JP3896627B2 - 光学物品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学物品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂からなる光学物品は、射出成形法、反応射出成形法、キャスト重合法等の方法により、所望の光学性能を有する形状に成形し製造されている。
このうち、キャスト重合法は、例えば眼鏡用レンズのように少量多品種生産する物品の製造に適しており、一般的に用いられている。このキャスト重合法には、熱重合法及び活性エネルギー線照射重合法の2種類がある。このうち、活性エネルギー線照射重合法、特に紫外線照射法は、短時間で重合が完結するため、納期の短縮や在庫削減などのメリットがあり、受注生産や少量多品種生産される光学物品の製造に特に適している。
一般的に、紫外線照射法によって光学物品を製造する場合、重合性の樹脂モノマーの入った透明なモールドからなる成形用型を紫外線ランプの下に静止させることによって紫外線を照射し、重合を行っている(図6)。
また、コンベア等の運搬用具を使用して、重合性のモノマーの入った成形用型を、紫外線ランプ下を通過させることによって紫外線を照射し、重合を行っている(図7)。この場合、紫外線を照射されるべき物品が小さく、また、照射時間を長くとりたい時は、成形用型が紫外線ランプの長軸方向に沿って通過するように、紫外線ランプを設置するのが、ランプの照射効率の点から最もよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
紫外線照射法は、短時間で重合が完結するというメリットがある反面、短時間で重合が完結するために、紫外線照射面内でエネルギーの強度分布が一様でない場合には光学物品の部分部分で重合挙動が異なってしまい、脈理が発生し易く、それによる光線透過率の低下や収差の発生など光学物品の機能を低下させ易いという問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、紫外線ランプにリフレクターを設置しその形状を工夫する努力がなされてきた。
しかしながら、紫外線ランプにリフレクターを設置した場合であっても、紫外線ランプの向きに沿った照度分布は解消されず、成形用型を紫外線ランプ下に停止させたまま重合させると(図6)、その照度分布によって透明なモールドの部分部分で照射されるエネルギーが異なってしまう。また、コンベアにより成形用型を紫外線ランプの長軸の方向に沿って移動させながら重合させると(図7)、やはりその照度分布によってモールドの部分部分で照射されるエネルギーが異なってしまう。そのため、これらの方法では、脈理が発生し易いという問題点を完全に解消するには至っていない。
【0005】
また、紫外線ランプ前面にすりガラスを配置するなどして、照射される紫外線を拡散透過させ、エネルギーの強度(照度)分布を一様にする方法が開示されている(特開昭63−207632号公報参照)。
しかしながら、この方法は、直接紫外線を照射する場合と比較して、より高い照度が要求されるため、これもまた紫外線ランプの照射効率が悪く、紫外線ランプの数を増やしたり、高輝度の紫外線ランプを用いる必要が生じるという別の問題が生じてしまう。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、紫外線照射法を用いる光学物品の製造方法において、脈理の無い光学物品を効率よく製造すること目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、樹脂をゲル化させた後、所定の材料強度が得られるまで重合させてゆく過程において、重合の初期における紫外線照射の照度分布が、脈理の発生に重大な影響を与えることを見出した。そして、重合の初期に均一に紫外線照射を行ったならば、その後少々均一度の悪い紫外線照射を行っても、又は熱重合を行っても、脈理の発生に重大な影響を与えることはないこと、をも見出した。その結果、本発明を想到するに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明の光学物品の製造方法は、
樹脂モノマーの入った成形用型に、細長い形状を有する紫外線ランプを用いて、紫外線を照射して、モノマーを重合させる光学物品の製造方法において、
第1の紫外線ランプを用いて、前記成形用型の透明なモールド全面に、紫外線を均一に照射するための第1の紫外線照射工程と、
その後、第2の紫外線ランプを用いて、前記成形用型に、紫外線をより効率よく照射するための第2の紫外線照射工程と、
をこの順序で有することを特徴とする。
【0009】
ここで、本発明の第1の紫外線照射工程は、前記第1の紫外線ランプの長軸に垂直な方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、又は前記第1の紫外線ランプの長軸に対して斜めの方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、実施することができる。また、ランプの長さと設置角度は、前記モールドのあらゆる被照射面上で、同一の照度変化を受けるように設定する必要がある。特に、ランプの有効長(L)、成形用型の径または幅(a)の間でLsinθ≧aの関係を満たすようにランプ角度(θ)を決めると、より均一に紫外線を照射することができる(図8)。この時、モールドの被照射面上の任意の点(A,B)における照射変化は一定である(図9、図10)。
【0010】
