JP3898602B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエッチング装置、エッチング方法、それに用いるプレート部材、およびそれに用いるトレイに関し、特に太陽電池などに用いられるシリコン基板等の表面を粗面化するのに好適に用いることができるエッチング装置、エッチング方法、それに用いるプレート部材、およびそれに用いるトレイに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
太陽電池は入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。太陽電池のうち主要なものは使用材料の種類によって結晶系、アモルファス系、化合物系などに分類される。このうち現在市場で流通しているのはほとんどが結晶系シリコン太陽電池である。この結晶系シリコン太陽電池はさらに単結晶型、多結晶型に分類される。単結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質がよいため、高効率化が容易であるという長所を有する反面、基板の製造コストが大きいという短所を有する。これに対して多結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質が劣るために高効率化が難しいという短所はあるものの、低コストで製造できるという長所がある。また、最近では多結晶シリコン基板の品質の向上やセル化技術の進歩により、研究レベルでは18%程度の変換効率が達成されている。
【0003】
一方、量産レベルの多結晶型のシリコン太陽電池は低コストであったため、従来から市場に流通してきたが、近年環境問題が取りざたされる中でさらに需要が増してきており、低コストでより高い変換効率が求められるようになった。
【0004】
電気エネルギーへの変換効率を向上させるため、従来から様々な試みがなされてきた。そのひとつに基板の表面に入射する光の反射を少なくする技術があり、入射する光の反射を低減することで電気エネルギーヘの変換効率を高めることができる。
【0005】
シリコン基板を用いて太陽電池素子を形成する場合に、基板の表面を水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液でエッチングすると、表面に微細な凹凸が形成され、基板の表面の反射をある程度低減させることができる。
【0006】
面方位が(100)面の単結晶シリコン基板を用いた場合は、このような方法でテクスチャ構造と呼ばれるピラミッド構造を基板の表面に均一に形成することができるものの、アルカリ水溶液によるエッチングは結晶の面方位に依存することから、多結晶シリコン基板で太陽電池素子を形成する場合、ピラミッド構造を均一には形成できず、そのため全体の反射率も効果的には低減できないという問題がある。
【0007】
このような問題を解決するために、太陽電池素子を多結晶シリコンで形成する場合に、基板の表面に微細な凹凸を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)法で形成することが提案されている(たとえば特公昭60−27195号、特開平5−75152号、特開平9−102625号公報参照)。すなわち、微細な凹凸を多結晶シリコンにおける不規則な結晶の面方位に左右されずに均一に形成し、特に多結晶シリコンを用いた太陽電池素子においても、反射率をより効果的に低減しようとするものである。
【0008】
図7に太陽電池素子の構造を示す。図7において、1はシリコン基板、2は表面凹凸構造、3は受光面側の不純物拡散層、4は裏面側の不純物拡散層(BSF)、5は反射防止膜、6は表面電極、7は裏面電極である。
【0009】
前記シリコン基板1は単結晶もしくは多結晶のシリコン基板である。この基板1はp型、n型いずれでもよい。単結晶シリコンの場合は引き上げ法などによって形成され、多結晶シリコンの場合は鋳造法などによって形成される。多結晶シリコンは、大量生産が可能で製造コスト面で単結晶シリコンよりもきわめて有利である。引き上げ法や鋳造法によって形成されたインゴットを300μm程度の厚みにスライスして、15cm×15cm程度の大きさに切断してシリコン基板1となる。
【0010】
シリコン基板1の表面側には、入射した光を反射させずに有効に取り込むために微細な凹凸2を形成する。これは、真空引きされたチャンバ内にガスを導入し、一定圧力に保持して、チャンバ内に設けられた電極にRF電力を印加することでプラズマを発生させ、生じた活性種であるイオン・ラジカル等の作用によって基板の表面をエッチングするものである。反応性イオンエッチング(RIE)法と呼ばれるこの方法は図8および図9に示すような装置を用いる。
【0011】
図8および図9において、8はマスフローコントローラー、9はRF電極、10は圧力調整器、11は真空ポンプ、12はRF電源、13はトレイである。装置内にマスフローコントローラー8部分からガスを導入するとともに、RF電極9からRF電力を導入することでプラズマを発生させてイオンやラジカルを励起活性化して、RF電極9の上部に設置されたトレイ13上のシリコン基板1の表面に作用させてエッチングする。図8に示す装置では、RF電極9を装置内に設置して1枚のシリコン基板1の表面をエッチングするが、図9に示す装置では、RF電極9を装置の外壁に設置して複数枚のシリコン基板1の表面を同時にエッチングするようにしている。
