JP2701558B2 - 冷凍装置の油戻し制御装置 - Google Patents

冷凍装置の油戻し制御装置

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JP2701558B2
JP2701558B2 JP3037440A JP3744091A JP2701558B2 JP 2701558 B2 JP2701558 B2 JP 2701558B2 JP 3037440 A JP3037440 A JP 3037440A JP 3744091 A JP3744091 A JP 3744091A JP 2701558 B2 JP2701558 B2 JP 2701558B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水冷式満液式蒸発器を
備えた冷凍装置の油戻し制御装置に係り、特に、蒸発器
から吸入ラインに油戻し機構を介して油を戻すようにし
たものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実公昭57―2864
号公報に開示される如く、蒸発器として機能する水冷式
満液式熱交換器を備えた冷凍装置において、吸入管を外
側から囲う密閉容器を設け、この密閉容器と吸入管とを
細孔を介して連通させるとともに、満液式熱交換器の冷
媒液面上の油層位置と上記密閉容器とを油戻し管を介し
て連通させることにより、この油戻し管を介して熱交換
器に滞溜する油を液冷媒と分離して圧縮機に戻し、もっ
て、液バックを生じることなく圧縮機の油量を確保しよ
うとするものは公知の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものにおいて、例えば暖房運転時にいわゆるヒ―トリカ
バリに対応させる等のため、満液式熱交換器の冷却水の
使用限界温度が高い場合がある。そのとき、熱交換器の
伝熱面積は小さくて済むので、冷媒液面位置が低下する
ことになる。そして、熱交換器における冷媒液面上の油
層位置が油戻し管の開口位置よりも下方になると、油戻
し管を介して油が流通しなくなり、油不足を招く虞れが
ある。一方、油戻し管の位置を下方に変更すると、冷却
水温度が低く、冷媒液面が上方にあるときに液冷媒が油
戻し管を通じて圧縮機に吸入され、いわゆる液バックを
生じる虞れがある。したがって、斯かる場合、信頼性が
確保できないという問題があった。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、水冷式満液式蒸発器の冷却水温度が
高くて冷媒液面が低下するような条件下でも、冷媒液面
上の油層から吸入ラインに油を戻す手段を講ずることに
より、圧縮機への液バックを生じることなく圧縮機の油
切れを有効に防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の解決手段は、水冷式満液式蒸発器と吸入ラ
インとを接続する主油戻し管の下方に開閉弁を介して副
油戻し管を設け、運転状態の変化に応じて開閉弁の開閉
を制御することにある。
【0006】具体的に請求項の発明の講じた手段は、
図3に示すように、水冷式満液式蒸発器(3)を備え、
該蒸発器(3)の通常条件下における冷媒液面上の油層
位置と吸入ラインとを連通させるよう接続する主油戻し
管(21)を備えた冷凍装置を前提とし、この冷凍装置
に、一端が上記蒸発器(3)の下部に接続され、他端が
吸入ラインに接続される副油戻し管(22b)と、該副
油戻し管(22b)の通路を開閉する開閉弁(24b)
と設ける。
【0007】さらに、冷凍装置の油戻し制御装置とし
て、上記蒸発器の冷却水の入口温度を検出する水温検出
手段(Thi)と、該水温検出手段(Thi)の出力を受
け、冷却水の入口温度が設定値以上になると上記開閉弁
(24b)を開くよう制御する開閉制御手段(51b)
とを設ける構成としたものである。