また、本発明の第2の紫外線照射工程は、前記第2の紫外線ランプに対して前記成形用型を静止させることによって、又は前記第2の紫外線ランプの長軸の方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、実施することができる。
【0011】
また、本発明の光学物品の製造方法は、本発明の第2の紫外線照射工程に代えて、前記ゲル化された樹脂に紫外線が均一に照射されたものに熱を加えて重合を促進するための熱重合工程を、有するようにすることができる。
【0012】
あるいは、本発明の光学物品の製造方法において、前記第1の紫外線照射工程の前に、樹脂モノマーの入った成形用型に少量の紫外線を照射して、前記樹脂モノマーをゲル化させる仮重合工程を有することもできる。
【0013】
本発明の光学物品の製造方法は、光学物品が眼鏡レンズである場合に特に好適である。
【0014】
本発明で使用される樹脂モノマーは、紫外線照射重合可能であり、得られるポリマー(重合物)が透明なものであれば特に限定されない。また、本発明で使用されるモノマーには、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔料等の各種の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。
【0015】
本発明においては、重合硬化のために光重合開始剤(活性エネルギー線感応性重合開始剤)を用いる事ができる。光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0016】
本発明に使用される透明なモールドとしては、例えば、鏡面研磨した二枚のガラス板等の透明体が使用され、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体等からなるガスケット、または、粘着性テープと共に組み立てて成形用型とし、囲まれた空間にモノマーが注入される。
【0017】
紫外線はモールドの片側(図示せず)又は両側(図1)から照射される。紫外線重合のみで重合を行う方法、紫外線重合及びその後に行う熱重合によって重合を行う方法、紫外線照射と熱重合を同時に行うことによって重合を行う方法が可能である。紫外線重合に用いる紫外線ランプとしては、低圧、高圧、超高圧の各種水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。
【0018】
熱重合を併用する場合には、熱重合開始剤を使用することが好ましく、例えば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などがその例として挙げられる。これらは一種もしくは二種以上の混合系で使用できる。熱を併用する際の重合温度は、モノマーの種類、触媒の種類や添加量によりその最適値は異なるが、一般的に30〜180℃の範囲が好ましい。すなわち、30℃以上であれば熱重合触媒の活性が十分で、180℃以下であれば素子の着色や劣化が起こりにくいからである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
(実施例1)
図1及び図2を用いて実施例1を説明する。
EDM1(ビスフェノールAジグリシジルエーテルとメタクリル酸とを反応させて得られたエポキシジメタクリレート)40g、9BGDM(ノナブチレングリコールジメタクリレート)20g、PHM(フェニルメタクリレート)25g、UM1(イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを反応させて得られたウレタンジメタクリレート)15g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド 0.03g、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.05g、トリドデシルフォスフェート 0.2gを混合し、室温でよく攪拌した後、50mmHgに減圧して10分間脱気した。
そして、鏡面仕上げした直径80mmの2枚のガラスモールドの周囲をテープ(ポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗布したもの)で巻いて内厚2mmになるよう固定したプラスチック平板成形用型(図面無し)、及びプラスチックレンズ成形用型(径70mmのレンズ成型用ガラスモールド2枚(2、4)をテープ6で中心内厚1.5mm、度数−2.0Dとなるように固定したもの)に該組成物を注入し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
次いで、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプ16の長軸に垂直な方向に沿って通過するよう配置した装置内で、該ゲル化したモノマー8の入った成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後引き続いて、対向して配置された2つの紫外線ランプ18の間に成形用型を静止させた状態で、両面から30J/cmの紫外線を照射した。
【0021】
(実施例2)
図3を用いて実施例2を説明する。
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプ16の長軸に対して30°の方向に通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後引き続いて、対向して配置された2つの紫外線ランプ18の間に成形用型を静止させた状態で、両面から30J/cmの紫外線を照射した。
