JP3897498B2 - 検査用基板及び検査方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ上に形成されている複数の半導体集積回路素子の各外部電極に電圧を印加して、複数の半導体集積回路素子の電気的特性をウエハレベルで一括して検査するために用いられる検査用基板及び該検査用基板を用いて行なう検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体集積回路装置は、半導体集積回路素子(半導体チップ)とリードフレームとがボンディングワイヤによって電気的に接続された後、半導体集積回路素子とリードフレームのリードとが樹脂又はセラミックにより封止された状態で供給され、プリント基板に実装されていた。
【0003】
ところが、電子機器の小型化及び低価格化の要求から、半導体集積回路素子を半導体ウエハから切り出したままのベアチップ状態で回路基板に実装する方法が開発されており、品質が保証されたベアチップを低価格で供給することが望まれている。
【0004】
ベアチップに対して品質保証を行なうためには、半導体集積回路素子の電気的特性をウエハ状態で(ウエハレベルで)一括してバーインを行なうことが低コスト化の点で望ましい。
【0005】
そこで、半導体ウエハ上に形成された複数の半導体集積回路素子の各外部電極と接続されるプローブ端子を有する検査用基板を用いて、半導体ウエハ上に形成された複数の半導体集積回路素子に対してウエハ状態で一括してバーインを行なう検査方法が知られている。この場合、半導体ウエハの全面に亘って分散している多数の外部電極にプローブカードの各プローブ端子を確実に接触させる必要があるので、図6に示すような検査用基板が提案されている。
【0006】
以下、従来の検査用基板について、図6を参照しながら説明する。
【0007】
図6に示すように、半導体ウエハ1上に形成された複数の半導体集積回路素子の各表面にはそれぞれ多数の外部電極2Aが形成されており、各外部電極2Aの周縁部はパッシベーション膜3によって覆われている。
【0008】
半導体ウエハ1と対向するように検査用基板4が配置されており、該検査用基板4は、配線層5aを有する配線基板5と、周縁部が剛性リング6によって配線基板5に固定された例えばポリイミドシートからなるフレキシブル基板7と、該フレキシブル基板7における半導体ウエハ1の外部電極2Aと対応する部位に設けられた半球状のプローブ端子8と、配線基板5とフレキシブル基板7との間に設けられ、配線基板5の配線層5aの一端部とプローブ端子8とを電気的に接続する異方導電性ゴムシート9とを備えている。尚、配線基板5の配線層5aの他端部は、電源電圧、接地電圧又は信号電圧等の検査用電圧を供給する図示しない検査装置に接続される。
【0009】
ウエハトレイ10における半導体ウエハ1を保持するウエハ保持部10aの周囲には、リップ状の断面を有する弾性体からなる環状のシール部材11が設けられている。ウエハトレイ10におけるウエハ保持部10aとシール部材11との間には環状の減圧用凹状溝12が形成されており、該減圧用凹状溝12はウエハ保持部10aの下側に形成されている連通路13によっても互いに連通している。ウエハトレイ10の一側部には減圧バルブ14が設けられており、該減圧バルブ14は減圧供給路15を介して真空ポンプ(図示は省略している。)に接続される。
【0010】
以下、前述の検査用基板4を用いて行なう検査方法について説明する。
【0011】
半導体ウエハ1を保持しているウエハトレイ10の上に検査用基板4を配置した後、半導体ウエハ1と検査用基板4との位置合わせを行ない、その後、ウエハトレイ10と検査用基板4とを互いに接近させる。
【0012】
次に、真空ポンプを駆動して減圧供給路15を介して減圧用凹状溝12の内部を減圧すると、フレキシブル基板7とシール部材11の先端部とが接触するため、ウエハトレイ10、シール部材11及びフレキシブル基板7によって密封空間16が形成される。その後、減圧用凹状溝12の内部を更に減圧して密封空間16を減圧すると、フレキシブル基板7に設けられている各プローブ端子8と半導体ウエハ1の各外部電極2Aとが互いに接触する。
【0013】
