JP3899873B2 - 電子制御ユニット付自動変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に電子制御ユニットを一体化する技術に関し、特に、自動変速機に電子制御ユニットを電気的及び機械的な接続状態に装着する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、車両に搭載される自動変速機は、その油圧制御装置をシフト装置と電子制御ユニットにより操作することで制御される。電子制御ユニットは車室内又はエンジンルーム内に搭載され、制御のための電装部品としてのニュートラルスタートスイッチとポジションセンサは自動変速機ケースの外側に、また回転数や油温の各センサ、ソレノイド等は、一部例外を除き自動変速機ケース内に取付け配置される。そして、各電装部品と電子制御ユニットとの電気的接続は、車両配線としてのワイヤハーネスにより行なわれる。
【0003】
更に詳しくは、図10に上記車両配線を概念的に模式化して示すように、変速機ケース内の変速機構収容部に配置される各種センサ類の配線は、変速機内配線としてのワイヤハーネスaにより纏めて変速機ケース外に導かれ、変速機ケース内のバルブボディに付設されるソレノイド類の配線bは、個々に変速機ケース外に導かれ、変速機ケース壁外面に取付けられるニュートラルスタートスイッチ一体形のポジションセンサcの配線dは直接、車両配線としてのワイヤハーネスeにより電子制御ユニットfに接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような配線構造を採ると、電気的接続のために多数のワイヤハーネスとコネクタが必要となり、重量及びコストの低減が困難であり、搭載設計工数、車両組付け工数の多さが問題となる。また、自動変速機本体とその電子制御ユニットが車両搭載時に組合せられるため、個体間の微妙な特性差を考慮した一対一のきめ細かな品質管理が困難である。更に、自動変速機の各種電装品と電子制御ユニットとを個々の配置の省スペースの考慮でモジュール化しているため、全体から見ての省スペースが実現されていない。
【0005】
そこで、本発明は、自動変速機内の各種電装品とポジションセンサ又は電子制御ユニット若しくはそれら両方との集約的結線を可能とする配線構造を提供することを第1の目的とする。次に、本発明は、自動変速機とその電子制御ユニットの一体的品質管理を容易にすることを第2の目的とする。更に、本発明は、自動変速機内の各種電装品とポジションセンサ又は電子制御ユニット若しくはそれら両方の全体としての省スペース配置を実現することを第3の目的とする。
【0006】
ところで、ポジションセンサと電子制御ユニットと自動変速機を一体化する場合、ポジションセンサを機械的にマニュアルシャフトに嵌め合わせる現状の構成を前提とすると、電子制御ユニットの自動変速機への装着時には、電子制御装置と自動変速機とを機械的に連結するマニュアルシャフトと、それらを電気的に接続するコネクタの自動変速機ケースへの挿入を必要とし、これらを同時に行なおうとすると、作業性向上のための手段が必要となる。そこで、本発明は、ポジションセンサと電子制御ユニットと自動変速機を一体化する場合の作業性の向上を第4の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の電子制御ユニット付自動変速機においては、自動変速機を制御する変速機制御モジュールと自動変速機のレンジ位置を検出するポジションセンサとがユニットケースに組み込まれた電子制御ユニットと、該電子制御ユニットが自動変速機ケースに装着された状態で嵌(は)め合わされる部材である、自動変速機内の電装部品に接続されたワイヤハーネスのコネクタ、ユニットケース側のコネクタ、ポジションセンサ、及びポジションセンサと自動変速機内のマニュアルバルブとを連結するマニュアルシャフトの4つの部材とを有する。
そして、前記ワイヤハーネスのコネクタ及びマニュアルシャフトは、少なくとも電子制御ユニットを自動変速機ケースに装着する方向と同じ方向に指向し、かつ、自動変速機ケースに挿通される。
また、前記ユニットケース側のコネクタは、ワイヤハーネスのコネクタと嵌め合わされ、ポジションセンサは、マニュアルシャフトと嵌め合わされた状態で、それぞれユニットケースに組み込まれる。
そして、前記ワイヤハーネスのコネクタの軸方向鍔(つば)部がユニットケースのコネクタ部にシール部材を介して圧接されることによって、自動変速機ケース内と外界とが遮断された状態で、前記自動変速機ケースとワイヤハーネスのコネクタとの間の所定の箇所に、所定の遊隙(げき)が設けられる。
【0008】
本発明の他の電子制御ユニット付自動変速機においては、自動変速機を制御する変速機制御モジュールと自動変速機のレンジ位置を検出するポジションセンサとがユニットケースに組み込まれた電子制御ユニットと、該電子制御ユニットが自動変速機ケースに装着された状態で嵌め合わされる部材である、自動変速機内の電装部品に接続されたワイヤハーネスのコネクタ、ユニットケース側のコネクタ、ポジションセンサ、及びポジションセンサと自動変速機内のマニュアルバルブとを連結するマニュアルシャフトの4つの部材とを有する。