【0008】請求項の発明の講じた手段は、図5に示
すように、上記請求項1の発明と同様の冷凍装置を前提
とし、冷凍装置に、上記請求項の発明と同様の副油戻
し管(22b)と、開閉弁(24b)とを設ける。
【0009】さらに、冷凍装置の油戻し制御装置とし
て、吐出冷媒温度を検出する吐出温度検出手段(Thd)
と、該吐出温度検出手段(Thd)の出力を受け、吐出冷
媒温度が設定値以上のときのみ上記開閉弁(24b)を
開くよう制御する開閉制御手段(51c)とを設けたも
のである。
【0010】請求項の発明の講じた手段は、図7に示
すように、上記請求項1の発明と同様の冷凍装置を前提
とし、冷凍装置に、一端が上記蒸発器(3)の下部に接
続され、他端が上記主油戻し管(21)の途中の一部位
(Q)に接続される副油戻し管(22d)と、該副油戻
し管(22d)の通路を開閉する開閉弁(24d)とを
設けるものとする。
【0011】さらに、冷凍装置の油戻し制御装置とし
て、上記主油戻し管(21)の副油戻し管(22d)と
の合流部(Q)よりも上流側の部位を加熱する加熱手段
(27)と、上記主油戻し管(21)の加熱手段(2
7)の上流側及び下流側における冷媒の温度をそれぞれ
検出する2つの冷媒温度検出手段(Th1),(Th2)
と、該各冷媒温度検出手段(Th1),(Th2)で検出さ
れる加熱手段(27)の上流側及び下流側における冷媒
の温度差が設定値を越える過熱状態のときのみ上記開閉
弁(24d)を開くよう制御する開閉制御手段(51
d)とを設ける構成としたものである。
【0012】
【作用】以上の構成により、請求項の発明では、通常
条件下では、主油戻り管(21)を介して水冷式満液式
蒸発器(3)に滞溜する油が吸入ラインに戻される。こ
こで、蒸発器(3)の冷却水の温度が高いときには、伝
熱面積がそれほど必要でないので、冷媒の液面位置が低
下することがある。そのとき、開閉制御手段(51b)
により、蒸発器(3)の冷却水の入口温度が上昇して、
蒸発器(3)内の液面が大きく低下するような条件、つ
まり水温検出手段(Thi)で検出される冷却水の入口温
度が設定値以上のときのみ、副油戻し管(22b)の開
閉弁(24b)が開かれ、副油戻し管(22b)を介し
て蒸発器(3)の下部から液冷媒が圧縮機(1)に戻さ
れて、同時に液冷媒中に溶け込んだ油が吸入される。し
たがって、過剰な液冷媒の戻りによる液圧縮を生じるこ
となく、圧縮機(1)の油不足が防止され、信頼性が向
上する。
【0013】請求項の発明では、上記請求項の発明
と同様の副油戻し管(22b)及び開閉弁(24b)に
ついて、通常条件下では主油戻し管(21)を介して油
が圧縮機(1)に吸入されるとともに、開閉制御手段
(51c)により、吐出温度検出手段(Thd)で検出さ
れる吐出冷媒温度が設定値以上で吸入乾き度が大きい条
件下でのみ、副油戻し管(22b)の開閉弁(24b)
を開くように制御されるので、液面の位置とは無関係
に、液圧縮を生じることなく油が圧縮機(1)に戻され
ることになる。
【0014】請求項の発明では、蒸発器(3)から主
油戻し管(21)及び副油戻し管(22d)を介して吸
入される冷媒が合流部(Q)で合流した後、加熱手段
(27)により加熱されて吸入ラインに吸入される。こ
こで、2つの冷媒温度検出手段(Th1),(Th2)で検
出される冷媒の温度差が設定値以下のときには、冷媒中
に液冷媒が多く冷媒が飽和液となるが、そのときには、
開閉制御手段(51d)により、開閉弁(24d)を閉
じるように制御される。一方、温度差が設定値を越える
ときには、冷媒中に液冷媒が比較的少なく冷媒が過熱状
態となるが、そのときには開閉制御手段(51d)によ
り、開閉弁(24d)を開くよう制御される。したがっ
て、液面位置とは無関係に、液バックを生じることなく
冷媒が圧縮機(1)に戻され、同時に、冷媒中に溶け込