次に、配線基板5の配線層5aに、電源電圧、接地電圧又は信号電圧等の検査用電圧を供給すると、プローブ端子8を介して外部電極2Aに検査用電圧が印加されるので、半導体ウエハ1の上に形成されている複数の半導体集積回路素子の電気的特性を一括して検査することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の検査用基板を用いて行なう検査方法は、検査の対象となる半導体ウエハ1上に形成されている外部電極2Aの表面が平坦であるから、前述のように、ウエハトレイ10、シール部材11及びフレキシブル基板7によって形成される密封空間16を減圧すると、各プローブ端子8と各外部電極2Aとは互いに接触する。
【0015】
しかしながら、図7(a)〜(c)に示すように、検査の対象となる半導体ウエハ1上に形成されている外部電極が、はんだ等のように比較的柔らかい金属からなる半球状のバンプ2Bである場合には以下に説明するような問題が発生する。
【0016】
まず、図7(a)において矢印で示すように、検査用基板のフレキシブル基板7に形成されているプローブ端子8と、半導体ウエハ1上に形成されているバンプ2Bとを接近させて、図7(b)に示すように、プローブ端子8とバンプ2Bとを接触させると、バンプ2Bが柔らかい金属からなるため、プローブ端子8がバンプ2Bの先端部にめり込んでしまう。
【0017】
このため、検査終了後に、プローブ端子8とバンプ2Bとを離反させようとしても、両者が離反し難いという問題がある。
【0018】
また、プローブ端子8をバンプ2Bから離反させると、図7(c)に示すように、バンプ2Bの表面に凹状部2aが形成されてしまう。バンプ2Bの表面に凹状部2aが形成されると、半導体ウエハ1のダイシングによって互いに分離された半導体集積回路素子(半導体チップ)をプリント基板に実装したときに、半導体集積回路素子のバンプ2Bとプリント基板の電極との間に隙間ができてしまうため、バンプ2Bとプリント基板の電極との電気的接続が不安定になるので、信頼性が確保できないという問題がある。
【0019】
前記に鑑み、本発明は、半導体ウエハ上に形成されている外部電極がバンプであっても、検査終了後にプローブ端子をバンプから容易に離反させることができるようにすると共に、プローブ端子を離反させた後にバンプの表面に凹状部が形成されないようにすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る検査用基板は、半導体ウエハに形成されている複数の半導体集積回路素子のバンプに電圧を印加して、複数の半導体集積回路素子の電気的特性をウエハレベルで一括して検査するための検査用基板を対象とし、半導体ウエハと対向する面に配線層を有する配線基板と、配線基板における配線層が形成されている面と間隔をおくように設けられたフレキシブル基板と、フレキシブル基板の半導体ウエハと対向する面におけるバンプと対応する部位に設けられ、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子と、配線基板とフレキシブル基板との間に設けられ、配線層とプローブ端子とを電気的に接続する異方導電性ゴムシートとを備えている。
【0021】
前記の目的を達成するため、本発明に係る検査方法は、それぞれがバンプを有する複数の半導体集積回路素子が形成されている半導体ウエハをウエハトレイに保持させる工程と、配線層を有する配線基板と、配線基板における配線層が形成されている面と間隔をおくように設けられたフレキシブル基板と、フレキシブル基板に設けられ全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子と、配線基板とフレキシブル基板との間に設けられ配線層とプローブ端子とを電気的に接続する異方導電性ゴムシートとを有する検査用基板を、検査用基板のプローブ端子とウエハトレイに保持されている半導体ウエハのバンプとが対向するように配置する工程と、検査用基板とウエハトレイとを互いに接近させて、プローブ端子とバンプとを接触させる工程と、配線基板の配線層、異方導電性ゴムシート及びプローブ端子を介してバンプに検査用電圧を印加して、複数の半導体集積回路素子の電気的特性をウエハレベルで一括して検査する工程とを備えている。
【0022】
本発明に係る検査用基板又は検査方法によると、フレキシブル基板に設けられているプローブ端子は、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有しているため、検査用基板とウエハトレイとを互いに接近させてプローブ端子とバンプとを接触させても、プローブ端子はバンプの表面にめり込まない。