そして、前記ワイヤハーネスのコネクタ及びマニュアルシャフトは、少なくとも電子制御ユニットを自動変速機ケースに装着する方向と同じ方向に指向し、かつ、自動変速機ケースに挿通される。
また、前記ユニットケース側のコネクタは、ワイヤハーネスのコネクタと嵌め合わされ、ポジションセンサは、マニュアルシャフトと嵌め合わされた状態で、それぞれユニットケースに組み込まれる。
そして、前記ワイヤハーネスのコネクタの軸方向鍔部が自動変速機ケースにシール部材を介して圧接されることによって、自動変速機ケース内と外界とが遮断された状態で、前記ユニットケースとユニットケース側のコネクタとの間の所定の箇所に、所定の遊隙が設けられる。
【0009】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記遊隙は、コネクタの軸心の方向に対して垂直の方向において形成される。
【0010】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記所定の箇所は、コネクタの軸心の方向に対して垂直の方向に延在する面において密封される。
【0011】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記ワイヤハーネスのコネクタと自動変速機ケースとの間の遊隙は、自動変速機ケースに装着されたシール部材によって密封される。
【0012】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記ユニットケース側のコネクタとユニットケースとの間の遊隙は、ユニットケースに装着されたシール部材によって密封される。
【0013】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記ワイヤハーネスのコネクタは、ユニットケース側のコネクタと嵌(かん)合する前記軸方向鍔部、及び自動変速機ケースの外面に当接させられる径方向鍔部を備える。
そして、前記軸方向鍔部に、ワイヤハーネスのコネクタ内と外界とを遮断する前記シール部材が配設される。
また、前記径方向鍔部における自動変速機ケースの外面と当接する面に、自動変速機ケース内と外界とを遮断するシール部材が配設される。
【0014】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記シール部材は、ユニットケースの変速機ケースへの締結によって、シール部材を挟み込む部材間で押圧される。
【0015】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記シール部材は、ユニットケース及びワイヤハーネスのコネクタのうちの一方が他方を押す押圧部と、コネクタの径方向において重なる位置に配設される。
【0016】
本発明の更に他の電子制御ユニット付自動変速機においては、さらに、前記ワイヤハーネスは、自動変速機内の配線を集合させたものである。
【0030】
【発明の作用及び効果】
本発明の請求項1に記載の構成では、ユニットケース側のコネクタを、ワイヤハーネスのコネクタと嵌め合わせ、ポジションセンサを、マニュアルシャフトと嵌め合わせた状態で、それぞれユニットケースに組み込み、ユニットケースを自動変速機ケースに装着する際に、4つの部材の相互の位置ずれが遊隙を利用して修正されるので、4つの部材を同時に嵌め合わせする場合、電子制御ユニットの自動変速機ケースへの位置決めを、格別の調整作業をすることなく、容易に、かつ、確実に行うことができる。
また、ユニットケース内にポジションセンサを組み込んだ電子制御ユニットの自動変速機ケースへの組み付けと同時に、ポジションセンサとマニュアルシャフトとの機械的な連結、及び変速機制御モジュールと自動変速機内部電装部品との電気的な結線が可能になる。
そして、前記遊隙は、前記ワイヤハーネスのコネクタの軸方向鍔部がユニットケースのコネクタ部にシール部材を介して圧接されることによって、自動変速機ケース内と外界とが遮断された状態で、自動変速機ケースとワイヤハーネスのコネクタとの間に形成されるので、ユニットケース内に組み込むポジションセンサとユニットケース側のコネクタとの相互の位置調整が不要になる。
【0031】
また、請求項2に記載の構成では、自動変速機ケースに挿入されるマニュアルシャフトとワイヤハーネスのコネクタ相互の位置調整が不要になる。
【0033】
そして、請求項4に記載の構成では、遊隙の大きさに対して十分な調整代を取ることができるので、小さな遊隙の設定によって位置修正効果を得ることができる。
【0036】
また、請求項5に記載の構成では、部材の遊隙内での位置ずれ修正移動による影響がシール部に及ばないので、嵌め合い部に遊隙を設定しながらも確実な密封効果を得ることができる。
【0040】
そして、請求項6に記載の構成では、自動変速機ケース内を外界に対して密封することができる。しかも、自動変速機ケースに対して電子制御ユニットを上側から装着する際に、ワイヤハーネスのコネクタと自動変速機ケースとの間を密封するシール部材が落下するのを防止することができる。