んだ油が圧縮機(1)に戻されることになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0016】まず、第1実施例について、図1及び図2
に基づき説明する。図2は空気調和装置の冷媒配管系統
を示し、(X)は空調機ユニット、(Y)はチリングユ
ニットである。
【0017】上記 空調機ユニット(X)は、圧縮機
(1)と、冷房運転時には図中実線の如く、暖房運転時
には図中破線の如く切換わる四路切換弁(2)と、上記
チリングユニット(Y)の冷却水と冷媒との熱交換によ
り冷房運転時には凝縮器として、暖房運転時には蒸発器
として機能する水冷式満液式熱源側熱交換器(3)と、
暖房運転時に減圧機構として機能するメインキャピラリ
チュ―ブ(4)と、冷房運転時に減圧機構として機能す
る自動膨張弁(6)と、室内ファン(7a),(7b)
を付設し、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時に
は凝縮器として機能する利用側熱交換器(7)とを主要
機器として備えている。
【0018】そして、上記各機器(1)〜(7)は冷媒
配管(9)により冷媒の循環可能に接続され、利用側熱
交換器(7)で室内空気との熱交換により得た暖熱又は
冷熱をチリングユニット(Y)の冷却水に付与するよう
にした冷媒回路(10)が構成されている。
【0019】なお、(D1 )は液ラインの上記メインキ
ャピラリチュ―ブ(4)のバイパス路に設けられ、熱源
側熱交換器(3)側からの冷媒の流通のみを許容する第
1逆止弁、(D2 )は液ラインにおける上記自動膨張弁
(6)のバイパス路に設けられ、利用側熱交換器(7)
側からの冷媒の流通のみを許容する第2逆止弁、(1
1)は液ラインの上記メインキャピラリチュ―ブ(4)
−自動膨張弁(6)間からのびる冷媒量調節回路であっ
て、該冷媒量調節回路(11)には、液冷媒の圧力が所
定値以上になると開作動する高圧制御弁(12)と、該
高圧制御弁(12)の下流側に設けられ、冷媒量を調節
するための冷媒量調節器(13)と、該冷媒量調節器
(13)の下流側に設けられたキャピラリチュ―ブ(1
4)とが順に接続され、かつその先端は、冷媒の逆流を
阻止する第3,第4逆止弁(D3 ),(D4 )を介し
て、それぞれ利用側熱交換器(7)及び熱源側熱交換器
(3)の入口配管に接続されている。また、(16),
(17)は、上記チリングユニット(Y)と熱源側熱交
換器(3)との間で冷却水を給排するための入口配管及
び出口配管である。さらに、(6a)は上記自動膨張弁
(6)の均圧管、(6b)は吸入管に取付けられた自動
膨張弁(6)の感温筒、(15)は吐出管に取付けられ
た消音器、(Thi)は上記チリングユニット(Y)から
熱源側熱交換器(3)への冷却水の入口配管(16)に
取り付けられ、冷却水の入口温度を検出する水温検出手
段としての水温センサである。
【0020】ここで、上記熱源側熱交換器(3)と、冷
媒配管(9)の暖房運転時に吸入ラインとなる部位で冷
媒配管(9)を所定長さだけ大径にして形成された油戻
り部(9a)との間には、暖房運転時に熱源側熱交換器
(3)から油を戻すための油戻し機構(20)が設けら
れている。本実施形態における油戻し機構(20a)
は、図1に示すように、通常条件下における上記熱源側
熱交換器(3)の冷媒液面上の油層つまりホ―ミング層
に相当する部位で開口して熱源側熱交換器(3)と上記
冷媒配管(9)の油戻り部(9a)とを連通させるよう
接続する主油戻し管(21)と、各々異なる水平位置に
設けられ、各々の一端が該主戻し管(21)の下方で開
口し、他端が上記冷媒配管(9)の油戻り部(9a)で
開口する2つの副油戻し管(22a),(22a)と、
該各副油戻し管(22a),(22a)の通路を開閉す
る2つの開閉弁(24a),(24a)とからなる。す
なわち、上記主油戻し管(21)からは常時油又は冷媒
が吸入ラインの油戻り部(9a)に流通する一方、各副
油戻し管(22a),(22a)からは各開閉弁(24