【0023】
このため、検査終了後に、プローブ端子をバンプから容易に離反させることができると共に、プローブ端子をバンプから離反させたときに、バンプの表面に凹状部が形成されない。
【0024】
本発明に係る検査用基板又は検査方法において、フレキシブル基板は、メッシュ状のシートであることが好ましい。
【0025】
このようにすると、減圧力により検査用基板と半導体ウエハを保持しているウエハトレイとを接近させる際に、フレキシブル基板の両側の空間部の圧力が等しくなるため、フレキシブル基板に設けられているプローブ端子と半導体ウエハのバンプとの間の良好なコンタクトを得ることができる。また、プローブ端子の接触面に小さい高さを持つ凹凸部が形成されるため、プローブ端子とバンプとを接触させる際に、両者の間に良好なコンタクトが得られる。さらに、プローブ端子がフレキシブル基板のメッシュの繊維に絡まっているので、プローブ端子の保持強度が向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る検査用基板について、図1を参照しながら説明する。
【0027】
半導体ウエハ1上に形成された複数の半導体集積回路素子の各表面には、Pb/Sn合金、In等のはんだ又はAuからなる半球状のバンプ2Bがそれぞれ形成されている。
【0028】
従来と同様、ウエハトレイ10における半導体ウエハ1を保持するウエハ保持部10aの周囲には、リップ状の断面を有する弾性体からなる環状のシール部材11が設けられている。ウエハトレイ10におけるウエハ保持部10aとシール部材11との間には環状の減圧用凹状溝12が形成されており、該減圧用凹状溝12はウエハ保持部10aの下側に形成されている連通路13によっても互いに連通している。ウエハトレイ10の一側部には減圧バルブ14が設けられており、該減圧バルブ14は減圧供給路15を介して真空ポンプ(図示は省略している。)に接続される。
【0029】
ウエハトレイ10のウエハ保持部10aに保持されている半導体ウエハ1と対向するように検査用基板100が配置されている。
【0030】
検査用基板100は、配線層101aを有する配線基板101と、周縁部が剛性リング102によって配線基板101に固定された例えばポリイミドシートからなるフレキシブル基板103と、該フレキシブル基板103における半導体ウエハ1のバンプ2Bと対応する部位に設けられ、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子104と、配線基板101とフレキシブル基板103との間に設けられ、配線基板101の配線層101aの一端部とプローブ端子104とを電気的に接続する異方導電性ゴムシート105とを備えている。配線基板101の配線層101aの他端部は、電源電圧、接地電圧又は信号電圧等の検査用電圧を供給する図示しない検査装置に接続される。
【0031】
異方導電性ゴムシート105としては、所定の部位(配線層101aの一端部とプローブ端子104とを電気的に接続させる部位)にのみ導電粒子又は導電性ワイヤーが偏在している偏在型のものを用いることが好ましいが、配線基板101の配線層101aの一端部とプローブ端子104とを所定の部位以外の箇所で導通させない絶縁膜を設けるときには、分散型のものを用いてもよい。
【0032】
配線基板101及び剛性リング102を構成する材料としては、半導体ウエハ1がシリコンからなる場合には、ムライト系セラミックス(熱膨張率:3.5×10-6/℃)、シリコン(熱膨張率:3.5×10-6/℃)、ガラスセラミックス(熱膨張率:3.0〜4.2×10-6/℃)、窒化アルミニウム(熱膨張率:4.3〜4.5×10-6/℃)又はアルミナ(熱膨張率:7.3×10-6/℃)等のように、熱膨張率がシリコンの熱膨張率に近いものを用いることが好ましい。
【0033】
また、フレキシブル基板103の熱膨張率が配線基板101の熱膨張率よりも大きい場合には、フレキシブル基板103は一様な張力歪みを持った状態で剛性リング102により配線基板101に固定されていることが好ましい。このようにすると、バーインにおいて配線基板101が熱膨張しても、フレキシブル基板103は弛むことなくピンと張った状態を維持できるので、フレキシブル基板103のプローブ端子104と半導体ウエハ1のバンプ2Bとが位置ずれするおそれはない。
【0034】
