JP3897728B2 - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアハンドル装置に関するものであり、特に、車両とその車両に適合する携帯機を携帯したユーザとの間で特定情報の送受信を行い、ユーザが車両に対して接近または離反することにより、ユーザの意志を取り入れて車両用ドアの開閉を許容または禁止した施解錠まで行える車両用ドアハンドル装置に適用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両とその車両に適合する携帯機を携帯するユーザとの間で、特定情報の信号の送受信を行い、例えば、車両に記憶された識別子(ID)が一致すると、車両用ドアの開閉動作を許容または禁止するドアロック装置を作動させる装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に示される装置では、ユーザが携帯する携帯機に対し、車両から電波を送信するために、アウトサイドハンドルの本体部に収容部が形成され、収容部の内部にアンテナが配設され、アンテナは携帯機からの電波を受信する受信ユニットを備えた支持体と一緒に、本体部とハンドルカバーとの間に挟まれる構造となっている。
【0004】
また、近年では車両への乗降時の利便性向上を目的として、アウトサイドハンドルに設けられたキーシリンダに車両キーを挿入して特定方向に車両キーを廻す操作を行うことなく施錠あるいは解錠が行われる装置が知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
この特許文献2に示される装置では、本体部にドアスイッチが設けられると共に、ユーザの車両用ドアへの開閉する意志を検出するために、アウトサイドハンドルのグリップ部に操作検出センサとしてセンサ電極を設け、センサ電極によってアウトサイドハンドルとユーザとの静電容量を検出し、ドアロックを解除する構成となっている。
【0006】
【特許文献1】
特表2001−520337号公報(第1頁、図1)
【0007】
【特許文献2】
特表2000−509121号公報(第1頁、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アウトサイドハンドルの本体部に形成された収容部に対して、上記したアンテナ、ドアスイッチ、操作検出センサ等を設ける場合には、車両用ドアに取り付けられるアウトサイドハンドルの大きさには制限があることから、本体部とハンドルカバーとの間に形成される狭い空間内に、これらの部品を効率良く配設し、組付性を向上させることが望まれる。また、アンテナ、操作検出センサ、ドアスイッチからの信号は従来ではそれぞれ個々のハーネスを介して電気的に外部に配設される制御装置へと接続されるが、この場合、アウトサイドハンドル内の収容部における配線量が多くなってしまう。その結果、ハンドル本体とハンドルカバーとの間に形成される狭い空間内での引き廻しが困難となる。
【0009】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、アウトサイドドアハンドルにアンテナ、操作検出センサ、ドアスイッチを設ける場合に組付性が良く取り付けが行えること、アウトサイドハンドル内での配線数を抑え、効率良く配線が行える構成とすること、配線の引き廻しが容易である構成とすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、収容部を有するアウトサイドハンドルと、該収容部に被さるハンドルカバーとの間に形成された空間内に、外部に対して電波を送信するアンテナと、前記アウトサイドハンドルへの操作を検出する操作検出センサと、車両用ドアに対して開閉動作を許容または禁止要求するドアスイッチと、を備えた車両用ドアハンドル装置において、前記ドアスイッチが電気的に接続されるフレキシブル基板の一部が、前記アンテナおよび前記操作検出センサと共に、樹脂成形により成形体として一体化され、前記ドアスイッチが、前記成形体から延在する前記フレキシブル基板の端部において電気的に接続されて、前記アンテナ、前記操作検出センサおよび前記ドアスイッチが一体化されることである。
【0011】
