JP3895594B2 - 住宅の玄関ポーチ構造及びそれに用いる玄関ポーチ用カウンター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅の玄関ポーチ構造及びそれに用いる玄関ポーチ用カウンターに関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の玄関には、通常、玄関扉を開いたり複数の来訪者がスムーズに出入りできるよう、屋外側に玄関ポーチと呼ばれるスペースを設けてある。
【0003】
かかる玄関ポーチは、道路側からのアプローチにもよるが、来訪者ではない第三者であっても、道路側から自然に目に入ることが多いため、玄関も含めて、意匠に重点をおいた設計になることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、買物袋などの荷物を持ったまま玄関扉を開けようとしても、手がふさがっていて鍵を取り出すことができず、日常的に不便を感じるという問題を生じていた。
【0005】
また、高齢者や身障者あるいは心肺機能が弱い者にとっては、玄関の前でいったん荷物を降ろして休息したい、あるいは散歩程度であってもいったん休息したいと思うことが少なくないが、現在の玄関ポーチの設計では、上述したように意匠重視の設計になっているため、このようなニーズに応えることができないという問題も生じていた。
【0006】
ちなみに、かかる状況は、帰宅時のみならず外出時にも同様に生じる。
【0007】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、玄関あるいは玄関ポーチの意匠を損なうことなく、高齢者等に配慮した玄関ポーチとすることが可能な住宅の玄関ポーチ構造及びそれに用いる玄関ポーチ用カウンターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る玄関ポーチ用カウンターは請求項1に記載したように、住宅の玄関ポーチに面する壁又は柱の側面に取り付けられるブラケットと該ブラケットの支持部に取り付けられるカウンター天板とから構成するとともに、前記玄関ポーチを照らすフットライトが配置される照明用開口を前記ブラケットに形成したものである。
【0009】
また、本発明に係る玄関ポーチ用カウンターは請求項2に記載したように、前記カウンター天板を前記ブラケットに対して着脱自在とするとともに、前記フットライトを前記ブラケットに取り付けて一体化したものである。
【0010】
また、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造は、請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを、置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用するものである。
【0011】
また、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造は、請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを荷物の仮置き又は腰掛けに用いるものである。
【0012】
また、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造は、請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを構成する前記壁又は柱を、前記玄関ポーチのコーナー部に立設された目隠し壁としたものである。
【0013】
また、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造は、請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターの直上位置にダウンライトがくるように該ダウンライトを前記玄関ポーチの上方に設置したものである。
【0017】
本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造においては、住宅の玄関ポーチに荷物の仮置き又は腰掛けが可能なカウンターを設置してあり、帰宅時においては、まず、カウンターに荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドアを解錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って玄関に入る。外出時においても同様であり、まず、カウンターに荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドアを施錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って外出する。
【0018】
このようにすると、カウンターに荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関の開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができる。特に、高齢者や身障者にとっては玄関ドアの開閉作業を行う際の負担が大幅に軽減される。また、歩行に供される玄関ポーチではなくカウンターに荷物を置くことになるため、荷物が汚れるおそれもない。
【0019】
