JP3897417B2 - 液晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な液晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置に関するものであり、特に均質でコントラストの高い表示を可能とし、通電時や衝撃印加後に生じる液晶スペーサまわり又はスペーサ間での配向異常を防止する液晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
液晶表示装置は、図1に示されるような構造を持っている。即ち、上下のガラス基板2の表面には、所定の形状にパターン化された透明電極3とそれを覆う配向膜4があり、2枚のガラス基板2の間には液晶材料5が注入されており、ガラス基板2の周辺部はシール剤6で封止されている。液晶セルの間隔を一定に保つため、液晶表示装置用スペーサ7が、均一に分散配置されており、液晶セルの間隔は一般に1〜30μmである。ガラス基板2の両外側には偏光板1が配設されている。
【0003】
ところで、TN(ツイステッドネマティック:TFTやMIMの駆動モード)やSTN(スーパーツイステッドネマティック)液晶パネルでは、電圧印加時に液晶と液晶スペーサとの間の界面相互作用により液晶スペーサから数μmの範囲内に異常配向領域が発生しやすいことが知られている。ノーマリーブラックモードのTN液晶パネルやSTN液晶パネルでは、この異常配向領域はスペーサ周囲に主に光抜けとして視認されるため、暗表示状態での光透過度が上昇しコントラストが低くなり、パネル表示品位を低下させる原因となっている。この異常配向領域は通電中や保護フィルムを除去する際に生じる静電気等により誘発されることも多く、その領域が通電時間とともに拡大するという問題があり、これを防止する目的で、液晶パネル製造に於いては液晶パネルのいわゆるエージング操作(アニール工程)が行われている。アニール工程は他に、電圧をかけない状態からスペーサ間で異常配向部が線のように発生するといった問題での異常配向部の解消のためにも行われているが、生産効率が低下するなどの問題があった。
【0004】
この現象の詳細な発生機構は明らかでないが、液晶分子と液晶スペーサの表面の相互作用によるものであり、スペーサの表面特性に起因する配向不良であることがわかっている。したがってスペーサの表面特性を変え、異常配向領域を逆に遮光状態として視認できるようにできれば液晶パネルのコントラストアップを図ることができる。逆に明表示状態での透過度が若干低下することにはなるが、明表示状態の透過光量はバックライトの光量に対する依存度の方が高い。またコントラスト比は、(明表示状態の透過光量)/(暗表示状態の透過光量)で表され、分母である暗表示状態の透過光量を小さくしコントラスト比を上げる効果の方が、分子の明表示状態の透過光量を小さくしコントラスト比を下げる効果より大きい。
【0005】
また最近では、ノート型パソコンに代表される使用時の運搬等により頻繁に衝撃がかかる製品において、パネルに衝撃がかかりすぎると衝撃ムラが生じ表示画質が低下するという問題も発生している。この現象の発生機構は詳細にわかっていないが、衝撃によりパネル面内の一部領域でスペーサ周りの配向状態が変化し、画面部位によりスペーサ周囲からの光抜け量に差ができるために画面に濃淡ができ、全体でムラとして視認されることなどがわかっている。衝撃ムラ自体は、やはりエージングによって消失するが、既に製品に組み込まれたパネルをユーザーが直接又はメーカーが回収してエージングすることは、事実上不可能であった。
【0006】
液晶スペーサまわり又はスペーサ間での配向異常を防止し、スペーサの表面を改質する方法がいくつか提案されている。例えば、特開平2−297523号公報には臨界表面エネルギーが30dyn/cm以下のスペーサを用いる方法が、特開平4−177324号公報、特開平5−232478号公報にはスペーサ表面を長鎖アルキルシランで処理する方法がそれぞれ開示されている。また、特開平6−118421号公報ではプラスチックスペーサの表面に末端アルキル化ポリアルキレングリコール基を導入する方法が提案されている。しかしこれら従来方法は、液晶スペーサまわり又はスペーサ間での配向異常を防止することには効果があったが、スペーサ周囲を遮光する効果は十分でなく、また耐衝撃性になんらの効果をもたらすものではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような従来技術の欠点を解決し、異常配向領域を遮光状態として視認できるような液晶配向特性をもち、さらに衝撃等の外部エネルギーの印加に対しても液晶配向の変化のない液晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置を得るべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも表面に下記の一般式(I)又は(II)
【0008】
【化2】
Figure 0003897417
【0009】
(式中、
R1:炭素数1〜24の直鎖又は分岐のアルキル基、フェニル基又はアシル基を示す。
R2:水素原子を示す。
Z :O 、S 、NH又はPR3を示し、R3フェニル基を示す。
で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有する微粒子からなることを特徴とする液晶表示装置用スペーサ、及びこの液晶表示装置用スペーサを用いてなる液晶表示装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
本発明に係わる上記一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットにおいて、R1は上記で定義される基を示すが、具体的には、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ステアリル等の炭素数1〜24のアルキル基、フェニル基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ミリストイル、ステアロイル、ベンゾイル等のアシル基が挙げられる。これらの中では炭素数4〜18、特に炭素数12〜18のアルキル基又はアシル基、フェニル基が好ましい。
【0012】
R2水素原子を示す。
【0013】
Z は上記で定義される基を示すが、O 又はNHが好ましく、O が特に好ましい。
【0014】