上記した手段によれば、アンテナ、操作検出センサおよびドアスイッチが一体化されるので、一体化された成形体をアウトサイドハンドルとハンドルカバーとによって形成される収容部の中に容易に配設することが可能となることから、これらの部品をアウトサイドハンドルの内部に組み付ける工数を低減することが可能となる。
【0012】
また、ドアスイッチはフレシキブル基板に電気的に接続され、フレキシブル基板はアンテナおよび操作検出センサと共に、樹脂成形により一体化される構成であるので、ドアスイッチからの信号線をフレキシブル基板を介して電気的に接続することが可能となる。これは、ドアスイッチからの配線をフレキシブル基板によって行うことにより配線数が抑えられ1枚のフレキシブル基板により実現がなされ、狭い空間内であっても配線スペースをとらない。また、フレキシブル基板とアンテナおよび操作検出センサが樹脂成形により一体化されることによって、アウトサイドハンドルの収容部とハンドルカバーとによって形成される空間内にコンパクトに配設することが可能となり、樹脂成形を施すことによりアンテナ、操作検出センサおよびフレキシブル基板の電気的な接続部での確実な接続が可能となる。
【0013】
更に、フレキシブル基板は成形体から延在し、端部にドアスイッチが電気的に接続される構成であるので、成形体から延在するフレキシブル基板に対してドアスイッチが取り付けられるので、成形体に対してのドアスイッチの配設する位置が異なる場合であっても、ドアスイッチに接続され成形体から延在するフレキシブル基板を単に撓ませて、ドアスイッチの位置調整を行えば良いので、ドアスイッチの位置決め調整が容易となる。このため、成形体に対してドアスイッチまでの距離が異なるアウトサイドハンドルの多品種生産にも有利となる。
【0014】
また、アンテナはアンテナケース内に収められ、アンテナケースに操作検出センサが取り付けられる構成であるので、アンテナケースに対してアンテナと操作検出センサが取り付けられる。このアンテナと操作検出センサが一緒に取り付けられたアンテナケースをサブアッシー化することが可能となる。また、サブアッシー化されたものを収容部とハンドルカバーとの間の空間内に配設すれば良いので、アウトサイドハンドル内部の組付け性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、車両用ドアハンドル装置1の内部構成を示す断面図である。車両用ドアハンドル装置1は、図2に示す様に、人が乗降を行う車両用ドア2の後方上部に設けられ、アウトサイドハンドル3は、図3に示す形状を呈する。即ち、本実施形態に示す車両用ドアハンドル装置1は、アウトサイドハンドル内部にアンテナ5と、アウトサイドハンドル3への操作を検出するセンサ電極6と、車両用ドア2に対して開閉動作を許容または禁止要求を行うドアスイッチ7等を備える。アウトサイドハンドル3は、車両用ドア2に対して前方(図1に示す左側)を支点として、後方(図1に示す右側)を車両の車幅方向に回動させるためのヒンジ部31と、アンテナ5、センサ電極6およびドアスイッチ7等が配設される収容部3aを有した本体部32と、本体部32を所定開度以上に回動させない様、開度規制を行うL字状の規制部33とを備える。本体部32は車両用ドア2に対向する内側(図1に示す下側)が肉薄となったグリップ部34が形成されている。外側に開口する収容部3aには、ハンドルカバー4が被せられる。ハンドルカバー4は2つのナットを成形型にインサートし、インサート成形により作られる。このハンドルカバー4は、本体部32の内側から2本のネジ41,42をナットに螺合させることによって本体部32に装着される構成となっている。
【0017】
また、ハンドルカバー4は、図3に示す様に、前方が後方に比べて滑らかに細くなった形状を呈し、ハンドルカバー4の後方には図示しないドアロック装置に対して施錠要求または解錠要求を行うドアスイッチボタン71が設けられている。このドアスイッチボタン71は、ユーザが図示しないドアロック装置を作動させて、車両用ドア2の施錠もしくは解錠を行いたい場合に押圧される。
【0018】
次に、本体部32に形成された収容部3aの内部構造および収容部内に配設される構成要素について説明する。
【0019】
