JP3899238B2 - 油冷式スクリュ圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油冷式スクリュ圧縮機に関し、より詳しくは、分離した油中に空気中の水分が混入するのを効果的に防止することを可能ならしめるようにした油冷式スクリュ圧縮機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、空気中には水分が含まれている。プロセスに供給する圧縮空気を得るために、油冷式スクリュ圧縮機の圧縮機本体により水分が含まれている空気を吸込んで圧縮すると水分の蒸気圧が上昇し、吐出空気の露点が高くなる。
吐出空気の温度がこの露点よりも低温である場合には、空気中から水分が析出して吐出空気から分離回収されて潤滑油として活用される油中に混入してしまうので、圧縮機本体の軸受が潤滑不良になったり、また錆が発生したりするという不具合が発生する原因になる。そのため、このような油冷式スクリュ圧縮機の場合には、吐出空気の温度がある設定温度以下にならないように、温度調節弁により吐出空気の温度を制御するようにしている。この吐出空気の設定温度は、普通、露点+10℃である。しかしながら、吐出空気の露点は吸込み空気の温度、湿度によって変化するので、変化する露点を求めて吐出空気の温度を制御するようにした油冷式容積型回転圧縮機(油冷式スクリュ圧縮機)が、例えば特開昭61−294188号公報に開示されている。
【0003】
上記従来例に係る油冷式容積型回転圧縮機を、その潤滑油の循環系統図の図3を参照しながら、同公報に記載されている同一名称ならびに同一符号を以て説明すると、図に示す符号1は圧縮機本体であり、この圧縮機本体1の空気を吸込む管路aに圧力検出器8、湿度検出器10、温度検出器11が取付けられている。
前記圧縮機本体1から管路cを介して油回収器(油分離回収器)2に油分を含む吐出空気が供給されるようになっており、油分が分離された吐出空気は、圧力検出器8が取付けられてなる管路dから供給先側に供給されると共に、油回収器2で吐出空気から分離回収された油は潤滑油として、管路e、三方弁4、オイルクーラ3が介装された管路fおよびこの管路fに並行配設されたバイパスする管路g、フィルタ6およびポンプ7が介装されてなる管路bを介して圧縮機本体1の図示しない軸受、軸封部に循環されるようになっている。
【0004】
前記三方弁4は、圧縮機本体1から油回収器2に連通する管路cを流れる油を含む吐出空気の温度を検出し、検出した温度に応じて前記管路f,gに対する油の配分率を調整する温度調節計5で制御されるようになっている。そして、この温度調節計5の設定温度は、前記各検出器により検出される吸込み空気の温度、湿度、圧力、吐出空気の圧力に基づき演算器9で演算された露点に設定される。
また、この温度調節計5により検出された温度に基づいて前記三方弁4を制御し、圧縮機本体1に循環させる潤滑油の温度を調整することにより、前記吐出空気の温度が露点以上になるように制御している。
【0005】
ところで、吸込み空気の吸込み条件が最悪である場合を条件にして吐出空気の設定温度を決めること(この方法が最も現実的で、一般に用いられている。)ができる。しかしながら、吐出空気の温度が低温であるほど、油冷式スクリュ圧縮機の性能がよいので、油冷式スクリュ圧縮機にとって支障がない範囲で、可能な限り吐出空気の温度を低温にするのが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例に係る油冷式容積型回転圧縮機(油冷式スクリュ圧縮機)は、上記のとおり、吸込み空気の変化する湿度から吐出空気の露点を求めて、この吐出空気の温度が露点以下の温度にならないように制御するように構成されている。
従って、潤滑油となる油中への水分の混入に起因する軸受の潤滑不良や錆の発生防止に効果があるので、この従来例に係る油冷式スクリュ圧縮機はそれなりに優れていると考えられる。しかしながら、吐出空気の温度を制御する高価な演算器や湿度検出器を使用しなければならないので、圧縮機自体が高コストになって経済的に不利になるのに加えて、演算器はノイズによる影響を受け易く、しかも故障が多く、信頼性に欠けるという解決すべき課題があって、なかなか普及しないというのが現実である。
【0007】
