,516号に開示の凝集プロセスは通常実施され得ない。これは、水および/または水分が凝集の前にバインダーとして添加されるからである。これは、無定形含量のいくらかまたは全ての結晶質形態への早すぎる転化を引き起こし、これは凝集体形成を実際に遅延し、そして変動へと導く。この変動はまた硬すぎ強すぎる凝集体の形成を引き起こし得る。このような凝集体は特に激しい施用アクションを提供する吸入器を用いて投与される場合でさえ、これらの凝集体は受容可能な微細粒子分率を生じないこともある。
このプロセスは約100μmから約1500μmの間のサイズの範囲の凝集体を製造することが重要である。凝集体は一般に約300μmと約1,000μmとの間の平均サイズを有する。より好ましくは、凝集体は約400μmと約700μmとの間の平均サイズを有する。最も好ましくは、凝集体は約500μmと約600μmとの間の平均サイズを有する。得られる凝集体はまた、約0.2g/cm3から約0.4g/cm3との間、そしてより好ましくは、約0.29g/cm3から0.38g/cm3の間の範囲の嵩密度を有する。最も好ましくは、凝集体は約0.31〜約0.36g/cm3の間の範囲の嵩密度を有する。
薬理学的活性剤の投薬には、凝集プロセスが比較的狭い粒子サイズ分布を与えることもまた重要である。この文脈で、粒子サイズは凝集体のサイズをいう。好ましくは、凝集体のわずか約10%が平均または標的凝集サイズより50%小さいかまたは50%大きい。従って、所望の凝集体が300μmの場合、凝集体のわずか約10%が約150μmより小さいか、あるいは約450μmより大きい。
前述の基準の全てを満たす本発明による好ましい凝集体の調製の方法は、1種またはそれ以上の薬理学的活性剤の予め選択された量と微細化された無定形含量を含有する乾燥固体バインダーとを約100:1から約1:500の間、そしてより好ましくは約100:1と約1:300(薬物:バインダー)との間の比、そして好ましくは20:1から約1:20の間の比で混合することを含む。最も好ましくは、薬物は固体バインダーの量に対して、1:3から約1:10の量で提供される。
これらの粒子は次に好ましくは何らかの形態の機械的混合装置で混合される。好ましくは、混合の結果実質的に均一になる。もちろん、完全な均一性を得ることは不可能かもしれない。しかし、ブレンドの際に±10%の公差が許容可能であり、そして凝集の際に±5%の公差が許容可能である。微粒子形態のこのような成分をブレンドすることは本質的かつそれ自体、難題であり得る。ブレンドは、例示のみの目的で、ピン強化バー(pin intensifier bar)を有するPatterson-Kelly V型ブレンダーを用いて達成され得る。好ましくは、ブレンド手順はクリーンルーム内で行われ、そして先に言及したように、部屋の湿度および温度は制御されなければならない。例えば21℃および20%RHで、無定形含量の転化はブレンドを可能とするに十分ゆっくりである。バッチのサイズに応じて、ブレンドは全体で約3分と15分との間内で達成され得る。微細化薬物および固体バインダーの混合物がすぐにさらに処理されない場合、これは低湿度および低温条件下で再び貯蔵されるべきである。
固体バインダーに比べて特に少量の薬物の場合、従来のブレンド技術では許容できる均一な混合が得られ得ない。この場合、以下のアプローチが使用され得る:(1)微細化の前に薬物または薬物と固体バインダーとを混合する;(2)薬理学的活性剤の混合物を使用する場合、そして特に一方がもう一方より顕著に多量に存在する場合、2つの薬剤を一緒にブレンドし、このブレンドを微細化し、そして次に転化可能な無定形含量を有する微細化固体バインダーとブレンドする;および/または(3)噴霧乾燥によりマイクロスフェアを形成する。例えば:(a)薬物を希釈剤またはキャリア(例えば乳糖)の水溶液中に溶解または懸濁し、噴霧乾燥し、そして次に得られるマイクロスフェアを転化可能な無定形含量を有する微細化固体バインダーと混合する。;または(b)懸濁した微細化された希釈剤またはキャリアの粒子(例えば乳糖)を含む薬物の非水性溶液または懸濁液を噴霧乾燥し、次に転化可能な無定形含量を有する固体バインダー粒子と混合する。実際、もっと薬物の量が多い場合でも、第1のアプローチをとることが望ましくあり得る。