一方、カウンターを腰掛けのためのスペースとして使用することもでき、かかる場合には、例えば高齢者や身障者が腰掛けて休憩することが可能となる。
【0024】
上述したカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターは、物を置いたり、腰掛けたりすることができるのであれば、構造や形状は任意であり、例えば、玄関ポーチのコーナー部に三角形状や扇形状に設けたり、玄関脇の袖壁に沿って矩形状に設けたりすることが考えられる。なお、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターの設置高さについては、仮置きや腰掛け等の用途を考慮して適宜設定すればよい。
【0025】
また、玄関ポーチに設置するカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターの数についても任意であり、1箇所に設けるようにしてもかまわないし、複数箇所に設けるようにしてもかまわない。
【0026】
また、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターを玄関ポーチのどの場所に設けるかも任意であるが、玄関ポーチに目隠し壁を立設し、該目隠し壁の玄関ポーチ側にカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターを設置した場合においては、目隠し壁によって道路等の敷地外領域からの視線からカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターが遮られるため、荷物を置いたり腰掛けたりした場合であっても敷地外領域からは見えにくく、玄関ポーチの意匠性が損なわれることはない。
【0027】
目隠し壁は、敷地外領域からの視線からカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターを遮ることができるのであればどのように構成するかは任意であり、独立壁として立設してもかまわないし、住宅の外壁から延設してもかまわない。また、玄関ポーチが道路と隣接している場合などは敷地を囲む塀を目隠し壁として兼用してもかまわない。また、目隠し壁を住宅の構造壁とし又は目隠し壁の壁体内に構造柱を設けてもかまわない。
【0028】
また、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターを置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用する場合においては、普段は仮置き用又は腰掛け用として使用するとともに、来客時などには、置物載置のためのスペースとして使用し、該置物載置用カウンターに花や置物などの観賞物を置くことによって、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターが飾り棚となり、玄関ポーチの意匠性が向上する。
【0029】
特に、かかる置物載置用カウンターの上面を照らすダウンライトを玄関ポーチの上方に設置した場合においては、置物載置用カウンターが玄関ポーチのコーナー部など玄関の照明が届きにくい場所に設けられている場合であっても、置物をライトアップする演出効果が期待できる。
【0030】
ダウンライトは、置物載置用カウンターの上面を照らすことができるのであれば、どのように構成するかは任意であり、埋込み型にするかどうかは問わない。すなわち、本発明のダウンライトとは、住宅用語として通常使用する天井埋込型照明器具のみに限定されるものではなく、下方を照らす照明器具を広く意味するものであり、例えば玄関ポーチの天井から突出する形式のスポットライト等も含まれる。
【0031】
また、ダウンライトは、置物載置用カウンターの上面を照らすことができるように玄関ポーチの上方に設置されるのであれば、その設置位置についても任意であり、玄関ポーチの天井に設置してもかまわないし、目隠し壁や住宅の外壁など玄関ポーチ近傍の壁に設置してもかまわない。
【0032】
一方、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターの下方に玄関ポーチを照らすフットライトを取り付けた場合においては、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターで玄関照明の光が遮られた玄関ポーチのコーナー部等をフットライトで明るくして意匠性を高めることができるとともに、玄関ポーチ中央部をも明るく照らすことが可能となる。
【0033】
フットライトは、玄関ポーチを照らすことができるのであれば、どのように構成するかは任意である。また、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターの下方であれば、その設置位置も任意であり、カウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターの下面に取り付けてもかまわないし、目隠し壁や住宅の外壁などカウンター、仮置き用カウンター又は腰掛け用カウンターを設置した壁に取り付けてもかまわない。
【0034】
ここで、フットライトを取り付けるにあたっては、玄関ポーチ用カウンターを、住宅の玄関ポーチに面する壁又は柱の側面に取り付けられるブラケットと該ブラケットの支持部に取り付けられるカウンター天板とから構成するとともに、玄関ポーチを照らすフットライトが配置される照明用開口をブラケットに形成して構成し、該玄関ポーチ用カウンターにフットライトを取り付ける。
