JP3896324B2 - 液晶ポリマーブレンドフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ポリマーブレンドフィルム、その製造方法、該フィルムを含む金属ラミネートフィルム及び該金属ラミネートフィルムからなる多層基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ポリマー(LCP)は、溶融状態あるいは溶液状態で液晶性を示すポリマーであり、特に溶融状態で液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマーは、高強度、高耐熱、高絶縁、低吸水率、高ガスバリヤ性等の優れた性質を持っており、すでに射出成形部品や繊維として実用化されている。また、この液晶ポリマーを用いたフィルムも電子材料、FPC(フレキシブルプリントサーキット)、包装用などにその用途が期待されている。
ところが、液晶ポリマーは、溶融した状態で押出されると、そのせん断方向に著しく配向し、フィルムに裂け目が入ってしまったり、しわがよる等の外観上の問題や、フィルムの配向方向(フィルムの長手方向)(MD)とフィルム配向方向と垂直方向(フィルムの幅方向)(TD)の物性に大きな異方性が生じるという問題があった。
【0003】
そこで、この異方性を緩和する技術としていくつかの方法が提案されている。例えば、インフレーションによるもの[特公平01−34134号公報(特許文献1)、特開平03−152131号公報(特許文献2)、特開平05−43664号公報(特許文献3)]、回転ダイを使ったインフレーションによるもの[特開昭63−199622号公報(特許文献4)、特開平01−130930号公報(特許文献5)、特開平02−89616号公報(特許文献6)、特表平04−506779号公報(特許文献7)]、多層フラットダイの各層の配向を交差させる方法[特開平02−89617号公報(特許文献8)、特開昭63−264323号公報(特許文献9)]、フラットダイのランド部で横方向に磁場をかける方法[特開平02−89617号公報(特許文献10)]、また、ポリエステルなどの非液晶ポリマーと液晶ポリマーを共押出しする方法[特開昭63−31729号公報(特許文献11)、特開平02−178016号公報(特許文献12)]、液晶ポリマーと合成樹脂のフィルムのラミネート体を延伸する方法[特開平07−323506号公報(特許文献13)、特開平09−131789号公報(特許文献14)]などが提案されている。
【0004】
また、LCPと他の熱可塑性樹脂とのブレンドについてはいくつかの提案がなされており、例えば、重なった成形温度を持った熱可塑性樹脂とのブレンド[特開昭56−115357号公報(特許文献15)]、PEI(ポリエーテルイミド)とのブレンド[特開昭63−215769号公報(特許文献16)、特開昭64−1758号公報(特許文献17)、特開平01−301749号公報(特許文献18)]、ポリスルホンとのブレンド[特開昭57−40555号公報(特許文献19)、特開平01−252657号公報(特許文献20)]などがある。しかし、これらのものはいずれも機械特性や電気特性の向上及び加工性の向上などを目的としたものであり、用途にフィルムの記載はあるものの、実施例においてフィルムにしたものはない。
また、LCPと他の熱可塑性樹脂とのブレンドをフィルムとしているものについては、特表平06−506498号公報(特許文献21)があるが、逆回転ダイを用いたフィルム製法であり、基本的に多層構造のフィルムとなっているため、層間剥離の可能性が大きく、また、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)といった耐熱性の低い樹脂をブレンドした場合は、フィルムそのものの耐熱性が低下する上、溶融加工中のポリマーブレンドの熱安定性が低下するため、十分な品質のフィルムを作ることが容易ではない。
また、これらの文献には、厚さ方向の物性の改善については触れていない。
【0005】