ブレンダーから混合粒子を凝集体形成のための従来のスクリーン/パンの組み合わせ中に注入する。粒子はもはやその個別の同一性の大部分を維持していないので、もはや凝集体と考えられ得る。これらは、比較的小さくなく、通常球形のおよび/または密度が高い粒子の集まりとして個別に区別されないので、本明細書に記載されるところの「凝集体」ではない。
次にスクリーンおよびパンを地面に対して平行な平面上で偏心円運動で回転させる。これは手作業で、あるいはスクリーン振盪装置を用いて行われ得る。間欠的なタッピングをパンの頂部に垂直に加え、これがスクリーンを通じて物質を下のパンの中へ送り、あるいは計量し、ここでパンの偏心運動が先に定義したような凝集体の形成を促す。凝集体はまた同時に球体化される。もちろん、この凝集手順は本発明に従う凝集手順と同様に、固体バインダーの無定形含量の結晶質形態への所望されない早まった転化を防ぐように低湿度条件下で行われなければならない。
凝集体を形成し、そして例えば他のスクリーンを通すことによって正しい大きさにした後、凝集体を予め選択された刺激、例えば高い湿度に曝露して、凝集体中に含まれる転化可能な無定形含量の結晶質形態への実質的に完全な転化を起こすことができる。
もちろん、湿度が高いほど、曝露に必要な時間量は少ない。しかし、凝集体の強度は厳密に制御されるべきであるので、ある程度漸進的かつ制御された転化が好ましい。転化可能な無定形含量を含む凝集体は約30%と約80%との間の相対湿度(25℃)に無定形含量全てを転化するに十分な時間曝露され得る。より好ましくは、転化可能な無定形含量は約40%と約60%との間(約25℃で測定した相対湿度)の相対湿度に等しい水分含量を有する雰囲気に曝露することによって転化される。これは固体バインダーが無水乳糖のような無水物である場合に特に有用である。時間量は凝集体のサイズおよび密度ならびに曝露される表面積によって劇的に変化し得る。例えば、凝集体の薄層を平らなオープントレイ上におくと、同量の凝集体を狭いジャーの中に入れるよりも全体の転化はより速くなる。ある場合では、必要とされる曝露の長さは10分のオーダーである。他の場合、1〜2日が必要であり得る。
好ましくは曝露は相対湿度65%以下(25℃)に制御されるので、過剰曝露に関する懸念は比較的少ない。凝集体の全ての転化可能な無定形含量が結晶質形態に転化されるに十分な時間が提供される限り、さらなる曝露が起こり得るという事実は通常、重大ではない。しかし約65%より高い湿度レベルが使用される場合は、水蒸気が実際にバインダーとして作用し得る。水をバインダーとして使用することは周知であるが、これは特に本明細書で記載される主要な結合モード(すなわち結晶質結合)と組み合わせて使用されると、微細粒子分率を生成する能力に悪影響を及ぼす。従って、凝集体を高い湿度レベルに転化の完了に必要な時点を越えて曝露することは制限することがなお望ましい。転化の後、凝集体は転化前の粒子間結合強度よりも測定可能に高い粒子間結合強度を有する。
得られる凝集体は上述のように事実上おおむね結晶質で自由流動性であり、頑丈であり、そしてハングアップに耐性である。これらの凝集体はその構造的一体性を維持しながら貯蔵、取り扱い、計量および施用され得る。凝集体はまた非常に望ましくかつ一貫したサイズおよびサイズ分布を有する。おそらく最も重要には、本発明の結晶質凝集体は取り扱いおよび酷使に耐える十分な強度を有する。同時に、凝集体はなお十分軟質であり、投薬の間に十分に破砕して、受容できる微細粒子分率を提供する。一般に、凝集体は約50mgと約5,000mgとの間、そして最も好ましくは約200mgと約1,500mgとの間の範囲の強度を有する。破砕強度はSeiko TMA/SS 120C熱機械的分析器(Thermomechanical Analyzer)(Seiko Instruments, Inc., Tokyo, Japanから入手可能)で製造者から入手される手順を用いて試験した。この方式で測定された強度は本明細書で記載の粒子間結晶質結合の品質および程度によって影響されることに留意すべきである。しかし、凝集体のサイズもまた測定される破砕強度に役割を果たす。一般に、より大きい凝集体ほど小さい粒子よりも破砕するのにより多くの力を必要とする。