収容部3aはアウトサイドハンドル3の本体部32の長手方向に沿って形成されており、前方にはハーネスを車室内へと導く四角形状の開口35が形成されている。また、収容部3aの後方にはドアスイッチ7を収めたスイッチケース76が配設される凹部36が形成され、凹部36は収容部3aの中央部よりも一層深くなっている。この凹部36には図4に示す様に、ドアスイッチ7を備えたスイッチ部70が所定位置にて位置決めされ、収容部3aの略中央に成形ユニット10の直方体形状を呈する本体部11が配設される様になっている。収容部内に成形ユニット10が配設された場合、成形ユニット10の本体部11の一端(前方)から5本のハーネス91が延びており、ハーネス91にはグロメット49が防水用に嵌められ、チューブ92により束ねられている。そして、ハーネス91の先端には、図1に示す如く、防水用のコネクタ93が取り付けられている。
【0020】
この場合、収容部3aに成形ユニット10が配設され、コネクタ93は本体部32の前方に形成された開口35より通されて、車両用ドア2の内部へと導かれる。
【0021】
このコネクタ93に対して、図示しない外部コネクタを嵌着することにより、収容部3aに配設されるドアスイッチ7からの施錠要求信号や解錠要求信号、センサ電極6とユーザとの間の静電容量をセンサ電極6により検出した信号、および、アウトサイドハンドル3へのユーザの操作状態を検出する検出信号を、図示しない制御装置に伝えることができる。制御装置ではこれらの入力された信号の状況をCPUが判断して、成形ユニット内に設けられたアンテナ5に対して駆動信号を出し、外部(例えば、携帯機を携帯するユーザ)に電波(例えば、ID要求信号)を発する構成となっている。
【0022】
次に、収容部3aに配設される成形ユニット10の構成について説明する。成形ユニット10は一端にドアスイッチ7が接続され、他端にハーネス91を備えている。ドアスイッチ7はフレキシブル基板8に電気的に接続され、アンテナ5およびセンサ電極6をも含めて樹脂(例えば、ポリウレタン樹脂)により一体形成されたものである。
【0023】
アンテナ5は、棒状を呈するフェライト53が二面が開口した直方体形状のアンテナケース51の中に収められる。アンテナケース51の一面の開口にはグロメット49が取り付けられ、もう一方の開口からフェライト53が入れられて、アンテナケース51の長手方向と直交する方向に、所定回数の巻き数でコイル52がアンテナケース51に巻回されている。この場合、コイル52はアンテナケース51の長手方向の略中央に巻回され、アンテナケース51の一端に取り付けられ長手方向に延在する2本のターミナル54にそれぞれ電気的に接続される。アンテナ5は図示しない制御装置によって駆動信号を与え、アンテナケース51に巻回されたコイル52に電流を流すことにより、所定の電波(例えば、ID要求信号)が発せられる。このことから、本実施形態に示すアンテナ5は送信アンテナとして機能する。尚、上記したアンテナ5は送信アンテナに限定されるものではなく、受信アンテナとしての機能を有していても良い。
【0024】
次に、ドアスイッチ7について説明する。ドアスイッチ7はフレキシブル基板8に電気的に接続される。即ち、フレキシブル基板8は、錫等の導電性材料から成る導電パターン81,82がポリエチレン等の樹脂フィルムにより平面状にまとめられており、導電パターン81,82が露出する端部83,84,85,86,87を有する。図9に示す導電パターン81,82の一方の露出した端部86,87は、かしめ部にかしめが施された後、そこに抵抗溶接が行われることによって、ハーネス91の2本がそれぞれ接続される。一方、その反対側(ドアスイッシ側)の端部83,84,85は、図11の如く、ドアスイッチ7の4つの端子72,73,74,75の内、その3つの端子72,73,74に抵抗溶接で接続される。即ち、導電パターン81の端部83は、ドアスイッチ7の端子72に接続される。また、導電パターン82の端部はドアスイッチ7の背面位置にて二股にわかれ、ドアスイッチ7の端子74は導電パターン82の他端の一方の端部85に接続される。また、同様に端子73は導電パターン82の他端の他方の端部84に接続される。この場合、端子72、73、74の電気的な接続は共に抵抗溶接が行われるが、これに限定されるものではなく、半田付けにて電気的な接続がなされても良い。
【0025】
フレキシブル基板8は、図10に示す如く、前方(左側)では端部86,87はそれぞれハーネス91に接続されるターミナルとして、かしめが行える形状に長手方向とは直交する方向に曲げ加工が施され、略C字状となっている。また、これとは反対側の後方(右側)ではドアスイッチ7の配設される位置調整が行える様、略S字状に湾曲した調整部86を有する。この調整部86が長手方向に伸縮自在となって、ドアスイッチ7の位置の調整が行える。