以下、第1の実施形態に係る検査用基板100を用いて行なう検査方法について説明する。
【0035】
半導体ウエハ1を保持しているウエハトレイ10の上に検査用基板100を配置した後、半導体ウエハ1と検査用基板100との位置合わせを行ない、その後、ウエハトレイ10と検査用基板100とを互いに接近させる。
【0036】
次に、真空ポンプを駆動してウエハトレイ10の減圧供給路15を介して減圧用凹状溝12の内部を減圧すると、検査用基板100のフレキシブル基板103とウエハトレイ10のシール部材11の先端部とが接触するため、ウエハトレイ10、シール部材11及びフレキシブル基板103によって密封空間16が形成される。その後、減圧用凹状溝12の内部を更に減圧して密封空間16を減圧すると、フレキシブル基板103に設けられている各プローブ端子104と半導体ウエハ1の各バンプ2Bとが互いに接触する。
【0037】
次に、配線基板101の配線層101aに、電源電圧、接地電圧又は信号電圧等の検査用電圧を供給すると、プローブ端子104を介してバンプ2Bに検査用電圧が印加されるので、半導体ウエハ1の上に形成されている複数の半導体集積回路素子の電気的特性を一括して検査することができる。
【0038】
第1の実施形態によると、フレキシブル基板103に設けられたプローブ端子104は全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有しているため、検査用基板100とウエハトレイ10とを互いに接近させて、検査用基板100のプローブ端子104と半導体ウエハ1のバンプ2Bとを接触させても、プローブ端子104はバンプ2Bの表面にめり込まない。
【0039】
このため、検査終了後に、プローブ端子104をバンプ2Bから容易に離反させることができると共に、プローブ端子104をバンプ2Bから離反させたときに、バンプ2Bの表面に凹状部が形成されない。従って、半導体ウエハ1をダイシングして得られる半導体集積回路素子(半導体チップ)をプリント基板に実装したときに、半導体集積回路素子のバンプ2Bとプリント基板の電極との間に隙間ができないので、バンプ2Bとプリント基板の電極との電気的接続が安定する。
【0040】
以下、第1の実施形態に係る検査用基板100におけるプローブ端子104の製造方法について、図2(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0041】
まず、例えば厚さが約18μmの銅箔106の一方の面にポリイミド(又はポリイミド前駆体)をキャスティングした後、該ポリイミドを加熱して乾燥及び硬化させることにより、図2(a)に示すように、ポリイミドからなり約25μmの膜厚を持つフレキシブル基板103を形成する。この場合、ポリイミドの熱膨張率は銅の熱膨張率(16×10-6/℃)とほぼ等しいので、銅箔106とフレキシブル基板103とからなる積層体には熱履歴に伴う反りは殆ど発生しない。その後、フレキシブル基板103におけるプローブ端子104を形成する部分に例えば200μmの直径を持つスルーホール103aを形成する。
【0042】
次に、銅箔106におけるフレキシブル基板103と反対側の面に全面に亘ってレジスト膜を塗布した後、銅箔106にめっき用電極の一方を接続して銅の電解めっきを行なう。このようにすると、銅からなるめっき層は、スルーホール103aを埋めるよう成長した後、フレキシブル基板103の表面に達すると等方的に拡がるように成長する。このため、周縁部が球面状でその他の部分(中央部)がほぼ全面に亘って平坦である、つまり全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子104が形成される。このプローブ端子104の大きさとしては、直径が例えば250μmであり、高さが例えば25μmである。尚、プローブ端子104としては、銅めっき層に代えて、ニッケルめっき層又は金めっき層であってもよい。
【0043】
次に、レジスト膜を除去した後、銅箔106をパターニングして、図2(c)に示すように、例えば250μmの直径を持つ孤立パターン106Aを形成する。
【0044】
尚、プローブ端子104が銅めっき層又は金めっき層からなる場合には、電解めっきによりプローブ端子104の表面に例えば約2μmの厚さを持つニッケル層107を形成することが好ましい。プローブ端子104の表面にニッケル層107を形成すると、バーインによりプローブ端子104及びバンプ2Bが加熱されても、プローブ端子104はバンプ2Bから離反し易くなる。