本発明にかかわる、少なくとも表面に前記一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有する微粒子は、例えば、下記製造方法1〜6に示す方法により製造することができる。
【0015】
<製造方法1>
本方法は、一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有するラジカル重合可能な重合性単量体(以下単量体(I)/(II)と略記する)と、それ以外のラジカル重合可能な重合性単量体とを重合する方法である。
本方法における重合は懸濁重合、沈澱重合、分散重合、シード重合等のいずれでも良い。
【0016】
本方法で用いられる単量体(I)/(II)としては、2−ヒドロキシ−3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート等の2−ヒドロキシ−3−アルコキシプロピル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の2−ヒドロキシ−3−アリーロキシプロピルアクリレート;2−ヒドロキシ−3−ミリストイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート等の2−ヒドロキシ−3−アシロキシプロピル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−ステアリルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の2−ヒドロキシ−3−アルキルアミノプロピル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−プロピルチオプロピル(メタ)アクリレート等の2−ヒドロキシ−3−アルキルチオプロピル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−ジフェニルホスフィノプロピル(メタ)アクリレート等の2−ヒドロキシ−3−ジアリールホスフィノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、市販のものや、例えば少なくとも1つ以上のエポキシ基を有するラジカル重合可能な重合性単量体のエポキシ基と炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物、一級又は二級有機アミン、チオール、あるいは一級又は二級ホスフィンとを反応させる方法や、少なくとも1つ以上のエポキシ基を有するラジカル重合可能な重合性単量体のエポキシ基を加水分解した後に、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物又はイソシアネート化合物を用いて反応させる方法で合成できる。これら単量体(I)/(II)は、単独又は2種以上混合して用いることができる。
【0017】
また、本方法に用いられる単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体としては、架橋性単量体及び非架橋性単量体が挙げられる。
架橋性単量体としては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する架橋性単量体であれば特に限定されるものではなく、例えばジビニルベンゼン、1,4 −ジビニロキシブタン、ジビニルスルホン等のビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びグリセロールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの架橋性単量体は、単独又は2種以上混合して用いることができる。
【0018】
また、非架橋性単量体としては、特に限定されないが、例えばスチレン、p−(m−)メチルスチレン、p−(m−)エチルスチレン、p−(m−)クロロスチレン、p−(m−)クロロメチルスチレン、スチレンスルホン酸、p−(m−)t−ブトキシスチレン、α−メチル−p−t−アミロキシスチレン、p−t−アミロキシスチレン等のスチレン系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸系モノマー;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系モノマー等が挙げられる。これらの非架橋性単量体は、単独又は2種以上混合して用いることができる。
【0019】
本方法における架橋性単量体と非架橋性単量体の混合割合は、所望の重合体微粒子の用途及び物性に応じて適宜選ぶことができるが、液晶表示装置用スペーサとして用いる場合には、架橋性単量体は全単量体の5重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50〜95重量%用いるのがよい。架橋性単量体が5重量%よりも少ない場合には、得られる重合体微粒子の強度が充分でなく、液晶表示用パネルに組み込んで使用する際に色ムラの発生原因となる。また、単量体(I)/(II)の配合割合はより十分な液晶配向異常防止効果を得るために、全単量体の3重量%以上、より好ましくは5〜50重量%用いるのが良い。
【0020】
本方法に使用されるラジカル重合開始剤としては、一般に用いられる油溶性重合開始剤が使用できる。例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル等の過酸化物系開始剤、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4 −ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤が使用できる。
【0021】
本方法において懸濁重合法を用いる場合は水系で行うことが好ましく、常法に従い予め単量体に開始剤を溶解したものを分散安定剤の存在下で攪拌しつつ、温度25〜100 ℃、より好ましくは50〜90℃の範囲で行われる。該分散安定剤としては、ゼラチン、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の難溶性無機塩が挙げられ、より分散安定性を高めるために、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0022】