【0026】
上記したドアスイッチ7は、図6に示す形状のスイッチケース76の中に収められる。スイッチケース76は底部(図6では上方)に2つの開口を有するカップ状を呈し、底部の中央に外側に突出しアウトサイドハンドル3の収容部3aに形成された凹部36に対して位置決めを行う円筒状の突起部89を有する。カップ状となったスイッチケース76の中に、ドアスイッチ7が所定位置にて配設され、上方からカップ状のドアスイッチ7が挿入された開口を塞ぐ様、上方からスイッチ部70の防湿性を確保するために、スイッチキャップ68が被せられ、スイッチキャップ68はスイッチケース76に嵌着される。
【0027】
スイッチキャップ68はゴムと樹脂よりなるエラストマーから成り立っており、スイッチケース76に嵌着されると、中央が変形し易い薄肉となっている、スイッチキャップ68が被せられたスイッチケース76は、更にスイッチプレート77が嵌着される。この場合、スイッチケース76には、図6に示す様に、一対の爪部80を両側の側面に有し、爪部80がスイッチプレート77の内側に形成された溝状の2つの嵌合部69にそれぞれ嵌着されることにより、スイッチケース76とスイッチプレート77は一体に固定される。この状態で、突起部89の横の底部に形成された2つの開口から、スイッチ部70の防水性を確保するために、ポリウレタン樹脂がスイッチ部70のスイッチケース内部に充填される。これにより、ドアスイッチ7は押圧部79を除く、ドアスイッチ7の本体部78の周囲に樹脂67が充填されて、ドアスイッチ7およびフレキシブル基板8との接続部が樹脂67によって確実に固定される。
【0028】
即ち、スイッチ部70の組付けにあっては、ドアスイッチ7にフレキシブル基板8を接続して、図9に示す構成とした後、ドアスイッチ7に対して、スイッチケース76、スイッチキャップ68が取り付けられる。その後、スイッチプレート77がスイッチケース76に対して取り付けられ、ドアハンドルサブアッシーが作られる。サブアッシー化されたフレキシブル基板8を棒状のフェライト53の側面に当接させた状態で、アンテナケース51に形成された2つの係止部55,56に係止し、フレキシブル基板8をアンテナケース51に対して固定する。一方、アンテナケース51のフェライト53が収容される底部の反対面にはセンサ電極6が両面テープ57により固定される。
【0029】
センサ電極6はアンテナケース51の長手方向に沿って配設される長方形の検出部61と、検出部61から連続的に延在する細長いターミナル部62を備える。ターミナル部62は検出部61からクランク状に湾曲しており、ターミナル部62の先端はコイル52の端部が接続されるターミナル54と所定間隔を保ち、ターミナル54と同方向に延在している。この場合、センサ電極6のターミナル部62の先端には5本のハーネス91の1本がグロメット49を嵌めて抵抗溶接により接続される。即ち、ドアスイッチ7が接続されたフレキシブル基板8がアンテナケース51に固定され、更に、センサ電極6がアンテナケース51に取り付けられた組付体が作られ、組付体は一方に開口した長方形状の成形ケース58内に収められる。そして、成形ケース58の中に収められた組付体に対し、成形ケース58内にポリウレタン樹脂59が充填される。これによって、ドアスイッチ7を一端に備えたフレキシブル基板8、アンテナ5およびセンサ電極6の一体成形が行われ、樹脂成形された成形ユニット10となる。この場合、成形ケース58のハーネス側にはハーネス91の外周からの水滴等の浸入を防止するため、防水用のグロメット49が嵌められる。この成形ユニット10は図4および図5に示す如く、表面にセンサ電極6が露出し、ハーネス91の接続部およびアンテナ5の周囲に樹脂59が充填されることにより、接続部の電気的な接続が確保される。また、樹脂の充填は、スイッチ部70に対しても行われる。この場合、スイッチケース76の円筒状となった突起部89の両側に形成された2つの開口から、封止剤としてポリウレタン樹脂59と同様な樹脂67をスイッチケース内に充填させる。これによって、スイッチケース内の所定位置にドアスイッチ7の本体部78を固定すると共に、スイッチ部70の内部への水滴等の浸入を防止することができる。
【0030】