【0045】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る検査用基板について、図3、図4(a)及び(b)を参照しながら説明する。尚、図4(b)は図4(a)におけるB−B’線の断面構造を示している。
【0046】
半導体ウエハ1上に形成された複数の半導体集積回路素子の各表面には、Pb/Sn合金、In等のはんだ又はAuからなる半球状のバンプ2Bがそれぞれ形成されている。
【0047】
第1の実施形態と同様、ウエハトレイ10には、ウエハ保持部10a、弾性体からなる環状のシール部材11、環状の減圧用凹状溝12、連通路13及び減圧バルブ14が設けられている。
【0048】
半導体ウエハ1と対向するように検査用基板200が配置されており、該検査用基板200は、配線層201aを有する配線基板201と、周縁部が剛性リング202によって配線基板201に固定された例えばメッシュ状のシートからなるフレキシブル基板203と、該フレキシブル基板203における半導体ウエハ1のバンプ2Bと対応する部位に設けられ、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子204と、配線基板201とフレキシブル基板203との間に設けられ、配線基板201の配線層201aの一端部とプローブ端子204とを電気的に接続する異方導電性ゴムシート205とを備えている。尚、配線基板201の配線層201aの他端部は、電源電圧、接地電圧又は信号電圧等の検査用電圧を供給する図示しない検査装置に接続される。
【0049】
フレキシブル基板203としては、例えば17μmの線径を持つ液晶ポリマー繊維が例えば60μmの間隔(77μmのピッチ)で織られてなるメッシュ状のシートを用いることができる。
【0050】
フレキシブル基板203の周縁部、つまりシール部材11と対向する部分の近傍部には、表面が鏡面に仕上げられたシリコーンゴムからなるシール用ゴム部材207(図3においては、点々で示している。)がメッシュ状のシートに絡むように設けられており、これによって、配線基板201とシール部材11との間のシール性が向上している。
【0051】
プローブ端子204は、例えば銅めっき層、ニッケルめっき層又は金めっき層からなり、例えば250μmの直径と例えば50μmの高さ(メッシュ状シートの両側部分及び内部部分の合計高さ)とを有している。尚、プローブ端子204が銅めっき層又は金めっき層からなる場合には、電解めっきによりプローブ端子204の表面に例えば約2μmの厚さを持つニッケル層を形成することが好ましい。
【0052】
異方導電性ゴムシート205としては、第1の実施形態と同様、所定の部位にのみ導電粒子が偏在している偏在型のものを用いることが好ましいが、配線基板201の配線層201aの一端部とプローブ端子204とを所定の部位以外の箇所で導通させない絶縁膜を設けるときには、分散型のものを用いてもよい。
【0053】
半導体ウエハ1がシリコンからなる場合には、配線基板201及び剛性リング202を構成する材料としては、第1の実施形態と同様、ムライト系セラミックス、シリコン、ガラスセラミックス、窒化アルミニウム又はアルミナ等を用いることが好ましい。この場合、液晶ポリマー繊維からなるフレキシブル基板203の熱膨張率は配線基板101の熱膨張率よりも小さいので、フレキシブル基板203をそのままの状態(張力歪みを持たない状態)で配線基板201に固定することができる。このようにすると、バーインにおいて配線基板201が熱膨張すると、フレキシブル基板203は配線基板201に引っ張られて配線基板201と同程度に熱膨張するため、フレキシブル基板203のプローブ端子204と半導体ウエハ1のバンプ2Bとは位置ずれするおそれがない。尚、フレキシブル基板203の熱膨張率が配線基板201の熱膨張率よりも大きい場合には、第1の実施形態と同様、フレキシブル基板203は一様な張力歪みを持った状態で配線基板201に固定されていることが好ましい。
【0054】
尚、第2の実施形態に係る検査用基板200を用いて行なう検査方法については、第1の実施形態に係る検査用基板100を用いて行なう検査方法と同様であるので、説明を省略する。
【0055】