【0035】
このようにすると、カウンター天板を支持するためのブラケットが設けられている場合でも、ブラケットと干渉することなくフットライトを取り付けることができるとともに、1つのフットライトでブラケットの両側に均等に配光することが可能となる。
【0036】
ブラケットは、壁又は柱の側面に取り付けてカウンター天板を支持することができるとともに、フットライトを配置する照明用開口が形成されているのであれば、どのように構成するかは任意である。例えば、扇形状の板に開口を設けて構成したり、三角形状のフレームで構成したりすることが考えられる。
【0037】
また、カウンター天板をブラケットに対して着脱自在とするとともに、フットライトをブラケットに取り付けて一体化してもかまわない。
【0038】
かかる場合においては、玄関ポーチ用カウンターは予めフットライトが取り付けられた状態となっているため、玄関ポーチ用カウンターを設置後に別途フットライトを取り付ける必要がなくなり、設置作業が簡易化される。また、カウンター天板を着脱自在としているため、用途や好みに応じてカウンター天板を適宜選択したり、傷んだり古くなったりしたカウンター天板を新しいものに取り替えたりすることも可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造及びそれに用いる玄関ポーチ用カウンターの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0040】
(第1実施形態)
【0041】
図1は、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した平面図である。同図に示したように、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1は、住宅の玄関2の屋外側に矩形状の玄関ポーチ3を設けてあるが、該玄関ポーチのコーナー部には目隠し壁4、4を立設してあり、該目隠し壁の玄関ポーチ3側に、荷物の仮置きや腰掛けが可能なカウンター5をそれぞれ設置してある。
【0042】
目隠し壁4は、道路や隣地といった敷地外領域からの視線からカウンター5を遮ることができるよう、玄関ポーチ3のコーナーに沿ってL字状の独立壁として立設してある。
【0043】
カウンター5は、平面形状が扇形となるように構成してあり、その上面に荷物を仮置きしたり、腰掛けたりできるようになっているとともに、置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用できるようになっている。なお、カウンター5の設置高さについては、仮置きや腰掛け等の用途を考慮して適宜設定すればよい。
【0044】
ここで、各カウンター5の下方には、それぞれフットライト6を取り付けてある。
【0045】
図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。同図でよく分かるように、フットライト6は、カウンター5の下方であって該カウンターを設置した目隠し壁4の壁面に取り付けてあり、玄関ポーチ3を照らすようになっている。
【0046】
一方、玄関ポーチ3の上方には、天井埋込型の照明器具で構成されたダウンライト7を各カウンター5の直上位置にくるようにそれぞれ設置してあり、カウンター5の上面を照らすようになっている。
【0047】
なお、玄関ポーチ3には、玄関ドア8に対向する位置に階段10が設けてあるとともに、玄関ドア8の脇には玄関用照明9が設置してある。
【0048】
本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1においては、住宅の玄関ポーチ3に荷物の仮置き又は腰掛けが可能なカウンター5を設置してあり、帰宅時においては、まず、カウンター5に荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドア8を解錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って玄関2に入る。外出時においても同様であり、まず、カウンター5に荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドア8を施錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って外出する。
【0049】
このようにすると、カウンター5に荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関ドア8の開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができる。
【0050】
一方、カウンター5を腰掛けのためのスペースとして使用することもでき、かかる場合には、例えば高齢者や身障者が腰掛けて休憩するのにカウンター5を利用することとなる。
【0051】
また、来客時などには、カウンター5を置物載置のためのスペースとして使用し、かかる置物載置用カウンターに花や置物などの観賞物を置くことによって、カウンター5が飾り棚となり、玄関ポーチ3の意匠性が向上する。
【0052】
また、夜においては、ダウンライト7を点灯してカウンター5の上面を照らしたり、フットライト6を点灯して、カウンター5の下方を含む玄関ポーチ3を照らしたりする。