従って、本発明の目的は、低コストであって、しかも信頼性に優れた油冷式スクリュ圧縮機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、吸込み空気の温度が40℃以下の場合には、経験則からすると吐出空気の湿度は一般に75%以上にはならないので、この点をうまく活用すれば湿度検出器を設ける必要がなくなり、そして圧縮空気の需要の急激な変動がない限り吐出空気の吐出圧力は油冷式スクリュ圧縮機の仕様によって決まるので圧力検出器を設ける必要がなくなる結果、湿度検出器、圧力検出器、温度検出器からの検出値によって吐出空気の露点を演算する演算器も不要になると考えて本発明をなしたものである。
【0009】
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る油冷式スクリュ圧縮機が採用した手段は、圧縮機本体を備え、この圧縮機本体から吐出される吐出空気中の油分を分離回収する油分離回収器を備え、オイルクーラが介装され、前記油分離回収器で分離回収された油を前記圧縮機本体の軸受、軸封部に戻す油流路を備えた油冷式スクリュ圧縮機において、前記油流路を分岐させ、分岐させた分岐流路のそれぞれに開閉弁を介装し、これら分岐流路の開閉弁の下流側のそれぞれに、第1油出口がオイルクーラの上流側に連通すると共に、第2油出口がオイルクーラの下流側に連通し、分岐流路に流入する油の油温が予め設定した設定温度よりも高温であれば第1油出口への油量を増大させ、低温であれば第2油出口への油量を増大させる機能を備えた自動温度調節弁を設け、前記圧縮機本体の吸込み側に、吸込み空気の温度を検出する温度検出手段を設け、この温度検出手段で検出された吸込み空気の温度に基づいて決定される吐出空気の露点よりも高温の設定温度に設定された前記自動温度調節弁のうち、設定温度が最も低温の自動温度調節弁の上流側の開閉弁を開弁させると共に他の開閉弁を閉弁させるように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2に係る油冷式スクリュ圧縮機が採用した手段は、請求項1に記載の油冷式スクリュ圧縮機において、前記温度検出手段は、前記圧縮機本体の吸込み側の吸込み空気の温度によってON−OFFする複数の温度スイッチであることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る油冷式スクリュ圧縮機を、その模式的構成説明図の図1と、その自動温度調節弁の作動説明図の図2(a),(b),(c)とを順次参照しながら説明する。
【0012】
先ず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係る油冷式スクリュ圧縮機の構成を説明すると、図に示す符号2は、互いに噛合する雌雄一対のスクリュロータ(図示省略)が内蔵された圧縮機本体である。この圧縮機本体2の空気吸込み口2aには、吸込み空気の温度が15℃を超えるとONになり、15℃以下でOFFになる温度検出手段である第1温度スイッチ1a、および吸込み空気の温度が30℃を超えるとONになり、30℃以下でOFFになる温度検出手段である第2温度スイッチ1bが取付けられてなる吸込み管路1が連通している。
また、前記圧縮機本体2の吐出口2bから、吐出される吐出空気中の油分を分離回収する油分離回収器4に吐出管路3が連通しており、この油分離回収器4の空気出口4aから図示しない空気供給先側に、この油分離回収器4で油分が除去された圧縮空気を供給する空気供給管路5が連通している。
【0013】
ところで、吸込み空気の温度が40℃以下の場合には、経験則からすると吐出空気の湿度は一般に75%以上にはならない。そこで、吐出空気の湿度が75%であり、圧縮機本体2の定常運転における吐出空気の圧力が0.6865MPa(7kgf/cm2 )であるとすると、前記第1温度スイッチ1aと前記第2温度スイッチ1bとのON−OFFによる吸込み空気の温度における吐出空気の最高露点は下記のとおりとなる。
【0014】
(1) 第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとが共にOFFで、吸込み空気の温度が15℃以下の場合の圧縮空気の最高露点は46℃である。
(2) 第1温度スイッチ1aがONで、かつ第2温度スイッチ1bがOFFであって、吸込み空気の温度が15℃を超え、かつ30℃以下の場合の圧縮空気の最高露点は65℃である。