第2の実施形態によると、第1の実施形態と同様、フレキシブル基板203に設けられたプローブ端子204は全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有しているため、検査用基板200とウエハトレイ10とを互いに接近させて、検査用基板200のプローブ端子204と半導体ウエハ1のバンプ2Bとを接触させても、プローブ端子204はバンプ2Bの表面にめり込まない。
【0056】
このため、検査終了後に、プローブ端子204をバンプ2Bから容易に離反させることができると共に、プローブ端子204をバンプ2Bから離反させたときに、バンプ2Bの表面に凹状部が形成されない。
【0057】
また、第2の実施形態によると、フレキシブル基板203がメッシュ状のシートからなるため、真空ポンプを駆動して減圧用凹状溝12の内部を減圧することによって、ウエハトレイ10、シール部材11及びフレキシブル基板203により密封空間16を形成する際に、フレキシブル基板203の両側の空間部の圧力が等しくなるので、プローブ端子204とバンプ2Bとの間の良好なコンタクトが得られる。
【0058】
また、フレキシブル基板203におけるシール部材11と対向する部分の近傍には、表面が鏡面に仕上げられたシール用ゴム部材207が設けられているため、フレキシブル基板203を構成するメッシュの繊維同士の隙間から空気が流入することなく、減圧された密封空間16の圧力を保持することができる。
【0059】
また、プローブ端子204の接触面には、フレキシブル基板203の凹凸状の断面形状が若干反映された小さい高さを持つ凹凸部が形成されるので、検査用基板200とウエハトレイ10とを互いに接近させて、検査用基板200のプローブ端子204と半導体ウエハ1のバンプ2Bとを接触させる際に、プローブ端子204とバンプ2Bとの間の良好なコンタクトが得られる。
【0060】
さらに、プローブ端子204がフレキシブル基板200の液晶ポリマー繊維に絡まっているので、プローブ端子204の保持強度が向上している。
【0061】
以下、第2の実施形態に係る検査用基板200の製造方法について、図5を参照しながら説明する。
【0062】
まず、メッシュ状のシートからなるフレキシブル基板203の周縁部を接着剤を介してフレーム208に保持させた後、該フレキシブル基板203を例えば8μmの厚さを持つ銅箔の上に押しつけ、その後、銅箔をめっき用電極の一方とする銅の電解めっきを行なって、フレキシブル基板203における銅箔の反対側に例えば8μmの厚さを持つ銅めっき層を形成する。次に、銅箔及び銅めっき層に対してレジストパターンをマスクとするエッチングを行なって、直径が例えば250μmで、高さが例えば50μmであるプローブ端子204を形成する。
【0063】
このようにすると、プローブ端子204はフレキシブル基板203の液晶ポリマー繊維に絡まるので、プローブ端子204の保持強度が向上する。また、メッシュ状のシートからなるフレキシブル基板203には、該フレキシブル基板203がフレーム208に保持された状態で、プローブ端子204の形成が行なわれるため、該プローブ端子204の位置精度は良好になる。
【0064】
次に、図5に示すように、配線層201aを有する配線基板201に異方導電性ゴムシート205を貼着した後、該異方導電性ゴムシート205の上に、プローブ端子204を有するフレキシブル基板203を載置する。その後、ヒーターが内蔵されたローラ206を例えば500℃に加熱した状態でフレキシブル基板203の周縁部に押しつけることにより、フレキシブル基板203を所定の形状に切断すると共にフレキシブル基板203の周縁部を配線基板201に融着すると、第2の実施形態に係る検査用基板200が得られる。この場合、フレキシブル基板203の周縁部を保持していたフレーム207は余分なメッシュ状のシートと共に取り除かれる。
【0065】
尚、フレキシブル基板203を配線基板201に固定する方法としては、熱による融着に代えて、レーザービームによる融着を行なってもよいし、融着に代えて、シリコンゴム等の接着剤により接着してもよい。、
【0066】
【発明の効果】