【0053】
以上説明したように、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1によれば、住宅の玄関ポーチ3に荷物の仮置き又は腰掛けが可能なカウンター5を設置したので、カウンター5に荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関ドア8の開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができる。特に、高齢者や身障者にとっては玄関ドア8の開閉作業を行う際の負担が大幅に軽減される。また、歩行に供される玄関ポーチ3ではなくカウンター5に荷物を置くことになるため、荷物が汚れるおそれもない。
【0054】
一方、カウンター5を腰掛けのためのスペースとして使用することもでき、かかる場合には、例えば高齢者や身障者が腰掛けて休憩することが可能となる。
【0055】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1によれば、玄関ポーチ3に目隠し壁4を立設し、該目隠し壁の玄関ポーチ3側にカウンター5を設置したので、目隠し壁4によって道路等の敷地外領域からの視線からカウンター5が遮られるため、カウンター5に荷物を置いたり腰掛けたりした場合であっても敷地外領域からは見えにくく、玄関ポーチ3の意匠性が損なわれることはない。
【0056】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1によれば、カウンター5を置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用するようにしたので、来客時などには、置物載置のためのスペースとして使用し、該置物載置用カウンターに花や置物などの観賞物を置くことによって、カウンター5が飾り棚となり、玄関ポーチの意匠性が向上する。
【0057】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1によれば、カウンター5の上面を照らすダウンライト7を玄関ポーチ3の上方に設置したので、置物載置用カウンターが玄関ポーチ3のコーナー部など玄関用照明9が届きにくい場所に設けられている場合であっても、置物をライトアップする演出効果が期待できる。
【0058】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造1によれば、カウンター5の下方に玄関ポーチ3を照らすフットライト6を取り付けたので、カウンター5で玄関用照明9の光が遮られた玄関ポーチ3のコーナー部等をフットライト6で明るくして意匠性を高めることができるとともに、玄関ポーチ3中央部をも明るく照らすことが可能となる。
【0059】
本実施形態では、玄関ポーチ3のコーナー部にカウンター5を2箇所設置するようにしたが、設置するカウンター5の数は任意であり、例えば、図3(a)に示すように、カウンター5を1箇所にだけ設けるようにしてもかまわない。また、カウンター5を設置する場所についても任意であり、例えば、図3(b)に示すように、玄関ドア8の脇にカウンター5aを設けるようにしてもかまわない。
【0060】
また、本実施形態では、目隠し壁4を独立壁として立設するようにしたが、住宅や玄関ポーチの配置等によっては、独立壁とせずに住宅の外壁から延設するようにしてもかまわないし、玄関ポーチが道路と隣接している場合などは敷地を囲む塀を目隠し壁として兼用してもかまわない。
【0061】
また、本実施形態では、目隠し壁3を立設して該目隠し壁にカウンター5を設置するようにしたが、必ずしも目隠し壁3を立設する必要はなく、敷地外領域からの視線を気にしなくてもよい場合などは、目隠し壁3を省略してもかまわない。上述した図3(a)では、カウンター5aは、目隠し壁を省略してある。
【0062】
また、本実施形態では、カウンター5を置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用するようにしたが、場合によっては、置物載置用カウンターとして兼用しなくてもかまわない。
【0063】
また、本実施形態では、カウンター5の上面を照らすダウンライト7を設置するように構成したが、カウンター5を置物載置用カウンターとして兼用しない場合は、ダウンライト7を省略してもかまわない。
【0064】
また、本実施形態では、カウンター5の下方に玄関ポーチ3を照らすフットライト6を取り付けるように構成したが、ダウンライト7の場合と同様、場合によってはフットライト6を省略してもかまわない。
【0065】
また、本実施形態では、カウンター5及びその下方に取り付けられるフットライト6について詳細に述べなかったが、かかるカウンター5及びフットライト6は、例えば図4に示す玄関ポーチ用カウンター11として構成することができる。
【0066】
玄関ポーチ用カウンター11は、住宅の玄関ポーチ3に面する壁である目隠し壁4の側面に取り付けられるブラケット12と該ブラケットの支持部16、17に取り付けられるカウンター天板13とから構成してある。
【0067】
ブラケット12は、全体として扇形状をなすとともに、該ブラケットの天端である支持部16、17に取り付けられたカウンター天板13の下面にフットライト15を取り付けるための照明用開口14を形成してある。
【0068】