a),(24a)が開いたときのみ油等が流通するよう
になされている。
【0021】また、図1において、(LM)は熱源側熱
交換器(3)の冷媒液面の位置を検出する液面検出手段
としてのレベルセンサであって、該レベルセンサ(L
M)は、上記主油戻し管(21)及び各副油戻し管(2
2a),(22a)の水平位置に相当する水平位置に配
置された3つの端子(A)〜(C)(下方から順に)を
備えており、上記端子(A)−(B)間及び端子(A)
−(C)間の電気回路の開閉に基づき液面位置を検出す
るようになされている。すなわち、液面が各副油戻し管
(22a),(22a)のいずれよりも上方にあるとき
には端子(A)−(B)間及び端子(A)−(C)間が
いずれも「閉」状態になり、液面が上側の副油戻し管
(22a)よりも下方でかつ下側の副油戻し管(22
a)よりも上方にあるときには端子(A)−(B)間が
「閉」状態にかつ端子(A)−(C)間が「開」状態に
なり、液面が各副油戻し管(22a),(22a)のい
ずれよりも下方にあるときには端子(A)−(B)間及
び端子(A)−(C)間がいずれも「開」状態になる。
そして、開閉制御手段(51a)により、端子(A)−
(B)間及び端子(A)−(C)間の開閉状態に応じ
て、各開閉弁(24a),(24a)の開閉が下記表1
のように制御される。
【0022】
【表1】 すなわち、熱源側熱交換器(3)の冷媒液面よりも上方
に位置する副油戻し管(22a)の開閉弁(24a)の
みを開くよう制御することにより、ホ―ミング層の油を
確実に吸入ラインの油戻り部(9a)に戻すようにして
いる。
【0023】したがって、上記実施例では、水冷式満液
式熱源側熱交換器(3)が蒸発器として機能する暖房運
転時、通常条件下では、油戻し機構(20a)の主油戻
り管(21)を介して熱源側熱交換器(3)に滞溜する
油が吸入ラインの油戻り部(9a)に戻される。ここ
で、いわゆるヒ―トリカバリ―に対応したものでは、チ
リングユニット(Y)の冷却水の温度が高いことがあ
り、そのときには、伝熱面積がそれほど必要でないの
で、冷媒の液面位置が低下してホ―ミング層もそれに応
じて低下すると、ホ―ミング層が主油戻し管(21)の
熱源側熱交換器(3)内での開口部よりも下方に位置す
る状態となることがある。つまり、主油戻し管(21)
を介して油が戻されず、圧縮機(1)の油不足による焼
付き,焼損等の事故を招く虞れがあるが、上記実施例で
は、主油戻し管(21)の下方に設けられた副油戻し管
(22a)よりも下方に液面が低下したときには、開閉
制御手段(51a)により、その副油戻し管(22a)
の開閉弁(24a)を開くように制御されるので、この
副油戻し管(22a)を介して熱源側熱交換器(3)の
ホ―ミング層の油が吸入ラインの油戻り部(9a)に吸
入され、圧縮機(1)の油量が確保される。また、副油
戻し管(22a)の開閉弁(24a)は、液面が副油戻
し管(22a)よりも上方にあるときには閉じられてい
るので、液冷媒が副油戻し管(22a)を介して圧縮機
(1)に吸入されることはない。よって、圧縮機(1)
への液バックを招くことなく圧縮機(1)の油不足を防
止することができ、信頼性の向上を図ることができる。
【0024】特に、上記実施例の如く、複数の副油戻し
管(22a),(22a)を設けた場合、液面位置とホ
―ミング層位置の変化に応じて微細な油戻し制御を行う
ことができるので、より顕著な信頼性の向上を図ること
ができる。
【0025】次に、第2実施例について、図3及び図4
に基づき説明する。
【0026】図3は、第2実施例における油戻し機構
(20b)の構成を示し、冷媒配管系統の基本的な構成
は上記図2の冷媒配管系統図に示す通りである。そし
て、本実施例では、油戻し機構(20b)は主油戻し管
(21)と一端が熱源側熱交換器(3)の下部に接続さ
れ他端が吸入ラインの油戻り部(9a)に接続される副
油戻し管(22b)と、該副油戻し管(22b)の通路