またシード重合法は、粒径分布の非常に狭い粒子を高収率で得ることができ、さらに得られる粒子の粒径制御が容易であるため液晶表示装置用スペーサを製造するのに好適である。本発明で用いることができるシード重合法としては、例えば特開平1−81810 号公報あるいは特公昭57−24369 号公報に開示されているような方法がある。すなわち、水系分散媒に分散された種ポリマー粒子に、単量体(I)/(II)とそれ以外のラジカル重合可能な重合性単量体を吸収させ、重合開始剤の存在下に重合させる方法である。
【0023】
<製造方法2>
本方法は、単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体を重合する際に、その重合率が90%未満において、単量体(I)/(II)を重合開始剤とともに添加し共重合させる方法である。
本方法における重合も懸濁重合、沈澱重合、分散重合、シード重合等のいずれでも良い。
【0024】
本方法に用いられる単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体としては、、架橋性単量体及び非架橋性単量体が挙げられ、架橋性単量体及び非架橋性単量体の組合せは、特に限定されないが、スチレン/ジビニルベンゼン、スチレン/エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、スチレン/ブタジエン等のスチレン系モノマー/架橋性単量体;グリシジル(メタ)アクリレート/ジビニルベンゼン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート/エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート/メチレンビスアクリルアミド等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー/架橋性単量体;エチレン/ブタジエン、メチルビニルエーテル/ジビニロキシブタン、酢酸ビニル/ジビニロキシブタン、塩化ビニル/ジビニルベンゼン等のオレフィン系モノマー/架橋性単量体の組み合わせが挙げられる。
【0025】
本方法においては、重合率が90%未満、好ましくは10%以上90%未満において、単量体(I)/(II)を添加するが、この際単量体(I)/(II)単独のみならず、単量体(I)/(II)以外の重合性単量体を添加してもよい。
本方法において、後添加される単量体(I)/(II)としては、上記製造方法1に記載したものが挙げられる。また単量体(I)/(II)と共に後添加される単量体(I)/(II)以外の重合性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニロキシブタン等の多官能単量体等が挙げられる。
【0026】
単量体(I)/(II)を含む後添加混合物を該重合体微粒子の重合率が90%を越えた時期に添加しても本発明の効果は得られにくく、また、添加量によっては異形粒子が生成する場合があり好ましくない。
【0027】
なお、本発明において、重合率は以下の重量法により求めた。
すなわち、架橋重合体微粒子を合成中の重合槽から一定重量の分散液をサンプリングし、多量のメタノール(ヒドロキノンモノメチルエーテル1000ppm 含有)中に分散させる。得られる沈澱物を濾過又は遠心分離等の方法により単離し減圧乾燥させ、下記式により重合率を求めた。
【0028】
【数1】
Figure 0003897417
【0029】
ここで、重合分散液中の単量体重量(g)とは、サンプリングした分散液重量(g)×仕込み単量体濃度(%)である。
【0030】
単量体(I)/(II)を後添加する方法としては、そのまま加えるか、又はラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤水溶液中でホモミキサー等により分散した乳化液を用いて添加しても良い。また、本方法において添加する単量体(I)/(II)の添加量は、他の重合性単量体混合物 100重量部に対して3重量部以上、さらには5〜200 重量部が好ましい。3重量部より少ない場合には十分な液晶配向異常防止効果を有する重合体微粒子を得ることが出来ず好ましくない。
【0031】
<製造方法3>
本方法は、単量体(I)/(II)以外の架橋性単量体及び非架橋性単量体の共重合体からなる架橋重合体微粒子に対して、単量体(I)/(II)と架橋性単量体及び重合開始剤を含浸後、さらに重合を行う方法である。
本方法において用いられる単量体(I)/(II)としては、上記製造方法1に記載したものが挙げられる。
【0032】
また本方法に用いられる単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な架橋性単量体及び非架橋性単量体の共重合体としては、特に限定されないが、スチレン/ジビニルベンゼン、スチレン/エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、スチレン/ブタジエン等のスチレン系架橋共重合体;グリシジル(メタ)アクリレート/ジビニルベンゼン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート/エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート/メチレンビスアクリルアミド等の(メタ)アクリル酸エステル系架橋共重合体;エチレン/ブタジエン、メチルビニルエーテル/ジビニロキシブタン、酢酸ビニル/ジビニロキシブタン、塩化ビニル/ジビニルベンゼン等のオレフィン系架橋共重合体等が挙げられる。
【0033】
架橋重合体微粒子に対する単量体(I)/(II)の添加量は、架橋重合体微粒子 100重量部に対して1重量部以上、さらには3〜50重量部が好ましい。1重量部より少ない場合には十分な液晶配向異常防止効果を有する重合体微粒子を得ることができず好ましくない。この含浸処理に使用する溶媒は、これら単量体は可溶で架橋重合体微粒子は溶解しない溶媒を用いればよい。なかでも架橋重合体微粒子を膨潤させる溶媒がより好ましい。例えば、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、トルエン、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、THF(テトラヒドロフラン)等の溶媒がより好適に用いられる。含浸処理は室温〜40℃程度の温度で行う。また、メタノールやエタノール等の溶媒中に架橋重合体微粒子、単量体(I)/(II)、架橋性単量体、重合開始剤を分散/溶解し、室温〜40℃程度の温度で溶媒を減圧留去し、含浸処理を行っても良い。