かかる場合においては、まず、玄関ポーチ用カウンター11を目隠し壁4に取り付け、しかる後、ブラケット12に形成された照明用開口14にフットライト15が配置されるようにカウンター天板13の下面に該フットライトを取り付ける。
【0069】
このようにすると、ブラケット12と干渉することなくフットライト15を取り付けることができるとともに、1つのフットライト15でブラケット13の両側に均等に配光することが可能となる。
【0070】
また、上述したように、玄関ポーチ用カウンター11においては、該玄関ポーチ用カウンターを設置した後にフットライト15を取り付けることとなるが、これに代えて、図5に示すように、カウンター天板13aをブラケット12aに対して着脱自在とするとともに、フットライト15をブラケット12aに取り付けて一体化した玄関ポーチ用カウンター11aとしてもかまわない。
【0071】
ブラケット12aは、ブラケット12と同様、フットライト15を配置するための照明用開口14を形成してあるが、その天端には、支持板21を支持部として設けてあり、該支持板にカウンタ−天板13a内に設けられた補強材22を着脱自在に取り付けることができるようになっているとともに、支持板21の下面にフットライト15を該フットライトが照明用開口14内に配置されるように固定してある。
【0072】
玄関ポーチ用カウンター11aを取り付けるには、まず、ブラケット12aを目隠し壁4に固定し、次いで、カウンター天板13aをブラケット12aの支持板21の上に載せ、かかる状態で支持板21とカウンター天板13aの補強材22とをビス止め等によって固定すればよい。
【0073】
かかる玄関ポーチ用カウンター11aにおいては、フットライト15が予めブラケット12aに先行取付けしてあるため、フットライト15を別途取り付ける必要がなくなり、設置作業が簡易化される。
【0074】
また、カウンター天板13aを着脱自在としているため、用途や好みに応じてカウンター天板13aを適宜選択したり、傷んだり古くなったりしたカウンター天板13aを新しいものに取り替えたりすることも可能となる。
【0075】
(第2実施形態)
【0076】
次に、第2実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0077】
図6は、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した図であり、同図に示したように、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造31は、住宅の玄関2の屋外側に矩形状の玄関ポーチ3を設けてあるが、該玄関ポーチには玄関ドア8と対向する位置に目隠し壁34を立設してあり、該目隠し壁の玄関ポーチ3側に、荷物の仮置きが可能な仮置き用カウンター32、32及び腰掛けが可能な腰掛け用カウンター33をそれぞれ設置してある。
【0078】
ここで、腰掛け用カウンター33は目隠し壁34の中央近傍に設置してあるとともに、該腰掛け用カウンターの両側方に仮置き用カウンター33、33をそれぞれ隣接配置してある。
【0079】
目隠し壁34は、道路や隣地といった敷地外領域からの視線から仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33を遮ることができるよう、玄関ポーチ3に沿って玄関ドア8と対向するようにコの字状の独立壁として立設してある。なお、目隠し壁34には、窓35を設けてある。
【0080】
仮置き用カウンター32は、平面形状が矩形となるように構成してあり、その上面に荷物を仮置きできるようになっている。
【0081】
腰掛け用カウンター33も、仮置き用カウンター32と同様、平面形状が矩形となるように構成してあり、腰掛けることができるようになっている。
【0082】
なお、腰掛け用カウンター33は、腰掛け易さを考慮してその設置高さを仮置き用カウンター32よりも低く設定してある。
【0083】
また、各仮置き用カウンター32の下方には、該仮置き用カウンター32の下面にフットライト6をそれぞれ取り付けてあり、仮置き用カウンター32の下方を含む玄関ポーチ3を照らすようになっている。
【0084】
本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造31においては、住宅の玄関ポーチ3に仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33を互いに隣接配置されるように設置してあり、帰宅時においては、まず、腰掛け用カウンター33に腰掛けるとともに仮置き用カウンター32に荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドア8を解錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って玄関2に入る。外出時においても同様であり、まず、腰掛け用カウンター33に腰掛けるとともに仮置き用カウンター32に荷物を仮置きし、次いで鍵を取り出して玄関ドア8を施錠し、しかる後、仮置きした荷物を持って外出する。
【0085】
このようにすると、仮置き用カウンター32に荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関ドア8の開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができるとともに、かかる作業中、腰掛け用カウンター33に腰掛けることができる。そのため、休息しながらの荷物の仮置きが可能となり、高齢者や身障者の場合には特に身体的負担が軽減される。