その他、LCPと他の熱可塑性樹脂のブレンドをフィルムとしているものについては特開平08−337710号公報(特許文献22)があるが、この場合の熱可塑性樹脂としては、グリシジル基をもったエチレン共重合体について詳細に記載されており、またその実施例についてもこのグリシジル基を持ったエチレン共重合体についてのみ記載されている。このような樹脂はエチレン共重合を基本骨格としたものであるから耐熱性が低く、満足した生産性や品質のフィルムを作ることは難しい。また、この文献においても、LCPの溶融時の特異な粘度挙動を改良し、加工性を改善することについて記載されているのみで、フィルム厚さ方向の物性の改善については触れていない。
【0006】
以上のように、これまでにも、異方性を緩和したLCPフィルムの製法が提案されているが、いずれのフィルムも以下に示すような問題を持つ。
一般に、LCPの特徴として低い熱線膨張係数(CTE)が挙げられるが、これはフィルム(樹脂)が配向している方向についての特徴であり、配向していない方向ではむしろ他の樹脂に比較し、そのCTEは大きいといえる。これをフィルムで説明すると、押出し方向や延伸方向、つまりフィルムの面方向については樹脂が配向しているために、−10〜30ppmと低いCTEであるが、厚さ方向についてのCTEは約300〜320ppmと高い値となる。
フィルムのそれぞれの方向のCTEの和は、体積膨張率(CTEv)となる。そして、LCPフィルムのCTEvは約350ppm、その他同程度の耐熱性を持つ全芳香族熱可塑性樹脂フィルムのCTEvは130〜170ppmであることから、押出しや延伸により面方向に配向したLCPフィルムの厚さ方向のCTEは、その他同程度の耐熱性を持つ熱可塑性樹脂フィルムのCTEに比較し大きい値となってしまう。
なお、フィルムのMD、TD及びZD(厚さ方向)のCTEの合計がCTEvと示される理由を以下に示す。
本来、1+CTEv=(1+CTEmd)×(1+CTEtd)×(1+CTEzd)である。この右辺を展開すると、以下の式になる。
1+CTEmd+CTEtd+CTEzd+(CTEmd×CTEtd)+(CTEmd×CTEzd)+(CTEtd×CTEzd)+(CTEmd×CTEtd×CTEzd)
ここでCTEはppmオーダーであることから、CTE同士を掛け合わせた項は無視できる。よってこれらの項を削除すると、
1+CTEv=1+CTEmd+CTEtd+CTEzd
つまりCTEv=CTEmd+CTEtd+CTEzdで、フィルムのmd、td、zd(厚さ方向)のCTEの合計がCTEvとなる。
前記式中、CTEmdはMDのCTE、CTEtdはTDのCTE及びCTEzdはZDのCTEを示す。
また、LCPは、他の熱可塑性樹脂に比べ明確なガラス転移点(すなわち弾性率が急に低下する温度)を持たず温度上昇により徐々に弾性率が低下する特徴をもっている。
【0007】
フィルムを積層して用いる場合、例えば多層基板の基板材料として用いる場合は、フィルムの厚さ方向の応力も重要な要素となる。すなわち、温度変化により厚さ方向に大きな応力が加わると層間を接続しているビアに負荷がかかり、断線してしまう恐れがある。従って、このような用途に用いる場合、温度変化によって厚さ方向に応力が加わらないことが好ましい。この応力は、厚さ方向の熱線膨張率と弾性率の積と考えられるので、厚さ方向の熱線膨張率が大きく、また弾性率も高いLCPフィルムは上記のような用途には向かないといえる。
【0008】
【特許文献1】
特公平01−34134号公報
【特許文献2】
特開平03−152131号公報
【特許文献3】
特開平05−43664号公報
【特許文献4】
特開昭63−199622号公報
【特許文献5】
特開平01−130930号公報
【特許文献6】
特開平02−89616号公報
【特許文献7】
特表平04−506779号公報
【特許文献8】
特開平02−89617号公報
【特許文献9】
特開昭63−264323号公報
【特許文献10】
特開平02−89617号公報
【特許文献11】
特開昭63−31729号公報
【特許文献12】
特開平02−178016号公報
【特許文献13】
特開平07−323506号公報
【特許文献14】
特開平09−131789号公報
【特許文献15】
特開昭56−115357号公報
【特許文献16】
特開昭63−215769号公報
【特許文献17】
特開昭64−1758号公報
【特許文献18】
特開平01−301749号公報
【特許文献19】
特開昭57−40555号公報
【特許文献20】
特開平01−252657号公報
【特許文献21】