【0041】
また、請求項7に記載の構成では、ユニットケース内を外界に対して密封することができる。
【0042】
そして、請求項10に記載の構成では、自動変速機ケース内を外界に対して密封するのと同時に、ユニットケース内を外界に対して密封することができる。しかも、部材の遊隙内での位置ずれ修正移動による影響がシール部に及ばないので、嵌め合い部に遊隙を設定しながらも確実な密封効果を得ることができる。
【0043】
また、請求項11に記載の構成では、密封のために格別の押圧手段を設けることなく、ユニットケースの自動変速機ケースへの締結手段を利用したシール部材の押圧によって、密封効果を得ることができる。
【0044】
そして、請求項12に記載の構成では、シール部材をその配設位置と同様の位置で押圧することができるので、密封効果を向上させることができる。
【0045】
また、請求項16に記載の構成では、電子制御ユニットと自動変速機内の電装部品とを単一のワイヤハーネスで結線する配線構造を実現することができるので、電気的な接続のための多数のワイヤハーネス及びコネクタが不要になり、重量及びコストの低減が可能になり、搭載設計の工数、車両組付け工数を少なくすることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を概略構成から説明する。図1は本発明の構成要素の関係を概念的に模式化して示す。図示のように、電子制御ユニット付自動変速機は、自動変速機を制御する変速機制御モジュール2をユニットケース10に組込んだ電子制御ユニット1と、電子制御ユニット1が自動変速機ケース9へ装着された状態で嵌め合わされる部材である第1〜第4の部材とを有する。この形態では、第1の部材は、電子制御ユニット1と自動変速機内の電装部品とを接続するワイヤハーネスのコネクタ40、第2の部材は、ポジションセンサ3と自動変速機内のマニュアルバルブとを連結するマニュアルシャフト(図に中心線のみで略示する)5、第3の部材は、ユニットケース10側のコネクタ12、第4の部材は、自動変速機のレンジ位置を検出するポジションセンサ3とされている。これらの部材のうち、第1の部材としてのコネクタ40と、第2の部材としてのマニュアルシャフト5は、電子制御ユニット1の自動変速機ケース9への装着方向と同方向に指向し、かつ自動変速機ケース9に挿通され、第3の部材としてのユニットケース10側のコネクタ12は、ワイヤハーネス4のコネクタ40と嵌め合わされ、第4の部材としてのポジションセンサ3は、マニュアルシャフト5と嵌め合わされ、かつそれぞれユニットケース10に組込まれる。そして、本発明の特徴に従い、後に詳記するように、自動変速機ケース9とユニットケース10との装着経路上の所定の箇所に、所定の遊隙S1が設けられている。この形態の場合の所定の個所は、自動変速機ケース9とコネクタ40の間とされ、所定の遊隙S1は、自動変速機ケース9とコネクタ40の間に位置する。
【0054】
図2及び図3に詳細構造を平面及びそのA−A断面で示すように、電子制御ユニット1は、変速機制御モジュール2とポジションセンサ3とを共通のユニットケース10に組込んでワイヤボンディングやハンダなどの接合手段で結線させた構成とされ、コネクタ12は、ポジションセンサ3と隣接させ、電子制御ユニット1のユニットケース10の自動変速機ケース9への取付け面側(図3において下側)に向けて配置されている。そして、このコネクタ12は、ポジションセンサ3の回転部材31をその操作部材としての図3に想像線で示すマニュアルシャフト5に嵌め合わせるための係合部31aの向きと同じ向きに指向する。
【0055】
更に各部について詳述すると、図2及び図3を参照して、変速機制御モジュール2は、耐環境信頼性を向上させるべく、セラミックス基板や高耐熱基板上にマイクロコンピュータを主体とする各回路チップを配し、例えば、基板の2辺に沿って集約配置された3つの回路端子群2a,2b,2cを配したものとされている。ユニットケース10内には、更に、変速機制御モジュール2とポジションセンサ3の配設面を除くユニットケース10の略全面覆う形状の配線基板、例えばフレキシブル基板6や配線材などが配設されている。このフレキシブル基板6には前記3つの回路端子群2a,2b,2cに対応する3つの回路端子群10b,10c,10dがセラミックス基板の2辺に沿って配置され、それらはフレキシブル基板6内の配線でポジションセンサ3の複数、この数は、ポジションセンサの方式により異なるが、通常3個又はそれ以上の端子と、コネクタ12,13の多数の入・出力端子とに接続可能な接合孔位置に導かれている。これら両コネクタ12,13のうち、図2において紙面に対して上下方向に向いたコネクタ12が本発明の主題に係るワイヤハーネス4のコネクタ40との接続用のコネクタであり、紙面に対して並行な方向に向いたコネクタ13は、エンジン制御ユニット、車両制御ユニット等の車両システムに車両側のワイヤハーネスで接続されるコネクタである。
【0056】