【0086】
また、夜においては、フットライト6を点灯して、仮置き用カウンター32の下方を含む玄関ポーチ3を照らす。
【0087】
以上説明したように、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造31によれば、住宅の玄関ポーチ3に荷物の仮置きが可能な仮置き用カウンター32及腰掛けが可能な腰掛け用カウンター33を設置したので、仮置き用カウンター32に荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関ドア8の開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができる。特に、高齢者や身障者にとっては玄関ドア8の開閉作業を行う際の負担が大幅に軽減される。また、歩行に供される玄関ポーチ3ではなく仮置き用カウンター32に荷物を置くことになるため、荷物が汚れるおそれもない。
【0088】
一方、腰掛け用カウンター33は、腰掛けのためのスペースとして使用することができるため、例えば高齢者や身障者が腰掛けて休憩することが可能となる。
【0089】
さらに、荷物を仮置きするための仮置き用カウンター32と腰掛けるための腰掛け用カウンター33とを互いに隣接配置したので、休息しながらの荷物の仮置きが可能となり、玄関ドア8の開閉作業の負担がより軽減される。
【0090】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造31によれば、玄関ポーチ3に目隠し壁34を立設し、該目隠し壁の玄関ポーチ3側に仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33を設置したので、目隠し壁34によって道路等の敷地外領域からの視線から仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33が遮られるため、荷物を置いたり腰掛けたりした場合であっても敷地外領域からは見えにくく、玄関ポーチ3の意匠性が損なわれることはない。
【0091】
また、本実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造31によれば、仮置き用カウンター32の下方に玄関ポーチ3を照らすフットライト6を取り付けたので、仮置き用カウンター32で玄関の照明の光が遮られた玄関ポーチ3のコーナー部等をフットライト6で明るくして意匠性を高めることができるとともに、玄関ポーチ3中央部をも明るく照らすことが可能となる。
【0092】
本実施形態では、仮置き用カウンター32の下方に玄関ポーチ3を照らすフットライト6を取り付けるように構成したが、腰掛け用カウンター33の下方にもフットライトを取り付けるようにしてもかまわないし、場合によってはフットライト6を省略してもかまわない。
【0093】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33を置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用するようにしてもかまわない。
【0094】
このようにすると、来客時などには、仮置き用カウンター32や腰掛け用カウンター33を置物載置のためのスペースとして使用し、該置物載置用カウンターに花や置物などの観賞物を置くことによって、仮置き用カウンター32や腰掛け用カウンター33が飾り棚となり、玄関ポーチの意匠性が向上する。
【0095】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、仮置き用カウンター32や腰掛け用カウンター33を置物採用カウンターとして兼用する場合には、仮置き用カウンター32又は腰掛け用カウンター33の上面を照らすダウンライトを玄関ポーチ3の上方に設置してもかまわない。
【0096】
このようにすると、置物載置用カウンターが玄関ポーチ3のコーナー部など玄関の照明が届きにくい場所に設けられている場合であっても、置物をライトアップする演出効果が期待できる。
【0097】
また、本実施形態では、玄関ポーチ3の玄関ドア8に対向する位置に仮置き用カウンター32を2箇所、腰掛け用カウンター33を1箇所に設置するようにしたが、仮置き用カウンターと腰掛け用カウンターとが互いに隣接配置されているのであれば、設置する仮置き用カウンター及び腰掛け用カウンターの数や設置場所については任意である。
【0098】
例えば、図7に示すように、玄関ドア8の脇に位置する外壁45に仮置き用カウンター42と腰掛け用カウンター43とを互いに隣接配置した玄関ポーチ構造41としてもかまわない。
【0099】
腰掛け用カウンター43は、平面形状が矩形となるように構成してあるとともに、仮置き用カウンター42は、平面形状が概ね正方形となるように構成してあり、腰掛け用カウンター43の玄関ドア8側上方位置に段状に設けてある。
【0100】
なお、かかる変形例においては、腰掛け用カウンター43の下面にフットライト6を取り付けてあるが、その作用効果は上述した実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0101】