本発明に係る検査用基板又は検査方法によると、プローブ端子は、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有しているため、プローブ端子とバンプとを接触させたときにプローブ端子がバンプの表面にめり込まないので、検査終了後に、プローブ端子をバンプから容易に離反させることができると共に、プローブ端子をバンプから離反させたときに、バンプの表面に凹状部が形成されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る検査用基板及び検査方法を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る検査用基板におけるプローブ端子の製造方法を説明する断面図である。
【図3】第2の実施形態に係る検査用基板及び検査方法を示す断面図である。
【図4】(a)は第2の実施形態に係る検査用基板におけるフレキシブル基板及びプローブ端子を示す平面図であり、(b)は(a)におけるB−B’線の断面図である。
【図5】第2の実施形態に係る検査用基板の製造方法を示す断面図である。
【図6】従来の検査用基板及び検査方法を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、従来の検査用基板及び検査方法の問題点を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ
2B バンプ
10 ウエハトレイ
10a ウエハ保持部
11 シール部材
12 減圧用凹状溝
13 連通路
14 減圧バルブ
15 減圧供給路
16 密封空間
100 検査用基板
101 配線基板
101a 配線層
102 剛性リング
103 フレキシブル基板
103a スルーホール
104 プローブ端子
105 異方導電性ゴムシート
106 銅箔
106A 孤立パターン
200 検査用基板
201 配線基板
201a 配線層
202 剛性リング
203 フレキシブル基板
204 プローブ端子
205 異方導電性ゴムシート
206 ローラ

Claims (4)

  1. 半導体ウエハに形成されている複数の半導体集積回路素子の外部電極に電圧を印加して、前記複数の半導体集積回路素子の電気的特性をウエハレベルで一括して検査するための検査用基板であって、
    前記半導体ウエハと対向する面に配線層を有する配線基板と、
    前記配線基板における前記配線層が形成されている面と間隔をおくように設けられたフレキシブル基板と、
    前記フレキシブル基板の前記半導体ウエハと対向する面における前記外部電極と対応する部位に設けられたプローブ端子と、
    前記配線基板と前記フレキシブル基板との間に設けられ、前記配線層と前記プローブ端子とを電気的に接続する異方導電性ゴムシートとを備え、
    前記外部電極は、前記プローブ端子に比較してやわらかい金属を材料とする、表面が半球状のバンプからなり、
    前記プローブ端子は、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有することを特徴とする検査用基板。
  2. 前記フレキシブル基板は、メッシュ状のシートであることを特徴とする請求項1に記載の検査用基板。
  3. プローブ端子に比較してやわらかい金属を材料とする、表面が半球状のバンプからなる外部電極を有する複数の半導体集積回路素子が形成されている半導体ウエハをウエハトレイに保持させる工程と、
    配線層を有する配線基板と、前記配線基板における前記配線層が形成されている面と間隔をおくように設けられたフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板に設けられ、全面に亘ってほぼ平坦な接触面を有するプローブ端子と、前記配線基板と前記フレキシブル基板との間に設けられ、前記配線層と前記プローブ端子とを電気的に接続する異方導電性ゴムシートとを有する検査用基板を、前記検査用基板のプローブ端子と前記ウエハトレイに保持されている前記半導体ウエハの外部電極とが対向するように配置する工程と、
    前記検査用基板と前記ウエハトレイとを互いに接近させて、前記プローブ端子と前記外部電極とを接触させる工程と、
    前記配線基板の配線層、前記異方導電性ゴムシート及びプローブ端子を介して前記外部電極に検査用電圧を印加して、前記複数の半導体集積回路素子の電気的特性をウエハレベルで一括して検査する工程とを備えていることを特徴とする検査方法。
  4. 前記フレキシブル基板は、メッシュ状のシートであることを特徴とする請求項3に記載の検査方法。
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