JP3900683B2 - 本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に大断面に構築される本線トンネルとこの本線トンネルの上側に本線トンネルと地上とを結ぶために構築されるランプウエイとの分岐・合流部の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
当出願人はこれまで、大断面のトンネルを効率良く、かつ経済的に構築する方法として、例えば図17(a),(b)に図示するように、小断面の単体シールドトンネルaを互いに近接させて複数掘進すると共に、この単体シールドトンネルaをその径方向に互いに接合し、かつこの単体シールドトンネルaの内側と単体シールドトンネルa,a間にコンクリート30をそれぞれ打設して単体シールドトンネルaの径方向に連続する大断面の外殻部躯体Aを構築し、その後この外殻部躯体Aの内側を掘削して大断面のトンネルを構築する大断面トンネルの構築工法を開発し、この件に関しては既にいくつも出願している。
【0003】
その際、各単体シールドトンネルaの内周は、その周方向と軸方向に鋼製セグメントに似た鋼殻31(例えば図18参照)を一次覆工材として互いに接合しながら複数設置し、その内側に二次覆工材としてコンクリート30を所定の厚さに打設することにより、鋼製ライニングとコンクリートライニングとからなる鋼コンクリート合成構造のトンネル覆工体で覆工されている。
【0004】
また、隣接する単体シールドトンネルa,a間にあっては、双方の単体トンネルaとaを仕切る隔壁b(例えば、この部分に一次覆工材として設置されている鋼殻31のスキンプレート)を撤去し、双方の単体シールドトンネルaに連続してコンクリート30を打設することにより単体シールドトンネルa,aどうしの一体化が図られている。
【0005】
さらに、ここで使用される鋼殻31は、図18に図示するように単体シールドトンネルaの周方向と軸方向にそれぞれ連続する複数本の主桁32と縦リブ33、継手板34および地山に接するスキンプレート35を有して形成され、特に主桁32はRC構造の主筋に相当するものとして設置されている。
【0006】
ところで、こうして構築された大断面トンネルを地下高速道路などの本線トンネルとして利用する場合、この本線トンネルBの上側にこれと地上とを結ぶランプウエイCを構築する必要があるが(図1(a),(b)参照)、下方に本線トンネルBの外殻部躯体Aが既に構築されていることから容易でなく、その施工方法が検討されていた。
【0007】
また、この種の大断面トンネルの構築工法の場合に限らず、二方向のトンネルが上下に分岐・合流する部分の施工は、特に山留め工事が面倒であった。
【0008】
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので、特に大断面に構築される本線トンネルと、この本線トンネルと地上とを結ぶランプウエイとが分岐・合流する部分を容易に施工できるようにした本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、この発明に係る請求項1記載の本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法は、本線トンネルの内周を覆工する外殻部躯体のランプウエイとの分岐・合流部分を鋼材で構築し、その上側の地盤中に山留め壁を所定間隔に構築すると共に、その下端部を前記外殻部躯体に突設したせん断キーに支持させ、次に前記山留め壁間の地盤を前記外殻部躯体まで掘り下げ、次に前記鋼材を撤去し、前記山留め壁間にランプウエイの躯体を構築する。
【0010】
請求項2記載の分岐・合流部の施工方法は、請求項1の記載において、本線トンネルのランプウエイとの分岐・合流部分を、特に本線トンネルの外殻部躯体を構築するために掘進される単体シールドトンネルの内周を覆工する鋼殻で構築する。
【0011】
請求項3記載の分岐・合流部の施工方法は、請求項2記載の分岐・合流部の施工方法において、鋼殻は、単体シールドトンネルの周方向と軸方向にそれぞれ連続する複数本の主桁と縦リブを有し、かつ前記縦リブは前記主桁間に単体シールドトンネルの周方向に所定間隔に取り付けて形成してあることを特徴とするものである。