実施例1で報告されるプロトコルに従って製造された凝集体を1吸入当たり100μg、Schering Corporationに帰属のWO 94/14492号に記載の粉末吸入器を用いて投薬した。この吸入器は約6.8μm以下のサイズを有する自由薬物粒子を所望のレベルで生じるべく凝集体を破壊するように十分に激しい力を発生させた。もちろん、凝集体が施用される際に発生しなければならない力の度合いは凝集体の内部結合強度に依存する。結合強度が大きいほど、受容可能な微細粒子分率を得るために必要な力の量は大きい。本発明の凝集体は特定の吸入器には強力過ぎ、かつ安定であり過ぎるが、それでもなお他の市販の吸入器においては有用であり、そしてそれから施用される場合には、受容可能な微細粒子分率が得られる。このような吸入器としては、上記のSheringの吸入器、
Figure 0003901738
が挙げられるが、これらに限定されない。
吸入器はどんな凝集体を使用する場合でも受容可能な微細粒子分率を製造するために破壊に十分な力を発生し得なければならない。従って、本明細書に記載される様式で測定して1,000mgの破砕強度を有する凝集体は、各用量から少なくとも10%の微細粒子分率が得られることを保証するに十分な力を印加し得る吸入器と組み合わせて使用されなければならない。
図1に示すように、モメタゾン:無水乳糖の1:5.8(重量)の比の凝集体を転化の前および後の両方で25℃で50%の相対湿度に暴露した。実線を用いたグラフ(I)は、凝集体が結晶質形態に転化する前に湿度に曝露した場合の凝集体の水分取り込みを示す。水分は非常に急速に吸収され、極大点に達する。この時点で結晶質形態への転化が起こる。転化の結果、水が実際に排出され、そして全体の水分含量が低下する。同じように、一旦転化した凝集体を水分に曝露すると、これは少量の水分を吸収し得るが、その後水分の取り込みはフラットである。破線(II)参照。とりわけ、図1は本発明に従って形成される凝集体の結果としての安定性を示す。
結晶質凝集体の結合強度の増大の発見および使用は多くの理由で重大である。第1に得られる凝集体は自由流動性であり、安定性であり、そして適切に取り扱いおよび包装が可能である。第2に、この凝集体は、特に少用量であっても吸入器の投薬穴の中に一貫して充填できるのに必要な均一性および嵩密度を提供する。そのため、結晶質凝集体が実際に計量、測定および送達され得る。これは図2に適切に示される。本発明のプロセスを乳糖単独で行った場合、および湿度を凝集の前に乳糖に与えた場合、得られる乳糖凝集体は取り扱うには軟質すぎることが分かった。そのため、反復投与には重大な問題が生じる。薬物および乳糖の混合物を凝集の前に湿度に曝露した場合にも同様の結果が観察された。
実際、実施例1に記載のように本発明に従うバッチの処方では、既に転化した無水乳糖を使用した。この事実はこの時点では知られていなかった。得られた凝集体のプロトコルが所望の結果を与えなかったとき、その原因を研究した。乳糖が先に転化していたことがその後に発見された。従って、本明細書に記載のように、凝集体が形成された後まで薬物および/またはバインダーの転化可能な無定形物含量をその状態で維持することが重要である。
図2にこれもまた示される他の実験では、モメタゾン含有凝集体を湿度による安定化の前に吸入器に充填した。最終生成物は安定ではなく、そして吸入器のノズルおよび他の部分への高率のハングアップのため用量送達は不良であった。同じ薬物を含む凝集体を本明細書に記載のように湿度に曝露して安定化した場合、得られる凝集体は硬く、自由流動性であり、そして取り扱いが楽であった。内部結合強度が増大して、適切な取り扱い特性が可能となった。なお、凝集体は受容可能な微細粒子分率を生じるに十分軟質のままであった。