【0034】
単量体(I)/(II)と共に用いられる架橋性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニロキシブタン等が挙げられる。
【0035】
また、重合開始剤と単量体を混合し架橋重合体微粒子に含浸させる前記の方法において、これらの溶媒に可溶な公知の重合体、例えば、ポリビニルアルコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ(N−エチレンイミン)、ポリビニルピロリドン等を添加してもよい。また、含浸処理後の重合に用いる溶媒は、単量体(I)/(II)及び架橋性単量体が不溶であれば特に制限されるものではなく、例えば、無機塩類を添加した水が用いられる。重合工程においては、重合体粒子の分散安定性を向上させるために、各種の界面活性剤あるいは保護コロイドを用いてもよい。
【0036】
また上記の製造方法2及び3において用いることのできる重合開始剤としては、製造方法1と同様に一般に用いられる油溶性重合開始剤が使用できる。例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル等の過酸化物系開始剤、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4 −ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤が使用できる。
【0037】
なお、上記製造方法1〜3において用いられる重合開始剤の量は、通常、重合性単量体 100重量部に対して 0.1〜10重量部が好ましい。 0.1重量部より少ない場合には、得られる重合体微粒子の強度が充分でなく、液晶表示用パネルに組み込んで使用する際に色ムラの発生原因となり、10重量部より多い場合には、好ましくない。
【0038】
<製造方法4>
本方法は、単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体を重合する際に、分散安定剤として単量体(I)/(II)を構成成分とする共重合体を用いて重合させる方法である。この方法によると粒子表面に該分散安定剤がグラフトし、より確実かつ簡便に、粒子表面に前記一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットを有する重合体微粒子を得ることができる。
本方法における重合は懸濁重合、沈澱重合、分散重合、シード重合等のいずれでも良い。
【0039】
本方法で用いられる分散安定剤としては、例えば単量体(I)/(II)と水溶性高分子を構成する単量体、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の親水性単量体;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物;ビニルピロリドン、エチレンイミンなどの窒素原子又はその複素環を有するもの等との共重合体が挙げられる。これらの共重合体は公知の方法により合成することができる。
【0040】
分散安定剤として用いられる上記共重合体中で、単量体(I)/(II)と水溶性高分子を構成する単量体の割合は用いる単量体の種類及び水溶性にもよるが、共重合体を構成する全単量体に対して単量体(I)/(II)が5〜70モル%、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜50モル%であることが望ましい。単量体(I)/(II)が5モル%より少ない場合には、十分な液晶配向異常防止効果を有する重合体微粒子を得ることができず、また、単量体(I)/(II)が70モル%より多い場合には得られる共重合体の水溶性が著しく低下する等の問題が発生しやすく好ましくない。
【0041】
分散安定剤として用いられる上記共重合体は、重合前油滴及び/又は生長粒子表面への親和性、吸着性が高く、かつ水溶性の高いものを適宜選択することができる。また、分散安定剤の分子量は1万以上 100万以下が好ましく、1万〜70万が更に好ましい。分子量が低すぎる場合には十分な重合安定効果が得られず、また高すぎる場合には水溶性の低下などを招くため好ましくない。分散安定剤の使用量は、通常、水などの分散媒に対して 0.1〜5重量%であるが、本方法においては粒子表面へのグラフト量を高める目的で10重量%まで用いても良い。通常、この場合のモノマー濃度は分散媒に対して5〜20重量%、好ましくは7〜15重量%である。分散安定剤が 0.1重量%より少ない場合には十分な分散安定性と液晶配向異常防止効果を得ることができず、また、10重量%より多くしてもグラフト量は多くならず、むしろ液粘度の上昇により操作性などが悪くなるため好ましくない。
【0042】
本方法で用いられる単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体としては、製造方法1で示した架橋性単量体や非架橋性単量体を用いることができる。さらに本方法において重合開始剤としては、アゾ系開始剤に比べ、分散安定剤の表面グラフト量は多くなる点から過酸化物系開始剤を好適に用いることができる。
【0043】
<製造方法5>
本方法は、少なくとも1つ以上のエポキシ基を有するラジカル重合可能な単量体(以下エポキシ基含有単量体と略記する)を構成成分とする重合体微粒子の表面を、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物、金属アルコキシド、一級又は二級有機アミン、チオールあるいは一級又は二級ホスフィン等の修飾試薬を用いて処理する方法である。
【0044】
本方法に用いられるエポキシ基含有単量体としては、例えば、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;アリルグリシジルエーテル等の分子内にビニル基とエポキシ基を併せ持つ化合物等が挙げられるが、これらのモノマーに限定されるものではない。
【0045】
エポキシ基含有単量体を構成成分とする重合体微粒子は、エポキシ基含有単量体と、エポキシ基含有単量体以外のラジカル重合可能な重合性単量体とを懸濁重合、沈澱重合、分散重合、シード重合等の方法で重合させることにより得られる。
【0046】