また、本実施形態では、目隠し壁34を独立壁として立設するようにしたが、住宅や玄関ポーチの配置等によっては、上述した図7(a)に示すように、独立壁とせずに住宅の外壁46から延設した袖壁を目隠し壁44とするようにしてもかまわない。また、玄関ポーチ3が道路と隣接している場合などは敷地を囲む塀を目隠し壁として兼用してもかまわない。
【0102】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、目隠し壁34を住宅の構造壁としたり、目隠し壁34の壁体内に構造柱を設けたりしてもかまわない。
【0103】
また、本実施形態では、目隠し壁34を立設して該目隠し壁に仮置き用カウンター32及び腰掛け用カウンター33を設置するようにしたが、必ずしも目隠し壁34を立設する必要はなく、例えば、上述した図7に示す玄関ポーチ構造41の場合において、敷地外領域からの視線を気にしなくてもよい場合などは、目隠し壁44を省略してもかまわない。
【0104】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る住宅の玄関ポーチ構造によれば、カウンター又は仮置き用カウンターに荷物を仮置きすることによって両手が自由になり、その状態で鍵を取り出して玄関ドアの開閉を行うことが可能となるため、荷物が多かったり重かったりする場合でも開閉作業を容易に行うことができる。特に、高齢者や身障者にとっては玄関ドアの開閉作業を行う際の負担が大幅に軽減される。また、歩行に供される玄関ポーチではなくカウンター又は仮置き用カウンターに荷物を置くことになるため、荷物が汚れるおそれもない。
【0105】
一方、カウンター又は腰掛け用カウンターは、腰掛けのためのスペースとして使用することができるため、例えば高齢者や身障者が腰掛けて休憩することが可能となる。
【0106】
また、本発明に係る玄関ポーチ用カウンターによれば、カウンター天板を支持するためのブラケットが設けられている場合でも、ブラケットと干渉することなくフットライトを取り付けることができるとともに、1つのフットライトでブラケットの両側に均等に配光することが可能となる。
【0107】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した平面図。
【図2】第1実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した図で、図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】第1実施形態の変形例に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した平面図。
【図4】第1実施形態の変形例に係る玄関ポーチ用カウンターを示した図で、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B線に沿う水平断面図。
【図5】第1実施形態の別の変形例に係る玄関ポーチ用カウンターを示した図で、(a)は側面図、(b)は(a)のC−C線に沿う水平断面図。
【図6】第2実施形態に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した図で、(a)は平面図、(b)は側面図。
【図7】第2実施形態の変形例に係る住宅の玄関ポーチ構造を示した図で、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図。
【符号の説明】
1、31、41 住宅の玄関ポーチ構造
3 玄関ポーチ
4、34、44 目隠し壁
5、5a カウンター
6、15 フットライト
7 ダウンライト
11、11a 玄関ポーチ用カウンター
12、12a ブラケット
13、13a カウンター天板
14 照明用開口
16 支持部
21 支持板(支持部)
32、42 仮置き用カウンター
33、43 腰掛け用カウンター
Claims (6)
- 住宅の玄関ポーチに面する壁又は柱の側面に取り付けられるブラケットと該ブラケットの支持部に取り付けられるカウンター天板とから構成するとともに、前記玄関ポーチを照らすフットライトが配置される照明用開口を前記ブラケットに形成したことを特徴とする玄関ポーチ用カウンター。
- 前記カウンター天板を前記ブラケットに対して着脱自在とするとともに、前記フットライトを前記ブラケットに取り付けて一体化した請求項1記載の玄関ポーチ用カウンター。
- 請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを、置物載置が可能な置物載置用カウンターとして兼用することを特徴とする住宅の玄関ポーチ構造。
- 請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを荷物の仮置き又は腰掛けに用いることを特徴とする住宅の玄関ポーチ構造。
- 請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターを構成する前記壁又は柱を、前記玄関ポーチのコーナー部に立設された目隠し壁としたことを特徴とする住宅の玄関ポーチ構造。
- 請求項1又は請求項2記載の玄関ポーチ用カウンターの直上位置にダウンライトがくるように該ダウンライトを前記玄関ポーチの上方に設置したことを特徴とする住宅の玄関ポーチ構造。
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