この様にして作られた成形ユニット10は、センサ電極側が内側のグリップ部34の底部に当接する様、アウトサイドハンドル3の収容部内に配設される。この場合、スイッチ部70の所定位置への位置決めは、スイッチケース76の外側に突起した突起部89が、アウトサイドハンドル3の収容部3aに形成された凹部36の中央の位置決め部に嵌ることにより行われ、成形ユニット10は収容部3aに沿って配設される。
【0031】
成形ユニット10にはセンサ電極6が設けられる側と反対面には中央にクッション材が成形ユニット10に貼り付けられる。ハンドルカバー4の後方にはドアスイッチボタン71が取り付けられるが、ドアスイッチボタン71はゴム材より成り立ち操作部が略四角形状を呈するものであって、図1に示す下方中央にボス部66を有し、ハンドルカバー4に対して内側より嵌着される。
【0032】
ドアスイッチボタン71が嵌着されたハンドルカバー4は、収容部3aの開口被さり開口を塞ぐ様、アウトサイドハンドル3に取り付けられる。この状態で、アウトサイドハンドル3の内側から2本のネジ41,42をハンドルカバー4に一体で設けられたナットに螺合させ、ハンドルカバー4をアウトサイドハンドル3の本体部32に対して固定される。これによって、アンテナ5、センサ電極6およびドアスイッチ7がアウトサイドハンドル内に一体化された車両用ドアハンドル装置1が構成される。
【0033】
次に、車両用ドアハンドル装置1の動作について、一例をあげて説明を行う。
【0034】
例えば、ユーザが車両に対して接近して所定範囲内となると、車両とユーザとが通信可能状態となる。この状態で、車両側からはユーザの携帯する携帯機に対し、アンテナ5を駆動してアンテナ5より所定信号(例えば、ID要求信号)を出力要求する。この信号を受けた携帯機は、今度は車両に対して自らのID信号(車両により異なる信号)を送信する。車両側では携帯機から送られてくる信号を受信して予め登録された情報と比較し、それが登録されたID(正規ユーザと見なす)であると制御装置が判断すると、ユーザの車両への接近、ユーザのアウトサイドハンドル3への操作を要求しているか否かを、センサ電極6により検出する。即ち、ユーザが車両用ドア2を開閉操作したい場合(要求有りの場合)には、ユーザの手はアウトサイドハンドル3のグリップ部34にかけられることから、この時のユーザの手とセンサ電極6との静電容量を、センサ電極6により検出する。この場合、センサ電極6とユーザの手とが所定範囲内になったと制御装置が判断すると、制御装置はユーザが車両用ドア2を開操作要求しているものと判断してドアロック装置を作動させ、解錠状態とする。
【0035】
一方、ユーザが降車して車両用ドア2を閉め、ユーザは車両用ドア2の施錠を行いたい場合には、車両キーを車両用ドア2に設けられるキーシリンダに挿入して回転操作を行うという操作をすることなく、ドアスイッチボタン71を押圧することにより成される。ドアスイッチボタン71はユーザにより押圧されると、一体で設けられたボス部66が、図1において下方に配設されるスイッチキャップ68が押圧される。その押圧力によって、スイッチキャップ68の下方に配設されるスイッチ7の押圧部79が押圧される様になっている。この場合、例えば、ドアスイッチ7は押圧部79の押圧される回数により、ドアスイッチ7の接点状態がオン/オフで切り換わる。その信号が制御装置に送られると、制御装置は入力されたスイッチ状態を判断して図示しないドアロック装置を作動させ、車両用ドア2に対して開閉を許容または禁止するドアロック装置の状態を施錠状態または解錠状態にすることができる。この場合、ドアスイッチボタン71を押圧して操作する回数に基づいて、施錠状態にするのか解錠状態にするのかを予め設定しておくこともできる。また、変形例としては、ドアスイッチボタン71への最後の操作が成されてから所定時間経過後に、車両用ドア2を施錠状態にするのか解錠状態にするのかを設定することもできる。
【0036】
尚、上記した実施形態においては、本発明をグリップ式のアウトサイドハンドルに適用したが、これに限定されるものではなく、プルアップ式のアウトサイドハンドルに適用しても良い。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、アンテナ、操作検出センサおよびドアスイッチが一体化された成形体を、アウトサイドハンドルとハンドルカバーとによって形成される収容部の中に容易に配設することができ、アウトサイドハンドル内部の組付け工数を低減することができる。