【0012】
発生した活性種のうち、イオンがエッチングに作用する効果を大きくした方法を一般に反応性イオンエッチング法と呼んでいる。類似する方法にプラズマエッチングなどがあるが、プラズマ発生の原理は基本的に同じであり、基板に作用する活性種の種類の分布をチャンバ構造、電極構造、あるいは発生周波数等によって異なる分布に変化させているだけである。
【0013】
エッチング中はシリコンがエッチングされて基本的には気化するが、一部は気化しきれずに分子同士が吸着して基板1の表面に残渣として残る。ガス条件、反応圧力、RFパワーなどをシリコンの残渣がシリコン基板1の表面に残るような条件に設定すると、確実に凹凸2を形成することができる。逆に、基板1の表面に残渣が残らないような条件では凹凸を形成することは困難である。
【0014】
しかしながら、凹凸を形成する条件は微妙であり、装置の構造によっても変化する。微細な凹凸2を均一に形成できない場合は、太陽電池の光電変換効率が低下し、個々の太陽電池の価値はその発電効率で決まることから、そのコストを低減するためには、太陽電池の変換効率を向上させなければならない。
【0015】
また、反応性イオンエッチング法で用いられる反応性イオンエッチング装置は一般に平行平板電極型をしており、基板1を設置している電極9の側にRF電圧を印加し、他の一方の側および内部の側壁をアースに接続してある。この容器内部を真空ポンプで真空引きしてエッチングガスを導入して圧力を一定に保持しながら内部に配設した基板をエッチングする。このような手順を踏むことから、反応性イオンエッチング装置では真空引きおよび大気リークの待ち時間が多い。また、反応性イオンエッチング装置はLSIなどの精密な小型半導体素子に用いられる場合が多いが、太陽電池に用いる際には太陽電池自身の面積が大きいため、1回あたりの処理枚数が少なく、コストが高くなるという問題があった。そのため反応性イオンエッチング装置を太陽電池製造工程に用いる場合には、基板一枚あたりの処理時間をいかに短縮するかが重要なポイントの一つである。
【0016】
基板一枚あたりの処理時間を短縮する方法の一つとして、特願2001−130430による方法がある。この方法においてはシリコン基板1の粗面化法においてシリコン基板の表面にエッチング残渣を付着させながらエッチングして粗面化した後、このエッチング残渣を除去するが、このドライエッチング時にマスクとなる残渣を速く形成させ、凹凸の形成を促進させるために、基板1を多数の開口部15が形成されたプレート部材14で覆ってエッチングする。この方法では凹凸2の形成速度が向上すると同時にバッチ内でのエッチングの均一性も向上する。
【0017】
このプレート部材14を図10に示す。図10において、15は開口部、16は側壁部を示す。図11はこのプレート部材14を基板1上に配置した状態を示す。図11において、14はプレート部材、1はシリコン基板などのエッチングされる基板、13はトレイ、9はRF電極、17は絶縁体、18はチャンバ壁を示す。プレート部材14はシリコン基板1と適当な距離を保って配設する。
【0018】
この方法を用いることにより、ドライエッチング時に大面積のエッチングが行えるようになり、より多数枚の基板1を一括処理することが可能となる。加えて凹凸2の形成速度も向上するため、処理時間も短くなり、基板一枚あたりの処理時間を大きく短縮できる。
【0019】
しかしながら、このような方法でも一括処理枚数を増加させるには限度があり、一括処理面積がさらに大きくなると徐々に均一性に影響が現れるようになる。特に1m角を超えるような大きなエッチング面積の装置の場合には、均一性の確保が困難となる。具体的には、装置内のエッチング領域の周縁部ではエッチングが進むものの凹凸が形成されにくいという問題が発生する。
【0020】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、基板の表面に凹凸を均一に形成することができるエッチング装置、エッチング方法、それに用いるプレート部材、およびそれに用いるトレイを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の太陽電池素子の製造方法では、電極上にシリコン基板を配設し、該シリコン基板を多数の開口部を有するプレート部材で覆って、前記シリコン基板の表面に光反射低減用の凹凸を形成するドライエッチング工程を有するものにおいて、前記プレート部材の周縁部の前記シリコン基板からの距離が前記プレート部材の中央部の前記シリコン基板からの距離よりも短く、エッチングマスクとなるエッチング残渣を前記プレートと前記シリコン基板との間に閉じ込めつつ前記凹凸を形成することを特徴とする。