【0022】
(実施例3)
図4を用いて実施例3を説明する。
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプ16の長軸に垂直な方向に沿って通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後引き続いて、対向して配置された2つの紫外線ランプ18の間を、この紫外線ランプ18の長軸の方向に沿って、成形用型をコンベアで運搬しながら、両面から30J/cmの紫外線を照射した。
【0023】
(実施例4)
図5を用いて実施例4を説明する。
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプ16の長軸に対して45°の方向に通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後引き続いて、対向して配置された2つの紫外線ランプ18の間を、この紫外線ランプ18の長軸の方向に沿って、該成形用型をコンベアで運搬しながら、両面から30J/cmの紫外線を照射した。
【0024】
(実施例5)
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、仮重合(ゲル化)を行わずに、実施例1と同様の条件で、重合を行った。
【0025】
(実施例6〜9)
EDM1 40g、9BGDM 20g、BZM(ベンジルメタクリレート)25g、UM1 15g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド 0.03g、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.05g、トリドデシルフォスフェート 0.2gを混合し、室温でよく攪拌した後、50mmHgに減圧して10分間脱気して得た組成物を用いた以外は、すべて実施例1〜4と同じ条件で重合を行った(表1参照)。
【0026】
(実施例10)
実施例6〜9と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、仮重合(ゲル化)を行わずに、実施例3と同様の条件で、重合を行った。
【0027】
(実施例11)
EDM1 45g、9BGDM 20g、PHM 20g、UM3(キシリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートを反応させて得られたウレタンジメタクリレート)15g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド 0.03g、t−ブチルパーオキシイソブチレート 0.1g、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.05g、トリドデシルフォスフェート 0.2gを混合し、室温でよく攪拌した後、50mmHgに減圧して10分間脱気した。
そして、鏡面仕上げした直径80mmの2枚のガラスモールドの周囲をテープ(ポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗布したもの)で巻いて内厚2mmになるよう固定したプラスチック平板成形用型、及びプラスチックレンズ成形用型(径70mmのレンズ成型用ガラスモールド2枚(2、4)をテープ6で中心内厚1.5mm、度数−2.0Dとなるように固定したもの)に該組成物を注入し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
次いで、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプの長軸に垂直な方向に沿って通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後、テープおよびガラスモールドを取り外し、得られた光学物品前駆体を120℃で10分間加熱してアニール処理を行った。
【0028】
(実施例12)
実施例11と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ16(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプの長軸に対して30°の方向に通過するよう配置した装置内で、該成形用型をコンベアで運搬しながら、両面から20J/cmの紫外線を照射した。
その後、テープおよびガラスモールドを取り外し、得られた光学物品前駆体を120℃で10分間加熱してアニール処理を行った。
【0029】
(実施例13)
実施例11と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、仮重合(ゲル化)を行わずに、実施例12と同様の条件で、重合を行った。
【0030】
実施例1〜10は、紫外線重合終了後テープおよびガラスモールドを取り外して光学物品を得た。
【0031】
以上実施例1〜13によって得られた光学物品に透過の目視検査を行った結果、いずれも脈理の発生等の光学的欠陥は認められず、光学物品として使用できるものであった。
【0032】
(比較例1)
図6を用いて比較例1を説明する。
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ12(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に配置した装置内において、該成形用型10を静止させた状態で、両面から50J/cmの紫外線を照射した。