(3) 第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとが共にONで、吸込み空気の温度が30℃(40℃以下)を超える場合の圧縮空気の最高露点は78℃である。
【0015】
前記油分離回収器4の底部の油出口4bから、圧縮機本体2に、この油分離回収器4で吐出空気から分離回収された油を潤滑油として、この圧縮機本体2に循環させる油流路である油循環管路6が連通している。この油循環管路6にはオイルクーラ9、フィルタ10、ポンプ11が介装されている。そして、この油循環管路6は、前記油分離回収器4の油出口4bの直後から、分岐流路である第1循環分岐管路6a、第2循環分岐管路6b、および第3循環分岐管路6cに分岐している。前記第1循環分岐管路6aには電磁式の第1開閉弁7aが、前記第2循環分岐管路6bには電磁式の第2開閉弁7bが、前記第3循環分岐管路6cには電磁式の第3開閉弁7cが介装されている。
【0016】
前記各循環分岐管路6a,6b,6cの各開閉弁7a,7b,7cの下流側のそれぞれには3つの後述する構成になる自動温度調節弁8が取付けられている。
この自動温度調節弁8は、図2(a),(b),(c)に示すように、前記オイルクーラ9の上流側に油を流入させる第1油出口81と、前記オイルクーラ9の下流側に油を流入させ第2油出口82と、前記油分離回収器4から油が流入する油入口83とを有するバルブボデイ80を備えている。このバルブボデイ80の内側には、後述する設定温度のサーモスタット85の作動により第1油出口81側の開度と第2油出口82側の開度とを制御する弁体84が設けられている。
この弁体84は、油入口83から流入する油の油温が設定温度よりも高温であれば第1油出口81(オイルクーラ9の上流側)への油量を増大させるべく第1油出口81側の開度を大きく〔図2(a)参照。〕し、低温であれば第2油出口82(オイルクーラ9の下流側)への油量を増大させるべく第2油出口82側の開度を大きく〔図2(c)参照。〕する働きをするものである。
【0017】
これら3つの自動温度調節弁8は何れも同構成であるが設定温度が相違する。
即ち、第1循環分岐管路6aに介装されてなる第1自動温度調節弁8aの設定温度は56℃であり、第2循環分岐管路6bに介装されてなる第2自動温度調節弁8bの設定温度は75℃であり、また第3循環分岐管路6cに介装されてなる第3自動温度調節弁8cの設定温度は88℃である。そして、各自動温度調節弁8a,8b,8cそれぞれの第1油出口81からオイルクーラ9の上流側に連通すると共に、それぞれの第2油出口82からオイルクーラ9の下流側に連通している。なお、前記第1,2,3自動温度調節弁8a,8b,8cの設定温度56℃、75℃、88℃は、前記第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとのON−OFFによって定まる圧縮空気の最高露点46℃、65℃、78℃のそれぞれに10℃を加算したものである。
【0018】
前記第1,2,3各開閉弁7a,7b,7cは、何れも前記第1温度スイッチ1aおよび前記第2温度スイッチ1bのON−OFFによって、下記のように開閉制御されるように構成されている。
【0019】
(1) 第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとが共にOFFで、吸込み空気の温度が15℃以下の場合は、第1開閉弁7aが開弁されると共に、第2開閉弁7bおよび第3開閉弁7cが閉弁されるものである。つまり、第1循環分岐管路6aだけに潤滑油が流れる。
(2) 第1温度スイッチ1aがONで、かつ第2温度スイッチ1bがOFFであって、吸込み空気の温度が15℃を超え、30℃以下の場合は、第2開閉弁7bが開弁されると共に、第1開閉弁7aおよび第3開閉弁7cが閉弁されるものである。つまり、第2循環分岐管路6bだけに潤滑油が流れる。
(3) 第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとが共にONで、吸込み空気の温度が30℃を超える場合は、第3開閉弁7cが開弁されると共に、第1開閉弁7aおよび第2開閉弁7bが閉弁されるものである。つまり、第3循環分岐管路6cだけに潤滑油が流れる。
【0020】