【0022】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材は、その前記シリコン基板と対向する表面が全体として凹面であることが望ましい。
【0023】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材は、その前記シリコン基板と対向する表面が階段状に形成されていることが望ましい。
【0024】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材の中央部の厚みよりも周縁部の厚みが厚いことが望ましい。
【0025】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記シリコン基板はトレイを介して前記電極上に配設されているとともに、前記トレイの基板載置面が全体として凹面であることが望ましい。
【0026】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記トレイの基板載置面が階段状に形成されていることが望ましい。
【0027】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記トレイの中央部の厚みよりも周縁部の厚みが厚いことが望ましい。
【0028】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記階段状の段差部分に面取り加工を施すことが望ましい。
【0029】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材と前記シリコン基板との距離が5〜30mmであることが望ましい。
【0030】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材が金属からなることが望ましい。
【0031】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記プレート部材がアルミニウムからなることが望ましい。
【0032】
上記太陽電池素子の製造方法では、前記ドライエッチングが反応性イオンエッチング法により行われることが望ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す図であり、1はシリコン基板、13はトレイ、14はプレート部材を示す。
【0037】
プレート部材14とシリコン基板1との距離は、プレート部材14の中央部よりも周縁部のほうが近い構造となっている。
【0038】
ところで、プラズマを用いたドライエッチングにおいては、プラズマによって発生した正電荷を持ったイオンが電界によって加速されて表面へ垂直方向に入射することが凹凸を形成するための一つの要素である。特にエッチング面積が1m角を超えるような大型の装置の場合には、凹凸の形成は中央部分で速いが周縁部分では遅い。ところが、周縁部分では凹凸の形成は遅くてもエッチング量は逆に多いかほぼ同等となっている。これらのことから、周縁部分では基板のエッチングは十分行われるだけのガスは供給されているが、電界とイオンによって行われる基板へのイオン入射の効果が中央部分に比べて小さい。このことが装置内のエッチング領域の周縁部でエッチングは進むものの凹凸が形成されにくいという問題の原因の一つと考えられる。
【0039】
また、凹凸を形成するための他の要素として残渣の形成速度がある。残渣の形成を速めることによって凹凸の形成を速めることができる。そこで、周縁部で凹凸の形成が遅いという問題点を残渣の形成を速めることで解決することが考えられる。本発明ではその手段としてプレート部材14とシリコン基板1との距離を調整する方法を用いる。プレート部材14とシリコン基板1との距離が大きい場合には、エッチングの際に生成するシリコン残渣をプレート部材14と基板1との間に閉じ込める効果が小さく、残渣の形成促進効果が小さくなるために凹凸の形成が遅くなる。逆に距離が小さくなると閉じ込め効果が大きくなることから、残渣の形成が促進されて凹凸の形成が速くなる。
【0040】
すなわち、周縁部の凹凸形成速度が遅いという問題点に対して、プレート部材14とシリコン基板1との距離をプレート部材14の中央部よりも周縁部のほうが近い構造とする。これによって周縁部の残渣の形成速度が促進され、周縁部の凹凸の形成速度を改善することができる。
【0041】
プレート部材14とシリコン基板1との距離を小さくする具体的な方法としては、図1に示すように、例えばプレート部材14を曲面とし、凹面側をシリコン基板1側に向けて設置する方法がある。また、図2に示すように、プレート部材14の厚みが中央部から周縁部に向けて厚くなる構造とすることによって内面のみを全体として凹面にすることも有効である。
【0042】
プレート部材14の内面は全体として略凹面を形成すればよく、その凹面は曲面から構成されている必要はない。図3および図4に示すように、例えば内面を全体として略凹面とし、その凹面は複数の平面から構成した階段状の構造としたり、円錐または多角錐のような構造としても有効に作用する。外側の面(図の上面)は曲面でもよいし、図3および図4のように平坦でもよい。また、内面と同様に階段状に構成されていてもよい。