特表平06−506498号公報
【特許文献22】
特開平08−337710号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、面方向の熱線膨張係数に異方性がなく、かつ厚さ方向の熱線膨張係数の小さい液晶ポリマーブレンドフィルムを提供するとともに、該フィルムの製造方法、該フィルムを含む金属ラミネートフィルム及び該金属ラミネートフィルムからなる多層基板を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す液晶ポリマーブレンドフィルム、その製造方法、金属ラミネートフィルム及び多層基板が提供される。
(1)液晶ポリマーと、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート及びポリフェニレンサルファイドの中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂とのブレンド体から形成されたフィルムであって、該ブレンド体における熱可塑性樹脂の割合が25〜55重量%であり、該フィルムのMD(フィルムの長手方向)とTD(フィルムの幅方向)の両方向の熱線膨張係数が5〜25ppmであり、且つ、フィルムの厚さ方向の熱線膨張係数が270ppmを超えないことを特徴とする液晶ポリマーブレンドフィルム。
(2)該液晶ポリマーが、サーモトロピック液晶ポリマーである前記(1)に記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
(3)該サーモトロピック液晶ポリマーの融点が、250℃以上である前記(2)に記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
(4)該ブレンド体における熱可塑性樹脂の割合が、30〜50重量%である前記(1)〜(3)に記載のいずれか液晶ポリマーフィルム。
(5)該フィルムのMDとTDの両方向の熱線膨張係数が、10〜20ppmである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
(6)該フィルムの厚さ方向の熱線膨張係数が、260ppm以下である前記(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムを製造する方法であって、液晶ポリマーと、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート及びポリフェニレンサルファイドの中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂とのブレンド体からなり、該ブレンド体における熱可塑性樹脂の割合が25〜55質量%であるポリマーブレンド体から、液晶ポリマーブレンドフィルムを形成する工程と、該フィルムを1軸又は2軸方向に延伸する工程からなることを特徴とする液晶ポリマーブレンドフィルムの製造方法。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムの片面又は両面に金属板がラミネートされている金属ラミネートフィルム。
(9)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムの片面又は両面にスパッタリング又は蒸着により金属層が形成されている金属ラミネートフィルム。
(10)前記(8)又は(9)に記載の金属ラミネートフィルムからなる多層基板。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる液晶ポリマー(LCP)は、融点が250℃以上のサーモトロピック液晶ポリマーが好ましく、従来公知の各種のものを用いることができる。好ましい融点は280℃〜380℃である。このような液晶ポリマーとしては、例えば、芳香族ジオール、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等のモノマーから合成される、溶融時に液晶性を示す芳香族ポリエステルがあり、その代表的なものとしては、パラヒドロキシ安息香酸(PHB)とテレフタル酸とビフェニールからなる第1タイプのもの(下記式1)、PHBと2,6−ヒドロキシナフトエ酸からなる第2タイプのもの(下記式2)、PHBとテレフタル酸とエチレングリコールからなる第3タイプのもの(下記式3)がある。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