従って、上記油冷式スクリュ圧縮機によれば、圧縮機本体2が駆動されて、吸込み管路1から空気を吸い込むと、吸込み空気の温度が15℃以下の場合には、この圧縮機本体2の吐出口2bから、吐出管路3を介して油分離回収器4に圧力が0.6865MPa(7kgf/cm2 )の吐出空気が吐出される。一方、第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとがOFFになり、この最高露点が46℃より設定温度が高温に設定された第1乃至第3自動温度調節弁8a,8b,8cのうち、最も設定温度が低温の第1自動温度調節弁8の上流側の第1開閉弁7aが開弁されると共に、設定温度が56℃よりも高温の第2、第3自動温度調節弁8b,8cの上流側の第2開閉弁7bと第3開閉弁7cとが閉弁され、設定温度が56℃の第1自動温度調節弁8aだけに潤滑油が流入する。
【0021】
そして、この第1自動温度調節弁8aは油分離回収器4から流入する潤滑油の温度が設定温度が56℃よりも高温であればオイルクーラ9の上流側に流入させる潤滑油量を増大させて、潤滑油の多くを冷却する一方、設定温度が56℃よりも低温であればオイルクーラ9の下流側に流入させる潤滑油量を増大させて、冷却する潤滑油量を少なくする。そのため、圧縮機本体2の軸受、軸封部には56℃に近い温度の潤滑油が供給され、吐出空気の温度は最高露点46℃以上の温度に保持される。
【0022】
また、吸込み空気の温度が15℃を超え、かつ30℃以下の場合には、第1温度スイッチ1aがONになると共に、第2温度スイッチ1bがOFFになり、最高露点が65℃より設定温度が高温に設定された第2、第3自動温度調節弁8b,8cのうち、最も設定温度が低温の第2自動温度調節弁8bの上流側の第2開閉弁7bが開弁されると共に、設定温度が65℃よりも高温の第3自動温度調節弁8cの上流側の第3開閉弁7cと、設定温度が65℃よりも低温の第1自動温度調節弁8aの上流側の第1開閉弁7aとが閉弁され、設定温度が75℃の第2自動温度調節弁8bだけに潤滑油が流入する。
【0023】
そして、この第2自動温度調節弁8bは油分離回収器4から流入する潤滑油の温度が設定温度が75℃よりも高温であればオイルクーラ9の上流側に流入させる潤滑油量を増大させる一方、設定温度が75℃よりも低温であればオイルクーラ9の下流側に流入させる潤滑油量を増大させる。そのため、圧縮機本体2の軸受、軸封部には設定温度75℃に近い温度の潤滑油が供給され、吐出空気の温度は最高露点65℃以上の温度に保持される。
【0024】
さらに、吸込み空気の温度が30℃を超える場合には、第1温度スイッチ1aと第2温度スイッチ1bとが共にONになり、この最高露点が78℃より設定温度が高温に設定された第3自動温度調節弁8cの上流側の第3開閉弁7cが開弁されると共に、設定温度が78℃よりも低温の第1自動温度調節弁8aの上流側の第1開閉弁7aと、第2自動温度調節弁8bの上流側の第2開閉弁7bとが閉弁され、設定温度が88℃の第3自動温度調節弁8cだけに潤滑油が流入する。
【0025】
そして、この第3自動温度調節弁8cは油分離回収器4から流入する潤滑油の温度が設定温度が88℃よりも高温であればオイルクーラ9の上流側に流入させる潤滑油量を増大させる一方、設定温度が88℃よりも低温であればオイルクーラ9の下流側に流入させる潤滑油量を増大させる。そのため、圧縮機本体2の軸受、軸封部には設定温度88℃に近い温度の潤滑油が供給され、吐出空気の温度は最高露点78℃以上の温度に保持される。
【0026】
本実施の形態に係る油冷式スクリュ圧縮機によれば、上記のとおり、従来例のように高価な演算器や湿度検出器を使用するまでもなく、潤滑油中への水分の混入を防止することができる。従って、油冷式スクリュ圧縮機自体が低コストになるのに加えて、故障が少なくなり、油冷式スクリュ圧縮機の信頼性が向上する。
さらに、本実施の形態に係る油冷式スクリュ圧縮機によれば、吐出空気の設定温度が、上記のとおり、吸込み空気の吸込み条件に応じて3段階に区分されており、各段階における最悪の吸込み条件を想定しているが、吸込み空気の吸込み条件が最悪である場合を条件にして吐出空気の設定温度を決める一般的な方法よりも、高性能になり、高効率で圧縮空気を得ることができる。
【0027】
ところで、吸込み温度が15℃付近のときには外乱等に起因して、第1温度スイッチ1aがチャタリングを起こし、安定した温度制御が出来なくなる可能性がある。そのため、第1温度スイッチ1aにヒシテリシスを付与したり、またこの第1温度スイッチ1aが働いてもある一定時間の間は自動温度制御弁が開閉しないように遅延タイマを採用することが好ましい。
【0028】