を開閉する開閉弁(24b)とを備えている。そして、
図4に示すように、上記冷却水の入口配管に取付けられ
た水温センサ(Thi)で検知される冷却水の入口温度T
i が設定値30(℃)以上になると、上記開閉弁(24
b)を開く一方、冷却水の入口温度が上記設定値30
(℃)とはディファレンシャルをもって設定された回復
温度29(℃)に達すると、再び開閉弁(24b)を閉
じるようになされている。
【0027】したがって、上記第2実施例では、通常条
件下では主油戻し管(21)を介して熱源側熱交換器
(3)の油層の油が圧縮機(1)に吸入される。そし
て、冷却水の入口温度Ti が上昇して液面が大きく低下
するような条件つまり水温センサ(Thi)で検出される
冷却水の入口温度Ti が設定値30(℃)以上になった
ときのみ、コントロ―ラ(開閉制御手段)(51b)に
より、副油戻し管(22b)の開閉弁(24b)が開か
れ、副油戻し管(22b)を介して液冷媒中に溶け込ん
だ油が吸入ラインに戻されるので、過剰な液冷媒の吸入
による液圧縮を招くことなく油不足が防止されることに
なる。
【0028】次に、第3実施例について、図5及び図6
に基づき説明する。
【0029】本実施例においても、空気調和装置の冷媒
配管系統の基本的な構成は、上記第1実施例と同様であ
る。ここで、図5は本実施例における油戻し機構(20
b)付近の構成を示し、上記第2実施例と同様の構成を
している。ここで、図6(a),(b)は開閉制御手段
としてのコントロ―ラ(51c)の制御内容を示し、そ
れぞれ吐出管温度Td の時間変化とそれに対する開閉弁
(24b)の開閉状態の時間変化とを示す。すなわち、
コントロ―ラ(51c)により、上記吐出管センサ(T
hd)で検出される吐出管温度Td が設定値70(℃)を
越えるときのみ、開閉弁(24b)を開くようになされ
ている(同図(b)の時刻t1 〜t2 間)。ここで、上
記吐出管温度Td の設定値70(℃)は、空気調和装置
の吸入乾き度xが0.93となるような吐出管温度65
(℃)よりもやや高い値に、つまり過渡時の湿りを考慮
した値に予め設定されている。
【0030】したがって、上記第3実施例では、主油戻
し管(21)を介して油が圧縮機(1)に吸入されると
ともに、開閉弁(24b)が開いたときには、副油戻し
管(22b)を介して液冷媒中に溶け込んだ油が吸入ラ
インに戻される。そのとき、液冷媒が過剰に戻されると
液圧縮の虞れが生じるが、コントロ―ラ(開閉制御手
段)(51c)により、吸入乾き度xが小さくなるよう
な条件では開閉弁(24b)を閉じるように制御される
ので、液面の位置に拘りなく、圧縮機(1)への液バッ
クを防止しながら、油を圧縮機(1)に戻すことがで
き、よって、信頼性の向上を図ることができる。
【0031】次に、第4実施例について、図7及び図8
に基づき説明する。
【0032】図7は第4実施例に係る空気調和装置の液
戻し機構(20d)の構成を示し、本実施例では、一端
が熱源側熱交換器(3)の下部に接続され、他端が上記
主油戻し管(21)の途中の一部位(Q)に接続される
副油戻し管(22d)と、該副油戻し管(22d)の通
路を開閉する開閉弁(24d)とが設けられている。そ
して、主油戻し管(21)の副油戻し管(22d)との
合流部(Q)の下流側には、主油戻し管(21)を加熱
するための加熱手段としてのヒ―タ(27)が設置され
ており、さらに、主油戻し管(21)のヒ―タ(27)
上流側及び下流側における冷媒温度T1 ,T2 をそれぞ
れ検出する冷媒温度検出手段としての2つの温度センサ
(Th1),(Th2)が設けられている。そして、図8
(a),(b)は、コントロ―ラ(51d)の制御内容
を示し、それぞれ開閉弁(24d)の開閉及び各温度セ
ンサ(Th1),(Th2)の検出値T1 ,T2 の温度差
(T1−T2 )の変化である(温度差(T1 −T2 )に
ついては、設定値「1」に対するディジタル変化で示