本発明においては、前記LCPに対するブレンド用樹脂として、PES(ポリエーテルスルホン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAR(ポリアリレート)及びPPS(ポリフェニレンサルファイド)の中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を用いる。
本発明で用いる前記ブレンド用樹脂において、その溶融温度又はその溶融成形温度は、該ブレンド用樹脂をブレンドする対象ポリマーであるLCPの溶融成形温度と重なる必要がある。即ち、本発明で用いるブレンド用樹脂は、LCPに対して溶融混和性を有するものであり、使用されるLCPとの関連で適宜のものが選定される。本発明で好ましく用いられるブレンド用樹脂の具体例を示すと、PESとしては、例えば、ICI社のヴィクトレックスが示され、PEIとしては、GEプラスチック社のウルテムが示される。
【0016】
ブレンド用樹脂のブレンド割合は、LCPとブレンド用樹脂との合計重量に対して、25〜55%、好ましくは30〜50%である。ブレンド用樹脂の割合が少なすぎると、得られるフィルムにおけるその厚さ方向のCTE等の物性改善効果が乏しくなる。一方、多すぎると、得られるフィルムの機械的物性が低下するとともに、その面方向のCTEの制御が困難になる。
【0017】
本発明においては、そのLCPとブレンド用樹脂とのブレンド体には、必要に応じ、相溶化剤、可塑剤、難燃剤、充填剤(無機粉体、ファイバー等)等の慣用の補助成分を添加することができる。これらの補助成分の添加割合は、その具体的補助成分の種類に応じて、適宜の割合が採用される。
【0018】
本発明のLCPブレンドフィルムの製造方法は、(i)LCPにブレンド用樹脂をブレンドしたブレンド体からLCPブレンドフィルムを形成する工程と、(ii)該LCPブレンドフィルムを1軸方向又は2軸方向に延伸する工程からなる。
【0019】
ブレンド用樹脂をブレンドしたLCPブレンドフィルムの形成工程は、従来公知の方法によって実施することができる。例えば、LCPとブレンド用樹脂とを溶融混練し、その溶融混練物をフィルム化することによって実施することができる。
溶融混練装置としては、1軸又は2軸押出機や、各種ニーダ等が用いられる。また、これらの溶融混練装置に供給するに際し、LCPとブレンド用樹脂は、あらかじめタンブラーやヘンシェルミキサー等の混合装置を用いて、ドライブレンドすることもできる。
溶融混練装置としては、本発明の場合、特に、2軸の高混練押出機の使用が好ましい。
フィルム化装置としては、1軸又は2軸押出機や、圧延装置等が用いられる。押出機を用いる場合、LCPとブレンド用樹脂との溶融混練と該溶融混練物のフィルム化を1つの装置で行うことができる。
【0020】
前記LCPフィルム形成工程で得られるLCPブレンドフィルムにおいて、そのフィルムの厚さは15〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。
前記で得られたLCPブレンドフィルムは、次の延伸工程において、縦方向及び/又は横方向に延伸することによって、本発明のLCPブレンドフィルムとされる。
本発明のLCPブレンドフィルムにおいて、その厚さは、10〜300μm、好ましくは25〜125μmである。
【0021】
前記LCPブレンドフィルム形成工程で得られたフィルムの延伸は、従来公知の方法で行うことができるが、本発明の場合、該フィルムに対してフッ素樹脂多孔質フィルム等の熱可塑性樹脂のフィルムをラミネートし、このラミネート体を延伸後、該フィルムを剥離させる方法で行なうのが好ましい。この場合の好ましい方法について、以下に詳述する。
【0022】
LCPブレンドフィルムの延伸に際して用いるLCPブレンドフィルム用ラミネートフィルムとしては、フッ素樹脂多孔質フィルムが好ましく用いられる。以下、このフィルムを用いて説明する。