なお、以上では、第1乃至3の3本の循環分岐管路が設けられている場合を例として説明したが、例えば潤滑油の全油量をオイルクーラ9の上流側に流入させても、油温が56℃以上になる場合には、第1循環分岐管路6aは不要であるから、循環分岐管路、開閉弁、自動温度調節弁の数に限定されるものではない。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1または2に係る油冷式スクリュ圧縮機では、温度検出手段または温度スイッチで検出された吸込み空気の温度に基づいて決定される吐出空気の露点よりも高温の設定温度に設定された自動温度調節弁のうち、設定温度が最も低温の自動温度調節弁の上流側の開閉弁を開弁させると共に他の開閉弁を閉弁させる構成であるため、圧縮機本体の軸受、軸封部に、吐出空気の露点よりも高温の潤滑油を供給することができるので、吐出空気の温度は露点以上の温度に保持される。
【0030】
従って、本発明の請求項1または2に係る油冷式スクリュ圧縮機によれば、従来例のように高価な演算器や湿度検出器を使用するまでもなく、潤滑油中への水分の混入を防止することができるから、油冷式スクリュ圧縮機自体が低コストになるのに加えて、故障が少なくなり、油冷式スクリュ圧縮機の信頼性が向上するという優れた効果がある。
【0031】
さらに、本発明の請求項1または2に係る油冷式スクリュ圧縮機によれば、油流路が分岐した複数の分岐流路のそれぞれに自動温度調節弁が設けられていて、吐出空気の設定温度が、吸込み空気の吸込み条件に応じて複数段階に区分されている。そして、各段階における最悪の吸込み条件を想定しているが、吸込み条件が複数に区分されているため、吸込み空気の吸込み条件が最悪である場合を条件にして吐出空気の設定温度を決める一般的な方法よりも、高性能を発揮することができるから、高効率で圧縮空気を得ることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る油冷式スクリュ圧縮機の模式的構成説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係り、図2(a),(b),(c)は油冷式スクリュ圧縮機の自動温度調節弁の作動説明図である。
【図3】従来例に係る油冷式容積型回転圧縮機の潤滑油の循環系統図である。
【符号の説明】
1…吸込み管路,1a…第1温度スイッチ,1b…第2温度スイッチ
2…圧縮機本体,2a…吸込み口,2b…吐出口
3…吐出管路
4…油分離回収器,4a…空気出口,4b…油出口
5…空気供給管路
6…油循環管路,6a…第1循環分岐管路,6b…第2循環分岐管路,6c…第3循環分岐管路
7a…第1開閉弁,7b…第2開閉弁,7c…第3開閉弁
8…自動温度調節弁,80…バルブボデイ,81…第1油出口,82…第2油出口,83…油入口,84…弁体,85…サーモスタット,8a…第1自動温度調節弁,8b…第2自動温度調節弁,8c…第3自動温度調節弁
9…オイルクーラ
10…フィルタ
11…ポンプ

Claims (2)

  1. 圧縮機本体を備え、この圧縮機本体から吐出される吐出空気中の油分を分離回収する油分離回収器を備え、オイルクーラが介装され、前記油分離回収器で分離回収された油を前記圧縮機本体の軸受、軸封部に戻す油流路を備えた油冷式スクリュ圧縮機において、前記油流路を分岐させ、分岐させた分岐流路のそれぞれに開閉弁を介装し、これら分岐流路の開閉弁の下流側のそれぞれに、第1油出口がオイルクーラの上流側に連通すると共に、第2油出口がオイルクーラの下流側に連通し、分岐流路に流入する油の油温が予め設定した設定温度よりも高温であれば第1油出口への油量を増大させ、低温であれば第2油出口への油量を増大させる機能を備えた自動温度調節弁を設け、前記圧縮機本体の吸込み側に、吸込み空気の温度を検出する温度検出手段を設け、この温度検出手段で検出された吸込み空気の温度に基づいて決定される吐出空気の露点よりも高温の設定温度に設定された前記自動温度調節弁のうち、設定温度が最も低温の自動温度調節弁の上流側の開閉弁を開弁させると共に他の開閉弁を閉弁させるように構成したことを特徴とする油冷式スクリュ圧縮機。
  2. 前記温度検出手段は、前記圧縮機本体の吸込み側の吸込み空気の温度によってON−OFFする複数の温度スイッチであることを特徴とする請求項1に記載の油冷式スクリュ圧縮機。
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