【0043】
また、本発明を実施するためには、プレート部材14の中央部よりも周縁部側でシリコン基板1をプレート部材14に近づけた構造としてもよい。図5に示すように、例えば周縁部のシリコン基板1とトレイ13の間にパッド19等を入れることによって浮かせる構造とすることで、シリコン基板1の載置面を全体として略凹面にする構造を実現できる。このパッド19の材質は特に限定はないが、真空装置中であるからなるべく揮発物質を含まないものが望ましい。また、最低限プラズマで暖められる温度に耐えられる耐熱性が必要である。また、本発明を実施するためには、前記パッド19を設ける代わりにトレイ13そのもののシリコン基板1の載置面の形状を全体として凹面にすることも有効である。この凹面は表面を曲面から構成するようにしてもよいし、複数の平面から構成した階段状の構造としてもよい。また、トレイ13の中央部の厚みよりも、周縁部の厚みが厚い構造としてもよい。
【0044】
プレート部材14やトレイ13を階段状にする場合には、異常放電発生の可能性を小さくするために、図4に拡大して示すように、段差部分Dを面取り加工することが望ましい。この面取り加工をすることにより、段差で生じた突起による異常放電発生の可能性を抑えることができる。
【0045】
プレート部材14とシリコン基板1の間隔は5mmから30mmの間に保持してエッチングすることが望ましい。プレート部材14とシリコン基板1の間隔が5mm以下ではプレート部材14の開口部15が凹凸形成時にシリコン基板1の表面に模様として転写されてムラとなる。また、30mm以上では残渣を速く形成して凹凸の形成を促進する効果が少なくなるために、エッチングは進むものの凹凸が形成されにくくなる。
【0046】
プレート部材13とシリコン基板1との距離を保持するための方法としては、図10に示すように、例えば側壁部16を設けることで距離を保持する方法が簡単である。本発明はエッチング面積が1m角のような大面積になる場合に特に有効であるが、このような大面積でプレート部材14を作製すると、プレート部材14そのものの自重によって撓みが生じる。また、エッチング時のプラズマによってプレート部材14に熱がかかるため、自重による変形が進行する可能性がある。そのため、大面積になればなるほどシリコン基板1とプレート部材14との距離を正確に制御することが困難となる。その場合には、プレート部材14の厚みを増したり、側壁部16の高さを増すなどの対策が有効である。また、プレート部材14の中央のみ薄くするという方法も有効である。この場合、プレート部材14の厚みは、強度、材料コスト、およびエッチング条件などの関係によって自由に設定することができる。また、図6に示すように、プレート部材14とトレイ13との間に支持体20を設置することも有効である。この支持体20はプレート部材14側あるいはトレイ13側のどちらに固定してもよいし、固定しなくてもよい。この支持体20はエッチングの際に異常放電が発生する可能性を小さくするために、できるだけ表面積の少ない単純な構造にすることが望ましい。この支持体20は例えば円柱のような構造とすることが望ましい。
【0047】
プレート部材14の材質はアルミニウムまたはガラスのいずれでもよい。プレート部材14の加工の容易さという面では金属が好ましいが、ステンレス系の材質などではシリコンエッチングに用いるガスに曝されると腐食するために、不適である。一方、エッチング中はプラズマに曝されるために発熱する。この温度は条件によって大幅に変わるが、プラズマ中に温度が上昇して、一旦凹凸の形成が終了すれば大気中で基板を取り出すといった工程となるため、温度の変動に耐える材質のものが好ましい。しかし、エッチング面積が大きい場合には、ガラスでは脆くて破損しやすいために金属を用いることが好ましい。また、プレート部材14にさまざまな加工を施すための加工性の点から、またプレート部材14の撓みを小さくするために自重が小さい点から、さらにエッチングするガスに対する耐食性の点から、特に本発明においてはアルミニウムからなるプレート部材14を使用することが好ましい。
【0048】
プレート部材14の全面積に対する開口部15が占める割合である開口率は5〜40%程度となっていることが望ましい。開口率が5%よりも小さい場合にはシリコンのエッチングに必要なガスの供給が不十分となって残渣の形成速度が遅くなり、凹凸の形成が遅くなる。逆に開口率が40%よりも大きいとエッチングの際に生成するシリコン化合物からなる残渣をプレート部材14と基板1との間に閉じ込める効果が弱くなって残渣を形成する効果が弱くなる。
【0049】
プレート部材14の開口部15の形状は特に問わない。図4に示すように、例えばスリットのようなパターンを用いることもできるし、ドットの千鳥パターンを用いることもできる。ただし、開口していない面積の大きい部分があると凹凸の形状の違いによってムラが発生する。
【0050】
本発明は特に1m角を超えるような大面積のエッチングする際に大きな効果があるが、小面積の場合でも有効に活用することができる。特に他のエッチング条件を変化させても均一性の改善が十分でないようなハード的な問題が存在するときには本発明は効力を発揮する。