このフィルムにおいて、その比重は1.3以上が好ましく、より好ましくは1.5以上であり、その上限値は、通常2.0程度である。その空孔率は40%以下が好ましく、より好ましくは30%以下であり、その下限値は、通常5%程度である。また、その延伸方向破断伸びは400%以上が好ましく、より好ましくは600%以上である。その上限値は、通常、900%程度である。
【0023】
また、前記フッ素樹脂多孔質フィルムにおいて、その平均細孔径は、0.05〜5.0μm、好ましくは0.2〜1.0μmである。また、その厚さは5〜300μm、好ましくは20〜150μmである。
フッ素樹脂多孔質フィルムにおいて、そのフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンの他、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン等が挙げられる。本発明では、耐熱性、耐薬品性の点で延伸多孔質ポリテトラフルロエチレンフィルムが好ましい。
【0024】
前記フッ素樹脂多孔質フィルムにおいて、その比重が余りにも小さくなると、得られる液晶ポリマーブレンドフィルムの表面粗さRaが高くなり、表面が粗くなる。また、その延伸方向破断伸びが余りにも低くなると、この場合にも、得られる液晶ポリマーブレンドフィルムの表面粗さRaが高くなり、表面が粗くなる。
【0025】
LCPブレンドフィルムの延伸方法(延伸LCPブレンドフィルムの製造方法)は、積層体フィルム形成工程、延伸工程、冷却工程及び剥離工程を含む。以下、それぞれの工程について詳述する。
(積層体フィルム形成工程)
この工程は、LCPブレンドフィルムの両方の表面に対し、フッ素樹脂多孔質フィルムを熱圧着させ、積層体フィルムを形成する工程である。この積層体フィルムを得る好ましい温度は、用いるLCPブレンドフィルムの融点により異なるが、フッ素樹脂多孔質フィルムは十分な強度を保ちながら、LCPブレンドフィルムにおける少なくとも表面部、すなわちフッ素樹脂多孔質フィルムと接触する部分、又はその全体が軟化する温度である。
前記のようにして積層体フィルムを製造する場合、その熱圧着装置としては、一対の熱圧着ロールや、熱プレス装置が用いられる。熱圧着ロールを用いる場合、LCPブレンドフィルムとその両面に積層した2枚のフッ素樹脂多孔質フィルムを一対の熱圧着ロールの間の間隙部(クレアランス)に供給し、この熱圧着ロール間の間隙部で熱圧着する。ここで用いるLCPブレンドフィルムは固体シート又は押し出し機のTダイから押し出された軟化フィルムなどであることができる。一方、熱プレス装置を用いる場合、その熱プレス装置の底板上にフッ素樹脂多孔質フィルムを敷設し、その上にLCPブレンドフィルムを重ね、その上にフッ素樹脂多孔質フィルムを重ね、その上から上板で所定時間加圧して熱圧着し、冷却する。この場合、底板および/又は上板を加熱し、LCPブレンドフィルムの少なくとも表面部を軟化させる。この積層体フィルム形成工程で得られた積層体は、そのまま又は一旦冷却した後、次の延伸工程へ送られる。
【0026】
図1に積層体フィルムの製造方法の1例についての説明図を示す。
図1において、1は熱圧着ロール。2は案内ロール、AはLCPブレンドフィルム、B−1、B−2はフッ素樹脂多孔質フィルムを示す。
図1に従って積層体フィルムを製造するには、LCPブレンドフィルムAと2枚のフッ素樹脂多孔質フィルムB−1、B−2を、一対の熱圧着ロール1、1の間の間隙部(クレアランス)に供給し、この熱圧着ロール間の間隙部で熱圧着する。この場合、LCPブレンドフィルムAの両側にフッ素樹脂多孔質フィルムB−1、B−2を供給する。LCPブレンドフィルムAは固体シート又は押出機のT−ダイから押出された軟化フィルム等であることができる。この積層体フィルム形成工程で得られた積層体は、そのまま又はいったん冷却した後、次の延伸工程へ送られる。
【0027】
(延伸工程)
この工程は、前記積層体フィルム形成工程で得られた積層体フィルムを、フッ素樹脂多孔質フィルムは軟化させるが、実質的に溶融せずにLCPブレンドフィルムを軟化ないし溶融させる温度条件下で、1軸方向又は2軸方向、すなわち、そのLCPブレンドフィルムの配向方向(長手方向)(MD)に対して、垂直の方向(TD)にのみ延伸させるか、又はそのLCPブレンドフィルムの配向と同じ方向(MD)へ延伸するとともに、それとは垂直の方向(TD)へ延伸する工程である。延伸は、逐次、連続のいずれでもかまわない。延伸スピードは、1〜200%/秒、好ましくは5〜50%/秒である。延伸装置としては、従来公知のものを用いることができる。