本発明によれば高度の用量の均一性が得られる。表1に示すように、本発明に従って製造される凝集体を上記WO 94/14492号に記載の10個の吸入器中に充填した。吸入器を吸入毎に100μgのフロ酸モメタゾンを送達するようにセットした。フロ酸モメタゾンを無水乳糖に対して1:5.8の比(凝集体全体で680μg)で準備し、そして実施例1に記載のように製造した。
Figure 0003901738
噴射用量は、Pharmaceutical Forum,第20巻、第3号、(1994)、7494頁に記載のものと同様の乾燥粉末吸入器のための投薬単位サンプリング装置を用いて決定した。噴射された用量を、一端に焼結ガラスフィルターを装着した分液漏斗を用いて、空気流速60 L/分で全体で4秒間採取した。次に薬物を溶媒に溶解し、HPLCを用いて当該分野で公知のように分析した。表1を検討すると明らかなように、最初の吸入用量から120回目まで、非常に一貫していた。さらに、吸入器毎の一貫性も普通予想されるよりもはるかに高かった。おそらく最も重要なことは、10個の吸入器について120用量全ての平均が非常に一貫性を示すことである。これらの数はまた、投薬の間に失われた物質が非常に少ないことを示す。従って、ハングアップおよび投薬穴の充填に起因する投薬の問題は最小化される。
これらの噴射用量から得られる微細粒子分率(全用量に対するパーセンテージとして)もまた試験した(表2)。微細粒子分率(≦6.8μm)を、Copley Industries(Nottingham)LTD製の多段式(5段式)液体インピンジャーを用いて流速60 L/分で決定した。
Figure 0003901738
各吸入器由来の測定された微細粒子分率は10%を越え、それに加えて、一回目の用量から120回目の用量まで非常に均一であった。
多段式インピンジャーはその種々の段階毎に特定のサイズの粒子の分率を測定することができる。表3に示すように、13μm未満、6.8μm未満、3.1μm未満および1.7μm未満である累積微細粒子分率について、用量1と用量120との間で非常に均一である。
Figure 0003901738
最後に、図3および4に示すように、本発明の凝集体は非常に耐久性がある。図4はコントロールを示す。この場合、これは、10個の吸入器で各々120回の用量の送達された重量の割合または噴射された用量を重量%でグラフに示す。使用した吸入器は上述のSchering粉末吸入器であり、そして用量は実施例1で記載するように製造された無水乳糖バインダーを有する100μgのフロ酸モメタゾンである。図3は同じ形状の吸入器で、硬い面に約122cm(48インチ)の高さから落下させた後の同じデータを示す。図3および4に示す結果の比較は全体での変化が非常に小さいことを示す。
本発明は、今まで示されていた投薬の変動を有意に低減する、前例のない程度の凝集体の均一性を保証することを助長する。例えば、凝集の前または凝集の間に水分が添加されると、特定の割合の固体バインダーが結晶質形態に転化をはじめる。結晶形成の度合いは粒子毎に大きく異なり得る。その結果、凝集体のサイズおよび粒子間結合の物理的強度が大きく変動し得る。加えて、バインダーは実際に溶解し始め得、そしてこれは強すぎる結合を生じる。これは直接、吸入の際の用量の変動および速達される薬物の微細粒子分率についての変動と言い換えられる。本発明はこの問題を克服し、そして製造、貯蔵、取り扱いおよび投与が容易な均一な凝集体を効率的に提供する。
実施例
実施例1:
生成物の品質および均一性を確実にするために、本発明に従う凝集体の取り扱いおよび製造のための環境条件は以下の通りであった:
・モメタゾンおよび乳糖の微細化:21℃±2°および20%RH±5%
・微細化乳糖の貯蔵:21℃±2°および15%RH未満
・粉末のブレンドおよび凝集:21℃±2°および20%RH±5%
・粉末凝集体の転化:25℃±2°および50%RH±5%