ポジションセンサ3の複数の端子と、コネクタ12,13の多数の入・出力端子はそれぞれ直立したピンとされ、フレキシブル基板6を被せることで、その各接合孔に各ピンが挿入される連結構造が採られている。その連結時のピン位置と接合孔位置の誤差は、フレキシブル基板6の撓みにより吸収される。回路基板の各回路端子群2a,2b,2cは、フレキシブル基板6のそれぞれ対応する回路端子群10b,10c,10dにワイヤボンディングで結線され、フレキシブル基板6の接合孔に挿入された直立したピンの接合部は、ハンダ付け又は導電性接着剤等で固定されている。
【0057】
次に、ポジションセンサ3は、円板状の回転部材31に取付けた磁石の位置変化をホールICを検出素子とする磁束密度の変化で検出し、出力される電圧の変化を信号として、電圧値とそれに対応させて定めたレンジ位置とのマイクロコンピュータによる判定でレンジポジションを割り出すアナログ方式、又は同様のホールICからなる検出素子を複数配置して、同様の磁石の位置変化に応じて各検出素子から出力される信号の組合せからマイクロコンピュータによる判定でレンジポジションを割り出すデジタル方式の非接触式のセンサとされている。このセンサ3の非接点化により、従来の接触式ニュートラルスイッチ一体型のポジションセンサのように同心円上に多数の接点を配置した構造が不要となるため、ポジションセンサを大幅に小型化することができる。そして、それにより電子制御ユニット1全体の小型化が達成され、制約された配設スペース内での電子制御ユニット1の変速機ケース9への直付けが実現される。なお、このポジションセンサは、上記のようにマイクロコンピュータによる判定でレンジポジションを割出す方式であることから、ニュートラルスタートスイッチは、変速機制御モジュール2にスイッチング回路を組込む等の別の手段で構成される。このポジションセンサ3の回転部材31は、その中心軸部にマニュアルシャフト5が回り止め嵌合される2面幅の軸孔を有する。
【0058】
図4及び図5を参照して、ユニットケース10のコネクタ部10a内でコネクタ12と嵌め合わされるワイヤハーネス4のコネクタ40は、自動変速機ケース9の外面とユニットケース10の外面とに係合する回り止め部40aを有する。図4に平面視でその構造を示すように、回り止め部40aはコネクタ40の周面から径方向に張出す板状とされ、これに係合する自動変速機ケース9側の係合部は、該ケース9の外面から突出する一対の突起9a,9bとされ、それらの間に回り止め部40aが嵌合可能な間隔を保つ構造とされている。ユニットケース10側の係合部は、ユニットケース10のコネクタ部10aの外周から突出する帯状の突起に形成された軸方向溝10fとされ、その溝幅が回り止め部40aが嵌合可能な幅とされている。
【0059】
ワイヤハーネス4のコネクタ40は、ユニットケース10のコネクタ部10a内でコネクタ12に嵌合する軸方向鍔部40bと、自動変速機ケース9の外面に当接する径方向鍔部40cを有し、軸方向鍔部40bに、コネクタ部10a内と外界を遮断する本形態においてOリングからなるシール部材42がシールリング溝に嵌合させて配設され、径方向鍔部40cの自動変速機ケース9の外面に当接する面に、自動変速機ケース9内と外界を遮断するシール部材43がシールリング溝に嵌合させて配設されている。
【0060】
また、コネクタ40と自動変速機ケース9の開口との間には、本発明の特徴に従う所定の遊隙S1が設けられている。この遊隙S1は、ポジションセンサ3の回転部材31が嵌め合わされるマニュアルシャフト5(図3参照)の軸心を中心として見たときの、ユニットケース10側のコネクタ12の軸心と自動変速機ケース開口の軸心の位置関係や、マニュアルシャフト5の軸線に対する自動変速機ケース9及びユニットケース10の装着面の直角度に避けがたい製品加工誤差(ばらつき)があるため、このばらつき分のコネクタ40の横移動や傾斜で、組付けの困難性を回避するために設けられている。したがって、この遊隙S1は、製品個体誤差を吸収できる程度の大きさ、すなわち径方向幅である。この遊隙S1の設定方向(コネクタ40の周囲を軸方向に延びる)との関係で、シール部材43がコネクタ40の径方向鍔部40cに配設された構成は、コネクタ40の外周と自動変速機ケース9の開口との間に軸方向シール部材を配置する構成とは異なり、ばらつき吸収のためのコネクタ40の横移動の影響を受けずに、ユニットケース10の自動変速機ケースへのボルト14締め等による一定の押し潰し変形を保てることで高いシール性を確保している。
【0061】
ポジションセンサ3に隣接配置されたコネクタ部10a内には、電子制御ユニット1側のコネクタ12が、その径方向鍔部をユニットケース10にねじ止め固定して配置されている。このコネクタ12は、本形態ではメスコネクタとされ、ユニットケース10の開口部への嵌め込みで心出しされている。
【0062】