す)。すなわち、温度差(T1 −T2 )が設定値1
(℃)を越えると開閉弁(24d)を開き(図中の時刻
t3 及びt5 参照)、温度差(T1 −T2 )が設定値1
(℃)以下になると開閉弁(24d)を閉じる(図中の
時刻t4 及びt6 参照)ようになされている。
【0033】したがって、上記第4実施例では、主油戻
し管(21)を介して油が圧縮機(1)に吸入されると
ともに、熱源側熱交換器(3)から主油戻し管(21)
及び副油戻し管(22d)を介して吸入される冷媒が合
流部(Q)で合流した後、ヒ―タ(27)により加熱さ
れて吸入ラインの油戻り部(9a)に吸入される。その
とき、冷媒中に液冷媒が多いときには、冷媒が飽和液と
なって2つの温度センサ(Th1),(Th2)で検出され
る冷媒の温度差(T1 −T2 )はほぼ「0」に等しい。
一方、冷媒中に液冷媒が比較的少ないときには、冷媒が
過熱状態となるので温度差(T1 −T2 )が大きくな
る。そして、コントロ―ラ(開閉制御手段)(51d)
により、温度差(T1 −T2 )が設定値1(℃)以下の
ときには、開閉弁(24d)を閉じ、温度差(T1 −T
2 )が設定値1(℃)を越えるときには、開閉弁(24
d)を開くよう制御されるので、液面位置とは無関係
に、必要以上に液冷媒を吸入ラインに戻すことなく、液
冷媒中に溶け込んだ油を吸入ラインに戻すことができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項の発明に
よれば、水冷式満液式蒸発器の油層位置と吸入ラインと
を主油戻し管で連通させ、さらに、開閉弁を介して蒸発
器の下部と吸入ラインとを接続する副油戻し管を設ける
とともに、蒸発器の冷却水の入口温度が設定値以上にな
ると副油戻し管の開閉弁を開くようにしたので、通常条
件下では主油戻し管を介して油を吸入する一方、冷却水
の入口温度の上昇により蒸発器内の液面が大きく低下す
るような条件下では副油戻し管を介して液冷媒中に溶け
込んだ油を吸入することができ、よって、油不足を防止
することができる。
【0035】請求項の発明によれば、水冷式満液式蒸
発器の油層位置と吸入ラインとを主油戻し管で連通さ
せ、さらに、開閉弁を介して蒸発器の下部と吸入ライン
とを接続する副油戻し管を設けるとともに、吐出冷媒の
温度が設定値以上のときのみ副油戻し管の開閉弁を開く
ようにしたので、通常条件下では主油戻し管を介して油
を吸入する一方、吐出冷媒温度が設定値以上で吸入乾き
度が大きい条件下でのみ、副油戻し管の開閉弁を開くこ
とにより、液面の位置とは無関係に、液圧縮を生じるこ
となく油を圧縮機に戻すことができ、よって、信頼性の
向上を図ることができる。
【0036】請求項の発明によれば、水冷式満液式蒸
発器の油層位置と吸入ラインとを主油戻し管で連通さ
せ、さらに、開閉弁を介して蒸発器の下部と主油戻し管
とを接続する副油戻し管を設けるとともに、主油戻し管
の副油戻し管との合流部よりも上流側を加熱し、加熱部
の上流側及び下流側の温度差が設定値を越えるときのみ
副油戻し管の開閉弁を開くようにしたので、冷媒中に液
冷媒が多く冷媒が飽和液となるときには開閉弁を開くこ
となく、冷媒中に液冷媒が比較的少なく冷媒が過熱状態
となるときのみ開閉弁が開かれ、液面位置とは無関係
に、必要以上に液冷媒を吸入ラインに戻すことなく、液
冷媒中に溶け込んだ油を吸入ラインに戻すことができ、
信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る空気調和装置の冷媒配管系統図で
ある。
【図2】第1実施例における熱源側熱交換器及び油戻し
機構の構成を示す図である。
【図3】第2実施例における熱源側熱交換器及び油戻し
機構の構成を示す図である。
【図4】第2実施例における開閉弁の開閉の切換特性を
示す図である。
【図5】第3実施例における熱源側熱交換器及び油戻し
機構の構成を示す図である。
【図6】第3実施例における吐出管温度と開閉弁の開閉