Patterson-Kelley V型ブレンダーにピン強化バーを取り付けたものをクリーンルームに据え付け、温度および湿度を各々21℃および20%RHに制御した。微細化乳糖無水物の半分をVブレンダーの中に仕込んだ。次に微細化フロ酸モメタゾン無水物を加えた。次いで、残りの微細化乳糖無水物を加えた。
Vブレンダーを回転速度約24RPMで5分間運転した。次に、Vブレンダーを、ピン強化バーを最初の1分間、ピンチップスピード約9メートル/秒で運転して、3分間回転した。次にこのブレンドプロトコルを繰り返した。
試料をVブレンダーの右、左、および底部から取り出して、単位容量サンプリング篩を用いてブレンドの均一性を試験した。
この混合物を凝集するために、スクリーン振盪機をクリーンルームに据え付け、温度および湿度を各々21℃および20%RHに制御した。30メッシュのスクリーン、パン、およびステンレス鋼の容器を70%のアルコールで洗浄し、そして乾燥した。
スクリーン/パンの組み合わせを組み立て、そして振盪機に取り付けた。各々12インチの30メッシュスクリーン/パンのセット中に、1:5.8(薬物:バインダー)の比の200gのモメタゾン:無水乳糖のブレンドを加えた。粉末ブレンドをスクリーン上に広げ、粉末ブレンドのレベルが篩のフレームの縁よりも低くなるようにした。スクリーン/パンを振盪機の篩の支持板上に配置した。ステンレス鋼の篩のカバーをスクリーンの上に置いた。
次にタイマーを10分間にセットし、そして装置を1インチの偏心気道で約280rpmの速度で偏心円振盪が生じるように運転した。またスクリーン/パンを150タップ/分の速度でタッピングして、スクリーンを通して物質を計量した。プロセスを停止し、複数のパンを合わせた。
形成された凝集体を20メッシュスクリーンに注ぎ入れ、そしてスクリーンを軽くタッピングした。20メッシュスクリーン上に残った物質を捨てた。
20メッシュスクリーンを通過した凝集体を適切な容器中に貯蔵した。
物質を転化する準備ができたら、凝集体をステンレス鋼のトレイ上に広げ、そして温度および湿度を25℃および50%RHに制御したクリーンルーム中で24時間、暴露した。次に凝集体を合わせ、そして適切な容器に入れた。
嵩密度はVanderkampタップ密度試験機(Tap Density Tester)セットを用いて1タップについて決定した。凝集体の粒子サイズ分布をMalvern 2605L粒子サイズアナライザーを用いて決定した。
実施例2:
実施例1に記載のプロセスにおおむね従って、さらに3つのバッチを製造した。バッチサイズおよび薬物対バインダーの比を以下の表4に示す。
Figure 0003901738
容易に理解されるように、バインダーと薬物との比を変更しても、そしてバッチサイズを変更しても、高度の反復性が嵩密度および粒子サイズ分布に関して観察された。この場合の粒子サイズは粒子状のバインダーおよび/または薬物のサイズではなく、凝集体のサイズをいう。

Claims (14)

  1. 凝集体の製造プロセスであって:
    (a)薬理学的活性剤または2以上の薬理学的活性剤の組み合わせの粒子と少なくとも1つの固体バインダーの粒子とを提供する工程であって、該薬理学的活性剤または2以上の薬理学的活性剤の組み合わせと該固体バインダーの少なくとも1つが所定量の転化可能な無定形含量を有し、これは大気水分に曝露されると結晶質形態に転化し得、該転化可能な無定形含量は凝集体の形成を可能とするに十分な量で提供される、工程;
    (b)該第1物質の粒子および該固体バインダーを凝集させながら、該所定量の転化可能な無定形含量を維持する工程;およびその後に
    (c)該凝集体内の該転化可能な無定形含量を該大気水分に曝露して該転化可能な無定形含量が結晶質形態に転化するようにする工程
    を包含し、
    ここで、該薬理学的活性剤または2以上の薬理学的活性剤の組み合わせが、モメタゾン;モメタゾンとフォルモテロールとの混合物;モメタゾンとエフォルモテロールとの混合物;サルメテロール;サルメテロールとフルチカゾンとの混合物;およびフルチカゾンからなる群から選択され