こうした構造からなる電子制御ユニット1とワイヤハーネス4は、以下のいずれかの手順で自動変速機ケース9に組付けられる。まず、第1の手順では、ワイヤハーネス4の先端側を変速機ケース9の開口を通して挿入し、基端側のコネクタ40の径方向鍔部40cを変速機ケース9の外側に当て付ける形態でワイヤハーネス4を変速機にセットする。これにより回り止め部40aが変速機ケース9側の両突起9a,9bに係合して回り止めされ、コネクタ40の回転方向の位置決めがなされる。この際、コネクタ40の外周と変速機ケース9の開口との間には、所定の遊隙S1が残されることで、コネクタ40の径方向への可動状態は維持される。
【0063】
その後、電子制御ユニット1をそのポジションセンサ3の回転部材31の軸心と図3に示すマニュアルシャフト5の軸心とを合わせて変速機ケース9の外側に当て付けることで、コネクタ40の軸方向鍔部40bがユニットケース10のコネクタ部10aのコネクタ12に嵌合し、コネクタ部10a内で電子制御ユニット1側のメス形の入・出力端子11とコネクタ40側のオス形の入・出力端子41がコネクタ40の軸ずれ分の横方向移動で心出しされて接続されるとともに、軸方向鍔部40b外周のシール部材42がコネクタ部10aの内周面に圧接されて、コネクタ部10a内と外界との封止がなされる。
【0064】
こうして両入・出力端子11,41の接続が確立された状態で、電子制御ユニット1をボルト14締めで自動変速機ケース9に固定する。これによりコネクタ40の径方向鍔部40cのシール部材43が変速機ケース9の外面に圧接され、変速機ケース内外の封止がなされる。この際、コネクタ部10aの先端がコネクタ40の径方向鍔部40cに当接し、該部40cを介してシール部材43を自動変速機ケース9に押し付ける押圧部として締結力を伝達する。また、この押圧部は、シール部材43と軸方向に重なる位置、すなわち同様の径方向位置で押圧力を伝達するため、この位置とは異なる位置でのボルト14締めによっても、十分な密封効果が得られる。
【0065】
他の第2の手順では、予め電子制御ユニット1にマニュアルシャフト5とコネクタ40を装着させておく。そして、電子制御ユニット1に装着されたワイヤハーネス4の先端側を変速機ケース9の開口を通して変速機ケース9内に導いておき、自動変速機ケース9のマニュアルシャフト5の挿入開口にマニュアルシャフト5の位置を合わせ、コネクタ40の回り止め部40aを変速機ケース9の両突起9a,9bの間に嵌め込むようにして、自動変速機ケース9の2つの開口にマニュアルシャフト5とコネクタ40を挿入しながら電子制御ユニット1を自動変速機ケース9に当て付ける。こうした作業により、コネクタ40は両突起9a,9bにより回り止め規制されながら遊隙S1による自動変速機ケース9の開口との間の余裕で、こじれや傾きを生じることなく自動変速機ケース9の外面に定置される。この場合も、電子制御ユニット1をボルト14締めで変速機ケース9に固定する。これによりコネクタ40の径方向鍔部40cのシール部材43が変速機ケース9の外面に圧接され、変速機ケース内外の封止がなされる。そして、この手順の場合は、その後、自動変速機のバルブボディに組込まれたマニュアルバルブにマニュアルシャフト5を機械的に連結し、ワイヤハーネス40の先端側の各コネクタを、バルブボディに組込まれたソレノイドのコネクタと、変速機構の各部に組込まれた各種センサのコネクタに接続する。
【0066】
このようにして、電子制御ユニット1は変速機ケース9の外面に取付けられ、その際に、前記のような第1の手順の場合には、両コネクタ40、12の接続と、接続部の外界に対する封止と、変速機ケース開口部の封止が同時になされ、更にポジションセンサ3の回転部材31のマニュアルシャフト5への連結も同時になされる。また、第2の手順による場合は、自動変速機ケース9の開口部の封止と、マニュアルシャフト5の自動変速機ケース9の開口部への挿入が同時になされる。上記いずれかの手順による装着で、図6に外観を示すように、変速機ケース9と電子制御ユニット1との一体化がなされる。
【0067】
こうした構成からなる装着構造では、電気的接続のための多数のワイヤハーネスの効率の悪い引き回しとコネクタの多用が不要となり、自動変速機の重量及びコストが低減され、搭載設計工数、車両組付け工数も低減される。また、自動変速機本体とその電子制御ユニット1が車両搭載前に組合せられて、一体の製品としての管理が可能となるため、個体間の特性のばらつきを考慮した一対一のきめこまかなチューニングによる品質管理が容易となる。更に、自動変速機の各種センサ、ソレノイド、ポジションセンサ3等の電装品と電子制御ユニット1とを統合配置しているため、総合的に省スペースを考慮したスペースの削減が実現されている。そして、更に、ポジションセンサ3と、変速機制御モジュール2と、自動変速機を一体化した場合の、変速機制御モジュール2と自動変速機との電気的接続と、ポジションセンサ3と自動変速機との機械的接続との連結の作業性を大幅に向上させることができる。
【0068】
次に、図7及び図8は、本発明の第2実施形態を示す。この形態は、前記第1実施形態に対して、自動変速機ケース9とコネクタ40との間の密封構造を変更したものである。この形態の場合、自動変速機ケース9のコネクタ挿通開口の角部に切欠き9cを設け、これを嵌合部としてシールリング44を配設したものである。
【0069】