この延伸工程は、LCPブレンドフィルムに対して所望の物性を与えるため、即ち、フィルムのMDとTDの両方向の各CTEを5〜25ppm、好ましくは10〜20ppmの範囲に制御し、かつ厚さ方向(ZD)のCTEを270ppmを超えない範囲、好ましくは260ppm以下の範囲に制御するために採用されるものである。
LCPブレンドフィルムのMD、TD及びZDの各方向のCTEは、LCPブレンドフィルムのMD及び/又はTDへの延伸倍率によって調節することができる。従って、その延伸倍率は所望するMD、TD、ZDの各CTEに応じて適宜選定する。
なお、ZDのCTEは、MD及びTDの両方向の各CTEにより調節し得ることから、そのMD及びTDのCTEは、その所望するZDのCTEに対応して適宜選定する。一般的には、MD及びTDのCTEを5〜25ppmの範囲に制御することにより、ZDのCTEを270ppm以下に制御することができる。
【0028】
(冷却工程)
この工程は、前記延伸工程で得られた積層体フィルム延伸物を冷却し、溶融状態のLCPブレンドフィルムを冷却固化する工程であり、一対の冷却ロールを用いて実施することができる。また、自然冷却により行うこともできる。
【0029】
(剥離工程)
この工程は、前記冷却工程で得られた積層体フィルムから、その両表面に熱圧着されているフッ素樹脂多孔質フィルムを剥離する工程である。このフッ素樹脂多孔質フィルムは、適切な積層体熱圧着条件により、LCPブレンドフィルムに剥離自在に弱く接合しているので、LCPブレンドフィルムより上方に引っ張ることで容易に剥離することができる。
【0030】
なお、前記したLCPブレンドフィルムの延伸方法は、特開平9−131789号公報(特許文献14)に詳述されている。
【0031】
本発明による前記延伸されたLCPブレンドフィルムにおいて、そのMDとTDの両方向の熱線膨張率(CTE)は、いずれも、5〜25ppm、好ましくは10〜20ppmであり、MDのCTEとTDのCTEとの差は10以下である。従って、本発明のLCPフィルムは、その面方向のCTEに関し、実質的に等方性のものである。
【0032】
本発明のLCPブレンドフィルムにおいて、その厚さ方向のCTEは、270ppmを超えないものであり、好ましくは260ppm以下である。フィルムの厚さ方向のCTEは、フィルムの面方向のCTEに影響を受けることから、フィルムの面方方向のCTEは高度に制御することが必要である。前記で示したLCPブレンドフィルムの延伸方法は、フィルムの面方向のCTEを高度に制御することができ、その結果、フィルムの厚さ方向のCTEを高度に制御し得ることから、特に好ましい方法である。
【0033】
本発明のLCPブレンドフィルム(延伸フィルム)は、その表面に金属層を形成させることにより、金属ラミネートフィルムとすることができる。この場合、金属としては、Cu、Ni合金、Al、Ag、Au、Sn、ステンレススチール(SUS)等の各種のものが挙げられる。
フィルム表面に金属層を形成する方法としては、フィルム上に金属箔を積層し、両層を接着(融着)させる方法や、スパッタリングや蒸着などの物理法(乾式法)、無電解めっきや無電解めっき後の電解めっきなどの化学法(湿式法)、金属ペーストを塗布する方法等が挙げられる。
金属層の厚さは、500Å〜200μm程度であり、金属ラミネートフィルムの厚さは、10〜500μm程度である。本発明による金属ラミネートフィルムは、多層基板用材料として使用し得る他、高放熱基板、アンテナ基板等の用途に用いることができる。
【0034】
本発明の多層基板は、前記金属ラミネートフィルムの複数(通常、2〜50)を積層熱圧着させることにより得ることができる。
この多層基板は、電子回路基板として使用し得る他、光電子混載基板、ICバッケージ等として用いることができる。
【0035】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0036】
実施例1〜7、比較例1〜6
表1に示すLCPペレットとブレンド用樹脂ペレットとを、表1に示す割合でドライブレンドした。