【0038】
この場合、アンテナおよび操作検出センサからの配線にフレシキブル基板を用いれば、アウトサイドハンドルの収容部とハンドルカバーとによって形成される空間内に成形品をコンパクトに配設することができ、スペース的に有利にできる。
【0039】
また、アンテナはアンテナケース内に収められ、アンテナケースに操作検出センサが取り付けられる構成にすると、アンテナと操作検出センサとを一体化したサブアッシー化を行うことができる。
【0040】
更に、フレキシブル基板は成形体から延在し、端部にドアスイッチが電気的に接続される構成にすると、成形体に対してドアスイッチがフレキシブル基板により電気的に接続されるので、空間内で成形体の配設される位置に対してドアスイッチの位置が異なる場合でも、ドアスイッチに接続されるフレキシブル基板を撓ませることにより、成形体のドアスイッチの位置調整がフレキシブル基板の変形量を変えるだけに容易にできる。即ち、アンテナおよび操作検出センサを含む成形体に対してドアスイッチまでの距離が多様なアウトサイドハンドルにも適用できるので、多品種生産に有利な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における車両用ドアハンドル装置の内部構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示す車両用ドアハンドル装置を車両用ドアに取り付けた取付図である。
【図3】 本発明の一実施形態における車両用ドアハンドル装置の正面図である。
【図4】 図3に示すアウトサイドハンドルの本体部の内部に配設される成形ユニットの形状を示す図である。
【図5】 図4に示す側面図である。
【図6】 図4に示すスイッチケースの形状を示した斜視図である。
【図7】 図5に示す成形ユニット内の内部構造を示した要素部分断面図である。
【図8】 図7に示す成形ユニットの端子接続部の構成を示した要素部分断面図である。
【図9】 図4に示す成形ユニットを成形する前のドアスイッチとフレキシブル基板を示した正面図である。
【図10】 図9に示す側面図である。
【図11】 図9に示すドアスイッチとフレキシブル基板との接続部位を示した要所部分拡大図である。
【図12】 図4に示すスイッチ部の内部構成を示す要所部分断面図である。
【符号の説明】
1 車両用ドアハンドル装置
2 車両用ドア
3 アウトサイドハンドル
3a 収容部
4 ハンドルカバー
5 アンテナ
6 センサ電極(操作検出センサ)
7 ドアスイッチ
8 フレキシブル基板
9 空間
10 成形ユニット(成形体)
51 アンテナケース
83,84,85 端部
Claims (3)
- 収容部を有するアウトサイドハンドルと、該収容部に被さるハンドルカバーとの間に形成された空間内に、
外部に対して電波を送信するアンテナと、
前記アウトサイドハンドルへの操作を検出する操作検出センサと、
車両用ドアに対して開閉動作を許容または禁止要求するドアスイッチと、を備えた車両用ドアハンドル装置において、
前記ドアスイッチが電気的に接続されるフレキシブル基板の一部が、前記アンテナおよび前記操作検出センサと共に、樹脂成形により成形体として一体化され、
前記ドアスイッチが、前記成形体から延在する前記フレキシブル基板の端部において電気的に接続されて、
前記アンテナ、前記操作検出センサおよび前記ドアスイッチが一体化されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。 - 前記アンテナはアンテナケース内に収められ、該アンテナケースに前記操作検出センサが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置。
- 前記成形体は、成形ケース内に前記アンテナ、前記操作検出センサ及び前記フレキシブル基板を組み付けてから樹脂の充填を行って形成され、
前記ドアスイッチは、スイッチケースに前記ドアスイッチを収めてから樹脂の充填を行って形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置。
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