【0033】
(比較例2)
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、仮重合(ゲル化)を行わずに、比較例1と同様の条件で、重合を行った。
【0034】
(比較例3)
図7を用いて比較例3を説明する。
実施例1と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ12(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプの長軸方向に沿って通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から50J/cmの紫外線を照射した。
【0035】
(比較例4)
図6を用いて比較例4を説明する。
実施例6〜10と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ12(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に配置した装置内において、該成形用型10を静止させた状態で、両面から50J/cmの紫外線を照射した。
【0036】
(比較例5)
図7を用いて比較例5を説明する。
実施例6〜10と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、紫外線を照射して一旦ゲル化させた。
その後、紫外線ランプ12(ランプ長10インチ、2kWのメタルハライドランプ)を該成形用型のガラスモールド面に対して上下に、かつ、成形用型が紫外線ランプの長軸方向に沿って通過するよう配置した装置内で、該成形用型10をコンベアで運搬しながら、両面から50J/cmの紫外線を照射した。
【0037】
(比較例6)
実施例6〜10と同様の条件でモノマーの入った成形用型を作成し、仮重合(ゲル化)を行わずに、比較例5と同様の条件で、重合を行った。
【0038】
比較例1〜6は、紫外線重合後、テープ及びガラスモールドを取り外して得られた光学物品に透過の目視検査を行った結果、いずれも脈理の発生が認められた。
上記実施例1〜13及び比較例1〜6の実験結果を次の表1にまとめる。
【0039】
【表1】
Figure 0003896627
【0040】
【発明の効果】
本発明の光学物品の製造方法によれば、紫外線照射法を用いる光学物品の製造方法において、脈理の無い光学物品を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における、成形用型と紫外線ランプの位置関係を示す側面図。
【図2】本発明の一実施例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図3】本発明の一実施例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図4】本発明の一実施例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図5】本発明の一実施例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図6】本発明の一比較例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図7】本発明の一比較例を示す紫外線照射装置の上面図。
【図8】本発明における紫外線ランプの有効長と成形用型の径または幅との関係を示す図。
【図9】本発明の第1の紫外線照射工程における照度変化を説明するために、モールド上の点を示した上面図。
【図10】本発明の第1の紫外線照射工程における照度変化の一例を示したグラフ図。
【符号の説明】
2.上モールド
4.下モールド
6.テープ
8.ゲル化した樹脂
10.ゲル化した樹脂の入った成形用型
12.紫外線ランプ
16.第1の紫外線ランプ
18.第2の紫外線ランプ
22.重合したポリマーが入った成形用型

Claims (3)

  1. 樹脂モノマーの入った光学物品成形用型に、細長い形状を有する紫外線ランプを用いて、紫外線を照射して、前記樹脂モノマーを重合させる光学物品の製造方法において、
    第1の紫外線ランプを用いて、前記成形用型の透明なモールド全面に、紫外線を均一に照射するための第1の紫外線照射工程と、
    その後、第2の紫外線ランプを用いて、前記成形用型に、紫外線を照射するための第2の紫外線照射工程と、
    をこの順序で有し、
    前記第1の紫外線ランプの長軸に垂直な方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、又は前記第1の紫外線ランプの長軸に対して斜めの方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、前記第1の紫外線照射工程を実施することを特徴とする光学物品の製造方法。
  2. 請求項1記載の光学物品の製造方法において、
    前記第2の紫外線ランプに対して前記成形用型を静止させることによって、又は前記第2の紫外線ランプの長軸の方向に沿って前記成形用型を移動させることによって、前記第2の紫外線照射工程を実施することを特徴とする光学物品の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の光学物品の製造方法において、前記光学物品が眼鏡レンズであることを特徴とする光学物品の製造方法。
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