この形態におけるシールリング44は、図8に拡大して詳細に示すように、概ね矩形断面のゴム等の弾性材からなる本体部の上面から径方向内側に向けて上向き傾斜で延び出すリップ部44aが設けられている。このリップ部44aは、非圧縮状態で、図に想像線で示すような起き上がった姿勢にあり、コネクタ40が圧接されることで、図に示す倒れた断面形状に変形する。この状態でリップ部44aは、適度の弾性でコネクタ40の径方向鍔部に弾接する。
【0070】
この形態のシールリング44を用いる利点は、大重量であることから、通常、電子制御ユニット1の組付けのために開口を上向きとした姿勢て設置されることが想定される自動変速機ケース9側にシールリング44がセットされることで、電子制御ユニット1の組付けの際に、シールリング44の落下の可能性がなくなる点にある。また、こうしたリップシール構造では、主として当初の押しつぶし力でシール効果が定まるOリングを用いたシール構造とは異なり、リップ部44aに圧力がかかることで、そのシール面への圧接力が増すため、自動変速機ケース9の内圧の上昇につれて密封効果が向上する利点も得られる。
【0071】
最後に、図9は本発明の第3実施形態を示す。この形態は、前記第1実施形態に対して、遊隙の設定位置を変更したものである。この形態の場合、遊隙S2はユニットケース10とユニットケース側のコネクタ12との間に設定されている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
【0072】
この形態における自動変速機ケース9の開口とコネクタ40との嵌め合わせ部は、位置調整のための遊隙のない嵌め合い較差のみを考慮した内外径関係に設定され、代わってコネクタ12とユニットケース10との間に遊隙S2が設定されている。詳しくは、自動変速機ケース9側のオスコネクタ40と、ユニットケース10側のメスコネクタ12のピン41,11相互の位置合わせのために、メスコネクタ12は、ユニットケース10に対して径方向に遊隙S2に対応する分だけ可動とされている。この遊隙S2の径方向幅も、第1実施形態の遊隙S1と同様に、製品個体誤差を吸収できる程度の大きさ、すなわち径方向幅である。この場合の可動構成については種々の形態を採ることができるが、この形態では、メスコネクタ12から径方向に張出す鍔部12aを設け、この鍔部12aをユニットケース10側の固定部材15に設けた切欠き15aに嵌める構造が用いられている。この場合も、メスコネクタ12の横方向移動に伴うユニットケース10に固定された変速機制御モジュールの配線に対するコネクタ12のピン11の位置ずれは、フレキシブル基板の可撓性により吸収される。
【0073】
そして、この形態の場合、自動変速機ケース9とコネクタ40との間の嵌め合いが、装着の際に径方向移動のない嵌め合いとなることから、この部分のシールは、コネクタ40外周の溝に嵌るOリングをシール部材43とする軸方向シールとされている。これに対して、ユニットケース10とコネクタ12との間の嵌め合いが装着の際に径方向移動を伴う嵌め合いとなることから、この部分のシールは、ユニットケース10とコネクタ40との間に介挿されたシール部材42からなる径方向シール、すなわち、遊隙S2を介する円筒嵌め合い面に対して直交する径方向に流れを止めるシール構造とされている。その余の構成については、実質上第1実施形態の構成と同様であるので、対応する部材に同様の参照符号を付して説明に代える。
【0074】
この形態によっても、先の第1実施形態において述べた組付け手順に従う電子制御ユニットケース10の自動変速機への装着が同様に可能である。ただし、この形態の場合、第1の手順に従うときは、ユニットケース10の組付け時に、メスコネクタ12が自動変速機ケース9側に予め定置されたオスコネクタ40のピン41との嵌め合いにより、遊隙S2内でオスコネクタ40と整合する位置に移動する。すなわち、遊隙内で位置ずれ修正される部材は第1実施形態の場合と逆の部材となる。これにより両コネクタ12,40は相互に嵌合し、ユニットケース10は無理なく自動変速機ケース9に装着される。その後、ボルト14締めよりユニットケース10を自動変速機ケース9に締付け固定することで、ユニットケース10とコネクタ40の軸方向鍔部40b先端の間で、シール部材42が軸方向に押圧され、それらの間の径方向シールが確立する。
【0075】
また、第2の手順に従う場合は、予めコネクタ40,12相互の接続は完了しているので、ユニットケース10の組付けに伴う自動変速機ケース9へのオスコネクタ40の挿入時に、自動変速機ケース9の開口とオスコネクタ40の位置整合に伴うメスコネクタ40の遊隙S2内での横移動だけが生じ、ユニットケース10は無理なく自動変速機ケース9に装着される。その余の点は、第1の手順に従う場合と同様である。
【0076】
要すれば、この第3実施形態と先の第1実施形態との相違は、遊隙S1,S2の設定位置の違いにあり、このように遊隙S1を自動変速機ケース9とコネクタ40の間に設定して場合に対して、遊隙S2をユニットケース10とコネクタ12との間に設定した場合についても、シール構成を第1実施形態に対して逆配置の構成、すなわち径方向シール構造と軸方向シール構造の逆配置、更にいえば、遊隙部分の密封に径方向シール構造を用いる構成とすることで、同様の効果を達成することができる。