ここで用いられるエポキシ基含有単量体以外のラジカル重合可能な重合性単量体としては、架橋性単量体及び非架橋性単量体が挙げられる。架橋性単量体及び非架橋性単量体としては、上記製造方法1で例示したものが挙げられるが、用いる修飾試薬に対する反応性に注意することが必要である。例えば、アミンを用いて修飾する場合はカルボン酸を側鎖に持つモノマーは表面で塩を作るため好ましくない。
【0047】
架橋重合体微粒子中のエポキシ基含有単量体の配合割合はより十分な液晶配向異常防止効果を得るために、全単量体の3重量%以上が好ましく、5〜50重量%がより好ましい。
【0048】
このようにして得られたエポキシ基含有単量体を構成成分とする重合体微粒子の表面を、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物、金属アルコキシド、一級又は二級有機アミン、チオールあるいは一級又は二級ホスフィン等の修飾試薬を用いて処理する方法は特に限定されず、通常のエポキシ基含有化合物を修飾する方法が用いられる。
【0049】
また、本方法において修飾試薬として用いられる酸ハロゲン化物としては、例えば、塩化−n−プロピオニル、塩化−n−ブチリル、塩化−n−ドデカノイル、塩化−n−ミリストイル、塩化−n−パルミトイル、塩化−n−ステアロイル、臭化バレリル等、酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水酪酸等、金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド等、一級有機アミンとしては、例えば、n−ブチルアミン、n−ドデシルアミン、n−ミリスチルアミン、n−ステアリルアミン、2−エチルヘキシルアミン、フェニルアミン等、二級有機アミンとしては、例えば、n−ジブチルアミン、n−ジドデシルアミン、n−ジミリスチルアミン、n−ジステアリルアミン、ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、ジフェニルアミン等、チオールとしては、例えばプロパンチオール、ベンジルメルカプタン等、一級又は二級ホスフィンとしては、例えばフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
<製造方法6>
本方法は、エポキシ基含有単量体を構成成分とする重合体微粒子の表面のエポキシ基を加水分解した重合体微粒子、又はエポキシ基含有単量体のエポキシ基を加水分解した単量体を構成成分とする重合体微粒子の表面を、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物又はイソシアネート化合物等の修飾試薬を用いて処理する方法である。
【0051】
本方法に用いられるエポキシ基含有単量体としては、上記製造方法5で用いたものが挙げられる。
本方法において、エポキシ基を加水分解する方法としては、水酸化ナトリウム等を用いてエポキシ開環反応を行う方法が挙げられる。
【0052】
本方法におけるエポキシ基含有単量体を構成成分とする重合体微粒子あるいはエポキシ基含有単量体のエポキシ基を加水分解した単量体を構成成分とする重合体微粒子は、上記製造方法5に記載の方法に準じて製造すればよい。
またこれら重合体微粒子の修飾試薬を用いる表面処理も上記製造方法5に記載の方法に準じて行えばよい。
【0053】
本方法に用いられる修飾試薬としては、上記製造方法5で例示した酸ハロゲン化物、酸無水物以外に、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、イソブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、α−(β−)ナフチルイソシアネート、プロピオニルイソシアネート、ブチリルイソシアネート、ベンゾイルイソシアネート等のイソシアネート化合物が挙げられる。
【0054】
本発明の液晶表示装置は、以上のようにして得られる微粒子を液晶スペーサとして用いる。スペーサとして用いられる微粒子の平均粒子径は、目的、液晶表示パネルの種類によって異なるが、通常2〜10μm程度である。なお、粒子径分布が広い微粒子を液晶表示パネルに組み込んだ場合には、パネル内の2枚の透明電極の間隔を一定に保つことができず表示の際に色ムラの発生原因となるため、粒子径分布の標準偏差がその粒子径の20%以下、さらには10%以下であることが好ましい。従って、得られる架橋重合体微粒子の粒子径分布が広い場合には、水簸法又は風力法等により分級するのが好ましい。
【0055】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中「部」は重量部を示す。
【0056】
参考例
ポリビニルピロリドン(分子量4万)7.2 部、エアロゾールOT(和光純薬工業(株)製)2部、アゾイソブチロニトリル 0.5部をエタノール 340部に溶解させた溶液を攪拌しながら窒素雰囲気下70℃に昇温し、ついでスチレン50部を加え、同温度で24時間保持して重合体粒子を得た。この粒子の平均粒子径は1.83μm、粒径分布の標準偏差は0.06μmであった。
【0057】
実施例1
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(共栄社油脂化学工業(株)製エポキシエステルM-600A)30部、スチレン25部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製、DVB-810)70部及び過酸化ベンゾイル(日本油脂(株)製、ナイパーBW) 4.0部の混合物に、ポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)の 5.0%水溶液800 部を加えて微分散させ、攪拌しながら窒素気流下80℃で14時間重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.2μm、標準偏差が 1.2μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0058】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.1μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0059】
実施例2