【0051】
ここではエッチングされる基板としてシリコン基板を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えばガラス、プラスチック、あるいはセラミックなどの基板やシートなどにも応用可能である。
【0052】
【発明の効果】
本発明の太陽電池素子の製造方法では、電極上にシリコン基板を配設し、該シリコン基板を多数の開口部を有するプレート部材で覆って、前記シリコン基板の表面に光反射低減用の凹凸を形成するドライエッチング工程を有するものにおいて、前記プレート部材の周縁部の前記シリコン基板からの距離が前記プレート部材の中央部の前記シリコン基板からの距離よりも短く、エッチングマスクとなるエッチング残渣を前記プレートと前記シリコン基板との間に閉じ込めつつ前記凹凸を形成することから、エッチング領域の周縁部においても凹凸を形成することができ、基板の表面の全体にわたって凹凸を均一に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエッチング装置を示す図である。
【図2】本発明に係るエッチング装置の他の例を示す図である。
【図3】本発明に係るエッチング装置の他の例を示す図である。
【図4】本発明に係るエッチング装置のプレート部材を拡大して示す図である。
【図5】本発明に係るエッチング装置の他の例を示す図である。
【図6】本発明に係るエッチング装置の他の例を示す図である。
【図7】従来のエッチング装置を使用して形成される太陽電池を示す図である。
【図8】従来のエッチング装置を示す図である。
【図9】従来のエッチング装置の他の例を示す図である。
【図10】従来のエッチング装置におけるプレート部材を示す図である。
【図11】従来のエッチング装置の構造を示す図である。
【符号の説明】
1;シリコン基板、2;表面凹凸構造、3;受光面側不純物拡散層、4;裏面側不純物拡散層(BSF)、5;反射防止膜、6;表面電極、7;裏面電極、8;マスフローコントローラー、9;RF電極、10;圧力調整器、11;真空ポンプ、12;RF電源、13;トレイ、14;プレート部材、15;開口部、16;側壁部、17;絶縁体、18;チャンバ壁、19;パッド、20;支持体

Claims (12)

  1. 電極上にシリコン基板を配設し、該シリコン基板を多数の開口部を有するプレート部材で覆って、前記シリコン基板の表面に光反射低減用の凹凸を形成するドライエッチング工程、を有する太陽電池の製造方法において、
    前記プレート部材の周縁部の前記シリコン基板からの距離が前記プレート部材の中央部の前記シリコン基板からの距離よりも短く、エッチングマスクとなるエッチング残渣を前記プレートと前記シリコン基板との間に閉じ込めつつ前記凹凸を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記プレート部材は、そ前記シリコン基板と対向する表面が全体として凹面であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記プレート部材は、そ前記シリコン基板と対向する表面が階段状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記プレート部材の中央部の厚みよりも周縁部の厚みが厚いことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記シリコン基板はトレイを介して前記電極上に配設されているとともに、前記トレイの基板載置面が全体として凹面であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記トレイの基板載置面が階段状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記トレイの中央部の厚みよりも周縁部の厚みが厚いことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の太陽電池の製造方法。
  8. 前記階段状の段差部分に面取り加工を施したことを特徴とする請求項3または請求項6に記載の太陽電池の製造方法。
  9. 前記プレート部材と前記シリコン基板との距離が5〜30mmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  10. 前記プレート部材が金属からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  11. 前記プレート部材がアルミニウムからなることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池の製造方法。
  12. 前記ドライエッチングが反応性イオンエッチング法により行われることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
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