【0012】
請求項4記載の分岐・合流部の施工方法は、請求項1、2または3の記載において、せん断キーと山留め壁下端部の周囲に止水用充填材を充填する。
【0013】
そして、請求項5記載の分岐・合流部の施工方法は、請求項1、2、3または4記載において、せん断キーは外殻部躯体に縦リブを所定間隔に複数突設し、その上側にスキンプレートを取り付け、かつ山留め壁側に山留め壁の下端部を支持する受け部を形成する。
【0014】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
図1〜図8は、例えば地下高速道路などとして利用される本線トンネルBとこの本線トンネルBと地上とを結ぶランプウエイCとの分岐・合流部を示し、図において、本線トンネルBが矩形の大断面形に構築され、この本線トンネルBの上側にこの本線トンネルBから地上に通じるランプウエイCが構築されている。
【0015】
本線トンネルBの内周は、例えば図2に図示するような鋼製セグメントに似た鋼殻1が、図3(a),(b)に図示するように本線トンネルBの周方向と軸方向に互いに接合しながら二重に設置され、かつ二重に設置された外側と内側の鋼殻1,1間にせん断補強材2が本線トンネルBの軸方向と周方向に所定間隔に複数設置されている。
【0016】
さらに、外側と内側の鋼殻1,1間に軸方向補強鉄筋3が本線トンネルBの軸方向に沿って複数配筋され、かつコンクリート4が打設されている。
【0017】
こうして、複数の鋼殻1からそれぞれ構成された外側と内側の二重の鋼製ライニングとその内側のコンクリートライニングとからなる鋼コンクリート合成構造の外殻部躯体Aによって本線トンネルBの内周が覆工されている。
【0018】
また、本線トンネルBの上側にランプウエイCの躯体が本線トンネルBの外殻部Aと一体にRC構造またはSRC構造などで構築されている。
【0019】
鋼殻1は、トンネルの地山を保持する鋼製セグメントに相当するもので、例えば図2に図示するように単体シールドトンネルaの周方向に平行に連続する複数本の主桁5と単体シールドトンネルaの軸方向に延在する複数本の縦リブ6とトンネルの地山に接するスキンプレート7等から形成されている。
【0020】
主桁5はRC構造の主筋に相当するもので、単体シールドトンネルaの軸方向に所定間隔に設置されている。
【0021】
また、単体シールドトンネルaの周方向に隣接する鋼殻1の主桁5どうしは、例えば双方の主桁5の端部間の片側又は両側に接合プレート8を設置し、かつ主桁5と接合プレート8を複数本の高力ボルト9で接合する、高力ボルト摩擦接合又は溶接によって直接、接合されている。
【0022】
また、隣接する単体シールドトンネルa,a間においても、本線トンネルBの周方向に隣接する主桁5どうしは、本線トンネルBの周方向に隣接する主桁5の端部間の片側または両側に接合プレート8を設置し、かつ主桁5と接合プレート8を複数本の高力ボルト9で接合する、高力ボルト摩擦接合又は溶接によって直接、接合されている。
【0023】
こうすることで、単体シールドトンネルaの周方向に隣接する鋼殻1どうし、さらに本線トンネルBの周方向に隣接する単体シールドトンネルaどうしが接合され、その際単体シールドトンネルaの軸方向に隣接する鋼殻1どうしも接合プレート8と高力ボルト9による高力ボルト摩擦接合又は溶接によって一緒に接合されている。
【0024】
縦リブ6は主に、単体シールドトンネルaを掘進する際の推進反力を得るため反力受けをなすもので、このため隣接する主桁5,5間に単体シールドトンネルaの軸方向に材軸が連続するように取り付けられ、また単体シールドトンネルaの周方向に所定間隔に取り付けられている。
【0025】
スキンプレート7は主に、掘進直後のトンネルの地山を保持するもので、複数の主桁5と縦リブ6とからなるセグメント軸組の外側にその表面を完全に覆うように取り付けられている。
【0026】
なお、主桁5と縦リブ6はいずれも、形鋼、平鋼、または平鋼などを組み合わせたビルトアップ鋼材などから形成され、スキンプレート7は鋼板から形成されている。さらに、これらの部材は溶接又はボルト接合によって互いに一体的に接合されている。
【0027】
また特に、ランプウエイCを構築するために施工される山留め壁Dの下側に設置される鋼殻1の上側には、図4に図示するように山留め壁Dの下端部を支持するせん断キー10が突設されている。