グリセロールメタクリレート(共栄社油脂化学工業(株)製ライトエステルGMH-301)40部をクロロホルム 120部に溶解し、ピリジン33部を添加し氷冷下窒素雰囲気中で塩化n−パルミトイル76部を滴下し、さらに室温で12時間反応させエステル化反応を完結させた。反応混合物にエタノールを加え過剰の塩化n−パルミトイルを分解した後、精製を行い2−ヒドロキシ−3−(ヘキサデカノイルオキシ)−プロピルメタクリレートを得た。
【0060】
実施例1において2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートに代えて上記で得られた2−ヒドロキシ−3−(ヘキサデカノイルオキシ)−プロピルメタクリレートを用いた以外は実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、平均粒径 6.7μm、標準偏差が 1.4μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0061】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.6μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0062】
実施例3
参考例で得られた単分散ポリスチレンシード粒子(乾燥品) 2.0部にイオン交換水 250部とラウリル硫酸ナトリウム0.13部を加え均一に分散させた。ジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製DVB-810)80部、アクリロニトリル20部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(共栄社油脂化学工業(株)製エポキシエステルM-600A)35部、メチルエチルケトン50部及び過酸化ベンゾイル(日本油脂(株)製、ナイパーBW) 4.0部を混合溶解させたものに、イオン交換水 500部、ラウリル硫酸ナトリウム 0.7部を混合して、これを超音波処理した。得られた乳化液を、前記種ポリマー粒子の分散液に加え、40℃にて5時間攪拌すると完全に単量体は種ポリマー粒子に吸収された。この分散液にポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)の 4.0%水溶液 300部を加えた後、攪拌しながら窒素気流下80℃で14時間重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.3μm、標準偏差が 1.6μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0063】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.2μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0064】
実施例4
スチレン30部及びジビニルベンゼン(純度57%、新日鐡化学(株)製、DVB-570)70部、2,2 −アゾビスイソブチロニトリル 1.0部の混合物に、ポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)の 5.0%水溶液 800部を加えて微分散させ、攪拌しながら窒素気流下80℃で1時間重合を行った。この時の重合率を重量法で求めたところ、34.2%であった。この重合系に 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 1.0部、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレート20部、ラウリル硫酸ナトリウム 1.5部、イオン交換水 200部からなる混合物を超音波処理した乳化液を添加し、攪拌しながらさらに14時間重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.2μm、標準偏差が 1.3μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0065】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.1μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0066】
実施例5
モノマーとしてスチレン50部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製、DVB-810)50部を用いた以外は実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、平均粒径 7.0μm、標準偏差が 1.4μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子5部をDMF20部に分散させ、2,2 −アゾビスイソブチロニトリル 0.2部、エチレングリコールジメタクリレート2部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(共栄社油脂化学工業(株)製エポキシエステルM-600A)10部を加え35℃にて15時間攪拌し、開始剤と重合性単量体及び架橋性単量体を含浸させた。この溶液を濾過し、得られた微粒子をシクロヘキサン 450部に再分散させ、レオドールSP-S10(花王(株)製、ノニオン性界面活性剤)0.45部を加え62℃にて15時間含浸させた重合性単量体及び架橋性単量体を重合させた。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0067】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.8μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。また、スぺーサ間での配向異常も認められなかった。
【0068】
実施例6
化学同人発行「高分子合成の実験法」p.139 、実験例507 “酢酸ビニルのメタノール溶液重合”に従って、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ビニルピロリドン共重合体(モル比1:2、分子量22万)を得た。
【0069】