との時間的な変化を示す図である。
【図7】第4実施例における熱源側熱交換器及び油戻し
機構の構成を示す図である。
【図8】第4実施例における冷媒の加熱前後の温度差と
開閉弁の開閉との変化を示すタイムチャ―ト図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 熱源側熱交換器(蒸発器)20 油戻し機構 21 主油戻し管 22,23 副油戻し管 24,25 開閉弁 27 ヒ―タ(加熱手段) 51 コントロ―ラ(開閉制御手段) LM レベルセンサ(水面位置検出手段) Thi 水温センサ(水温検出手段) Th1,Th2 温度センサ(冷媒温度検出手段) Thd 吐出管センサ(吐出温度検出手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式満液式蒸発器(3)を備え、該蒸
    発器(3)の通常条件下における冷媒液面上の油層位置
    と吸入ラインとを連通させるよう接続する主油戻し管
    (21)を備えた冷凍装置において、 一端が上記蒸発器(3)の下部に接続され、他端が吸入
    ラインに接続される副油戻し管(22b)と、該副油戻
    し管(22b)の通路を開閉する開閉弁(24b)とを
    備えるとともに、 上記蒸発器(3)の冷却水の入口温度を検出する水温検
    出手段(Thi)と、該水温検出手段(Thi)の出力を受
    け、冷却水の入口温度が設定値以上になると上記開閉弁
    (24b)を開くよう制御する開閉制御手段(51b)
    とを備えたことを特徴とする冷凍装置の油戻し制御装
    置。
  2. 【請求項2】 水冷式満液式蒸発器(3)を備え、該蒸
    発器(3)の通常条件下における冷媒液面上の油層位置
    と吸入ラインとを連通させるよう接続する主油戻し管
    (21)を備えた冷凍装置において、 一端が上記蒸発器(3)の下部に接続され、他端が吸入
    ラインに接続される副油戻し管(22b)と、該副油戻
    し管(22b)の通路を開閉する開閉弁(24b)とを
    備えるとともに、 吐出冷媒温度を検出する吐出温度検出手段(Thd)と、
    該吐出温度検出手段(Thd)の出力を受け、吐出冷媒温
    度が設定値以上のときのみ上記開閉弁(24b)を開く
    よう制御する開閉制御手段(51c)とを備えたことを
    特徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。
  3. 【請求項3】 水冷式満液式蒸発器(3)を備え、該蒸
    発器(3)の通常条件下における冷媒液面上の油層位置
    と吸入ラインとを連通させるよう接続する主油戻し管
    (21)を備えた冷凍装置において、 一端が上記蒸発器(3)の下部に接続され、他端が上記
    主油戻し管(21)の途中の一部位(Q)に接続される
    副油戻し管(22d)と、該副油戻し管(22d)の通
    路を開閉する開閉弁(24d)とを備えるとともに、 上記主油戻し管(21)の副油戻し管(22d)との合
    流部(Q)よりも上流側の部位を加熱する加熱手段(2
    7)と、上記主油戻し管(21)の加熱手段(27)の
    上流側及び下流側における冷媒の温度をそれぞれ検出す
    る2つの冷媒温度検出手段(Th1),(Th2)と、該各
    冷媒温度検出手段(Th1),(Th2)で検出される加熱
    手段(27)の上流側及び下流側における冷媒の温度差
    が設定値を越える過熱状態のときのみ上記開閉弁(24
    d)を開くよう制御する開閉制御手段(51d)とを備
    えたことを特徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。
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