このドライブレンド物を2軸押出機(スクリュー径15mm)内に供給し、溶融混練し、その押出機先端のTダイ(リップ長さ:10cm、リップクリアランス:2.5mm、ダイ、スクリュー温度:表1の加工温度)よりフィルム状に押し出し、冷却して厚さ約300μmのLCPブレンドフィルムを得た。フィルムの外観は、混ざりムラはなく、均一で表面状態もLCPのみの場合と変わらないものであった。
【0037】
次に、前記で得たフィルムの両側に、フッ素樹脂多孔体フィルムを積層し、一対のロール(温度330℃、ロール周速2m/分)で熱圧着した後、一対の冷却ロール(温度150℃、ロール周速2m/分)を通して冷却した。
【0038】
この積層体フィルムを延伸スピード20%/秒で二軸延伸機にて延伸した。延伸倍率はそれぞれのフィルムに応じて適宜調整した。ただし、延伸倍率は、MD方向の延伸倍率aとTD方向の延伸倍率bとの積a×bが6程度になるようにし、LCPブレンドフィルムの厚さが約50μmになるように設定した。
最後に、各ラミネートフィルムを液晶ポリマーブレンドフィルムの両面から剥離してLCPブレンドフィルムを得た。
【0039】
前記のようにして得られた延伸されたLCPブレンドフィルムについて、そのMD、TD及びZDのCTE(ppm)、弾性率(GPa)(260℃)、及び引張強度(N/mm2)を測定し、その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1に示した符号の具体的内容は以下の通りである。
(1)E4000
住友化学社製、住化スーパーE4000
(融点:380℃、加工温度380℃)
(2)E6000
住友化学社製、住化スーパーE6000
(融点:355℃、加工温度350℃)
(3)C950
ポリプラスチック社製、C950
(融点:335℃、加工温度330℃)
(4)A950
ポリプラスチック社製、A950
(融点:285℃、加工温度300℃)
(5)PEI
GEプラスチック社製、ウルテム1000
(ポリエーテルイミド、加工温度340〜380℃)
(6)PES
ICI社製、ヴィクトレックス4100
(ポリエーテルサホン、加工温度320〜360℃)
(7)PPS
大日本インク社製、DIC−PPS FZ2200、
(ポリフェニレンサルファイド、
融点280℃、加工温度300〜340℃)
【0042】
また、表1に示したフィルム物性の評価方法は以下の通りである。
(1)CTE(ppm)
測定器としては、SEIKO製TMA100を用いた。昇温速度10℃/minで150℃まで昇温した後、降温速度5℃/minの50℃に降温したフィルムのCTEを求めた。フィルムのMDとTDの両方向のCTEは引張モードにて、フィルムのZDのCTEは、厚さ1mmに積層し押しモードで測定した。引張モードの荷重は5g、押しモードの荷重は50gである。
(2)弾性率(GPa、260℃)
レオメトリック製 RSAIIを用いた。昇温速度10℃/min、ひずみ0.3%、周波数1Hzの条件で室温より温度帰引で測定した。MD、TDの弾性率は引張モードにて、ZDは厚さ1mmに積層し押しモードで測定した。引張モードの荷重は10g、押しモードの荷重は100gである。全ての測定にはひずみ自動制御を用いた。
(3)引張強度(N/mm2)
AandD製テンシロンを用いた。条件はJIS K 7161に準じ、試験片形状はJIS K 7127の試験片タイプ5に準ずる。
(4)融点
サンプル樹脂約10mgを秤量し、TAインスツルメント社製示差走査熱量計を用いて50℃から予想される融点より高い温度、例えばLCP E6000であれば370℃、LCP A950であれば310℃まで40℃/minの速度で昇温し、5分保持、ついで25℃まで20℃/minの速度で降温し、再び最初に上げた温度まで20℃/minで昇温し、吸熱サーモグラフを測定する。融点は昇温2度目の吸熱ピークを示す温度より求める。
【0043】
表1に示したデーターからわかるように、実施例1〜7は、ブレンド用樹脂をブレンドしたLCPからなるフィルムであり、比較例1〜4は、LCPのみでフィルム化したフィルムである。比較例5はブレンド用樹脂を20%の割合でブレンドしたLCPからなるフィルムであり、比較例6はブレンド用樹脂を60%の割合でブレンドしたLCPからなるフィルムである。
なお、実施例のフィルム及び比較例のフィルムは、いずれも、そのMDのCTEとTDのCTEとが同じ値になるように作製されている。