    該固体バインダーが乳糖を含む、
    プロセス。
  2. 前記薬理学的活性剤が、コルチコステロイド、β-アゴニスト、抗コリン薬、ロイコトリエンアンタゴニストおよび吸入可能なタンパク質またはペプチドからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記薬理学的活性剤が、フロ酸モメタゾン;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;ブデソニド;フルチカゾン;デキサメタゾン;フルニソリド;トリアムシノロン;サルブタモール;アルブテロール;テルブタリン;サルメテロール;ビトルテロール;臭化イプラトロピウム;臭化オキシトロピウム;クロモグリク酸ナトリウム;ネドクロミルナトリウム;ザフィルルーカスト(zafirlukast);プランルーカスト(pranlukast);フォルモテロール;エフォルモテロール(eformoterol);バンブテロール(bambuterol);フェノテロール;クレンブテロール;プロカテロール;ブロキサテロール(broxaterol);(22R)-6α,9α-ジフルオロ-11β,21-ジヒドロキシ-16α,17α-プロピルメチレンジオキシ-4-プレグネン-3,20-ジオン;TA-2005;チプレダン(tipredane);インスリン;インターフェロン;カルシトニン;副甲状腺ホルモン;および顆粒球コロニー刺激因子からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記薬理学的活性剤がフロ酸モメタゾンを含む、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記固体バインダーが無水乳糖または水和乳糖を含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記固体バインダーが、結晶化前に、21℃で測定した場合の相対湿度25%の水分含量以下の水分含量で維持される、請求項1に記載のプロセス。
  7. さらに、25℃で測定した場合の相対湿度30%と80%との間の水分含量に等しい水分含量を有する雰囲気に前記凝集体を曝露することによって、該凝集体の前記転化可能な無定形含量を結晶質形態に転化する工程を包含する、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記凝集体が、前記転化可能な無定形含量の転化の後に50mgと5,000mgとの間の破砕強度を有する、請求項1に記載のプロセス。
  9. 前記凝集体が、前記転化可能な無定形含量の転化の後に200mgと1,500mgとの間の破砕強度を有する、請求項1に記載のプロセス。
  10. 請求項1に記載のプロセスによって製造される凝集体。
  11. 経口吸入療法による投与に有用な薬理学的活性剤を含む組成物であって:薬理学的活性剤または2以上の薬理学的活性剤の組み合わせの粒子および結晶質固体バインダーの粒子の凝集体からなり、該粒子が10μm以下の平均粒子サイズを有し、そして100:1から1:500の間の重量比で提供され、該凝集体が400μmと700μmとの間の平均サイズ、0.2g/cm3と0.4g/cm3の間の嵩密度、および200mgと1500mgとの間の破砕強度を有し、該凝集体は、請求項1に記載のプロセスによって製造される、組成物。
  12. 前記凝集体が、1〜50重量%の転化可能な無定形含量を含む、請求項1に記載のプロセス。
  13. 前記凝集体が、3〜30重量%の転化可能な無定形含量を含む、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記凝集体が、5〜25重量%の転化可能な無定形含量を含む、請求項1に記載のプロセス。
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