【0028】
また、せん断キー10と山止め壁D下端部の周囲には、止水用充填材(拡張テールボイド)11が充填され、さらに山留め壁Dと受け部10a間に高強度地盤改良材12が充填され、こうすることで山留め壁Dの下端部分の止水処理と、山留め壁Dの支持が確実になされている。
【0029】
せん断キー10は周囲の大きな土圧に備えて凸曲面形に形成され、かつ山留め壁D側に、山留め壁Dの下端部が密着した状態に当接できるよに、垂直な壁面をなす受け部10aが形成されている。
【0030】
さらに詳しくは、例えば図5(a)に図示するように上側を凸曲線状に形成した縦リブ10bを単体シールドトンネルaの軸方向に所定間隔に複数突設し、その上に縦リブ10bの上側と山止め壁D側を完全に覆うようにスキンプレート10cを取り付けて形成されている。
【0031】
なお、縦リブ10bは主桁5の上側に取り付けられているが、特に山留め壁D側からの土圧が大きいときは、主桁5,5間のスキンプレート7の上にも取り付けられ、さらに板厚を厚くする等して補強もされている。
【0032】
こうして形成されたせん断キー10は鋼殻1の上側に工場または現地で、溶接または高力ボルト摩擦接合などで取り付けられている。
【0033】
なお、図5(b)は、せん断キー10の他の例を示し、特に下端部に鋼殻1との摩擦面積が大きくなるようなベース10dを突設することにより、鋼殻1との摩擦接合をより確実なものとしたものである。
【0034】
せん断補強材2は二重に設置された外側と内側の鋼殻1の主桁5,5間に、図3(a),(b)に図示するように垂直または斜めに設置され、その両端は主桁5にそれぞれ溶接またはボルト接合によって連結されている。
【0035】
なお、せん断補強材2も、主桁5などと同様に形鋼、平鋼、または平鋼などを組み合わせたビルトアップ鋼材などから形成されている。
【0036】
こうして形成された複数の鋼殻1からそれぞれ構成された外側と内側の鋼製ライニング間に軸方向補強鉄筋3が複数配筋された後、コンクリート4が打設されている。
【0037】
その際、特に隣接する単体シールドトンネルa,a間においては、隣接する単体シールドトンネルa,a間の隔壁(例えば、鋼殻1の主桁5と縦リブ6のみを残しスキンプレート7を撤去する)を撤去した後にコンクリート4が打設されている。こうすることで、隣接する単体シールドトンネルa,aどうしの完全一体性が図られている。
【0038】
このような構成において、次にこの発明に係る分岐・合流部の施工方法を図9〜図13に基いて、順を追って説明する。
(1)最初に、本線トンネルBの外殻部躯体Aを構築するために単体シールドトンネルaを互いに近接させて複数掘進する(STEP.1)。
【0039】
その際、各単体シールドトンネルaの内周は、一次覆工材として鋼殻1をトンネルaの周方向と軸方向に互いに接合しながら複数設置し、その内側に二次覆工材としてコンクリート4を所定の厚さに打設してそれぞれ覆工する。
【0040】
また、外殻部躯体Aの頂版部の、特に山留め壁Dが施工される部分にはせん断キー10を取り付けた鋼殻1を一次覆工材として設置し、さらにランプウエイCの躯体が構築される部分には一次覆工材として鋼殻1のみを設置し、コンクリート4は打設しないでおく。
【0041】
さらに、図6と図7に図示するように各単体シールドトンネルaの外周と単体シールドトンネルa,a間に裏込め材13を充填して各鋼殻1とトンネルの地山間の隙間を塞ぐと共に、鋼殻1周囲および単体シールドトンネルa,a間の地山を安定な地盤に地盤改良する。
(2)次に、各単体シールドトンネルa内にせん断補強材2を所定間隔に複数設置する。その際、せん断補強材2は、図3(a)に図示するように外殻部躯体Aの床版部と頂版部を構成する単体シールドトンネルa内には垂直に、左右側壁部を構成する単体シールドトンネルa内には水平にそれぞれ設置する。
【0042】
なお、いずれの部分においても、図3(b)に図示するようにせん断補強材2をトラスを構成するように斜めに設置してもよい。