【0077】
以上、本発明を3つの実施形態に基づき詳説したが、本発明はこれらの実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々に具体的構成を変更して実施することができる。例えば、全実施形態を通じて、ポジションセンサ3と自動変速機内のマニュアルバルブの連結をマニュアルシャフト5を介する機械的連結によりなされるものとして例示したが、この連結を電気的に行なうワイヤ方式の接続とする場合、第2の部材を電気的結線のためのコネクタとするのに対して第1の部材を同様の電気的結線を確立するコネクタとして本発明を実施することができる。また、第1の部材をマニュアルシャフト等の機械的連結部材、第2の部材を電気的結線のためのコネクタとする場合において、第1及び第2の部材が互いに軸心位置を異にして並行する形態のみを例示したが、これらは軸心を共通として同軸関係に並行する構成においても本発明は適用可能である。したがって、第1及び第2の部材が機械的連結部材であると電気的結線部材であるとを問わず、更にこれらが光ファイバー等の光学的結線部材である場合も含め、更にまた両部材の軸心が共通であると否とを問わず、請求範囲に記載の事項を実現する構成は、本発明の範疇に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動変速機の配線構造の概念を示す模式図である。
【図2】実施形態の変速制御ユニットの平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】実施形態のワイヤハーネスの回り止め構造の平面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】実施形態の変速制御ユニットの変速機本体への取付け状態を示す側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電子制御ユニットの変速機ケースへの装着構造を示す部分断面図である。
【図8】図7のC部拡大図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る電子制御ユニットの変速機ケースへの装着構造を示す部分断面図である。
【図10】従来の自動変速機の配線構造の概念を示す模式図である。
【符号の説明】
1 電子制御ユニット
2 変速機制御モジュール
3 ポジションセンサ(第4の部材)
4 ワイヤハーネス
5 マニュアルシャフト(第2の部材)
9 自動変速機ケース
10 ユニットケース
12 コネクタ(第3の部材)
40 コネクタ(第1の部材)
43,44,45 シール部材
S1,S2 遊隙

Claims (16)

  1. 自動変速機を制御する変速機制御モジュールと自動変速機のレンジ位置を検出するポジションセンサとがユニットケースに組み込まれた電子制御ユニットと、
    該電子制御ユニットが自動変速機ケースに装着された状態で嵌め合わされる部材である、自動変速機内の電装部品に接続されたワイヤハーネスのコネクタ、ユニットケース側のコネクタ、ポジションセンサ、及びポジションセンサと自動変速機内のマニュアルバルブとを連結するマニュアルシャフトの4つの部材とを有するとともに、
    前記ワイヤハーネスのコネクタ及びマニュアルシャフトは、少なくとも電子制御ユニットを自動変速機ケースに装着する方向と同じ方向に指向し、かつ、自動変速機ケースに挿通され、
    前記ユニットケース側のコネクタは、ワイヤハーネスのコネクタと嵌め合わされ、ポジションセンサは、マニュアルシャフトと嵌め合わされた状態で、それぞれユニットケースに組み込まれ、
    前記ワイヤハーネスのコネクタの軸方向鍔部がユニットケースのコネクタ部にシール部材を介して圧接されることによって、自動変速機ケース内と外界とが遮断された状態で、前記自動変速機ケースとワイヤハーネスのコネクタとの間の所定の箇所に、所定の遊隙が設けられることを特徴とする電子制御ユニット付自動変速機。
  2. 自動変速機を制御する変速機制御モジュールと自動変速機のレンジ位置を検出するポジションセンサとがユニットケースに組み込まれた電子制御ユニットと、
    該電子制御ユニットが自動変速機ケースに装着された状態で嵌め合わされる部材である、自動変速機内の電装部品に接続されたワイヤハーネスのコネクタ、ユニットケース側のコネクタ、ポジションセンサ、及びポジションセンサと自動変速機内のマニュアルバルブとを連結するマニュアルシャフトの4つの部材とを有するとともに、
    前記ワイヤハーネスのコネクタ及びマニュアルシャフトは、少なくとも電子制御ユニットを自動変速機ケースに装着する方向と同じ方向に指向し、かつ、自動変速機ケースに挿通され、
    前記ユニットケース側のコネクタは、ワイヤハーネスのコネクタと嵌め合わされ、ポジションセンサは、マニュアルシャフトと嵌め合わされた状態で、それぞれユニットケースに組み込まれ、