モノマーとしてスチレン30部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製DVB-810)70部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(日本油脂(株)製、ナイパーBW) 4.0部、分散安定剤としてポリビニルアルコールの代わりに前記の2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ビニルピロリドン共重合体を用いて、実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.3μm、標準偏差が 1.4μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0070】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.3μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0071】
実施例7
実施例1と同様な方法で、モノマーとしてアリルグリシジルエーテル5部、スチレン20部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製、DVB-810)80部、重合開始剤として 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 3.0部、分散安定剤としてポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89mol%)を用いて懸濁重合を行ない、分級操作を施し平均粒径6.4μm、標準偏差が 1.4μmである架橋重合体微粒子を得た。
【0072】
得られた架橋重合体微粒子50部をクロロホルム 150部に分散させ、n−ステアリルアミン25部をクロロホルム50部に溶解させて添加した後、50℃で14時間反応させエポキシ付加反応を完結させた。反応混合物を溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0073】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.3μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0074】
実施例8
モノマーとしてグリシジルメタクリレート35部、スチレン20部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製:DVB-810)65部、重合開始剤として 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 3.0部、分散安定剤としてポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)を用いて、実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 5.9μm、標準偏差が 1.1μmである架橋重合体微粒子を得た。
【0075】
得られた架橋重合体微粒子40部を 0.1N−NaOH水溶液 200部に分散し、50℃で4時間攪拌しエポキシ開環反応を完結させた。このアルカリ処理後の架橋重合体微粒子30部をクロロホルム90部に分散し、ピリジン73部を添加し氷冷下窒素雰囲気中で塩化n−ミリストイル 152部を滴下し、さらに50℃で14時間反応させエステル化反応を完結させた。反応混合物にエタノールを加え過剰の塩化n−ミリストイルを分解した後、濾過精製を行い溶剤で洗浄し、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0076】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 5.8μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0077】
実施例9
モノマーとしてアリルグリシジルエーテル10部、スチレン20部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製:DVB-810)75部、重合開始剤として 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 3.0部、分散安定剤としてポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)を用いて、実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.7μm、標準偏差が 1.6μmである架橋重合体微粒子を得た。
【0078】
得られた架橋重合体微粒子100 部をクロロホルム 300部に分散させ、プロパンチオール32部を添加した後、窒素気流下14時間加熱還流させエポキシ付加反応を完結させた。反応混合物を溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0079】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 6.6μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0080】
実施例10
モノマーとしてアリルグリシジルエーテル15部、スチレン20部及びジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製:DVB-810)70部、重合開始剤として 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 3.0部、分散安定剤としてポリビニルアルコール(GH-17 、日本合成化学工業(株)製;ケン化度86.5〜89 mol%)を用いて、実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.0μm、標準偏差が 1.3μmである架橋重合体微粒子を得た。
【0081】
得られた架橋重合体微粒子50部を乾燥テトラヒドロフラン 150部に分散させ、ジフェニルリン化カリウム0.5 M テトラヒドロフラン溶液 360部を添加した後、乾燥窒素気流下15時間加熱還流させエポキシ付加反応を完結させた。反応混合物を中和して純水と溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0082】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 5.9μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光により全面に亘ってコントラストに優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。またスペーサ間での配向異常も認められなかった。