(3)次に、隣接する単体シールドトンネルaどうしを互いに接合し、かつ各単体シールドトンネルa内、および隣接する単体シールドトンネルa,a間に軸方向補強鉄筋3を必要量配筋し、さらに単体シールドトンネルa内および隣接する単体シールドトンネルa,a間にコンクリート4を打設して矩形断面形に連続する外殻部躯体Aを構築する((STEP.2)。
【0043】
この場合も、特にランプウエイCの躯体が構築される部分にはコンクリート4は打設しないでおく。
【0044】
また、特に隣接する単体シールドトンネルa,a間においては、地山を掘削し、隣接する単体シールドトンネルa,a間の隔壁(例えば、鋼殻1の主桁5と縦リブ6のみを残しスキンプレート7を撤去する)を撤去して単体シールドトンネルaどうしを連通した後、コンクリート4を打設することにより隣接する単体シールドトンネルa,aどうしの完全一体性を図るものとする。
【0045】
なお、外殻部躯体Aの頂版部の、ランプウエイCの躯体が構築される部分は、特にコンクリート4を打設しないことから、外側と内側の鋼殻1,1間に斜材(トラス材)21や垂直材22などの補強材を多数設置して補強してもよい。
(4) 次に、外殻部躯体Aの上側の地盤中に山留め壁Dを所定間隔に施工し、また山留め壁D,D間の略中間部に中間杭14を施工する(STEP.3)。
【0046】
山留め壁Dは、例えば親ぐい横矢板工法など、これまで一般に行われている山止め工法で施工するものとし、またその下端部はせん断キー10の受け部10aに密着した状態に当接させる。
【0047】
また、図4に図示するようにせん断キー10と山留め壁D下端部の周囲に止水用充填材11を充填し、さらに山留め壁Dと受け部10a間に高強度地盤改良材12を充填することにより、山留め壁Dの下端部分の止水性と山留め壁Dの支持を確実なものとする。
【0048】
なお、止水用充填材11は、原則として山留め壁Dを施工する前に予め充填しておくものとし、また高強度地盤改良材12は、例えばせん断キー10の受け部10aを内側から外側に貫通して取り付けた注入管15を介してせん断キー10の内側から充填するものとする(図4参照)。
【0049】
中間杭14も、例えば場所打ちコンクリート杭など、これまで一般に行われている杭施工法で施工するものとし、また中間杭14は外殻部躯体Aの頂版部を貫通し、かつ外殻部躯体A内の相当深くまで達するように施工する。
(5) 次に、中間杭14と左右山留め壁D,D間に切り梁16を数段架け渡して山留め壁Dを支持しながら山止め壁D,D間の地盤を徐々に掘り下げる(STEP.4,5)。
(6) 外殻部躯体Aの頂版部まで掘り下げたら、コンクリート4が充填されていいない単体シールドトンネルaの鋼殻1を撤去する(STEP.6)。
(7) 次に、鋼殻1を撤去することで形成された開口Eから外殻部躯体A内に、支保工用杭17を施工する(STEP.7)。
【0050】
支保工用杭17は、開口Eの縁端部を支持できるように開口Eの縁端部にそれぞれ施工するものとし、また鋼杭、PC杭、あるいは場所打ちコンクリート杭など、これまで一般に行われている方法で施工するものとする。
(8) 次に、山留め壁D,D間に、切り梁16を少しずつ撤去しながらランプウエイCの躯体を外殻部躯体Aに連続させ、かつ下から順にRC構造またはSRC構造などで構築し、その周囲を埋め戻す(STEP.8)。また、中間杭14を撤去する(STEP.9,10)。
(9) 次に、支保工用杭17と外殻部躯体Aの左右側壁間に切り梁18をそれぞれ架け渡しながら、外殻部躯体A内の地盤を徐々に掘り下げる(STEP.11,12)。
(10) そして、内部の中間階スラブ19や間仕切り壁20などの必要な内部躯体を構築する(STEP.13)。また、支保工用杭17を撤去する(STEP.14)。
【0051】
以上、(1)〜(10)の工程により、大断面に構築された本線トンネルBとこの本線トンネルBと地上とを結ぶランプウエイCとの分岐・合流部を容易に施工できる。
発明の実施の形態2.
図13〜図16は、この発明に係る分岐・合流部の施工方法の他の例を示し、外殻部躯体Aを構築した後(STEP.1,2)、最初に外殻部躯体A内を掘り下げ、同時に外殻部躯体A内の中間階の床スラブ19や間仕切り壁20等の必要な内部躯体を構築する(STEP.3〜7)。
【0052】
そして、山留め壁Dを施工し、ランプウエイCの躯体を施工する(STEP.8〜14)。その他の構成は先に説明した施工方法と略同じである。
発明の実施の形態3.