表1のデーターから、本発明によるLCPブレンドフィルムのZDのCTEは、ブレンド用樹脂のブレンドにより、270ppm以下に低下していることがわかる。この場合のブレンド効果は、LCPの種類によらず発現され、また、ブレンド割合が大きくなるにつれて大きくなる(CTEが低下する)ことがわかる。
ブレンド用樹脂のブレンド割合が60%のフィルムでは、フィルムの延伸手段によっては、MD及びTDの両方向のCTEを所定値に制御することができなかった。
フィルムの260℃における弾性率は、ブレンドによっては、殆んど変化しない。一方、フィルムの引っ張り強度は、ブレンドにより若干低下しているが、多層基板用フィルムとしては、十分な強度を有するものである。
本発明によるフィルムの耐熱性は、ブレンドにより若干の低下が確認されたが、実用上十分な耐熱性(はんだ耐熱性)を有するものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、厚さ方向のCTEを低減した結果、温度変化時の厚さ方向の応力を緩和したLCPブレンドフィルムが提供される。
本発明のフィルムは、これを積層して用いる用途、特に多層基板の用途において有利に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層体フィルムの製造方法の1例についての説明図である。
【符号の説明】
1 熱圧着ロール
2 案内ロール
A 液晶ポリマーブレンドフィルム
B−1、B−2 フッ素樹脂多孔質フィルム
Claims (9)
- 液晶ポリマーと、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート及びポリフェニレンサルファイドの中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂とのブレンド体から形成されたフィルムであって、
該ブレンド体における熱可塑性樹脂の割合が30〜40重量%であり、
該フィルムのMDとTDの両方向の熱線膨張係数が5〜25ppmであり、且つ、フィルムの厚さ方向の熱線膨張係数が270ppmを超えないことを特徴とする液晶ポリマーブレンドフィルム。 - 該液晶ポリマーが、サーモトロピック液晶ポリマーである請求項1に記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
- 該サーモトロピック液晶ポリマーの融点が、250℃以上である請求項2に記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
- 該フィルムのMDとTDの両方向の熱線膨張係数が、10〜20ppmである請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
- 該フィルムの厚さ方向の熱線膨張係数が、260ppm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムを製造する方法であって、
液晶ポリマーと、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート及びポリフェニレンサルファイドの中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂とのブレンド体からなり、該ブレンド体における熱可塑性樹脂の割合が30〜40重量%であるポリマーブレンド体から、液晶ポリマーブレンドフィルムを形成する工程と、
該フィルムを1軸又は2軸方向に延伸する工程からなることを特徴とする液晶ポリマーブレンドフィルムの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムの片面又は両面に金属板がラミネートされている金属ラミネートフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶ポリマーブレンドフィルムの片面又は両面にスパッタリング又は蒸着により金属層が形成されている金属ラミネートフィルム。
- 請求項7又は8に記載の金属ラミネートフィルムからなる多層基板。
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