【0083】
比較例1
モノマーとしてスチレン40部、ジビニルベンゼン(純度81%、新日鐡化学(株)製:DVB-810)60部を用いて、実施例1と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 6.0μm、標準偏差が 1.2μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0084】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 5.9μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ周囲の遮光ができずスペーサ周りで光抜けが発生し表示品位の低下が認められ、また衝撃を与えるとスペーサ周囲の配向が変化しムラが発生した。スペーサ間での配向異常も認められた。
【0085】
比較例2
重合途中に2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレートを含む混合物を添加しない以外は実施例4と同様な方法で懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径 5.8μm、標準偏差が 1.0μmである架橋重合体微粒子を得た。得られた架橋重合体微粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して液晶表示装置用スペーサを得た。
【0086】
以上の方法により得られたスペーサを用いて、セルサイズ対角約10インチ、ドット数 640×480 、セルギャップ 5.8μmのスーパーツイスト型液晶表示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察したところ、スペーサ間での配向異常は改善されたが、スペーサ周囲の遮光ができずスペーサ周りで光抜けが発生し表示品位の低下が認められた。また衝撃を与えるとスペーサ周囲の配向が変化しムラが発生した。
【0087】
【発明の効果】
上記実施例の結果からも明らかなように、本発明で得られる液晶表示装置用スペーサは、異常配向領域を遮光状態として視認できるような液晶配向特性を持ち、さらに衝撃等の外部エネルギーの印加に対しても液晶配向安定性に優れており、液晶表示装置用スペーサとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 偏光板
2 ガラス基板
3 透明電極
4 配向膜
5 液晶材料
6 シール剤
7 スペーサ

Claims (9)

  1. 少なくとも表面に下記の一般式(I)又は(II)
    Figure 0003897417
    (式中、
    R1:炭素数1〜24の直鎖又は分岐のアルキル基、フェニル基又はアシル基を示す。
    R2:水素原子を示す。
    Z :O 、S 、NH又はPR3を示し、R3フェニル基を示す。
    で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有する微粒子からなることを特徴とする液晶表示装置用スペーサ。
  2. 一般式(I)及び(II)において、ZがO又はNHである請求項1記載の液晶表示装置用スペーサ。
  3. 少なくとも表面に一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有する微粒子(以下疎水性微粒子と略記する)が、一般式(I)又は(II)で表される疎水性ユニットから選ばれる1種又は2種以上を有するラジカル重合可能な重合性単量体(以下単量体(I)/(II)と略記する)と、それ以外のラジカル重合可能な重合性単量体とを重合して得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  4. 疎水性微粒子が、単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体を重合する際に、その重合率が90%未満において、単量体(I)/(II)を重合開始剤とともに添加し共重合させて得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  5. 疎水性微粒子が、単量体(I)/(II)以外のラジカル重合可能な重合性単量体を重合する際に、分散安定剤として単量体(I)/(II)を構成成分とする共重合体を用いて重合させて得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  6. 疎水性微粒子が、単量体(I)/(II)以外の架橋性単量体及び非架橋性単量体の共重合体からなる架橋重合体微粒子に対して、単量体(I)/(II)と架橋性単量体及び重合開始剤を含浸後、さらに重合させて得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  7. 疎水性微粒子が、少なくとも1つ以上のエポキシ基を有するラジカル重合可能な単量体(以下エポキシ基含有単量体と略記する)を構成成分とする重合体微粒子の表面を、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物、金属アルコキシド、一級又は二級有機アミン、チオールあるいは一級又は二級ホスフィンを用いて処理することにより得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  8. 疎水性微粒子が、エポキシ基含有単量体を構成成分とする重合体微粒子の表面のエポキシ基を加水分解した重合体微粒子、又はエポキシ基含有単量体のエポキシ基を加水分解した単量体を構成成分とする重合体微粒子の表面を、炭素数1〜24の炭化水素基を有する酸ハロゲン化物、酸無水物又はイソシアネート化合物を用いて処理することにより得られるものである請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の液晶表示装置用スペーサを用いてなる液晶表示装置。
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