    前記ワイヤハーネスのコネクタの軸方向鍔部が自動変速機ケースにシール部材を介して圧接されることによって、自動変速機ケース内と外界とが遮断された状態で、前記ユニットケースとユニットケース側のコネクタとの間の所定の箇所に、所定の遊隙が設けられることを特徴とする電子制御ユニット付自動変速機。
  3. 前記ワイヤハーネスのコネクタは、ユニットケース側のコネクタと嵌合させられる前記軸方向鍔部、及び自動変速機ケースの外面に当接させられる径方向鍔部を備えるとともに、
    前記遊隙は、前記ワイヤハーネスのコネクタにおいて前記軸方向鍔部から前記自動変速機ケースの開口に向けて延在する部分と前記自動変速機ケースとの間に形成される請求項1又は2に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  4. 前記遊隙は、コネクタの軸心の方向に対して垂直の方向において形成される請求項1又は2に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  5. 前記所定の箇所は、コネクタの軸心の方向に対して垂直の方向に延在する面において密封される請求項1又は2に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  6. 前記ワイヤハーネスのコネクタと自動変速機ケースとの間の遊隙は、自動変速機ケースに装着されたシール部材によって密封される請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  7. 前記ユニットケース側のコネクタとユニットケースとの間の遊隙は、ユニットケースに装着されたシール部材によって密封される請求項2に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  8. 前記ワイヤハーネスのコネクタは、ユニットケース側のコネクタと嵌合する前記軸方向鍔部を備え、
    該軸方向鍔部に、ワイヤハーネスのコネクタ内と外界とを遮断する前記シール部材が配設される請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  9. 前記ワイヤハーネスのコネクタは、自動変速機ケースの外面に当接させられる径方向鍔部を備え、
    該径方向鍔部における自動変速機ケースの外面と当接する面に、自動変速機ケース内と外界とを遮断するシール部材が配設される請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  10. 前記ワイヤハーネスのコネクタは、ユニットケース側のコネクタと嵌合する前記軸方向鍔部、及び自動変速機ケースの外面に当接させられる径方向鍔部を備え、
    前記軸方向鍔部に、ワイヤハーネスのコネクタ内と外界とを遮断する前記シール部材が配設され、
    前記径方向鍔部における自動変速機ケースの外面と当接する面に、自動変速機ケース内と外界とを遮断するシール部材が配設される請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  11. 前記シール部材は、ユニットケースの変速機ケースへの締結によって、シール部材を挟み込む部材間で押圧される請求項9に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  12. 前記シール部材は、ユニットケース及びワイヤハーネスのコネクタのうちの一方が他方を押す押圧部と、コネクタの径方向において重なる位置に配設される請求項9に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  13. 前記ワイヤハーネスのコネクタは、自動変速機ケースの外面及びユニットケースの外面に対して係合させられる回り止め部を有する請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  14. 前記回り止め部は、コネクタの周面から径方向に張り出して板状とされ、
    前記回り止め部と係合させられる自動変速機ケース側の係合部は、自動変速機ケースの外面から突出する一対の突起から成り、
    該突起間に、前記回り止め部が嵌合可能な間隔を保って配設される請求項1に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  15. ユニットケース側の係合部は、ユニットケースのコネクタ部の外面から突出する帯状の突起に形成された軸方向溝から成り、
    該軸方向溝の幅において回り止め部が嵌合させられる請求項13に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
  16. 前記ワイヤハーネスは、自動変速機内の配線を集合させたものである請求項1〜14のいずれか1項に記載の電子制御ユニット付自動変速機。
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