なお、発明の実施の形態1と2の例では、当出願人が先に開発した大断面トンネルの構築工法で本線トンネルBを施工する場合における、本線トンネルBとランプウエイCとの分岐・合流部の施工方法について説明したが、本線トンネルBをこれまでのシールド工法で施工する場合の本線トンネルBとランプウエイCとの分岐・合流部の施工も可能であることはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
この発明は、以上説明した構成からなり、特に本線トンネルの内周を覆工する外殻部躯体のランプウエイとの分岐・合流部分を鋼材で、例えば本線トンネルの外殻部躯体を構築するために掘進される単体シールドトンネルの内周を覆工する鋼殻で構築するので、その上側にランプウエイを構築する際に簡単に切断して撤去でき、分岐・合流部を容易に施工できる等の効果がある。
【0054】
また、外殻部躯体の上側の地盤中に山留め壁を施工する際に、山留め壁の下端部は外殻部躯体に突設したせん断キーに支持させるので、山留め壁の根入れ深さが浅くても、山留め壁の下端部を確実に支持でき、このため開削工法によってランプウエイの躯体を容易にかつきわめて安全に施工できる。
【0055】
さらに、せん断キーと山留め壁下端部の周囲に止水用充填材を充填するので、施工中の漏水も確実に防止できる等の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部を示し、(a)はトンネル軸方向の縦断面図、(b)はトンネル軸直角方向の縦断面図である。
【図2】鋼殻の一例を示す一部斜視図である。
【図3】(a),(b)は本線トンネルの外殻の一部斜視図である。
【図4】せん断キーと山留め壁との取り合いを示す断面図である。
【図5】(a),(b)はせん断キーの一例を示す一部破断斜視図である。
【図6】本線トンネルの断面図である。
【図7】単体シールドトンネルの断面図である。
【図8】外殻の構造を示す一部斜視図である。
【図9】施工方法の工程を示す断面図である。
【図10】施工方法の工程を示す断面図である。
【図11】施工方法の工程を示す断面図である。
【図12】施工方法の工程を示す断面図である。
【図13】他の施工方法の工程を示す断面図である。
【図14】他の施工方法の工程を示す断面図である。
【図15】他の施工方法の工程を示す断面図である。
【図16】他の施工方法の工程を示す断面図である。
【図17】(a)は大断面トンネルの断面図、(b)はその斜視図である。
【図18】鋼殻の従来例を示す一部斜視図ある。
【符号の説明】
A 外殻
B 本線トンネル
C ランプウエイ
D 山留め壁
E 開口
1 鋼殻
2 せん断補強材
3 軸方向補強鉄筋
4 コンクリート
5 主桁
6 縦リブ
7 スキンプレート
8 接合プレート
9 高力ボルト
10 せん断キー
11 止水用充填材(拡張テールボイド)
12 高強度地盤改良材
13 裏込め材
14 中間杭
15 注入管
16 切り梁
17 支保工用杭
18 切り梁
19 中間階スラブ
20 間仕切り壁
21 垂直材
22 斜材
Claims (5)
- 本線トンネルとこの本線トンネルの上側に位置するランプウエイと分岐・合流部の施工方法において、本線トンネルの内周を覆工する外殻部躯体のランプウエイとの分岐・合流部分を鋼材で構築し、その上側の地盤中に山留め壁を所定間隔に構築すると共に、その下端部を前記外殻部躯体に突設したせん断キーに支持させ、次に前記山留め壁間の地盤を前記外殻部躯体まで掘り下げ、次に前記鋼材を撤去し、前記山留め壁間にランプウエイの躯体を構築することを特徴とする本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法。
- 本線トンネルのランプウエイとの分岐・合流部分は、本線トンネルの外殻部躯体を構築するために掘進される単体シールドトンネルの内周を覆工する鋼殻で構築することを特徴とする請求項1記載の本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法。
- 鋼殻は、単体シールドトンネルの周方向と軸方向にそれぞれ連続する複数本の主桁と縦リブを有し、かつ前記縦リブは前記主桁間に単体シールドトンネルの周方向に所定間隔に取り付けて形成してあることを特徴とする請求項2記載の本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法。
- せん断キーと山留め壁下端部の周囲に止水用充填材を充填することを特徴とする請求項1、2または3記載の本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法。
- せん断キーは、外殻部躯体に縦リブを所定間隔に複数突設し、その上側にスキンプレートを取り付け、かつ山止め壁側に山留め壁の下端部を支持する受け部を形成してなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の本線トンネルとランプウエイとの分岐・合流部の施工方法。
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